JP3242882B2 - 建設機械の盗難防止装置 - Google Patents

建設機械の盗難防止装置

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JP3242882B2 JP19619598A JP19619598A JP3242882B2 JP 3242882 B2 JP3242882 B2 JP 3242882B2 JP 19619598 A JP19619598 A JP 19619598A JP 19619598 A JP19619598 A JP 19619598A JP 3242882 B2 JP3242882 B2 JP 3242882B2
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紀幸 坂井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建設機械の盗難防止
装置に関するものであり、特に、盗難を周囲に報知する
ための警報装置を備えた建設機械の盗難防止装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】建設機械として、バックホー等の作業用
腕、クレーン等の揚重装置又はブレードを備えた建設機
械が提供され、運転席に備えられたキースイッチにキー
を挿入し、キーを停止位置から始動位置に回すことによ
ってエンジンを始動し、このエンジンを動力源とする各
種駆動装置を作動するように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この種の建設
機械では、キー管理の容易さ、コストの低減のために同
一機種に対して同一のキースイッチを備えることが試み
られているが、このように同一機種に対して同一キース
イッチを取付けると、キーを悪用による盗難が多発する
慮れがある。
【0004】そこで、同一機種に対して同一のキースイ
ッチが設けられた建設機械において、キーの悪用により
盗難を防止するために解決すべき技術的課題が生じてく
るのであり、本発明は該課題を解決することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために提案されたものであり、エンジンの始動及び
停止を制御するキースイッチと、警報を発して周囲に注
意を喚起する警報装置と、この警報を解除するための暗
証番号を入力する暗証番号入力装置とを備えた建設機械
の盗難防止装置に於いて、油圧装置を制御する油圧回路
に機械操作を検出する検出スイッチを設け、前記キース
イッチによりエンジンが始動された後に、該検出スイッ
チにて機械操作を検出した場合は前記警報装置を作動さ
せ、更に、前記暗証番号入力装置によって正しい暗証番
号が入力され、且つ、該検出スイッチが機械停止操作を
検出した場合は前記警報装置の作動を解除するコントロ
ーラを備えた建設機械の盗難防止装置を提供するもので
ある。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を添
付図面に従って詳述する。図1は建設機械の盗難防止装
置を示しており、同図において、1は建設機械を作動す
るための作動油圧回路、2は盗難を防止するための盗難
防止回路を示し、作動油圧回路1は、建設機械の走行モ
ータ(図示せず)に作動油を給供するためのメインライ
ン3と、このメインライン3の上流端と連通して該メイ
ンライン3に作動油を供給するメインポンプ4とから構
成され、メインポンプ4よりも下流に介設されたコント
ロールバルブ5が、キャビンに備えられた前記走行レバ
(図示せず)の走行切り換えられたとき前記走行モータ
に対して作動油を供給することができるように構成され
ている。
【0007】すなわち、このコントロールバルブ5は、
前記キースイッチの切り替えによってエンジン7が駆動
され、且つ前記走行レバが走行位置に操作されたとき、
コントロールバルブ5の上流と下流とを連通して前記走
行モータを駆動するように構成され、同時に、上記メイ
ンライン4とは別に設けられた圧力検出ライン8とドレ
ンタンク9との連通を遮断するように構成されている。
【0008】そしてこのコントロールバルブ5は、前記
走行レバが停止位置に操作されているときは、このコン
トロールバルブ5の上流と下流との連通を遮断すると共
に、前記圧力検出ライン8と前記ドレンタンク9とを連
通するよう構成されている。
【0009】更に、前記メインポンプ4及び上記圧力検
出ライン8に圧油を供給するパイロットポンプ10は、
前記キースイッチのON/OFFにより駆動/停止する
ように構成されている。そして、建設機械の走行/停
止、すなわち、走行レバの走行操作/停止操作を検出す
るために、前記圧力検出ライン8に、圧力検出スイッチ
11が介設され、該圧力検出スイッチ11は圧力検出ラ
イン圧が所定圧力を越えたとき、OFFからONに切り
換わるように構成されると共に、ONに切り換えられた
とき前記走行レバが停止位置より走行位置に操作された
ものとしてON信号を入力ライン17を介してコントロ
ーラ12に入力するように構成されている。
【0010】前記コントローラ12は、CUP、メモ
リ、I/O等を中心として構成された周知のマイクロコ
ンピュータから構成され、前記圧力検出スイッチ5から
入力ライン17を介してON信号が入力されたとき、出
力ライン18を介して、アラーム(警報装置)13に作
動信号を入力し、周囲に警報を発して注意を喚起するよ
うに構成され、且つ、建設機械のキャビン等に配備され
た暗証番号入力装置14を使用して、警報解除のための
暗証番号が入力ライン16を介して入力されるよう構成
される。
【0011】そして、このコントローラ12は前記暗証
番号入力装置14のスイッチ群の操作による暗証番号を
入力順に認識して符号化するように構成され、更に、こ
の符号化データと、予めコントローラ12のメモリ(図
示せず)に記憶しておいた暗証番号の符号化データとを
比較演算して、両者が一致した場合には”暗証番号あ
り”と判断し、両者が不一致の場合には”暗証番号な
し”と判断する。そして、”暗証番号あり”と判断した
場合で、且つ前記圧力スイッチからOFF信号が入力さ
れている場合(建設機械の停止が検出されている場合)
のみ、前記アラームに対して警報解除信号を出力して、
警報を解除するように構成されている。
【0012】すなわち、このコントローラ12は図2の
タイミングチャートに示すように、圧力スイッチ5の出
力の結果、すなわち、建設機械の走行及び停止に関する
結果と合わせて、前記暗証番号の一致、不一致の結果を
出力ライン18を介して走行アラーム13に転送するよ
うに構成され、前記暗証番号入力装置14によって暗証
番号の正しい入力があり、且つ、前記走行レバが停止位
置に作動されていれば走行アラーム13に吹鳴を解除信
号を出力するが、暗証番号の入力がないとき、又は入力
あっても不一致のときは、建設機械の走行/停止とは無
関係にアラーム13の吹鳴を継続するように構成されて
いる。
【0013】なお、図1中、15はコントローラ12に
駆動電源を供給するバックアップ電源(バッテリー)で
ある。以下、この実施の形態に係る作用を説明する。
【0014】キースイッチがOFF位置に切り換わって
いるときには、エンジン7及びメインポンプ4並びにパ
イロットポンプ10は停止し、また、前記走行レバが停
止位置にある場合は、コントロールバルブ5は該コント
ロールバルブ5の上流と下流とを遮断し、圧力検出ライ
ン8とドレンタンク9とを互いに連通している。このた
め、建設機械は走行することはない。
【0015】建設機械の運転のため、キースイッチにキ
ーが挿入され、キースイッチが、OFFからONに切り
換えられると、エンジン7が始動し、このエンジン7を
駆動源とするメインポンプ4並びにパイロットポンプ1
0が始動する。なお、これらライン3,8には夫々コン
トロールバルブ5の上流にリリーフ弁(図示せず)が設
けられているため、圧力の異常上昇による破損はない。
【0016】この後、走行レバが走行位置に操作される
と、コントロールバルブは該コントロールバルブ5の上
流と下流とを連通し、圧力検出ライン8とドレンタンク
9との連通を遮断する。このとき圧力検出ライン8の圧
力が所定圧力を越えると前記圧力検出スイッチ11はO
FFからONに切り換わり、ON信号が入力ライン17
を介してコントローラ12に入力される。コントローラ
12は、このON信号が入力されたとき、建設機械が走
行し且つ、走行モータを含む各種アクチュエータが作動
可能な状態であり、盗難可能な状態であると仮定して、
出力ライン18を介して走行アラーム13に駆動電源を
供給する。このため、走行アラーム13が警報を発し、
この警報により周囲に注意が喚起される。
【0017】この後、暗証番号入力装置14のスイッチ
群の操作によって入力ライン16を介してコントローラ
12に入力ライン16を介して暗証番号の入力がなされ
ると、コントローラ12は、この暗証番号を入力順にス
タックに格納して認識し、その後、コントローラ12の
演算処理部が、この格納された信号を符号化し、この符
号化データと、予め、メモリに記憶しておいた暗証番号
の符号化データとを比較演算する。そしてこの結果、入
力され符号化された符号化データと予めメモリに格納し
ておいた暗証番号の符号化データとが一致し、且つ、走
行レバの停止操作により圧力検出スイッチ11がOFF
となったときは、正当な使用者により使用されているも
の仮定して、出力ランン18に対する駆動電源の供給を
断ち、走行アラーム13の吹鳴を停止する。両者が一致
せず、また、暗証番号の正しい入力がない場合は、走行
不当な者により使用されているものと仮定して、前記圧
力検出スイッチ11のON/OFFとは無関係に、走行
アラーム13に対する駆動電源の供給を継続する。
【0018】よって建設機械の走行時における周囲の安
全性が確保でき、また、盗難を未然に防止できる。な
お、本実施の形態では、圧力検出ライン8の圧力に基づ
いて走行レバの操作を検知し、建設機械の走行/停止を
検知する説明をしたが、建設機械の走行輪、若しくはア
クスルシャフトの回転又は、車体の速度計、又は車体の
加速度に基づいて建設機械の走行/停止を検知し、ある
いは、走行レバの操作位置をセンサにより検出して、建
設機械の走行/停止を検出することを可とする。
【0019】又、本実施の形態では、アラーム13に対
する駆動電源の供給、遮断によりアラーム13の作動と
非作動とを切り換える説明をしたが、アラーム13に内
部電源を設け、前記出力ライン18を介してアラーム1
3をON/OFF信号を入力し、このON/OFF信号
により内部電源とアラーム13との導通/切離するよう
に構成することも可能である。
【0020】なお、警報装置として前記アラーム13に
換えてブザーを用いることも可能であり、また、音声記
録装置により音声による警告を行うことも可能であり、
更に、警報に代えて、ランプ単体又は複数のランプの集
合により周囲に警告を表示して盗難を未然に防止するよ
うに構成することも可能である。
【0021】なお、本発明は本発明の精神を逸脱しない
限り種々の改変をなすことかでき、そして本発明がこ改
変された発明に及ぶことは当然である。
【0022】
【発明の効果】本発明は上記一実施の形態に詳述したよ
うに、エンジンの始動及び停止を制御するキースイッチ
と、警報を発して周囲に注意を喚起する警報装置と、こ
の警報を解除するための暗証番号を入力する暗証番号入
力装置と、油圧装置を制御する油圧回路に機械操作を検
出する検出スイッチを設け、前記キースイッチによりエ
ンジンが始動された後に、該検出スイッチにて機械操作
を検出した場合は前記警報装置を作動させるので、キー
の悪用による盗難を防止することができる。また、前記
暗証番号入力装置によって正しい暗証番号が入力され、
且つ、該検出スイッチが機械停止操作を検出した場合は
前記警報装置の作動を解除するので、機械操作時の周囲
の安全性を確保することができる。
【0023】
【図1】本発明の一実施の形態を示し、建設機械の作動
油圧回路と盗難防止装置とを示す回路である。
【0024】
【図2】本発明の一実施の形態を示し、盗難防止装置の
タイミングチャート図である。
【0025】
【符号の説明】
8 圧力検出ライン 11 圧力検出スイッチ(走行/停止検出手段) 12 コンントローラ 13 アラーム(警報装置) 14 暗証番号入力装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 9/24 B60R 25/10 607 G08B 13/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの始動及び停止を制御するキー
    スイッチと、警報を発して周囲に注意を喚起する警報装
    置と、この警報を解除するための暗証番号を入力する暗
    証番号入力装置とを備えた建設機械の盗難防止装置に於
    いて、油圧装置を制御する油圧回路に機械操作を検出す
    る検出スイッチを設け、前記キースイッチによりエンジ
    ンが始動された後に、該検出スイッチにて機械操作を検
    出した場合は前記警報装置を作動させ、更に、前記暗証
    番号入力装置によって正しい暗証番号が入力され、且
    つ、該検出スイッチが機械停止操作を検出した場合は
    記警報装置の作動を解除するコントローラを備えたこと
    を特徴とする建設機械の盗難防止装置。
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