JP3156779B2 - 電荷転送素子及びその製造方法 - Google Patents

電荷転送素子及びその製造方法

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JP3156779B2 JP33624798A JP33624798A JP3156779B2 JP 3156779 B2 JP3156779 B2 JP 3156779B2 JP 33624798 A JP33624798 A JP 33624798A JP 33624798 A JP33624798 A JP 33624798A JP 3156779 B2 JP3156779 B2 JP 3156779B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体撮像素子や遅
延素子等に用いられる電荷転送素子およびその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、固体撮像素子や遅延素子等に用い
られている電荷転送素子を図6に示す。図6(a)、
(b)、(c)はそれぞれ、特開昭57−7964号公
報に開示されている、転送電荷量を増大させた電荷転送
素子の概略平面図、X−X’線概略断面図およびY−
Y’線概略断面図である。
【0003】N型シリコン基板1内にP型ウェル2が形
成され、P型ウェル2内に電荷伝送チャネルが形成され
るN型ウェル3が形成されている。N型ウェル3の電荷
転送方向(図中ではX−X’線方向)に沿った両側に
は、N型ウェル3よりも高濃度のN型不純物を含むN+
領域4が形成され、さらにその外側にはP+チャネルス
トッパー7が形成されている。N型ウェル3及びN+領
域4上には、酸化膜(SiO2)等からなるゲート絶縁
膜5を介してゲート電極6が隣合って多数形成されてい
る。
【0004】図7は、図6(c)のZ−Z’線深さ方向
の電位分布を示したものであり、電位は下が正の方向で
ある。図中、深さ方向の原点はシリコン/ゲート絶縁膜
界面であり、P+チャネルストッパー7とP型ウェル2
に0V、ゲート電極6に低電圧(VL)又は高電圧(V
H)を印加した場合について示してある。N型シリコン
基板1には、P型ウェル2と逆バイアスとなる電圧が印
加されている。図7に示す深さ方向の電位分布で一番高
い電位を以後「チャネル電位」と呼ぶことにする。
【0005】あるゲートに高電圧(VH)が印加され、
その両隣のゲートに低電圧(VL)が印加された場合、
電子はVHが印加されたゲート電極下に転送され、電位
は低下する。その電位は隣接するVLが印加されたゲー
ト電極のチャネル電位まで低下することができ、そのと
きの電位分布を図中点線で示す。この電位変化を起こさ
せる電荷量が、転送できる最大の電荷量となる。
【0006】図6に示した電荷転送素子において電荷を
転送する方法について、図8(a)、(b)、(c)を
用いて説明する。図8(a)は図6(b)に示したのと
同じ概略断面図、図8(b)は図8(c)に示した各時
間での図8(a)に示したU−U’線方向のチャネル電
位分布を示す図、図8(c)は電荷転送素子のゲート電
極に印加する電圧パルスのタイミングを示す図である。
図8(a)と図8(b)では水平方向の位置が一致する
ように描いてあり、図8(b)の電位の方向は下向きが
正である。φV1〜φV4電極には図8(c)に示してい
るように高電圧(VH)と低電圧(VL)の間を振幅す
る2値のパルスが印加される。
【0007】低電圧は、シリコン/酸化膜界面に正孔が
蓄積され、界面の電位が0Vとなる電圧(ピンニング電
圧)を印加する。こうすることで、シリコン/酸化膜界
面準位を介して発生する暗電流を抑制することができ
る。
【0008】一方、高電圧は、低電圧を印加したときの
チャネル電位以下の電圧が印加される。こうすること
で、最大転送電荷量(Qmax)を転送するときでも転送
電荷がシリコン/酸化膜界面に到達することがなく、界
面準位にトラップされることがないので、転送効率が劣
化せずに電荷を転送することができる。
【0009】まず、時刻T1では、φV1及びφV2電極
に高電圧(VH)が印加され、チャネル電位がこれら電
極下で高くなり電荷が蓄積されている。蓄積されている
電荷を図8(b)に斜線で示す。時刻T2ではφV3が高
電圧(VH)となりφV1が低電圧(VL)となるの
で、電荷はφV2とφV3電極下に転送される。同様に時
刻T3及びT4では、それぞれφV3とφV4電極下、及び
φV4とφV1電極下に転送される。そして時刻T5では
φV1とφV2電極下に転送され、時刻T1の状態にな
る。ただし、電荷は1つ右隣のφV1とφV2電極下に移
動している。以上の動作を繰り返すことで、電荷は図で
右方向に順に転送される。その電荷の転送の様子を図8
(b)中の右斜め下向きの矢印で示してある。
【0010】次に、図6で示した電荷転送素子により、
最大の転送電荷量(Qmax)が増大する理由を図9を用
いて説明する。図9(a)は図6(a)のY−Y’線断
面図であり、図9(b)はゲート電極に低電圧(VL)
又は高電圧(VH)を印加したときのV−V’線に沿っ
た方向のチャネル電位分布である。点線はN+領域を有
しない電荷転送素子の場合について示している。図9
(a)に、ゲート電極に電圧VGを印加した場合のN型
ウェル3中の電位の極大点(チャネル位置)での容量を
示してある。チャネル位置より表面側の容量(Cs)
は、チャネル位置−ゲート電極間の容量であり、ゲート
絶縁膜容量とシリコン/ゲート絶縁膜界面からチャネル
位置までのシリコン内部の容量との直列接続の和であ
り、両側の容量(Ccs)はチャネル位置とP+チャネル
ストッパー7間の容量であり、チャネル位置より下側の
容量(Cb)はチャネル位置とP型ウェル2間の容量で
ある。
【0011】ゲート電極に電圧VG、P+チャネルスト
ッパー7及びP型ウェル2に0Vを印加した場合に、ゲ
ート電圧の変化量ΔVGに対するチャネル電位の変化量
Δφchは以下の式で与えられる。
【0012】 Δφch=ΔVG・Cs/(Cs+2Ccs+Cb) ゲート電極下に蓄積される電荷量はおおよそ以下の式で
表わされる。
【0013】 ΔQ=Δφch・(Cs+2Ccs+Cb) =ΔVG・Cs ・・・・ (1) 上記(1)式をゲート電圧の変化量(振幅)で積分した
ものが最大転送電荷量(Qmax)であるが、振幅が等し
い場合、QmaxはCsが大きいほど大きいことがわかる。
【0014】ここで、ゲート電極に低電圧(VL)又は
高電圧(VH)を印加したときの、V−V’線方向のチ
ャネル電位分布を示す図9(b)の実線を参照する。水
平方向の位置は図9(a)と一致している。
【0015】低電圧(VL)が印加されたとき、チャネ
ル電位の曲がりがN+領域4内で終了し、N型ウェル3
中のチャネル電位が全域にわたって平になるようにN+
領域4の濃度および幅が設計されている。高電圧(V
H)が印加されたときはチャネルストッパー7とN+領
域4間のPN接合による空乏層が延びてN型ウェル3中
に達するので、チャネル電位の平な部分は低電圧(V
L)を印加したときよりも小さくなっている。このチャ
ネル電位の平な部分とゲート電極間の容量がCsであ
り、(1)式からわかるように電荷量に寄与する。一
方、N+領域4では隣接するP+チャネルストッパー7
とPN接合を形成し、電位はP+チャネルストッパー側
の0Vからφchに向かって増加している。この部分の容
量はCcsであり(1)式より電荷量に寄与することはな
い。したがって、チャネル電位の平な部分を増大させる
ことがQmaxの増大につながる。
【0016】図9(b)中に、点線で、N+領域4がな
い場合の、ゲート電圧に低電圧(VL)又は高電圧(V
H)を印加したときの、V−V’線方向のチャネル電位
分布を示す。この場合は、N型不純物濃度がN+領域よ
りも小さいために両側でのチャネル電位の曲がりが緩や
かとなり、チャネル電位の平な部分が小さくなってい
る。
【0017】以上から、図6の電荷転送素子でQmaxが
増大する理由は、N+領域を有するため、両側でのチャ
ネル電位の曲がり(変化)が急になり、チャネル電位の
平坦な部分が大きくなっているためである。
【0018】次に、図6に示した電荷転送素子の製造方
法について説明する。図10は各製造手順を図6のY−
Y’線断面で示した概略工程断面図である。
【0019】まず、1014/cm3台のリン濃度を持つ
N型シリコン基板1の表面に150〜200keV、1
〜5×1012/cm2のボロンのイオン注入と、120
0℃、30分から2時間の熱処理によりP型ウェル2を
形成し、その後900℃、7分程度のウェット酸化で酸
化膜9を形成する。その上に図10(a)に示すよう
に、フォトリソグラフィー技術により2μm厚程度のフ
ォトレジスト81を形成した後、20〜40keV、1
〜5×1013/cm2のボロンのイオン注入を行い、P
+チャネルストッパー7を形成する。
【0020】次に、フォトレジスト81を剥離した後、
図10(b)に示すように2μm厚程度のフォトレジス
ト82を形成し、次いで70〜150keV、1〜5×
10 12/cm2のリンのイオン注入を行い、N型ウェル
3を形成する。
【0021】続いて、フォトレジスト82を剥離した
後、図10(c)に示すように2μm厚程度のフォトレ
ジスト83a及び83bを形成し、次いでN型ウェル3
と同じエネルギーで、N型ウェル3のドーズ量の0.2
〜2倍のドーズ量をN型ウェル3の両側に追加で注入し
てN+領域4を形成する。
【0022】次に、フォトレジストを剥離し、950〜
980℃、30分〜1時間、窒素雰囲気で熱処理するこ
とでイオン注入した不純物を活性化させ、酸化膜9をフ
ッ酸でウェットエッチングする。
【0023】その後、図10(d)に示すように、90
0〜980℃、5〜30分のウェット酸化でゲート絶縁
膜5を形成し、その上にリソグラフィーとエッチングに
より不純物が混入したポリシコンゲート電極6を形成し
て、図6に示した電荷転送素子が完成する。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6に
示したような従来の電荷転送素子を図10に示した上記
従来の製造方法で作製すると、N型ウェルの幅が狭くな
ると、図10(c)のフォトレジスト83aが狭くな
り、フォトレジストが剥がれたり倒れたりするという問
題が生じる。この問題が顕著な例として、インターライ
ン型2次元CCDイメージセンサの場合について述べ
る。
【0025】図11に、インターライン型CCDイメー
ジセンサを模式的に示す。2次元に配置されたフォトダ
イオード10の各列に隣接して垂直CCD12が配置さ
れ、トランスファーゲート11を介してフォトダイオー
ド10と接続されている。フォトダイオード10間、フ
ォトダイオード10と垂直CCD12間、フォトダイオ
ード10と水平CCD13間等にはP+チャネルストッ
パー15がある。各垂直CCD12の下端は水平CCD
13に接続され、この水平CCD13の端には増幅器1
4が接続されている。フォトダイオード10で光電変換
された信号電荷は、トランスファーゲート11を介して
垂直CCD12へ読み出された後、垂直CCD12及び
水平CCD13で転送され、増幅器14で増幅されて出
力される。図中の破線で囲った領域が単位画素16であ
るが、近年の2次元CCDイメージセンサのチップサイ
ズの縮小化および多画素化に伴い、画素サイズも縮小化
されてきている。
【0026】しかし、フォトダイオード10の感度や容
量を確保するためフォトダイオードの面積はできるだけ
大きくしたい。そのためには、垂直CCD12の単位面
積当たりの転送電荷量を増大し、垂直CCD12の面積
を小さくする必要がある。
【0027】この課題を解決するため図6に示した電荷
転送素子を垂直CCDに適用すると、図10に示した前
記の製造方法では問題が生じる。それは、N型ウェル3
の幅が狭くなるにしたがってフォトレジスト83aの幅
も狭くなってくるためである。インターライン型2次元
CCDイメージセンサは現在、画素の縮小化が進めら
れ、現在報告されている最小の画素寸法は4〜5μm角
程度である。この場合、垂直CCDの幅は1.5μm以
下であり、この垂直CCDの幅は、図10においてP+
チャネルストッパー7間の距離である。設計最小寸法を
0.5μmとすると図10(c)のフォトレジストの開
口は0.5μmとなり、フォトレジスト83aの幅は
0.5μm以下となる。垂直CCDの長さは1/2イン
チの光学フォーマットでは約5mmであるので、フォト
レジスト83aの形状は幅0.5μm以下、長さ5mm
のストライプとなる。このような形状はフォトレジスト
の密着不良による剥がれや倒れを起こしやすく、さらに
垂直CCDの幅が縮小した場合により顕著となる。この
ような問題が生じるため、垂直CCD幅が1.5μm以
下の電荷転送素子は、従来の方法では図6に示した構造
を形成することが非常に困難であった。
【0028】そこで、本発明は上述の課題に鑑み、上記
のような剥がれや倒れが起きやすい狭く長いレジストパ
ターンを用いることなく、図6に示した構造を有し、最
大転送電荷量が大きく、且つCCD幅が1.5μm以下
(設計最小寸法の3倍以下)に縮小化された電荷転送素
子を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成するために種々の検討を重ねた結果、本発明を完
成した。
【0030】本発明は、半導体基板表面の第1導電型ウ
ェル中に形成され、信号電荷を転送するための第2導電
型ウェルと、該第2導電型ウェルの電荷転送方向に沿っ
両側のうち少なくとも一方に形成され第2導電型ウェ
ルよりも高い不純物濃度を持つ第2導電型領域と、該第
2導電型領域または第2導電型ウェルの外側に形成され
た第1導電型領域と、少なくとも前記第2導電型ウェル
と第2導電型領域を覆いかつゲート絶縁膜を介して形成
されたゲート電極を具備する電荷転送素子の製造方法に
おいて、第1のマスクを用いて前記第2導電型ウェル及
び第2導電型領域となる領域に第2導電型の不純物をイ
オン注入する工程と、第2のマスクを用いて第2導電型
ウェルとなる領域に第1導電型の不純物をイオン注入す
る工程を少なくとも有し、第2のマスクを用いて第2導
電型ウェルとなる領域に第1導電型の不純物をイオン注
入する前記工程において、基板表面の法線方向から電荷
転送方向に対して非平行方向のいずれか一方に傾けてイ
オン注入することを特徴とする電荷転送素子の製造方法
に関する。また本発明は、半導体基板表面の第1導電型
ウェル中に形成され、信号電荷を転送するための第2導
電型ウェルと、該第2導電型ウェルの電荷転送方向に沿
った両側のうち少なくとも一方に形成され第2導電型ウ
ェルよりも高い不純物濃度を持つ第2導電型領域と、該
第2導電型領域または第2導電型ウェルの外側に形成さ
れた第1導電型領域と、少なくとも前記第2導電型ウェ
ルと第2導電型領域を覆いかつゲート絶縁膜を介して形
成されたゲート電極を具備する電荷転送素子の製造方法
において、第1のマスクを用いて前記第2導電型ウェル
及び第2導電型領域となる領域に第2導電型の不純物を
イオン注入する工程と、第2のマスクを用いて第2導電
型ウェルとなる領域に第1導電型の不純物をイオン注入
する工程を少なくとも有し、第2のマスクを用いて第2
導電型ウェルとなる領域に第1導電型の不純物をイオン
注入する前記工程において、第2のマスクを第1のマス
クに対して電荷転送方向の中心線をずらして形成し、第
1導電型の不純物をイオン注入することを特徴とする電
荷転送素子の製造方法に関する。
【0031】また本発明は、半導体基板表面の第1導電
型ウェル中に形成され、信号電荷を転送するための第2
導電型ウェルと、該第2導電型ウェルの電荷転送方向に
沿った片側に形成され第2導電型ウェルよりも高い不純
物濃度を持つ第2導電型領域と、該第2導電型領域およ
び該第2導電型ウェルのそれぞれの外側に形成された第
1導電型領域と、少なくとも前記第2導電型ウェルと第
2導電型領域を覆いかつゲート絶縁膜を介して形成され
たゲート電極を具備する電荷転送素子の製造方法におい
て、マスクを用いて前記第2導電型ウェル及び第2導電
型領域となる領域に第2導電型の不純物をイオン注入す
る工程と、前記マスクを用いて第1導電型の不純物を、
基板表面の法線方向から電荷転送方向に対して非平行方
向のいずれか一方に傾けて所定のドーズ量およびエネル
ギーでイオン注入する工程を少なくとも有することを特
徴とする電荷転送素子の製造方法に関する。
【0032】また本発明は、半導体基板表面の第1導電
型ウェル中に形成され、信号電荷を転送するための第2
導電型ウェルと、該第2導電型ウェルの電荷転送方向に
沿った両側に形成され第2導電型ウェルよりも高い不純
物濃度を持つ第2導電型領域と、該第2導電型領域の外
側に形成された第1導電型領域と、少なくとも前記第2
導電型ウェルと第2導電型領域を覆いかつゲート絶縁膜
を介して形成されたゲート電極を具備する電荷転送素子
の製造方法において、マスクを用いて前記第2導電型ウ
ェル及び第2導電型領域となる領域に第2導電型の不純
物をイオン注入する工程と、前記マスクを用いて第1導
電型の不純物を、基板表面の法線方向から電荷転送方向
に対して非平行方向の第1の方向に傾けて第1のドーズ
量および第1のエネルギーでイオン注入する工程と、前
記マスクを用いて第1導電型の不純物を、基板表面の法
線方向から電荷転送方向に対して非平行方向の第2の方
向に傾けて第2のドーズ量および第2のエネルギーでイ
オン注入する工程を少なくとも有することを特徴とする
電荷転送素子の製造方法に関する。
【0033】
【0034】また本発明は、半導体基板表面の第1導電
型ウェル中に形成され、信号電荷を転送するための第2
導電型ウェルと、該第2導電型ウェルの電荷転送方向に
沿った両側に形成され第2導電型ウェルよりも高い不純
物濃度を持つ第2導電型領域と、該第2導電型領域の外
側に形成されたそれぞれ濃度の異なる第1導電型領域
と、少なくとも前記第2導電型ウェルと第2導電型領域
を覆いかつゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極
を具備する電荷転送素子において、不純物濃度が低い方
の第1導電型領域側の第2導電型領域の幅が他方の第2
導電型領域の幅より狭いことを特徴とする電荷転送素子
に関する。
【0035】また本発明は、半導体基板表面の第1導電
型ウェル中に形成され、信号電荷を転送するための第2
導電型ウェルと、該第2導電型ウェルの電荷転送方向に
沿った両側に形成され第2導電型ウェルよりも高い不純
物濃度を持つ第2導電型領域と、該第2導電型領域の外
側に形成されたそれぞれ濃度の異なる第1導電型領域
と、少なくとも前記第2導電型ウェルと第2導電型領域
を覆いかつゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極
を具備する電荷転送素子において、不純物濃度が低い方
の第1導電型領域側の第2導電型領域の不純物濃度が他
方の第2導電型領域の不純物濃度より低いことを特徴と
する電荷転送素子に関する。
【0036】本発明の電荷転送素子に製造方法では、例
えば、N型ウェル及びN+領域となる領域に第1のレジ
ストの開口部からN型不純物をイオン注入し、次にN型
ウェルとなる領域に第2のレジストの開口部からP型不
純物をイオン注入する。こうすることで、剥がれや倒れ
が起きやすい狭く長いレジストパターンを形成すること
なく、またN+領域の幅はレジスト開口端とP+チャネ
ルストッパー間の距離で決まり設計最小寸法より小さく
できるので、CCD幅(N型ウェルと両側のN+領域の
和)が設計最小寸法の3倍以下に形成でき、且つ最大転
送電荷量が増大した電荷転送素子が得られる。
【0037】また、上記本発明の製造方法によれば、P
型不純物をイオン注入するときに基板表面の法線方向か
ら電荷転送方向に対して非平行方向に傾けることで、N
型ウェルを狭くすることができるため、CCD幅をさら
に縮小することができる。
【0038】この場合には、N型ウェルがCCDの中央
にくるようにN型不純物を注入するときの第1のレジス
トの開口位置の中心線と、P型不純物を注入するときの
第2のレジストの開口位置の中心線をずらすことが望ま
しい。
【0039】また上記本発明では、P型不純物をイオン
注入するときに、N型不純物を注入するときのレジスト
を使用し、基板表面の法線方向から電荷転送方向に対し
て非平行方向に左右に傾けて2回イオン注入することで
自己整合的にN+領域を形成する。このとき、左右に同
じ角度傾けて、同じエネルギー、同じドーズ量でイオン
注入することで、左右のN+領域は同一に形成される。
【0040】以上の方法で、CCD幅が設計最小寸法の
3倍以下で最大転送電荷量が増大した電荷転送素子が得
られる。
【0041】また、N型ウェルの電荷転送方向に沿った
両側にあるN+領域のそれぞれの外側にP+チャネルス
トッパーがあるが、その不純物濃度が左右で異なる場合
には、その不純物濃度が低い側のN+領域の幅を狭くす
るか又は不純物濃度を低くすることが望ましい。
【0042】そのためには、P型不純物をイオン注入す
るレジスト開口の電荷転送方向の中心線をCCDの中心
線からずらすことが望ましい。あるいは、P型不純物を
イオン注入するときにN型不純物を注入するときのレジ
ストを使用し、基板表面の法線方向から電荷転送方向に
対して非平行方向に左右に傾けて2回イオン注入するこ
とで自己整合的にN+領域を形成する方法の場合は、左
右に傾けるイオン注入角度を変えて、不純物濃度の低い
方のP+チャネルストッパー側のN+領域の幅を狭くす
るか、またはドーズ量を左右変えて、不純物濃度の低い
方のP+チャネルストッパー側のN+領域の濃度を低く
することが望ましい。
【0043】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
図面を参照して説明する。なお、以下では転送される電
荷はすべて電子である場合について説明する。
【0044】第1の実施の形態図1は、最大転送電荷量 を増大させた電荷転送素子の
造方法の一形態を説明するための概略工程断面図であ
り、製造手順を図6(c)と同じ断面について示してい
る。他の構造部分、電荷転送方法、及び最大転送電荷量
が増大する理由については従来例と同じであるので説明
を省略する。
【0045】まず、1014/cm3台のリン濃度を持つ
N型シリコン基板101の表面に150〜200ke
V、1〜5×1012/cm2のボロンのイオン注入と、
1200℃、30分〜2時間の熱処理によりP型ウェル
102を形成し、その後900℃、7分程度のウェット
酸化で酸化膜109を形成する。その上に図1(a)に
示すように、フォトリソグラフィー技術により2μm厚
程度のフォトレジスト181を形成した後、20〜40
keV、1〜5×1013/cm2のボロンのイオン注入
を行い、P+チャネルストッパー107を形成する。
【0046】次に、フォトレジスト181を剥離し、図
1(b)に示すように2μm厚程度のフォトレジスト1
82を形成した後、70〜150keV、1.2〜10
×1012/cm2 のリンのイオン注入を行い、N+領域
104を形成する。このときのドーズ量は、従来の製造
方法によるN型ウェル3を形成するときのドーズ量の
1.2〜2倍大きい値とすることが望ましい。このとき
の倍率は、N+領域の不純物濃度のN型ウェルに対する
倍率と同じである。つまり、ドーズ量は従来例のN+領
域4と同程度の不純物濃度となる量に設定する。また、
このドーズ量は、以下で述べるボロンのイオン注入によ
り、中央部分103の濃度が従来例のN型ウェル3と同
程度の不純物濃度となる量に設定する。
【0047】次に、フォトレジスト182を剥離し、図
1(c)に示すように2μm厚程度のフォトレジスト1
83を形成した後、25〜60keV、0.2〜5×1
12/cm2 のボロンのイオン注入を行い、N型ウェル
103を形成する。このボロンのイオン注入のドーズ量
は、中央のN+領域104のN型不純物濃度からP型不
純物濃度を引いた値が、従来の製造方法によるN型ウェ
ル3のN型不純物濃度と同程度となる量に設定する。N
型不純物濃度とP型不純物濃度の差が電気特性に影響を
与えるので、以後その差を「実質的不純物濃度」とい
う。また、イオン注入のエネルギーは、リンとボロンの
深さ方向の濃度分布のピークがほぼ一致する値に設定す
ることが望ましい。
【0048】次に、フォトレジスト183を剥離し、9
50〜980℃、30分〜1時間、窒素雰囲気で熱処理
することによりイオン注入した不純物を活性化させ、酸
化膜109をフッ酸でウェットエッチングする。
【0049】次いで、図1(d)に示すように、900
〜980℃、5〜30分のウェット酸化でゲート絶縁膜
105を形成し、その上にリソグラフィーとエッチング
で不純物が混入したポリシリコンゲート電極106を形
成して、図6に示した電荷転送素子が完成する。
【0050】図1(c)の工程におけるフォトレジスト
183の形状は、図10(c)に示した従来例のフォト
レジスト83aのような幅の狭い形状ではないので、レ
ジストの剥がれや倒れ等が発生しない。
【0051】フォトレジスト183の開口は設計最小寸
法まで小さくすることができ、N+領域の幅はP+チャ
ネルストッパー107とフォトレジスト183の開口位
置で決まるので、N+領域の幅は設計最小寸法以下で露
光機のマスク合わせ精度以上の寸法まで小さくすること
ができる。N+領域は、その部分でのチャネル電位の曲
がり(変化)を急にする役目を持っているが、濃度を高
くすればその幅は小さくすることができる。したがっ
て、例えば、設計最小寸法を0.5μm、N+領域を片
側幅0.2μmとすると、N型ウェル103と両側のN
+領域の幅の合計は0.9μmとなる。すなわち本発明
の製造方法によれば、CCD幅が設計最小寸法の3倍以
下でも、N型ウェルの両側にN+領域を持つ電荷転送素
子を製造することができる。
【0052】本実施形態では、図1(c)の工程におい
て、ボロンの注入方向を、基板表面の法線方向から電荷
転送方向に対して非平行方向に傾けることで、ボロンが
注入される領域、すなわちN型ウェル103の領域が狭
くなり、その分左右どちらかのN+領域の外側の端の位
置をN型ウェルの方向にずらして両側のN+領域の幅を
そろえて、CCD幅をさらに縮小すること可能であ
る。この場合、フォトレジスト182と183の開口の
中心線がずれている。
【0053】第2の実施の形態 図2は、第2の実施の形態を説明するための概略工程断
面図であり、N+領域の両側にあるP+チャネルストッ
パーの不純物濃度が異なる電荷転送素子の製造方法を示
している。この図2は、製造手順を図6(c)と同じ断
面についての概略を示し、図1に示した形態と同じ構造
については同じ記号で表わしている。
【0054】図1に示した形態と異なる点は、左側のP
+チャネルストッパー110の不純物濃度が右側のP+
チャネルストッパー107の不純物濃度よりも低く、図
2(b)の工程においてN+領域104に注入するボロ
ンの注入領域が、N+領域104の中央ではなく片側の
P+チャネルストッパー110方向に広がっている或い
はズレている点である。
【0055】これにより、左側のN+領域104aの幅
が右側のN+領域104bの幅よりも小さくなってい
る。左右のN+領域の幅の差はN+領域の不純物濃度の
関数であり、その設定方法は後述するが、左側のN+領
域104aの幅を右側のN+領域104bよりも0.1
〜0.3μm程度小さくすることが望ましい。
【0056】図2に示した電荷転送素子の製造方法は、
図1に示した形態の場合と比較して、不純物濃度の異な
るP+チャネルストッパー107、110を形成する工
程以外は、図2(b)の工程においてフォトレジスト1
83の位置が異なるだけでそれ以外は同じであるのでそ
の説明を省略する。
【0057】CCDの両側のP+チャネルストッパーの
不純物濃度が異なる構造は、図11に示したCCDイメ
ージセンサのように垂直CCDの片側にトランスファー
ゲートが接続される場合に見られる。このトランスファ
ーゲートは、Nチャネルのエンハンスメント型トランジ
スタで構成されるP型半導体で形成されるが、そのしき
い値電圧は0〜1Vに設定され、そのP型不純物濃度は
P+チャネルストッパーよりも1桁以上低く、N型ウェ
ルと同じ程度である。
【0058】図3(a)及び(b)に、左側のP+チャ
ネルストッパー110の不純物濃度が、右側のP+チャ
ネルストッパー107の不純物濃度より低い場合におけ
る、ゲート電極に低電圧(VL)を印加したときの図2
(c)のA−A’線方向のチャネル電位分布を示す。図
3(a)中の実線と図3(b)中の実線は同じものであ
る。図3(a)はN+領域104aと104bの幅が等
しい場合で、図3(b)はN+領域104aの幅がN+
領域104bよりも狭い図2(c)に示す本実施の形態
の場合を示し、図中の実線は両側のP+チャネルストッ
パー107、110の不純物濃度が等しく、両側のN+
領域104a、104bの幅が等しい場合を示してい
る。
【0059】図3(a)の破線130は、左側のP+チ
ャネルストッパーの不純物濃度が小さく、両側のN+領
域の幅が等しい場合を示している。そのときの右側のP
+チャネルストッパー付近のチャネル電位の曲線は実線
と同じである。左側のP+チャネルストッパーの不純物
濃度がN+領域と同じ程度まで小さくなると、N+領域
の空乏層が小さくなり、チャネル電位はP+チャネルス
トッパーとのPN接合ではなく、P型ウェルとのPN接
合によって決まる値となる。チャネル電位がP型ウェル
とのPN接合で決まる場合、N+領域とN型ウェルが空
乏化したときのチャネル電位は、N+領域のリン濃度が
高いためにN+領域の方が高くなり、N+領域104a
で電位のくぼみが形成される。このような電位のくぼみ
が形成されると、駆動振幅が増大する。その理由は、N
型ウェルの深さが同じときは、不純物濃度が高いほどシ
リコン/酸化膜界面に正孔を蓄積させるために必要なゲ
ート電圧(ピニング電圧)は低くなるためである。
【0060】このような電位のくぼみを左側のN+領域
に形成させないために、N+領域の不純物濃度を低下さ
せたときの、N+領域のチャネル電位分布を図3(a)
の破線131a、131bで示す。N+領域の不純物濃
度の低下により電位の曲がりが緩くなり、チャネル電位
の平な領域が小さくなる。したがって、チャネル位置よ
り表面側の容量Csが減少し、Qmaxが減少する。
【0061】図2に示す本実施の形態のように、N+領
域の不純物濃度は変えずに、左側のN+領域104aの
幅を右側のN+領域104bの幅より狭くすると、図3
(b)に示すように(点線132)、電位のくぼみが発
生せず、チャネル電位の平な領域が縮小することもな
い。左右のN+領域の幅の差はN+領域の濃度の関数で
あるが、左側のN+領域104aの幅を右側のN+領域
104bの幅よりも0.1〜0.3μm程度小さくする
ことが望ましい。これにより、駆動電圧を増大すること
なくQmaxの増大した電荷転送素子が得られる。
【0062】第3の実施の形態 図4は、最大転送電荷量を増大させた電荷転送素子の製
造方法の第3の実施の形態を説明するための概略工程断
面図であり、製造手順を図6(c)と同じ断面について
示している。他の構造部分、電荷転送方法、及び最大転
送電荷量が増大する理由については従来例と同じである
ので説明を省略する。図1に示した形態と同じ構造部分
については同じ記号で表わしている。
【0063】図1に示した形態と異なる点は、N+領域
142を形成するときに専用のレジストを用いるのでは
なく、N型領域を形成するのに使用するフォトレジスト
182を使用し且つフォトレジスト182の開口に対し
て斜めにボロンをイオン注入した点である。これによ
り、N型ウェルと位置ズレなくN+領域を形成すること
ができる。
【0064】まず、1014/cm3 台のリン濃度を持つ
N型シリコン基板101の表面に150〜200ke
V、1〜5×1012/cm2 のボロンのイオン注入と、
1200℃、30分〜2時間の熱処理によりP型ウェル
102を形成し、その後900℃、7分程度のウエット
酸化で酸化膜109を形成する。その上に図4(a)に
示すように、フォトリソグラフィー技術により2μm厚
程度のフォトレジスト181を形成した後、20〜40
keV、1〜5×1013/cm2 のボロンのイオン注入
を行い、P+チャネルストッパー107を形成する。
【0065】次に、フォトレジスト181を剥離し、図
4(b)に示すように2μm厚程度のフォトレジスト1
82を形成した後、70〜150keV、1.4〜15
×1012/cm2 のリンのイオン注入を行い、N+領域
141を形成する。このときのドーズ量は、従来の製造
方法によるN型ウェル3を形成するときのドーズ量の
1.4〜3倍大きい値とすることが望ましい。このとき
の倍率は、N+領域の不純物濃度をN型ウェルの不純物
濃度のa倍にしたい場合、2a−1で与えられる。この
ドーズ量は、以下で述べる2回のボロンのイオン注入に
より、中央部分144の実質的不純物濃度が従来例のN
型ウェル3と同程度の実質的不純物濃度となる量に設定
することが望ましい。
【0066】次に、図4(c)に示すように、同じフォ
トレジスト182を使用し、25〜60keV、0.2
〜5×1012/cm2 のボロンを基板表面の法線方向か
ら電荷転送方法と垂直な方向へ左に5〜20度(図では
αと表示)傾けてイオン注入し、N型不純物濃度をP型
不純物で薄めたN+領域142を形成する。このドーズ
量は、N+領域142の電気的特性に関する実質的不純
物濃度が従来構造のN+領域4の実質的不純物濃度と同
程度の濃度となるように設定する。また、イオン注入の
エネルギーは、リンとボロンの深さ方向の濃度分布のピ
ークがほぼ一致する値に設定することが望ましい。この
とき、レジスト開口端の右側からd1の距離まではレジ
ストに遮蔽されてボロンが注入されないため、N+領域
141が残っている。この距離d1はレジストと酸化膜
109の厚さの和をLとすると、 d1=L・tanα ・・・(2) で与えられる。したがって、厚さLとボロンの入射角度
αで距離d1を制御することができる。
【0067】次に、図4(d)に示すように、同じフォ
トレジスト182を使用し、図4(c)に示す工程のと
きと同じエネルギーとドーズ量のボロンを基板表面の法
線方向から電荷転送方法と垂直な方向へ右に図4(c)
の工程のときと同じ角度(図中ではαと表示)に傾けて
イオン注入し、N型不純物濃度をP型不純物でさらに薄
めたN型ウェル144を形成する。このときのN型ウェ
ル144の電気特性に関する実質的不純物濃度は、従来
の製造方法によるN型ウェル3の実質的不純物濃度と同
程度である。
【0068】ボロンがフォトレジスト182で遮蔽され
るレジスト開口端左側からの距離は、図4(c)の工程
における距離d1と同じである。このレジスト開口端左
側から距離d1の領域の実質的不純物濃度は、図4
(c)のN+領域142の実質的不純物濃度と同じであ
る。また、レジスト開口端右側から距離d1の領域の実
質的不純物濃度も、今回のボロン注入で薄められ、図4
(c)のN+領域142と同じになる。
【0069】次に、フォトレジスト182を剥離し、9
50〜980℃、30分〜1時間、窒素雰囲気で熱処理
することによりイオン注入した不純物を活性化させ、酸
化膜109をフッ酸でウェットエッチングする。
【0070】次いで、図4(e)に示すように、900
〜980℃、5〜30分のウェット酸化でゲート絶縁膜
105を形成し、その上にリソグラフィーとエッチング
で不純物が混入したポリシリコンゲート電極106を形
成して、図6に示した電荷転送素子が完成する。
【0071】図4(b)〜(d)の工程におけるフォト
レジスト182の形状は、図10(c)に示した従来例
のフォトレジスト83aのような幅の狭い形状ではない
ので、レジストの剥がれや倒れ等が発生しない。
【0072】フォトレジスト182の開口は設計最小寸
法まで小さくすることができ、また、N+領域の幅は厚
さLとボロンの入射角度αで決まる。N+領域は、その
部分でのチャネル電位の曲がり(変化)を急にする役目
を担っているが、実質的不純物濃度を高くすればその幅
は小さくすることができる。したがって、N型ウェル1
44と両側のN+領域142の合計は設計最小寸法まで
縮小できる。すなわち、本発明の製造方法によれば、C
CD幅が設計最小寸法の3倍以下でも、N型ウェルの両
側にN+領域を持つ電荷転送素子を製造することができ
る。図4(c)及び(d)の工程でボロンを斜めからイ
オン注入する際、電荷転送方向に対して垂直方向に傾け
ている。しかし、傾ける方向は電荷転送方向に対して垂
直方向でなくてもよく、電荷転送方向に対して垂直方向
の成分があればよい。すなわち、ボロンのイオン注入
は、電荷転送方向に対して非平行な方向に傾けて行えば
よい。
【0073】第4の実施の形態 図5は、本発明の製造方法の第4の実施の形態を説明す
るための概略工程断面図であり、N+領域の両側にある
P+チャネルストッパーの不純物濃度が異なる電荷転送
素子の製造方法を示している。この図5は、製造手順を
図6(c)と同じ断面について示し、図4に示した第3
の実施の形態と同じ構造部分については同じ記号で表わ
している。
【0074】図5に示す本実施の形態が図4に示した第
3の実施の形態と異なる点は、左側のP+チャネルスト
ッパー110の不純物濃度が右側のP+チャネルストッ
パー107の不純物濃度よりも低い点、及び図5(c)
の工程において注入するボロンの入射角度βが図5
(b)の工程における入射角度αより小さく、注入され
るボロンがフォトレジスト182に遮蔽される距離d2
が、図5(b)の工程における距離d1よりも小さくな
っている点である。
【0075】これにより、左側のN+領域143の幅が
右側のN+領域142の幅よりも小さくなっている。左
右のN+領域の幅の差はN+領域の実質的不純物濃度の
関数であり、その設定方法は第2の実施の形態で述べた
とおりであるが、左側のN+領域143の幅を右側のN
+領域142よりも0.1〜0.3μm程度小さくする
ことが望ましい。これにより、駆動電圧を増大すること
なくQmaxの増大した電荷転送素子が得られる。
【0076】図5に示した電荷転送素子の製造方法は、
図4に示した第3の実施の形態の場合と比較して、図5
(c)の工程におけるボロンのイオン入射角度βが図5
(b)の工程における入射角度αよりも小さくなってい
る点が異なるだけであるのでその説明を省略する。
【0077】本実施の形態では、ボロンがレジストで遮
蔽される距離は、式(2)で与えられるので、所望の距
離d2を得る入射角度βを算出することは容易である。
【0078】図4で示した第3の実施の形態の製造方法
(入射角度α=βとする方法)において、図5に示す本
実施の形態のように左側のP+チャネルストッパー11
0の不純物濃度が右側のP+チャネルストッパー107
の濃度よりも小さい場合は、図4(d)の工程でのボロ
ンのドーズ量を図4(c)の工程よりも小さくすること
によって、図3(a)の破線131aとそれ以外の実線
で示され電位のくぼみのないチャネル電位曲線を示す電
荷転送素子が得られる。また、この方法を、第4の実施
の形態の図5(b)及び(c)の工程において同様に適
用してもよい。図5(b)及び(c)の工程でボロンを
斜めからイオン注入する際、電荷転送方向に対して垂直
方向に傾けている。しかし、傾ける方向は電荷転送方向
に対して垂直方向でなくてもよく、電荷転送方向に対し
て垂直方向の成分があればよい。すなわち、ボロンのイ
オン注入は、電荷転送方向に対して非平行な方向に傾け
て行えばよい。
【0079】以上の説明では、N+領域がN型ウェルの
両側にある場合について説明したが、N+領域がN型ウ
ェルの片側にしか形成されない場合も同様に適用される
ことは明らかである。ただし、その場合には、最大転送
電荷量は両側にN+領域がある場合よりも低下する。
【0080】また以上の説明では、N型を形成する場合
にリンをイオン注入しているが、ヒ素をイオン注入して
もよい。また、転送される電荷が電子の場合について説
明したが、電荷が正孔の場合にも、N型とP型の不純物
を入れ替え、印加する電圧の向きを逆にすれば、同様に
説明できる。また、ゲート絶縁膜は酸化膜に限定するも
のではなく、酸化膜と窒化膜の積層構造でもよい。ま
た、ゲート電極が単層の場合を例示しているが、一般に
用いられているような、ポリシリコンゲート電極が一部
重なり合って2〜3層積層したオーバーラップ電極構造
であってもよい。また、電荷転送方法についても4相以
外の2相や3相等にも適用できる。
【0081】
【発明の効果】以上に説明したように本発明の電荷転送
素子の製造方法によれば、N型ウェルの両側のうち少な
くとも一方にN+領域を持つ構造を有し、最大転送電荷
量が大きく、且つCCD幅が設計最小寸法の3倍以下に
縮小化された電荷転送素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電荷転送素子の製造方法の一形態を示す概略工
程断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の電荷転送素子の製
造方法を示す概略工程断面図である。
【図3】左側のP+チャネルストッパーの不純物濃度が
右側のP+チャネルストッパーよりも小さい場合に、
(a)左右のN+領域の幅を等しく形成したとき(従来
技術)、及び(b)左側のN+領域の幅を右側よりも狭
く形成したとき(本発明)の、図2(c)のA−A’線
沿ったチャネル電位分布を示す図である。なお、実線
は、両側のP+チャネルストッパーの不純物濃度が等し
く、両側のN+領域の幅が等しい場合を示し、また、図
3(a)中の実線と図3(b)中の実線は同じものであ
る。
【図4】本発明の第3の実施の形態の電荷転送素子の製
造方法を示す概略工程断面図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態の電荷転送素子の製
造方法を示す概略工程断面図である。
【図6】電荷転送素子の説明図であり、図6(a)は概
略平面図、図6(b)はX−X’線概略断面図、図6
(c)はY−Y’線概略断面図である。
【図7】ゲート電極に電圧を印加したときの、図6
(c)のZ−Z’線深さ方向の電位分布を示す図であ
る。
【図8】電荷転送素子で電荷を転送する方法を説明する
ための図である。
【図9】N+領域を有する電荷転送素子は、N+領域を
有しない電荷転送素子に比べて、その最大転送電荷量が
増大する理由を説明するための図である。
【図10】従来の電荷転送素子の製造方法を示す概略工
程断面図である。
【図11】2次元のCCDイメージセンサの概略説明図
である。
【符号の説明】
1、101 N型シリコン基板 2、102 P型ウェル 3、103、144 N型ウェル 4、104、141、142 N+領域 5、105 ゲート絶縁膜 6、106 ゲート電極 7、15、107、110 P+チャネルストッパー 9、109 酸化膜 10 フォトダイオード 11 トランスファーゲート 12 垂直CCD 13 水平CCD 14 増幅器 16 単位画素 81、82、83a、83b、181、182、183
フォトレジスト

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板表面の第1導電型ウェル中に
    形成され、信号電荷を転送するための第2導電型ウェル
    と、該第2導電型ウェルの電荷転送方向に沿った両側の
    うち少なくとも一方に形成され第2導電型ウェルよりも
    高い不純物濃度を持つ第2導電型領域と、該第2導電型
    領域または第2導電型ウェルの外側に形成された第1導
    電型領域と、少なくとも前記第2導電型ウェルと第2導
    電型領域を覆いかつゲート絶縁膜を介して形成されたゲ
    ート電極を具備する電荷転送素子の製造方法において、 第1のマスクを用いて前記第2導電型ウェル及び第2導
    電型領域となる領域に第2導電型の不純物をイオン注入
    する工程と、第2のマスクを用いて第2導電型ウェルと
    なる領域に第1導電型の不純物をイオン注入する工程を
    少なくとも有し、 第2のマスクを用いて第2導電型ウェルとなる領域に第
    1導電型の不純物をイオン注入する前記工程において、
    基板表面の法線方向から電荷転送方向に対して非平行方
    向のいずれか一方に傾けてイオン注入することを特徴と
    する電荷転送素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 第2のマスクを用いて第2導電型ウェル
    となる領域に第1導電型の不純物をイオン注入する工程
    において、第2のマスクを第1のマスクに対して電荷転
    送方向の中心線をずらして形成し、第1導電型の不純物
    をイオン注入することを特徴とする請求項1記載の電荷
    転送素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 半導体基板表面の第1導電型ウェル中に
    形成され、信号電荷を転送するための第2導電型ウェル
    と、該第2導電型ウェルの電荷転送方向に沿った両側の
    うち少なくとも一方に形成され第2導電型ウェルよりも
    高い不純物濃度を持つ第2導電型領域と、該第2導電型
    領域または第2導電型ウェルの外側に形成された第1導
    電型領域と、少なくとも前記第2導電型ウェルと第2導
    電型領域を覆いかつゲート絶縁膜を介して形成されたゲ
    ート電極を具備する電荷転送素子の製造方法において、 第1のマスクを用いて前記第2導電型ウェル及び第2導
    電型領域となる領域に第2導電型の不純物をイオン注入
    する工程と、第2のマスクを用いて第2導電型ウェルと
    なる領域に第1導電型の不純物をイオン注入する工程を
    少なくとも有し、 第2のマスクを用いて第2導電型ウェルとなる領域に第
    1導電型の不純物をイオン注入する前記工程において、
    第2のマスクを第1のマスクに対して電荷転送方向の中
    心線をずらして形成し、第1導電型の不純物をイオン注
    入することを特徴とする電荷転送素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 半導体基板表面の第1導電型ウェル中に
    形成され、信号電荷を転送するための第2導電型ウェル
    と、該第2導電型ウェルの電荷転送方向に沿った片側に
    形成され第2導電型ウェルよりも高い不純物濃度を持つ
    第2導電型領域と、該第2導電型領域および該第2導電
    型ウェルのそれぞれの外側に形成された第1導電型領域
    と、少なくとも前記第2導電型ウェルと第2導電型領域
    を覆いかつゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極
    を具備する電荷転送素子の製造方法において、 マスクを用いて前記第2導電型ウェル及び第2導電型領
    域となる領域に第2導電型の不純物をイオン注入する工
    程と、前記マスクを用いて第1導電型の不純物を、基板
    表面の法線方向から電荷転送方向に対して非平行方向の
    いずれか一方に傾けて所定のドーズ量およびエネルギー
    でイオン注入する工程を少なくとも有することを特徴と
    する電荷転送素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 半導体基板表面の第1導電型ウェル中に
    形成され、信号電荷を転送するための第2導電型ウェル
    と、該第2導電型ウェルの電荷転送方向に沿った両側に
    形成され第2導電型ウェルよりも高い不純物濃度を持つ
    第2導電型領域と、該第2導電型領域の外側に形成され
    た第1導電型領域と、少なくとも前記第2導電型ウェル
    と第2導電型領域を覆いかつゲート絶縁膜を介して形成
    されたゲート電極を具備する電荷転送素子の製造方法に
    おいて、 マスクを用いて前記第2導電型ウェル及び第2導電型領
    域となる領域に第2導電型の不純物をイオン注入する工
    程と、前記マスクを用いて第1導電型の不純物を、基板
    表面の法線方向から電荷転送方向に対して非平行方向の
    第1の方向に傾けて第1のドーズ量および第1のエネル
    ギーでイオン注入する工程と、前記マスクを用いて第1
    導電型の不純物を、基板表面の法線方向から電荷転送方
    向に対して非平行方向の第2の方向に傾けて第2のドー
    ズ量および第2のエネルギーでイオン注入する工程を少
    なくとも有することを特徴とする電荷転送素子の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 第1の方向および第2の方向が基板表面
    の法線方向に対してなす角が同じである請求項5記載の
    電荷転送素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 第2導電型領域の外側に形成された一方
    第1導電型領域の不純物濃度が他方の第1導電型領域
    の不純物濃度と異なる電荷電送素子の製造方法におい
    て、不純物濃度が低い方の第1導電型領域側の第2導電
    型領域の幅が他方の第2導電型領域の幅より狭くなるよ
    うに、第1の方向が基板表面の法線方向に対してなす角
    と、第2の方向が基板表面の法線方向に対してなす角が
    異なることを特徴とする請求項5記載の電荷転送素子の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 第1のドーズ量と第2のドーズ量が等し
    い請求項5、6又は7記載の電荷転送素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 第1のエネルギーと第2のエネルギーが
    等しい請求項5、6、7又は8記載の電荷転送素子の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 半導体基板表面の第1導電型ウェル中
    に形成され、信号電荷を転送するための第2導電型ウェ
    ルと、該第2導電型ウェルの電荷転送方向に沿った両側
    に形成され第2導電型ウェルよりも高い不純物濃度を持
    つ第2導電型領域と、該第2導電型領域の外側に形成さ
    れたそれぞれ濃度の異なる第1導電型領域と、少なくと
    も前記第2導電型ウェルと第2導電型領域を覆いかつゲ
    ート絶縁膜を介して形成されたゲート電極を具備する電
    荷転送素子において、 不純物濃度が低い方の第1導電型領域側の第2導電型領
    域の幅が他方の第2導電型領域の幅より狭いことを特徴
    とする電荷転送素子。
  11. 【請求項11】 半導体基板表面の第1導電型ウェル中
    に形成され、信号電荷を転送するための第2導電型ウェ
    ルと、該第2導電型ウェルの電荷転送方向に沿った両側
    に形成され第2導電型ウェルよりも高い不純物濃度を持
    つ第2導電型領域と、該第2導電型領域の外側に形成さ
    れたそれぞれ濃度の異なる第1導電型領域と、少なくと
    も前記第2導電型ウェルと第2導電型領域を覆いかつゲ
    ート絶縁膜を介して形成されたゲート電極を具備する電
    荷転送素子において、 不純物濃度が低い方の第1導電型領域側の第2導電型領
    域の不純物濃度が他方の第2導電型領域の不純物濃度よ
    り低いことを特徴とする電荷転送素子。
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