JP3239934B2 - 固体撮像素子及びその製造方法 - Google Patents
固体撮像素子及びその製造方法Info
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される固体撮像素子及びその製造方法に関する。
9−213159号公報記載の「フレームトランスファ
ー型固体撮像装置」、及び、M.J.H.van de
Steeg他(アイ・トリプル・イー トランザクシ
ョンズ オン エレクトロンデバイスィーズ、第ED−
32巻、第1430−1438頁、1985年(IEE
E Trans.Electron Devices,
vol.ED−32,pp.1430−1438,19
85))の報告等がある。
レームトランスファー型固体撮像装置は、図3に示す構
成をしている。この構成において、撮像部(光電変換部
14)を構成する電荷結合素子(CCD)の一導電型埋
込みチャネル領域が、一導電型半導体基板(基板11)
に形成した反対導電型の第1ウェル(P1ウェル12)
内に設けられ、電荷蓄積部15及び水平転送部16が、
第1ウェル(P1ウェル12)より不純物濃度が高いか
若しくは深さが深い反対導電型の第2ウェル(P2ウェ
ル13)内に設けられている。信号電荷蓄積時には第1
ウェル(P1ウェル12)が空乏化状態になるように、
基板11と第1ウェル(P1ウェル12)間に所定の電
圧を印加してブルーミング電荷を基板11に抜き出す、
深さ方向のブルーミング防止機構を有するものである。
の報告の固体撮像素子も、撮像部を構成する電荷結合素
子の一導電型埋込みチャネル領域が、一導電型半導体基
板に形成した反対導電型ウェル領域内に設けられている
のであるが、反対導電型ウェル領域の形状が前述のもの
と異なっている。図4(a)に電荷結合素子の電荷転送
方向に対して垂直方向に切った場合の撮像部断面構造を
示す。また、図4(b)には同様に切った場合の蓄積部
断面構造を示す。撮像部では蓄積部と異なり、一導電型
埋込みチャネル領域(n型CCDチャネル領域19)の
中央付近の反対導電型ウェル領域(p型ウェル領域1
8)が浅く形成されており、この部分が深さ方向のブル
ーミング防止機構として動作する。
た特開昭59−213159号公報記載のフレームトラ
ンスファー型固体撮像装置には、以下のような問題があ
る。
置では、一導電型半導体基板に反対導電型で不純物濃度
若しくは深さが異なる第1ウェルと第2ウェルとを設
け、濃度が低い若しくは深さが浅い第1ウェル内に撮像
部(光電変換部)を、濃度が高い若しくは深さが深い第
2ウェル内に電荷蓄積部と水平転送部をそれぞれ設けて
いるので、いずれの一導電型埋込みチャネル領域も反対
導電型不純物を含有している。反対導電型不純物および
それと相殺する一導電型不純物は、電気的に無駄になっ
ている上、キャリアが移動する際の散乱中心として作用
する阻害物である。フレームトランスファー型固体撮像
装置では、光信号を信号電荷に変換する電荷蓄積期間に
撮像部(光電変換部)において蓄えた信号電荷を、電荷
蓄積期間終了後に電荷蓄積部へ高速で転送し、撮像部
(光電変換部)を空にして速やかに次の画像の光電変換
を開始するという動作をする。前述の散乱中心は、高速
転送における転送不良の原因となる。電荷結合素子の駆
動電圧を上げ、一導電型埋込みチャネル領域内の電界強
度を強めれば、転送不良を低減することができるが、撮
像部(光電変換部)においては、深さ方向のブルーミン
グ防止機能を具備させるために、第1ウェルは容易に空
乏化するように不純物濃度が低い若しくは深さが浅くな
っているため、電荷結合素子の駆動電圧を上げると一導
電型埋込みチャネル領域と一導電型半導体基板との間の
バリアが消失し、一導電型半導体基板から一導電型埋込
みチャネル領域にキャリアが流れ込んで正常動作しなく
なる。つまり、特に撮像部(光電変換部)の制約から、
電荷結合素子の転送能力が低下してしまうという問題が
ある。
濃度が低い若しくは深さが浅い第1ウェルが空乏化した
ときの表面からバリアのピークまでの深さになるが、非
空乏化状態のときに比べてかなり浅くなる。第1ウェル
が一定の濃度と深さで形成されているので、光電変換の
際に有効に働く領域は全面的に浅く、従って、感度が低
いという問題がある。
第1ウェルと第2ウェルとを設けるためには、それぞれ
別々のイオン注入マスクを用いて別々の不純物添加を行
なう必要がある。このことは製造時間が増加することを
意味し、歩留りが低下したり製造費用が増加するという
問題がある。
eg他の報告の固体撮像素子が有する問題について説明
する。
て説明する。この図5は、電荷結合素子の電荷転送方向
に対して垂直方向に切った撮像部の断面を示す製造工程
図である。
域19の中央付近となる領域を覆うストライプ状のPR
(フォトレジスト)マスク21を形成し、Bイオン22
を注入し、B注入領域23を形成する(図5(a))。
よって深さ方向と横方向に拡散させ、PRマスク21で
覆っていた領域の中央付近が浅い接合を持つp型ウェル
領域18を形成する(図5(b))。
に中央付近が位置するようにn型CCDチャネル領域1
9を形成し、さらに撮像素子構成物を形成する(図5
(c))。
は、蓄積部においては、ストライプ状のパターンがな
く、Bイオン22が全面に注入されるので、出来上りは
図4(b)のように全体が均一に厚いp型ウェル領域2
0が形成される。
H.van de Steegらの報告の固体撮像素子
においても、一導電型埋込みチャネル領域(n型CCD
チャネル領域19)が反対導電型不純物を含有し、しか
も撮像部では、反対導電型ウェル領域(p型ウェル領域
18)の浅く形成された部分が容易に空乏化する、深さ
方向のブルーミング防止機構が形成されている。したが
って、特開昭59−213159号公報記載のフレーム
トランスファー型固体撮像装置と同様に、撮像部の制約
から、電荷結合素子の転送能力が低下してしまうという
問題がある。
の報告の固体撮像素子における撮像部のp型ウェル領域
18は、特開昭59−213159号公報記載のフレー
ムトランスファー型固体撮像装置の場合と異なり、ブル
ーミング防止機構として動作する空乏化する浅い接合部
分が極僅かで、他が深い接合になっているので、感度が
低いという問題はない。また、撮像部と蓄積部のp型ウ
ェル領域の形成は、単一のイオン注入マスクを用いて1
回の不純物添加で済むので、特開昭59−213159
号公報記載のフレームトランスファー型固体撮像装置の
場合ほど製造期間が増加することもない。
的な形状を持たせるために、前述のように熱拡散によ
り、深さ方向と横方向にBを長距離移動させ分布させる
ので、高温かつ長時間の熱処理が必要であり、その結
果、B分布のバラツキが大きくなってしまう。これはポ
テンシャル障壁高さのバラツキを招くことになるので、
M.J.H.van de Steegらの報告の固体
撮像素子には、ブルーミング防止の基板設定電圧や最大
蓄積電荷量等のバラツキが大きいという問題がある。
高感度で、且つ特性のバラツキの小さい固体撮像素子を
提供することである。また、製造期間が増加することな
く、高温かつ長時間の熱処理が不要であり、特性のバラ
ツキを小さくでき、歩留りを高くできる固体撮像素子の
製造方法を提供することである。
めに以下の本発明を完成した。
信号電荷を蓄積および転送する電荷結合素子が2次元に
配列された撮像部と、信号電荷を時系列信号として転送
および出力する水平電荷結合素子および出力部とを少な
くとも具備する固体撮像素子において、撮像部を構成す
る電荷結合素子の一導電型埋込みチャネル領域が、一導
電型半導体基板に形成された反対導電型ウェル領域内に
設けられ、一導電型埋込みチャネル領域/反対導電型ウ
ェル領域/一導電型半導体基板の積層構造が形成され、
該積層構造が深さ方向のブルーミング防止機構を有し、
該一導電型埋込みチャネル領域の信号電荷転送中心付近
に反対導電型不純物を含まない領域を有することを特徴
とする固体撮像素子に関する。
した信号電荷を蓄積および転送する電荷結合素子が2次
元に配列された撮像部と、信号電荷を時系列信号として
転送および出力する水平電荷結合素子および出力部とを
少なくとも具備する固体撮像素子の製造方法において、
撮像部の電荷結合素子の一導電型埋込みチャネル領域の
中央付近となる領域を覆うようにイオン注入マスクを一
導電型半導体基板上に設ける工程と、該一導電型半導体
基板に対して垂直方向近傍からのイオン注入と、電荷結
合素子の電荷転送方向に対して垂直方向に傾けた斜め方
向からのイオン注入によって、反対導電型不純物を添加
して前記一導電型埋込みチャネル領域下の基板深部に位
置する反対導電型ウェル領域を形成する工程を少なくと
も有することを特徴とする固体撮像素子の製造方法に関
する。
成する電荷結合素子の一導電型埋込みチャネル領域が、
一導電型半導体基板に形成された反対導電型ウェル領域
内に設けられ、一導電型埋込みチャネル領域/反対導電
型ウェル領域/一導電型半導体基板の積層構造が形成さ
れ、該積層構造が深さ方向のブルーミング防止機構を有
した固体撮像素子であるが、該一導電型埋込みチャネル
領域の信号電荷転送中心付近に反対導電型不純物を含ま
ない領域を有しているため、転送終了間際に少量になっ
たキャリアを、散乱中心としてしか働かない反対導電型
不純物及びそれと相殺される一導電型不純物がない該領
域で転送することができ、その結果、同等の駆動電圧に
対して従来のものより高い転送能力を発揮することがで
きる。
の固体撮像素子の製造方法は、撮像部の電荷結合素子の
一導電型埋込みチャネル領域中央付近となる領域を覆う
ようにイオン注入マスクを一導電型半導体基板上に設け
る工程と、一導電型半導体基板に対して垂直方向近傍か
らのイオン注入と、電荷結合素子の電荷転送方向に対し
て垂直方向に傾けた斜め方向からのイオン注入によっ
て、反対導電型不純物を添加して前記一導電型埋込みチ
ャネル領域下の基板深部に位置する反対導電型ウェル領
域を形成する工程を有するが、これらの工程を行うと、
撮像部の電荷結合素子の一導電型埋込みチャネル領域の
中央付近直下のみ浅い接合で他の領域が深い接合を有す
る反対導電型ウェル領域を形成することや、全領域が深
い接合であるが一導電型埋込みチャネル領域の中央付近
直下のみ不純物濃度が低い反対導電型ウェル領域を形成
することができるので、M.J.H van de S
teegらの報告の固体撮像素子と同様な高感度な固体
撮像素子を得ることができる。しかも、撮像部と蓄積部
の反対導電型ウェル領域の形成が、単一のイオン注入マ
スクを用いた不純物添加で済み、イオン注入直後に反対
導電型ウェル領域の最終的な形状や不純物分布を持たせ
且つ拡散を抑えて不純物注入後の形状・分布とほとんど
同等の形状・分布を有する反対導電型ウェル領域を形成
することが可能となるので、製造期間が増加することな
く、高温かつ長時間の熱処理も不要となり、不純物分布
のバラツキやポテンシャル障壁高さのバラツキが極僅か
で、歩留りを高くでき、また、ブルーミング防止の基板
設定電圧や最大蓄積電荷量等のバラツキも極めて小さく
することができる。
て、図面を用いて詳細に説明する。
荷結合素子の電荷転送方向に対して垂直方向に切った場
合の断面構造図であり、図1(a)は撮像部、図1
(b)は蓄積部を示す。
バルクSi基板上に同種のn型エピタキシャルSi層を
設けたものも含む)内にp型ウェル領域2が形成してあ
るが、撮像部では、このp型ウェル領域2は接合深さの
浅い部分を有すると共に、その浅い部分の上部からn型
Si基板1表面側にかけて、p型ウェル領域2を構成す
る不純物の硼素Bを含まない領域が残るようにして形成
されている。p型ウェル領域2の接合深さの浅い部分が
中央に位置するように、n型CCDチャネル領域3a、
3bが形成されているが、このうちn型CCDチャネル
領域(B未含有)3aは、前述のp型ウェル領域2を構
成する不純物の硼素Bを含まない領域にn型CCDチャ
ネル領域を構成する不純物のリンPや砒素Asを添加し
て形成したものである。
cm-3程度のリン濃度のものを用い、p型ウェル領域2
の深さは深い部分が2〜5μmで1015〜1017cm-3
程度の硼素濃度とし、n型CCDチャネル領域3a、3
bは深さ0.5〜1μmで1016〜1017cm-3程度の
リンあるいは砒素濃度とすることが望ましい。p型ウェ
ル領域2の浅い部分の深さはn型CCDチャネル領域3
a、3bの深さより0.2〜2μm程度深くなっている
ことが望ましい。n型CCDチャネル領域間には、それ
らを電気的に分離するp+型チャネルストップ領域4が
設けてある。このp+型チャネルストップ領域4は、例
えば深さ1〜4μmで1017〜1019cm-3程度の硼素
濃度とすることが望ましい。
〜200nm程度のゲート酸化膜5を形成し、それを介
してCCD転送電極6がn型CCDチャネル領域上に設
けてある。CCD転送電極6は、高濃度(1018〜10
21cm-3)にリンや砒素を添加した厚さ50〜300n
m程度のポリSi膜、あるいは厚さ0.1〜2μm程度
のITO(In2O3−SnO2)や錫酸化物(SnO 2)
などの透過性導電膜で形成する。
属配線等との間の層間膜やカバー膜といった絶縁膜が形
成されているが、本発明の説明上、主要構成要素ではな
いので、図面中では省略してある。
合素子のn型CCDチャネル領域3a、3bが、n型S
i基板1に形成されたp型ウェル領域2内に設けられ、
n型CCDチャネル領域3a、3b/p型ウェル領域2
/n型Si基板1の積層構造が形成され、該積層構造が
深さ方向のブルーミング防止機構を有しているが、n型
CCDチャネル領域3a、3bの信号電荷転送中心付近
にn型CCDチャネル領域(B未含有)3aを有してい
るので、転送終了間際に少量になったキャリアを、散乱
中心としてしか働かないp型不純物の硼素B及びそれと
相殺されるn型不純物のリンあるいは砒素がないn型C
CDチャネル領域(B未含有)3aで転送することがで
き、その結果、同等の駆動電圧に対して従来のものより
高い転送能力を発揮することができる。
して動作するのは、p型ウェル領域2の接合深さの浅い
部分の極限られた部分であり、他の領域が深い接合を有
しているので、光電変換の際に有効に働く領域が大き
く、そのため本発明の固体撮像素子は高感度である。
部分が無いものの場合は、前述のp型ウェル領域2の深
い部分の2〜5μmの深さまで硼素濃度が薄まって拡が
ったものとなり、n型CCDチャネル領域中央付近直下
のp型ウェル領域2の深さが2〜5μmで1014〜10
16cm-3程度の硼素濃度となる。
領域7は濃度が切断面内で均一であり接合深さも深く一
定であり、電荷結合素子の駆動電圧を上げて転送能力を
高められるので、n型CCDチャネル領域3b内に、p
型ウェル領域2を構成する不純物の硼素Bを含まない領
域を必ずしも設ける必要はないが、設けてもよい。
の製造方法を、図2を用いて説明する。図2は、本発明
の固体撮像素子の製造方法の主要工程を示す、電荷結合
素子の電荷転送方向に対して垂直方向に切った撮像部断
面図である。
撮像部ではn型CCDチャネル領域中央付近となる領域
を覆うストライプ状であって、蓄積部では覆う部分の無
いPRマスク8を基板1上に形成する。次いで、電荷結
合素子の電荷転送方向に対して垂直方向にn型Si基板
1を傾け、例えばn型Si基板1に対してほぼ90度、
45度、30度からBイオン9を注入する(図2
(a))。
ないが、斜めからのイオン注入は図に示すように左右対
称になるように行なうことが望ましい。また、図示して
いないが、チャネリングや汚染等を防止するため、通常
は、n型Si基板1表面に薄い酸化膜(厚さ20〜10
0nm程度)を形成して注入することが望ましい。
程度が望ましい。各イオン注入が同じエネルギーでもよ
いし、異なるエネルギーであってもよい。イオン注入エ
ネルギーを高くする場合は、PRマスク8だけではその
厚さを厚くしなければならないが、そのような場合には
Si窒化膜等のイオン阻止能力が高い物質からなるイオ
ン注入マスクを併用することが望ましい。
て、ストライプ状のPRマスク8の下にB未含有の領域
が残されるとともに、その中央直下の領域で深さが浅く
なる分布を持つB注入領域(p型ウェル領域)10が形
成される(図2(b))。
の中央直下の領域で硼素濃度が低い分布を持たせる場合
には、例えば45度及び30度からの注入について注入
量を2〜3分割して注入エネルギーを変えて注入工程を
行なえばよい。
く、どの角度からの注入においてもBイオン9が全面に
注入されるので、図1(b)に示すように面内全体が均
一の深さの厚いp型ウェル領域7が形成される。
硼素Bの活性化を図るための熱処理を行なってもよい
し、他の不純物領域の形成の際の熱処理とかねて行って
もよい。ただし、M.J.H.van de Stee
gらの報告の固体撮像素子のような大幅な拡散はさせな
い。800〜1000℃、0.5〜2時間程度で行うこ
とが望ましい。
オン注入でn型Si基板1の深部に硼素Bを添加し、さ
ほど拡散が起こらない熱処理を施すので、撮像部および
蓄積部のn型CCDチャネル領域(B含有)3bについ
ても従来のものより硼素含有量は極めて少なくすること
ができる。
は硼素濃度が低い部分)に中央付近が位置するようにn
型CCDチャネル領域3a、3bを形成し、さらに撮像
素子構成物を形成する(図2(c))。
像素子の基本的な構成は図3と同様になるが、p型ウェ
ル領域の形成が単一工程なので、図3のP1ウェル12
とP2ウェル13の区別が無くなったような構成とな
る。
素子のn型CCDチャネル領域中央付近に硼素未含有領
域を形成すると同時に、その直下のみ浅い接合で他の領
域が深い接合を有するp型ウェル領域を形成したり、n
型CCDチャネル領域中央付近直下のみ硼素濃度が低い
p型ウェル領域を形成したりできるので、M.J.H.
van de Steegらの報告の固体撮像素子と同
様に高感度にできる。しかも、撮像部と蓄積部のp型ウ
ェル領域の形成が、単一のイオン注入マスクを用いた不
純物添加で済み、イオン注入直後にp型ウェル領域の最
終的な形状や不純物分布を持たせ且つ拡散を抑えて硼素
注入後の分布とほとんど同等の分布を有するp型ウェル
領域を形成するので、製造期間が増加することなく、高
温かつ長時間の熱処理も不要となり、硼素分布のバラツ
キやポテンシャル障壁高さのバラツキが極僅かで、歩留
りを高くでき、また、ブルーミング防止の基板設定電圧
や最大蓄積電荷量等のバラツキも極めて小さくすること
ができる。
体撮像素子について述べてきたが、本発明は蓄積部を持
たないフルフレーム型固体撮像素子にも適用できる。ま
た、各領域の導電型を全て入れ換えることも可能であ
る。
×480(V)画素で画素寸法が10μm□のフレーム
トランスファー型CCD撮像素子を製作した。
00)Si基板上に、同じリン濃度で厚さ20μm程度
のエピタキシャルSi層を形成したエピタキシャルSi
基板を用いた。
上の、撮像素子を形成する活性領域(撮像部、電荷蓄積
部、水平電荷結合素子、及び出力部を形成する領域)に
約50nm厚の酸化膜を形成し、さらに約0.4μm厚
のSi窒化膜(約1μm厚のPRマスクに相当)を形成
した後、撮像部はn型CCDチャネル領域中央付近とな
る領域を3μm幅で覆うストライプ形状を有し、蓄積部
は覆う部分の無い約2.5μm厚のPRマスクを設け
た。
グした後、電荷結合素子の電荷転送方向に対して垂直方
向にn型Si基板を傾け、n型Si基板に対してほぼ9
0度、45度、30度からBイオンを注入した。各々の
イオン注入は全てエネルギー1.5MeVで注入量3×
1011cm-2の条件で行なった。
め、n型CCDチャネル領域用PRマスクを設け、エネ
ルギー70keV、イオン注入量2×1012cm-2の条
件でPイオンを注入し、1000℃、1時間の熱処理で
両者を活性化させた。
によって、完了時に、n型CCDチャネル領域は不純物
濃度約5×1016cm-3でp型ウェル領域との接合深さ
が約0.8μmとなった。p型ウェル領域は、深い部分
では不純物濃度約4×1015cm-3でn型Si基板との
接合深さが約3μmとなり、n型CCDチャネル領域中
央付近の浅い部分では同程度の不純物濃度でn型Si基
板との接合深さが約1.4μmとなった。
チで設けた2μm幅のp+型チャネルストップ領域で垂
直方向に分割されている。このp+型チャネルストップ
領域は約8×1017cm-3の不純物濃度で深さ約2μm
とした。
のイオン注入時の酸化膜とは別の熱酸化による厚さ50
nmのゲート酸化膜を設け、その上に約100nm厚の
ポリSiでCCD転送電極を形成した。2層のポリSi
を用い、1画素に4電極を設けた。
部を限定する金属光シールドを形成し、デバイス最外部
を保護膜でカバーした。
素子に30フレーム/秒の動作をさせ、撮像部から電荷
蓄積部への高速転送を20MHzで行なわせたが、転送
損失は測定限界以下であった。また、基板電圧約5Vで
良好なブルーミング防止機能を示した。ブルーミング防
止機能が働いているとき、光電変換に寄与する基板内の
深さは、p型ウェル領域が浅い部分では約1μmしかな
いが、p型ウェル領域が深い部分では約2.6μmもあ
り、深い部分は浅い部分のおよそ2倍の吸収率を有して
いる。
素子は、一導電型埋込みチャネル領域の信号電荷転送中
心付近に反対導電型不純物を含まない領域を有している
ので転送能力が高く、しかもブルーミング防止機構とし
て働く部分が極僅かで他部分が基板内の深くまで光電変
換に寄与するので高感度である。
蓄積部のp型ウェル領域の形成が、単一のイオン注入マ
スクを用いた不純物添加で済み、また、イオン注入直後
にp型ウェル領域の最終的な形状や不純物分布を持たせ
且つ拡散を抑えて硼素注入後の分布とほとんど同等の分
布を有するp型ウェル領域を形成できるので、製造期間
が増加することなく、高温かつ長時間の熱処理も不要と
なり、硼素の分布のバラツキやポテンシャル障壁高さの
バラツキが極僅かで、歩留りが高くでき、また、ブルー
ミング防止の基板設定電圧や最大蓄積電荷量等のバラツ
キも極めて小さくすることができる効果がある。
電荷転送方向に対して垂直方向の断面構造図である。図
1(a)は撮像部、図1(b)蓄積部を示す。
示す、電荷結合素子の電荷転送方向に対して垂直方向の
撮像部断面図である。
の基本構成図である。
の電荷転送方向に対して垂直方向の断面構造図である。
図4(a)は撮像部、図4(b)は蓄積部を示す。
要工程を示す、電荷結合素子の電荷転送方向に対して垂
直方向の撮像部断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 入射光を光電変換し、発生した信号電荷
を蓄積および転送する電荷結合素子が2次元に配列され
た撮像部と、信号電荷を時系列信号として転送および出
力する水平電荷結合素子および出力部とを少なくとも具
備する固体撮像素子において、 撮像部を構成する電荷結合素子の一導電型埋込みチャネ
ル領域が、一導電型半導体基板に形成された反対導電型
ウェル領域内に設けられ、一導電型埋込みチャネル領域
/反対導電型ウェル領域/一導電型半導体基板の積層構
造が形成され、該積層構造が深さ方向のブルーミング防
止機構を有し、 該一導電型埋込みチャネル領域の信号電荷転送中心付近
に反対導電型不純物を含まない領域を有することを特徴
とする固体撮像素子。 - 【請求項2】 前記反対導電型ウェル領域の接合深さ
が、前記一導電型埋込みチャネル領域の中央下部付近で
浅くなっている請求項1記載の固体撮像素子。 - 【請求項3】 前記反対導電型ウェル領域の不純物濃度
が、前記一導電型埋込みチャネル領域の中央下部付近で
低くなっている請求項1記載の固体撮像素子。 - 【請求項4】 入射光を光電変換し、発生した信号電荷
を蓄積および転送する電荷結合素子が2次元に配列され
た撮像部と、信号電荷を時系列信号として転送および出
力する水平電荷結合素子および出力部とを少なくとも具
備する固体撮像素子の製造方法において、 撮像部の電荷結合素子の一導電型埋込みチャネル領域の
中央付近となる領域を覆うようにイオン注入マスクを一
導電型半導体基板上に設ける工程と、該一導電型半導体
基板に対して垂直方向近傍からのイオン注入と、電荷結
合素子の電荷転送方向に対して垂直方向に傾けた斜め方
向からのイオン注入によって、反対導電型不純物を添加
して前記一導電型埋込みチャネル領域下の基板深部に位
置する反対導電型ウェル領域を形成する工程を少なくと
も有することを特徴とする固体撮像素子の製造方法。 - 【請求項5】 さらに、信号電荷を蓄積および転送する
蓄積部を有する固体撮像素子の製造方法であって、 該蓄積部および撮像部の反対導電型ウェル領域の形成
を、単一のイオン注入マスクを用いたイオン注入により
行う請求項4記載の固体撮像素子の製造方法。 - 【請求項6】 前記反対導電型ウェル領域を形成するた
めのイオン注入を、イオン注入直後の段階で反対導電型
ウェル領域の最終的不純物分布にほぼなるように行い、
且つ拡散を抑えて前記イオン注入直後の段階の不純物分
布とほぼ同等の分布を有する反対導電型ウェル領域を形
成する請求項4記載の固体撮像素子の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP31363897A JP3239934B2 (ja) | 1997-11-14 | 1997-11-14 | 固体撮像素子及びその製造方法 |
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JPH11145445A JPH11145445A (ja) | 1999-05-28 |
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-
1997
- 1997-11-14 JP JP31363897A patent/JP3239934B2/ja not_active Expired - Fee Related
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