JP3242993B2 - 液体用濾過器 - Google Patents
液体用濾過器Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体中の固体粒子除去
用の液体用濾過器に関するものである。
用の液体用濾過器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、血漿交換療法の一環として、患者
の血漿から病原物質と考えられている免疫グロブリン、
フィブリノーゲン、免疫複合体などの大分子量のタンパ
ク質を除去し、アルブミンなどの有用な血漿成分を再び
患者に変換する自己血漿浄化法が行われるようになって
きた。最近、このような自己血漿浄化法のひとつとし
て、血漿に塩析剤等を添加して溶解度の差から大分子量
タンパク質を析出させて分離除去する溶解度分別法(特
開昭60−99265号など)が検討されている。そし
て、血漿中からタンパク質塩析物(言い換えれば、固体
粒子)を除く方法としては、遠心分離法、濾過器による
濾過法が用いられている。
の血漿から病原物質と考えられている免疫グロブリン、
フィブリノーゲン、免疫複合体などの大分子量のタンパ
ク質を除去し、アルブミンなどの有用な血漿成分を再び
患者に変換する自己血漿浄化法が行われるようになって
きた。最近、このような自己血漿浄化法のひとつとし
て、血漿に塩析剤等を添加して溶解度の差から大分子量
タンパク質を析出させて分離除去する溶解度分別法(特
開昭60−99265号など)が検討されている。そし
て、血漿中からタンパク質塩析物(言い換えれば、固体
粒子)を除く方法としては、遠心分離法、濾過器による
濾過法が用いられている。
【0003】そして、このような液体の分離に用いられ
る一般的な固液分離用濾過器としては、例えば、縮れた
ポリエステル繊維を綿状にして詰め込んだ深層捕捉型
(いわゆるデプス型)のもの、あるいは編布、織布、さ
らには、熱可塑性樹脂、金属などにより形成された多孔
体等を材料に用いるスクリーン型のものが知られてい
る。しかしながら、深層捕捉型の場合、目詰まりは起こ
りにくいが、濾過器の構造上、濾材の密な部分と粗な部
分のバラツキが大きく濾過精度が出しにくいという欠点
がある。また、使用前に、濾材中からエアーを除くこと
が困難であり、液体を流入させたときに、残留したエア
ーによるエアーブロックにより濾過処理能力の低下が生
じるという問題点も有している。さらに、フィルター
は、ある程度の厚みを有するため、液体の濾過後、フィ
ルターが含有し回収不能な液体量が多く、液体回収率が
低いという欠点もあった。一方、スクリーン型の濾過器
の場合、濾過精度は保てるが、目詰まりが生じ易く、濾
過処理能が低いことが問題であった。
る一般的な固液分離用濾過器としては、例えば、縮れた
ポリエステル繊維を綿状にして詰め込んだ深層捕捉型
(いわゆるデプス型)のもの、あるいは編布、織布、さ
らには、熱可塑性樹脂、金属などにより形成された多孔
体等を材料に用いるスクリーン型のものが知られてい
る。しかしながら、深層捕捉型の場合、目詰まりは起こ
りにくいが、濾過器の構造上、濾材の密な部分と粗な部
分のバラツキが大きく濾過精度が出しにくいという欠点
がある。また、使用前に、濾材中からエアーを除くこと
が困難であり、液体を流入させたときに、残留したエア
ーによるエアーブロックにより濾過処理能力の低下が生
じるという問題点も有している。さらに、フィルター
は、ある程度の厚みを有するため、液体の濾過後、フィ
ルターが含有し回収不能な液体量が多く、液体回収率が
低いという欠点もあった。一方、スクリーン型の濾過器
の場合、濾過精度は保てるが、目詰まりが生じ易く、濾
過処理能が低いことが問題であった。
【0004】そこで、本件出願人は、上記のような沈殿
物である固体粒子を、液体である血漿中より分離除去す
るための液体用濾過器として、特開昭63−29676
5号に示すものを提案している。この液体用濾過器50
は、図6に示すように、容器本体51と、蓋体52およ
び底体53からなるハウジング内に、同心円筒状濾材が
収納されており、この濾材は、上流側に位置する一次フ
ィルター57と下流側に位置する二次フィルター58と
から構成されている。そして、一次フィルター57とし
ては、平均繊維径1.0〜10デニールの複合繊維が絡
合し、濾過すべき物質のうち比較的大きな物質を捕捉す
る間隙を有する層厚3.0〜20mmのものが用いられ
ており、二次フィルター58としては、平均繊維径0.
01〜0.1デニールのポリマー繊維からなり、濾過す
べき物質のうち一次フィルターで捕捉されなかった物質
を捕捉しうる微細な間隙を有する層厚0.3〜3.0m
mのものが用いられている。
物である固体粒子を、液体である血漿中より分離除去す
るための液体用濾過器として、特開昭63−29676
5号に示すものを提案している。この液体用濾過器50
は、図6に示すように、容器本体51と、蓋体52およ
び底体53からなるハウジング内に、同心円筒状濾材が
収納されており、この濾材は、上流側に位置する一次フ
ィルター57と下流側に位置する二次フィルター58と
から構成されている。そして、一次フィルター57とし
ては、平均繊維径1.0〜10デニールの複合繊維が絡
合し、濾過すべき物質のうち比較的大きな物質を捕捉す
る間隙を有する層厚3.0〜20mmのものが用いられ
ており、二次フィルター58としては、平均繊維径0.
01〜0.1デニールのポリマー繊維からなり、濾過す
べき物質のうち一次フィルターで捕捉されなかった物質
を捕捉しうる微細な間隙を有する層厚0.3〜3.0m
mのものが用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の液体用濾過器
は、目詰まりの発生が少なく、濾過処理量もある程度高
く、十分使用できるものであるが、比較的大きな容積を
必要としている。このため、より小さく、限られた容積
においても多量の沈澱物を除去可能な高い濾過処理能力
と濾過精度を有し、目詰まりがより少なく、さらに高い
液体回収率を有する液体用濾過器が求められている。そ
こで、本発明の目的は、十分な濾過精度を有し、そし
て、目詰まりが少なく、限られた容積においても多量の
沈澱物を除去可能な高い濾過処理能力と高い液体回収率
を有する液体用濾過器を提供するものである。
は、目詰まりの発生が少なく、濾過処理量もある程度高
く、十分使用できるものであるが、比較的大きな容積を
必要としている。このため、より小さく、限られた容積
においても多量の沈澱物を除去可能な高い濾過処理能力
と濾過精度を有し、目詰まりがより少なく、さらに高い
液体回収率を有する液体用濾過器が求められている。そ
こで、本発明の目的は、十分な濾過精度を有し、そし
て、目詰まりが少なく、限られた容積においても多量の
沈澱物を除去可能な高い濾過処理能力と高い液体回収率
を有する液体用濾過器を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
は、固体粒子を含有する液体中より、前記固体粒子を除
去するための液体用濾過器であり、該液体用濾過器は、
液体流入口と液体流出口とを有するハウジングと、該ハ
ウジング内に収納された一次フィルターと、前記ハウジ
ングの内面と前記一次フィルターの外面との間に形成さ
れ、前記液体流入口と連通する液体流入部と、前記一次
フィルターより下流側に位置し、かつ前記一次フィルタ
ーを通過した液体が接触するように前記ハウジング内に
収納された二次フィルターと、前記二次フィルターを通
過した液体のみが接触するように、前記ハウジング内に
収納された最終フィルターとを有し、前記一次フィルタ
ーは、前記固体粒子より大きな表面開口を有する多数の
孔を持つとともに、該一次フィルターは、表面に前記固
体粒子の積層物の形成が可能であり、また、前記二次フ
ィルターは、前記一次フィルターの孔より小さい表面開
口を有する多数の孔を有するとともに、該二次フィルタ
ーと前記一次フィルター間には、空隙が形成されてお
り、さらに、前記最終フィルターは、前記二次フィルタ
ーの孔より小さい表面開口を有する多数の孔を有する液
体用濾過器である。
は、固体粒子を含有する液体中より、前記固体粒子を除
去するための液体用濾過器であり、該液体用濾過器は、
液体流入口と液体流出口とを有するハウジングと、該ハ
ウジング内に収納された一次フィルターと、前記ハウジ
ングの内面と前記一次フィルターの外面との間に形成さ
れ、前記液体流入口と連通する液体流入部と、前記一次
フィルターより下流側に位置し、かつ前記一次フィルタ
ーを通過した液体が接触するように前記ハウジング内に
収納された二次フィルターと、前記二次フィルターを通
過した液体のみが接触するように、前記ハウジング内に
収納された最終フィルターとを有し、前記一次フィルタ
ーは、前記固体粒子より大きな表面開口を有する多数の
孔を持つとともに、該一次フィルターは、表面に前記固
体粒子の積層物の形成が可能であり、また、前記二次フ
ィルターは、前記一次フィルターの孔より小さい表面開
口を有する多数の孔を有するとともに、該二次フィルタ
ーと前記一次フィルター間には、空隙が形成されてお
り、さらに、前記最終フィルターは、前記二次フィルタ
ーの孔より小さい表面開口を有する多数の孔を有する液
体用濾過器である。
【0007】また、前記最終フィルターは、前記固体粒
子より若干大きい表面開口を有する多数の孔を備えるこ
とが好ましい。また、前記二次フィルターと前記最終フ
ィルター間には空隙が形成されていることが好ましい。
そして、前記二次フィルターは、表面に前記固体粒子の
積層物の形成が可能であることが好ましい。さらに、前
記最終フィルターは、表面に前記固体粒子の積層物の形
成が可能であることが好ましい。また、前記一次フィル
ターおよび前記二次フィルターは、平板状フィルターで
あることが好ましい。そして、前記一次フィルターおよ
び前記二次フィルターは、筒状フィルターであることが
好ましい。また、前記固体粒子は、溶解度分別法により
血漿中に生成した沈殿物であり、前記液体用濾過器は、
血漿中より該沈殿物を除去するための液体用濾過器であ
ることが好ましい。
子より若干大きい表面開口を有する多数の孔を備えるこ
とが好ましい。また、前記二次フィルターと前記最終フ
ィルター間には空隙が形成されていることが好ましい。
そして、前記二次フィルターは、表面に前記固体粒子の
積層物の形成が可能であることが好ましい。さらに、前
記最終フィルターは、表面に前記固体粒子の積層物の形
成が可能であることが好ましい。また、前記一次フィル
ターおよび前記二次フィルターは、平板状フィルターで
あることが好ましい。そして、前記一次フィルターおよ
び前記二次フィルターは、筒状フィルターであることが
好ましい。また、前記固体粒子は、溶解度分別法により
血漿中に生成した沈殿物であり、前記液体用濾過器は、
血漿中より該沈殿物を除去するための液体用濾過器であ
ることが好ましい。
【0008】そこで、本発明の液体用濾過器を、血漿に
塩析剤等を添加して溶解度の差から大分子量タンパク質
を析出させて、分離除去する溶解度分別法に用いられる
液体用濾過器に応用した実施例を用いて説明する。
塩析剤等を添加して溶解度の差から大分子量タンパク質
を析出させて、分離除去する溶解度分別法に用いられる
液体用濾過器に応用した実施例を用いて説明する。
【0009】本発明の液体用濾過器1は、固体粒子を含
有する液体中より、固体粒子を除去するための液体用濾
過器であり、液体流入口3と液体流出口4とを有するハ
ウジング2と、ハウジング2内に収納された一次フィル
ター5と、ハウジング2の内面と一次フィルター5の外
面との間に形成され、液体流入口3と連通する液体流入
部7と、一次フィルター5より下流側に位置し、かつ一
次フィルター5を通過した液体が接触するようにハウジ
ング2内に収納された二次フィルター6とを有し、一次
フィルター5は、除去対象の固体粒子より大きな表面開
口を有する多数の孔を持ち、かつ一次フィルター5は、
表面に固体粒子の積層物(以下、「ケーキ層」という)
の形成が可能であり、また、二次フィルター6は、一次
フィルター5の孔より小さな表面開口を有する多数の孔
を有するとともに、二次フィルター6と一次フィルター
5間には、空隙8が形成されおり、さらに、最終フィル
ター9は、固体粒子より若干大きく、かつ二次フィルタ
ー6の孔より小さい表面開口を有する多数の孔を有して
いる。
有する液体中より、固体粒子を除去するための液体用濾
過器であり、液体流入口3と液体流出口4とを有するハ
ウジング2と、ハウジング2内に収納された一次フィル
ター5と、ハウジング2の内面と一次フィルター5の外
面との間に形成され、液体流入口3と連通する液体流入
部7と、一次フィルター5より下流側に位置し、かつ一
次フィルター5を通過した液体が接触するようにハウジ
ング2内に収納された二次フィルター6とを有し、一次
フィルター5は、除去対象の固体粒子より大きな表面開
口を有する多数の孔を持ち、かつ一次フィルター5は、
表面に固体粒子の積層物(以下、「ケーキ層」という)
の形成が可能であり、また、二次フィルター6は、一次
フィルター5の孔より小さな表面開口を有する多数の孔
を有するとともに、二次フィルター6と一次フィルター
5間には、空隙8が形成されおり、さらに、最終フィル
ター9は、固体粒子より若干大きく、かつ二次フィルタ
ー6の孔より小さい表面開口を有する多数の孔を有して
いる。
【0010】よって、この液体用濾過器1では、液体用
濾過器1の液体流入口3より流入した濾過対象液体中の
固体粒子が一次フィルター5の表面に、固体粒子自体に
よる一次ケーキ層を形成し、濾過すべき固体粒子のうち
比較的大きなものの通過を妨げる。そして、一次フィル
ター5を通過した液体は、一次フィルター5と二次フィ
ルター6との間に形成された空隙内に流入し、二次フィ
ルター6と接触し、二次フィルター6の表面上に、一次
ケーキ層よりさらに間隙の狭い二次ケーキ層を形成す
る。そして、各フィルター上に形成されたケーキ層を通
過する液体は、濾過抵抗の少ないところを通過しようと
するので、均一にケーキ層が形成されることになり、つ
まり、2つのフィルターの表面全体にて固体粒子を捕捉
するので、部分的なチャンネリングが生じにくく、目詰
まりすることが極めて少ない。さらに、最終フィルター
は、固体粒子より若干大きい表面開口を有しているの
で、圧力損失が低く、液体回収率が高く、目詰まりする
ことが極めて少ない。また、この濾過器は、フィルター
の孔の表面開口の中で固体粒子をトラップしようとする
ものでないので、濾過器におけるフィルターの占める体
積を大きくしなくても、高い濾過処理能力が得られる。
濾過器1の液体流入口3より流入した濾過対象液体中の
固体粒子が一次フィルター5の表面に、固体粒子自体に
よる一次ケーキ層を形成し、濾過すべき固体粒子のうち
比較的大きなものの通過を妨げる。そして、一次フィル
ター5を通過した液体は、一次フィルター5と二次フィ
ルター6との間に形成された空隙内に流入し、二次フィ
ルター6と接触し、二次フィルター6の表面上に、一次
ケーキ層よりさらに間隙の狭い二次ケーキ層を形成す
る。そして、各フィルター上に形成されたケーキ層を通
過する液体は、濾過抵抗の少ないところを通過しようと
するので、均一にケーキ層が形成されることになり、つ
まり、2つのフィルターの表面全体にて固体粒子を捕捉
するので、部分的なチャンネリングが生じにくく、目詰
まりすることが極めて少ない。さらに、最終フィルター
は、固体粒子より若干大きい表面開口を有しているの
で、圧力損失が低く、液体回収率が高く、目詰まりする
ことが極めて少ない。また、この濾過器は、フィルター
の孔の表面開口の中で固体粒子をトラップしようとする
ものでないので、濾過器におけるフィルターの占める体
積を大きくしなくても、高い濾過処理能力が得られる。
【0011】そこで、図1に示す実施例の液体用濾過器
について説明する。図1は、本発明の液体用濾過器1の
断面図である。この実施例の液体用濾過器1は、液体流
入口3と液体流出口4とを有するハウジング2と、ハウ
ジング2内に収納された一次フィルター5と、ハウジン
グ2の内面と一次フィルター5の表面との間に形成さ
れ、液体流入口3と連通する液体流入部7と、一次フィ
ルター5を通過した液体が接触するようにハウジング2
に収納された二次フィルター6とを有し、一次フィルタ
ー5は、除去対象の固体粒子より大きな直径を有する孔
を持つとともに、一次フィルター5は表面に、固体粒子
の積層物の形成が可能であり、また、二次フィルター6
は、一次フィルター5の孔より小さく、かつ固体粒子よ
り大きい表面開口を有する孔を有するとともに、二次フ
ィルター6と一次フィルター5間には、空隙8が形成さ
れており、さらに、最終フィルター9は、固体粒子より
若干大きく、かつ二次フィルター6の孔より小さい表面
開口を有する多数の孔を有している。
について説明する。図1は、本発明の液体用濾過器1の
断面図である。この実施例の液体用濾過器1は、液体流
入口3と液体流出口4とを有するハウジング2と、ハウ
ジング2内に収納された一次フィルター5と、ハウジン
グ2の内面と一次フィルター5の表面との間に形成さ
れ、液体流入口3と連通する液体流入部7と、一次フィ
ルター5を通過した液体が接触するようにハウジング2
に収納された二次フィルター6とを有し、一次フィルタ
ー5は、除去対象の固体粒子より大きな直径を有する孔
を持つとともに、一次フィルター5は表面に、固体粒子
の積層物の形成が可能であり、また、二次フィルター6
は、一次フィルター5の孔より小さく、かつ固体粒子よ
り大きい表面開口を有する孔を有するとともに、二次フ
ィルター6と一次フィルター5間には、空隙8が形成さ
れており、さらに、最終フィルター9は、固体粒子より
若干大きく、かつ二次フィルター6の孔より小さい表面
開口を有する多数の孔を有している。
【0012】ハウジング2は、図1に示すように、下端
が開口し、上端に向かって縮径した筒状の上部ハウジン
グ2aと、この上部ハウジング2aの下端開口に液密固
定された下部ハウジング2bとからなる。そして、上部
ハウジング2aの上端部には、液体流入口3が設けられ
ている。また、下部ハウジング2bには、その下端部に
液体流出口4が設けられている。上部ハウジング2aお
よび下部ハウジング2bは、断面が円形、正方形、長方
形などであることが好ましく、さらに、内部を容易に確
認できるようにする際は、透明性を有する材料により形
成することが好ましい。そして、この液体用濾過器1で
は、ハウジング2内に、平板状一次フィルター5が、図
1に示すように、軸に直交するするように収納されてい
る。
が開口し、上端に向かって縮径した筒状の上部ハウジン
グ2aと、この上部ハウジング2aの下端開口に液密固
定された下部ハウジング2bとからなる。そして、上部
ハウジング2aの上端部には、液体流入口3が設けられ
ている。また、下部ハウジング2bには、その下端部に
液体流出口4が設けられている。上部ハウジング2aお
よび下部ハウジング2bは、断面が円形、正方形、長方
形などであることが好ましく、さらに、内部を容易に確
認できるようにする際は、透明性を有する材料により形
成することが好ましい。そして、この液体用濾過器1で
は、ハウジング2内に、平板状一次フィルター5が、図
1に示すように、軸に直交するするように収納されてい
る。
【0013】液体中に固体粒子を含有する液体、例え
ば、濃度1%(容積)以上のスラリーの濾過において、
フィルター上に形成するケーキを用いて濾過作用を行う
ケーキ濾過法は、工業的濾過法として一般的である。こ
こでいうケーキには、固体粒子層の間隙に液が詰まって
いる構造を持ち、粒子自体を剛体とみなすことができ、
濾過圧力により粒子の空間率が変化しない非圧縮性ケー
キ(例えば、砂、結晶粒子)と、微小粒子の緩やかな集
合体により構成され、濾過圧力により粒子の空間率の変
化する圧縮性ケーキ(例えば、コロイド性の水酸化物、
生化学分野における溶解度分別法により析出した一部の
蛋白析出物)がある。そして、このケーキ層は、フィル
ターの表面上に2次的な表面開口径を形成する。また、
ケーキ層の形成は、一般的にフィルターの孔の表面開口
径が、固体粒子径より大きく、かつ30倍以下の場合に
発生するといわれており、特に、1.5〜10倍のとき
に形成が顕著であると言われている。また、固体粒子の
性質、例えば、粘着性が高いもの、比重が小さいもの、
摩擦係数が大きいものほど起こり易いとされている。さ
らに、表面開口径が、上記以上であっても、固体粒子の
性質、例えば、粘着性が高い場合、比重が小さい場合、
摩擦係数が大きい場合などには、ケーキ層が形成され得
る。
ば、濃度1%(容積)以上のスラリーの濾過において、
フィルター上に形成するケーキを用いて濾過作用を行う
ケーキ濾過法は、工業的濾過法として一般的である。こ
こでいうケーキには、固体粒子層の間隙に液が詰まって
いる構造を持ち、粒子自体を剛体とみなすことができ、
濾過圧力により粒子の空間率が変化しない非圧縮性ケー
キ(例えば、砂、結晶粒子)と、微小粒子の緩やかな集
合体により構成され、濾過圧力により粒子の空間率の変
化する圧縮性ケーキ(例えば、コロイド性の水酸化物、
生化学分野における溶解度分別法により析出した一部の
蛋白析出物)がある。そして、このケーキ層は、フィル
ターの表面上に2次的な表面開口径を形成する。また、
ケーキ層の形成は、一般的にフィルターの孔の表面開口
径が、固体粒子径より大きく、かつ30倍以下の場合に
発生するといわれており、特に、1.5〜10倍のとき
に形成が顕著であると言われている。また、固体粒子の
性質、例えば、粘着性が高いもの、比重が小さいもの、
摩擦係数が大きいものほど起こり易いとされている。さ
らに、表面開口径が、上記以上であっても、固体粒子の
性質、例えば、粘着性が高い場合、比重が小さい場合、
摩擦係数が大きい場合などには、ケーキ層が形成され得
る。
【0014】本発明の液体用濾過器1においても、濾過
の主要な役割を果すのは、始めに一次フィルター5の表
面上に形成されるケーキであり、フィルターは、ケーキ
を保持可能な強度を有すればよい。そして、一次フィル
ター5としては、表面開口径が除去対象の固体粒子の
1.5〜50倍程度のものが好ましく、特に、3〜30
倍程度のものが好ましい。そして、一次フィルターとし
ては、多孔質膜、多孔質高分子膜、多孔質体、濾布、濾
網、濾紙、不織布、濾過シート、フエルト、多孔質セラ
ミック、多孔質プラスチック、石綿、セルロース、綿パ
ッド、三次元発泡体等が挙げられる。特に好ましくは、
平均繊維径1〜30デニールの不織布、またそのような
不織布の融着体からなる三次元多孔体であり、平均孔径
が、8〜70μm程度のものである。
の主要な役割を果すのは、始めに一次フィルター5の表
面上に形成されるケーキであり、フィルターは、ケーキ
を保持可能な強度を有すればよい。そして、一次フィル
ター5としては、表面開口径が除去対象の固体粒子の
1.5〜50倍程度のものが好ましく、特に、3〜30
倍程度のものが好ましい。そして、一次フィルターとし
ては、多孔質膜、多孔質高分子膜、多孔質体、濾布、濾
網、濾紙、不織布、濾過シート、フエルト、多孔質セラ
ミック、多孔質プラスチック、石綿、セルロース、綿パ
ッド、三次元発泡体等が挙げられる。特に好ましくは、
平均繊維径1〜30デニールの不織布、またそのような
不織布の融着体からなる三次元多孔体であり、平均孔径
が、8〜70μm程度のものである。
【0015】一次フィルター5としては、除去対象の固
体粒子(例えば、大分子量タンパク質の塩析物)より大
きな表面開口を有する多数の孔を有しており、さらに、
その表面(外側面上)に、固体粒子の積層物であるケー
キ層の形成が可能なものが使用される。具体的には、平
板状フィルター、例えば、長方形平板状、正方形平板
状、円盤状などの形状のフィルターが使用される。ま
た、一次フィルター5としては、処理対象となる液体の
種類、一回の濾過量により相違し、一律なものではない
が、例えば、総タンパク質量が、6.0g/dlの血漿
20mlから、タンパク質の塩析物を濾過する場合に
は、厚さ0.5〜10mm程度のものが好適であり、よ
り好ましくは、1〜5mmであり、表面積0.5〜50
cm2程度のものが好適であり、より好ましくは、1.
0〜40cm2であることが好ましい。
体粒子(例えば、大分子量タンパク質の塩析物)より大
きな表面開口を有する多数の孔を有しており、さらに、
その表面(外側面上)に、固体粒子の積層物であるケー
キ層の形成が可能なものが使用される。具体的には、平
板状フィルター、例えば、長方形平板状、正方形平板
状、円盤状などの形状のフィルターが使用される。ま
た、一次フィルター5としては、処理対象となる液体の
種類、一回の濾過量により相違し、一律なものではない
が、例えば、総タンパク質量が、6.0g/dlの血漿
20mlから、タンパク質の塩析物を濾過する場合に
は、厚さ0.5〜10mm程度のものが好適であり、よ
り好ましくは、1〜5mmであり、表面積0.5〜50
cm2程度のものが好適であり、より好ましくは、1.
0〜40cm2であることが好ましい。
【0016】また、一次フィルター5としては、図1に
示すように、複数のフィルターを積層したものを用いる
ことが好ましい。特に、目付量の異なる複数のフィルタ
ーを積層することが好ましい。特に、それぞれ除去対象
の固体粒子の1.5〜50倍程度の大きさの表面開口の
孔を有し、液体流入口側(上流側)のフィルター5aの
目付量が、下流側のフィルター5bの目付量より大き
い、言い換えれば、下流側のフィルター5bの方が上流
側のフィルター5aより目が細かいものを用いることが
好ましい。このようにすることにより、かなり大きな凝
集塊がスラリー中に含有していても、これによるフィル
ター5bの表面開口の孔の急速な閉鎖を防ぐことができ
る。具体的には、フィルター5bの孔を15〜50μm
とし、フィルター5bの目付量がフィルター5aの目付
量の1.2〜5倍程度のものを用いることが好ましい。
示すように、複数のフィルターを積層したものを用いる
ことが好ましい。特に、目付量の異なる複数のフィルタ
ーを積層することが好ましい。特に、それぞれ除去対象
の固体粒子の1.5〜50倍程度の大きさの表面開口の
孔を有し、液体流入口側(上流側)のフィルター5aの
目付量が、下流側のフィルター5bの目付量より大き
い、言い換えれば、下流側のフィルター5bの方が上流
側のフィルター5aより目が細かいものを用いることが
好ましい。このようにすることにより、かなり大きな凝
集塊がスラリー中に含有していても、これによるフィル
ター5bの表面開口の孔の急速な閉鎖を防ぐことができ
る。具体的には、フィルター5bの孔を15〜50μm
とし、フィルター5bの目付量がフィルター5aの目付
量の1.2〜5倍程度のものを用いることが好ましい。
【0017】さらに、一次フィルター5の周縁部には、
ポッティング剤12によるポッティングを容易にするた
めに、補強部を設けることが好ましい。この補強部は、
例えば、補強部となる部分に、ポリウレタン、シリコー
ンゴムなどのシール材を注入すること、または、材質に
よっては熱などの処理をおこなうことにより形成するこ
とができる。
ポッティング剤12によるポッティングを容易にするた
めに、補強部を設けることが好ましい。この補強部は、
例えば、補強部となる部分に、ポリウレタン、シリコー
ンゴムなどのシール材を注入すること、または、材質に
よっては熱などの処理をおこなうことにより形成するこ
とができる。
【0018】そして、この一次フィルター5は、上部ハ
ウジング2aの内面と一次フィルター5の上面との間
に、液体流入口3と連通する液体流入部7を形成してお
り、この液体流入部7は、第1の固体粒子捕捉部(ケー
キ層形成部)を構成している。液体流入部7の高さとし
ては、処理対象となる液体の種類、液体中の固体粒子の
濃度などにより相違し、一律なものではないが、例え
ば、総タンパク質量が、6.0g/dlの血漿20ml
から、タンパク質の塩析物を濾過する場合には、1〜2
0mm程度であることが好ましい。
ウジング2aの内面と一次フィルター5の上面との間
に、液体流入口3と連通する液体流入部7を形成してお
り、この液体流入部7は、第1の固体粒子捕捉部(ケー
キ層形成部)を構成している。液体流入部7の高さとし
ては、処理対象となる液体の種類、液体中の固体粒子の
濃度などにより相違し、一律なものではないが、例え
ば、総タンパク質量が、6.0g/dlの血漿20ml
から、タンパク質の塩析物を濾過する場合には、1〜2
0mm程度であることが好ましい。
【0019】そして、一次フィルター5の下方には、二
次フィルター6が、一次フィルター5を通過した液体の
みが接触するように下部ハウジング2b内に収納されて
いる。そして、二次フィルター6と一次フィルター5間
には、第2の固体粒子捕捉部(二次ケーキ層形成部)を
構成する空隙8が形成されている。空隙8は、図1に示
すように、二次フィルター6と一次フィルター5間の全
体がほぼ当間隔離間するように、ほぼ平行に設けること
が好ましいが、これにかぎらず、部分的に二次フィルタ
ー6と一次フィルター5とが接触していてもよい。空隙
8の厚さとしては、処理対象となる液体の種類、液体中
の固体粒子の濃度などにより相違し、一律なものではな
いが、例えば、総タンパク質量が、6.0g/dlの血
漿20mlから、タンパク質の塩析物を濾過する場合に
は、0.2〜10mm程度であることが好ましい。
次フィルター6が、一次フィルター5を通過した液体の
みが接触するように下部ハウジング2b内に収納されて
いる。そして、二次フィルター6と一次フィルター5間
には、第2の固体粒子捕捉部(二次ケーキ層形成部)を
構成する空隙8が形成されている。空隙8は、図1に示
すように、二次フィルター6と一次フィルター5間の全
体がほぼ当間隔離間するように、ほぼ平行に設けること
が好ましいが、これにかぎらず、部分的に二次フィルタ
ー6と一次フィルター5とが接触していてもよい。空隙
8の厚さとしては、処理対象となる液体の種類、液体中
の固体粒子の濃度などにより相違し、一律なものではな
いが、例えば、総タンパク質量が、6.0g/dlの血
漿20mlから、タンパク質の塩析物を濾過する場合に
は、0.2〜10mm程度であることが好ましい。
【0020】そして、二次フィルター6は、図1に示す
ように、平板状、具体的には、例えば、長方形平板状、
正方形平板状、円盤状などの形状のフィルターが好適で
あり、一次フィルター5の孔の表面開口より小さな表面
開口を有する多数の孔を有している。そして、その表面
(上面上)に、固体粒子の積層物であるケーキ層の形成
が可能なものを用いることが好ましい。そして、二次フ
ィルター6に使用されるフィルター材料としては、表面
開口径が、フィルター5より流出してくる固体粒子の
1.5〜50倍程度のものが好ましく、特に、3〜30
倍程度のものが好ましい。二次フィルターとしては、多
孔質膜、多孔質高分子膜、多孔質体、濾布、濾網、濾
紙、不織布、濾過シート、フエルト、多孔質セラミッ
ク、多孔質プラスチック、石綿、セルロース、綿パッ
ド、三次元発泡体等が挙げられる。特に好ましくは、平
均繊維径1〜30デニールの不織布融着体からなる三次
元多孔体であり、平均孔径が1〜20μm程度のもので
ある。
ように、平板状、具体的には、例えば、長方形平板状、
正方形平板状、円盤状などの形状のフィルターが好適で
あり、一次フィルター5の孔の表面開口より小さな表面
開口を有する多数の孔を有している。そして、その表面
(上面上)に、固体粒子の積層物であるケーキ層の形成
が可能なものを用いることが好ましい。そして、二次フ
ィルター6に使用されるフィルター材料としては、表面
開口径が、フィルター5より流出してくる固体粒子の
1.5〜50倍程度のものが好ましく、特に、3〜30
倍程度のものが好ましい。二次フィルターとしては、多
孔質膜、多孔質高分子膜、多孔質体、濾布、濾網、濾
紙、不織布、濾過シート、フエルト、多孔質セラミッ
ク、多孔質プラスチック、石綿、セルロース、綿パッ
ド、三次元発泡体等が挙げられる。特に好ましくは、平
均繊維径1〜30デニールの不織布融着体からなる三次
元多孔体であり、平均孔径が1〜20μm程度のもので
ある。
【0021】二次フィルター6としては、処理対象とな
る液体の種類、一回の濾過量により相違し、一律なもの
ではないが、例えば、総タンパク質量が、6.0g/d
lの血漿20mlから、タンパク質の塩析物を濾過する
場合には、厚さ0.5〜10mm程度のものが好適であ
り、より好ましくは、1〜5mmであり、表面積0.5
〜50cm2程度のものが好適であり、より好ましく
は、1.0〜40cm2であることが好ましい。また、
二次フィルター6としては、図1に示すように、複数の
フィルターを積層したものを用いることが好ましい。特
に、目付量の異なる複数のフィルターを積層することが
好ましい。特に、それぞれ除去対象の固体粒子の1.5
〜50倍程度の大きさの表面開口の孔を有し、液体流入
口側(上流側)のフィルター6aの目付量が、下流側の
フィルター6bの目付量より大きい、言い換えれば、下
流側のフィルター6bの方が上流側のフィルター6aよ
り目が細かいものを用いることが好ましい。
る液体の種類、一回の濾過量により相違し、一律なもの
ではないが、例えば、総タンパク質量が、6.0g/d
lの血漿20mlから、タンパク質の塩析物を濾過する
場合には、厚さ0.5〜10mm程度のものが好適であ
り、より好ましくは、1〜5mmであり、表面積0.5
〜50cm2程度のものが好適であり、より好ましく
は、1.0〜40cm2であることが好ましい。また、
二次フィルター6としては、図1に示すように、複数の
フィルターを積層したものを用いることが好ましい。特
に、目付量の異なる複数のフィルターを積層することが
好ましい。特に、それぞれ除去対象の固体粒子の1.5
〜50倍程度の大きさの表面開口の孔を有し、液体流入
口側(上流側)のフィルター6aの目付量が、下流側の
フィルター6bの目付量より大きい、言い換えれば、下
流側のフィルター6bの方が上流側のフィルター6aよ
り目が細かいものを用いることが好ましい。
【0022】具体的には、孔径を3〜20μmとし、フ
ィルター6bの目付量がフィルター6aの目付量の1.
2〜5倍程度のものを用いることが好ましい。さらに、
二次フィルター6の周縁部には、ポッティング剤12に
よるポッティングを容易にするために、補強部を設ける
ことが好ましい。この補強部は、例えば、補強部となる
部分に、ポリウレタン、シリコーンゴムなどのシール材
を注入すること、または、材質によっては熱などの処理
をおこなうことにより形成することができる。
ィルター6bの目付量がフィルター6aの目付量の1.
2〜5倍程度のものを用いることが好ましい。さらに、
二次フィルター6の周縁部には、ポッティング剤12に
よるポッティングを容易にするために、補強部を設ける
ことが好ましい。この補強部は、例えば、補強部となる
部分に、ポリウレタン、シリコーンゴムなどのシール材
を注入すること、または、材質によっては熱などの処理
をおこなうことにより形成することができる。
【0023】そして、空隙8は、形状が安定しているこ
とが好ましく、そのために、例えば、図1に示すよう
に、一次フィルター5と二次フィルター6との間に、空
隙形成材8aを挿入することが好ましい。空隙形成材8
aとしては、液体の流通をあまり阻害しないものであれ
ば、どのようなものでも使用でき、例えば、目の粗いネ
ット、メッシュ、織布、不織布などが好適であり、さら
に、多数の棒状部材などを用いてもよい。また、空隙形
成するために、図3に示すように、一次フィルター5と
二次フィルター6との間であり、かつ周縁部にのみ存在
する環状部材21を用いてもよい。この場合、一次フィ
ルター5と二次フィルター6との間は、完全な空隙とな
る。また、二次フィルターは、一つではなく、それぞれ
の間に空隙が形成されるように離間して複数設けてもよ
い。
とが好ましく、そのために、例えば、図1に示すよう
に、一次フィルター5と二次フィルター6との間に、空
隙形成材8aを挿入することが好ましい。空隙形成材8
aとしては、液体の流通をあまり阻害しないものであれ
ば、どのようなものでも使用でき、例えば、目の粗いネ
ット、メッシュ、織布、不織布などが好適であり、さら
に、多数の棒状部材などを用いてもよい。また、空隙形
成するために、図3に示すように、一次フィルター5と
二次フィルター6との間であり、かつ周縁部にのみ存在
する環状部材21を用いてもよい。この場合、一次フィ
ルター5と二次フィルター6との間は、完全な空隙とな
る。また、二次フィルターは、一つではなく、それぞれ
の間に空隙が形成されるように離間して複数設けてもよ
い。
【0024】そして、二次フィルター6の下方(下流
側)には、二次フィルターを通過した液体のみが接触す
るように最終フィルター9が設けられている。最終フィ
ルタ9ーは、二次フィルターの表面開口より小さく、か
つ固体粒子より若干大きい表面開口を有する孔を備えて
いる。さらに、最終フィルターは、その表面(外側面
上)に、固体粒子の積層物であるケーキ層の形成が可能
なものが好ましい。最終フィルター9としては、不織
布、織布、多孔質膜(例えば、ポリプロピレン、ポリエ
チレンなどのポリオレフィン製多孔質膜、ポリフッ化ビ
ニリデン製多孔質)、多孔質体、濾布、濾網、濾紙、不
織布、濾過シートなどが使用できる。特に好ましくは、
不織布からなるものであり、平均孔径が、フィルター6
より流出してくる固体粒子の1.5〜50倍程度、具体
的には、平均孔径が、0.4〜5μm程度のものが使用
される。
側)には、二次フィルターを通過した液体のみが接触す
るように最終フィルター9が設けられている。最終フィ
ルタ9ーは、二次フィルターの表面開口より小さく、か
つ固体粒子より若干大きい表面開口を有する孔を備えて
いる。さらに、最終フィルターは、その表面(外側面
上)に、固体粒子の積層物であるケーキ層の形成が可能
なものが好ましい。最終フィルター9としては、不織
布、織布、多孔質膜(例えば、ポリプロピレン、ポリエ
チレンなどのポリオレフィン製多孔質膜、ポリフッ化ビ
ニリデン製多孔質)、多孔質体、濾布、濾網、濾紙、不
織布、濾過シートなどが使用できる。特に好ましくは、
不織布からなるものであり、平均孔径が、フィルター6
より流出してくる固体粒子の1.5〜50倍程度、具体
的には、平均孔径が、0.4〜5μm程度のものが使用
される。
【0025】また、最終フィルター9としては、処理対
象となる液体の種類、一回の濾過量により相違し、一律
なものではないが、例えば、総タンパク質量が、6.0
g/dlの血漿20mlから、タンパク質の塩析物を濾
過する場合には、厚さ0.5〜10mm程度のものが好
適であり、より好ましくは、1〜5mmであり、表面積
0.2〜50cm2程度のものが好適であり、より好ま
しくは、0.7〜40cm2であることが好ましい。ま
た、最終フィルター9としては、図1に示すように、複
数のフィルターを積層したものを用いることが好まし
い。特に、目付量の異なる複数のフィルターを積層する
ことが好ましい。特に、それぞれ除去対象の固体粒子の
1.5〜50倍程度の大きさの表面開口の孔を有し、液
体流入口側(上流側)のフィルター9aの目付量が、下
流側のフィルター9bの目付量より大きい、言い換えれ
ば、下流側のフィルター9bの方が上流側のフィルター
9aより目が細かいものを用いることが好ましい。具体
的には、フィルター9bの目付量がフィルター9aの目
付量の1.2〜5倍程度のものを用いることが好まし
い。
象となる液体の種類、一回の濾過量により相違し、一律
なものではないが、例えば、総タンパク質量が、6.0
g/dlの血漿20mlから、タンパク質の塩析物を濾
過する場合には、厚さ0.5〜10mm程度のものが好
適であり、より好ましくは、1〜5mmであり、表面積
0.2〜50cm2程度のものが好適であり、より好ま
しくは、0.7〜40cm2であることが好ましい。ま
た、最終フィルター9としては、図1に示すように、複
数のフィルターを積層したものを用いることが好まし
い。特に、目付量の異なる複数のフィルターを積層する
ことが好ましい。特に、それぞれ除去対象の固体粒子の
1.5〜50倍程度の大きさの表面開口の孔を有し、液
体流入口側(上流側)のフィルター9aの目付量が、下
流側のフィルター9bの目付量より大きい、言い換えれ
ば、下流側のフィルター9bの方が上流側のフィルター
9aより目が細かいものを用いることが好ましい。具体
的には、フィルター9bの目付量がフィルター9aの目
付量の1.2〜5倍程度のものを用いることが好まし
い。
【0026】そして、二次フィルター6と最終フィルタ
ー9との間には、空隙20が形成されている。この空隙
20も形状が安定していることが好ましく、そのため
に、例えば、図1に示すように、二次フィルター6と最
終フィルター9の間に、空隙形成材20aを挿入するこ
とが好ましい。空隙形成材20aとしては、液体の流通
をあまり阻害しないものであれば、どのようなものでも
使用でき、例えば、目の粗いネット、メッシュ、織布、
不織布などが好適であり、さらに、多数の棒状部材など
を用いてもよい。また、空隙形成するために、図3に示
すように、二次フィルター6と最終フィルター9との間
であり、かつ周縁部にのみ存在する環状部材22を用い
てもよい。この場合、二次フィルター6と最終フィルタ
ー9との間は、完全な空隙となる。
ー9との間には、空隙20が形成されている。この空隙
20も形状が安定していることが好ましく、そのため
に、例えば、図1に示すように、二次フィルター6と最
終フィルター9の間に、空隙形成材20aを挿入するこ
とが好ましい。空隙形成材20aとしては、液体の流通
をあまり阻害しないものであれば、どのようなものでも
使用でき、例えば、目の粗いネット、メッシュ、織布、
不織布などが好適であり、さらに、多数の棒状部材など
を用いてもよい。また、空隙形成するために、図3に示
すように、二次フィルター6と最終フィルター9との間
であり、かつ周縁部にのみ存在する環状部材22を用い
てもよい。この場合、二次フィルター6と最終フィルタ
ー9との間は、完全な空隙となる。
【0027】そして、この最終フィルター9は、下部ハ
ウジング2bの内面との間に、液体流出口4と連通する
液体流出部10を形成している。そして、この液体流出
部10の形状も安定していることが好ましく、そのため
に、例えば、図1に示すように、最終フィルター9と下
部ハウジング2bとの間に、空隙形成材10aを挿入す
ることが好ましい。空隙形成材10aとしては、液体の
流通をあまり阻害しないものであれば、どのようなもの
でも使用でき、例えば、目の粗いネット、メッシュ、織
布、不織布などが好適であり、さらに、多数の棒状部材
などを用いてもよい。また、空隙形成するために、図3
に示すように、最終フィルター9と下部ハウジング2b
との間であり、かつ周縁部にのみ存在する環状部材23
を用いてもよい。この場合、最終フィルター9と下部ハ
ウジング2bとの間は、完全な空隙となる。
ウジング2bの内面との間に、液体流出口4と連通する
液体流出部10を形成している。そして、この液体流出
部10の形状も安定していることが好ましく、そのため
に、例えば、図1に示すように、最終フィルター9と下
部ハウジング2bとの間に、空隙形成材10aを挿入す
ることが好ましい。空隙形成材10aとしては、液体の
流通をあまり阻害しないものであれば、どのようなもの
でも使用でき、例えば、目の粗いネット、メッシュ、織
布、不織布などが好適であり、さらに、多数の棒状部材
などを用いてもよい。また、空隙形成するために、図3
に示すように、最終フィルター9と下部ハウジング2b
との間であり、かつ周縁部にのみ存在する環状部材23
を用いてもよい。この場合、最終フィルター9と下部ハ
ウジング2bとの間は、完全な空隙となる。
【0028】次に、図2に示す実施例の液体用濾過器3
0について説明する。この実施例の液体用濾過器30と
図1に示した実施例の液体用濾過器との相違点は、最終
フィルター9に中空糸膜を使用した点および下部ハウジ
ング2bの形状が異なる点であり、その他については、
上述したものと同様である。
0について説明する。この実施例の液体用濾過器30と
図1に示した実施例の液体用濾過器との相違点は、最終
フィルター9に中空糸膜を使用した点および下部ハウジ
ング2bの形状が異なる点であり、その他については、
上述したものと同様である。
【0029】図2に示すように、中空糸膜束9は、ポッ
ティング剤12により、下部ハウジング2bに液密に固
着されており、また、中空糸膜束9と、二次フィルター
6および下部ハウジング2bの内面との間には空隙20
が形成されている。さらに、この空隙20も形状が安定
していることが好ましく、そのために、図2に示すよう
に、二次フィルター6と最終フィルターである中空糸膜
束9との間に、空隙形成材20aを挿入することが好ま
しい。空隙形成材20aとしては、液体の流通をあまり
阻害しないものであれば、どのようなものでも使用で
き、例えば、目の粗いネット、メッシュ、織布、不織布
などが好適であり、さらに、多数の棒状部材などを用い
てもよい。そして、下部ハウジング2bの側面下部に
は、中空糸膜束9の内部と連通する液流出口4が設けら
れている。
ティング剤12により、下部ハウジング2bに液密に固
着されており、また、中空糸膜束9と、二次フィルター
6および下部ハウジング2bの内面との間には空隙20
が形成されている。さらに、この空隙20も形状が安定
していることが好ましく、そのために、図2に示すよう
に、二次フィルター6と最終フィルターである中空糸膜
束9との間に、空隙形成材20aを挿入することが好ま
しい。空隙形成材20aとしては、液体の流通をあまり
阻害しないものであれば、どのようなものでも使用で
き、例えば、目の粗いネット、メッシュ、織布、不織布
などが好適であり、さらに、多数の棒状部材などを用い
てもよい。そして、下部ハウジング2bの側面下部に
は、中空糸膜束9の内部と連通する液流出口4が設けら
れている。
【0030】最終フィルター9に使用される中空糸膜と
しては、固体粒子より若干大きく、かつ二次フィルター
の表面開口より小さい多数の側孔を有するものが使用さ
れる。また、中空糸膜としては、再生セルロース(例え
ば、酢酸セルロース、銅アンモニアセルロース)、ポリ
ビニルアルコールなどの親水性中空糸膜、さらに、ポリ
プロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン、フッ
化ビニリデン、PTFE,ETFEなどのフッ素樹脂な
どの疎水性中空糸膜が使用される。
しては、固体粒子より若干大きく、かつ二次フィルター
の表面開口より小さい多数の側孔を有するものが使用さ
れる。また、中空糸膜としては、再生セルロース(例え
ば、酢酸セルロース、銅アンモニアセルロース)、ポリ
ビニルアルコールなどの親水性中空糸膜、さらに、ポリ
プロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン、フッ
化ビニリデン、PTFE,ETFEなどのフッ素樹脂な
どの疎水性中空糸膜が使用される。
【0031】次に、図4および図5に示す実施例の液体
用濾過器40について説明する。図4は、本発明の液体
用濾過器の一実施例の断面図であり、図5は、図4のA
−A線断面図である。
用濾過器40について説明する。図4は、本発明の液体
用濾過器の一実施例の断面図であり、図5は、図4のA
−A線断面図である。
【0032】この実施例の液体用濾過器40は、液体流
入口3と液体流出口4とを有するハウジングと、ハウジ
ング2内に収納された筒状一次フィルター5と、一次フ
ィルター5内に位置し、かつ一次フィルター5を通過し
た液体のみが接触するようにハウジング2内に収納され
た筒状二次フィルター6と、二次フィルター6内に位置
し、かつ二次フィルター6を通過した液体のみが接触す
るようにハウジング2内に収納された筒状最終フィルタ
ー9とを有している。
入口3と液体流出口4とを有するハウジングと、ハウジ
ング2内に収納された筒状一次フィルター5と、一次フ
ィルター5内に位置し、かつ一次フィルター5を通過し
た液体のみが接触するようにハウジング2内に収納され
た筒状二次フィルター6と、二次フィルター6内に位置
し、かつ二次フィルター6を通過した液体のみが接触す
るようにハウジング2内に収納された筒状最終フィルタ
ー9とを有している。
【0033】ハウジング2は、図4に示すように、下端
が開口し、上端に向かって縮径した筒状の上部ハウジン
グ2aと、この上部ハウジング2aの下端開口に液密固
定された下部ハウジング2bとからなる。そして、上部
ハウジング2bの上端部には、液体流入口3が設けられ
ている。この上部ハウジング2aは、図5にも示すよう
に、略円筒状であることが好ましく、さらに、内部を容
易に確認できるように、透明性を有する材料により形成
することが好ましい。そして、上部ハウジング2aの大
きさとしては、処理対象となる液体の種類、一回の処理
量などにより相違し、一律なものではないが、200m
l程度の液体を濾過する場合において、内容積が、50
〜150ml程度のものが使用される。また、下部ハウ
ジング2bは、図4および図5に示すように、中央部に
筒状突出部2cを有することが好ましく、さらに、この
突出部2cの付近に液体流出口4を有することが好まし
い。
が開口し、上端に向かって縮径した筒状の上部ハウジン
グ2aと、この上部ハウジング2aの下端開口に液密固
定された下部ハウジング2bとからなる。そして、上部
ハウジング2bの上端部には、液体流入口3が設けられ
ている。この上部ハウジング2aは、図5にも示すよう
に、略円筒状であることが好ましく、さらに、内部を容
易に確認できるように、透明性を有する材料により形成
することが好ましい。そして、上部ハウジング2aの大
きさとしては、処理対象となる液体の種類、一回の処理
量などにより相違し、一律なものではないが、200m
l程度の液体を濾過する場合において、内容積が、50
〜150ml程度のものが使用される。また、下部ハウ
ジング2bは、図4および図5に示すように、中央部に
筒状突出部2cを有することが好ましく、さらに、この
突出部2cの付近に液体流出口4を有することが好まし
い。
【0034】そして、この液体用濾過器40では、上記
のハウジング2内に、筒状一次フィルター5が、図5に
示すように、ほぼ同心的に収納されており、さらに、図
4に示すように、下部ハウジング2bの底面にシール材
12により液密に固定されている。筒状一次フィルター
5は、図5に示すように、筒状体であり、側壁に除去対
象の固体粒子(例えば、大分子量タンパク質の塩析物)
より大きな表面開口を有する多数の孔を有しており、さ
らに、その表面(外側面上)に、固体粒子の積層物であ
るケーキ層の形成が可能なものが使用されている。
のハウジング2内に、筒状一次フィルター5が、図5に
示すように、ほぼ同心的に収納されており、さらに、図
4に示すように、下部ハウジング2bの底面にシール材
12により液密に固定されている。筒状一次フィルター
5は、図5に示すように、筒状体であり、側壁に除去対
象の固体粒子(例えば、大分子量タンパク質の塩析物)
より大きな表面開口を有する多数の孔を有しており、さ
らに、その表面(外側面上)に、固体粒子の積層物であ
るケーキ層の形成が可能なものが使用されている。
【0035】本発明の液体用濾過器40においても、濾
過の主要な役割を果すのは、始めに一次フィルター5の
表面上に形成されるケーキであり、フィルターは、ケー
キを保持可能な強度を有すればよい。
過の主要な役割を果すのは、始めに一次フィルター5の
表面上に形成されるケーキであり、フィルターは、ケー
キを保持可能な強度を有すればよい。
【0036】そして、一次フィルター5としては、表面
開口径が除去対象の固体粒子の1.5〜50倍程度のも
のが好ましく、特に、3〜30倍程度のものが好まし
い。そして、一次フィルターとしては、多孔質膜、多孔
質高分子膜、多孔質体、濾布、濾網、濾紙、不織布、濾
過シート、フエルト、多孔質セラミック、多孔質プラス
チック、石綿、セルロース、綿パッド、三次元発泡体等
が挙げられる。特に好ましくは、平均繊維径3〜30デ
ニールの不織布融着体からなる三次元多孔体であり、平
均孔径が、8〜70μm程度のものである。そして、筒
状一次フィルター5としては、処理対象となる液体の種
類、一回の濾過量により相違し、一律なものではない
が、例えば、総タンパク質量が、6.0g/dlの血漿
200mlから、タンパク質の塩析物を血漿中より濾過
する場合には、厚さ1〜20mm程度のものが好適であ
り、より好ましくは、3〜10mmであり、表面積90
〜200cm2程度のものが好適であり、より好ましく
は、100〜150cm2であることが好ましい。そし
て、この筒状一次フィルター5は、上記のように、ハウ
ジング2内に、ほぼ同心的に収納されており、ハウジン
グ2の内面と筒状一次フィルター5の外面との間に、液
体流入口3と連通する液体流入部7を形成しており、こ
の液体流入部7は、第1の固体粒子捕捉部(ケーキ層形
成部)を構成している。液体流入部7の幅としては、処
理対象となる液体の種類、液体中の固体粒子の濃度など
により相違し、一律なものではないが、例えば、総タン
パク質量が、6.0g/dlの血漿200mlから、タ
ンパク質の塩析物を濾過する場合には、1〜20mm程
度であることが好ましい。
開口径が除去対象の固体粒子の1.5〜50倍程度のも
のが好ましく、特に、3〜30倍程度のものが好まし
い。そして、一次フィルターとしては、多孔質膜、多孔
質高分子膜、多孔質体、濾布、濾網、濾紙、不織布、濾
過シート、フエルト、多孔質セラミック、多孔質プラス
チック、石綿、セルロース、綿パッド、三次元発泡体等
が挙げられる。特に好ましくは、平均繊維径3〜30デ
ニールの不織布融着体からなる三次元多孔体であり、平
均孔径が、8〜70μm程度のものである。そして、筒
状一次フィルター5としては、処理対象となる液体の種
類、一回の濾過量により相違し、一律なものではない
が、例えば、総タンパク質量が、6.0g/dlの血漿
200mlから、タンパク質の塩析物を血漿中より濾過
する場合には、厚さ1〜20mm程度のものが好適であ
り、より好ましくは、3〜10mmであり、表面積90
〜200cm2程度のものが好適であり、より好ましく
は、100〜150cm2であることが好ましい。そし
て、この筒状一次フィルター5は、上記のように、ハウ
ジング2内に、ほぼ同心的に収納されており、ハウジン
グ2の内面と筒状一次フィルター5の外面との間に、液
体流入口3と連通する液体流入部7を形成しており、こ
の液体流入部7は、第1の固体粒子捕捉部(ケーキ層形
成部)を構成している。液体流入部7の幅としては、処
理対象となる液体の種類、液体中の固体粒子の濃度など
により相違し、一律なものではないが、例えば、総タン
パク質量が、6.0g/dlの血漿200mlから、タ
ンパク質の塩析物を濾過する場合には、1〜20mm程
度であることが好ましい。
【0037】そして、一次フィルター5内には、筒状二
次フィルター6が、ほぼ同心的に位置するように収納さ
れており、一次フィルター5を通過した液体のみが接触
するように構成されている。そして、二次フィルター6
と一次フィルター5間には、第2の固体粒子捕捉部(二
次ケーキ層形成部)を構成する空隙8が形成されてい
る。空隙8は、図4および図5に示すように、二次フィ
ルター6と一次フィルター5間の全周がほぼ当間隔離間
するように、ほぼ同心的に設けることが好ましいが、こ
れにかぎらず、部分的に二次フィルター6と一次フィル
ター5とが接触していてもよい。空隙8の幅としては、
処理対象となる液体の種類、液体中の固体粒子の濃度な
どにより相違し、一律なものではないが、例えば、総タ
ンパク質量が、6.0g/dlの血漿200mlから、
タンパク質の塩析物を濾過する場合には、0.2〜10
mm程度であることが好ましい。
次フィルター6が、ほぼ同心的に位置するように収納さ
れており、一次フィルター5を通過した液体のみが接触
するように構成されている。そして、二次フィルター6
と一次フィルター5間には、第2の固体粒子捕捉部(二
次ケーキ層形成部)を構成する空隙8が形成されてい
る。空隙8は、図4および図5に示すように、二次フィ
ルター6と一次フィルター5間の全周がほぼ当間隔離間
するように、ほぼ同心的に設けることが好ましいが、こ
れにかぎらず、部分的に二次フィルター6と一次フィル
ター5とが接触していてもよい。空隙8の幅としては、
処理対象となる液体の種類、液体中の固体粒子の濃度な
どにより相違し、一律なものではないが、例えば、総タ
ンパク質量が、6.0g/dlの血漿200mlから、
タンパク質の塩析物を濾過する場合には、0.2〜10
mm程度であることが好ましい。
【0038】そして、筒状二次フィルター6は、図5に
示すように、筒状体であり、側壁に、一次フィルター5
の孔の表面開口より小さな表面開口を有する多数の孔を
有していること好ましい。さらに、その表面(外側面
上)に、固体粒子の積層物であるケーキ層の形成が可能
なものを用いることが好ましい。そして、二次フィルタ
ー6としては、表面開口径が除去対象の固体粒子の1.
5〜100倍程度のものが好ましく、特に、3〜70倍
程度のものが好ましい。二次フィルターとしては、多孔
質膜、多孔質高分子膜、多孔質体、濾布、濾網、濾紙、
不織布、濾過シート、フエルト、多孔質セラミック、多
孔質プラスチック、石綿、セルロース、綿パッド、三次
元発泡体等が挙げられる。特に好ましくは、平均繊維径
1〜30デニールの不織布融着体からなる三次元多孔体
であり、平均孔径が1〜20μm程度のものである。
示すように、筒状体であり、側壁に、一次フィルター5
の孔の表面開口より小さな表面開口を有する多数の孔を
有していること好ましい。さらに、その表面(外側面
上)に、固体粒子の積層物であるケーキ層の形成が可能
なものを用いることが好ましい。そして、二次フィルタ
ー6としては、表面開口径が除去対象の固体粒子の1.
5〜100倍程度のものが好ましく、特に、3〜70倍
程度のものが好ましい。二次フィルターとしては、多孔
質膜、多孔質高分子膜、多孔質体、濾布、濾網、濾紙、
不織布、濾過シート、フエルト、多孔質セラミック、多
孔質プラスチック、石綿、セルロース、綿パッド、三次
元発泡体等が挙げられる。特に好ましくは、平均繊維径
1〜30デニールの不織布融着体からなる三次元多孔体
であり、平均孔径が1〜20μm程度のものである。
【0039】そして、筒状二次フィルター6としては、
処理対象となる液体の種類、一回の濾過量により相違
し、一律なものではないが、例えば、総タンパク質量
が、6.0g/dlの血漿200mlから、タンパク質
の塩析物を濾過する場合には、厚さ1〜20mm程度の
ものが好適であり、より好ましくは、3〜10mmであ
り、表面積50〜150cm2程度のものが好適であ
り、より好ましくは、90〜120cm2である。
処理対象となる液体の種類、一回の濾過量により相違
し、一律なものではないが、例えば、総タンパク質量
が、6.0g/dlの血漿200mlから、タンパク質
の塩析物を濾過する場合には、厚さ1〜20mm程度の
ものが好適であり、より好ましくは、3〜10mmであ
り、表面積50〜150cm2程度のものが好適であ
り、より好ましくは、90〜120cm2である。
【0040】そして、空隙8は、形状が安定しているこ
とが好ましく、そのために、例えば、図4に示すよう
に、下部ハウジング2bに環状突出部2dを設け、この
環状突出部2dが、一次フィルター5と二次フィルター
6との間に位置するように各フィルターをハウジングに
収納することが好ましい。また、環状突出部2dは、図
5に示すように、連続した環状に突出するのではなく、
点在するように設けてもよい。このようにすることによ
り、シール剤12の充填が容易となる。さらに、空隙8
の形状をより安定させるために、一次フィルター5およ
び二次フィルター6の上部を支持する上板14にも、環
状突出部14aを設けることが好ましい。また、環状突
出部14aは、連続した環状に突出するのではなく、点
在するように設けてもよい。また、環状突出部の代わり
に、一次フィルター5と二次フィルター6との間に、空
隙形成材を挿入してもよい。空隙形成材としては、液体
の流通をあまり阻害しないものであれば、どのようなも
のでも使用でき、例えば、目の粗いネット、メッシュ、
織布、不織布などが好適であり、さらに、多数の棒状部
材などを用いてもよい。
とが好ましく、そのために、例えば、図4に示すよう
に、下部ハウジング2bに環状突出部2dを設け、この
環状突出部2dが、一次フィルター5と二次フィルター
6との間に位置するように各フィルターをハウジングに
収納することが好ましい。また、環状突出部2dは、図
5に示すように、連続した環状に突出するのではなく、
点在するように設けてもよい。このようにすることによ
り、シール剤12の充填が容易となる。さらに、空隙8
の形状をより安定させるために、一次フィルター5およ
び二次フィルター6の上部を支持する上板14にも、環
状突出部14aを設けることが好ましい。また、環状突
出部14aは、連続した環状に突出するのではなく、点
在するように設けてもよい。また、環状突出部の代わり
に、一次フィルター5と二次フィルター6との間に、空
隙形成材を挿入してもよい。空隙形成材としては、液体
の流通をあまり阻害しないものであれば、どのようなも
のでも使用でき、例えば、目の粗いネット、メッシュ、
織布、不織布などが好適であり、さらに、多数の棒状部
材などを用いてもよい。
【0041】さらに、筒状二次フィルター6の内部に
は、二次フィルターを通過した液体のみが接触するよう
に筒状の最終フィルター9が収納されている。そして、
最終フィルタ9ーは、二次フィルターの表面開口より小
さく、かつ固体粒子より若干大きい表面開口を有する孔
を備えている。さらに、その表面(外側面上)に、固体
粒子の積層物であるケーキ層の形成が可能なものを用い
ることが好ましい。最終フィルター9としては、不織
布、織布、多孔質膜(例えば、ポリプロピレン、ポリエ
チレンなどのポリオレフィン製多孔質膜、ポリフッ化ビ
ニリデン製多孔質)、多孔質体、濾布、濾網、濾紙、不
織布、濾過シートなどが使用できる。特に好ましくは、
不織布からなるものであり、平均孔径が、フィルター6
より流出してくる固体粒子の1.5〜50倍程度、具体
的には、平均孔径が、0.4〜5μm程度のものが使用
される。
は、二次フィルターを通過した液体のみが接触するよう
に筒状の最終フィルター9が収納されている。そして、
最終フィルタ9ーは、二次フィルターの表面開口より小
さく、かつ固体粒子より若干大きい表面開口を有する孔
を備えている。さらに、その表面(外側面上)に、固体
粒子の積層物であるケーキ層の形成が可能なものを用い
ることが好ましい。最終フィルター9としては、不織
布、織布、多孔質膜(例えば、ポリプロピレン、ポリエ
チレンなどのポリオレフィン製多孔質膜、ポリフッ化ビ
ニリデン製多孔質)、多孔質体、濾布、濾網、濾紙、不
織布、濾過シートなどが使用できる。特に好ましくは、
不織布からなるものであり、平均孔径が、フィルター6
より流出してくる固体粒子の1.5〜50倍程度、具体
的には、平均孔径が、0.4〜5μm程度のものが使用
される。
【0042】そして、二次フィルター6と最終フィルタ
ー9との間には、空隙20が形成されていることが好ま
しく、さらに、空隙8は、形状が安定していることが好
ましい。そのために、例えば、図4に示すように、下部
ハウジング2bに環状突出部2fを設け、この環状突出
部2fが、二次フィルター6と最終フィルター9との間
に位置するように各フィルターをハウジングに収納する
ことが好ましい。また、環状突出部2fは、図5に示す
ように、連続した環状に突出するのではなく、点在する
ように設けてもよい。このようにすることにより、シー
ル剤12の充填が容易となる。さらに、空隙20の形状
をより安定させるために、二次フィルター6の上部を支
持する上板14にも、環状突出部14bを設けることが
好ましい。また、環状突出部14bは、連続した環状に
突出するのではなく、点在するように設けてもよい。ま
た、環状突出部の代わりに、二次フィルター6と最終フ
ィルター9との間に、空隙形成材を挿入してもよい。空
隙形成材としては、液体の流通をあまり阻害しないもの
であれば、どのようなものでも使用でき、例えば、目の
粗いネット、メッシュ、織布、不織布などが好適であ
り、さらに、多数の棒状部材などを用いてもよい。
ー9との間には、空隙20が形成されていることが好ま
しく、さらに、空隙8は、形状が安定していることが好
ましい。そのために、例えば、図4に示すように、下部
ハウジング2bに環状突出部2fを設け、この環状突出
部2fが、二次フィルター6と最終フィルター9との間
に位置するように各フィルターをハウジングに収納する
ことが好ましい。また、環状突出部2fは、図5に示す
ように、連続した環状に突出するのではなく、点在する
ように設けてもよい。このようにすることにより、シー
ル剤12の充填が容易となる。さらに、空隙20の形状
をより安定させるために、二次フィルター6の上部を支
持する上板14にも、環状突出部14bを設けることが
好ましい。また、環状突出部14bは、連続した環状に
突出するのではなく、点在するように設けてもよい。ま
た、環状突出部の代わりに、二次フィルター6と最終フ
ィルター9との間に、空隙形成材を挿入してもよい。空
隙形成材としては、液体の流通をあまり阻害しないもの
であれば、どのようなものでも使用でき、例えば、目の
粗いネット、メッシュ、織布、不織布などが好適であ
り、さらに、多数の棒状部材などを用いてもよい。
【0043】そして、一次フィルター5、二次フィルタ
ー6および最終フィルター9の上部には、図4に示すよ
うに、上板14およびキャップ15がシール材11によ
り液密に固定されている。キャップ15は、図4に示す
ように、円錐状をしており、液体流出口3より流入した
液体をハウジングの周縁部に分散させる機能を有してい
る。
ー6および最終フィルター9の上部には、図4に示すよ
うに、上板14およびキャップ15がシール材11によ
り液密に固定されている。キャップ15は、図4に示す
ように、円錐状をしており、液体流出口3より流入した
液体をハウジングの周縁部に分散させる機能を有してい
る。
【0044】なお、以上の説明では、本発明の液体用濾
過器を、血漿中のタンパク質沈殿物除去用の濾過器に応
用した実施例を用いて説明したが、これに限らず、種々
の液体の濾過に用いることができる。また、分離を行う
固液体系の状態、固体粒子の性質、処理量、処理条件等
により、上述のようなフィルターの層間の空隙が1つで
ある2層状のものにかぎらず、層間の空隙が3層以上の
ものとしてもよい。また、各フィルターの孔の表面開口
の粗さ、各フィルター間の空隙幅等の条件は、分離を行
う液体により、任意のものを選択することができる。
過器を、血漿中のタンパク質沈殿物除去用の濾過器に応
用した実施例を用いて説明したが、これに限らず、種々
の液体の濾過に用いることができる。また、分離を行う
固液体系の状態、固体粒子の性質、処理量、処理条件等
により、上述のようなフィルターの層間の空隙が1つで
ある2層状のものにかぎらず、層間の空隙が3層以上の
ものとしてもよい。また、各フィルターの孔の表面開口
の粗さ、各フィルター間の空隙幅等の条件は、分離を行
う液体により、任意のものを選択することができる。
【0045】そこで、本発明の液体用濾過器の作用を図
1を用いて説明する。液体用濾過器1の液体流入口3よ
り流入した濾過対象液体は、液体流入部7に流入し、一
次フィルター5に接触する。そして、液体中の固体粒子
がフィルターの孔の表面開口を通過しようとするとき
に、固体粒子自体が一次フィルター5の孔の表面開口の
入口付近にアーチを形成する架橋現象(ケーキ層)の初
期状態が形成され、固体粒子により形成されたフィルタ
ーが、その後の固体粒子の通過を阻止し、ケーキ層が生
育してゆく。そして、液体が、一次フィルター5を通過
すると、前述の架橋現象により、一次フィルター5の外
側面上に一次ケーキ層を形成する。この一次ケーキ層
は、一次フィルター5の孔の表面開口の大きさ、および
濾過すべき固体粒子の大きさの分布、性質等により濾過
性能が異なるものとなるが、濾過すべき固体粒子のうち
比較的大きなものの通過を妨げる。これにより一次フィ
ルターを通過した液体中には、一次ケーキ層の間隙、お
よび一次フィルターの通過が可能な大きさの固体粒子が
含まれている。そして、一次フィルター5を通過した液
体は、一次フィルター5と二次フィルター6との間に形
成された空隙8内に流入し、二次フィルター6と接触す
る。そして、二次フィルター6の表面上では、一次ケー
キ層、および一次フィルター5を通過した細かい固体粒
子により再び架橋現象が起こり、一次ケーキ層よりさら
に間隙の狭い二次ケーキ層が形成される。
1を用いて説明する。液体用濾過器1の液体流入口3よ
り流入した濾過対象液体は、液体流入部7に流入し、一
次フィルター5に接触する。そして、液体中の固体粒子
がフィルターの孔の表面開口を通過しようとするとき
に、固体粒子自体が一次フィルター5の孔の表面開口の
入口付近にアーチを形成する架橋現象(ケーキ層)の初
期状態が形成され、固体粒子により形成されたフィルタ
ーが、その後の固体粒子の通過を阻止し、ケーキ層が生
育してゆく。そして、液体が、一次フィルター5を通過
すると、前述の架橋現象により、一次フィルター5の外
側面上に一次ケーキ層を形成する。この一次ケーキ層
は、一次フィルター5の孔の表面開口の大きさ、および
濾過すべき固体粒子の大きさの分布、性質等により濾過
性能が異なるものとなるが、濾過すべき固体粒子のうち
比較的大きなものの通過を妨げる。これにより一次フィ
ルターを通過した液体中には、一次ケーキ層の間隙、お
よび一次フィルターの通過が可能な大きさの固体粒子が
含まれている。そして、一次フィルター5を通過した液
体は、一次フィルター5と二次フィルター6との間に形
成された空隙8内に流入し、二次フィルター6と接触す
る。そして、二次フィルター6の表面上では、一次ケー
キ層、および一次フィルター5を通過した細かい固体粒
子により再び架橋現象が起こり、一次ケーキ層よりさら
に間隙の狭い二次ケーキ層が形成される。
【0046】そして、二次フィルター6を通過した液体
は、二次フィルター6と最終フィルター9との間に形成
された空隙20内に流入し、最終フィルター9と接触す
る。そして、最終フィルター9の表面上では、二次ケー
キ層、および二次フィルター5を通過した細かい固体粒
子により再び架橋現象が起こり、二次ケーキ層よりさら
に間隙の狭い三次ケーキ層が形成される。
は、二次フィルター6と最終フィルター9との間に形成
された空隙20内に流入し、最終フィルター9と接触す
る。そして、最終フィルター9の表面上では、二次ケー
キ層、および二次フィルター5を通過した細かい固体粒
子により再び架橋現象が起こり、二次ケーキ層よりさら
に間隙の狭い三次ケーキ層が形成される。
【0047】最終フィルター9を通過した液体は、液体
流出部10に流入した後、液体流入口4より流出する。
そして、各フィルター上に形成されたケーキ層を通過す
る液体は、濾過抵抗の少ないところを通過しようとする
ので、均一にケーキ層が形成されることになり、つま
り、各フィルターの表面全体にて固体粒子であるタンパ
ク質沈殿物を捕捉することができ、部分的なチャンネリ
ングが生じにくく、目詰まりが極めて少ない。また、こ
の濾過器は、フィルターの孔の表面開口の中のみで固体
粒子をトラップするものでないので、濾過器におけるフ
ィルターの占める体積を大きくしなくても、高い濾過処
理能力が得られる。
流出部10に流入した後、液体流入口4より流出する。
そして、各フィルター上に形成されたケーキ層を通過す
る液体は、濾過抵抗の少ないところを通過しようとする
ので、均一にケーキ層が形成されることになり、つま
り、各フィルターの表面全体にて固体粒子であるタンパ
ク質沈殿物を捕捉することができ、部分的なチャンネリ
ングが生じにくく、目詰まりが極めて少ない。また、こ
の濾過器は、フィルターの孔の表面開口の中のみで固体
粒子をトラップするものでないので、濾過器におけるフ
ィルターの占める体積を大きくしなくても、高い濾過処
理能力が得られる。
【0048】
【実施例】以下、本発明の液体用濾過器の具体的実施例
について説明する。 (実施例1) 上部ハウジングとしては、ポリカーボネートを用いて、
図1に示すような形状を有し、辺の長さ215mmの正
方形で、高さ7mmのものを作成した。また、下部ハウ
ジングとしては、ポリカーボネートを用いて、図1に示
すような形状を有し、辺の長さ215mmの正方形で、
高さ10mmのものを作成した。一次フィルターとして
は、辺の長さ210mmの正方形、厚さ約0.15m
m、平均繊維径3デニール、目付量30g/m2の不織
布(ナイロン製、商品名アイエル、旭化成株式会社製)
を上流側に、辺の長さ250mmの正方形で、厚さ約
0.20mm、平均繊維径3デニール、目付量40g/
m2の不織布(ナイロン製、商品名アイエル、旭化成株
式会社製)を下流側となるように積層したものを用い
た。二次フィルターとしては、辺の長さ210mmの正
方形で、厚さ約0.3mm、平均繊維径3デニール、目
付量70g/m2の不織布(ナイロン製、商品名アイエ
ル、旭化成株式会社製)を上流側に、辺の長さ210m
mの正方形で、厚さ約0.4mm、平均繊維径3デニー
ル、目付量100g/m2の不織布(ナイロン製、商品
名アイエル、旭化成株式会社製)を下流側となるように
積層したものを用いた。最終フィルターとしては、辺の
長さ210mmの正方形で、厚さ約0.4mm、平均繊
維径3デニール、目付量100g/m2の不織布(ナイ
ロン製、商品名アイエル、旭化成株式会社製)を上流側
に、辺の長さ210mmの正方形で、厚さ約0.3m
m、平均繊維径0.1デニールの織布(ナイロン,ポリ
エステル製、商品名Savina Minimax、鐘
紡株式会社製)を下流側となるように積層したものを用
いた。
について説明する。 (実施例1) 上部ハウジングとしては、ポリカーボネートを用いて、
図1に示すような形状を有し、辺の長さ215mmの正
方形で、高さ7mmのものを作成した。また、下部ハウ
ジングとしては、ポリカーボネートを用いて、図1に示
すような形状を有し、辺の長さ215mmの正方形で、
高さ10mmのものを作成した。一次フィルターとして
は、辺の長さ210mmの正方形、厚さ約0.15m
m、平均繊維径3デニール、目付量30g/m2の不織
布(ナイロン製、商品名アイエル、旭化成株式会社製)
を上流側に、辺の長さ250mmの正方形で、厚さ約
0.20mm、平均繊維径3デニール、目付量40g/
m2の不織布(ナイロン製、商品名アイエル、旭化成株
式会社製)を下流側となるように積層したものを用い
た。二次フィルターとしては、辺の長さ210mmの正
方形で、厚さ約0.3mm、平均繊維径3デニール、目
付量70g/m2の不織布(ナイロン製、商品名アイエ
ル、旭化成株式会社製)を上流側に、辺の長さ210m
mの正方形で、厚さ約0.4mm、平均繊維径3デニー
ル、目付量100g/m2の不織布(ナイロン製、商品
名アイエル、旭化成株式会社製)を下流側となるように
積層したものを用いた。最終フィルターとしては、辺の
長さ210mmの正方形で、厚さ約0.4mm、平均繊
維径3デニール、目付量100g/m2の不織布(ナイ
ロン製、商品名アイエル、旭化成株式会社製)を上流側
に、辺の長さ210mmの正方形で、厚さ約0.3m
m、平均繊維径0.1デニールの織布(ナイロン,ポリ
エステル製、商品名Savina Minimax、鐘
紡株式会社製)を下流側となるように積層したものを用
いた。
【0049】上部ハウジングの内面と一次フィルターの
上面との間隙は、3mmとし、一次フィルターと二次フ
ィルターとの空隙幅は2mm、二次フィルターと最終フ
ィルターとの空隙幅は1mm、最終フィルターと下部ハ
ウジングの内面との間隙は、2mmとし、一次フィルタ
ーと二次フィルターとの空隙、二次フィルターと最終フ
ィルターとの空隙および最終フィルターと下部ハウジン
グの内面との間隙には、空隙形成体(ポリプロピレン製
ネット)を挿入した。そして、図1に示すように、下部
ハウジングにポリウレタンを用いて各フィルターを固定
した。さらに、そして、上部ハウジングと下部ハウジン
グとを固定し、発明の液体用濾過器(実施例1)を作成
した。
上面との間隙は、3mmとし、一次フィルターと二次フ
ィルターとの空隙幅は2mm、二次フィルターと最終フ
ィルターとの空隙幅は1mm、最終フィルターと下部ハ
ウジングの内面との間隙は、2mmとし、一次フィルタ
ーと二次フィルターとの空隙、二次フィルターと最終フ
ィルターとの空隙および最終フィルターと下部ハウジン
グの内面との間隙には、空隙形成体(ポリプロピレン製
ネット)を挿入した。そして、図1に示すように、下部
ハウジングにポリウレタンを用いて各フィルターを固定
した。さらに、そして、上部ハウジングと下部ハウジン
グとを固定し、発明の液体用濾過器(実施例1)を作成
した。
【0050】(実施例2) 最終フィルターとして、辺の長さ210の正方形で、厚
さ約0.4mm、平均繊維径3デニール、目付量100
g/m2の不織布(ナイロン製、商品名アイエル、旭化
成株式会社製)2枚を上流側に、辺の長さ210mmに
正方形で、厚さ約0.25mm、平均繊維径0.1デニ
ール、目付量40g/m2の不織布(ナイロン,ポリエ
ステル製、商品名micnowove、鐘紡株式会社
製)を3枚下流側となるように積層したものを用いた以
外は、実施例1と同様にして、発明の液体用濾過器(実
施例2)を作成した。
さ約0.4mm、平均繊維径3デニール、目付量100
g/m2の不織布(ナイロン製、商品名アイエル、旭化
成株式会社製)2枚を上流側に、辺の長さ210mmに
正方形で、厚さ約0.25mm、平均繊維径0.1デニ
ール、目付量40g/m2の不織布(ナイロン,ポリエ
ステル製、商品名micnowove、鐘紡株式会社
製)を3枚下流側となるように積層したものを用いた以
外は、実施例1と同様にして、発明の液体用濾過器(実
施例2)を作成した。
【0051】(実施例3) 上部ハウジングとしては、ポリカーボネートを用いて、
図2に示すような形状を有し、辺の長さ215mmの正
方形で、高さ7mmのものを作成した。また、下部ハウ
ジングとしては、ポリカーボネートを用いて、図2に示
すような形状を有し、辺の長さ215mmの正方形で、
高さ15mm、側面に液体流出口を有するのものを作成
した。一次フィルターおよび二次フィルターとしては、
実施例1と同様のものを用いた。最終フィルターとして
は、平均孔径0.5μm、長さ210mm、外径230
μm、内径200μmの中空糸膜200μm約205本
を束ねたものを用いた。この中空糸膜束の総面積は、約
0.03m2であった。上部ハウジングの内面と一次フ
ィルターの上面との間隙は、3mmとし、一次フィルタ
ーと二次フィルターとの空隙幅は3mm、二次フィルタ
ーと最終フィルターとの空隙幅および最終フィルターと
下部ハウジングの内面との間隙は、1.54mmとし、
一次フィルターと二次フィルターとの空隙に厚さ3mm
の空隙形成体(ポリプロピレン製ネット)を挿入し、二
次フィルターおよび最終フィルターと下部ハウジングの
内面との間隙には、2mmの空隙形成体(ポリプロピレ
ン製ネット)を挿入した。そして、図2に示すように、
下部ハウジングにポリウレタンを用いて各フィルターを
固定した。さらに、そして、上部ハウジングと下部ハウ
ジングとを固定し、発明の液体用濾過器(実施例3)を
作成した。
図2に示すような形状を有し、辺の長さ215mmの正
方形で、高さ7mmのものを作成した。また、下部ハウ
ジングとしては、ポリカーボネートを用いて、図2に示
すような形状を有し、辺の長さ215mmの正方形で、
高さ15mm、側面に液体流出口を有するのものを作成
した。一次フィルターおよび二次フィルターとしては、
実施例1と同様のものを用いた。最終フィルターとして
は、平均孔径0.5μm、長さ210mm、外径230
μm、内径200μmの中空糸膜200μm約205本
を束ねたものを用いた。この中空糸膜束の総面積は、約
0.03m2であった。上部ハウジングの内面と一次フ
ィルターの上面との間隙は、3mmとし、一次フィルタ
ーと二次フィルターとの空隙幅は3mm、二次フィルタ
ーと最終フィルターとの空隙幅および最終フィルターと
下部ハウジングの内面との間隙は、1.54mmとし、
一次フィルターと二次フィルターとの空隙に厚さ3mm
の空隙形成体(ポリプロピレン製ネット)を挿入し、二
次フィルターおよび最終フィルターと下部ハウジングの
内面との間隙には、2mmの空隙形成体(ポリプロピレ
ン製ネット)を挿入した。そして、図2に示すように、
下部ハウジングにポリウレタンを用いて各フィルターを
固定した。さらに、そして、上部ハウジングと下部ハウ
ジングとを固定し、発明の液体用濾過器(実施例3)を
作成した。
【0052】(比較例) 上部ハウジングとしては、ポリカーボネートを用いて、
辺の長さ215mmの正方形で、高さ7mmのものを作
成した。また、下部ハウジングとしては、ポリカーボネ
ートを用いて、辺の長さ215mmの正方形で、高さ
6.5mmのものを作成した。一次フィルター、二次フ
ィルターおよび最終フィルターとしては、実施例1と同
様のものを用いた。そして、それらフィルターを各フィ
ルター間に空隙が実質的に形成されないように積層し
た。そして、上部ハウジングの内面と一次フィルターの
上面との間隙は、3mmとし、最終フィルターと下部ハ
ウジングの内面との間隙は、2mmとし、最終フィルタ
ーと下部ハウジングの内面との間隙には、厚さ2mmの
空隙形成体(ポリプロピレン製ネット)を挿入した。そ
して、下部ハウジングにポリウレタンを用いて各フィル
ターを固定した。さらに、そして、上部ハウジングと下
部ハウジングとを固定し、発明の液体用濾過器(比較
例)を作成した。
辺の長さ215mmの正方形で、高さ7mmのものを作
成した。また、下部ハウジングとしては、ポリカーボネ
ートを用いて、辺の長さ215mmの正方形で、高さ
6.5mmのものを作成した。一次フィルター、二次フ
ィルターおよび最終フィルターとしては、実施例1と同
様のものを用いた。そして、それらフィルターを各フィ
ルター間に空隙が実質的に形成されないように積層し
た。そして、上部ハウジングの内面と一次フィルターの
上面との間隙は、3mmとし、最終フィルターと下部ハ
ウジングの内面との間隙は、2mmとし、最終フィルタ
ーと下部ハウジングの内面との間隙には、厚さ2mmの
空隙形成体(ポリプロピレン製ネット)を挿入した。そ
して、下部ハウジングにポリウレタンを用いて各フィル
ターを固定した。さらに、そして、上部ハウジングと下
部ハウジングとを固定し、発明の液体用濾過器(比較
例)を作成した。
【0053】[実験]上記の実施例1ないし3および比
較例の液体用濾過器を用いて以下の実験を行った。濾過
対象液としては、総合蛋白量 670g/dlの血漿2
00mlを37℃に加温し、塩析剤として、塩化ナトリ
ウム 5.1mol/l、およびグリシン2.0mol/
lを加え、混合することにより、血漿タンパク質を析出
したものを用いた。実験方法としては、濾過対象液を容
量300mlの軟質バッグに収容し、軟質バッグの液体
流出口と濾過器の液体流入口とをチューブで接続し、さ
らに、濾過器の液体流出口と濾液採取用の軟質容器とを
チューブにより接続し、このチューブの途中にポンプを
取り付け、流量15ml/minで吸引濾過を行った。
実験結果は、実施例1ないし3の液体用濾過器では、タ
ンパク質沈澱物の濾液採取用容器への流入はなく、実施
例1の液体用濾過器の血漿回収量は、197ml、血漿
回収率は、98.5%、実施例2の液体用濾過器の血漿
回収量は、193ml、血漿回収率は、96.5%、実
施例3の液体用濾過器の血漿回収量は、194ml、血
漿回収率は、97.0%であった。また、濾過中に濾過
器の詰まりは発生しなかった。比較例の液体用濾過器で
は、タンパク質沈澱物の濾液採取用容器への流入はなか
ったが、血漿回収量は、140mlであり、血漿回収率
は、70%であり、濾過の途中で濾過器が詰まり、被濾
過液すべてを濾過することができず、未濾過の液体が3
5ml残った。
較例の液体用濾過器を用いて以下の実験を行った。濾過
対象液としては、総合蛋白量 670g/dlの血漿2
00mlを37℃に加温し、塩析剤として、塩化ナトリ
ウム 5.1mol/l、およびグリシン2.0mol/
lを加え、混合することにより、血漿タンパク質を析出
したものを用いた。実験方法としては、濾過対象液を容
量300mlの軟質バッグに収容し、軟質バッグの液体
流出口と濾過器の液体流入口とをチューブで接続し、さ
らに、濾過器の液体流出口と濾液採取用の軟質容器とを
チューブにより接続し、このチューブの途中にポンプを
取り付け、流量15ml/minで吸引濾過を行った。
実験結果は、実施例1ないし3の液体用濾過器では、タ
ンパク質沈澱物の濾液採取用容器への流入はなく、実施
例1の液体用濾過器の血漿回収量は、197ml、血漿
回収率は、98.5%、実施例2の液体用濾過器の血漿
回収量は、193ml、血漿回収率は、96.5%、実
施例3の液体用濾過器の血漿回収量は、194ml、血
漿回収率は、97.0%であった。また、濾過中に濾過
器の詰まりは発生しなかった。比較例の液体用濾過器で
は、タンパク質沈澱物の濾液採取用容器への流入はなか
ったが、血漿回収量は、140mlであり、血漿回収率
は、70%であり、濾過の途中で濾過器が詰まり、被濾
過液すべてを濾過することができず、未濾過の液体が3
5ml残った。
【0054】
【発明の効果】本発明の液体用濾過器は、固体粒子を含
有する液体中より、前記固体粒子を除去するための液体
用濾過器であり、該液体用濾過器は、液体流入口と液体
流出口とを有するハウジングと、該ハウジング内に収納
された一次フィルターと、前記ハウジングの内面と前記
一次フィルターの外面との間に形成され、前記液体流入
口と連通する液体流入部と、前記一次フィルターより下
流側に位置し、かつ前記一次フィルターを通過した液体
が接触するように前記ハウジング内に収納された二次フ
ィルターと、前記二次フィルターを通過した液体のみが
接触するように、前記ハウジング内に収納された最終フ
ィルターとを有し、前記一次フィルターは、前記固体粒
子より大きな表面開口を有する多数の孔を持つととも
に、該一次フィルターは、表面に前記固体粒子の積層物
の形成が可能であり、また、前記二次フィルターは、前
記一次フィルターの孔より小さい表面開口を有する多数
の孔を有するとともに、該二次フィルターと前記一次フ
ィルター間には、空隙が形成されており、さらに、前記
最終フィルターは、前記二次フィルターの孔より小さい
表面開口を有する多数の孔を有するので、この液体用濾
過器では、液体用濾過器の液体流入口より流入した濾過
対象液体中の固体粒子が一次フィルターの表面に、固体
粒子自体による一次ケーキ層を形成し、濾過すべき固体
粒子のうち比較的大きなものの通過を妨げる。そして、
一次フィルターを通過した液体は、一次フィルターと二
次フィルターとの間に形成された空隙内に流入し、二次
フィルターと接触し、二次フィルターの表面上に、一次
ケーキ層よりさらに間隙の狭い二次ケーキ層を形成す
る。そして、各フィルター上に形成されたケーキ層を通
過する液体は、濾過抵抗の少ないところを通過しようと
するので、均一にケーキ層が形成されることになり、つ
まり、2つのフィルターの表面全体にて固体粒子を捕捉
するので、部分的なチャンネリングが生じにくく、目詰
まりすることが極めて少ない。さらに、最終フィルター
は、固体粒子より若干大きい表面開口を有しているの
で、圧力損失が低く、液体回収率が高く、目詰まりする
ことが極めて少ない。
有する液体中より、前記固体粒子を除去するための液体
用濾過器であり、該液体用濾過器は、液体流入口と液体
流出口とを有するハウジングと、該ハウジング内に収納
された一次フィルターと、前記ハウジングの内面と前記
一次フィルターの外面との間に形成され、前記液体流入
口と連通する液体流入部と、前記一次フィルターより下
流側に位置し、かつ前記一次フィルターを通過した液体
が接触するように前記ハウジング内に収納された二次フ
ィルターと、前記二次フィルターを通過した液体のみが
接触するように、前記ハウジング内に収納された最終フ
ィルターとを有し、前記一次フィルターは、前記固体粒
子より大きな表面開口を有する多数の孔を持つととも
に、該一次フィルターは、表面に前記固体粒子の積層物
の形成が可能であり、また、前記二次フィルターは、前
記一次フィルターの孔より小さい表面開口を有する多数
の孔を有するとともに、該二次フィルターと前記一次フ
ィルター間には、空隙が形成されており、さらに、前記
最終フィルターは、前記二次フィルターの孔より小さい
表面開口を有する多数の孔を有するので、この液体用濾
過器では、液体用濾過器の液体流入口より流入した濾過
対象液体中の固体粒子が一次フィルターの表面に、固体
粒子自体による一次ケーキ層を形成し、濾過すべき固体
粒子のうち比較的大きなものの通過を妨げる。そして、
一次フィルターを通過した液体は、一次フィルターと二
次フィルターとの間に形成された空隙内に流入し、二次
フィルターと接触し、二次フィルターの表面上に、一次
ケーキ層よりさらに間隙の狭い二次ケーキ層を形成す
る。そして、各フィルター上に形成されたケーキ層を通
過する液体は、濾過抵抗の少ないところを通過しようと
するので、均一にケーキ層が形成されることになり、つ
まり、2つのフィルターの表面全体にて固体粒子を捕捉
するので、部分的なチャンネリングが生じにくく、目詰
まりすることが極めて少ない。さらに、最終フィルター
は、固体粒子より若干大きい表面開口を有しているの
で、圧力損失が低く、液体回収率が高く、目詰まりする
ことが極めて少ない。
【図1】図1は、本発明の液体用濾過器の一実施例の断
面図である。
面図である。
【図2】図2は、本発明の液体用濾過器の他の実施例の
断面図である。
断面図である。
【図3】図3は、本発明の液体用濾過器の他の実施例の
断面図である。
断面図である。
【図4】図4は、本発明の液体用濾過器の他の実施例の
断面図である。
断面図である。
【図5】図5は、図4のA−A線断面図である。
【図6】図6は、従来の液体用濾過器の断面図である。
1 液体用濾過器 30 液体用濾過器 40 液体用濾過器 2 ハウジング、 2a 上部ハウジング、 2b 下部ハウジング、 2c 筒状突出部 2d 環状突出部 3 液体流入口 4 液体流出口 5 第1フィルター 6 第2フィルター 7 液体流入部 8 空隙 8a 空隙形成材 9 第3フィルター 10 液体流出部 10a 空隙形成材 20 空隙 20a 空隙形成材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 1/34 501
Claims (8)
- 【請求項1】 固体粒子を含有する液体中より、前記固
体粒子を除去するための液体用濾過器であり、該液体用
濾過器は、液体流入口と液体流出口とを有するハウジン
グと、該ハウジング内に収納された一次フィルターと、
前記ハウジングの内面と前記一次フィルターの外面との
間に形成され、前記液体流入口と連通する液体流入部
と、前記一次フィルターより下流側に位置し、かつ前記
一次フィルターを通過した液体が接触するように前記ハ
ウジング内に収納された二次フィルターと、前記二次フ
ィルターを通過した液体のみが接触するように、前記ハ
ウジング内に収納された最終フィルターとを有し、前記
一次フィルターは、前記固体粒子より大きな表面開口を
有する多数の孔を持つとともに、該一次フィルターは、
表面に前記固体粒子の積層物の形成が可能であり、ま
た、前記二次フィルターは、前記一次フィルターの孔よ
り小さい表面開口を有する多数の孔を有するとともに、
該二次フィルターと前記一次フィルター間には、空隙が
形成されており、さらに、前記最終フィルターは、前記
二次フィルターの孔より小さい表面開口を有する多数の
孔を有することを特徴とする液体用濾過器。 - 【請求項2】 前記最終フィルターは、前記固体粒子よ
り若干大きい表面開口を有する多数の孔を備える請求項
1に記載の液体用濾過器。 - 【請求項3】 前記二次フィルターと前記最終フィルタ
ー間には空隙が形成されている請求項1または2に記載
の液体用濾過器。 - 【請求項4】 前記二次フィルターは、表面に前記固体
粒子の積層物の形成が可能である請求項1ないし3のい
ずれかに記載の液体用濾過器。 - 【請求項5】 前記最終フィルターは、表面に前記固体
粒子の積層物の形成が可能である請求項1ないし4のい
ずれかに記載の液体用濾過器。 - 【請求項6】 前記一次フィルターおよび前記二次フィ
ルターは、平板状フィルターである請求項1ないし5の
いずれかに記載の液体用濾過器。 - 【請求項7】 前記一次フィルターおよび前記二次フィ
ルターは、筒状フィルターである請求項1ないし6のい
ずれかに記載の液体用濾過器。 - 【請求項8】 前記固体粒子は、溶解度分別法により血
漿中に生成した沈殿物であり、前記液体用濾過器は、血
漿中より該沈殿物を除去するためのものであ る請求項1
ないし7のいずれかに記載の液体用濾過器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16421292A JP3242993B2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 液体用濾過器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16421292A JP3242993B2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 液体用濾過器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05329206A JPH05329206A (ja) | 1993-12-14 |
JP3242993B2 true JP3242993B2 (ja) | 2001-12-25 |
Family
ID=15788801
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16421292A Expired - Fee Related JP3242993B2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 液体用濾過器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3242993B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210060909A (ko) * | 2019-11-19 | 2021-05-27 | 경북대학교 산학협력단 | 혈액성분 분리용 다중필터 및 그를 이용한 질병 진단키트 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107755086A (zh) * | 2017-10-24 | 2018-03-06 | 广西联壮科技股份有限公司 | 一种泥浆蛇形流向除铁机构 |
WO2024190895A1 (ja) * | 2023-03-15 | 2024-09-19 | 東レ株式会社 | フィルターユニット、精製装置及び精製液の製造方法 |
-
1992
- 1992-05-29 JP JP16421292A patent/JP3242993B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210060909A (ko) * | 2019-11-19 | 2021-05-27 | 경북대학교 산학협력단 | 혈액성분 분리용 다중필터 및 그를 이용한 질병 진단키트 |
WO2021101068A1 (ko) * | 2019-11-19 | 2021-05-27 | 경북대학교 산학협력단 | 혈액성분 분리용 다중필터 및 그를 이용한 질병 진단키트 |
KR102299968B1 (ko) * | 2019-11-19 | 2021-09-09 | 경북대학교 산학협력단 | 혈액성분 분리용 다중필터 및 그를 이용한 질병 진단키트 |
EP4063855A4 (en) * | 2019-11-19 | 2023-12-20 | Kyungpook National University Industry-Academic Cooperation Foundation | MULTIFILTER FOR SEPARATING BLOOD COMPONENTS AND DISEASE DIAGNOSIS KIT WITH IT |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05329206A (ja) | 1993-12-14 |
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