JP3240230U - 折り畳み椅子 - Google Patents

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康之 佐々木
陽平 桑野
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Abstract

【課題】高級感と扱いやすさとの双方を兼ね備えるのに好適な構造の折り畳み椅子を提供する。【解決手段】正面視略X字状に交差した角度可変の前後のクロスバー11F、11Rを座面14下方の前後それぞれに配置した折り畳み椅子であって、前後のクロスバーの上部側を連結する左右の連結バー12L、12Rと、左右の連結バーの間に架け渡されるシート状の座面14と、前後のクロスバーの下部側を回動可能に連結する左右の回動機構13L、13Rと、前後のクロスバーの左右に配置される側面視略H字状又は略h字状の左右のサイドフレーム15L、15Rと、左右のサイドフレームの側幕部の内面側に固定された左右の支持プレート16L、16Rと、左右の連結バーの下面側に固定され、且つ左右の支持プレートに係止可能な左右の係止プレート17L、17Rとを備える。【選択図】図1

Description

本考案は、折り畳み椅子に関し、さらに詳しくは、正面視略X字状に交差した角度可変のクロスバーを座面下方の前後に配置した折り畳み可能な折り畳み椅子に関する。
非使用時に小さく折り畳んでクローゼットなどへ収納するのに便利な折り畳み椅子が知られている(特許文献1-4等を参照。)。特許文献1-4に記載の折り畳み椅子は、座面の下方の前後のそれぞれに正面視X字状のクロスバーを配置し、その交差角度を可変とすることにより、椅子の左右の幅を拡縮できるようにしている。特に、特許文献1,2には、主に木製の部材で構成された折り畳み椅子が開示されており、一方の特許文献3,4には、主に金属製の部材で構成された折り畳み椅子が開示されている。
特開2003-29956号公報 実公昭46-21235号公報 特開2010-268964号公報 実公昭61-165656号公報
ところで、木製の折り畳み椅子は肌触りが良く重厚感も出しやすいので、室内家具、ディレクターチェア、ガーデンチェアに用いられることが多く、一方の金属製の折り畳み椅子は、コンパクト化・軽量化が容易であるため、アウトドア、キャンプなどの簡易的な椅子や補助椅子に用いられることが多い。
しかしながら、木製の折り畳み椅子の高級感と金属製の折り畳み椅子の扱いやすさとの双方のメリットを享受できるような折り畳み椅子はこれまで提案されていなかった。
そこで、本考案は、高級感と扱いやすさとの双方を兼ね備えるのに好適な構造の折り畳み椅子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために請求項1に記載の考案は、正面視略X字状に交差した角度可変のクロスバーを座面下方の前後それぞれに配置した折り畳み椅子であって、前後の前記クロスバーの上部側を連結する左右の連結バーと、左右の前記連結バーの間に架け渡されるシート状の座面と、前後の前記クロスバーの左右に配置される側面視略H字状又は略h字状の左右のサイドフレームと、左右の前記サイドフレームの脚部に固定され、且つ、前後の前記クロスバーの下部側を回動可能に連結する左右の回動機構と、左右の前記サイドフレームの側幕部の内面側に固定された左右の支持プレートと、左右の前記連結バーの下面側に固定され、且つ左右の前記支持プレートに係止可能な左右の係止プレートと、を備えることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の折り畳み椅子において、左右の前記連結バーは互いに平行、且つ、床面と平行な姿勢で配置されると共に、前記シート状の座面は前端から後端に向かって横幅が拡がった略台形状であることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項に記載の考案は、請求項1に記載の折り畳み椅子において、左右の前記支持プレートには係止孔が形成されており、左右の前記係止プレートには、前記係止孔に係止可能な凸部が形成されていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項4に記載の考案は、請求項1に記載の折り畳み椅子において、前後の前記クロスバーの少なくとも一方と前記左右のサイドフレームとの間に取り付けられる左右のステー機構を更に備えることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項5に記載の考案は、請求項1に記載の折り畳み椅子において、左右の前記サイドフレームにおける前記側幕部の上方には左右の肘掛けが設けられていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項6に記載の考案は、請求項1に記載の折り畳み椅子において、左右の前記サイドフレームの背柱部に架け渡されるシート状の背もたれを更に備えることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項7に記載の考案は、請求項1~6の何れか1項に記載の折り畳み椅子において、
前後の前記クロスバー、左右の前記連結バー、左右の前記回動機構、左右の前記支持プレート、及び左右の前記係止プレートは金属製であり、左右の前記サイドフレームは木製であることを特徴とすることを特徴とする。
本考案に係る折り畳み椅子において、左右のサイドフレームは、その内側に支持プレートが固定されるものの、基本的に可動部を有しないので、その材質を木製にしたり、厚みを持たせたり、デザイン性を付加したりすることも容易である。一方、前後のクロスバー、左右の連結バー、左右の回動機構、左右の支持プレート、及び左右の係止プレートについては例えば金属製にすることにより、折り畳み機能を容易に椅子へ付与することができる。したがって、本考案によれば、高級感と扱いやすさとの双方を兼ね備えた折り畳み椅子が実現するという効果がある。
しかも、本考案に係る折り畳み椅子は、左右の支持プレートに左右の係止プレートを嵌合させることにより左右のサイドフレームに前後のクロスバーを固定するので、シート状の座面のテンションに依存せずに使用時の折り畳み椅子の姿勢を安定的に保持することができる。そこで、座面の形状を予め略台形状としておけば、着座時における座面の姿勢を後傾姿勢として深く腰掛けられるようにすることもできる。よって、本考案に係る折り畳み椅子は、いわゆる「ラウンジチェア」として使用することも可能である。
図1(A)は、本考案の実施形態に係る折り畳み椅子の正面図、図1(B)は、折り畳み椅子の右側面図、図1(C)は折り畳み椅子の平面図、図1(D)は折り畳まれた状態の折り畳み椅子の正面図である。 図2は、背もたれ、座面及びサイドフレームを除いた折り畳み椅子の分解図である。 図3は、左の連結バーの周辺の分解図である。 図4(A)は、左サイドフレームの右側面図、図4(B)は右サイドフレームの左側面図である。 図5(A)は、左支持プレートの平面図、図5(B)は、左支持プレートの右側面図、図5(C)は左支持プレートの正面図である。 図6(A)は、左係止プレートの平面図、図6(B)は、左係止プレートの右側面図、図6(C)は左係止プレートの正面図である。
以下、本考案に係る折り畳み椅子について図面を参照しつつ好ましい一実施形態に基づいて説明する。ここでは、ラウンジチェアとして使用可能な折り畳み椅子を例に挙げる。
本実施形態の折り畳み椅子1は、図1(A)~(D)及び図2に示すとおり、概略として、正面視略X字状に交差した角度可変のクロスバー11F,11Rを座面14下方の前後それぞれに配置した折り畳み椅子1である。この折り畳み椅子1は、左右の連結バー12L,12Rと、シート状の座面14と、左右の回動機構13L,13Rと、左右のサイドフレーム15L,15Rと、左右の支持プレート16L,16Rと、左右の係止プレート17L,17Rと、左右のステー部材20L,20Rと、シート状の背もたれ21とを備えている。なお、この折り畳み椅子1は左右対称な構造をしているので、左右間で共通する構造については、適宜、左右一方の構造について説明し、他方の構造の説明を省略する。
左右の連結バー12L,12Rは、図2の上部に示すとおり、前後のクロスバー11F,11Rの上部側を連結する円筒又は円柱状の部材である。
座面14は、図1(C),(A)に示すとおり、左右の連結バー12L,12Rの間に架け渡されるようにして配置されており、本実施形態ではシート状の部材が用いられている。このシート状の座面14の形状は、例えば、前端から後端にかけて幅の拡がる略台形状であり、その座面14の左右端は、図3に拡大して示すとおり、いわゆる「棒通し状」に処理されており、その棒通し部分に連結バー12L,12Rが挿通される。
左右の回動機構13L,13Rは、図1(A),(B)に示すとおり、左右のサイドフレーム15L,15Rの脚部15r,15fに固定され、且つ、前後のクロスバー11F,11Rの下部側を回動可能に連結する機構である。
右の回動機構13Rは、図2に示すとおり、前後のクロスバー11F,11Rの下部に固定された前後の軸受け11b,11bと、これら軸受け11b,11bbに挿通され、当該軸受け11b,11bによって軸支されるシャフト13sと、前後の軸受け11b,11bの間に位置するシャフト13sをカバーするスリーブ13rと、シャフト13sの前後端をカバーする前後のキャップ13c,13cと、前後のキャップ13c,13cをシャフト13sの前後端に取り付けるためのボルトB,Bなどを備えている。そして、右の回動機構13Rの全体は、右のサイドフレーム15Rの前後の脚部15f,15rの間に嵌め込まれている(図1(B))。
左の回動機構13Lも、右の回動機構13Rと同様に、軸受け11b,11b、シャフト13s、スリーブ13r、キャップ13c,13c、ボルトB,Bなど備えている。そして、左の回動機構13Lの全体は、左のサイドフレーム15Lの前後の脚部15f,15rの間に嵌め込まれている(図1(B))。
左右のサイドフレーム15L,15Rは、図1(A),(B)に示すとおり、前後のクロスバー11F,11Rの左右に配置されるフレームであって、左右のサイドフレーム15L,15Rの各々の側面視形状は、図4(A),(B)に示すとおり、例えば略H字状である。
図4(A)に示すとおり、左のサイドフレーム15Lの側幕部15dの上方には、左の肘掛け15aが設けられており、図4(B)に示すとおり、右のサイドフレーム15Rの側幕部15dの上方には、右の肘掛け15aが設けられている。但し、これら左右の肘掛け15a,15aについては省略することも可能である。
また、図示した例では、左右のサイドフレーム15L,15Rの各々の側面視形状は、その前脚部15fが側幕部15dの高さ位置の上方にまで延在された略H字状となっているが、その前脚部15fが側幕部15dの高さ位置までしかない略h字状としてもよい。
因みに、左右の肘掛け15a,15aを設ける場合には、それら肘掛け15a,15aの下方に束部(つかぶ)を設けるために、前脚部15fを側幕部15dの高さよりも上方に延在させ、サイドフレーム15L,15Tを側面視H字状とすることが望ましいと考えられる。
一方、左右の肘掛け15a,15aを省略する場合には、束部(つかぶ)を要しないので、前脚部15fの高さを側幕部15dの高さにすることにより、サイドフレーム15L,15Tを側面視h字状としてもよいと考えられる。
なお、前述したとおり、右のサイドフレーム15Rの前脚部15fと後脚部15rとの間には、右の回動機構13Rが嵌め込まれており(図1(B))、左のサイドフレーム15Lの前脚部15fと後脚部15rとの間には、右の回動機構13Lが嵌め込まれている(図1(B))。これら左右の回動機構13R,13Lは、前後のクロスバー11R,11Fの下部側を回動可能に軸支するので、左右のサイドフレーム15R,15Lの姿勢を維持したまま、折り畳み椅子1を折り畳んだり拡げたりすることが可能である(図1(A),(D))。
左右の支持プレート16L,16Rは、図4(A),(B)に示すとおり、左右のサイドフレーム15L,15Rの側幕部15dの内面側に固定されるプレートである。支持プレート16L,16Rは、その長手方向が側幕部15dに沿うような姿勢で当該側幕部15dの内面側にボルト等で取り付けられる。
左の支持プレート16Lは、図5(C)に拡大して示すように、横倒した略T字状の断面を有しており、左のサイドフレーム15Lの内側面に沿って取り付けられる板状の側壁部16yと、左のサイドフレーム15Lの内側面から突設される板状の庇部16xとを有している。そして、その庇部16xには、図5(A),(B)に示すとおり、上下方向にかけて貫通する長孔状の係止孔16h,16hが形成されている。なお、右の支持プレート16Rは左の支持プレート16Lと同様の構成を有しているので、ここではその説明を省略する。
左右の係止プレート17L,17Rは、図2に示すとおり、左右の連結バー12L,12Rの下面側に固定され、且つ、サイドフレーム15L,15Rの側に固定された左右の支持プレート16L,16Rに対して係止可能な形状をしたプレートである。
左の係止プレート17Lの本体17bは、図3及び図6(C)に示すように、半割り円筒状に形成されており、連結バー12Lの下面側にボルトB,B,Bなどで取り付けられている。
なお、図3の例では、左の係止プレート17Lが前後のクロスバー11R,11Fの上端側を連結する役割を果たしており、この状態の係止プレート17Lが、シート状の座面14付きの連結バー12Lに対してボルトB,B,Bで固定されている。
そして、左の係止プレート17Lの本体17bの下側には、図3及び図6(A),(B)に示すとおり、ヒレ状の凸部17c,17cが突設されており、この凸部17c,17cは、折り畳み椅子1の使用時に前述した左の支持プレート16Lの係止孔16h,16h(図5(A),(B))に嵌合してしっかりと固定される。
なお、右の係止プレート17Rは、左の係止プレート17Lと同様の構成を有しているので、ここではその説明を省略する。
そして、左右の支持プレート16L,16Rに左右の係止プレート17L,17Rを嵌合させると、左右のサイドフレーム15L,15Rに前後のクロスバー11L,11Rが固定されるので、折り畳み椅子椅子1が使用可能な状態となる(図1(A),(B))。この状態では、左右の連結バー12L,12Rが床面に平行、且つ互いに平行になるので、椅子1の安定性が確保される。
左右のステー機構20L,20Rは、前後のクロスバー11F,11Rの少なくとも一方と左右のサイドフレーム15L,15Rとの間に取り付けられるステー機構である。ここでは、ステー機構20R,20Lが後のクロスバー11Rのみに取り付けられる例を説明するが、前のクロスバー11Fのみに取り付けられてもよいし、前後のクロスバー11F,11Rのそれぞれに取り付けられてもよい。
左のステー機構20Lは、図2に示すとおり、左のサイドフレーム15Lの側へ固定されるステー金具20bと、ステー金具20bに対して回動可能に連結されるステー部材20sと、ステー部材20sの他端側(長孔)を後のクロスバー11Rの左上部側へ回動可能に連結するボルトBなどの取付具を備えている。
同様に、右のステー機構20Rは、図2に示すとおり、右のサイドフレーム15Rの側へ固定されるステー金具20bと、ステー金具20bに対して回動可能に連結されるステー部材20sと、そのステー部材20sの他端側(長孔)を後のクロスバー11Rの右上部側へ回動可能に連結するボルトBなどの取付具を備えている。
背もたれ21は、図1(A),(C)に示すとおり、左右のサイドフレーム15L,15Rの背柱部15u,15uに架け渡されるシート状の背もたれである。座面14と同様、シート状の背もたれ21の左右端は、いわゆる「棒通し状」に処理されており、その棒通し部分に左右のサイドフレーム15L,15Rの背柱部15u,15uが挿通される。
以上の本実施形態の折り畳み椅子1は、左右のサイドフレーム15L,15Rに前後のクロスバー11F,11Rを固定した状態で左右の連結バー12L,12Rが床面に平行、且つ互いに平行となり、折り畳み椅子1の安定性が確保される。つまり、シート状の座面14のテンションに依存せずに折り畳み椅子1の安定性を確保することができる。この場合、座面14の形状の自由度は高く、上述したとおり前端から後端にかけて幅の拡がる略台形状にすることも可能である。座面14の形状を略台形状すれば、着座したときに座面14の弛み量が前端から後端にかけて徐々に大きくなるので、当該座面14が後傾姿勢となり、ユーザが背もたれ12に寄りかかって深く腰掛けることが可能となる。
次に、折り畳み椅子1の材質について説明する。この折り畳み椅子1において、前後のクロスバー11F,11R、左右の連結バー12L,12R、左右の回動機構13L,13R、左右の支持プレート16L,16R、及び左右の係止プレート17L,17R、ステー機構20L,20Rは金属製(例えば、アルミニウム製、鉄製、ステンレス製又はこれらの組み合わせ)である。
特に、前後のクロスバー11F,11R、左右の連結バー12L,12R、左右の回動機構13L,13R、左右の支持プレート16L,16R、及び左右の係止プレート17L,17R、ステー機構20L,20Rをアルミニウム製にすることにより、折り畳み椅子1の全体の軽量化を図ることができる。
但し、その場合においても、少なくとも回動機構13L,13Rのシャフト13sについては、強度確保のために鉄製にすることが望ましいことが本発明者等の強度試験により判明している。
また、左右のサイドフレーム15L,15Rは木製であり、シート状の座面14及び背もたれ21は、布製(帆布などの織物)、樹脂製(ビニールシートなど)、革製、又はこれらの組み合わせである。また、折り畳み椅子1の統一感を出すために、座面14及び背もたれ21の材質及び色彩を共通としてもよい。
次に、折り畳み椅子1の使用方法について説明する。先ず、折り畳み椅子1を折り畳む際(図1(A)→(D))には、サイドフレーム15L、5Rの脚部15f,15rを床面につけたまま、左右の連結バー12L,12Rを左右の手で掴んで上方に引き上げることにより、サイドフレーム15L,15Rの側に固定された支持プレート16L,16R(係止孔16h,16h,16h,16h)から、連結バー12L,12Rの側に固定された係止プレート17L,17R(凸部17c,17c,17c,17c)の嵌合を解除する。これによって、左右のサイドフレーム15L,15Rと前後のクロスバー11F,11Rとの固定が解除される。次に、左右の連結バー12L、12Rを上方に引き上げつつ両者の間隔を狭めることにより、シート状の座面14を弛ませていく。これによって、クロスバー11F,11Rの交差角度が適切な角度まで狭まり、これに伴い、左右のサイドフレーム15L,15Rの間隔も狭まる(図1(D))。その結果として、折り畳み椅子1が折り畳まれ、その収納が可能となる。
一方、折り畳み椅子1を拡げる際(図1(D)→(A))には、先ず、左右の連結バー12L、12Rを左右の手で掴み、下方に引き下げながら左右に引っ張ることによりシート状の座面14を拡げる。これによって、クロスバー11F,11Rの交差角度が適切な角度まで拡がり、これに伴って左右のサイドフレーム15L,15Rの間隔も適切な間隔まで拡がる。そして、左右の連結バー12L,12Rを下方に押し込むことにより、連結バー12L,12Rの側に固定された係止プレート17L,17R(凸部17c,17c,17c,17c)を、サイドフレーム15L,15Rの側に固定された支持プレート16L,16R(係止孔16h,16h,16h,16h)に嵌合させ、サイドフレーム15L,15Rとクロスバー11F,11Rを固定する。その結果として、クロスバー11F,11Rの交差角度及びサイドフレーム15L,15Rの間隔が図1(A)の状態で固定されるので、折り畳み椅子1への着座が可能となる。
次に、本実施形態の効果について説明する。本実施形態の折り畳み椅子1において、左右のサイドフレーム15L,15Rは、その内側に支持プレート16L,16R及びステー機構20L,20Rが固定されるものの、基本的には可動部を有しないので、その材質を木製にして厚みを持たせたり、ひじ掛けにデザイン性を付加したりすることが容易である。一方、前後のクロスバー11F,11R、左右の連結バー12L,12R、左右の回動機構13L,13R、左右の支持プレート16L,16R、左右の係止プレート17L,17R、及び左右のステー機構20L,20Rの材質を金属製(アルミ製、スチール製、又はこれらの組み合わせ)にすることにより、折り畳み椅子1の折り畳み機能を容易に実現することが可能である。したがって、本実施形態に係る折り畳み椅子1は、高級感と扱いやすさとの双方を兼ね備える。
しかも、本実施形態の折り畳み椅子1は、左右のサイドフレーム15L,15Rに前後のクロスバー11F,11Rを固定するので、座面14のテンションに依存せずに使用時の折り畳み椅子1の姿勢を安定的に保持することができる。このため、座面14の形状を予め略台形状としておくことにより、着座時における座面14の姿勢を後傾姿勢として深く腰掛けることを可能としている。よって、本実施形態の折り畳み椅子1は、安定性と座り心地を兼ね備えたラウンジチェアとして使用可能である。
なお、上述した実施形態では、ラウンジチェアとして使用するのに好適な折り畳み椅子1について説明したが、折り畳み椅子1をダイニングチェアとして使用する場合などには、姿勢よく着座することが好まれるので、座面14の幅を均一にする(座面14の形状を略台形状でなく略長方形状とする)ことにより、着座時における座面14の姿勢を略水平にしてもよい。
また、折り畳み椅子1の脚部の長さ、椅子1の幅、椅子1の背もたれの高さ、サイドフレーム15R,15Lの形態(形状、模様、色彩、材質など)、座面14及び背もたれ21の形態(模様、色彩、材質など)は、図示したものに限定されることはなく、椅子1の用途に応じて適切に設定されることが望ましい。
以上のように、本考案に係る折り畳み椅子の好ましい幾つかの実施形態について詳述したが、本考案は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載された本考案の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能であることはいうまでもない。例えば、本実施形態の折り畳み椅子1には、座面14の上部に載置される専用のクッションが備えられてもよい。
1 折り畳み椅子
11F 前のクロスバー
11R 後のクロスバー
12L 左の連結バー
12R 右の連結バー
13L 左の回動機構
13R 右の回動機構
14 座面
15L 左のサイドフレーム
15R 右のサイドフレーム
15a 肘掛け
15d 側幕部
16L 左の支持プレート
16R 右の支持プレート
16h 係止孔
17L 左の掛止プレート
17R 右の係止プレート
17c 凸部
20L 左のステー機構
20R 右のステー機構
20b ステー金具
20s ステー部材
21 シート状の背もたれ
B ボルト

Claims (7)

  1. 正面視略X字状に交差した角度可変のクロスバーを座面下方の前後それぞれに配置した折り畳み椅子であって、
    前後の前記クロスバーの上部側を連結する左右の連結バーと、
    左右の前記連結バーの間に架け渡されるシート状の座面と、
    前後の前記クロスバーの左右に配置される側面視略H字状又は略h字状の左右のサイドフレームと、
    左右の前記サイドフレームの脚部に固定され、且つ前後の前記クロスバーの下部側を回動可能に連結する左右の回動機構と、
    左右の前記サイドフレームの側幕部の内面側に固定された左右の支持プレートと、
    左右の前記連結バーの下面側に固定され、且つ左右の前記支持プレートに係止可能な左右の係止プレートと、
    を備えることを特徴とする折り畳み椅子。
  2. 請求項1に記載の折り畳み椅子において、
    左右の前記連結バーは互いに平行、且つ、床面と平行な姿勢で配置されると共に、前記シート状の座面は前端から後端に向かって横幅が拡がった略台形状である
    ことを特徴とする折り畳み椅子。
  3. 請求項1に記載の折り畳み椅子において、
    左右の前記支持プレートには係止孔が形成されており、
    左右の前記係止プレートには、前記係止孔に係止可能な凸部が形成されている
    ことを特徴とする折り畳み椅子。
  4. 請求項1に記載の折り畳み椅子において、
    前後の前記クロスバーの少なくとも一方と前記左右のサイドフレームとの間に取り付けられる左右のステー機構を更に備える
    ことを特徴とする折り畳み椅子。
  5. 請求項1に記載の折り畳み椅子において、
    左右の前記サイドフレームにおける前記側幕部の上方には左右の肘掛けが設けられている
    ことを特徴とする折り畳み椅子。
  6. 請求項1に記載の折り畳み椅子において、
    左右の前記サイドフレームの背柱部に架け渡されるシート状の背もたれを更に備えることを特徴とする折り畳み椅子。
  7. 請求項1~の何れか1項に記載の折り畳み椅子において、
    前後の前記クロスバー、左右の前記連結バー、左右の前記回動機構、左右の前記支持プレート、及び左右の前記係止プレートは金属製であり、
    左右の前記サイドフレームは木製であることを特徴とする折り畳み椅子。

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