JP3239065B2 - Fmラジオ受信機のノイズ除去回路 - Google Patents

Fmラジオ受信機のノイズ除去回路

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JP3239065B2
JP3239065B2 JP13675696A JP13675696A JP3239065B2 JP 3239065 B2 JP3239065 B2 JP 3239065B2 JP 13675696 A JP13675696 A JP 13675696A JP 13675696 A JP13675696 A JP 13675696A JP 3239065 B2 JP3239065 B2 JP 3239065B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、FMラジオ受信
機、例えば車載用FMラジオ受信機におけるノイズ除去
回路の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】FMラジオ受信機、例えば車載用FMラ
ジオ受信機では、イグニッションノイズなどを取り除く
ためにノイズ除去回路、いわゆるノイズキャンセラが設
けられている。また、市街地などの車の走行において
は、マルチパスノイズの影響を受けやすいことから、こ
のマルチパスノイズに対する対応策も講じられている。
【0003】図4は、従来の車載用FMラジオ受信機の
概略構成を示している。図4に示すように、FMフロン
トエンド10にて、アンテナから得られた受信波より希
望局のFM受信波が取り出され、これが10.7MHz
の中間周波数に周波数変換されて中間周波数(IF)信
号が得られる。IF検波回路12は、FMフロントエン
ド10からの上記IF信号を検波してFM復調信号を得
る。このFM復調信号は、次にノイズキャンセラ60に
供給され、ここで、受信波に重畳された高周波のイグニ
ッションノイズ等を検出し、ノイズ検出に応じてFM復
調信号の出力レベルをホールドすることにより、検出し
たノイズをキャンセルし、これをステレオ復調回路であ
るMPX16に供給する。MPX16は、FM復調信号
に基づいてさらにL及びRのステレオ復調を行い、これ
により得られたL及びRのステレオ復調信号がスピーカ
等から出力されることとなる。
【0004】ここで、マルチパスノイズ検出回路62
は、IF検波回路12の図示しないSメータに接続され
ており、マルチパスノイズ検出回路62は、Sメータの
出力から高周波成分を抽出し、その高周波成分に基づい
てマルチパスノイズを検出する。MPX16には、この
マルチパスノイズ検出回路62からのマルチパスノイズ
検出信号が供給され、MPX16は、この信号に応じ
て、例えば、復調したL及びRのステレオ信号を加算し
てモノラル音声信号を作成し、マルチパスの影響による
音声信号の劣化を低減している。
【0005】以上のような構成において、ノイズキャン
セラ60としては、従来、ゲート期間固定型とゲート期
間可変型との2種類のタイプのいずれかが用いられてい
た。このうち、ゲート期間固定型では、ノイズを検出す
るとその検出タイミングから一定期間ノイズキャンセル
を実行、いわゆるゲート処理を固定期間実行する。一
方、ゲート期間可変型の場合には、ゲート期間中であっ
てもその期間中にノイズが検出されるとその時点から新
たにゲート期間をスタートさせるため、時間的に長いノ
イズに対しては、ゲート処理が途切れることなく処理が
継続して行われることとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
ノイズキャンセラ60では、ノイズキャンセル処理を固
定期間または可変期間のいずれか一方で実行しているの
で、さまざまな状況下におけるノイズに対して適切にキ
ャンセルすることができないという問題があった。即
ち、従来のノイズキャンセラ60は、ノイズキャンセル
にあたってノイズのレベル、特にマルチパスノイズのレ
ベルについて考慮していないため、このマルチパスノイ
ズによる影響をなくすことができなかった。
【0007】例えば、ゲート期間固定型の場合、比較的
長い期間継続するマルチパスノイズが発生すると、ノイ
ズキャンセラ60でもこのマルチパスノイズが検出され
ゲート処理を行うものの、固定のゲート単位期間が経過
してゲート処理が解除されてしまう可能性がある。従っ
て、ゲート解除から再度ノイズ検出がされてゲート処理
が開始されるまでの期間についてノイズキャンセルを行
うことができない。特に、ノイズレベルが大きい場合、
ノイズキャンセルしない期間で発生するノイズにより、
聴感上の違和感を悪化させるという問題があった。
【0008】一方、ゲート期間可変型の場合、大きくか
つ長いノイズが発生した場合には、このノイズを除去で
きる。しかし、ゲート期間中に、レベルの小さいノイ
ズ、いわゆる軽いマルチパスノイズが発生した場合にも
これに応じてゲート期間が延長され、結果として音声信
号を時間的長くに切りすぎてしまうという問題がある。
【0009】本発明は、上記課題を解消するためになさ
れ、マルチパスノイズのレベルを考慮してノイズキャン
セルを実行可能なFMラジオ受信機のノイズ除去回路を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るFMラジオ受信機のノイズ除去回路は
以下のような特徴を有する。
【0011】即ち、受信波からノイズを検出してノイズ
をキャンセルするFMラジオ受信機のノイズ除去回路で
あって、このノイズ除去回路は、受信波からマルチパス
ノイズを検出するマルチパスノイズ検出回路にてマルチ
パスノイズが検出されない時は、ノイズキャンセル時間
を可変長とする。
【0012】また、マルチパスノイズが検出された時、
本発明ではさらに検出されたマルチパスノイズが、所定
レベルより小さいまたは所定レベル以下の時はノイズキ
ャンセル期間を固定長とし、一方、マルチパスノイズが
所定レベル以上または所定レベルより大きい時は、ノイ
ズキャンセル期間を可変長とする。
【0013】このように、マルチパスノイズが発生した
場合や、そのマルチパスノイズのレベルが低いときに
は、ノイズキャンセル期間を固定長とすることにより、
例えば聴感上問題とならないような低いレベルのノイズ
発生時などにおいて、不必要に音声信号がカットされる
ことが防止されている。反対に、マルチパスノイズは発
生していない状態でノイズが発生した場合や、マルチパ
スノイズのレベルが大きい場合には、ノイズキャンセル
期間を可変長とするので、ノイズ継続中にノイズキャン
セル期間が終了してしまうことがない。
【0014】上述のような本発明のノイズ除去回路は、
より具体的には、検出したノイズレベルに応じてノイズ
をキャンセルするノイズキャンセルゲートと、受信波に
重畳されたノイズを検出するノイズ検出回路と、ノイズ
検出回路の出力信号に応じて、前記ノイズキャンセルゲ
ートのゲート動作を制御するためのゲート信号を発生す
るゲート信号発生回路と、ゲート信号発生回路における
ゲート動作を制御してノイズキャンセル期間を制御する
ノイズキャンセル期間制御回路と、を有し、ノイズキャ
ンセル期間制御回路は、マルチパスノイズ検出回路にお
いて検出されたマルチパスノイズのレベルが所定レベル
以下または所定レベルより低いと、これに基づいてゲー
ト信号発生回路におけるノイズキャンセル期間の再設定
を禁止する。
【0015】さらに、上記ノイズ除去回路において、ノ
イズキャンセル期間制御回路は、例えば、ノイズ検出回
路からの出力信号の前記ゲート信号発生回路への入力を
制御する制御スイッチであり、この制御スイッチは、前
記マルチパスノイズ検出回路において検出されたマルチ
パスノイズのレベルが所定レベル以下または所定レベル
より低いと、これに基づいて前記ノイズ検出回路からの
出力信号の前記ゲート信号発生回路への入力を禁止する
ことを特徴とする。
【0016】以上のような構成とすることにより、本発
明のノイズ除去回路を用いたFMラジオ受信機において
は、ノイズの大きさとノイズの継続時間の双方を考慮し
てノイズ発生時の状況に併せて適切なノイズキャンセル
処理を実行することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以
下、実施形態という)について図面を用いて説明する。
なお、既に説明した図面と対応する部分には同一符号を
付して説明を省略する。
【0018】[FMラジオ受信機の構成]図1は、本実
施形態のノイズ除去回路、いわゆるノイズキャンセラを
有するFMラジオ受信機の概略構成を示している。図1
に示されるように、本実施形態では、マルチパスノイズ
検出回路14がマルチパスノイズのレベルを検出し、そ
のレベルに応じたマルチパスノイズ検出信号をノイズキ
ャンセラ20に供給している。そして、ノイズキャンセ
ラ20は、IF検波回路12から出力されるFM復調信
号からイグニッションノイズやマルチパスノイズなどの
高周波成分のノイズを検出し、このノイズを除去すると
共に、マルチパスノイズ検出信号、即ちマルチパスノイ
ズのレベルに基づいてノイズキャンセル期間を固定長ま
たは可変長のいずれかに制御している。
【0019】[ノイズキャンセラの構成]図2は、本実
施形態の特徴であるノイズキャンセラ20の概略構成を
示している。図2において、ノイズキャンセラ20にI
F検波回路12からFM復調信号が供給されると、この
FM復調信号は、ローパスフィルタ(LPF)22及び
ハイパスフィルタ(HPF)24に供給される。LPF
22は、FM復調信号を所定量だけ遅延、具体的には後
述する一連のノイズ検出動作(HPF24でのノイズ抽
出からゲート制御スイッチ42の駆動までを含む)によ
る信号の遅延に対応してFM復調信号を遅延させ、これ
をノイズキャンセルゲート40の正入力端子に供給す
る。
【0020】ノイズキャンセルゲート40は、上記LP
F22に接続された正入力端子と、後述するゲート制御
スイッチ42の一方の端子42aに接続された負入力端
子とを有している。さらに、このゲート40の正入力端
子と負入力端子との間には、抵抗R及びコンデンサCが
この順に挿入されており、ノイズキャンセルゲート40
は、ゲート制御スイッチ42の開閉に応じてノイズキャ
ンセルの実行またはその停止を行う。
【0021】HPF24は、供給されるFM復調信号か
らその高周波成分、即ちノイズ成分を抽出し、抽出され
たノイズ成分は次にノイズアンプ26にて増幅される。
ノイズ検出回路28は、比較回路で構成されており、ノ
イズアンプ26からの出力信号が基準レベル以上か否か
に応じて、「H」または「L」の信号(ノイズ検出信
号)を発生する。また、ノイズAGC30は、このノイ
ズ検出回路28からのノイズ検出信号を積分し、積分し
て得られるレベルに応じてノイズアンプ26におけるゲ
インを制御している。
【0022】トリガ回路32は、ノイズ検出回路28か
らの例えば「H」のノイズ検出信号が印加されると所定
幅のパルスを発生するものである。そして、ゲート制御
回路34は、上記所定幅のトリガパルスに応じてノイズ
キャンセルゲートを動作させるための信号を発生する。
そして、この2つの回路28,34がゲート信号発生回
路を構成している。
【0023】また、上記ゲート制御スイッチ42の他方
端子42bは、接地(仮想接地でもよい)されており、
本実施形態ではこの他方端子42bに、さらにパイロッ
トキャンセル信号が供給されている。ノイズ非検出状
態、即ちゲート制御信号が無効状態(Lレベル)の場合
には、ゲート制御スイッチ42は閉状態となる。よっ
て、ノイズキャンセルゲート40の負入力端子には、直
流レベルを接地レベルとしたパイロットキャンセル信号
が供給され、FM復調信号よりパイロット信号成分のみ
がキャンセルされて図1のMPX16へ出力される。
【0024】一方、ゲート制御信号が有効状態(Hレベ
ル)の場合にはゲート制御スイッチ42は開状態とな
り、ノイズキャンセルゲート40にてノイズキャンセル
が実行され、これがMPX16へ出力される。
【0025】ノイズ検出回路28からトリガ回路32へ
のノイズ検出信号の入力経路には、本実施形態の特徴の
一つであるトリガ制御スイッチ38が配置されており、
トリガ制御スイッチ38の一端38aは上記入力経路に
接続され、このスイッチ38の他端38bは接地されて
いる。また、トリガ制御スイッチ38は、後述するアン
ド回路36からのアンド出力に応じて開閉制御されてお
り、このトリガ制御スイッチ38の開閉によって、トリ
ガ回路32へのノイズ検出信号の入力が制御されてい
る。
【0026】具体的には、トリガ制御スイッチ38が開
いている場合には、ノイズ検出信号が発生するとこれが
トリガ回路32に供給され、トリガ回路32は、ノイズ
キャンセル処理中、即ちゲート期間中であっても、所定
レベル以上のノイズであればこれに応じてトリガパルス
を発生する。このため、トリガパルス発生時点から例え
ば5μsec〜10μsecのゲート期間が新たに開始
し、ゲート期間が可変長となる。
【0027】一方、トリガ制御スイッチ38が閉じてい
る場合には、ノイズ検出回路28からノイズ検出信号が
出力されても、これがトリガ制御スイッチ38を介して
グランドへと引き込まれるため、この期間においては、
トリガ回路32へのノイズ検出信号の供給が禁止され、
トリガパルスは発生しない。よって、この期間中にノイ
ズが検出されても、ゲート期間は延長されず、固定長の
ままとなる。
【0028】次に、上記トリガ制御スイッチ38を制御
するアンド回路36について説明する。このアンド回路
36は、ゲート制御回路34からの出力と、図1のマル
チパスノイズ検出回路14からのマルチパスノイズ検出
信号とのアンドをとっている。
【0029】そして、アンド回路36は、ゲート制御回
路34からのゲート制御信号が有効(Hレベル)、即ち
ゲート期間中であって、かつマルチパスノイズ検出信号
がHレベル、具体的には、マルチパスノイズが検出され
た時、そのマルチパスノイズが所定値以下の(またはそ
れより小さい)場合に、トリガ制御スイッチ38に対し
てHレベルのスイッチ閉信号を供給し、ゲート期間中に
おけるトリガパルスの発生を禁止してゲート期間を固定
長に制御する。
【0030】また、ゲート期間中において、上記条件以
外の場合、即ちマルチパスノイズ検出信号がLレベル、
言い替えるとマルチパスノイズが非検出の時か、あるい
は検出されたマルチパスノイズが所定値より大きい(ま
たはそれ以上の)場合に、アンド回路36からの出力が
Lレベルとなる。よって、トリガ制御スイッチ38はこ
のLレベル出力によって開き、ゲート期間中におけるト
リガパルスの発生が許可され、ゲート期間はノイズの継
続時間に応じて可変長となる。
【0031】[マルチパスノイズ検出回路の構成]図1
のマルチパスノイズ検出回路14は、IF検波回路12
に接続された電界強度検出回路であるSメータからの出
力に基づいて受信波、具体的にはIF信号に重畳された
マルチパスノイズを検出している。以下、このマルチパ
スノイズ検出回路14の具体的な構成例について図3を
用いて説明する。
【0032】HPF44は、Sメータから出力されるI
F信号の電界強度検出信号から所定の高周波成分、即ち
マルチパスノイズ成分を抽出しピークホールド回路46
に出力する。ピークホールド回路46は、抽出されたマ
ルチパスノイズ成分をピークホールドし、ノイズレベル
に応じた信号を発生する。ピークホールド回路46から
の出力信号は、第1及び第2コンパレータ48の正入力
端子、50の負入力端子にそれぞれ供給されており、第
1コンパレータ48は、この出力信号と基準電圧Vref
とを比較して、出力信号レベルがVref より大きいまた
はそれ以上の場合にHレベルとなる信号を出力する。こ
の第1コンパレータ48からの出力は、反転回路52を
介してアンド回路54の一方の入力端に供給される。
【0033】一方、第2コンパレータ50は、負入力端
に供給される上記ピークホールド回路46からの出力信
号と、正入力端に供給されている基準電圧Vref とを比
較し、直流出力信号がVref 以下またはそれより小さい
場合にHレベルとなる信号を出力する。そして、この第
2コンパレータ50からの出力は、上記アンド回路54
の他方の入力端に直接供給される。
【0034】アンド回路54の出力端には、図1に示す
ノイズキャンセラ20のアンド回路36の一方の入力端
が接続されており、アンド回路54は、その2つの入力
端がHレベルとなるとこれに応じてアンド回路36の入
力端にHレベルを出力する。
【0035】ここで、アンド回路54の2つの入力端に
Hレベルが供給されるのは、第1コンパレータ48から
の出力がLレベルで、第2コンパレータ50からの出力
がHレベルの場合である。言い替えると、マルチパスノ
イズが検出された場合、特に、検出されたノイズレベル
が、Vref 以下(またはVref より小)の場合である。
【0036】マルチパスノイズが検出されたものの、そ
のマルチパスノイズのレベルがVref より大きい(また
はそれ以上の)場合には、第1コンパレータ48の出力
がHレベルとなり、これが反転回路52で反転されるの
で、アンド回路54からはLレベルが出力される。
【0037】以上のように、マルチパスノイズが検出さ
れ、そのレベルが基準電圧Vref 以下の(またはそれよ
り小さい)場合、上記マルチパスノイズ検出回路14
は、図1のノイズキャンセラ20のアンド回路36の入
力端に対してHレベルのマルチパスノイズ検出信号を出
力する。そして、発生したマルチパスノイズのレベルが
基準電圧Vref より大きくなると(またはそれ以上とな
ると)、マルチパスノイズ検出信号をLレベルとする。
【0038】よって、図1のノイズキャンセラ20は、
ゲート期間中において、マルチパスノイズが検出された
場合および検出されたマルチパスノイズのレベルが基準
電圧Vref 以下の(またはVref より小さい)場合にの
み、トリガ制御スイッチ38を閉じて、ゲート期間を固
定長とする。そして、他の場合、すなわちノイズキャン
セラ20においてゲート期間中であっても、マルチパス
ノイズ検出回路14にてマルチパスノイズが検出されな
い場合と、検出されたマルチパスノイズのノイズレベル
が基準電圧Vref より大きい(またはVref 以上)の場
合には、ノイズキャンセラ20は、トリガ制御スイッチ
38を開いてゲート時間を可変長とする。
【0039】[ノイズキャンセル動作]次に、ノイズキ
ャンセル動作について、図1〜3を用いて説明する。
【0040】・ノイズ非検出状態 まず、ノイズ非検出状態でゲート制御スイッチ42が閉
じている場合には、コンデンサCの両端電圧が仮想接地
となり、ノイズキャンセルゲート40において、その正
入力端子に供給されるFM復調信号に含まれるパイロッ
ト信号成分が、ゲート制御スイッチ42を介して負入力
端に供給されるパイロットキャンセル信号によってキャ
ンセルされる。そしてノイズキャンセルゲート40から
パイロット信号がキャンセルFM復調信号が、図1に示
すMPX16に出力される。
【0041】・ノイズ検出状態 ノイズが検出され、ゲート制御回路34からのゲート制
御信号が有効である場合には、上記ゲート制御スイッチ
42が開き、ノイズキャンセルゲート40の負入力端子
がオープンとなる。このため、ノイズキャンセルゲート
40において、FM復調信号が、正入力端子と、コンデ
ンサCを負入力端子とに印加され、パイロット信号を含
む交流信号がキャンセルされる。一方、コンデンサCに
は、パイロットキャンセル信号が印加されなくなる直
前、すなわち、ゲート制御スイッチ42が開く直前の電
荷が充電されている。従って、ゲート制御スイッチ42
が開いている期間には、充電量に応じたコンデンサCの
両端電圧がノイズキャンセルゲート40からの出力とし
てMPXに供給されることとなる。
【0042】(1)マルチパスノイズの無しまたは有り
の場合 マルチパスノイズが検出されない場合には、マルチパス
ノイズ検出回路14からの検出信号がLレベルとなり、
上述のようにトリガ制御スイッチ38が開かれている。
このような状態で、ノイズ検出回路28からHレベルの
信号が出力されると、これ応じて直ちにトリガパルスが
発生し、ノイズキャンセルゲート40がノイズキャンセ
ルを実行する。そして、このゲート期間中に、さらにノ
イズが検出されるとトリガ回路32への入力が禁止され
ていないので、再びトリガパルスが発生し、このトリガ
パルスの発生時点からさらにゲート期間が所定期間(例
えば、5〜10μsec)延長される。
【0043】一方、マルチパスノイズ検出回路14にお
いてマルチパスノイズが検出されれば、マルチパスノイ
ズ検出信号がHレベルに立ち上がり、これによってトリ
ガ制御スイッチ38が閉じられる。よって、この期間に
おけるトリガパルスの発生が禁止され、ゲート期間が固
定長に変更される。
【0044】(2)マルチパスノイズのレベル≦Vref
(または<Vref )の場合 上記ゲート制御信号がHレベルとなるゲート期間中に、
マルチパスノイズ検出回路14にて上述のように検出さ
れたマルチパスノイズのレベルが所定値Vrefより低い
場合には、アンド回路54の出力がHレベルとなる。こ
のため、ノイズキャンセラ20のアンド回路36の2つ
の入力は共にHレベルとなり、アンド回路36からはH
レベルの信号が出力され、これに基づいてトリガ制御ス
イッチ38が閉じられる。よって、マルチパスノイズが
小さい場合には、ゲート期間は固定長に制御される。
【0045】(3)マルチパスノイズのレベル≧Vref
(または>Vref )の場合 ノイズが検出されてゲート制御信号がHレベルの場合に
おいて、マルチパスノイズ検出回路14にて検出される
マルチパスノイズのレベルが、所定値Vref より大きい
(またはそれ以上の)場合には、アンド回路54の出力
はLレベルとなる。よって、ノイズキャンセラ20のア
ンド回路36の一方の入力がLとなり、アンド回路36
はLレベルの信号を出力し、これに応じてトリガ制御ス
イッチ38は開かれ、ゲート期間中におけるトリガパル
スの発生は禁止されない。このように、検出されたマル
チパスノイズレベルが大きい場合には、ゲート期間中に
さらにノイズが検出されるとこれに応じてトリガパルス
が発生し、このトリガパルスがゲート制御回路34に供
給されることによって、その時点からさらにゲート期間
が所定期間延長される。
【0046】なお、イグニッションノイズのようにパル
ス状の強電界ノイズの場合には、ノイズAGC30にお
ける積分値が大きくならないため、ノイズAGC30に
よってノイズアンプ26のゲインがあまり小さくならな
い。よって、イグニッションノイズは、ノイズアンプ2
6にて十分なレベルに増幅され、このノイズ発生期間に
おいてはノイズキャンセルゲートが動作しノイズは確実
に除去される。一方、マルチパスノイズのようにイグニ
ッションノイズなどと比較するとその変動が小さいが長
く継続する弱電界ノイズの場合には、ノイズAGC30
での積分値が大きくなる。このため、ノイズAGC30
はノイズアンプ26のゲインを小さくするように制御す
る。従って、極めて小さいマルチパスノイズなどに対し
ては、ある程度、不必要にノイズキャンセルが実行され
ないように制御されることとなる。
【0047】本実施形態では、このノイズAGCの機能
に加えて、さらに上述のようにマルチパスノイズの有無
およびそのレベルに応じてトリガ制御スイッチ38の開
閉を制御する。よって、より適切かつ確実に状況に応じ
てノイズをキャンセルすることが可能となっている。
【0048】なお、以上の説明においては、マルチパス
ノイズのレベルに応じて、トリガ回路32へのノイズ検
出信号の入力を制御することによってゲート期間を固定
長または可変長とする構成について説明したが、これに
は限らない。例えば、トリガ回路32からゲート制御回
路34への入力経路に、上記トリガ制御スイッチ38お
よびアンド回路36のような機能を有する制御回路を設
けてもよい。そして、この制御回路により、検出された
マルチパスノイズのレベルに応じて、直接ゲート制御回
路34を制御し、ゲート期間を固定長または可変長とし
てもよい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のFMラジ
オ受信機のノイズ除去回路によれば、ノイズを検出して
これをキャンセルする場合に、マルチパスノイズの発生
の有無を考慮し、マルチパスノイズが検出されている場
合には、ノイズキャンセル期間を固定長とする。また、
マルチパスノイズの発生の有無に加えて、さらにマルチ
パスノイズのレベルについても考慮し、マルチパスノイ
ズレベルが所定より小さければノイズキャンセル期間を
固定長に、所定より大きければ可変長にする。
【0050】このように、マルチパスノイズが発生した
場合や、そのマルチパスノイズのレベルが低いときに
は、ノイズキャンセル期間を固定長とすることにより、
例えば聴感上問題とならないような低いレベルのノイズ
発生時などにおいて、不必要に音声信号がカットされる
ことが防止されている。反対に、マルチパスノイズは発
生していない状態でノイズが発生した場合や、マルチパ
スノイズのレベルが大きい場合には、そのような状況下
で発生したノイズを確実にキャンセルすることが要求さ
れ、本発明では、このような場合ノイズキャンセル期間
を可変長とするので、ノイズ継続中にノイズキャンセル
期間が終了してしまうという問題が防止される。従っ
て、本発明のノイズ除去回路によれば、常時、受信波に
重畳されたノイズを適切に除去することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るFMラジオ受信機の
概略構成を示す図である。
【図2】 図1のノイズキャンセラ20の構成例を示す
図である。
【図3】 図1のマルチパスノイズ検出回路14の構成
例を示す図である。
【図4】 従来のFMラジオ受信機の概略構成を示す図
である。
【符号の説明】
10 FMフロントエンド、12 IF検波回路、14
マルチパスノイズ検出回路、16 MPX、22 L
PF、24,44 HPF、26 ノイズアンプ、28
ノイズ検出回路 30 ノイズAGC、32 トリガ
回路、34 ゲート制御回路、36,54 アンド回
路、38 トリガ制御スイッチ、40 ノイズキャンセ
ルゲート、42 ゲート制御スイッチ、46 ピークホ
ールド回路、48 第1コンパレータ、50 第2コン
パレータ、52 反転回路。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 1/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信波からノイズを検出してノイズをキ
    ャンセルするFMラジオ受信機のノイズ除去回路であっ
    て、 このノイズ除去回路は、 受信波からマルチパスノイズを検出するマルチパスノイ
    ズ検出回路にてマルチパスノイズが検出されない時は、
    ノイズキャンセル時間を可変長とし、 前記マルチパスノイズが検出された時 検出されたマルチパスノイズが、所定レベルより小さい
    または所定レベル以下の時は、ノイズキャンセル期間を
    固定長とし、 前記検出されたマルチパスノイズが所定レベル以上また
    は所定レベルより大きい時は、ノイズキャンセル期間を
    可変長とする ことを特徴とするノイズ除去回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のノイズ除去回路におい
    て、 このノイズ除去回路は、 検出したノイズレベルに応じてノイズをキャンセルする
    ノイズキャンセルゲートと、 受信波に重畳されたノイズを検出するノイズ検出回路
    と、 前記ノイズ検出回路の出力信号に応じて、前記ノイズキ
    ャンセルゲートのゲート動作を制御するためのゲート信
    号を発生するゲート信号発生回路と、 前記ゲート信号発生回路におけるゲート動作を制御して
    前記ノイズキャンセル期間を制御するノイズキャンセル
    期間制御回路と、を有し、 前記ノイズキャンセル期間制御回路は、前記マルチパス
    ノイズ検出回路において検出されたマルチパスノイズの
    レベルが所定レベル以下または所定レベルより低いと、
    これに基づいて前記ゲート信号発生回路におけるノイズ
    キャンセル期間の再設定を禁止することを特徴とするノ
    イズ除去回路。
  3. 【請求項3】 請求項に記載のノイズ除去回路におい
    て、 前記ノイズキャンセル期間制御回路は、前記ノイズ検出
    回路からの出力信号の前記ゲート信号発生回路への入力
    を制御する制御スイッチであり、 この制御スイッチは、前記マルチパスノイズ検出回路に
    おいて検出されたマルチパスノイズのレベルが所定レベ
    ル以下または所定レベルより低いと、これに基づいて前
    記ノイズ検出回路からの出力信号の前記ゲート信号発生
    回路への入力を禁止することを特徴とするノイズ除去回
    路。
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