JP3239594B2 - 画像形成材料 - Google Patents

画像形成材料

Info

Publication number
JP3239594B2
JP3239594B2 JP04837294A JP4837294A JP3239594B2 JP 3239594 B2 JP3239594 B2 JP 3239594B2 JP 04837294 A JP04837294 A JP 04837294A JP 4837294 A JP4837294 A JP 4837294A JP 3239594 B2 JP3239594 B2 JP 3239594B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
parts
undercoat layer
forming material
photosensitive layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04837294A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07257008A (ja
Inventor
良介 大友
由記 松橋
克彦 水嶋
とし子 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink SC Holdings Co Ltd filed Critical Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority to JP04837294A priority Critical patent/JP3239594B2/ja
Publication of JPH07257008A publication Critical patent/JPH07257008A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3239594B2 publication Critical patent/JP3239594B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Printing Methods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像形成材料および画
像形成方法に関する。さらに詳しくは、色校正用プリプ
レスプルーフとして印刷物と近似した転写物を得ること
ができる画像形成材料および画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,大量の印刷に先だち印刷物の品質
を予め予測する,あるいは品質の保証を提示するため,
校正機という印刷機により数枚の印刷物を印刷すること
が行われている。しかしながら,校正機による印刷は,
印刷の技術に優れた熟練者と時間とを要した。また,校
正機はスペースをとり,価格も高く,もっと容易な方法
が求められている。このような要求から,印刷機によら
ないで容易に校正用の画像を形成する方法が開発され用
いられている。近年,支持体の一方の面に感光性層を設
けた画像形成材料を画像露光し,ついで感光性層に形成
された画像を加温下(一般には 100℃前後)で紙等の画
像受容体に転写する,校正印刷等に適した単色または多
色のプリプレスプルーフが作成されるようになってき
た。
【0003】上記プリプレスプルーフ等の作成方法とし
て,画像形成材料を添着した圧胴と画像受容体を添着し
た転写胴とを,画像形成材料の感光性層と画像受容体と
が相対するようにして接触加圧および加温して,両胴間
のニップにおいて感光性層に形成された画像を画像受容
体に転写する技術が提案されている。多色の印刷物ある
いはプリプレスプルーフを作成するためには,カラー原
稿を色分解し,それぞれの色,例えばイエロー,マゼン
タ,シアンおよびブラックの画像露光された画像形成材
料を作成し,次いで順次これらの画像形成材料の感光性
層に形成された画像を画像受容体に転写することにな
る。
【0004】このようなプリプレスプルーフの作成にお
いては,画像形成材料の未硬化部分を加熱により軟化さ
せ,さらに加圧することで,該未硬化部分を選択的に画
像受容体上に転写せしめることで画像を得ている。しか
し,画像受容体の表面が充分平滑なときは,良好な画像
の転写を成しえるが,画像受容体としては,凹凸を有す
るものも使用されており,このようないわゆるマット状
の画像受容体の場合には,画像の細部に欠けやかすれを
生じたり,画像のエッジ部分がギザギザになるなどの転
写不良を生じやすくなり,良好な品質の転写画像を得る
ことが困難となることがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、画像受容体
として表面にざらつきのある平滑でない被印刷体(例え
ばマットコート紙等)を選択した場合にも、かすれ等の
転写不良のない良好な画像が得られる画像形成材料およ
び画像形成方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、支
持体上に、転写時の温度において軟化するが転写の際に
支持体上に残る無色下引き層を設け、該無色下引き層上
に着色剤を含有する感光性層を形成し、さらに必要に応
じて該感光性層上に保護フィルムを設けてなり、画像露
光し、感光性層における露光部および未露光部の転写に
おける粘着性の差により、画像受容体に画像を転写する
画像形成材料において、無色下引き層がエチレン/エチ
ルアクリレート共重合樹脂ないしこのグラフト変性樹脂
およびスチレン系熱可塑性エラストマーから選ばれる少
なくとも1種の熱可塑性樹脂ならびに反応性シリコン化
合物を含むことを特徴とする画像形成材料を提供する。
また、本発明は、支持体上に、エチレン/エチルアクリ
レート共重合樹脂ないしこのグラフト変性樹脂およびス
チレン系熱可塑性エラストマーから選ばれる少なくとも
1種の熱可塑性樹脂ならびに反応性シリコン化合物を含
み、転写時の温度において軟化するが転写の際に支持体
上に残る無色下引き層を設け、該無色下引き層上に着色
剤を含有する感光性層を形成し、さらに必要に応じて該
感光性層上に保護フィルムを設けてなる画像形成材料
に、画像露光し、感光性層における露光部および未露光
部の転写における粘着性の差により、粘着性の高い感光
性層を選択的に画像受容体に転写することを特徴とする
画像形成方法を提供する。
【0007】支持体としては,セルロースアセテート,
ポリスチレン,ポリ塩化ビニル,ポリエチレンテレフタ
レート等の材料からなる薄いフィルムまたはシートが使
用される。支持体は活性光線が通過する材料とすること
が好ましい。支持体の厚さは3.0〜25.0μm,好ましく
は 3.0〜20.0μm,さらに好ましくは10.0〜15.0μmで
ある。支持体の厚さが上記数値を超えると,支持体の柔
軟性が不足して,転写時に画像受容体の表面と画像形成
材料の隙間を充填する効果が不充分となるのに加え,支
持体側から画像露光を行う際に支持体による光散乱のた
めに,解像力が劣化して,良好な転写画像が得られな
い。
【0008】無色下引き層は,エチレン/エチルアクリ
レート共重合樹脂ないしこのグラフト変性樹脂およびス
チレン系熱可塑性エラストマーから選ばれる少なくとも
1種の熱可塑性樹脂ならびに反応性シリコン化合物を含
み,画像受容体の凹凸の激しい表面と画像形成材料の転
写時の隙間をよく追随させる働きをする。無色下引き層
に用いる特定の熱可塑性樹脂と反応性シリコン化合物と
の割合は,熱可塑性樹脂 100重量部に対し反応性シリコ
ン化合物 0.1〜5 重量部が好ましい。前記範囲で混合す
ると,画像受容体の凹凸の激しい表面と画像形成材料の
転写時の隙間をよく追随させることができる。
【0009】また,無色下引き層は,エチレン/エチル
アクリレート共重合樹脂ないしこのグラフト変性樹脂お
よびスチレン系熱可塑性エラストマーの両者を含むこと
が好ましく,その混合割合はエチレン/エチルアクリレ
ート共重合樹脂ないしこのグラフト変性樹脂60〜95部に
対しスチレン系熱可塑性エラストマー 5〜40重量部が良
好である。エチレン/エチルアクリレート共重合樹脂と
しては,無水マレイン酸によりグラフト変性をしたもの
が好適に用いられる。
【0010】スチレン系熱可塑性エラストマーは,両末
端にポリスチレンのブロック構造を有し,中間部にポリ
オレフィンゴムのブロック構造を有するブロック共重合
体であり,中間部のポリオレフィンゴムがポリブタジエ
ン,ポリイソプレン,ポリエチレン/ブチレンから選ば
れる少なくとも1種であるものが好適に用いられる。中
間部のポリオレフィンゴム部は,共重合体の50〜80重量
%をしめる。具体的には,スチレン−ポリブタジエン−
スチレン,スチレン−ポリイソプレン−スチレン,スチ
レン−ポリエチレン/ブチレン−スチレンの構造からな
るエラストマーが挙げられる。
【0011】反応性シリコン化合物は,官能基を有する
ポリシロキサンであり,ポリシロキサン骨格に対する官
能基の位置から側鎖型,両末端型,片末端型,側鎖両末
端型に大別される。官能基としては,アミノ基,エポシ
キ基,カルボキシル基,カルビノール基,メタクリロイ
ル基,メルカプト基,フェノール基等が挙げられる。反
応性シリコン化合物は1種類または複数種類混合して用
いられるが,なかでもメタクリロイル基を2個以上有す
る多官能シリコン化合物とメタクリロイル基を1個有す
る単官能シリコン化合物とアクリル系オリゴマーとの混
合物が良好である。反応性シリコン化合物を無色下引き
層に存在させることにより,無色下引き層と支持体との
密着性が向上し,かつ無色下引き層と着色感光性層との
間の接着性を高め,画像受容体に本来転移してはならな
い露光部の感光性層の転移を防止している。
【0012】紫外線硬化用光開始剤は,分子内結合開裂
型と分子間水素引き抜き型に大別され,いずれか一方ま
たは両方混合して用いられる。具体的には,アセトフェ
ノン系,ベンゾイン系,ベンゾフェノン系,チオキサン
ソン系等の構造からなる開始剤が挙げられる。その配合
割合は,樹脂 100重量部に対し反応性シリコン化合物
0.1〜5 重量部,紫外線硬化用光開始剤 1〜30重量部が
好ましい。より好ましくはエチレン/エチルアクリレー
ト共重合樹脂ないしこのグラフト変性樹脂60〜95部とス
チレン系熱可塑性エラストマー 5〜40重量部に対し反応
性シリコン化合物 0.3〜2 重量部と紫外線硬化用光開始
剤 5〜15重量部の混合物が良好である。紫外線硬化用光
開始剤を無色下引き層に配合することにより,無色下引
き層と支持体との接着性が増し,かつ無色下引き層と着
色感光性層との接着性を高め、画像受容体に転移しては
ならない露光部の感光性層の転移を防止している。
【0013】無色下引き層には,エチレン/エチルアク
リレート共重合樹脂ないしこのグラフト変性樹脂,スチ
レン系熱可塑性エラストマー,反応性シリコン化合物お
よび紫外線硬化用光開始剤の他に,転写温度において軟
化する他の樹脂を含有させ,無色下引き層の熱応答性,
硬度,溶融粘度等を調整することができる。このような
樹脂としては,ポリオレフィン,ポリアミド,ポリウレ
タン,ポリエステル,アクリル樹脂,ビニル樹脂および
これらの共重合体等の熱可塑性樹脂を使用することがで
きる。
【0014】なお,無色下引き層に使用する他の熱可塑
性樹脂は,その軟化点が70〜150 ℃,好ましくは90〜12
0 ℃の範囲内のものを選択すると, 100℃前後で転写を
行う場合に適当な溶融粘度となり,良好な結果が得られ
る。無色下引き層には,感光性層を塗布する際の希釈溶
媒に溶解しない材料を選択することが好ましい。また,
無色下引き層に顔料を含有させることにより,適当な接
着性や弾性および塗工適性を付与することもできる。ま
た,無色下引き層に画像露光に用いる活性光線を透過す
る材料を使用することにより,透明支持体側から画像露
光を行える画像形成材料を作成することができるので好
ましい。
【0015】無色下引き層の厚さは 2.0〜10.0μm,さ
らには 3.0〜6.0 μmが好ましい。無色下引き層の厚さ
が上記数値より小さいと,表面が粗い紙に対して転写す
る場合,紙の表面と画像形成材料の隙間を充填する効果
が充分得られない。また,無色下引き層の厚さが上記数
値より大きいと,画像と共に無色下引き層の一部が画像
受容体に転移してしまい,多色印刷における重ね転写に
支障をきたす原因となる。
【0016】感光性層は,紫外線等の活性光線による画
像露光により露光部と未露光部の粘着性の差が生じ,粘
着性の高い領域が画像受容体に転移できる性質を有す
る。画像露光により粘着性が低下するような材料として
は,染料または顔料等の着色剤と重合開始剤をラジカル
重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物に添加
したものがある。この層には,粘着性を調節するためエ
チレン性不飽和結合を有する化合物との相溶性に優れた
重合性を有しない樹脂を適宜配合してもよい。さらに,
増感剤,熱重合禁止剤等を添加しても良い。着色剤とし
ては,有機顔料,染料,カーボンブラック等の従来公知
のものが使用でき,その配合量は全感光性層の 5〜50重
量%,好ましくは 9〜20重量%である。必要な色相を得
るために,数種の着色剤を混合することもできる。
【0017】ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合
を有する化合物は,モノマー,オリゴマー等から選択す
ることができる。これらの化合物としては,例えば,2-
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート,エチレングリ
コールジアクリレート,ジエチレングリコールジアクリ
レート,1,6-ヘキサンジオール(メタ)アクリレート,
トリメチロールプロパントリアクリレート,ペンタエリ
スリトールトリアクリレート,ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート等が挙げられる。感光性層は,上記
材料を有機溶剤に溶解,分散し塗工することにより,無
色下引き層上に設ける。感光性層の厚さは 0.5〜3.5 μ
m,さらには 1.2〜2.3 μmが好ましい。感光性層の厚
さが薄すぎると充分な画像の濃度を得ることが困難であ
り,上記数値を越えると,像受容体として表面の粗い紙
を使用した場合,転写時に画像エッジ部の乱れが発生す
るため好ましくない。
【0018】保護フィルムとしては,セルロースアセテ
ート,ポリスチレン,ポリプロピレン,ポリエチレン,
ポリ塩化ビニル,ポリエチレンテレフタレート等の材料
ないしこれらの複合フィルムが使用できる。画像受容体
として使用できる表面が粗い紙としては,例えば,マッ
トコート紙(平均表面粗さ Ra=1.3 μm,最大表面粗さ
Rmax=14.0μm:小坂研究所製表面粗さ測定機による)
等が例示できる。
【0019】以下,本発明を添付図面に基づいて説明す
る。図1,図3,図5,図7および図8の画像形成材料
は,活性光線の露光後のもので,照射部と非照射部に粘
着性の差が生じている。この露光後の画像形成材料の感
光性層面を紙等の画像受容体と積層し,加熱したロール
間を通すと,粘着性の感光性層が選択的に画像受容体に
転写する。図1は,従来の画像形成材料1,即ち支持体
2上に感光性層3を直接設けたものを使用して平滑な紙
4に画像転写を行う場合の模式図であり,感光性層3と
紙4が相対して加圧されている断面を示す。感光性層3
と紙4の表面がよく密着するため,図2に示すようにか
すれやエッジの乱れのない良好な画像が得られる。
【0020】図3は,従来の画像形成材料1を使用し
て,表面の粗い紙5に転写を行う場合の模式図である。
紙5の表面の凹凸の比較的ゆるやかな部分には,画像形
成材料1がしなって密着するが,大きな凹凸の部分に
は,支持体2が追随できないため,感光性層3と紙4の
間に微小な隙間6および7が発生する。このため,図4
に示すような,画像の欠け6’やエッジの乱れ7’を生
ずる。6と6’および7と7’は転写時の隙間の状態と
対応する転写不良の状態をそれぞれ示す。
【0021】図5は,本発明の画像形成材料,即ち支持
体9上に転写時の温度において軟化する無色下引き層10
を設け,その上に感光性層11を設けたものを使用して,
表面の粗い紙5に画像を転写する場合の模式図である。
従来の画像形成材料では追随できなかった凹凸の部分
も,無色下引き層10が転写時に加えられる熱によって軟
化して紙5の表面の凹凸に応じて変形するため,感光性
層11と紙5の間に隙間を生ずることなく,図6に示すよ
うに良好な転写画像が得られる。
【0022】図7および図8は,画像転写の際の感光性
層11の転移の状態を表す模式図である。感光性層11の厚
み方向全部(図7)または一部(図8)が転写して,無
色下引き層10は支持体9の上に残るように構成すること
により,紙5に転写された画像12の表面に無色下引き層
10の一部が付着して不自然な光沢が出たり,多色印刷時
における重ね刷りの際に支障を生じることなどが防止で
きる。
【0023】
【実施例】以下,本発明を実施例により説明する。例
中,部とは重量部を表す。 〔実施例1〕次の組成からなる無色下引き層液を調整し
た。 エチレン/エチルアクリレート共重合樹脂(以下,EEAという) 8部 (三井デュポンポリケミカル社製「EVAFLEX-EEA A-705 」) 紫外線硬化用光開始剤 (チバガイギー社製「イルガキュアー 907」) 1部 反応性シリコン化合物(信越化学工業社製「X-22-169B 」) 2部 トルエン 89部 また,次の組成からなる着色感光性層液を調整した。 ジアリルイソフタレート(ダイソー社製「イソダップ」) 21.23部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製) 7.08部 ベンゾフェノン 0.5部 ジエチルアミノベンゾフェノン(保土谷化学社製) 0.17部 ハイドロキノン 0.001部 カーボンブラック(三菱化成工業社製「MA-7」) 5.0部 メチルエチルケトン 78.0部
【0024】厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート
フィルム(支持体)上に,無色下引き層液をバーコータ
ーにて塗布して乾燥し,乾燥膜厚 4.2μmの無色下引き
層を形成した。さらに無色下引き層の上に,着色感光性
層液をバーコーターにて塗布して乾燥し,乾燥膜厚 1.5
μmの着色感光性層とした。上記着色感光性層の上に,
保護フィルムとして,ポリプロピレンとポリエチレンテ
レフタレートの積層体をラミネートして,画像形成材料
を得た。この画像形成材料の支持体面に原画である製版
用ポジフィルムを重ねて,フィルムプリンター(大日本
スクリーン製「P-647-GA」)にて紫外線光による画像露
光を行った。
【0025】次いで,この画像形成材料を保護フィルム
面が外側になるようにゴムローラー表面に添着した後,
保護フィルムを剥離除去した。また,表面温度を 110℃
に加熱した金属ローラーの表面に画像受容体であるマッ
トコート紙(新日本製紙社製「ユーライト」)を添着し
た。次いで画像形成材料の着色感光性層と画像受容体が
相対するようにニップ圧を加え,画像転写を行ったとこ
ろ,網点画像の細部に欠けを生じたり,画像エッジ部が
ギザギザに乱れたりすることなく,良好な画像が得られ
た。なお,ゴムローラー,金属ローラーとも直径は 260
mm,ニップ圧 7kg/cm ,転写速度60mm/minで転写を行っ
た。
【0026】〔実施例2〕次の組成からなる無色下引き
層液を調整した。 スチレン系熱可塑性エラストマー(旭化成社製「タフテックH-1031」) 1部 EEAの無水マレイン酸グラフト物 9部 (三井デュポンポリケミカル社製「HPR AR201 」) 紫外線硬化用光開始剤 (日本化薬社製「カヤキュアーDETX-S」) 1部 反応性シリコン化合物(信越化学工業社製「KP-604」) 20部 (メタクリロイル基を2個以上有する多官能シリコン化合物とメタクリロイル基 を1個有する単官能シリコン化合物とアクリル系オリゴマーとの混合物,NV.10%) トルエン 69部
【0027】また,次の組成からなる着色感光性層液を
サンドミルで分散して製造した。 イエロ−インキ 顔料(東洋インキ製造社製「リオノ−ルエロ−FG1310」) 9部 ジアリルフタレ−ト(ダイソー社製「DAPL」) 30部 オリゴエステルアクリレ−ト(東亜合成社製「M-7100」) 14部 ベンゾフェノン 1部 エチルケトン 2.5部 メチルエチルケトン 60部 メチルイソブチルケトン 60部
【0028】 マゼンタインキ 顔料(東洋インキ製造社製「リオノ−ルレッド7BFG4412」) 9部 ポリエステル樹脂(東洋紡社製「バイロン 300」) 30部 テトラエチレングリコ−ルジアクリレ−ト 10部 トリメチロ−ルプロパントリアクリレ−ト 10部 ベンゾフェノン 1部 2-ヒドロキシ−2-メチルプロピオフェノン 3部 メチルエチルケトン 60部 メチルイソブチルケトン 60部
【0029】 シアンインキ 顔料(東洋インキ製造社製「リオノ−ルブル−FG7330」) 9部 ジアリルフタレ−ト(ダイソー社製「DAPL」) 30部 オリゴエステルアクリレ−ト(東亜合成社製「M-7100」) 14部 ベンゾフェノン 1部 4,4-ビスジエチルアミノベンゾフェノン 2.5部 メチルエチルケトン 55部 メチルイソブチルケトン 55部
【0030】 ブラックインキ 顔料(三菱カ−ボン社製「MA-7」) 8部 ジアリルフタレ−ト(ダイソー社製「イソダップ」) 22部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 15部 ベンゾフェノン 1部 4,4-ビスジエチルアミノベンゾフェノン 2.5部 メチルエチルケトン 70部 メチルイソブチルケトン 55部
【0031】12μmのポリエチレンテレフタレ−ト(P
ET)フィルムに,上記無色下引き塗工液を乾燥膜厚
3.5〜5.0 μmになるよう塗工したのち,上記各色イン
キを乾燥膜厚 1.3〜2.2 μmとなるよう塗工し,乾燥を
行った。次いで 8μmのポリプロピレン(OPP)と50
μmのPETの積層フィルム(保護フィルム)をラミネ
−トし,各色画像形成材料(以下,インキシートと称す
る。)を製造した。得られた各色のインキシートを用
い,下記のようにして画像を形成した。ブラックインキ
シートの一端にパンチング機にて穴を形成した。この穴
を,レジスターピンを有する露光機に装着し,12μmの
PETフィルム面よりブラックポジフィルムのパターニ
ングを行った。レジスターピンを有する転写機に露光し
たインキシートを装着し,保護フィルムを取り除いた。
インキ面を印刷用紙(日本加工紙製「マットコート紙
エスペル」)に転写し,転写したパターンに紫外線を露
光した。
【0032】次に,ブラックインキシートと同様にし
て,シアンポジフィルムのパターニングを行ったのちシ
アンインキシートの保護フィルムを取り除き,インキ面
をブラックのパターンが形成された印刷用紙に転写した
のち,転写したパターンに紫外線を露光した。さらに,
ブラックインキシートと同様にして,マゼンタポジフィ
ルムのパターニングを行ったのちマゼンタインキシート
の保護フィルムを取り除き,インキ面をブラックおよび
シアンのパターンが形成された印刷用紙に転写したの
ち,転写したパターンに紫外線を露光した。最後に,ブ
ラックインキシートと同様にして,イエローポジフィル
ムのパターニングを行ったのちイエローインキシートの
保護フィルムを取り除き,インキ面をブラック,シアン
およびマゼンタのパターンが形成された印刷用紙に転写
した。その後,転写したパターンに紫外線を露光して,
4色による多色刷の印刷物に質感のよく似た画像を形成
した。
【0033】〔実施例3〕次の組成からなる無色下塗り
層液を調整し,実施例2と同様にして各色インキシート
を製造し転写を行ったところ,印刷物に質感のよく似た
画像を形成した。 スチレン系熱可塑性エラストマー「タフテックH-1031」 10部 紫外線硬化用光開始剤「イルガキュアー369 」 2部 紫外線硬化用光開始剤「ベンゾフェノン」 1部 反応性シリコン化合物(信越化学工業社製「X-22-164B 」) 1部 トルエン 86部
【0034】〔実施例4〕次の組成からなる無色下引き
層液を調整し,実施例2と同様にして各色インキシート
を製造し転写を行ったところ,印刷物に質感のよく似た
画像を形成した。 スチレン系熱可塑性エラストマー 5部 (シェル化学社製「カリフレックスTR-4113S」) EEAの無水マレイン酸グラフト物「HPR AR205 」 5部 紫外線硬化用光開始剤 (日本化薬社製「カヤキュアー ITX」) 8部 反応性シリコン化合物(信越化学工業社製「KP-601」) 2部 トルエン 80部
【0035】〔実施例5〕次の組成からなる無色下引き
層液を調整し,実施例2と同様にして各色インキシート
を製造し転写を行ったところ,印刷物に質感のよく似た
画像を形成した。 スチレン系熱可塑性エラストマー 5部 (シェル化学社製「クレイトンG-1726」) EEA(三井デュポンポリケミカル社製「EVAFLEX-EEA A-702 」) 6部 紫外線硬化用光開始剤 (日本曹達社製「ニッソキュアーBO」 3部 反応性シリコン化合物(信越化学工業社製「X-22-161A 」) 2部 反応性シリコン化合物 (日本ユニカー社製「FZ-3716 」) 1部 トルエン 80部 イソプロピルアルコール 3部
【0036】〔実施例6〕次の組成からなる無色下引き
層液を調整し,実施例2と同様にして各色インキシート
を製造し転写を行ったところ,印刷物に質感のよく似た
画像を形成した。 EEAの無水マレイン酸グラフト物「HPR AR201 」 8部 紫外線硬化用光開始剤 (日本化薬社製「カヤキュアーDETX-S」) 6部 反応性シリコン化合物(信越化学工業社製「X-24-8200 」) 2部 トルエン 85部 イソプロピルアルコール 8部
【0037】〔実施例7〕次の組成からなる無色下引き
層液を調整し,実施例2と同様にして各色インキシート
を製造し転写を行ったところ,印刷物に質感のよく似た
画像を形成した。 スチレン系熱可塑性エラストマー 4部 (シェル化学社製「クレイトンG-1107」) EEAの無水マレイン酸グラフト物「HPR AR201 」 8部 紫外線硬化用光開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー651 」) 2部 紫外線硬化用光開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907 」) 1部 反応性シリコン化合物(信越化学工業社製「X-24-8202 」) 1部 反応性シリコン化合物(信越化学工業社製「KP-601」) 1部 トルエン 90部
【0038】〔実施例8〕次の組成からなる無色下引き
層液を調整し,実施例2と同様にして各色インキシート
を製造し転写を行ったところ,印刷物に質感のよく似た
画像を形成した。 EEAの無水マレイン酸グラフト物「HPR AR201 」 8部 スチレン系熱可塑性エラストマー 1部 (シェル化学社製「カリフレックス TR-1150」) 反応性シリコン化合物 (信越化学工業社製「X-22-169B 」) 2部 トルエン 80部 イソプロピルアルコール 9部
【0039】〔実施例9〕次の組成からなる無色下引き
層液を調整し,実施例2と同様にして各色インキシート
を製造し転写を行ったところ,印刷物に質感のよく似た
画像を形成した。 EEAの無水マレイン酸グラフト物「HPR AR205 」 9部 反応性シリコン化合物(日本ユニカー社製「FZ-3705 」) 5部 トルエン 86部
【0040】〔実施例10〕次の組成からなる無色下引
き層液を調整し,実施例2と同様にして各色インキシー
トを製造し転写を行ったところ,印刷物に質感のよく似
た画像を形成した。 スチレン系熱可塑性エラストマー「クレイトンG-1107」 10部 反応性シリコン化合物(信越化学工業社製「KP-601」) 1部 トルエン 89部
【0041】〔実施例11〕次の組成からなる無色下引
き層液を調整し,実施例2と同様にして各色インキシー
トを製造し転写を行ったところ,印刷物に質感のよく似
た画像を形成した。 EEAの無水マレイン酸グラフト物「HPR AR201 」 10部 スチレン系熱可塑性エラストマー(旭化成社製「タフテックH-1031」) 2部 反応性シリコン化合物(信越化学工業社製「KP-604」) 20部 (メタクリロイル基を2個以上有する多官能シリコン化合物とメタクリロイル基 を1個有する単官能シリコン化合物とアクリル系オリゴマーとの混合物,NV.10%) トルエン 68部
【0042】〔実施例12〕次の組成からなる無色下引
き層液を調整し,実施例2と同様にして各色インキシー
トを製造し転写を行ったところ,印刷物に質感のよく似
た画像を形成した。 EEA(三井デュポンポリケミカル「EVAFLEX-EEA A-707 」) 9部 反応性シリコン化合物(信越化学工業社製「X-22-164B 」) 3部 トルエン 80部 イソプロピルアルコール 8部
【0043】〔比較例1〕無色下引き層を除き,着色感
光性層の乾燥膜厚を 1.8μmに代えた以外は,実施例1
と同様にして画像形成材料を製造し,画像転写を行っ
た。UGRAチャートによる網点面積率50%以下の網点画像
に欠けが見られたり,エッジ部分に数十〜百μm程度の
突起が生じるなど,満足できる画像は得られなかった。
【0044】〔比較例2〕無色下引き層塗工液を次の組
成からなるものに代えて乾燥膜厚 4.0μmに塗布し,着
色感光性層の乾燥膜厚を 1.8μmに代えた以外は,実施
例1と同様にして画像形成材料を製造し,画像転写を行
ったところ,良好な画像を再現した。しかしながら,無
色下引き層とポリエステルフィルムとの密着性がたり
ず,インキシートの保存の安定性も充分ではなかった。 無色下引き層塗工液 クロロプレン(東ソー社製「スカイプレン B-5」) 15部 トルエン 80部
【0045】〔比較例3〕無色下引き層塗工液を次の組
成からなるものに代えた以外は,比較例2と同様にして
画像形成材料を製造し,画像転写を行った。しかし,網
点部が全面転写し,画像の形成が充分できなかった。な
お,無色下引き層とポリエステルフィルムとの密着性は
良好であった。 無色下引き層塗工液 熱可塑性樹脂(荒川化学社製「アルコンM-90」) 20部 トルエン 80部
【0046】実施例および比較例で得られた画像のUGRA
チャートによる網点面積率5%部の網点再現性,エッジ
部の突起およびドット形状を顕微鏡にて観察し,良好
(○)から劣る(×)の5段階で評価した。また,無色
下引き層の密着性について,画像転写したのちの支持体
上の無色下引き層の有無を目視で観察し,有(○)から
無(×)の5段階で評価した。さらに,インキシートの
保存性について,インキシートを50℃の恒温室に1週間
保存したときの濃度むらを目視で観察し,良好(○)か
ら劣る(×)の5段階で評価した。結果を表1に示す。
【表1】
【0047】
【発明の効果】本発明の画像形成材料を用いれば,表面
の粗い紙を画像受容体として用いた場合でも画像の欠け
等を生ずることなく良好な転写画像が得られる。さら
に,本発明の画像形成材料は, 密着性,保存性に対して
も安定している。
【0048】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の画像形成材料により平滑な紙に画像転写
を行った場合の模式図。
【図2】従来の画像形成材料により平滑な紙に転写され
た画像。
【図3】従来の画像形成材料により表面の粗い紙に画像
転写を行った場合の模式図。
【図4】従来の画像形成材料により表面の粗い紙に転写
された画像。
【図5】本発明の画像形成材料により表面の粗い紙に画
像転写を行った場合の模式図。
【図6】本発明の画像形成材料により表面の粗い紙に転
写された画像。
【図7】本発明の画像形成材料による着色層の転移の状
態を表す模式図。
【図8】本発明の画像形成材料による着色層の転移の状
態を表す模式図。
【符号の説明】
1 従来の画像形成材料 2 支持体
3 着色感光性層 4 表面が平滑な紙 5 表面が粗い紙 6,7 着色感光性層と用紙の間に生じた隙間 6’ 6の隙間に対応する画像の欠け 7’ 7の隙間に対応する画像エッジ部の乱れ 8 本発明の画像形成材料 9 支持体 1
0 無色下引き層 11 着色感光性層 12 転写画像
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−174159(JP,A) 特開 平2−123360(JP,A) 特開 平2−58058(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B44C 1/165 - 1/17 G03F 7/004 513

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、転写時の温度において軟化す
    るが転写の際に支持体上に残る無色下引き層を設け、該
    無色下引き層上に着色剤を含有する感光性層を形成し、
    さらに必要に応じて該感光性層上に保護フィルムを設け
    てなり、画像露光し、感光性層における露光部および未
    露光部の転写における粘着性の差により、画像受容体に
    画像を転写する画像形成材料において、無色下引き層が
    エチレン/エチルアクリレート共重合樹脂ないしこのグ
    ラフト変性樹脂およびスチレン系熱可塑性エラストマー
    から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂ならびに反
    応性シリコン化合物を含むことを特徴とする画像形成材
    料。
  2. 【請求項2】無色下引き層がエチレン/エチルアクリレ
    ート共重合樹脂ないしこのグラフト変性樹脂およびスチ
    レン系熱可塑性エラストマーを含むことを特徴とする請
    求項1記載の画像形成材料。
  3. 【請求項3】無色下引き層がさらに紫外線硬化用光重合
    開始剤を含むことを特徴とする請求項1または2記載の
    画像形成材料。
  4. 【請求項4】支持体上に、エチレン/エチルアクリレー
    ト共重合樹脂ないしこのグラフト変性樹脂およびスチレ
    ン系熱可塑性エラストマーから選ばれる少なくとも1種
    の熱可塑性樹脂ならびに反応性シリコン化合物を含み、
    転写時の温度において軟化するが転写の際に支持体上に
    残る無色下引き層を設け、該無色下引き層上に着色剤を
    含有する感光性層を形成し、さらに必要に応じて該感光
    性層上に保護フィルムを設けてなる画像形成材料に、画
    像露光し、感光性層における露光部および未露光部の転
    写における粘着性の差により、粘着性の高い感光性層を
    選択的に画像受容体に転写することを特徴とする画像形
    成方法。
JP04837294A 1994-03-18 1994-03-18 画像形成材料 Expired - Fee Related JP3239594B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04837294A JP3239594B2 (ja) 1994-03-18 1994-03-18 画像形成材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04837294A JP3239594B2 (ja) 1994-03-18 1994-03-18 画像形成材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07257008A JPH07257008A (ja) 1995-10-09
JP3239594B2 true JP3239594B2 (ja) 2001-12-17

Family

ID=12801510

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04837294A Expired - Fee Related JP3239594B2 (ja) 1994-03-18 1994-03-18 画像形成材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3239594B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07257008A (ja) 1995-10-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5856064A (en) Dry peel-apart imaging or proofing system
US5534905A (en) Thermal-transfer recording process
JP3239595B2 (ja) 画像形成材料
JP3239594B2 (ja) 画像形成材料
JPH02123360A (ja) 画像形成材料
JP3239571B2 (ja) 画像形成材料
JP3239572B2 (ja) 画像形成材料
JP3239573B2 (ja) 画像形成材料
US5055375A (en) Method of image formation using heated rollers
JP2887312B2 (ja) 画像形成方法
JP2985577B2 (ja) 画像形成材料
JPH0789213A (ja) 画像形成材料
JPH081862Y2 (ja) 画像形成装置
JP2629043B2 (ja) 画像形成材料
JP3094820B2 (ja) 画像転写装置
JPH06222572A (ja) 画像の形成方法
JPH0396952A (ja) 画像形成方法
JPH06332187A (ja) 画像形成材料
JPH0396954A (ja) 画像形成方法
JPH03129354A (ja) 画像形成装置および重ね刷り方法
JPH04172352A (ja) 着色画像形成材料
JP2000214598A (ja) 画像形成材料
JPH01205149A (ja) 画像形成材料
JPH07120936A (ja) 画像形成方法
JPH07104463A (ja) 画像形成材料

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees