JP3240392B2 - 安定な架橋型水性分散型組成物、及びその製造方法 - Google Patents

安定な架橋型水性分散型組成物、及びその製造方法

Info

Publication number
JP3240392B2
JP3240392B2 JP27312292A JP27312292A JP3240392B2 JP 3240392 B2 JP3240392 B2 JP 3240392B2 JP 27312292 A JP27312292 A JP 27312292A JP 27312292 A JP27312292 A JP 27312292A JP 3240392 B2 JP3240392 B2 JP 3240392B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
weight
aqueous dispersion
acid
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP27312292A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06122806A (ja
Inventor
貴典 畑野
増田  敏幸
直民 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaneka Corp
Original Assignee
Kaneka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaneka Corp filed Critical Kaneka Corp
Priority to JP27312292A priority Critical patent/JP3240392B2/ja
Publication of JPH06122806A publication Critical patent/JPH06122806A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3240392B2 publication Critical patent/JP3240392B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性分散型組成物およ
びその製造方法に関し、主として、例えば建築内外装、
自動車、家電用品、プラスチック製品などの物品に対す
る各種塗料に用いられる水性分散型組成物およびその製
造方法に関し、特に耐候性、耐久性の要求される用途に
おいて、良好な塗膜性能を発揮し得る水性分散型組成物
およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】近年、塗
料や接着剤の分野において、公害対策あるいは省資源の
観点より、有機溶剤を使用するものから水溶性あるいは
水性分散型樹脂への転換が試みられている。
【0003】そこで、イオン性または非イオン性の界面
活性剤を使用した乳化重合法により製造された水性分散
型樹脂が登場した。
【0004】しかし、従来の水性分散型樹脂には以下の
ような欠点があった。すなわち、これにおける分散粒子
中には、架橋性の官能基が含まれないため、前記界面活
性剤の影響を強く受ける結果となった。したがって、形
成する塗膜の耐候性、耐久性、耐汚染性が著しく悪くな
り、溶剤系塗料に比べ塗膜の物性が劣るという問題が生
じた。
【0005】この欠点を改良するため種々の試みが提案
された。すなわち、例えば、イオン性または非イオン性
の界面活性剤を用いた乳化重法を用いたうえで耐水性、
耐候性を向上させるために、加水分解可能なシリル基を
有する単量体と共重合可能な他のビニル系単量体とを乳
化共重合することを特徴とする乳化重合体の製造方法が
提案された(特開昭63−254116号公報参照)。
【0006】このように、加水分解可能なシリル基を含
有する単量体を用いることで、確かに界面活性剤から受
ける影響が少なくなり、塗膜の物性は向上した。とはい
うものの、該シリル基に基因する新たな問題が生じた。
すなわち、乳化重合中あるいは保存中に、前記シリル基
が加水分解してゲル化を起こし、安定的に製造および保
存できない、といった問題が生じた。
【0007】また、粒子中にカルボキシル基やアミノ基
などの極性基を含有する場合、前記シリル基の加水分解
が促進されてしまい、更に不安定になるという欠点も有
していた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、シリル基を含
有する重合性単量体と、酸性基を含有する重合性単量体
が配合されてなる混合液を予め中性領域に調整してお
き、のち共乳化重合することで、重合中のシリル基を安
定化し得、乳化重合を安定的に行なえ、しかもエマルシ
ョン(組成物)の保存安定性が向上することを見い出
し、本発明に至った。
【0009】すなわち、本発明の水性分散型組成物の製
造方法は、 (A)下記一般式(I)で示されるシリル基を含有する
重合性単量体1〜50重量%、
【化2】 (式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、アリール
基、アラルキル基より選ばれる1価の炭化水素基、Xは
ハロゲン原子、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アシロキ
シ基、アミノキシ基、フェノキシ基、チオアルコキシ
基、アミノ基より選ばれる基、aは0〜2までの整数、
Siに結合するX、Rがそれぞれ2個以上の場合、そ
れらは同一の基であっても異なる基であってもよい。) (B)親水性基を有する酸性重合性単量体0.1〜2重
量%、及び (C)前記(A)、(B)と共重合可能な他の重合性単
量体98.9〜48重量%を乳化重合する水性分散型組
成物の製造方法であって、予め単量体混合液を、アンモ
ニアまたは有機アミン化合物を用いてpH6〜8の中性
領域に調整しておき、のち前記pHを維持しつつ、かつ
滴下重合することによって乳化重合を行なうことを特徴
とする。
【0010】本発明の組成物は、シリル基を有する重合
性単量体(A)と、親水性基を有する酸性重合性単量体
(B)と、前記(A)成分、(B)成分と共重合可能な
他の重合性単量体(C)を、イオン性または非イオン性
の界面活性剤を用いて乳化重合することにより製造され
る。
【0011】[シリル基を有する重合性単量体(A)]
本発明において用いられるシリル基を有する重合性単量
体(A)は、1分子中に重合性炭素−炭素二重結合と、
一般式(I)で示される基を含む化合物であれば特に限
定なく、具体的には、
【化4】
【0012】
【化5】
【0013】
【化6】 などが挙げられる。
【0014】上記シリル基含有重合性単量体は、1種単
独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。ま
た、全単量体における配合割合としては、1〜50重量
%であり、好ましくは2〜20重量%である。1重量%
より少ないと、耐水性、耐候性に劣り、50重量%を超
えるとエマルションの安定性が低下する。
【0015】 [親水性基を有する酸性重合性単量体(B)] (B)成分である酸性重合性単量体については、アクリ
ル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イ
タコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、シ
トラコン酸等のα、β−エチレン性不飽和カルボン酸、
スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸等の重合可能な
炭素−炭素二重結合を有する酸;大八化学製MR−20
0、AR−200、共栄社油脂化学製ライトエステルP
−M、ライトエステルP−Aなどのリン酸基を有するビ
ニル系単量体が挙げられる。特に、カルボキシル基、ス
ルホニル基(スルホン酸基)、リン酸基が、シリル基お
よびエマルション(組成物)が安定する、という点で好
ましい。親水性基含有重合性単量体(B)は、1種単独
で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。ま
た、全単量体における配合割合としては0.1〜2重量
%であり、好ましくは0.1〜1重量%である。0.1
重量%より少ない場合はエマルションの機械的安定性、
重合安定性が低下し、2重量%を超える場合はエマルシ
ョン中の加水分解性シリル基の安定性が低下する。
【0016】[共重合可能な他の重合性単量体(C)]
共重合可能な他の重合性単量体(C)については、特に
限定なく、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソ
ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリ
レート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のビニ
ル系単量体;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジ
エチルアミノ(メタ)アクリレートなどのアミノ基を有
するビニル系単量体;トリフルオロエチル(メタ)アク
リレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレー
ト、パーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリ
レート、β−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)
アクリレート等のフッ素含有ビニル系単量体;グリシジ
ル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有ビニル系
単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルビニルエーテル、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド、ヒドロキシスチレン、アロニクス
5700(東亜合成化学(株)製)、PlaccelF
A−1、PlaccelFA−4、PlaccelFM
−1、PlaccelFM−4(以上ダイセル化学
(株)製)、HE−10、HE−20、HP−10、H
P−20(以上日本触媒化学(株)製)、ブレンマーP
Pシリーズ、ブレンマーPEシリーズ、ブレンマーPE
Pシリーズ、ブレンマーAP−400、ブレンマーAE
−350、ブレンマーNKH−5050、ブレンマーG
LM(以上日本油脂(株)製)、水酸基含有ビニル系変
性ヒドロキシアルキルビニル系単量体などの水酸基含有
ビニル系単量体;(メタ)アクリル酸のヒドロキシアル
キルエステル類などのα,β−エチレン製不飽和カルボ
ン酸のヒドロキシアルキルエステル類とリン酸エステル
含有ビニル化合物あるいはウレタン結合やシロキサン結
合を含む(メタ)アクリレートなどのビニル化合物;東
亜合成化学(株)製)のマクロ単量体であるAS−6、
AN−6、AA−6、AB−6、AK−5等の化合物;
ビニルメチルエーテル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、
クロロプレン、ポリプレン、ブタジエン、N−ビニルイ
ミダゾール等その他のビニル系単量体等が挙げられる。
【0017】フッ素含有ビニル系単量体、シロキサン含
有ビニル系単量体を共重合することにより撥水性が向上
し、耐水性、耐久性が向上する。また、水酸基含有ビニ
ル系単量体あるいはポリプロピレングリコールメタクリ
レート、ポリエチレングリコールモノメタクリレートの
ような親水性単量体を共重合させるとエマルションの安
定性が向上する。また、それに加えて、例えば、ポリエ
チレングリコールジメタクリレート、エチレングリコー
ルジアクリレート、トリアシルシアヌレート等の重合性
の不飽和結合を2つ以上持った単量体も使用し得、これ
により、生成するポリマーを架橋構造を持つものとする
ことも可能である。
【0018】乳化剤としては、通常の乳化重合に使用さ
れる物であれば特に限定なく、イオン性あるいは非イオ
ン性の界面活性剤が挙げられる。
【0019】イオン性界面活性剤としては、ラウリルス
ルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、イソオクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム等
のスルホン酸塩;イミダリンラウレート、アンモニウム
ハイドロオキサイド等のアンモニウム塩などが挙げられ
る。
【0020】非イオン性界面活性剤としては、ポリエチ
レンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウ
リルエーテル等のポリオキシエチレン類等が代表的なも
のである。また、旭電化製NE−10、NE−20、N
E−30、NE−40、SE−10N、日本乳化剤製A
ntox−MS−60のような反応性乳化剤を単独ある
いは他の乳化剤と併用して使用することにより、塗膜の
耐水性、耐久性が向上する。
【0021】本発明の製造方法は、乳化モノマー(単量
体混合液)を滴下重合することにより乳化重合反応を行
なう方法である。この乳化モノマーを、塩基性化合物を
用いて予めpH6〜8の中性領域に調整しておくこと
で、酸性の親水性基による加水分解性シリル基の加水分
解が抑制される。また、重合系のpHについても、6〜
8の中性領域であることが好ましい。すなわち、重合
中、重合液のpHが6〜8の範囲から外れた場合には、
塩基性化合物を用いて、pH6〜8の範囲内に戻すこと
が好ましい。
【0022】本発明で使用可能なアルカリとしては、ア
ンモニア;2−アミノエタノール、トリエチルアミンな
どの有機アミン化合物;が挙げられる。
【0023】通常では、乳化重合時に、シリル基が加水
分解反応あるいは縮合反応してしまうため、できるだけ
反応を抑制することが好ましく、そのために、レドック
ス系触媒を用いて60℃以下の温度で重合を行なうと好
ましい結果が得られる。
【0024】レドックス系触媒としては、過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウムと酸性亜硫酸ナトリウム、ロン
ガリットの組合せ、過酸化水素とアスコルビン酸の組合
せ、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパ
ーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、p−メ
ンタンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物と酸性
亜硫酸ナトリウム、ロンガリット等との組合せ等が用い
られる。特に有機過酸化物と還元剤の組合せが好まし
い。また、触媒活性を安定的に得るために硫酸鉄などの
II価の鉄イオンを含む化合物とエチレンジアミン4酢
酸のナトリウム塩のようなキレート剤を併用してもよ
い。
【0025】このような開始剤の使用量は、モノマー重
量基準で、0.01〜10重量%、好ましくは0.05
〜5重量%である。
【0026】水性分散型樹脂組成物の固形分濃度は、本
発明の方法による場合、20〜70重量%までの範囲が
好ましい。
【0027】固形分濃度が70重量%を超えると、系の
粘度が著しく上昇するため重合反応に伴う発熱を除去す
ることが困難になったり、重合基からの取り出しに長時
間要するなどの不都合を生じる。また、固形分濃度が2
0重量%未満の場合、重合操作の面でなんら問題は生じ
ないものの、1回の重合操作によって生じる樹脂の量が
少なく、経済面から考えた場合、著しく不利となる。ま
た、用途上の要求からも20重量%未満の濃度では、塗
膜の膜厚が薄くなってしまい、性能劣化を起こしたり、
塗装作業性の点で不利となる。
【0028】かくして得られる水性分散型樹脂組成物の
平均粒子径は0.02〜0.5ミクロンの超微粒子であ
り、その結果として優れた塗膜形成能を有している。
【0029】かくして得られた水性分散型組成物には、
硬化触媒を使用しても使用しなくても構わないが、硬化
性の促進と要求される物性を引き出すために触媒を使用
することができる。このような硬化触媒の具体例として
は、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレ
ート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫マレー
ト、オクチル酸錫等の有機錫化合物;リン酸、モノメチ
ルホスフェート、モノエチルホスフェート、モノブチル
ホスフェート、モノオクチルホスフェート、モノデシル
ホスフェート、ジメチルホスフェート、ジエチルホスフ
ェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェー
ト、ジデシルホスフェート等のリン酸系化合物;プロピ
レンオキサイド、ブチレンオキサイド、シクロヘキセン
オキサイド、グリシジルメタクリレート、グリシドー
ル、アクリルグリシジルエーテル、γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、油化シェルエポキシ
(株)製のカーデュラ(E)、エピコート828、エピ
コート1001等のエポキシ化合物とリン酸及び/また
は酸性モノリン酸エステルとの付加反応物;有機チタネ
ート化合物;有機アルミニウム化合物;有機ジルコニウ
ム化合物;マレイン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸、イタコン酸、クエン酸、コハク酸、トリメリ
ット酸、ピロメリット酸、これらの酸無水物、パラトル
エンスルホン酸等の酸性化合物;ヘキシルアミン、ジ−
2−エチレンヘキシルアミン、N,N−ジメチルドデシ
ルアミン、ドデシルアミン等のアミン類;これらのアミ
ンと酸性リン酸エステルとの混合物または反応物;水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性化合物な
どが挙げられる。
【0030】これらの硬化触媒のうち、有機錫化合物、
酸性リン酸エステルとアミンの混合物もしくは反応物、
飽和もしくは不飽和多価カルボン酸またはその無水物、
反応性シリコン化合物、有機チタネート化合物、有機ア
ルミニウム化合物またはこれらの混合物が活性も高く好
ましい。更に好ましくは、有機錫化合物、酸性リン酸エ
ステル、酸性リン酸エステルとアミンの混合物もしくは
反応物がよい。
【0031】このような硬化触媒は、単独で用いてもよ
く、2種以上併用してもよい。硬化触媒の使用量には特
に限定はないが、水性分散型塗料用硬化性組成物の固形
分100重量%に対して、通常0.01〜20重量%、
更に好ましくは0.1〜10重量%使用する。使用量が
20重量%を超えると塗膜の外観性が低下する傾向にあ
る。
【0032】得られた水性分散型組成物に、必要に応じ
て通常塗料に用いられる顔料(二酸化チタン、炭酸カル
シウム、炭酸バリウム、カオリンなどの白色顔料、カー
ボン、ベンガラ、シアニンブルーなどの有色系顔料)や
可塑剤、溶剤、分散剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤、紫外
線吸収剤などの通常の塗料用組成分として使用される添
加剤を混合して使用することもさしつかえない。
【0033】また、市販されている水系の塗料ともブレ
ンドすることが可能であり、例えば水系フッ素塗料、ア
クリル系塗料、アクリルメラミン系塗料のような熱硬化
アクリル塗料、アルキッド塗料、エポキシ系塗料が挙げ
られ、これらの塗料の耐候性、耐酸性、耐溶剤性を向上
させることができる。
【0034】また、架橋剤として、メラミン樹脂、イソ
シアネート化合物を添加し、速硬化性を出すことも可能
である。
【0035】
【実施例】次に、本発明を実施例を挙げて説明する。
【0036】実施例1〜5、比較例1〜3 攪拌機、環流冷却器、窒素ガス導入管及び滴下ロートを
取り付けた反応装置に、脱イオン水80重量部(以下、
単に「部」という)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム2部を仕込むとともに、重合触媒として、ロンガ
リット0.4部、硫酸鉄(II)0.04部、エチレン
ジアミン四酢酸二ナトリウム0.05部を添加した。
【0037】のち、窒素ガス導入しつつ50℃に昇温
し、下記[表1]に示す組成のモノマー乳化液を10%
アンモニア水溶液あるいは2−アミノエタノールでpH
7に調整してから、滴下ロートより3時間かけて等速滴
下した。滴下中、あるいは滴下終了直前のpHは6〜8
の範囲内であった。
【0038】混合物の滴下終了後、60℃で1時間熟成
し、のち冷却し、水性分散液に脱イオン水を加えて固形
分濃度が40%になるように調製した。これにより、常
温架橋型エマルション(水性分散型組成物)が得られ
た。この水性分散型組成物の物性を下記[表2]、[表
3]に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【発明の効果】上記のように、シリル基含有単量体と、
親水性基含有酸性単量体とを含有する単量体混合液を乳
化重合する際、予め前記混合液のpHを重合前に6〜8
に調整しておくことにより、重合中のシリル基の安定性
を確保し得、安定的に乳化重合を行なうことができる。
また、得られた組成物の保存安定性も向上する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−284513(JP,A) 特開 平3−227312(JP,A) 特開 平6−122734(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 30/08 C08F 230/08 C08F 2/22 - 2/30 C08L 43/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)下記一般式(I)で示されるシリル
    基を含有する重合性単量体1〜50重量%、 【化1】 (式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、アリール
    基、アラルキル基より選ばれる1価の炭化水素基、Xは
    ハロゲン原子、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アシロキ
    シ基、アミノキシ基、フェノキシ基、チオアルコキシ
    基、アミノ基より選ばれる基、aは0〜2までの整数、
    Siに結合するX、Rがそれぞれ2個以上の場合、そ
    れらは同一の基であっても異なる基であってもよい。) (B)親水性基を有する酸性重合性単量体0.1〜2重
    量%、及び (C)前記(A)、(B)と共重合可能な他の重合性単
    量体98.9〜48重量%を乳化重合する水性分散型組
    成物の製造方法であって、予め単量体混合液を、アンモ
    ニアまたは有機アミン化合物を用いてpH6〜8の中性
    領域に調整しておき、のち前記pHを維持しつつ、かつ
    滴下重合することによって乳化重合を行なうことを特徴
    とする水性分散型組成物の製造方法。
JP27312292A 1992-10-12 1992-10-12 安定な架橋型水性分散型組成物、及びその製造方法 Expired - Lifetime JP3240392B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27312292A JP3240392B2 (ja) 1992-10-12 1992-10-12 安定な架橋型水性分散型組成物、及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27312292A JP3240392B2 (ja) 1992-10-12 1992-10-12 安定な架橋型水性分散型組成物、及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06122806A JPH06122806A (ja) 1994-05-06
JP3240392B2 true JP3240392B2 (ja) 2001-12-17

Family

ID=17523440

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27312292A Expired - Lifetime JP3240392B2 (ja) 1992-10-12 1992-10-12 安定な架橋型水性分散型組成物、及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3240392B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06122806A (ja) 1994-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0621325B1 (en) Room temperature curing composition
US5461102A (en) Aqueous dispersion composition and production thereof
JP3212696B2 (ja) 水分散型組成物
JPH05331408A (ja) 水性分散型塗料用硬化性組成物、及びその製造方法
JP3240392B2 (ja) 安定な架橋型水性分散型組成物、及びその製造方法
JP3418878B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
JP3385371B2 (ja) 常温硬化性組成物
JP3339942B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
JP3291635B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
JP3318792B2 (ja) 常温硬化性組成物、及びその製造方法
JP3390796B2 (ja) 水性分散型組成物、及びその製造方法
JP3168482B2 (ja) 水性分散型組成物、および該水性分散型組成物の製造方法
JP3318783B2 (ja) 常温硬化性組成物
JP3632029B2 (ja) 常温硬化性組成物
JP3359355B2 (ja) 水性分散型組成物およびその製造方法
JP3318000B2 (ja) 水性分散型組成物の製造方法
JP3212697B2 (ja) 水分散型組成物およびその製造法
JP3333289B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
JP2003096259A (ja) 水分散硬化剤組成物
JP3390046B2 (ja) 架橋型水分散性組成物およびその製法
JP3357929B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
JP3279773B2 (ja) 常温架橋性樹脂組成物およびその製造法
JPH0616735A (ja) 水性分散型組成物
JP3279774B2 (ja) 常温架橋型水性組成物およびその製法
JP3028627B2 (ja) 塗装仕上げ方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071019

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081019

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081019

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091019

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091019

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101019

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111019

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121019

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term