JP2000214598A - 画像形成材料 - Google Patents

画像形成材料

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JP2000214598A
JP2000214598A JP1507599A JP1507599A JP2000214598A JP 2000214598 A JP2000214598 A JP 2000214598A JP 1507599 A JP1507599 A JP 1507599A JP 1507599 A JP1507599 A JP 1507599A JP 2000214598 A JP2000214598 A JP 2000214598A
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image
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image forming
layer
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Yasuhiro Tanaka
康裕 田中
Kaori Nakano
香緒里 中野
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、画像欠陥がなく階調再現性とその安
定性に優れた色校正用プリプレスプルーフの作製に用い
られる画像形成材料の提供を目的とする。 【解決手段】支持体上に着色剤を含有する感光性層、更
には感光性層を保護するための保護層を有し、画像露光
により、感光性層に形成された露光部および未露光部の
転写における粘着性の差を生じせしめ、画像受容体に画
像を転写する画像形成材料において、支持体と感光性層
との剥離接着強さが、試験方法JIS・K6854に
て、70gf/25mm以上であることを特徴とする画
像形成材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像の形成材料に
関するものであり、更に詳しくは、感光性層の露光部お
よび未露光部の粘着性の差を利用した単色または多色の
重ね合わせによる画像形成材料であり、色校正用プリプ
レスプルーフとして印刷物と極めて近似した転写物を得
ることができる画像形成材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、印刷工業分野において最終的
に印刷された印刷物の仕上がり、色調等を印刷する前に
確認する手段として、プリプレスプルーフを利用するこ
とが公知である。このプリプレスプルーフには、オーバ
レイ方式とサープリント方式とがあり、最終的に得られ
る画像品質や製版および印刷工程上の利用目的に応じて
利用されている。オーバーレイ方式は、透明ベースフィ
ルム上に色分解マスクに応じた色材を含む感光性層があ
り、このフィルムと色分解マスクを密着、露光、現像を
行いそれぞれのフィルムを重ね合わせて校正を行う。
【0003】今日では、例えば特開昭63−18808
8号公報のように現像液ないし現像ガスを用いない新し
い方法も考えられているが、この方法では、透過光を利
用せざるを得ないため低コストながら、はじめから微妙
な色感、色バランス、階調性は損なわれており、最終的
な反射物としての印刷物の仕上がりを判断できるには至
らない。サープリント方式は、オーバレイ方式と異なり
ハードコピーが得られるためその利用価値は高くこれま
でに、例えば米国特許第3060023号、30600
24号、3060025号に記載されるような単一の支
持体上に数層からなるフォトポリマー感光性層を積層し
各分色画像を順次形成してゆくものである。この例で
は、着色物質としてカラートナーを利用しており、原版
マスクを忠実に再現するという点で優れたプリプレスプ
ルーフといえるが、感光層を積層してゆくために非画像
部分の乱反射が甚だしく、実際の印刷物と比べると光沢
が著しく高いため、質感がかなり異なったものとなる。
また、感光後の硬化層が脆く保存条件によっては表面に
裂け目ができやすい。しかも、カラートナーを使用した
着色では、カラートナーが飛散し作業衛生上から好まし
いものとはいえない。
【0004】また、特公昭59−97140号公報、特
開昭61−188537号公報に記されるようなオーバ
レイ法とサープリント法の両方に使用できるようなプリ
プレスプルーフも存在する。この方法の利点としては、
使用目的に応じて、単なる文字等のチェックを行いたい
場合は、オーバーレイだけで確認し、絵柄など微妙な色
彩部分などのチェックにハードコピーを得たい場合は、
これを被転写体に転写すればよいという点では、汎用性
は大きい。しかしながら、有機溶剤による現像工程が必
要なために作業環境が悪くなる欠点がある。更に、得ら
れる画像については、どのような被転写体にでも転写可
能としているが被転写体と着色感光性層との間に感光性
の透明中間層が介在し、被転写体と着色感光性層同士を
接着させている。この層があるために、反射光が乱反射
してしまい、実際の印刷物とは所詮かなりかけなはれた
仕上がりになり、得られた転写物の濃度が実際の印刷物
と較べて低くなる傾向がある。更に、転写される感光性
層膜厚が恒に一定の厚みであるため感光材料としては安
定である。一方、プリプレスプルーフとしての色調可変
が出来ないので結局、実際の印刷物とかけはなれた仕上
がりになってしまう。最近では原版マスクを使用せずに
プルーフを作成する方法を、ダイレクトデジタルカラー
プルーフィング(DDCP)として提唱されている。印
刷業及び製版業の近代化ニーズに対応するため企画・編
集・集版などの原稿入稿から印刷版作成に至るまでに用
いる原版フィルムの画像データをデジタル信号に変換
し、フィルムレス化することによって、商業印刷の高速
化処理、高機能化、省力化が図れるメリットがある。
【0005】一方、本発明者らは、支持体上に染料およ
びもしくは顔料を有する感光性層を形成してなり、画像
露光し感光性層における露光部および未露光部の、転写
における粘着性の差を生じせしめ、紙等の画像受容体に
画像を転写する画像形成材料を、ロールニップ間で感光
性層の凝集破壊により画像受容体へ画像を転写して得ら
れたプリプレスプルーフが、従来のプリプレスプルーフ
と全く異なり、被印刷体と画像形成材料との間に接着層
のような層が介在しないため実際の印刷物と極めて近似
した画像および質感を再現することを既に見い出してい
る。これらの画像形成材料は通常、透明支持体、染料お
よびもしくは顔料を含む感光性層、保護フィルムの3層
で構成されるものである。画像形成材料の使用例として
は、透明支持体と原版マスク等の画像面とを密着させ、
原版マスク側から画像露光を行い、原版マスク、次いで
保護フィルムを外し、感光性層と画像受容体とをニップ
ロール間で熱、圧力をかけながら転写するものである。
また、原版マスクを使用せず、レーザー等によりデジタ
ル画像を直接に画像形成材料へ露光することもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】画像露光によって、感
光性層中に硬化部分(露光部)と未硬化部分(未露光
部)が生じ、転写時には硬化部分が支持体上に残留し、
未硬化部分のみが画像受容体に転写されるが、網点階調
再現におけるシャドウ部またはベタ部の網点を有するシ
アン色の転写画像上に、シャドウ部の網点を有するマゼ
ンタ色の画像が転写されたとき、マゼンタ色の硬化部分
の一部または全部が支持体上から剥離し、シアン色の転
写画像上に斑点状に付着する。これが画像欠陥として、
本来の色相や濃度に悪影響を与え、滑らかな階調再現性
を損ねることが問題となった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、支持体表面に易接着処
理を施すことにより、感光性層との密着性を向上させ、
硬化部分が剥離されにくくなることを見い出し、本発明
を完成するに至った。すなわち、支持体上に染料および
もしくは顔料を含有する感光性層、更には感光性層を保
護するための保護層を形成してなり、画像露光し、感光
性層における露光部および未露光部の粘着性の差を生じ
せしめ、紙等の画像受容体に画像を転写する画像形成材
料において、支持体と感光性層との剥離接着強さが、試
験方法JIS・K6854にて、70gf/25mm以
上であることを特徴とする画像形成材料を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係わる感光性層として
は、単層または2 層以上からなり、少なくとも1 層には
着色剤を含有する。全ての感光性層に着色剤が含有され
ていても良い。本発明の画像形成材料の感光性層に適用
される材料としては、 (a) 光重合性化合物および着色剤(着色剤を含まない場
合もある) (b) 光重合性化合物、熱可塑性樹脂および着色剤 等の構成であるが、添加剤として光重合開始剤、光重合
促進剤、熱重合禁止剤、樹脂可塑剤、顔料分散剤等が併
用される。
【0009】光重合性化合物としては、エチレン性不飽
和二重結合を有するモノマー、プレポリマー等を用いる
ことができるが、熱可塑性樹脂を常温で可塑化できるも
のが好ましい。代表的な化合物としては、2−エチルヘ
キシルカルビトールアクリレート、フェノールEO変性ア
クリレート、ビスフェノールAのEO変性ジアクリレート
(A-BPE4)、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレング
リコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアク
リレートモノステアレート、1,6−ヘキサンジオール
ジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ
アクリレート(TPGDA )、トリメチロールプロパントリ
アクリレート(TMPTA) 、イソシアヌール酸EO変性トリア
クリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート
(PETA)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート
(PETTA )、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレ
ート(DTMPTA)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート(DPHA)、ポリエステルアクリレート、ポリウレ
タンアクリレート等、これらのエチレン性不飽和化合物
を一種、または必要に応じて二種以上用いてもよい。
【0010】光重合開始剤としては、主に可視光部にお
ける吸収が少ないもの、また、光重合性化合物との相溶
性がよいもの、光化学的には項間交差量子効率が1に近
いものが、好ましいが、例えば、ベンゾフェノン、ベン
ゾインエチルエーテル、ベンジルメチルケタール、アゾ
ビスイソブチロニトリル、2−メチルチオザンゾン、2
−エチルチオザンゾン、2−イソプロピルチオザンゾ
ン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチル
プロピオフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフ
ェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキ
シル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル
−1−フェニル−プロパン−1−オン、1-[ 4- (2−
ヒドロキシエトキシ)−フェニル] −2−ヒドロキシ−
2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1
−[ 4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ
プロパン−1−オン、ビス(2、4、6−トリメチルベ
ンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等があ
り、更に、光重合開始効率を高めるために、光重合促進
剤を組み合わせて使用してもよい。この光重合促進剤と
しては、芳香族−脂肪酸三級アミン等が公知である。例
えば、ミヒラーズケトン、4,4’−ビスジエチルアミ
ノベンゾフェノン等がある。光重合促進剤は、ものによ
っては黄変することもあるので、光重合促進効果と黄変
性、開始剤との相溶性、更には利用する活性光線の波長
域とエネルギーを勘案して選択される。
【0011】更に、光重合反応のためのラジカルを抑制
するために、熱重合禁止剤を用いてもよい。熱重合禁止
剤の選択で重要なことは、添加量及び相溶性であり、光
重合のためのラジカル発生を妨害しない程度の量で、し
かも熱的にはラジカルを抑制しなければならない。一般
には、ハイドロキノン、p −メトキシフェノール、t−
ブチルカテコール、ピロガロール等の芳香族誘導体が用
いられるが、芳香族以外の化合物を併用しても差し支え
ない。
【0012】熱可塑性樹脂としては、可塑性で、光重合
性化合物との相溶性に優れた光重合性を有しないポリマ
ーが使用できる。例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ
(メタ)アクリル酸エステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹
脂、スチレンアクリレート樹脂、ポリオレフィン系樹
脂、セルロース誘導体(例えば、エチルセルロース、酢
酸セルロース、ニトロセルロース)、塩ビ−酢ビ共重合
体、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポ
リビニルクロリド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポ
リビニルアセトアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹
脂、ブタジエン−アクリルニトリル共重合体のような合
成ゴム等があり、必要な物性に応じてこれらの熱可塑性
樹脂を一種、もしくは二種以上含んでも良い。
【0013】感光性層に適用される着色剤としては、従
来から知られている染料およびもしくは顔料が使用でき
る。例えば、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン
系、アントラキノン系、インジゴ系、メチン系等の有機
顔料または染料、あるいは無機顔料、カーボンブラック
等である。更に具体的には、リオノールイエローGRO
(C.I 21090;東洋インキ製造(株)製)、N
o. 1201リオノールイエロー(〃)、No. 1206
リオノールイエロー(〃)、リオノールイエロー120
8(〃)、No. 1305リオノールイエロー(C.I
21100)、No. 1306リオノールイエロー
(〃)、No. 1307リオノールイエロー(〃)、リオ
ノールイエローFG1310(〃)、リオノールイエロ
ーFGN−T(C.I 121105)、No. 7100
リオノールイエローNBR(C.I 121108)、
ブリリアントカーミン6BA(C .I 15850:1)、リ
オノールレッドカーミン6B4200(〃)、リオノー
ルレッド7B4401(〃)、リオノールレッド7BF
G4412(〃)、ブリリアントカーミン8BA
(〃)、リオノールブルーFG7330(C.I 74
160)、リオノールブルーFG7351(〃)、リオ
ノールブルーGX−1(〃)、カーボンブラックMA−
7(三菱化学(株)製)、カーボンブラックMA−10
0等が好適である。必要な色相を得るために数種の染顔
料を混合することもできる。感光性層中に添加される顔
料もしくは染料は、全固形分の5〜50重量%が適当で
あり、更に好ましくは、9〜20重量%が好ましい。
【0014】感光性層には、両末端エポキシ変性シリコ
ーン、(メタ)アクリロイル変性シリコーン等の1種ま
たは2種以上のシリコーン化合物を、固形分として着色
剤の0.01〜30重量%を用いることができる。上記
シリコーン化合物は光重合性化合物との相溶性がよく、
感光性層の塗工面を均一に形成する。また、上記シリコ
ーン化合物は、感光性層の表面張力を低下させる働きが
あるが、樹脂との親和性が強く、40℃保存でも経時で
保護フィルムに移行する現象がない。そのため、経時の
ブロッキングや熱時のブロッキングを防止するという特
徴を有している。上記シリコーン化合物の量が着色剤の
0.01%より少ないと、ブロッキングを防止できな
い。また、30重量%を越えると、塗工面にはハジキが
生じたり、次色の画像形成ができないという問題が生じ
る。
【0015】感光性層に適用される着色剤としては、有
機顔料、染料、カーボンブラック等の従来より使用され
ている染料及び顔料が使用できる。必要な色相を得るた
めに数種の染顔料を混合することもできる。感光性層中
に添加される顔料もしくは染料は、全固形分の5〜50
重量%が適当であり、更に好ましくは、9〜20重量%
が好ましい。
【0016】支持体シートとしては感光性層との接着
性、活性光線の透過性、寸法安定性、熱安定性、表面平
滑性等を勘案し選定される。例えばポリエチレンテレフ
タレート、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、
ポリスチレン、ポリプロピレン、セルロースアセテー
ト、ポリビニルアセテート、ポリビニルブチラール、ポ
リビニルアセタール、ポリフッ化ビニル、ポリビニルピ
ロリドン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸エチル、ポ
リメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリ
ビニリデンクロライド、塩素化ポリエチレン、塩素化ポ
リプロピレン、ポリカーボネート、ポリブタジエン、酢
酸セルロース、エチルセルロース、ポリアクリロニトリ
ル、ポリビニルアルコール、ポリビニルイミダゾール、
ポリアクリルアミド、ゼラチン等のフィルムあるいはシ
ート等が挙げられる。活性光線の透過性、熱安定性、寸
法安定性等を勘案するとポリエチレンテレフタレートシ
ートが好適である。
【0017】支持体への易接着処理として、フィルム表
面に易接着層(プライマー層)を塗設するか、フィルム
表面に物理的処理、例えばコロナ放電処理、プラズマ処
理、電子線照射処理、紫外線照射処理等を施すことが挙
げられる。上記易接着層を形成する樹脂としては、活性
光線の透過性の良いポリエステル系樹脂、アクリル系樹
脂、ウレタン系樹脂等が好ましく例示することがでる。
これらの樹脂はプライマー層形成ポリマーとして公知な
物である。ただし、易接着処理された支持体と感光性層
との剥離接着強さが、試験方法JIS・K6854にて
70gf/25mm以上であること、さらに好ましくは
100gf/25mm以上であることが条件となる。
【0018】上述のフィルムに塗布するに際し、プライ
マーの固形分濃度としては0.5〜5.0重量%好まし
くは0.8〜3.0重量%が適当である。塗布量として
はフィルムの表層が塗膜によって完全に覆われる最低限
度の厚み(0.001μm程度以上)であればよい。通
常、0.01〜1μm 程度の厚さに塗設される。過剰に
塗布層を厚くする必要は全くない。過剰に塗布した場
合、乾燥性が悪くなり感光性層が積層されたとき、両層
の界面で再溶解が生じ、塗布面に濃淡ムラや塗工スジが
発生する。さらに、本発明の目的を消失しないかぎりに
おいて帯電防止剤、有機フィラー、無機フィラー、易滑
剤、ブロッキング防止剤等の添加剤を併用することは差
し支えない。また、コロナ放電処理を施す場合、出力を
上げ過ぎると表面帯電が生じ、感光性層を塗設した際に
塗布面に濃淡ムラが発生するので適正なレベルに調整す
る必要がある。
【0019】保護フィルムとしは、単一あるいは複数層
からなっていても差し支えないが、感光性層に接触する
面は、フィッシュアイ等の凹凸が少なく、かつ感光性層
との剥離性が良く、さらに不必要な可塑剤が析出してこ
ないものが好ましい。保護フィルムには、ガスバリア性
を有する層を設けてもよい。ガスバリア性を有する層
は、感光性層に直に接触していなくとも構わない。ガス
バリア性を有する層に用いられる化合物としては、例え
ばポリビニルアルコール(PVA)やエチレンビニルア
ルコール(EvOH)等の高分子化合物が挙げられる。さら
に保護フィルムには、画像形成材料の剛性の確保を目的
として、感光性層と直に接触しない面に別の剛性の強い
材料を裏打ちしても構わない。この時に裏打ちする材料
としては、特に制限するものではない。このような保護
フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、二軸
延伸ポリプロピレン、高密度ポリエチレン等の剛性のあ
るフィルムあるいはシート、これらの1種ないし2種以
上を接着剤で貼り合わせたもの、あるいは極力薄い高密
度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、ポリスチレン、
ポリプロピレン、セルロースアセテート、二軸延伸ポリ
プロピレン等にガスバリア性、剛性のあるフィルム、例
えばポリエチレンテレフタレート等を接着剤で貼り合わ
せたもの等が挙げられる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。例
中、部とは重量部を示す。 実施例1 下記の組成の易接着塗工液を調整した。 ・主 剤:ポリエステル系樹脂アドコートAD−502(東洋モートン社製) 2.0部 ・硬化剤:ポリイソシアネート硬化剤CAT−10L(東洋モートン社製) 0.2部 ・酢酸エチル 55.0部 ・トルエン 42.8部
【0021】下記の組成の分散液をビーズ型分散機(レ
ッドデビル社製)にて1時間分散させた後、1μm孔の
フィルターで濾過し、シアン色感光性層用塗工液を調整
した。 ・ジアリルイソフタレートプレポリマー (ダイソー社製) 11.81部 ・カヤラッド DPHA (日本化薬社製) 7.49部 ・カヤラッド TPGDA (日本化薬社製) 0.78部 ・イルガキュア907 (チバ・スペシャル・ケミカルズ社製) 1.19部 ・カヤキャアDETX−S (日本化薬社製) 0.57部 ・イルガキュア369 (チバ・スペシャル・ケミカルズ社製) 0.04部 ・リオノールブルーFG7330 (東洋インキ製造社製) 3.12部 ・X−22−169AS (信越化学社製) 0.20部 ・p−メトキシフェノール (東京化成工業社製) 0.20部 ・メチルエチルケトン(関東化学社製) 75.00部
【0022】更に、下記の組成の分散液をビーズ型分散
機(レッドデビル社製)にて1時間分散させた後、1μ
m孔のフィルターで濾過し、マゼンタ色感光性層用塗工
液を調整した。 ・ジアリルイソフタレートプレポリマー (ダイソー社製) 11.81部 ・カヤラッド DPHA (日本化薬社製) 7.49部 ・カヤラッド TPGDA (日本化薬社製) 0.78部 ・イルガキュア907 (チバ・スペシャル・ケミカルズ社製) 1.19部 ・カヤキャアDETX−S (日本化薬社製) 0.57部 ・イルガキュア369 (チバ・スペシャル・ケミカルズ社製) 0.04部 ・リオノールレッドカーミン6BFG4200 (東洋インキ製造社製) 3.10部 ・X−22−169AS(信越化学社製) 0.20部 ・p−メトキシフェノール(東京化成工業社製) 0.20部 ・メチルエチルケトン(関東化学社製) 75.00部
【0023】保護フィルムは、厚さ8μmのポリプロピ
レンフィルム(東レ社製OPP トレファン)と厚さ100
μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製
T60)とを接着剤を介してドライラミネートを行い作
製した。そして、透明支持体の表面無処理ポリエチレン
テレフタレートフィルム(東レ社製Q21)上に、易接
着塗工液を膜厚0.3μmになるように塗布、90℃の
オーブン中で1分間乾燥させ、次いで、マゼンタ色感光
性層用塗工液を膜厚1.5〜1.7になるように積層塗
布、ドライヤーで乾燥したのち、保護フィルムのポリプ
ロピレン面が感光性層と接触するように、金属ロール表
面を40℃に加温したラミネータで貼り合わせ、マゼン
タ色の画像形成材料を作製した。さらに、易接着層を塗
設しない以外は、同様の方法でシアン色の画像形成材料
を作製した。
【0024】シアン色の画像形成材料の支持体側と平網
40%〜100%(175線/inch)の画像を含む原版
ポジマスクの銀塩面とを密着し、製版用反転プリンター
P−647−GA(大日本スクリーン社製:紫外線ラン
プ)を使用して、30秒間減圧した後、UGRA社製テスト
チャート(UGRA-Offset-Testkeil1982)のコンティ
ニアス・トーンの1段目(透過濃度0.15)が焼き飛
ぶのに要する画像露光量20mJ/cm2を与えた。次に専用
画像転写装置(東洋インキ製造社製インキプルーフIP
A2−3)を用いて、ニップ圧7Kgf/cm、ローラーの
回転速度60mm/sec、金属ローラー表面温度116℃、
ゴムローラー、金属ローラーとも直径260mmの条件で
ローラー間のニップにより未露光部の感光性層を両面コ
ート紙(日本製紙社製NPI コート110Kg/四六換
算)に転写した。次いで、マゼンタ色の画像形成材料を
上述と同様の方法で露光し、先のシアン色画像の上に重
ねて転写した。このときの画像露光量は15mJ/cm2であ
った。
【0025】実施例2 実施例1で使用した易接着層塗工液の替わりに、下記の
組成の易接着塗工液を使用した以外は、全て同様の方法
で画像形成材料を作製し、転写物を作製した。 ・主 剤:ポリウレタン系樹脂アドコートAD−329(東洋モートン社製) 0.5重量部 ・硬化剤:ポリイソシアネート樹脂CAT-8B(東洋モートン社製) 0.5重量部 ・酢酸エチル(関東化学社製) 60.0重量部 ・トルエン(関東化学社製) 39.0重量部
【0026】実施例3 実施例1で使用した易接着層塗工液の代わりに、下記の
組成の易接着塗工液を使用した以外は、全て同様の方法
で画像形成材料を作製し、転写物を作製した。 ・アクリル系樹脂ダイヤナールBR102(三菱レイヨン社製)3.0重量部 ・イソプロピルアルコール (関東化学社製) 80.0重量部 ・キシレン (関東化学社製) 17.0重量部
【0027】実施例4 実施例1で、支持体に用いた東レ社製Q21フィルムに
易接着層を設けず、替わりにコロナ処理システムUniver
sal Compak(ENERCON 社製)を用いて、コロナ放電処理
を施した以外は全て同様の方法で画像形成材料を作製
し、転写物を作製した。
【0028】比較例1 実施例1で、支持体に用いた東レ社製Q21フィルムに
易接着層を設けず無処理のまま以外は全て同様の方法で
画像形成材料を作製し、転写物を作製した。
【0029】比較例2 実施例1で、易接着層の厚みを10.0μmに塗設した
以外は全て同様の方法で画像形成材料を作製し、転写物
を作製した。
【0030】比較例3 実施例1において、40℃のオーブン中に1週間保存し
たマゼンタ色画像形成材料を使用する以外は全て同様の
方法で転写物を作製した。
【0031】実施例1〜4、比較例1の評価結果を下表
1に示した。剥離接着強さ(gf/25mm)は、JI
S・K6854 接着剤の剥離接着強さ試験方法のT剥
離型試験法に従い、測定器は表面性試験器トライボギア
(HEIDON社製)を用いて測定した。マゼンタ色転写画像
の剥離性は、シアン色転写画像の網点90%部上に、マ
ゼンタ色転写画像の網点50%部、60%部、70%
部、80%部、90%部の画像が転写された時の、マゼ
ンタ色硬化部の剥離状態を示す。乾燥性は、易接着層を
塗布した後に、90℃×3分間で乾燥させた後の乾燥状
態を示す。乾燥膜を指で触った時に粘着性が無いまたは
極めて少ない状態を良好とした。塗工性は、乾燥後の易
接着層上にマゼンタ色感光性層塗工液を塗布した後の塗
面の状態を示す。濃淡ムラや塗工スジが発生しない状態
を良好とした。
【0032】
【表1】
【0033】表1の通り、比較例1に対する実施例1〜
4からは、易接着層の塗設またはコロナ放電処理を施
し、かつ剥離接着強さが70gf/25mm以上である
支持体の方が、表面無処理の支持体より顕著に有効であ
ることが示された。比較例2に対する実施例1からは、
易接着層が好適な厚みではないと乾燥性および塗工性が
悪くなることが示された。比較例3に対する実施例1か
らは、保存安定性についても問題ないことが示された。
このように、易接着処理を施した支持体と感光性層との
密着性向上により、画像露光されたマゼンタ色画像形成
材料の転写の際に、硬化部の剥離による画像欠陥のない
画像形成材料を提供することが可能となる。
【0034】
【発明の効果】本発明は、支持体と感光性層との剥離接
着強さが、試験方法JIS・K6854にて、70gf
/25mm以上であることにより、画像欠陥がなく階調
再現性とその安定性に優れた色校正用プリプレスプルー
フの作製に用いられる画像形成材料を提供することが可
能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA00 AA04 AA16 AB09 AC01 AD03 BC13 BC31 BH02 BJ00 CA00 CB00 CB51 CC11 DA01 DA31 DA35 FA35 2H096 AA23 BA05 CA05 CA20 EA02 GA50 HA07

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に着色剤を含有する感光性層、更
    には感光性層を保護するための保護フィルムを有し、画
    像露光により、感光性層に形成された露光部および未露
    光部の転写における粘着性の差を生じせしめ、画像受容
    体に画像を転写する画像形成材料において、支持体と感
    光性層との剥離接着強さが、70gf/25mm以上で
    あることを特徴とする画像形成材料。
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