JP3239841B2 - 車両用回転座席における回転・スライド連動機構 - Google Patents
車両用回転座席における回転・スライド連動機構Info
- Publication number
- JP3239841B2 JP3239841B2 JP11947798A JP11947798A JP3239841B2 JP 3239841 B2 JP3239841 B2 JP 3239841B2 JP 11947798 A JP11947798 A JP 11947798A JP 11947798 A JP11947798 A JP 11947798A JP 3239841 B2 JP3239841 B2 JP 3239841B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- seat body
- tooth
- rotation
- vehicle
- pinion gear
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Seats For Vehicles (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば高齢者や
身体障害者等の乗員が車両への乗降を楽に行うための車
両用回転座席において、座席本体の回転動作と車両前後
方向へのスライド動作を連動するための回転・スライド
連動機構に関する。
身体障害者等の乗員が車両への乗降を楽に行うための車
両用回転座席において、座席本体の回転動作と車両前後
方向へのスライド動作を連動するための回転・スライド
連動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の回転座席としては、乗員
を着座姿勢のまま座席本体をドア開口部側に回転するこ
とにより乗降時の動作を少なくし、また介護者の負担を
低減する構成としたものが提供されている(例えば実開
昭61−57047号公報、特開昭62−173343
号公報)。ここで、一般に車両用の座席は乗員の足元を
広くするために極力後部寄りに設定されるため、例えば
4ドアセダン型乗用車の座席のように、前列および後列
の座席がセンターピラーあるいはリヤピラーの横に隠れ
るように配置されている。このため、座席をその場で回
転させたのでは、横に位置するピラー等が邪魔になって
乗降口側まで回転させることができない。そこで従来こ
の種の回転座席は、上記回転動作に加えて、車両前方へ
のスライド動作を組み合わせることにより座席をピラー
等の干渉範囲外へ移動させる構成としていた。この前方
へのスライド動作とドア開口部側への回転動作は、当該
回転座席の使い勝手を考慮すれば連動していることが望
ましく、係る観点から本願出願人は、上記2動作を連動
させるための回転・スライド連動機構を備えた車両用回
転座席を提供している。
を着座姿勢のまま座席本体をドア開口部側に回転するこ
とにより乗降時の動作を少なくし、また介護者の負担を
低減する構成としたものが提供されている(例えば実開
昭61−57047号公報、特開昭62−173343
号公報)。ここで、一般に車両用の座席は乗員の足元を
広くするために極力後部寄りに設定されるため、例えば
4ドアセダン型乗用車の座席のように、前列および後列
の座席がセンターピラーあるいはリヤピラーの横に隠れ
るように配置されている。このため、座席をその場で回
転させたのでは、横に位置するピラー等が邪魔になって
乗降口側まで回転させることができない。そこで従来こ
の種の回転座席は、上記回転動作に加えて、車両前方へ
のスライド動作を組み合わせることにより座席をピラー
等の干渉範囲外へ移動させる構成としていた。この前方
へのスライド動作とドア開口部側への回転動作は、当該
回転座席の使い勝手を考慮すれば連動していることが望
ましく、係る観点から本願出願人は、上記2動作を連動
させるための回転・スライド連動機構を備えた車両用回
転座席を提供している。
【0003】この従来の車両用回転座席100は、図1
6に示すように車両フロア上に設置したスライドレール
101,101を介して車両前後方向にスライドする前
後方向支持台102と、該前後方向支持台102に取り
付けた回転リング103を介して回転する回転支持台1
04と、該回転支持台104に取り付けた座席本体10
8を備え、回転・スライド連動機構110は車両フロア
側に取り付けたラック105と、前後方向支持台102
に取り付けた中間ギヤ106と、回転支持台104に取
り付けた扇型のピニオンギヤ107を有する構成となっ
ていた。中間ギヤ106は常時ラック105に噛み合わ
されている。又、この中間ギヤ106には座席本体10
8が一定角度αだけ室外側に回転するとピニオンギヤ1
07が噛み合い始める。ピニオンギヤ107は図示する
ようにほぼ90度の範囲の円弧形状を有し、その噛み合
い当初側(反時計回り方向の端部側)の一定角度αの範
囲には噛み合い歯が形成されていない。このため、座席
本体108をその着座位置(図中実線で示すように車両
正面を向いた位置)から図示反時計回り方向(ドア開口
部側)に回転させ始めた当初角度αの範囲はピニオンギ
ヤ107と中間ギヤ106は噛み合わず、従って座席本
体108は回転するのみで車両前方へは移動しない(非
連動範囲)。座席本体108をドア開口部側へ角度α以
上回転させると、中間ギヤ106にピニオンギヤ107
が噛み合い始め、この時点からその回転動作に連動して
座席本体108が車両前方へ移動する(連動範囲)。こ
のように上記回転・スライド連動機構110によれば、
座席本体108をドア開口部側(図16において下側)
へ向けて一定角度α回転させると、以後この回転動作に
連動して座席本体108が車両前方(図16において左
方)へスライドするので上記2動作を1操作で行わせる
ことができ、これによりこの種の回転座席100の使い
勝手をさらによくすることができた。
6に示すように車両フロア上に設置したスライドレール
101,101を介して車両前後方向にスライドする前
後方向支持台102と、該前後方向支持台102に取り
付けた回転リング103を介して回転する回転支持台1
04と、該回転支持台104に取り付けた座席本体10
8を備え、回転・スライド連動機構110は車両フロア
側に取り付けたラック105と、前後方向支持台102
に取り付けた中間ギヤ106と、回転支持台104に取
り付けた扇型のピニオンギヤ107を有する構成となっ
ていた。中間ギヤ106は常時ラック105に噛み合わ
されている。又、この中間ギヤ106には座席本体10
8が一定角度αだけ室外側に回転するとピニオンギヤ1
07が噛み合い始める。ピニオンギヤ107は図示する
ようにほぼ90度の範囲の円弧形状を有し、その噛み合
い当初側(反時計回り方向の端部側)の一定角度αの範
囲には噛み合い歯が形成されていない。このため、座席
本体108をその着座位置(図中実線で示すように車両
正面を向いた位置)から図示反時計回り方向(ドア開口
部側)に回転させ始めた当初角度αの範囲はピニオンギ
ヤ107と中間ギヤ106は噛み合わず、従って座席本
体108は回転するのみで車両前方へは移動しない(非
連動範囲)。座席本体108をドア開口部側へ角度α以
上回転させると、中間ギヤ106にピニオンギヤ107
が噛み合い始め、この時点からその回転動作に連動して
座席本体108が車両前方へ移動する(連動範囲)。こ
のように上記回転・スライド連動機構110によれば、
座席本体108をドア開口部側(図16において下側)
へ向けて一定角度α回転させると、以後この回転動作に
連動して座席本体108が車両前方(図16において左
方)へスライドするので上記2動作を1操作で行わせる
ことができ、これによりこの種の回転座席100の使い
勝手をさらによくすることができた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記回
転・スライド連動機構110にもさらに改良を加えるべ
き点があった。すなわち、図17に示すように従来の回
転・スライド連動機構110においては、ピニオンギヤ
107と中間ギヤ106の噛み合い開始時(座席本体1
08を車両正面向きの位置からドア開口部側に角度α回
転させた時)における両者107,106のスムーズな
噛み合いを実現するために、ピニオンギヤ107には標
準歯型のものを用いる一方、中間ギヤ106の噛み合い
開始部に1カ所の噛み合い歯を欠落させた欠歯部106
aを設け、さらにこの欠歯部106aに隣接する噛み合
い歯は歯丈を短くした短丈歯106bとしていた。とこ
ろが、上記構成によれば非連動範囲から連動範囲に移行
する噛み合い開始時にはスムーズな噛み合いを実現でき
るものの、逆に連動範囲から非連動範囲に移行する噛み
合い完了時(座席本体108をドア開口部側から車両正
面向きに戻す場合において車両正面向きの位置まで残り
角度αの時点)において、中間ギヤ106に設けた短丈
歯106bにピニオンギヤ107の噛み合い歯が噛み合
わないために回転動作とスライド動作が連動されず、そ
の結果座席本体108がスライド後端位置の着座位置に
正確に戻されないまま回転方向の位置については車両正
面向きに戻されてしまう問題があった。この動作不良が
発生すると、例えば座席本体108の回転動作に連動し
て作動するスライドロック機構を有する場合には、座席
本体108がスライド後端位置に戻されない状態でこの
スライドロック機構が作動してしまい、その結果スライ
ド後端側でのスライドロック機構が実際には機能しない
という問題があった。本発明は、上記従来の問題に鑑み
なされたもので、噛み合い開始時のみならず噛み合い完
了時においても各ギヤのスムーズ且つ確実な噛み合いを
実現できる車両用回転座席における回転・スライド連動
機構を提供することを目的とする。
転・スライド連動機構110にもさらに改良を加えるべ
き点があった。すなわち、図17に示すように従来の回
転・スライド連動機構110においては、ピニオンギヤ
107と中間ギヤ106の噛み合い開始時(座席本体1
08を車両正面向きの位置からドア開口部側に角度α回
転させた時)における両者107,106のスムーズな
噛み合いを実現するために、ピニオンギヤ107には標
準歯型のものを用いる一方、中間ギヤ106の噛み合い
開始部に1カ所の噛み合い歯を欠落させた欠歯部106
aを設け、さらにこの欠歯部106aに隣接する噛み合
い歯は歯丈を短くした短丈歯106bとしていた。とこ
ろが、上記構成によれば非連動範囲から連動範囲に移行
する噛み合い開始時にはスムーズな噛み合いを実現でき
るものの、逆に連動範囲から非連動範囲に移行する噛み
合い完了時(座席本体108をドア開口部側から車両正
面向きに戻す場合において車両正面向きの位置まで残り
角度αの時点)において、中間ギヤ106に設けた短丈
歯106bにピニオンギヤ107の噛み合い歯が噛み合
わないために回転動作とスライド動作が連動されず、そ
の結果座席本体108がスライド後端位置の着座位置に
正確に戻されないまま回転方向の位置については車両正
面向きに戻されてしまう問題があった。この動作不良が
発生すると、例えば座席本体108の回転動作に連動し
て作動するスライドロック機構を有する場合には、座席
本体108がスライド後端位置に戻されない状態でこの
スライドロック機構が作動してしまい、その結果スライ
ド後端側でのスライドロック機構が実際には機能しない
という問題があった。本発明は、上記従来の問題に鑑み
なされたもので、噛み合い開始時のみならず噛み合い完
了時においても各ギヤのスムーズ且つ確実な噛み合いを
実現できる車両用回転座席における回転・スライド連動
機構を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の回転・スライド連動機構は、座席本体を回転支持する
回転支持台と、該回転支持台を車両前後方向にスライド
支持する前後方向支持台を有する車両用回転座席におい
て、前記座席本体に取り付けたピニオンギヤと、車両前
後方向に沿って車両フロアに取り付けたラックとの噛み
合いを介して、前記座席本体の回転動作と前後方向のス
ライド動作を連動させる回転・スライド連動機構であっ
て、前記ラックの噛み合い開始部に欠歯部を設ける一
方、前記ピニオンギヤの噛み合い開始部に前記欠歯部に
噛み合う異形歯を設け、該異形歯は、前記欠歯部に略一
致する歯厚を有し、且つ噛み合い開始方向前側の歯丈を
標準歯よりも低くし、噛み合い開始方向後ろ側の歯丈を
標準歯に一致させた構成とした。この回転・スライド連
動機構によれば、座席本体をドア開口部側(噛み合い開
始方向)に回転させた場合に、ピニオンギヤがラックに
噛み合い始める段階、すなわち非連動状態から連動状態
に移行する段階を考えると、ラックに対して最初に噛み
合うピニオンギヤの異形歯は、噛み合い開始方向前側の
歯丈が標準歯よりも低く形成されているので、この異形
歯はラックの欠歯部の噛み合い方向手前側噛み合い歯に
は干渉することなく該欠歯部に噛み合わされ、これによ
りピニオンギヤはラックに対してスムーズに噛み合う。
逆に、座席本体をドア開口部側から室内側に回転させて
車両正面向きに戻す場合(噛み合い開始方向とは反対方
向に回転させる場合)に、ピニオンギヤとラックの噛み
合いが完了する段階、すなわち連動状態から非連動状態
に移行する段階を考えると、この場合ラックに対して最
後に噛み合う、ピニオンギヤの異形歯は、噛み合い開始
方向後ろ側の歯丈は標準歯の歯丈に設定されているので
ラックに確実に噛み合う。このことから、ラックとピニ
オンの噛み合い状態(連動状態)は最後まで確実に維持
され、これにより座席本体をスライド後端位置に確実に
戻すことができる。座席本体を確実にスライド後端位置
に戻すことができるので、座席本体の回転動作に連動し
て作動するスライドロック機構を有する場合に、該スラ
イドロック機構を確実に機能させることができる。
の回転・スライド連動機構は、座席本体を回転支持する
回転支持台と、該回転支持台を車両前後方向にスライド
支持する前後方向支持台を有する車両用回転座席におい
て、前記座席本体に取り付けたピニオンギヤと、車両前
後方向に沿って車両フロアに取り付けたラックとの噛み
合いを介して、前記座席本体の回転動作と前後方向のス
ライド動作を連動させる回転・スライド連動機構であっ
て、前記ラックの噛み合い開始部に欠歯部を設ける一
方、前記ピニオンギヤの噛み合い開始部に前記欠歯部に
噛み合う異形歯を設け、該異形歯は、前記欠歯部に略一
致する歯厚を有し、且つ噛み合い開始方向前側の歯丈を
標準歯よりも低くし、噛み合い開始方向後ろ側の歯丈を
標準歯に一致させた構成とした。この回転・スライド連
動機構によれば、座席本体をドア開口部側(噛み合い開
始方向)に回転させた場合に、ピニオンギヤがラックに
噛み合い始める段階、すなわち非連動状態から連動状態
に移行する段階を考えると、ラックに対して最初に噛み
合うピニオンギヤの異形歯は、噛み合い開始方向前側の
歯丈が標準歯よりも低く形成されているので、この異形
歯はラックの欠歯部の噛み合い方向手前側噛み合い歯に
は干渉することなく該欠歯部に噛み合わされ、これによ
りピニオンギヤはラックに対してスムーズに噛み合う。
逆に、座席本体をドア開口部側から室内側に回転させて
車両正面向きに戻す場合(噛み合い開始方向とは反対方
向に回転させる場合)に、ピニオンギヤとラックの噛み
合いが完了する段階、すなわち連動状態から非連動状態
に移行する段階を考えると、この場合ラックに対して最
後に噛み合う、ピニオンギヤの異形歯は、噛み合い開始
方向後ろ側の歯丈は標準歯の歯丈に設定されているので
ラックに確実に噛み合う。このことから、ラックとピニ
オンの噛み合い状態(連動状態)は最後まで確実に維持
され、これにより座席本体をスライド後端位置に確実に
戻すことができる。座席本体を確実にスライド後端位置
に戻すことができるので、座席本体の回転動作に連動し
て作動するスライドロック機構を有する場合に、該スラ
イドロック機構を確実に機能させることができる。
【0006】請求項2記載の回転・スライド連動機構
は、請求項1記載の回転・スライド機構であって、ピニ
オンギヤに、座席本体が車両正面向きに位置するとラッ
クの噛み合い歯に係合して該ラックとの間のバックラッ
シを抑制するバックラッシ抑制歯を設けた構成とした。
この回転・スライド連動機構によれば、ピニオンギヤと
ラックが噛み合わない非連動状態においてバックラッシ
抑制歯がラックの噛み合い歯に係合することにより、ピ
ニオンギヤとラックの相対位置が保持され、これにより
座席本体の回転方向のガタツキ或いはスライド方向のガ
タツキを抑制することができる。
は、請求項1記載の回転・スライド機構であって、ピニ
オンギヤに、座席本体が車両正面向きに位置するとラッ
クの噛み合い歯に係合して該ラックとの間のバックラッ
シを抑制するバックラッシ抑制歯を設けた構成とした。
この回転・スライド連動機構によれば、ピニオンギヤと
ラックが噛み合わない非連動状態においてバックラッシ
抑制歯がラックの噛み合い歯に係合することにより、ピ
ニオンギヤとラックの相対位置が保持され、これにより
座席本体の回転方向のガタツキ或いはスライド方向のガ
タツキを抑制することができる。
【0007】請求項3記載の回転・スライド連動機構
は、座席本体を回転支持する回転支持台と、該回転支持
台を車両前後方向にスライド支持する前後方向支持台を
有する車両用回転座席において、前記座席本体に取り付
けたピニオンギヤと、前記前後方向支持台に取り付けた
中間ギヤと、車両前後方向に沿って車両フロアに取り付
けたラックとの噛み合いを介して前記座席本体の回転動
作と前後方向のスライド動作を連動させる回転・スライ
ド連動機構であって、前記中間ギヤの噛み合い開始部に
欠歯部を設ける一方、前記ピニオンギヤの噛み合い開始
部に前記欠歯部に噛み合う異形歯を設け、該異形歯は、
前記欠歯部に略一致する歯厚を有し、且つ噛み合い開始
方向前側の歯丈を標準歯よりも低くし、噛み合い開始方
向後ろ側の歯丈を標準歯に一致させた構成とした。この
回転・スライド連動機構によれば、中間ギヤを介してピ
ニオンとラックを間接的に噛み合わせる構成とした場合
においても、ピニオンギヤと中間ギヤとの噛み合い開始
時におけるスムーズな噛み合いを実現でき、及び噛み合
い完了時において最後まで確実な噛み合い状態を維持で
き、従って請求項1記載の構成による場合と同様の作用
効果を奏する。
は、座席本体を回転支持する回転支持台と、該回転支持
台を車両前後方向にスライド支持する前後方向支持台を
有する車両用回転座席において、前記座席本体に取り付
けたピニオンギヤと、前記前後方向支持台に取り付けた
中間ギヤと、車両前後方向に沿って車両フロアに取り付
けたラックとの噛み合いを介して前記座席本体の回転動
作と前後方向のスライド動作を連動させる回転・スライ
ド連動機構であって、前記中間ギヤの噛み合い開始部に
欠歯部を設ける一方、前記ピニオンギヤの噛み合い開始
部に前記欠歯部に噛み合う異形歯を設け、該異形歯は、
前記欠歯部に略一致する歯厚を有し、且つ噛み合い開始
方向前側の歯丈を標準歯よりも低くし、噛み合い開始方
向後ろ側の歯丈を標準歯に一致させた構成とした。この
回転・スライド連動機構によれば、中間ギヤを介してピ
ニオンとラックを間接的に噛み合わせる構成とした場合
においても、ピニオンギヤと中間ギヤとの噛み合い開始
時におけるスムーズな噛み合いを実現でき、及び噛み合
い完了時において最後まで確実な噛み合い状態を維持で
き、従って請求項1記載の構成による場合と同様の作用
効果を奏する。
【0008】請求項4記載の回転・スライド機構は、請
求項3記載の回転・スライド機構であって、ピニオンギ
ヤに、座席本体が車両正面向きに位置すると中間ギヤの
噛み合い歯に係合して該中間ギヤとの間のバックラッシ
を抑制するバックラッシ抑制歯を設けた構成とした。こ
の回転・スライド機構によれば、中間ギヤを介してピニ
オンギヤとラックのと相対位置が間接的に保持されるの
で、請求項2記載の構成による場合と同様の作用効果を
奏する。
求項3記載の回転・スライド機構であって、ピニオンギ
ヤに、座席本体が車両正面向きに位置すると中間ギヤの
噛み合い歯に係合して該中間ギヤとの間のバックラッシ
を抑制するバックラッシ抑制歯を設けた構成とした。こ
の回転・スライド機構によれば、中間ギヤを介してピニ
オンギヤとラックのと相対位置が間接的に保持されるの
で、請求項2記載の構成による場合と同様の作用効果を
奏する。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図1
〜図15に基づいて説明する。本実施形態の回転・スラ
イド連動機構90を備えた車両用回転座席(以下、単に
回転座席ともいう)1は、図1に示すように運転席左側
の助手席に設定した場合を例示する。従って、当該回転
座席1の左側にドア開口部Dが設けられており、回転座
席1は左側(平面的に見て反時計回り方向)にほぼ90
°回転させることにより室外へ移動可能となる。又、以
下説明する実施形態は座席本体2の回転・スライド連動
機構90に特徴を有するものであり、車両用回転座席1
の基本的な構成については特に変更を要しないが以下そ
の基本的構成について説明する。本実施形態における車
両用回転座席1は、座席本体2と、この座席本体2を車
両幅方向(室内と室外との間)に移動させるための昇降
装置50と、座席本体2および昇降装置50を回転支持
するための回転支持台10と、座席本体2と昇降装置5
0と回転支持台10を車両前後方向に移動させるための
前後方向支持台30を備えている。座席本体2および昇
降装置50の詳細が図2および図3に示され、回転支持
台10および前後方向支持台30の詳細が図4に示され
ている。なお、各図では、車両前方を矢印「前」で示
し、ドア開口部側を矢印「外」で示している。
〜図15に基づいて説明する。本実施形態の回転・スラ
イド連動機構90を備えた車両用回転座席(以下、単に
回転座席ともいう)1は、図1に示すように運転席左側
の助手席に設定した場合を例示する。従って、当該回転
座席1の左側にドア開口部Dが設けられており、回転座
席1は左側(平面的に見て反時計回り方向)にほぼ90
°回転させることにより室外へ移動可能となる。又、以
下説明する実施形態は座席本体2の回転・スライド連動
機構90に特徴を有するものであり、車両用回転座席1
の基本的な構成については特に変更を要しないが以下そ
の基本的構成について説明する。本実施形態における車
両用回転座席1は、座席本体2と、この座席本体2を車
両幅方向(室内と室外との間)に移動させるための昇降
装置50と、座席本体2および昇降装置50を回転支持
するための回転支持台10と、座席本体2と昇降装置5
0と回転支持台10を車両前後方向に移動させるための
前後方向支持台30を備えている。座席本体2および昇
降装置50の詳細が図2および図3に示され、回転支持
台10および前後方向支持台30の詳細が図4に示され
ている。なお、各図では、車両前方を矢印「前」で示
し、ドア開口部側を矢印「外」で示している。
【0010】先ず、図2に示すように座席本体2はシー
トクッション2aとシートバック2bを有し、シートク
ッション2aの前部には着座者が足を載せておくための
フットレスト2cが取付けられている。この座席本体2
は昇降装置50に載置されている。昇降装置50は、図
3に示すように左右一対の四節リンク機構を主体とし、
この四節リンク機構を伸縮作動することにより座席本体
2を室内から室外へ、あるいはその逆に移動させる機能
を有している。図中53はこの昇降装置50のベースで
あり、このベース53は底縁53bとその両側部に相互
に平行に立ち上がる側縁53a,53aからなる略コ字
形をなし、両側縁53a,53aに四節リンク機構を構
成する第1および第2リンクアーム51,52がそれぞ
れ支点51a,52aを介して車両前後方向に回動可能
に取付けられている。後ろ側の第2リンクアーム52,
52間には連結バー54,55が掛け渡されているた
め、両第2リンクアーム52,52は一体で回動する。
下側の連結バー54の両端部がベース53の両側縁53
a,53aに対して回転可能に支持されており、従って
この連結バー54の軸心が第2リンクアーム52の回動
支点52aとなっている。第1リンクアーム51と第2
リンクアーム52の先端間は、左右それぞれ連結アーム
56と振り出しアーム57を介して連結されている。連
結アーム56と振り出しアーム57に対して両リンクア
ーム51,52はそれぞれ支点51b,52bを介して
回動可能に連結されている。ベース53の側縁53a、
第1および第2リンクアーム51,52および振り出し
アーム57により一組の四節リンク機構が構成されてい
る。振り出しアーム57は略く字状に形成されて前方へ
延びており、図示するようにその先端部には相互に内方
へ張り出すフランジ部57aが形成され、またその先端
部間には補強バー58が掛け渡されている。両フランジ
部57a,57a間および補強バー58に座席本体2が
載置され、図示省略したボルトにより固定されている。
トクッション2aとシートバック2bを有し、シートク
ッション2aの前部には着座者が足を載せておくための
フットレスト2cが取付けられている。この座席本体2
は昇降装置50に載置されている。昇降装置50は、図
3に示すように左右一対の四節リンク機構を主体とし、
この四節リンク機構を伸縮作動することにより座席本体
2を室内から室外へ、あるいはその逆に移動させる機能
を有している。図中53はこの昇降装置50のベースで
あり、このベース53は底縁53bとその両側部に相互
に平行に立ち上がる側縁53a,53aからなる略コ字
形をなし、両側縁53a,53aに四節リンク機構を構
成する第1および第2リンクアーム51,52がそれぞ
れ支点51a,52aを介して車両前後方向に回動可能
に取付けられている。後ろ側の第2リンクアーム52,
52間には連結バー54,55が掛け渡されているた
め、両第2リンクアーム52,52は一体で回動する。
下側の連結バー54の両端部がベース53の両側縁53
a,53aに対して回転可能に支持されており、従って
この連結バー54の軸心が第2リンクアーム52の回動
支点52aとなっている。第1リンクアーム51と第2
リンクアーム52の先端間は、左右それぞれ連結アーム
56と振り出しアーム57を介して連結されている。連
結アーム56と振り出しアーム57に対して両リンクア
ーム51,52はそれぞれ支点51b,52bを介して
回動可能に連結されている。ベース53の側縁53a、
第1および第2リンクアーム51,52および振り出し
アーム57により一組の四節リンク機構が構成されてい
る。振り出しアーム57は略く字状に形成されて前方へ
延びており、図示するようにその先端部には相互に内方
へ張り出すフランジ部57aが形成され、またその先端
部間には補強バー58が掛け渡されている。両フランジ
部57a,57a間および補強バー58に座席本体2が
載置され、図示省略したボルトにより固定されている。
【0011】次に、上記下側の連結バー54のほぼ中央
には、L字形をなす2本の支持アーム59、59が固定
されており、両支持アーム59,59を介して四節リン
ク機構と車両フロア側との間に、当該昇降装置50の駆
動源としての電動シリンダ60が取付けられている。こ
の電動シリンダ60は、図5に示すように電動モータ6
1とギヤボックス62とボールねじ63を主体として構
成されるもので、電動モータ61が起動するとギヤボッ
クス62により増幅されたトルクでねじ軸63aが回転
し、これによりこのねじ軸63aにねじ嵌合するブロッ
ク体形状のナット63bがねじ軸63aの軸方向に移動
する構成となっている。ねじ軸63aは、ギヤボックス
62の出力軸側に取り付けた筒体状のねじ軸ケース63
cに回転可能に支持されており、このねじ軸ケース63
cは上記2本の支持アーム59,59により回動支点5
9a,59aを介して上下に回動可能に支持されてい
る。一方、ナット63bの両側面には板状のブラケット
63d,63dが取り付けられ、両ブラケット63d,
63dの先端は、支軸64を介してベース53の底縁5
3bの上面前端付近に上下に回動可能に連結されてい
る。このように、本実施形態において電動シリンダ60
はそのねじ軸63aを座席本体2の前側に位置させ、ギ
ヤボックス62を座席本体2の後側へ位置させる向きで
組付けられている。
には、L字形をなす2本の支持アーム59、59が固定
されており、両支持アーム59,59を介して四節リン
ク機構と車両フロア側との間に、当該昇降装置50の駆
動源としての電動シリンダ60が取付けられている。こ
の電動シリンダ60は、図5に示すように電動モータ6
1とギヤボックス62とボールねじ63を主体として構
成されるもので、電動モータ61が起動するとギヤボッ
クス62により増幅されたトルクでねじ軸63aが回転
し、これによりこのねじ軸63aにねじ嵌合するブロッ
ク体形状のナット63bがねじ軸63aの軸方向に移動
する構成となっている。ねじ軸63aは、ギヤボックス
62の出力軸側に取り付けた筒体状のねじ軸ケース63
cに回転可能に支持されており、このねじ軸ケース63
cは上記2本の支持アーム59,59により回動支点5
9a,59aを介して上下に回動可能に支持されてい
る。一方、ナット63bの両側面には板状のブラケット
63d,63dが取り付けられ、両ブラケット63d,
63dの先端は、支軸64を介してベース53の底縁5
3bの上面前端付近に上下に回動可能に連結されてい
る。このように、本実施形態において電動シリンダ60
はそのねじ軸63aを座席本体2の前側に位置させ、ギ
ヤボックス62を座席本体2の後側へ位置させる向きで
組付けられている。
【0012】このように組付けられた電動シリンダ60
によれば、後述するように座席本体2をドア開口部側に
向けた状態で、電動モータ61を正転方向に起動する
と、ねじ軸63aが回転してナット63bが相対的にね
じ軸63aの先端側に移動する。しかしながら、ナット
63bは上下方向に回動するが前後方向(この段階では
車両幅方向)に移動できないので、ねじ軸63aひいて
は当該電動シリンダ60自体が座席本体2の後ろ側へ移
動する。この状態が図15に示されている。図示するよ
うに電動シリンダ60(ナット63bを除く部分)が後
方へ移動すると、図3において支持アーム59,59お
よび連結バー54が反時計回り方向に回転し、これによ
り第2リンクアーム52が支点52aを中心にして室外
側(図示左方)へ回動する。第2リンクアーム52が室
外側へ回動することにより、連結アーム56を介して第
1リンクアーム51が前方へ回動し、この四節リンク機
構の動作により振り出しアーム57が所定の軌跡に沿っ
て室外に向けて振り出される。こうして振り出しアーム
57が振り出されると、座席本体2が室内の着座高さか
ら室外の低い位置(図15中実線で示す位置から二点鎖
線で示す位置)に移動する。電動モータ61を逆転させ
ると、振り出しアーム57が上記所定の軌跡を逆方向に
移動して、座席本体2が室外の低い位置から室内の着座
高さに戻される。
によれば、後述するように座席本体2をドア開口部側に
向けた状態で、電動モータ61を正転方向に起動する
と、ねじ軸63aが回転してナット63bが相対的にね
じ軸63aの先端側に移動する。しかしながら、ナット
63bは上下方向に回動するが前後方向(この段階では
車両幅方向)に移動できないので、ねじ軸63aひいて
は当該電動シリンダ60自体が座席本体2の後ろ側へ移
動する。この状態が図15に示されている。図示するよ
うに電動シリンダ60(ナット63bを除く部分)が後
方へ移動すると、図3において支持アーム59,59お
よび連結バー54が反時計回り方向に回転し、これによ
り第2リンクアーム52が支点52aを中心にして室外
側(図示左方)へ回動する。第2リンクアーム52が室
外側へ回動することにより、連結アーム56を介して第
1リンクアーム51が前方へ回動し、この四節リンク機
構の動作により振り出しアーム57が所定の軌跡に沿っ
て室外に向けて振り出される。こうして振り出しアーム
57が振り出されると、座席本体2が室内の着座高さか
ら室外の低い位置(図15中実線で示す位置から二点鎖
線で示す位置)に移動する。電動モータ61を逆転させ
ると、振り出しアーム57が上記所定の軌跡を逆方向に
移動して、座席本体2が室外の低い位置から室内の着座
高さに戻される。
【0013】次に、上記昇降装置50のベース53の底
縁53bには、以下説明する回転支持台10の動作をロ
ックするための回転ロック機構70が設けられている。
この回転ロック機構70については後述する。また、同
じく底縁53bの下面には、扇型のピニオンギヤ6とス
ライドロック自動解除プレート7が取付けられている。
ピニオンギヤ6は後述する中間ギヤ36を介してラック
38に噛み合っており、座席本体2の回転動作と前後方
向移動動作を連動させる機能を有しており、これらが本
実施形態の回転・スライド連動機構90を構成してい
る。スライドロック自動解除プレート7は後述するスラ
イドロック機構80を自動的に解除する機能を有してい
る。これらについても後述する。
縁53bには、以下説明する回転支持台10の動作をロ
ックするための回転ロック機構70が設けられている。
この回転ロック機構70については後述する。また、同
じく底縁53bの下面には、扇型のピニオンギヤ6とス
ライドロック自動解除プレート7が取付けられている。
ピニオンギヤ6は後述する中間ギヤ36を介してラック
38に噛み合っており、座席本体2の回転動作と前後方
向移動動作を連動させる機能を有しており、これらが本
実施形態の回転・スライド連動機構90を構成してい
る。スライドロック自動解除プレート7は後述するスラ
イドロック機構80を自動的に解除する機能を有してい
る。これらについても後述する。
【0014】次に、回転支持台10について説明する。
図4に示すようにこの回転支持台10は、ベース12,
12の両端に相互に一定間隔で平行に2本の移動側保持
部材11,11を取り付けて構成したもので、両ベース
12,12の上面には回転リング13が取付けられてい
る。この回転リング13は、図示は省略したがその外輪
13aと内輪13bとの間に多数の鋼球を挟み込んで一
方に対して他方がガタ付きなく滑らかに回転する構成と
したもので、外輪13aがベース12,12側に固定さ
れ、内輪13bが前記昇降装置50の底縁53bの下面
に固定されており、これにより昇降装置50ひいては座
席本体2が回転支持台10の上面側に回転可能に支持さ
れている。この回転リング13は、座席本体2の座面
(シートクッション2a)の室外側の端部に取付けられ
ている(図16参照)。これにより、座席本体2を室外
側に約90°回転させると、座面のヒップポイントHP
が回転中心(回転リング13)の前側に移動する。
図4に示すようにこの回転支持台10は、ベース12,
12の両端に相互に一定間隔で平行に2本の移動側保持
部材11,11を取り付けて構成したもので、両ベース
12,12の上面には回転リング13が取付けられてい
る。この回転リング13は、図示は省略したがその外輪
13aと内輪13bとの間に多数の鋼球を挟み込んで一
方に対して他方がガタ付きなく滑らかに回転する構成と
したもので、外輪13aがベース12,12側に固定さ
れ、内輪13bが前記昇降装置50の底縁53bの下面
に固定されており、これにより昇降装置50ひいては座
席本体2が回転支持台10の上面側に回転可能に支持さ
れている。この回転リング13は、座席本体2の座面
(シートクッション2a)の室外側の端部に取付けられ
ている(図16参照)。これにより、座席本体2を室外
側に約90°回転させると、座面のヒップポイントHP
が回転中心(回転リング13)の前側に移動する。
【0015】図4に示すように回転支持台10の後部と
右側部(室内側の側部)の2箇所には、昇降装置50側
に設けた回転ロック部材74のロックピン74cが係脱
するロックプレート71,72が取付けられている。両
ロックプレート71,72には、上記ロックピン74c
が嵌まり込み状に係合されるロック凹部71a,72a
が形成されている。昇降装置50に設けた回転ロック機
構70は、図10に示すように回転ロック解除レバー7
3と回転ロック部材74を備えている。回転ロック解除
レバー73は、左側の振り出しアーム57の先端部下面
に、ブラケット73bを介して上下に回動操作可能に設
けられている。図示は省略したがこの回転ロック解除レ
バー73は、引張りばね(捩りばねでもよい)によりそ
の先端部が上方へ移動する方向に付勢されている。この
回転ロック解除レバー73の後端73a(下端)は、ブ
ラケット76を介して昇降装置50のベース53の前左
角部付近に取り付けた中間部材75の一端に当接されて
いる。この中間部材75は、支点75aを介して水平方
向に回動可能に支持されている。このため、回転ロック
解除レバー73を付勢力に抗して押し下げ操作すると、
その後端73aが後方へ変位し、これにより中間部材7
5の一端が押されて反時計回り方向に回転する。中間部
材75の他端には操作ワイヤ77の一端が連結されてお
り、この操作ワイヤ77は保護チューブ78の内周側を
経てベース53の後左角部付近に至っている。ベース5
3の後左角部にはブラケット79を介して回転ロック部
材74が支軸74aを介して水平方向に回動可能に取付
けられている。支軸74aに対して室内側にロックピン
74cが取付けられ、室外側の端部に引掛け部74dが
設けられている。回転ロック部材74の室内側の端部と
ブラケット79との間には引張りばね74bが取付けら
れているため、この回転ロック部材74はロックピン7
4cを引き寄せる方向すなわちロックプレート71,7
2のロック凹部71a,72aに嵌め込む方向(ロック
方向)に付勢されている。
右側部(室内側の側部)の2箇所には、昇降装置50側
に設けた回転ロック部材74のロックピン74cが係脱
するロックプレート71,72が取付けられている。両
ロックプレート71,72には、上記ロックピン74c
が嵌まり込み状に係合されるロック凹部71a,72a
が形成されている。昇降装置50に設けた回転ロック機
構70は、図10に示すように回転ロック解除レバー7
3と回転ロック部材74を備えている。回転ロック解除
レバー73は、左側の振り出しアーム57の先端部下面
に、ブラケット73bを介して上下に回動操作可能に設
けられている。図示は省略したがこの回転ロック解除レ
バー73は、引張りばね(捩りばねでもよい)によりそ
の先端部が上方へ移動する方向に付勢されている。この
回転ロック解除レバー73の後端73a(下端)は、ブ
ラケット76を介して昇降装置50のベース53の前左
角部付近に取り付けた中間部材75の一端に当接されて
いる。この中間部材75は、支点75aを介して水平方
向に回動可能に支持されている。このため、回転ロック
解除レバー73を付勢力に抗して押し下げ操作すると、
その後端73aが後方へ変位し、これにより中間部材7
5の一端が押されて反時計回り方向に回転する。中間部
材75の他端には操作ワイヤ77の一端が連結されてお
り、この操作ワイヤ77は保護チューブ78の内周側を
経てベース53の後左角部付近に至っている。ベース5
3の後左角部にはブラケット79を介して回転ロック部
材74が支軸74aを介して水平方向に回動可能に取付
けられている。支軸74aに対して室内側にロックピン
74cが取付けられ、室外側の端部に引掛け部74dが
設けられている。回転ロック部材74の室内側の端部と
ブラケット79との間には引張りばね74bが取付けら
れているため、この回転ロック部材74はロックピン7
4cを引き寄せる方向すなわちロックプレート71,7
2のロック凹部71a,72aに嵌め込む方向(ロック
方向)に付勢されている。
【0016】一方、操作ワイヤ77の他端は上記引掛け
部74dに引き掛けられている。このため、上記したよ
うに中間部材75が回転ロック解除レバー73の後端7
3aにより押されて回転すると、操作ワイヤ77が前方
へ引っ張られ、これにより回転ロック部材74が引張り
ばね74bに抗してアンロック方向(時計回り方向)に
回転し、これによりロックピン74cがロックプレート
71,72のロック凹部71a,72aから外れて回転
ロックが解除される。回転ロックが解除されると、昇降
装置50従って座席本体2が回転可能な状態になる。回
転ロック解除レバー73の回動操作を解除すると、回転
ロック部材74は引張りばね74bによりロック方向に
戻され、これによりロックピン74cがロックプレート
71,72と係合可能な位置に戻される。この状態で、
座席本体2を着座位置あるいはドア開口部側に向いた横
向き位置に回転させると、このロックピン74cが一方
の回転ロックプレート71(72)のロック凹部71a
(72a)に嵌まり込み、これにより座席本体2がその
位置で回転不能にロックされる。なお、座席本体2を車
両正面を向いた着座位置に位置させると、後部側の回転
ロックプレート71にロック部材74がロックされ、座
席本体2をドア開口部側を向いた横向き位置に位置させ
ると、室内側のロックプレート72にロック部材74が
ロックされる。
部74dに引き掛けられている。このため、上記したよ
うに中間部材75が回転ロック解除レバー73の後端7
3aにより押されて回転すると、操作ワイヤ77が前方
へ引っ張られ、これにより回転ロック部材74が引張り
ばね74bに抗してアンロック方向(時計回り方向)に
回転し、これによりロックピン74cがロックプレート
71,72のロック凹部71a,72aから外れて回転
ロックが解除される。回転ロックが解除されると、昇降
装置50従って座席本体2が回転可能な状態になる。回
転ロック解除レバー73の回動操作を解除すると、回転
ロック部材74は引張りばね74bによりロック方向に
戻され、これによりロックピン74cがロックプレート
71,72と係合可能な位置に戻される。この状態で、
座席本体2を着座位置あるいはドア開口部側に向いた横
向き位置に回転させると、このロックピン74cが一方
の回転ロックプレート71(72)のロック凹部71a
(72a)に嵌まり込み、これにより座席本体2がその
位置で回転不能にロックされる。なお、座席本体2を車
両正面を向いた着座位置に位置させると、後部側の回転
ロックプレート71にロック部材74がロックされ、座
席本体2をドア開口部側を向いた横向き位置に位置させ
ると、室内側のロックプレート72にロック部材74が
ロックされる。
【0017】次に、図4に示すように回転支持台10の
前側のベース12には、補助片81が前方へ張出し状に
取付けられており、この補助片81の上面にスライドロ
ック機構80が取付けられている。このスライドロック
機構80の詳細が図12に示されている。補助片81に
は挿通孔81aが形成され、この挿通孔81aにはスリ
ーブ82が嵌め込まれている。このスリーブ82の内周
側には保持体83の円柱体部83aが軸方向移動可能に
挿通されている。この保持体83のフランジ部83bと
補助片81との間には圧縮ばね84が介装されているた
め、保持体83は図示上方へ移動する方向すなわち円柱
体部83aをロック孔31aから抜き出す方向に付勢さ
れている。保持体83の上端には鋼球85が回転可能か
つ脱落しないように保持されている。鋼球85は圧縮ば
ね84の付勢力によりスライドロック自動解除プレート
7(図11)またはピニオンギヤ6の下面に押し付けら
れている。スライドロック自動解除プレート7はピニオ
ンギヤ6の下面に取り付けている。このため、図12中
(イ)の相対位置で示すように鋼球85がスライドロッ
ク自動解除プレート7に押し付けられている状態すなわ
ち座席本体2が回転操作されることなく正面に向けられ
ている状態では、保持体83が圧縮ばね84に抗してス
ライドロック自動解除プレート7の板厚分だけ下方へ押
し下げられて、その下端部が前後方向支持台30(図
4)のベース31に形成したロック孔31aに差し込ま
れる。保持体83の円柱体部83aがロック孔31aに
差し込まれると、回転支持台10ひいては座席本体2が
前後方向支持台30に対して前後方向に移動不能にロッ
クされる。
前側のベース12には、補助片81が前方へ張出し状に
取付けられており、この補助片81の上面にスライドロ
ック機構80が取付けられている。このスライドロック
機構80の詳細が図12に示されている。補助片81に
は挿通孔81aが形成され、この挿通孔81aにはスリ
ーブ82が嵌め込まれている。このスリーブ82の内周
側には保持体83の円柱体部83aが軸方向移動可能に
挿通されている。この保持体83のフランジ部83bと
補助片81との間には圧縮ばね84が介装されているた
め、保持体83は図示上方へ移動する方向すなわち円柱
体部83aをロック孔31aから抜き出す方向に付勢さ
れている。保持体83の上端には鋼球85が回転可能か
つ脱落しないように保持されている。鋼球85は圧縮ば
ね84の付勢力によりスライドロック自動解除プレート
7(図11)またはピニオンギヤ6の下面に押し付けら
れている。スライドロック自動解除プレート7はピニオ
ンギヤ6の下面に取り付けている。このため、図12中
(イ)の相対位置で示すように鋼球85がスライドロッ
ク自動解除プレート7に押し付けられている状態すなわ
ち座席本体2が回転操作されることなく正面に向けられ
ている状態では、保持体83が圧縮ばね84に抗してス
ライドロック自動解除プレート7の板厚分だけ下方へ押
し下げられて、その下端部が前後方向支持台30(図
4)のベース31に形成したロック孔31aに差し込ま
れる。保持体83の円柱体部83aがロック孔31aに
差し込まれると、回転支持台10ひいては座席本体2が
前後方向支持台30に対して前後方向に移動不能にロッ
クされる。
【0018】一方、座席本体2をドア開口部側に回転操
作して、ピニオンギヤ6およびスライドロック自動解除
プレート7を回転リング13を中心にして反時計回り方
向に円弧移動させる過程において、図中(ロ)(ハ)の
相対位置で示すように鋼球85がスライドロック自動解
除プレート7から外れると、保持体83が圧縮ばね84
により同プレート7の板厚分だけ上方へ移動するので、
その下端部は上記ロック孔31aから抜き出され、これ
により座席本体2の前後方向のロックが自動解除され
る。なお、図12では、ピニオンギヤ6およびスライド
ロック自動解除プレート7に対して複数箇所にスライド
ロック機構80を配置した状態を示したが、座席本体2
の回転動作に関してスライドロック機構80が固定側で
あり、ピニオンギヤ6およびスライドロック自動解除プ
レート7が回転側であるので、実際にはスライドロック
機構80に対してピニオンギヤ6およびスライドロック
自動解除プレート7が移動する。
作して、ピニオンギヤ6およびスライドロック自動解除
プレート7を回転リング13を中心にして反時計回り方
向に円弧移動させる過程において、図中(ロ)(ハ)の
相対位置で示すように鋼球85がスライドロック自動解
除プレート7から外れると、保持体83が圧縮ばね84
により同プレート7の板厚分だけ上方へ移動するので、
その下端部は上記ロック孔31aから抜き出され、これ
により座席本体2の前後方向のロックが自動解除され
る。なお、図12では、ピニオンギヤ6およびスライド
ロック自動解除プレート7に対して複数箇所にスライド
ロック機構80を配置した状態を示したが、座席本体2
の回転動作に関してスライドロック機構80が固定側で
あり、ピニオンギヤ6およびスライドロック自動解除プ
レート7が回転側であるので、実際にはスライドロック
機構80に対してピニオンギヤ6およびスライドロック
自動解除プレート7が移動する。
【0019】次に、回転支持台10の2本の移動側保持
部材11,11の外側面には、図13に示すようにV字
状の溝部11aが形成されている。一方、前後方向支持
台30のベース31の両側部には、固定側保持部材3
2,32が相互に一定間隔をおいて平行に配置されてい
る。両固定側保持部材32,32は、上記移動側保持部
材11,11の外側に沿って配置されており、その移動
側保持部材11に対向する側面にも上記溝部11aと同
様の溝部32aが対向して形成されている。このように
配置した移動側保持部材11と固定側保持部材32との
間には、溝部11a,32aに嵌め込む状態で多数の鋼
球33〜33が挟み込まれており、これにより左右一対
の直線案内機構34,34が構成されている。両直線案
内機構34,34により回転支持台10ひいては昇降装
置50および座席本体2が車両の前後方向に沿ってガタ
付きなく滑らかに移動可能となっている。図示は省略し
たが前後方向支持台30は車両フロアにボルトによって
固定され、これにより当該回転座席1が車両室内の所定
位置(助手席位置)に設置されている。又、前後方向支
持台30の左右側部および後部はカバー41、42、4
3により覆われて、異物の噛み込みによる作動不良が防
止され、またその見栄えの向上が図られている。
部材11,11の外側面には、図13に示すようにV字
状の溝部11aが形成されている。一方、前後方向支持
台30のベース31の両側部には、固定側保持部材3
2,32が相互に一定間隔をおいて平行に配置されてい
る。両固定側保持部材32,32は、上記移動側保持部
材11,11の外側に沿って配置されており、その移動
側保持部材11に対向する側面にも上記溝部11aと同
様の溝部32aが対向して形成されている。このように
配置した移動側保持部材11と固定側保持部材32との
間には、溝部11a,32aに嵌め込む状態で多数の鋼
球33〜33が挟み込まれており、これにより左右一対
の直線案内機構34,34が構成されている。両直線案
内機構34,34により回転支持台10ひいては昇降装
置50および座席本体2が車両の前後方向に沿ってガタ
付きなく滑らかに移動可能となっている。図示は省略し
たが前後方向支持台30は車両フロアにボルトによって
固定され、これにより当該回転座席1が車両室内の所定
位置(助手席位置)に設置されている。又、前後方向支
持台30の左右側部および後部はカバー41、42、4
3により覆われて、異物の噛み込みによる作動不良が防
止され、またその見栄えの向上が図られている。
【0020】次に、座席本体2の回転動作と前後方向の
スライド動作を連動させるための回転・スライド連動機
構90について説明する。図4および図11に示すよう
に室内側の固定側保持部材32の側面にはラック38が
取付けられている。一方、室内側の移動側保持部材11
の上面には支持プレート35を介して中間ギヤ36が回
転可能に取付けられている。この中間ギヤ36はラック
38に噛み合わされており、この噛合い状態が座席本体
2の前後方向の全移動範囲で維持されるようラック38
の位置および長さが設定されている。図6、図8及び図
9に示すように中間ギヤ36の噛み合い開始部には、1
カ所の噛み合い歯を欠落させてなる欠歯部36aが形成
されている。この点は従来と同様である。但し、この欠
歯部36aに隣接する噛み合い歯36bは標準歯のまま
であり、従来の短丈歯106bのように歯丈が短く欠落
されてはいない。
スライド動作を連動させるための回転・スライド連動機
構90について説明する。図4および図11に示すよう
に室内側の固定側保持部材32の側面にはラック38が
取付けられている。一方、室内側の移動側保持部材11
の上面には支持プレート35を介して中間ギヤ36が回
転可能に取付けられている。この中間ギヤ36はラック
38に噛み合わされており、この噛合い状態が座席本体
2の前後方向の全移動範囲で維持されるようラック38
の位置および長さが設定されている。図6、図8及び図
9に示すように中間ギヤ36の噛み合い開始部には、1
カ所の噛み合い歯を欠落させてなる欠歯部36aが形成
されている。この点は従来と同様である。但し、この欠
歯部36aに隣接する噛み合い歯36bは標準歯のまま
であり、従来の短丈歯106bのように歯丈が短く欠落
されてはいない。
【0021】次に、ピニオンギヤ6は、従来と同様ほぼ
90°の範囲の円弧形状を有し、その噛合い開始側(反
時計回り方向の端部側、以下同じ)の一定角度範囲(本
実施形態では約26°)には、後述するバックラッシ抑
制歯6bを除いて噛合い歯が形成されていない。図7に
示すようにこのピニオンギヤ6の噛み合い開始部には、
2カ所の噛み合い歯(座席本体2をドア開口部側へ回転
させた時に中間ギヤ36に最初に噛み合う第1歯6a1
と2番目に噛み合う第2歯6a2)を連続させた異形歯
6aが形成されている。この異形歯6aの歯丈は、図示
するように第2歯6a2側は標準歯6a3に揃えられて
いるが、最初に噛み合う第1歯6a1側(噛み合い開始
側、図示左側)に至るほど低くなるように形成されてい
る。又、この異形歯6aは、図6に示すように前記中間
ギヤ36の欠歯部36aに略一致する歯厚を有している
ので、噛み合った状態では欠歯部36a内にほぼぴった
りと嵌まり込む。さらに、ピニオンギヤ6の端部であっ
て、非連動範囲の端部には上記したバックラッシ抑制歯
6bが形成されており、座席本体2を車両正面向きに位
置させた時に、図9に示すようにこのバックラッシ抑制
歯6bが中間ギヤ36に噛み合うように係合し、これに
より中間ギヤ36とラック38との間のバックラッシが
抑制されるようになっている。
90°の範囲の円弧形状を有し、その噛合い開始側(反
時計回り方向の端部側、以下同じ)の一定角度範囲(本
実施形態では約26°)には、後述するバックラッシ抑
制歯6bを除いて噛合い歯が形成されていない。図7に
示すようにこのピニオンギヤ6の噛み合い開始部には、
2カ所の噛み合い歯(座席本体2をドア開口部側へ回転
させた時に中間ギヤ36に最初に噛み合う第1歯6a1
と2番目に噛み合う第2歯6a2)を連続させた異形歯
6aが形成されている。この異形歯6aの歯丈は、図示
するように第2歯6a2側は標準歯6a3に揃えられて
いるが、最初に噛み合う第1歯6a1側(噛み合い開始
側、図示左側)に至るほど低くなるように形成されてい
る。又、この異形歯6aは、図6に示すように前記中間
ギヤ36の欠歯部36aに略一致する歯厚を有している
ので、噛み合った状態では欠歯部36a内にほぼぴった
りと嵌まり込む。さらに、ピニオンギヤ6の端部であっ
て、非連動範囲の端部には上記したバックラッシ抑制歯
6bが形成されており、座席本体2を車両正面向きに位
置させた時に、図9に示すようにこのバックラッシ抑制
歯6bが中間ギヤ36に噛み合うように係合し、これに
より中間ギヤ36とラック38との間のバックラッシが
抑制されるようになっている。
【0022】このように構成した回転・スライド連動機
構90によれば、座席本体2をその着座位置(車両前方
に向いた位置)からドア開口部側へ回転させ始めた当初
約26°の範囲はピニオンギヤ6と中間ギヤ36は噛み
合わず、従って座席本体2は回転するのみで車両前方へ
は移動しない(非連動範囲)。座席本体2をドア開口部
側にさらに回転させると、ピニオンギヤ6が中間ギヤ3
6に噛み合い始める。このため、座席本体2の回転動作
に連動して中間ギヤ36が回転する。中間ギヤ36はラ
ック38に噛み合っているので回転するとともに車両前
方へ移動し、これにより回転支持台10が車両前方へ移
動し、ひいては座席本体2がドア開口部側へ回転しつつ
車両前方へ移動する(連動範囲)。ここで、座席本体2
のドア開口部側への回転動作に伴って、ピニオンギヤ6
が中間ギヤ36に噛み合い始める時点について説明す
る。この場合には、ピニオンギヤ6は図6中矢印方向
(噛み合い開始方向)に回転している。ピニオンギヤ6
の噛み合い開始部には、二つの噛み合い歯(第1歯6a
1と第2歯6a2)の間を埋めて一つの連続した歯形の
異形歯6aが設けられているので、ピニオンギヤ6と中
間ギヤ36との噛み合い開始時点において両噛み合い歯
6a1,6a2間に中間ギヤ36の噛み合い歯36bが
噛み込むことはなく、これにより歯飛びのない確実な噛
み合い開始状態を得ることができる。ピニオンギヤ6と
中間ギヤ36との間で歯飛びが生ずると、前後方向のス
ライドロック機構80及び回転ロック機構70が正常に
機能しなくなる問題があるが、上記異形歯6aにより係
る歯飛びが生じないので、上記スライドロック機構80
及び回転ロック機構70を確実に作動させることができ
る。又、ピニオンギヤ6の異形歯6aは、図7に示すよ
うに第1歯6a1側の歯丈が第2歯6a2(標準歯)よ
りも低く形成されているので、この異形歯6aが中間ギ
ヤ36の噛み合い歯36b(欠歯部36aの噛み合い開
始方向手前側の噛み合い歯36b)には干渉することな
く欠歯部36aに噛み合わされ、これによりピニオンギ
ヤ6が中間ギヤ36にスムーズに噛み合わされる。な
お、第1歯6a1の歯丈は、欠歯部36aの回転方向手
前側の噛み合い歯36bには噛み合わないが、欠歯部3
6aの回転方向先側の噛み合い歯36cには噛み合う範
囲で低く設定されている。
構90によれば、座席本体2をその着座位置(車両前方
に向いた位置)からドア開口部側へ回転させ始めた当初
約26°の範囲はピニオンギヤ6と中間ギヤ36は噛み
合わず、従って座席本体2は回転するのみで車両前方へ
は移動しない(非連動範囲)。座席本体2をドア開口部
側にさらに回転させると、ピニオンギヤ6が中間ギヤ3
6に噛み合い始める。このため、座席本体2の回転動作
に連動して中間ギヤ36が回転する。中間ギヤ36はラ
ック38に噛み合っているので回転するとともに車両前
方へ移動し、これにより回転支持台10が車両前方へ移
動し、ひいては座席本体2がドア開口部側へ回転しつつ
車両前方へ移動する(連動範囲)。ここで、座席本体2
のドア開口部側への回転動作に伴って、ピニオンギヤ6
が中間ギヤ36に噛み合い始める時点について説明す
る。この場合には、ピニオンギヤ6は図6中矢印方向
(噛み合い開始方向)に回転している。ピニオンギヤ6
の噛み合い開始部には、二つの噛み合い歯(第1歯6a
1と第2歯6a2)の間を埋めて一つの連続した歯形の
異形歯6aが設けられているので、ピニオンギヤ6と中
間ギヤ36との噛み合い開始時点において両噛み合い歯
6a1,6a2間に中間ギヤ36の噛み合い歯36bが
噛み込むことはなく、これにより歯飛びのない確実な噛
み合い開始状態を得ることができる。ピニオンギヤ6と
中間ギヤ36との間で歯飛びが生ずると、前後方向のス
ライドロック機構80及び回転ロック機構70が正常に
機能しなくなる問題があるが、上記異形歯6aにより係
る歯飛びが生じないので、上記スライドロック機構80
及び回転ロック機構70を確実に作動させることができ
る。又、ピニオンギヤ6の異形歯6aは、図7に示すよ
うに第1歯6a1側の歯丈が第2歯6a2(標準歯)よ
りも低く形成されているので、この異形歯6aが中間ギ
ヤ36の噛み合い歯36b(欠歯部36aの噛み合い開
始方向手前側の噛み合い歯36b)には干渉することな
く欠歯部36aに噛み合わされ、これによりピニオンギ
ヤ6が中間ギヤ36にスムーズに噛み合わされる。な
お、第1歯6a1の歯丈は、欠歯部36aの回転方向手
前側の噛み合い歯36bには噛み合わないが、欠歯部3
6aの回転方向先側の噛み合い歯36cには噛み合う範
囲で低く設定されている。
【0023】次に、座席本体2をドア開口部側から車両
正面向きに戻す場合に、ピニオンギヤ6は図8に示すよ
うに時計回り方向に回転する。この場合、ピニオンギヤ
6の異形歯6aは第2歯6a2側が中間ギヤ36の噛み
合い歯36bに噛み合う。第2歯6a2側の歯丈は標準
歯と同じ寸法に設定されているので、この場合異形歯6
aは中間ギヤ36の噛み合い歯36bに確実に噛み合
い、従って中間ギヤ36に対するピニオンギヤ6の噛み
合い状態は座席本体2がスライド後端位置に完全に戻さ
れるまで確実に維持される。この点、従来は、中間ギヤ
106の短丈歯106bにピニオンギヤ107が噛み合
わないために座席本体108がスライド後端位置に戻さ
れない問題があったが、本実施形態の回転・スライド連
動機構90によればこのような問題は発生しない。
正面向きに戻す場合に、ピニオンギヤ6は図8に示すよ
うに時計回り方向に回転する。この場合、ピニオンギヤ
6の異形歯6aは第2歯6a2側が中間ギヤ36の噛み
合い歯36bに噛み合う。第2歯6a2側の歯丈は標準
歯と同じ寸法に設定されているので、この場合異形歯6
aは中間ギヤ36の噛み合い歯36bに確実に噛み合
い、従って中間ギヤ36に対するピニオンギヤ6の噛み
合い状態は座席本体2がスライド後端位置に完全に戻さ
れるまで確実に維持される。この点、従来は、中間ギヤ
106の短丈歯106bにピニオンギヤ107が噛み合
わないために座席本体108がスライド後端位置に戻さ
れない問題があったが、本実施形態の回転・スライド連
動機構90によればこのような問題は発生しない。
【0024】次に、前記したスライドロック機構80に
おいて、鋼球85がスライドロック解除プレート7から
外れてスライドロックが解除されるタイミング(図12
中、相対位置(ロ)となるタイミング)は、座席本体2
が回転操作されてピニオンギヤ6の異形歯6aが中間ギ
ヤ36の欠歯部36aに噛み合う直前に設定されてい
る。すなわち、座席本体2を着座位置からドア開口部側
へ回転させ始めた当初約26°の範囲では、鋼球85が
スライドロック自動解除プレート7に当接して保持体8
3の円柱体部83aがロック孔31aに差し込まれた状
態(図12中、相対位置(イ)の状態)に維持され、こ
れにより座席本体2が前後方向移動不能にロックされた
状態に維持される。座席本体2を約26°回転操作した
時点で、スライドロック自動解除プレート7から鋼球8
5が外れる(図12中、相対位置(ロ)の状態)。する
と、保持体83が圧縮ばね84により上方へ変位して、
その円柱体部83aがロック孔31aから抜き出され
(図12中、相対位置(ハ)の状態)、これにより座席
本体2が前後方向へ移動可能な状態になる(スライドロ
ックの自動解除)。以後、座席本体2がドア開口部側に
向いた横向き位置に至るまで、鋼球85はピニオンギヤ
6の下面に押し当てられた状態に維持され、スライドロ
ックの解除状態が維持される。
おいて、鋼球85がスライドロック解除プレート7から
外れてスライドロックが解除されるタイミング(図12
中、相対位置(ロ)となるタイミング)は、座席本体2
が回転操作されてピニオンギヤ6の異形歯6aが中間ギ
ヤ36の欠歯部36aに噛み合う直前に設定されてい
る。すなわち、座席本体2を着座位置からドア開口部側
へ回転させ始めた当初約26°の範囲では、鋼球85が
スライドロック自動解除プレート7に当接して保持体8
3の円柱体部83aがロック孔31aに差し込まれた状
態(図12中、相対位置(イ)の状態)に維持され、こ
れにより座席本体2が前後方向移動不能にロックされた
状態に維持される。座席本体2を約26°回転操作した
時点で、スライドロック自動解除プレート7から鋼球8
5が外れる(図12中、相対位置(ロ)の状態)。する
と、保持体83が圧縮ばね84により上方へ変位して、
その円柱体部83aがロック孔31aから抜き出され
(図12中、相対位置(ハ)の状態)、これにより座席
本体2が前後方向へ移動可能な状態になる(スライドロ
ックの自動解除)。以後、座席本体2がドア開口部側に
向いた横向き位置に至るまで、鋼球85はピニオンギヤ
6の下面に押し当てられた状態に維持され、スライドロ
ックの解除状態が維持される。
【0025】逆に、座席本体2をドア開口部側に向いた
横向き位置から着座位置に向けて約64°回転操作する
間は、スライドロック機構80の保持体83が上方へ変
位した状態に維持されて、スライドロックが解除された
状態に保持されるので、座席本体2は着座位置に向けて
(時計回りに)回転しつつ、後方へ移動する。座席本体
2は横向き位置から約64°回転操作した時点で、車両
前後方向に関して後方位置に戻されるとともに、鋼球8
5がスライドロック自動解除プレート7に乗り上げて保
持体83が圧縮ばね84に抗して押し下げられ、これに
よりその円柱体部83aがロック孔31aに再び差し込
まれ、従って当該座席本体2が後方位置で前後方向移動
不能にロックされる(図12中、相対位置(イ)の状
態)。その後、座席本体2は約26°回転動作のみし
て、車両前方を向いた着座位置に戻される。このように
スライドロック機構80は、座席本体2の回転動作と前
後方向への移動動作とが連動されるタイミングに合わせ
て自動的にロック・アンロックされるようになってお
り、上記スライドロック自動解除プレート7はこれを実
現できる寸法および形状に設定され、またその取付け位
置が設定されている。
横向き位置から着座位置に向けて約64°回転操作する
間は、スライドロック機構80の保持体83が上方へ変
位した状態に維持されて、スライドロックが解除された
状態に保持されるので、座席本体2は着座位置に向けて
(時計回りに)回転しつつ、後方へ移動する。座席本体
2は横向き位置から約64°回転操作した時点で、車両
前後方向に関して後方位置に戻されるとともに、鋼球8
5がスライドロック自動解除プレート7に乗り上げて保
持体83が圧縮ばね84に抗して押し下げられ、これに
よりその円柱体部83aがロック孔31aに再び差し込
まれ、従って当該座席本体2が後方位置で前後方向移動
不能にロックされる(図12中、相対位置(イ)の状
態)。その後、座席本体2は約26°回転動作のみし
て、車両前方を向いた着座位置に戻される。このように
スライドロック機構80は、座席本体2の回転動作と前
後方向への移動動作とが連動されるタイミングに合わせ
て自動的にロック・アンロックされるようになってお
り、上記スライドロック自動解除プレート7はこれを実
現できる寸法および形状に設定され、またその取付け位
置が設定されている。
【0026】ここで、従来の回転・ロック連動機構11
0において、前記したようにピニオンギヤ107が中間
ギヤ106の短丈歯106bに噛み合わないために、座
席本体108がスライド後端位置に戻されないまま車両
正面向きに戻されてしまうと、上記スライドロック機構
80において鋼球85がスライドロック自動解除プレー
ト7に乗り上げて保持体83が下方に押し下げられた時
点では、該その円柱体部83aの下方には未だロック孔
31aが位置していない状態が発生し、この場合には保
持体83がスライドロック自動解除プレート7と前後方
向支持台30のベース31との間に挟み込まれてしま
い、その結果スライドロック機構80が正しく機能しな
いばかりか、座席本体108の回転動作不良をも招く。
これに対して、本実施形態の回転・スライド連動機構9
0によれば、ピニオンギヤ6と中間ギヤ36の噛み合い
状態が最後まで(座席本体2がスライド後端位置に完全
に戻されるまで)維持されるので、鋼球85がスライド
ロック自動解除プレート7に乗り上げる段階では、円柱
体83aの下方にロック孔31aが確実に位置してお
り、従って上記のようなスライドロック機構80の動作
不良等を招くことはない。
0において、前記したようにピニオンギヤ107が中間
ギヤ106の短丈歯106bに噛み合わないために、座
席本体108がスライド後端位置に戻されないまま車両
正面向きに戻されてしまうと、上記スライドロック機構
80において鋼球85がスライドロック自動解除プレー
ト7に乗り上げて保持体83が下方に押し下げられた時
点では、該その円柱体部83aの下方には未だロック孔
31aが位置していない状態が発生し、この場合には保
持体83がスライドロック自動解除プレート7と前後方
向支持台30のベース31との間に挟み込まれてしま
い、その結果スライドロック機構80が正しく機能しな
いばかりか、座席本体108の回転動作不良をも招く。
これに対して、本実施形態の回転・スライド連動機構9
0によれば、ピニオンギヤ6と中間ギヤ36の噛み合い
状態が最後まで(座席本体2がスライド後端位置に完全
に戻されるまで)維持されるので、鋼球85がスライド
ロック自動解除プレート7に乗り上げる段階では、円柱
体83aの下方にロック孔31aが確実に位置してお
り、従って上記のようなスライドロック機構80の動作
不良等を招くことはない。
【0027】次に、以上のように構成した回転座席1の
最も一般的な操作手順を図14に基づいて説明する。図
では、座席本体2の回転中心(回転リング13の回転中
心)を基準にして、車両前後方向移動範囲の後方位置を
符号L0 で示し、前方位置を符号L1 で示し、また、車
両幅方向移動範囲の室内側位置を符号W0 で示し、室外
側位置を符号W1 で示している。さて、図14(A)は
座席本体2が着座位置に位置する状態を示している。こ
の着座位置において、操作者が回転ロック解除レバー7
3を押し下げ操作して回転ロック機構70を解除した
後、座席本体2をドア開口部D側(図示反時計回り方
向)へ回転操作する。図14(B)は、同方向へ約26
°回転させた状態を示している。この間は、非連動範囲
であるのでピニオンギヤ6と中間ギヤ36は噛み合わ
ず、従って座席本体2は回転動作のみする。この段階
で、座席本体2は、そのシートクッション2aがドア開
口部Dの後部すなわちリヤピラーPに干渉する手前の位
置にまで至っているため、このままさらに回転させたの
ではピラーPに干渉して座席本体2をドア開口部Dに向
けた横向き位置まで回転させることができない。
最も一般的な操作手順を図14に基づいて説明する。図
では、座席本体2の回転中心(回転リング13の回転中
心)を基準にして、車両前後方向移動範囲の後方位置を
符号L0 で示し、前方位置を符号L1 で示し、また、車
両幅方向移動範囲の室内側位置を符号W0 で示し、室外
側位置を符号W1 で示している。さて、図14(A)は
座席本体2が着座位置に位置する状態を示している。こ
の着座位置において、操作者が回転ロック解除レバー7
3を押し下げ操作して回転ロック機構70を解除した
後、座席本体2をドア開口部D側(図示反時計回り方
向)へ回転操作する。図14(B)は、同方向へ約26
°回転させた状態を示している。この間は、非連動範囲
であるのでピニオンギヤ6と中間ギヤ36は噛み合わ
ず、従って座席本体2は回転動作のみする。この段階
で、座席本体2は、そのシートクッション2aがドア開
口部Dの後部すなわちリヤピラーPに干渉する手前の位
置にまで至っているため、このままさらに回転させたの
ではピラーPに干渉して座席本体2をドア開口部Dに向
けた横向き位置まで回転させることができない。
【0028】しかしながら、座席本体2を約26°回転
させた時点で、スライドロック解除プレート7がスライ
ドロック機構80の鋼球85から外れて保持体83が上
動し、これによりその円柱体部83aがロック孔31a
から抜き出されて前方へ移動可能な状態(スライドロッ
クの自動解除状態)になり、その直後にピニオンギヤ6
が中間ギヤ36に噛み合い始める。両ギヤ6,36の噛
み合いは、ピニオンギヤ6の異形歯6aが中間ギヤ36
の欠歯部36aにはまり込むことにより開始する。この
際、異形歯6aの第1歯6a1側は歯丈が標準歯よりも
低く形成されているので、中間ギヤ36の噛み合い歯3
6bに干渉せず、これによりピニオンギヤ6が中間ギヤ
36にスムーズに噛み合う。こうしてピニオンギヤ6が
中間ギヤ36に噛み合った後、さらに座席本体2をドア
開口部D側に回転させると、この回転動作に連動して座
席本体2は、ピニオンギヤ6と中間ギヤ36との噛合い
作用および中間ギヤ36とラック38の噛合い作用によ
り車両前方へ移動する。こうして座席本体2は残り約6
4°回転しつつ前方へ移動し、これにより図14(C)
に示すようにドア開口部D側に向いた横向き姿勢になる
とともに、前方位置L1 に至る。このように、座席本体
2が回転しつつ前方へ移動することにより、その回転途
中において着座者の足あるいはフットレストがドア開口
部Dの前端に干渉することが回避される。こうして、座
席本体2が横向き姿勢になった時点で、ロックピン74
cが回転支持台10の室内側の回転ロックプレート72
にロックされ、これにより座席本体2が当該横向き姿勢
で回転ロックされる。座席本体2の回転動作と前後方向
のスライド動作は連動されているので、その回転動作が
ロックされると、車両前後方向のスライド動作もロック
される。
させた時点で、スライドロック解除プレート7がスライ
ドロック機構80の鋼球85から外れて保持体83が上
動し、これによりその円柱体部83aがロック孔31a
から抜き出されて前方へ移動可能な状態(スライドロッ
クの自動解除状態)になり、その直後にピニオンギヤ6
が中間ギヤ36に噛み合い始める。両ギヤ6,36の噛
み合いは、ピニオンギヤ6の異形歯6aが中間ギヤ36
の欠歯部36aにはまり込むことにより開始する。この
際、異形歯6aの第1歯6a1側は歯丈が標準歯よりも
低く形成されているので、中間ギヤ36の噛み合い歯3
6bに干渉せず、これによりピニオンギヤ6が中間ギヤ
36にスムーズに噛み合う。こうしてピニオンギヤ6が
中間ギヤ36に噛み合った後、さらに座席本体2をドア
開口部D側に回転させると、この回転動作に連動して座
席本体2は、ピニオンギヤ6と中間ギヤ36との噛合い
作用および中間ギヤ36とラック38の噛合い作用によ
り車両前方へ移動する。こうして座席本体2は残り約6
4°回転しつつ前方へ移動し、これにより図14(C)
に示すようにドア開口部D側に向いた横向き姿勢になる
とともに、前方位置L1 に至る。このように、座席本体
2が回転しつつ前方へ移動することにより、その回転途
中において着座者の足あるいはフットレストがドア開口
部Dの前端に干渉することが回避される。こうして、座
席本体2が横向き姿勢になった時点で、ロックピン74
cが回転支持台10の室内側の回転ロックプレート72
にロックされ、これにより座席本体2が当該横向き姿勢
で回転ロックされる。座席本体2の回転動作と前後方向
のスライド動作は連動されているので、その回転動作が
ロックされると、車両前後方向のスライド動作もロック
される。
【0029】次に、昇降装置50の電動モーター61を
正転させて振り出しアーム57,57を室外側に振り出
し、これにより座席本体2を、図14(C)の室内側位
置W0 から図14(D)の室外側位置W1 にまで移動さ
せつつ、所定の高さにまで下降させる。座席本体2が室
外の所定高さにまで下降した後、電動モータ61が停止
して昇降装置50が停止し、この状態で着座者は席を離
れることができる。このように座席本体2はドア開口部
Dを経て車外に移動しつつ徐々に低い位置(例えば車椅
子と同じ程度の高さ)に変位するので、この室外側位置
W1 において着座者が例えば車椅子に直接乗り移る場合
であっても座席本体2との間を楽に移動することができ
る。しかも、本実施形態では、四節リンク機構の作用に
より座席本体2を車両幅方向に移動させる構成であるの
で、例えばスライド機構により移動させる構成に比し
て、幅方向に少ないスペースでより大きく昇降動させる
ことができる。このため、比較的室内床面が高いワンボ
ックスカーであっても十分に低い高さにまで座席本体2
を移動させることができる。また、図14(D)に示す
ように、昇降装置50の作動により座席本体2が車外に
移動する過程において、開けたドアDrが例えば風によ
り閉じ方向に力を受けても、座席本体2のシートクッシ
ョン2aにより開き方向に保持されるため、乗降動作中
にドアが支障になることがない。
正転させて振り出しアーム57,57を室外側に振り出
し、これにより座席本体2を、図14(C)の室内側位
置W0 から図14(D)の室外側位置W1 にまで移動さ
せつつ、所定の高さにまで下降させる。座席本体2が室
外の所定高さにまで下降した後、電動モータ61が停止
して昇降装置50が停止し、この状態で着座者は席を離
れることができる。このように座席本体2はドア開口部
Dを経て車外に移動しつつ徐々に低い位置(例えば車椅
子と同じ程度の高さ)に変位するので、この室外側位置
W1 において着座者が例えば車椅子に直接乗り移る場合
であっても座席本体2との間を楽に移動することができ
る。しかも、本実施形態では、四節リンク機構の作用に
より座席本体2を車両幅方向に移動させる構成であるの
で、例えばスライド機構により移動させる構成に比し
て、幅方向に少ないスペースでより大きく昇降動させる
ことができる。このため、比較的室内床面が高いワンボ
ックスカーであっても十分に低い高さにまで座席本体2
を移動させることができる。また、図14(D)に示す
ように、昇降装置50の作動により座席本体2が車外に
移動する過程において、開けたドアDrが例えば風によ
り閉じ方向に力を受けても、座席本体2のシートクッシ
ョン2aにより開き方向に保持されるため、乗降動作中
にドアが支障になることがない。
【0030】以上のようにして、室外側位置W1 に移動
させた座席本体2を元の着座位置に戻すには、電動モー
ター61を逆転させて昇降装置50を逆方向に作動させ
ることにより、座席本体2を上昇させつつ図14(C)
に示す室内側位置W0 にまで戻す。この時点で、電動モ
ータ61が停止して昇降装置50は停止する。然る後、
回転ロック機構70を解除操作して手操作で座席本体2
を室内側に向けて回転させる。この段階においても、座
席本体2の回転動作とスライド動作が回転・スライド連
動機構90によって連動されている。すなわち、ピニオ
ンギヤ6と中間ギヤ36および中間ギヤ36とラック3
8が噛合い状態に保持されているので、座席本体2は前
記とは逆に室内側に回転しつつ前方位置L1 から後方位
置L0 へ向けて移動する。横向き姿勢から約64°室内
側に回転させた段階で、座席本体2は後方位置L0 に戻
されて図14(B)に示す位置に至る。その後、座席本
体2をさらに約26°回転させることにより、図14
(A)に示す着座位置に戻すことができる。この26°
の回転範囲(非連動範囲)では、ピニオンギヤ6と中間
ギヤ36の噛合いが外れ、かつ前記したようにスライド
ロック解除プレート7がスライドロック機構80の鋼球
85の上側に戻され、これによりスライドロック機構8
0がロック状態に復帰するので、座席本体2は回転動作
のみし、前後方向には移動しない。
させた座席本体2を元の着座位置に戻すには、電動モー
ター61を逆転させて昇降装置50を逆方向に作動させ
ることにより、座席本体2を上昇させつつ図14(C)
に示す室内側位置W0 にまで戻す。この時点で、電動モ
ータ61が停止して昇降装置50は停止する。然る後、
回転ロック機構70を解除操作して手操作で座席本体2
を室内側に向けて回転させる。この段階においても、座
席本体2の回転動作とスライド動作が回転・スライド連
動機構90によって連動されている。すなわち、ピニオ
ンギヤ6と中間ギヤ36および中間ギヤ36とラック3
8が噛合い状態に保持されているので、座席本体2は前
記とは逆に室内側に回転しつつ前方位置L1 から後方位
置L0 へ向けて移動する。横向き姿勢から約64°室内
側に回転させた段階で、座席本体2は後方位置L0 に戻
されて図14(B)に示す位置に至る。その後、座席本
体2をさらに約26°回転させることにより、図14
(A)に示す着座位置に戻すことができる。この26°
の回転範囲(非連動範囲)では、ピニオンギヤ6と中間
ギヤ36の噛合いが外れ、かつ前記したようにスライド
ロック解除プレート7がスライドロック機構80の鋼球
85の上側に戻され、これによりスライドロック機構8
0がロック状態に復帰するので、座席本体2は回転動作
のみし、前後方向には移動しない。
【0031】回転・スライド連動機構90が連動範囲か
ら非連動範囲に移行する段階において、すなわちピニオ
ンギヤ6と中間ギヤ36の噛み合いが完了する段階にお
いて、ピニオンギヤ6の異形歯6aの第2歯6a2の歯
丈は標準歯と同寸法に設定されているので、異形歯6a
は中間ギヤ36の噛み合い歯36bに確実に噛み合い、
これにより中間ギヤ36は最後まで確実に回転するので
座席本体2はスライド後端位置まで確実に戻される。こ
うしてピニオンギヤ6と中間ギヤ36の噛み合いが外れ
て非連動範囲に移行した後、さらに座席本体2を回転さ
せて車両正面向きの位置(車両走行時の着座位置)に戻
すことができる。この着座位置に戻した状態において、
ピニオンギヤ6の端部に設けたバックラッシ抑制歯6b
が中間ギヤ36に噛み合い、これにより中間ギヤ6とラ
ック38との間のバックラッシが抑制され、ひいては座
席本体2の前後方向のガタツキが抑制される。
ら非連動範囲に移行する段階において、すなわちピニオ
ンギヤ6と中間ギヤ36の噛み合いが完了する段階にお
いて、ピニオンギヤ6の異形歯6aの第2歯6a2の歯
丈は標準歯と同寸法に設定されているので、異形歯6a
は中間ギヤ36の噛み合い歯36bに確実に噛み合い、
これにより中間ギヤ36は最後まで確実に回転するので
座席本体2はスライド後端位置まで確実に戻される。こ
うしてピニオンギヤ6と中間ギヤ36の噛み合いが外れ
て非連動範囲に移行した後、さらに座席本体2を回転さ
せて車両正面向きの位置(車両走行時の着座位置)に戻
すことができる。この着座位置に戻した状態において、
ピニオンギヤ6の端部に設けたバックラッシ抑制歯6b
が中間ギヤ36に噛み合い、これにより中間ギヤ6とラ
ック38との間のバックラッシが抑制され、ひいては座
席本体2の前後方向のガタツキが抑制される。
【0032】以上のように構成した本実施形態の車両用
回転座席1によれば、座席本体2は昇降装置50、回転
支持台10および前後方向支持台30に支持され、昇降
装置50と前後方向支持台30との間には回転・スライ
ド機構90が介装されて、座席本体2の回転動作と前後
方向のスライド動作が連動されるようになっている。こ
の回転・スライド連動機構90において、中間ギヤ36
の噛み合い開始部に欠歯部36aを設ける(従来の短丈
歯106bを廃止)一方、ピニオンギヤ6の噛み合い開
始部に上記中間ギヤ36の欠歯部36aに合わせて異形
歯6aを設け、この異形歯6aの第1歯6a1側の歯丈
を標準歯6a3よりも低く設定したので、座席本体2を
ドア開口部D側に回転させる噛み合い開始段階では、異
形歯6aの第1歯6a1側が中間ギヤ36の噛み合い歯
36bに干渉することなく欠歯部36aにはまり込み、
これによりピニオンギヤ6のスムーズかつ歯飛びのない
噛み合いを実現できる。
回転座席1によれば、座席本体2は昇降装置50、回転
支持台10および前後方向支持台30に支持され、昇降
装置50と前後方向支持台30との間には回転・スライ
ド機構90が介装されて、座席本体2の回転動作と前後
方向のスライド動作が連動されるようになっている。こ
の回転・スライド連動機構90において、中間ギヤ36
の噛み合い開始部に欠歯部36aを設ける(従来の短丈
歯106bを廃止)一方、ピニオンギヤ6の噛み合い開
始部に上記中間ギヤ36の欠歯部36aに合わせて異形
歯6aを設け、この異形歯6aの第1歯6a1側の歯丈
を標準歯6a3よりも低く設定したので、座席本体2を
ドア開口部D側に回転させる噛み合い開始段階では、異
形歯6aの第1歯6a1側が中間ギヤ36の噛み合い歯
36bに干渉することなく欠歯部36aにはまり込み、
これによりピニオンギヤ6のスムーズかつ歯飛びのない
噛み合いを実現できる。
【0033】逆に、座席本体2を室内側に回転させる噛
み合い完了段階では、異形歯6aの第2歯6a2側の歯
丈が標準歯と同寸法に設定されているので、中間ギア3
6の噛み合い歯に対して確実に噛み合い、これにより中
間ギア36を最後まで回転させて、座席本体2をスライ
ド後端位置にまで後退させることができる。このように
本実施形態の回転・スライド連動機構90によれば、ピ
ニオンギヤ6の中間ギヤ36に対する噛み合い開始時に
はスムーズかつ歯飛びのない噛み合いを実現できるとと
もに、噛み合い完了時には、最後まで確実な噛み合い状
態が保持されて座席本体2がスライド後端位置にまで確
実に戻されるので、その後座席本体2をさらに室内側に
回転させてスライドロック機構80を作動させると、保
持体83の円柱体部83aが確実にロック孔31aに挿
入され、これにより当該スライドロック機構80を確実
に機能させることができる。
み合い完了段階では、異形歯6aの第2歯6a2側の歯
丈が標準歯と同寸法に設定されているので、中間ギア3
6の噛み合い歯に対して確実に噛み合い、これにより中
間ギア36を最後まで回転させて、座席本体2をスライ
ド後端位置にまで後退させることができる。このように
本実施形態の回転・スライド連動機構90によれば、ピ
ニオンギヤ6の中間ギヤ36に対する噛み合い開始時に
はスムーズかつ歯飛びのない噛み合いを実現できるとと
もに、噛み合い完了時には、最後まで確実な噛み合い状
態が保持されて座席本体2がスライド後端位置にまで確
実に戻されるので、その後座席本体2をさらに室内側に
回転させてスライドロック機構80を作動させると、保
持体83の円柱体部83aが確実にロック孔31aに挿
入され、これにより当該スライドロック機構80を確実
に機能させることができる。
【0034】以上説明した実施形態には種々変更を加え
ることが可能である。例えば、例示した実施形態では、
中間ギヤ36を介してピニオンギヤ6をラック38に間
接的に噛み合わせる構成で説明したが、中間ギヤ36を
介在させずにピニオンギヤを直接ラックに噛み合わせる
場合にも適用することができる。図示は省略したがこの
場合には、座席本体2の回転方向とスライド方向との整
合性を確保するため、ラックは室外側(図11において
下側)のスライドレールに沿って、すなわちラック38
とは反対側に取り付ける必要がある。このように中間ギ
ヤ36を介することなくピニオンギヤを直接ラックに噛
み合わせる構成とした場合であってもラックの噛み合い
開始部に欠歯部を設ける一方、ピニオンギヤの噛み合い
開始部に異形歯を設け、この異形歯の噛み合い開始側の
歯丈を標準歯よりも低く設定することにより、前記と同
様の作用効果を奏する。この構成が請求項1又は2に記
載した発明の実施形態に相当する。
ることが可能である。例えば、例示した実施形態では、
中間ギヤ36を介してピニオンギヤ6をラック38に間
接的に噛み合わせる構成で説明したが、中間ギヤ36を
介在させずにピニオンギヤを直接ラックに噛み合わせる
場合にも適用することができる。図示は省略したがこの
場合には、座席本体2の回転方向とスライド方向との整
合性を確保するため、ラックは室外側(図11において
下側)のスライドレールに沿って、すなわちラック38
とは反対側に取り付ける必要がある。このように中間ギ
ヤ36を介することなくピニオンギヤを直接ラックに噛
み合わせる構成とした場合であってもラックの噛み合い
開始部に欠歯部を設ける一方、ピニオンギヤの噛み合い
開始部に異形歯を設け、この異形歯の噛み合い開始側の
歯丈を標準歯よりも低く設定することにより、前記と同
様の作用効果を奏する。この構成が請求項1又は2に記
載した発明の実施形態に相当する。
【0035】又、前記例示した実施形態では、昇降装置
50のみを電動式としたが、回転支持台10および前後
方向支持台30についても電動式とすることが可能であ
る。また、逆に昇降装置50を、回転支持台10および
前後方向支持台30と同様に手動式としてもよい。さら
に、座席本体2を室外へ振り出す必要がなければ、昇降
装置50の四節リンク機構および電動シリンダ60を省
略することができる。又、実施形態では助手席に適用し
た回転座席を例示したが、本発明に係る回転座席はその
他の位置、例えば後部席、運転席にも適用可能である。
50のみを電動式としたが、回転支持台10および前後
方向支持台30についても電動式とすることが可能であ
る。また、逆に昇降装置50を、回転支持台10および
前後方向支持台30と同様に手動式としてもよい。さら
に、座席本体2を室外へ振り出す必要がなければ、昇降
装置50の四節リンク機構および電動シリンダ60を省
略することができる。又、実施形態では助手席に適用し
た回転座席を例示したが、本発明に係る回転座席はその
他の位置、例えば後部席、運転席にも適用可能である。
【図1】回転座席の室内における配置を示す車両の平面
図である。
図である。
【図2】座席本体の斜視図である。
【図3】昇降装置の斜視図である。
【図4】回転支持台および前後方向支持台の斜視図であ
る。
る。
【図5】電動シリンダの斜視図である。
【図6】回転・スライド連動機構の噛み合い開始時にお
ける、ピニオンギヤ、中間ギヤ及びラックの平面図であ
る。
ける、ピニオンギヤ、中間ギヤ及びラックの平面図であ
る。
【図7】ピニオンギヤの異形歯の拡大図である。
【図8】回転・スライド連動機構の噛み合い完了時にお
ける、ピニオンギヤ、中間ギヤ及びラックの平面図であ
る。
ける、ピニオンギヤ、中間ギヤ及びラックの平面図であ
る。
【図9】バックラッシ抑制歯が中間ギヤに噛み合った状
態を示す平面図である。
態を示す平面図である。
【図10】回転ロック機構の斜視図である。
【図11】回転・スライド連動機構及びスライドロック
機構を示す斜視図である。
機構を示す斜視図である。
【図12】スライドロック機構の断面図であって、
(イ)はスライドロック状態、(ロ)は保持体が移動す
る状態、(ハ)はスライドロック解除状態を示す。
(イ)はスライドロック状態、(ロ)は保持体が移動す
る状態、(ハ)はスライドロック解除状態を示す。
【図13】図11の(13)-(13) 線矢視図であって、直線
案内機構の断面図である。
案内機構の断面図である。
【図14】車両用回転座席の一連の動作を示す平面図で
あって、(A)は着座位置の座席本体、(B)は約26
°ドア開口部側に回転した座席本体、(C)は横向き位
置の座席本体、(D)は室外に振り出された座席本体を
示す。
あって、(A)は着座位置の座席本体、(B)は約26
°ドア開口部側に回転した座席本体、(C)は横向き位
置の座席本体、(D)は室外に振り出された座席本体を
示す。
【図15】車両用回転座席の側面図であって、昇降装置
により座席本体が室外に振り出される状態を示す図であ
る。
により座席本体が室外に振り出される状態を示す図であ
る。
【図16】従来の回転・スライド連動機構の平面図であ
る。
る。
【図17】図16の(17)部の拡大図であって、従来の回
転・スライド連動機構におけるピニオンギヤと中間ギヤ
の噛み合い状態を示す平面図である。
転・スライド連動機構におけるピニオンギヤと中間ギヤ
の噛み合い状態を示す平面図である。
【符号の説明】 1…車両用回転座席 2…座席本体 6…ピニオンギヤ、α…ピニオンギヤの非連動範囲 6a…異形歯、6a1…第1歯、6a2…第2歯、6a
3…標準歯 7…スライドロック自動解除プレート 10…回転支持台 30…前後方向支持台、31a…ロック孔 34…直線案内機構 36…中間ギヤ、36a…欠歯部、36b…噛み合い歯
(標準歯) 38…ラック 50…昇降装置 60…電動シリンダ 70…回転ロック機構 80…スライドロック機構、83…保持体、83a…円
柱体 90…回転・スライド連動機構 106a…欠歯部、106b…短丈歯 110…従来の回転・スライド連動機構
3…標準歯 7…スライドロック自動解除プレート 10…回転支持台 30…前後方向支持台、31a…ロック孔 34…直線案内機構 36…中間ギヤ、36a…欠歯部、36b…噛み合い歯
(標準歯) 38…ラック 50…昇降装置 60…電動シリンダ 70…回転ロック機構 80…スライドロック機構、83…保持体、83a…円
柱体 90…回転・スライド連動機構 106a…欠歯部、106b…短丈歯 110…従来の回転・スライド連動機構
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60N 2/16 B60N 2/14 A61G 3/00 B60N 2/24
Claims (4)
- 【請求項1】 座席本体を回転支持する回転支持台と、
該回転支持台を車両前後方向にスライド支持する前後方
向支持台を有する車両用回転座席において、前記座席本
体に取り付けたピニオンギヤと、車両前後方向に沿って
車両フロアに取り付けたラックとの噛み合いを介して、
前記座席本体の回転動作と前後方向のスライド動作を連
動させる回転・スライド連動機構であって、 前記ラックの噛み合い開始部に欠歯部を設ける一方、前
記ピニオンギヤの噛み合い開始部に前記欠歯部に噛み合
う異形歯を設け、該異形歯は、前記欠歯部に略一致する
歯厚を有し、且つ噛み合い開始方向前側の歯丈を標準歯
よりも低くし、噛み合い開始方向後ろ側の歯丈を標準歯
に一致させた構成とした車両用回転座席における回転・
スライド連動機構。 - 【請求項2】 請求項1記載の回転・スライド連動機構
であって、ピニオンギヤに、座席本体が車両正面向きに
位置するとラックの噛み合い歯に係合して該ラックとの
間のバックラッシを抑制するバックラッシ抑制歯を設け
た構成とした車両用回転座席における回転・スライド連
動機構。 - 【請求項3】 座席本体を回転支持する回転支持台と、
該回転支持台を車両前後方向にスライド支持する前後方
向支持台を有する車両用回転座席において、前記座席本
体に取り付けたピニオンギヤと、前記前後方向支持台に
取り付けた中間ギヤと、車両前後方向に沿って車両フロ
アに取り付けたラックとの噛み合いを介して前記座席本
体の回転動作と前後方向のスライド動作を連動させる回
転・スライド連動機構であって、 前記中間ギヤの噛み合い開始部に欠歯部を設ける一方、
前記ピニオンギヤの噛み合い開始部に前記欠歯部に噛み
合う異形歯を設け、該異形歯は、前記欠歯部に略一致す
る歯厚を有し、且つ噛み合い開始方向前側の歯丈を標準
歯よりも低くし、噛み合い開始方向後ろ側の歯丈を標準
歯に一致させた構成とした車両用回転座席における回転
・スライド連動機構。 - 【請求項4】 請求項3記載の回転・スライド連動機構
であって、ピニオンギヤに、座席本体が車両正面向きに
位置すると中間ギヤの噛み合い歯に係合して該中間ギヤ
との間のバックラッシを抑制するバックラッシ抑制歯を
設けた構成とした車両用回転座席における回転・スライ
ド連動機構。
Priority Applications (10)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11947798A JP3239841B2 (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 車両用回転座席における回転・スライド連動機構 |
KR1020007002188A KR100336165B1 (ko) | 1997-09-01 | 1998-08-28 | 차량용 회전좌석 |
CN 98808657 CN1125739C (zh) | 1997-09-01 | 1998-08-28 | 车辆用旋转座位 |
PCT/JP1998/003872 WO1999011488A1 (fr) | 1997-09-01 | 1998-08-28 | Siege pivotant pour vehicule |
CA002302170A CA2302170C (en) | 1997-09-01 | 1998-08-28 | Vehicular turning seat |
AU88876/98A AU734240B2 (en) | 1997-09-01 | 1998-08-28 | Rotating vehicle seat |
DE69835019T DE69835019T2 (de) | 1997-09-01 | 1998-08-28 | Drehbarer fahrzeugsitz |
EP98940631A EP1008485B1 (en) | 1997-09-01 | 1998-08-28 | Vehicular turning seat |
US09/509,374 US6543848B1 (en) | 1997-09-01 | 1998-08-28 | Vehicular turning seat |
HK01100470A HK1029776A1 (en) | 1997-09-01 | 2001-01-19 | Vehicular turning seat |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11947798A JP3239841B2 (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 車両用回転座席における回転・スライド連動機構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11310067A JPH11310067A (ja) | 1999-11-09 |
JP3239841B2 true JP3239841B2 (ja) | 2001-12-17 |
Family
ID=14762278
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11947798A Expired - Fee Related JP3239841B2 (ja) | 1997-09-01 | 1998-04-28 | 車両用回転座席における回転・スライド連動機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3239841B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100882135B1 (ko) | 2007-08-21 | 2009-02-06 | 창원대학교 산학협력단 | 차량용 전동 회전시트 |
US7828687B2 (en) | 2006-10-25 | 2010-11-09 | Remy Technologies, L.L.C. | Modular planetary gear assembly and drive |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009274708A (ja) * | 2008-04-15 | 2009-11-26 | Denso Corp | 空気通路開閉装置 |
JP6011843B2 (ja) * | 2012-05-18 | 2016-10-19 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | ミスト発生装置及び美容装置 |
-
1998
- 1998-04-28 JP JP11947798A patent/JP3239841B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7828687B2 (en) | 2006-10-25 | 2010-11-09 | Remy Technologies, L.L.C. | Modular planetary gear assembly and drive |
KR100882135B1 (ko) | 2007-08-21 | 2009-02-06 | 창원대학교 산학협력단 | 차량용 전동 회전시트 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11310067A (ja) | 1999-11-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU740522B2 (en) | Vehicular rotary seat | |
US7399035B2 (en) | Seat for vehicle | |
KR100336165B1 (ko) | 차량용 회전좌석 | |
JP3239841B2 (ja) | 車両用回転座席における回転・スライド連動機構 | |
JP2001097081A (ja) | 車両用回転座席 | |
JP3277886B2 (ja) | 車両用リフトアップシート | |
JP3259675B2 (ja) | シートスライド装置 | |
JP3768428B2 (ja) | 車両用シート | |
JP3894169B2 (ja) | 車両用シート | |
JP3941751B2 (ja) | 車両用シート | |
JP3755519B2 (ja) | 車両用シート | |
JP4496414B2 (ja) | 車両用シート | |
JP3374714B2 (ja) | 車両用回転座席 | |
JPH1178625A (ja) | 車両用座席の昇降装置 | |
JP4290499B2 (ja) | シート装置およびこれを用いた車両用シート | |
JP3747774B2 (ja) | 車両用シート | |
JP3327245B2 (ja) | 車両用回転座席のスライドロック装置 | |
JP3915751B2 (ja) | 車両用シート | |
JP3028810B1 (ja) | 車両用回転座席のスライドロック装置 | |
JP3327248B2 (ja) | 回転・スライド連動機構のスライドロック装置 | |
JP3264237B2 (ja) | 車両用昇降シート装置 | |
JP3365300B2 (ja) | 車両用回転シート | |
JPH0224691B2 (ja) | ||
JP2567361Y2 (ja) | シートトラック装置 | |
JP2000272393A (ja) | 自動車のフラット化シート構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |