JP3238321B2 - 業務用炊飯方法及び装置 - Google Patents

業務用炊飯方法及び装置

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JP3238321B2 JP02805896A JP2805896A JP3238321B2 JP 3238321 B2 JP3238321 B2 JP 3238321B2 JP 02805896 A JP02805896 A JP 02805896A JP 2805896 A JP2805896 A JP 2805896A JP 3238321 B2 JP3238321 B2 JP 3238321B2
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好央 松本
実章 中島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、業務用炊飯方法及
び装置に係り、レストラン、寿司屋チェーン店等で多量
炊飯するのに利用される。
【0002】
【従来の技術】多量炊飯に利用される従来の業務用炊飯
装置は、計量・洗米・ザル上げ・水加減/排米・浸し・
炊飯・むらしの各工程をプログラム化して継続して炊飯
するものであり、例えば、特開平4−218115号公
報等で提案されており、厨房機器の省力化の一助となっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の業務用炊飯装置
は、排米弁を有する洗米部(洗米器)の直下に炊飯器を
配置し、この炊飯器に米を投入して水加減してから炊飯
し、むらしが完了すると炊飯器を水平方向に移動自在な
架台を介して洗米部の直下から取出し、架台の引出し動
作終了後の所定時間、例えば15秒以上経過すると炊き
上がりと判断して次回の洗米・ザル上げした米を炊飯器
に排米するようにしている。
【0004】しかし、このタイマー(時間)制御だけで
は、炊飯完了後に洗米部の直下に炊飯器を残したままで
あっても次回の排米がなされ、御飯の上に米・水等を落
とすという所謂二重排米をするおそれがあった。この二
重排米を防止する技術として特公平7−65号公報で開
示の技術があるも、この技術では、炊飯器の上蓋に開閉
自在なシャッタを具備したものにしか適用することがで
きなかった。
【0005】そこで本発明は、時間制御だけでなく温度
制御を組み込むことにより、炊飯器の形式に関わりなく
人為的な二重排米ミスを確実に防止できるようにしたも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、計量米を洗米
部4で洗ってから該洗米部4の直下に配置している炊飯
器16に投入し、該炊飯器16で炊飯した後に該炊飯器
16を洗米部4の直下から取出し、これらを継続する業
務用炊飯方法であって、前述の目的を達成するために、
次の技術的手段を講じている。
【0007】すなわち、本発明の炊飯方法は、炊飯器1
4に備えている感温素子28による検出温度が一定温度
以上のときに、洗米部4からの排米を中止し、炊飯器1
4を取出して一定時間経過した後に、次の炊飯器14に
対する排米を再開することを特徴とするものである。ま
た、本発明は、計量米を洗う洗米部4に開閉自在な排米
弁11を備え、該排米弁11の直下の炊飯装置とこれよ
り外れた取出位置との相互間にて炊飯器14を乗載して
移動可能な架台15を備え、洗米から炊飯を継続して行
う業務用炊飯装置であって、前述の目的を達成するため
に、次の技術的手段を講じている。
【0008】すなわち、本発明の炊飯装置は、炊飯位置
に感温素子28を備え、該感温素子28による検出温度
が一定温度以上のときに洗米部4からの排米を中止し、
炊飯器14を取出して一定時間経過後に、次の炊飯器1
4に対する排米を再開する制御手段34を備えているこ
とを特徴とするものである。このような構成を採用した
ことにより、炊飯終了後に炊飯器14の内釜14Bを洗
米部4の直下に残置していると、すなわち、人為的な御
飯の取り忘れがあると、温度センサー(感温素子)28
でその温度(例えば60℃以上)を検出し、この検出信
号で排米弁11の排米動作を中止(中断)するのであ
る。
【0009】そして、架台15を介して御飯(内釜)を
洗米部4よりも外れた取出位置にし、次の内釜14Bを
セットした炊飯器14を架台15を介して洗米部4の直
下に移動させると、排米弁11が排米動作を再開するの
である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態を説明すると、本発明に係る業務用炊飯装置1
は、下部に計量部3を有する貯米部2と、該貯米部2内
の米を計量部3で計量して排出した米を洗う洗米部4
と、該洗米部4からの排米を水加減して炊飯する炊飯部
5とで主構成されている。
【0011】貯米部2は装置の上部に配置されている貯
米タンク6からなり、該タンク6の下部にロータリ形の
計量部3を備え、該計量部3は中空ドラムの周面に切出
し口を有し、図外のモータで横軸回りに回動されること
で切出し口から米を受け入れその下部に配置した洗米部
4に図外のシュートを介して米が投入可能である。洗米
部4は、漏斗形の洗米タンク7の下部に排水ジャケット
8を有し、該タンク7の中心には縦軸回りに回転自在と
して攪拌体9を備えているとともに排水ジャケット8の
下底部に形成した排米口10を上下動作で開閉自在とす
る円錐形の排米弁11を備え、洗米タンク7の上部には
水道等の圧力水源に接続されている給水ノズル12が備
えられ、排水ジャケット8の一側には排水系13が接続
されている。
【0012】炊飯部5は、電気式、ガス式等の炊飯器1
4を水平方向に引出し自在な架台15上に乗載してな
り、炊飯器14は洗米タンク7の同軸直下に位置する炊
飯位置とこれより前方(正面)に引き出された取出位置
との相互間において架台15によって移動自在である。
炊飯器14は、外釜14Aに内釜14Bを着脱自在に嵌
合してなり、内釜14Bに投入された米は該内釜14B
を蓋16で施蓋した状態でコンロ部14Cの熱源によっ
て炊飯可能であるとともに保温可能である。
【0013】図示の実施例では、炊飯終了後(むらし終
了後を含む)に、炊飯位置に蓋16とコンロ部14Cを
残した状態で外釜14Aと内釜14Bを架台15によっ
て取出し位置に引き出した形式を示しているが、勿論蓋
16とコンロ部14Cを一体として取出し位置に引き出
すようにした形式であってもよい。蓋16を炊飯位置に
残した状態で外釜14A等を引出し可能とするため、該
蓋16は昇降手段17によって垂直方向に動作可能であ
る。
【0014】昇降手段17は、洗米タンク7の奥部に回
動自在として架設されている支軸18に操作レバー19
を取付け、支軸18に固着している左右一対の上部アー
ム20と、蓋16に枢支している左右一対の下部アーム
21とを枢支連結してなり、操作レバー19をそのガイ
ド板22に沿って上下動することで上・下部アーム2
0,21を介して蓋16が昇降され、この昇降に際して
洗米タンク7に設けたガイド板23に蓋16から突出し
た左右前後のガイド棒24を挿通することで垂直方向に
動作可能である。
【0015】蓋16には図3で示しているように米受入
口27Aが形成されており、該米受入口24はクランク
アーム25又はラックピニオン等によってガイド26に
沿って摺動するシャッタ27によって開閉自在である。
炊飯器14には、感温素子28が図4に示すように具備
されており、該素子28は温度を電気量に変換して、電
気信号として取り出すものであって、サーミスタ等の感
温半導体素子、感温インダクタ等の感温リアクタ等をビ
ード形、ディスク形、ロッド形等に形成したものであ
り、図示の実施例では図4に示すように内釜14Bの外
底部に接離自在として備えられている。
【0016】図4において、コンロ部14C内に昇降ガ
イド体29を取付け、この昇降ガイド体29に感温素子
28を摺動自在に挿通するとともに、コイルバネで例示
するバネ30によって感温素子28を内釜14Bに圧接
するように付勢している。感温素子28の電気信号は、
コンロ部14Cの自動着火用等に利用できるが、本発明
の実施例では、洗米部4からの排米中止(中断)信号と
して排米弁11の開閉モータの起動・停止として送信さ
れている。
【0017】また、本発明の実施例では、コンロ部14
Cを残して外釜14Aを引き出すものであることから、
この引出し障害とならないように感温素子28が図4で
示すように外釜14Aの底面よりも下方に没入可能とさ
れている。感温素子28の接離動作は蓋16の昇降動作
に連動しており、このため、昇降手段17と感温素子2
8とは、ワイヤー、ロープ等の紐体31をガイドシーブ
32等を介して連結されている。
【0018】すなわち、昇降手段17を引下げて蓋16
を閉じるときには、紐体31が緩みバネ30によって感
温素子28が内釜14Bに接触され、一方、昇降手段1
7を引き上げて蓋16を開いたときには、紐体31を介
してバネ30に抗して感温素子28を外釜14Aより没
入するように連動されており、この際、紐体31の途中
には、緩衝用のコイルバネ31Aを付設することが望ま
しい。
【0019】貯米部2の正面(前面)には、電源スイッ
チ33を初め制御部34が備えられていて、該制御部3
4は操作パネル35と、該パネル35の内部に収納され
ているマイコン装置や強電制御装置等から構成されてい
る。図5に前記操作パネル35の詳細が示されている。
操作パネル35の上部には「予約」、「即時」、「スタ
ート」、「取消」の各押しボタン36,37,38,3
9が横一列に設けられている。その押しボタン列の横隣
に時刻兼流量兼炊飯量表示部40が設けられている。
【0020】前記押しボタン列の下方には、各工程を表
示するプロセスポジション表示部41が設けられてい
る。この表示部41は、図に記入の各処理中の工程を緑
色のランプの点灯または点滅で表示41Aするように構
成されている。更にこの表示部41の隣には、「水加減
スタート」押しボタン42が配置されている。この押し
ボタン42の上方に、ザル上げ待機の時間表示部43が
設けられ、該押しボタン42の下方には、むらし時間表
示部44が設けられている。
【0021】前記時刻兼流量兼炊飯量表示部40の下方
には、チェックポジション表示部45が設けられてい
る。この表示部45は、図に記入の各工程におけるエラ
ーやトラブル等を赤色のランプの点灯または点滅で表示
45Aするものである。前記プロセスポジション表示部
41とチェックポジション表示部45との間に、図形表
示部46が設けられている。この図形表示部46には、
本炊飯装置の全体形状が描かれており、前記プロセスポ
ジション及びチェックポジションに対応した位置に、ラ
ンプ46Aが設けられ、該ランプは、プロセスポジショ
ン表示部41が作動しているときは、それに対応した位
置のランプが緑色点灯または点滅し、チェックポジショ
ン表示部45が作動しているときは、それに対応した位
置のランプが赤色点灯または点滅するよう構成されてい
る。
【0022】操作パネル35の下部には、「炊飯量」選
定ボタン47、炊き加減を調整するための「かたさ」選
定ボタン48、米の洗い方の程度を選択するための「洗
い方」選定ボタン49、及び、計量から炊き上げまでの
全工程を行う「炊飯自動」と、洗米まで行ってザル上げ
待機させておく「炊飯準備」と、点火前の工程まで行う
「洗米」の各工程を選択する「モード」選定ボタン50
が横一列に配置されている。
【0023】更に、前記選定ボタン列の下方に「タイマ
ーセット」ボタン51、「メンテ」ボタン52、「時刻
と予約セット」ボタン53、及び、「トータル炊飯量」
表示・クリアボタン54が横一列に配置されている。次
に、炊飯自動を例にとって計量から炊き上がりまでの一
連動作を概説する。「モード」選定ボタン50によって
炊飯自動を選択し、「即時」又は「スタート」を作動す
ると、計量部3が作動し、所定の炊飯量の米を洗米部4
に投入し、その後、洗米、ザル上げ等の所定の工程を経
由して炊き上がりとなる。
【0024】炊き上がりが表示されると、架台15を介
して炊飯位置にある炊飯器5を引出し、御飯を内釜14
Bより取り出し、空の内釜14Bを外釜14Aにセット
し、架台15を介して次回炊飯位置にセットすること
で、次の排米を行うことで計量から炊き上がりまでが継
続されることになる。このとき、炊き上がりが表示され
ているにも拘らず御飯の入った内釜14Bの取り出し忘
れが生じると、この御飯の上に排米されるおそれがあっ
たのである。
【0025】そこで、感温素子28で炊飯部5の温度を
検出し、この温度が例えば60℃以下のときは、御飯の
入った内釜14Bが取り出されたものと判断し、所定時
間(例えば15秒)経過すると、排米弁11の起動モー
タ等に排米指令を与え、一方、60℃以上のときは排米
の中止(中断)指令をするのである。この中止指令とと
もに、内釜取り忘れを警告するためブザー、ランプ等を
起動することが望ましい。
【0026】御飯の入った内釜14Bの取り忘れがあ
り、このとき、次回の排米を中断することで二重排米が
防止されることになる。内釜14Bの取り忘れから架台
15の引出しから所定時間経過後(15秒)、空の内釜
14Bを炊飯位置にセットすると、このときの温度は6
0℃以下であることから、これを感温素子28が検出
し、排米弁11の起動モータに排米指令を再開すべく制
御するのである。
【0027】なお、本発明が対象とする米には、無洗
米、通常白米であって、これら種類に関わりなく洗米を
行うことは無駄である。そこで図6で示す如く無洗米の
ときは洗米1回とし、通常白米のときは念入りにするこ
とで、これらは洗い方選定ボタン49で選択される。こ
こで、洗米1回とは、洗米タンク7に無洗米を入れた状
態で単に水を給水するか、攪拌翼9を1回だけ緩速回転
させることを意味する。
【0028】また、本発明においては、内釜セットセン
サー、架台出入センサー、シャッタ開閉センサー等を設
けることが望ましい。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
時間制御だけでなく温度制御を組み込むことによって、
二重排米を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示し、(A)は炊飯装置の
側面図、(B)は計量から浸しまでのフローチャートを
示している。
【図2】炊飯装置の正面図である。
【図3】炊飯部の平面図である。
【図4】炊飯部の一部切欠側面図である。
【図5】制御部の正面図である。
【図6】洗米選択フローチャートである。
【符号の説明】
4 洗米部 11 排米弁 14 炊飯器 15 架台 28 感温素子 34 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 好央 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (72)発明者 中島 実章 大阪府東大阪市水走2丁目2番27号 大 和精工株式会社内 (72)発明者 丹羽 英夫 大阪府東大阪市水走2丁目2番27号 大 和精工株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−9705(JP,A) 特開 平9−187373(JP,A) 特開 平10−71086(JP,A) 特開 平4−218113(JP,A) 実開 平9−60(JP,U) 特公 平6−59261(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47J 27/14,27/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計量米を洗米部(4)で洗ってから該洗
    米部(4)の直下に配置している炊飯器(16)に投入
    し、該炊飯器(16)で炊飯した後に該炊飯器(16)
    を洗米部(4)の直下から取出し、これらを継続する業
    務用炊飯方法であって、 炊飯器(14)に備えている感温素子(28)による検
    出温度が一定温度以上のときに、洗米部(4)からの排
    米を中止し、炊飯器(14)を取出して一定時間経過し
    た後に、次の炊飯器(14)に対する排米を再開するこ
    とを特徴とする業務用炊飯方法。
  2. 【請求項2】 計量米を洗う洗米部(4)に開閉自在な
    排米弁(11)を備え、該排米弁(11)の直下の炊飯
    装置とこれより外れた取出位置との相互間にて炊飯器
    (14)を乗載して移動可能な架台(15)を備え、洗
    米から炊飯を継続して行う業務用炊飯装置であって、 炊飯位置に感温素子(28)を備え、該感温素子(2
    8)による検出温度が一定温度以上のときに洗米部
    (4)からの排米を中止し、炊飯器(14)を取出して
    一定時間経過後に、次の炊飯器(14)に対する排米を
    再開する制御手段(34)を備えていることを特徴とす
    る業務用炊飯装置。
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