JP2005013428A - 炊飯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】浸漬時間の違いによる米の炊きあがりの違いをなくす。
【解決手段】米の浸漬時間を入力する浸漬時間設定部と、炊飯器とを備え、浸漬時間設定部に入力した浸漬時間米を浸漬した後、本炊きよりも低温で炊飯する前炊きを経て本炊きをするようにした炊飯機において、浸漬時間設定部に入力した浸漬時間によって、米の所定の浸漬状態を得るように前炊きの炊き方を変える前炊き変更手段とを有している。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炊飯器機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
炊飯機として図19に示すようなものがある(例えば、特開平2003−93227号公報)。この炊飯機は、炊飯器100と、この炊飯器100を載置する装置フレーム101とを有している。炊飯器100は、外釜102と、内釜103と、内釜103を加熱する加熱手段104とを備えており、装置フレーム101は、炊飯器100に水加減水を投入する水加減水投入手段105と、炊飯器100の炊飯を制御する制御装置106とを備えている。
【0003】
この炊飯機は、制御装置106のコントロールパネルで、炊飯量、水加減水量、浸し時間等を入力し、スタートスイッチを押すことによって、炊飯器100の内釜103に水加減水が投入されて、浸し時間米が浸された後、前炊きを経て本炊きが行われるように構成されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−93227号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の炊飯機は、制御装置のコントロールパネルで設定した浸し時間(浸漬時間)が増減しても、前炊き及び本炊きの炊飯時間が一定であったため、浸漬時間の長さによって本炊き前の米の水加減水の吸収量が異なり、米の炊きあがりが異なることがあった。
また、米を浸漬したとき、水加減水の温度によって、一定時間当たりの水加減水を吸水する米の吸水量が異なるので、水加減水の温度によって米の炊きあがりが異なることがあった。
【0006】
さらに、炊飯する米が無洗米又は洗米のどちらであっても、炊飯機の前炊き及び本炊きの炊飯時間が同じであるので、無洗米又は洗米の違いによって米の炊きあがりが異なることがあった。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、浸漬時間の違いによる米の炊きあがりの違いをなくすことのできる炊飯機を提供することを目的とする。
また、水加減水温度の違いによる米の炊きあがりの違いをなくすことのできる炊飯機を提供することを目的とする。
【0007】
さらに、米の種類の違いによる米の炊きあがりの違いをなくすことのできる炊飯機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を解決するための本発明の技術的手段は、米の浸漬時間を入力する浸漬時間設定部と、炊飯器とを備え、浸漬時間設定部に入力した浸漬時間米を浸漬した後、本炊きよりも低温で炊飯する前炊きを経て本炊きをするようにした炊飯機において、前記浸漬時間設定部に入力した浸漬時間によって、米の所定の浸漬状態を得るように前炊きの炊き方を変える前炊き変更手段とを有している点にある。
【0009】
この技術的課題を解決するための他の技術的手段は、前記前炊き変更手段は、前記浸漬時間に対応して前炊きにおける炊飯時間を変更する点にある。
この技術的課題を解決するための他の技術的手段は、前記前炊き変更手段は、前記浸漬時間に対応して前炊きにおける炊飯温度を変更する点にある。
この技術的課題を解決するための他の技術的手段は、前記前炊き変更手段は、前記浸漬時間に対応して前炊きにおける炊飯時間と炊飯温度とを変える点にある。
【0010】
この技術的課題を解決するための他の技術的手段は、炊飯器と、炊飯器に水加減水を供給する給水口と、水加減水の給水温度を計測する温度センサと、本炊き工程における炊飯水量が一定となるように水加減水の給水温度に対応して水加減水の水量を調整する水加減調整手段とを有している点にある。
この技術的課題を解決するための他の技術的手段は、炊飯器と、炊飯器に水加減水を供給する給水口と、水加減水の給水温度を計測する温度センサと、米の所定の浸漬状態を得るように水加減水の給水温度に対応して前炊きにおける炊飯時間を調整する炊飯時間調整手段とを有している点にある。
【0011】
この技術的課題を解決するための他の技術的手段は、炊飯器と、炊飯器に水加減水を供給する給水口と、水加減水の給水温度を計測する温度センサと、米の所定の浸漬状態を得るように水加減水の給水温度に対応して浸漬工程における浸漬時間を調整する浸漬時間調整手段とを有している点にある。
この技術的課題を解決するための他の技術的手段は、炊飯器と、この炊飯器で炊く米の種類が洗米又は無洗米かを選択する米選択部と、洗米と無洗米との種類に関わらず良好な炊きあがりを得るように、米選択が洗米であるときと米選択が無洗米とで炊き方を変える炊き方変更手段とを有している点にある。
【0012】
この技術的課題を解決するための他の技術的手段は、前記炊き方変更手段は、米の選択に応じて本炊きにおける炊飯時間又は炊飯温度を変更する点にある。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2において、1は、炊飯器2の内釜4に、予め洗った洗米や無洗米などの米を人手によって直接入れて炊飯するようにした、簡易でコンパクトな炊飯機である。
この炊飯機1は、米を炊飯する炊飯器2と、この炊飯器2が設置される装置フレーム3とを有する。
【0014】
炊飯器2は、上端開口状の内釜4と、この内釜4が上方から挿脱自在に挿入されて収納される外釜5と、内釜4の上端開口を開閉自在に閉塞する蓋体6と、内釜4の下方に配置されていて該内釜4を加熱するガスコンロ、IHヒータ等の加熱手段7等とを有する。この内釜4の下部には、内釜の温度(炊飯温度)を測定する炊飯温度センサが設けられており、後述する制御装置13に炊飯温度を出力するように構成されている。
装置フレーム3は、ベース部8と、このベース部8上に設けられていて炊飯器2が載置される載置台9と、ベース部8から上方に延出状に設けられた装置ボックス10とを備えている。
【0015】
前記載置台9は略水平方向一方向に移動自在とされていて、炊飯器2がベース部8上方の所定位置から略水平方向一方A側に引き出し自在とされている。
この引き出し方向Aを前方として、以下説明する。
載置台9の前部の炊飯器2前方にはハンドル11が設けられ、このハンドル11を把持して載置台9が引き出し可能とされている。
このように、炊飯器2を引き出し自在とすることで、炊飯機1を、炊飯器2の上方空間が塞がれるような場所(例えば、流し台の下部空間や、作業台の下部空間等)にコンパクトに収めることができる。
【0016】
なお、水平方向に移動自在な載置台9を設けない場合は、ベース部8が載置台とされるか、又は、ベース部8上に固定状の載置台が設けられる。
また、装置ボックス10は、炊飯器2の側方(右側方)に配置されている。
この装置ボックス10には、内釜4に水加減水を供給する給水口12と、制御装置13と、炊飯器2の蓋体6の有無を検出する蓋センサ14とが備えられている。
給水口12は、装置フレーム3の前部の炊飯器2上方に配置されていて、その端部開口(水の排出孔)が下向きに指向されている。
【0017】
また、この給水口12は、炊飯器2を引き出した位置でも、内釜4の上端開口の上方域に位置するようになっていて、炊飯器2を引き出した位置で内釜4に水加減水を供給することができるようになっている。給水口12の内部には、水加減水を測定する温度センサが設けられており、給水口12から水加減水を供給した際に、その水加減水の温度を制御装置13に送信するようになっている。
装置フレーム3には、水道等の給水源に、配管等を介して接続される入水部を備えており、この入水部と給水口12とが、装置ボックス10内に配管された配水管15等を介して接続(連通)されていて、給水源からの水が給水口12から排出されるように構成されている。
【0018】
また、この配水管15には、電磁開閉バルブ16と、流量センサ17とが介装されている。
電磁開閉バルブ16は、給水口12から排出される水の流通・遮断を行うものであり、通常は、閉じられていて、給水口12からの水の排出が停止されている。また、流量センサ17は、給水口12から排出される水の流量(水量)を量るものである。
前記制御装置13は、マイコンが内蔵されていると共に外面にコントロールパネル18を備えており、電磁開閉バルブ16及び炊飯器2を制御する。この制御装置13は、図4、5に示すように、米を炊飯するための各工程(浸漬工程、前炊き工程、本炊き工程、むらし工程)で、内釜4の温度(炊飯温度)を各工程ごとに制御するようになっており、この制御装置13は、浸漬工程における米の浸漬時間によって、米の所定の浸漬状態を得るように前炊きの工程の炊き方(炊飯温度又は炊飯時間を変更する)を変える前炊き変更手段を有している。
【0019】
流量センサ17で検出された水の量は、検出信号として制御装置13に送られ、炊飯器2は、通信線19を介して接続されている。
なお、通信線19は、炊飯器2の引き出し方向A前後の移動を許容する長さに形成されている。
また、通信線19の代わりに、炊飯器2又は装置ボックス10側の一方に、連動リミットスイッチを設け、他方に、この連動リミットスイッチの接触子に、炊飯器2を引き出す前の位置では接触し、引き出した位置では離れる接触部を設け、これら連動リミットスイッチの接触子と接触部が接触しているときに、炊飯器2が制御装置13によってコントロールされるようにしてもよいし、無線等の通信手段により制御装置13で炊飯器2をコントロールするようにしてもよい。
【0020】
コントロールパネル18は、図3に示すように、炊飯量(炊飯する米の量)を入力する炊飯量入力部20と、水加減水の標準の水量設定からの増減を表示する水加減表示部21と、水加減水を標準の水量設定から変更する水加減変更手段22と、浸し時間(浸漬時間)を設定する浸漬時間設定部23と、むらし時間を設定するむらし時間設定部24と、手動給水スイッチ25と、停止スイッチ26と、自動給水スイッチ27と、炊飯開始スイッチ28とが備えられている。
また、炊飯量入力部20は、入力した炊飯量を表示する炊飯量表示部29と、炊飯量を設定する増量スイッチ30及び減量スイッチ31とが設けられ、増量スイッチ30を操作する(押す)ことで、例えば、0.1Kg(又は0.5Kg、1.0Kg等)ずつ炊飯量が増加し、減量スイッチ26を操作することで、例えば、0.1Kg(又は0.5Kg、1.0Kg等)ずつ炊飯量が減量し、この増量スイッチ30又は減量スイッチ31で設定した炊飯量が、炊飯量表示部29に表示されると共に、制御装置13内のマイコン等に入力される。
【0021】
また、水加減変更手段22は、増水スイッチ32と、減水スイッチ33とを備えており、増水スイッチ32を操作すると、水加減表示部21に表示される数値が例えば+1ずつ増加し、減水スイッチ33を操作すると、水加減表示部21に表示される数値が例えば−1ずつ減少する。
水加減表示部21に表示された数値が0の場合は、標準の水量の水加減水が供給され、水加減表示部21に表示された数値がプラス表示の場合は、標準の水加減水に所定水量プラスされて供給され、水加減表示部21に表示された数値がマイナス表示の場合は、標準の水加減水に所定水量マイナスされて供給される。
【0022】
これによって、「おかゆ」、「炊き込みご飯」、「すし飯」等の炊飯の種類、又は、新米、古米等の米の種類に対応した水加減を行うことができる。
なお、+1(又は−1)ごとに、水を、いくら増量(又は減量)させるかは、適宜決められる。
浸漬時間設定部23には、浸漬時間を表示する時間表示部34と、2つの時間設定スイッチ35a,35bとが備えられ、一方の設定スイッチ35a,35bを操作することにより、時間表示部34に表示された時間が、例えば、1分単位で増し、他方の設定スイッチ35a,35bを操作することにより、時間表示部34に表示された時間が、例えば、1分単位で減るように構成されている。
【0023】
むらし時間設定部24には、むらし時間を表示する時間表示部36と、2つの時間設定スイッチ37a,37bとが備えられ、一方の設定スイッチ37a,37bを操作することにより、時間表示部36に表示された時間が、例えば、1分単位で増し、他方の設定スイッチ37a,37bを操作することにより、時間表示部36に表示された時間が、例えば、1分単位で減るように構成されている。
この炊飯機1の動作について図4〜6を用いて説明する。コントロールパネル18で米の炊飯量、水加減水の増減、浸漬時間、むらし時間を設定し、自動給水スイッチ27を操作すると(図4のスタート)、内釜4に水加減水を供給する給水工程が開始される。この給水工程では、制御装置13は、電磁開閉弁16を開かせると共に水量センサ17で測定された水量を監視する。そして、制御装置13は、予め制御装置13に記憶されている炊飯量に対応した標準の水加減の水量と、コントロールパネル18で設定された水加減水の増減値から内釜4に給水する最終給水量を算出し、水量センサ17で測定されている水量が最終給水量に達すると、電磁開閉弁16を閉鎖させる(給水工程の終了)。
【0024】
給水工程が終了した後、内釜4に米を投入して蓋体6を閉じ、炊飯開始スイッチ28を操作すると制御装置13は、制御装置13に設けられた浸漬タイマを作動させる(浸漬工程の開始)。そして、制御装置13の浸漬タイマが浸漬時間設定部23で設定した浸漬時間に達すると、浸漬工程よりも内釜4の温度が高温となるように制御装置13はヒータ(加熱手段7)をONさせる(浸漬工程の終了及び前炊き工程の開始)。
図5に示すように、浸漬工程では、内釜4の温度(炊飯温度)を略一定にした状態で米を浸漬させるようになっている。従って、通常、浸漬工程では内釜4を加熱するヒータはOFFされている。なお、上記浸漬工程では、内釜4を加熱するヒータをOFFとしているが、浸漬工程では、米を一定の温度で浸漬させるのが好ましいので内釜4を加熱するヒータをON/OFFさせて、内釜4の温度を一定になるように制御してもよい。
【0025】
前炊き工程では、制御装置13は、前炊きにおける炊飯温度が略50℃になるまでヒータの温度を徐々に上昇させた後、ヒータをON/OFFさせて炊飯温度を所定時間、略50℃に保温状態にする。このとき、制御装置13は、浸漬工程の浸漬時間に対応して前炊きにおける炊飯時間を変更するようになっている。
例えば、図6に示すように、制御装置13は、前炊き工程の前段階である浸漬工程の浸漬時間(浸漬時間設定部23に入力した浸漬時間)が標準浸漬時間(例えば30分)よりも短い場合(例えば15分)には、前炊き工程の炊飯時間を標準炊飯時間(例えば8分)よりも長く(例えば、12分)なるように炊飯器2を制御し、浸漬工程の浸漬時間が浸漬標準時間よりも長い場合(例えば45分)には、前炊き工程の炊飯時間を標準炊飯時間よりも短く(例えば4分)なるように炊飯器2を制御にするようになっている。
【0026】
即ち、浸漬工程において浸漬標準時間に比べ浸漬時間が短く米の吸水量が少ない場合には、前炊き工程の炊飯時間を標準炊飯時間よりも長くして、この前炊き工程において水加減水を吸収させて、本炊き工程に入る前の米の水加減水の吸水量を増加させ、浸漬工程において浸漬時間が長く米の吸水量が十分な場合には、前炊き工程の炊飯時間を標準炊飯時間よりも短くするようにして、前炊き工程における米の吸水量を抑制し、本炊き工程に入るようにしている。
したがって、制御装置13に設けられた前炊き変更手段は、浸漬時間設定部23に入力した浸漬時間によって、米の所定の浸漬状態を得る(本炊き前の米の吸水量を一定にする)ように浸漬時間に対応して前炊きにおける炊飯時間を自動的に変更するようになっている。
【0027】
前炊き工程では、浸漬工程よりも炊飯温度が高温であるため、所定時間当たりの水加減水の吸水が早く、前炊き工程においては浸漬工程に比べ、短い時間で水加減水を吸収させることができる。
なお、上記の前炊き工程では、浸漬工程においての浸漬時間に対応して前炊きにおける炊飯時間を変更していたが、この前炊き変更手段を浸漬時間に対応して前炊きにおける炊飯温度を変更するように構成してもよい。
例えば、図5の線aに示すように、浸漬時間に対応して前炊きの炊飯温度の上昇率を基準温度上昇率(図5の線b)よりも、緩やかになるようにすると共に前炊き時間を標準時間よりも長くしてもよいし、図5の線cのように前炊きの工程を開始した直後に短い時間で炊飯温度を急激に上昇させてもよい。図5の線cの場合は、炊飯温度を急激に上昇させるため一定時間当たりの米の吸水量を増加するので、短い時間で米の所定の浸漬状態を得るよことができ、これにより、前炊き時間の炊飯時間の短縮を図ることができる。
【0028】
そして、前炊きにおける炊飯時間が経過すると、制御装置13は、前炊き工程よりも炊飯温度が高くなるようにヒータを徐々に加熱させ、内釜4を略110℃前後まで加熱して本炊きを開始する。その後、図5の本炊き工程の後半部分に示すように、内釜4の水分が蒸発して所定の時間内に急激に炊飯温度が上昇すると(例えば、10秒間に110℃から130℃に上昇)、制御装置13は、むらしタイマを作動させて、ヒータをON/OFFさせながら炊飯温度を下降させる(むらし工程)。そして、制御装置13のむらしタイマがむらし時間設定部24で設定した時間に達すると、ブザー、ランプ、音声等によって炊飯が完了したことを報知するようになっている。
【0029】
これから分かるように、制御装置13が、浸漬時間に対応して前炊き工程における炊飯時間又は炊飯温度を変更するように炊飯器2を制御することによって、本炊き工程前に米が十分に水加減水を吸収した状態(所定の状態)にすることができる。
したがって、浸漬工程において浸漬時間が十分にとれない場合でも、前炊き工程において、浸漬時間を十分にとった場合と同じような状態にすることができ、浸漬工程の浸漬時間の違いによる炊きあがりの違いを無くすことができる。
【0030】
本発明の第2の実施の形態を図面に基づいて説明する。
この炊飯機1の制御装置13は、本炊き工程における炊飯水量が一定となるように水加減水の給水温度に対応して水加減水の水量を調整する水加減調整手段を有するものある。
この炊飯機1の動作について図4、7、8を用いて説明する。まず、コントロールパネル18で米の炊飯量、水加減水の増減、浸漬時間、むらし時間を設定し、自動給水スイッチ27を操作すると、水加減水を炊飯器に供給する給水工程を開始する。この給水工程では、制御装置13は、電磁開閉弁16を開かせると共に水量センサ17で測定された水量を監視し、且つ水加減水が給水され始めてから所定時間(例えば10秒)間、温度センサから得られる水加減水温度から平均給水温度(給水温度)を算出する。また、これと略同時に制御装置13は、予め制御装置13に記憶されている炊飯量に対応した標準の水加減の水量と、コントロールパネル18で設定された水加減水の増減値から内釜4に給水する暫定給水量を算出する。そして、制御装置13は、図7、8に示すように、水加減水の平均給水温度が予め制御装置13に記録されている標準温度(例えば15℃)よりも高い場合(図7のプラス側)には、水加減水の暫定給水量をその差に応じて増加すように補正して最終水加減量を算出する。一方、制御装置13は、水加減水の平均給水温度が標準の温度(例えば15℃)よりも低い場合には水加減水の暫定給水量を減少すように補正して最終水加減量を算出する。
【0031】
そして、制御装置13は、水温センサ17で測定されている水量が最終給水量に達すると、電磁開閉弁16を閉鎖させる(給水工程の完了)。その後、前炊き工程で炊飯した後、本炊き工程、むらし工程に進み、炊飯を完了する。
なお、その他の構成については、第1の実施の形態と同様である。
通常、標準温度よりも水加減水の平均給水温度が高ければ、標準温度で炊飯する場合と比べて、米が浸漬工程及び前炊き工程で水加減水を多く吸水してしまい、その結果、本炊き工程における米に吸収されていない水加減水の量(炊飯水量)が標準温度の場合よりも少なくなる。その状態で本炊きを行うと炊飯水量が少ないので米の炊きあがり状態において米の表面がぱさついてしまう恐れがあるが、本願発明では標準温度よりも水加減水の平均給水温度が高ければ、その温度差に応じて水加減水の水量を増加させているので、米が水加減水を多く吸収しても、本炊きにおける炊飯水量が標準温度の場合と変わることがなく、米のぱさつきを防ぐことができる。
【0032】
一方で、標準温度よりも水加減水の平均給水温度が低ければ、標準温度で炊飯する場合と比べて浸漬工程及び前炊き工程における米の吸水量が減少するので、本炊き工程における炊飯水量が標準温度の場合よりも多くなる。その状態で本炊きを行うと米が水っぽくなる恐れがあるが、本願発明では標準温度よりも水加減水の平均給水温度が低いければ、その温度差に応じて水加減水の水量を減少させているので、本炊き工程における炊飯水量が標準温度の場合と変わることがなく、米の水っぽさを防ぐことができる。
【0033】
したがって、この炊飯機1は、給水工程で、水加減水の平均給水温度に応じて水加減水を増減し、本炊きにおける炊飯水量が標準温度の場合と変わらないように調整する(本炊き工程における炊飯水量が一定となるように水加減水の給水温度に対応して水加減水の水量を調整する)ものであり、これによって給水温度の高低に関わらす米の炊きあがりを一定にすることが可能である。
本発明の第3の実施の形態を図面に基づいて説明する。
炊飯機1の制御装置13は、水加減水の給水温度に対応して浸漬工程における浸漬時間を調整する浸漬時間調整手段とを有している。
【0034】
この炊飯機1の動作について図4、9〜13を用いて説明する。まず、コントロールパネル18で米の炊飯量、水加減水の増減、浸漬時間、むらし時間を設定し、自動給水スイッチ27を操作して水加減水を炊飯器2に供給する給水工程を開始する。この給水工程では、制御装置13は、電磁開閉弁16を開かせると共に水量センサ17で測定された水量を監視し、且つ給水され始めてから所定時間(例えば10秒)間、温度センサから得られる水加減水温度の平均給水温度を算出する。そして、制御装置13は、水温センサ17で測定されている水量が最終給水量に達すると、電磁開閉弁16を閉鎖させる(給水工程の完了)。
【0035】
給水工程が終了した後、内釜4に米を投入して蓋体6を閉じ、炊飯開始スイッチ28を操作すると制御装置13は、制御装置13に設けられた浸漬タイマを作動させて米の浸漬を開始する(浸漬工程)。浸漬工程では、制御装置13は図13に示すような、次のような動作を行う。
ステップ1で、制御装置13は、水加減水の平均給水温度が標準温度(例えば15℃)よりも高いか低いかを判定し、ステップ2で、その水加減水の平均給水温度が標準温度(例えば15℃)よりも高い場合には、図9、10に示すように、水加減水の平均給水温度と標準温度との差に応じて、浸漬時間設定部23に入力した浸漬時間に対してその浸漬時間を減少するように浸漬時間を補正する。
【0036】
ステップ3で、その水加減水の平均給水温度が標準の温度(例えば15℃)よりも低い場合には、水加減水の平均給水温度と標準温度の差に応じて、浸漬時間設定部23に入力した浸漬時間に対してその浸漬時間を増加するように浸漬時間を補正する。
ステップ4で、制御装置13は、水加減水の平均給水温度が内釜4の釜底温度よりも高いか低いかを判定し、ステップ5で水加減水の平均給水温度が現在の内釜4の釜底温度よりも高い場合には、図11、12に示すように、水加減水の平均給水温度と釜底温度との差に応じて、ステップ2又はステップ3で補正した浸漬時間を減少するように再補正する。ステップ6で、水加減水の平均給水温度が現在の内釜4の釜底温度よりも低い場合には、水加減水の平均給水温度と釜底温度との差に応じて、ステップ2又はステップ3で補正した浸漬時間を増加するように再補正する。
【0037】
ステップ7で、制御装置13に設けられた浸漬タイマの時間が補正後の浸漬時間に達したときは、浸漬工程を終了し、そうでない場合にはステップ4に戻る。
そして、前炊き工程で炊飯した後、本炊き工程、むらし工程に進み、炊飯を完了する。なお、その他の構成については、第1の実施の形態と同様である。
通常、浸漬工程において、水加減水の平均給水温度が標準温度よりも低い場合一定時間当たりの米の吸水量が減少する。この状態で、本炊き工程で米を炊飯すると、米が十分に水加減水を吸水していないので炊きあがりの米が硬くなる恐れがあるが、本願発明では水加減水の平均給水温度が標準温度よりも低い場合、浸漬工程において水加減水の平均給水温度に応じて浸漬時間を増加させているので、浸漬時間を増加させた分だけ米が水加減水を吸収することとなり、米を炊く前の米の浸漬状態を標準温度の場合と同じ状態にすることができる(標準温度で浸漬した場合と標準温度よりも低い温度で浸漬した場合の米の吸水量が一定となる)。
【0038】
一方、浸漬工程において、水加減水の平均給水温度が標準温度よりも高い場合一定時間当たりの米の吸水量が増加する。この状態で、本炊き工程で米を炊飯すると、米が水加減水を吸水しすぎてして炊きあがりの米が軟らかすぎる恐れがあるが、本願発明では水加減水の平均給水温度が標準温度よりも高い場合、浸漬工程において浸漬時間を減少させているので、浸漬時間を減少させた分だけ米の水加減水の吸収量を減らし、米を炊く前の米の浸漬状態を標準温度の場合と同じ状態にすることができる(標準温度で浸漬した場合と標準温度よりも高い温度で浸漬した場合の米の吸水量が一定となる)。
【0039】
したがって、水加減水の給水温度によって一定時間当たりの米の吸水量が増減した場合、水加減水の給水温度に応じて米の浸漬時間を増減させている(米の所定の浸漬状態を得るように水加減水の給水温度に対応して浸漬工程における浸漬時間を調整する)ので、これにより、給水温度の高低に関わらず炊きあがりの米の堅さを略一定にすることができる。
なお、上記の実施の形態では、水加減水の給水温度に対応して浸漬工程における浸漬時間を調整する浸漬時間調整手段を設けているが、これに代え、米の所定の浸漬状態を得るように水加減水の給水温度に対応して前炊きにおける炊飯時間を調整する炊飯時間調整手段を制御装置13に設けて、給水温度に応じて前炊きにおける炊飯時間を調整し、給水温度の高低に関わらず炊きあがりの米の堅さを略一定にするようにしてもよい。
【0040】
この炊飯時間調整手段は、給水温度が標準温度よりも高いときは、その差に応じて前炊き炊飯時間を短くするように炊飯器2を制御し、給水温度が標準温度よりも低いときは、前炊き炊飯時間を長くするように炊飯器2を制御するようになっている。
本発明の第4の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図14、15に示すように、この炊飯機1は、米を炊飯する炊飯器2と、米を貯留する貯留庫50と、貯留庫50の米を洗米する洗米槽51と、これら炊飯器2、貯留庫50、洗米槽51を支持する装置フレーム3とを備えたものであり、貯留庫50に貯留されている米を自動的に炊飯器に投入して炊飯するものである。
【0041】
炊飯器2は、上端開口状の内釜4と、この内釜4が上方から挿脱自在に挿入されて収納される外釜5と、内釜4の上端開口を開閉自在に閉塞する蓋体6と、内釜4の下方に配置されていて該内釜4を加熱するガスコンロ、IHヒータ等の加熱手段7等とを有しており、装置フレーム3のベース部8の上方に設けられた載置台9に載置されている。内釜4の下部には、内釜の温度(炊飯温度)を測定する炊飯温度センサが設けられており、後述する制御装置13に炊飯温度を出力するように構成されている。
【0042】
載置台9は略水平方向一方向に移動自在とされていて、炊飯器2がベース部8上方の所定位置から略水平方向一方A側に引き出し自在とされている。
貯留庫50は、略箱型に形成されたケース52と、このケース52内に設けられた漏斗状の貯米タンク53とを有している。この貯米タンク53の下部には、モータにより横軸回りに回転駆動される計量ドラム54を有する計量部55が設けられており、この計量ドラム54を所定回数回転することで貯米タンク53内の米を計量して洗米槽51へ送るように構成されている。
【0043】
ケース52の上部は、蓋体56により開閉自在とされていて、この蓋体56を開いて貯米タンク53内に米を補給可能となっている。ケース52の前面には、制御装置13が設けられ、この制御装置13の内部にはマイコンが設けられていると共に外面にはコントロールパネル18が設けられている。
制御装置13は、洗米と無洗米との種類に関わらず良好な炊きあがりを得るように、洗米であるときと米選択が無洗米とで炊き方を変える炊き方変更手段を有している。
【0044】
洗米槽51は、計量ドラム54にて計量された米が投入される洗米タンク60と、この洗米タンク60内の米を攪拌する攪拌手段61とを有している。
洗米タンク60は、円筒形状の上部槽62と、この上部槽62の下縁に複数の止め具63を介して着脱自在に連設された下部槽64によって構成されている。
下部槽64は、下方先細りの漏斗部を形成して、その下端には、排米弁65によって開閉自在とされた排米口が形成されている。
また、洗米タンク60の下部には排水ジャケット68が設けられていて、この排水ジャケット68は、開閉自在な排水弁を内蔵した排水ボックス69を有する排水装置に接続されており、洗米タンク60で洗米したときの米ぬか等の排水は排水ジャケット68から排水ボックス69を介して外部に排水されるようになっている。
【0045】
攪拌手段61は、米を攪拌する攪拌部材70と、この攪拌部材70を回転させるモータ等から構成される駆動装置(図示略)とから構成されており、攪拌部材70を軸心廻りに回転駆動させることによって、洗米タンク60内の米を洗米可能としている。
洗米タンク60の上部には、給水ノズル71が設けられており、この給水ノズル71は配水管15を介して水道水蛇口等の給水源に接続されていて、給水源からの水が給水ノズル71から排出されて洗米タンク60内に流入するように構成されている。この配水管15には電磁開閉バルブ16と、流量センサ17とが介在されている。実施の形態電磁開閉バルブ16は、給水口12から排出される水の流通・遮断を行うものであり、通常は、閉じられていて、給水口12からの水の排出が停止されている。また、流量センサ17は、給水口12から排出される水の流量(水量)を量るものである。
【0046】
図16に示すように、コントロールパネル18は、炊飯量(炊飯する米の量)を入力する炊飯量入力部20と、水加減水の標準の水量設定からの増減を表示する水加減表示部21と、水加減水を標準の水量設定から変更する水加減変更手段22と、浸し時間(浸漬時間)を設定する浸漬時間設定部23と、むらし時間を設定するむらし時間設定部24と、手動給水スイッチ25と、停止スイッチ26と、自動給水スイッチ27と、炊飯開始スイッチ28と、炊飯する米の種類が洗米又は無洗米かを選択する米選択部75と、ざる上げ時間を設定するざる上げ時間設定部76と、洗い方を選択する洗い方設定部77とを有している。
【0047】
コントロールパネル18のうち米選択スイッチ(米選択部75)、ざる上げ時間設定部76、洗い方を選択する洗い方設定部77、以外は、第1の実施の形態と構成、機能が同じであるため同符号を付して説明を省略する。
米選択部75は、無洗米を選択する無洗米スイッチ75aと、洗米を選択する洗米スイッチ75bとを備え、無洗米が選択された場合には、制御装置13が無洗米のモードで炊飯機1を制御するようになり、洗米が選択された場合には、制御装置13が洗米のモードで炊飯機1を制御するようになっている。
【0048】
ざる上げ設定部76は、ざる上げ時間を表示する時間表示部80と、2つの時間設定スイッチ81a、81bとが備えられ、一方の設定スイッチ81a、81bを操作することにより、時間表示部80に表示された時間が、例えば、1分単位で増し、他方の設定スイッチ81a、81bを操作することにより、時間表示部80に表示された時間が、例えば、1分単位で減るように構成されている。
洗い方設定部77は、洗い方の度合い(入念に洗うか否か)をLED等で段階的(5段階)に表示する洗い方表示部82と、2つの時間設定スイッチ83a、83bとが備えられている。通常、洗い方の度合いは、標準(ふつう)に設定されており、一方の設定スイッチ83a、83bを操作する度に、洗い方の度合いが標準よりも入念側になり、他方の設定スイッチ83a、83bを操作する度に、洗い方の度合いが標準よりも軽い側になるように構成されている。
【0049】
次に、米の炊飯量、水加減水の増減、浸漬時間、むらし時間、ざる上げ時間、洗い方を設定し、自動給水スイッチ27を操作したのち、米選択部で無洗米が選択されて炊飯を開始した場合の炊飯機1の動作について図17、18を用いて説明する。
炊飯開始スイッチが押されると、制御装置13は、炊飯量入力部20で設定した米の量に応じて計量ドラムを所定回数回転させ、貯留庫50に貯留されている米を洗米槽51に投入する(米計量工程)。計量ドラム54で計測した米が炊飯量に達すると、制御部13は、電磁開閉弁16を開かせて洗米タンク51に水を投入して、攪拌手段61で米を洗米する(洗米工程)。そして、ざる上げ時間ざる上げを行い、排水弁19を開き、米を炊飯器2に投入した後、水加減水を洗米タンク51を介して炊飯器2に投入し、前炊き工程を経て、本炊きを行うようになっている。なお、洗米工程において、無洗米の場合は、洗米のように米ぬか等を取り除くような洗い方ではなく、無洗米の表面状の付着物を洗い流すように洗米槽51に水を貯める貯め洗いするようにしてもよいし、洗米工程を省くようにしてもよい。
【0050】
図18に示すように、この本炊き工程において、無洗米の場合、洗米に比べ炊飯の温度上昇率がなだらかになるように制御装置13は炊飯器2を制御している。即ち、制御装置13は、無洗米の炊飯時間が洗米に比べ長くなると共に、炊飯温度が緩やかになるように加熱手段7を制御している。また、制御装置13には、炊飯量や無洗米又は洗米の米の種類に応じて本炊きの最低炊飯時間が記録されており、無洗米の最低炊飯時間は洗米に比べ長くなるように設定されている。そして、本炊き工程において、制御装置13は、最低炊飯時間経過後の炊飯温度が消火温度に達したときに炊飯器2の本炊き工程を終了させてむらし工程を開始するようになっている。
【0051】
通常、図18に示すように、無洗米を洗米と同じように炊飯温度を温度上昇させて炊飯すると、本炊き工程において本炊き途中で内釜4の釜底の温度が急激に上昇して消火温度に達してしまい炊飯が完了していないうちに炊飯を終了してしまう早切れの恐れがある。これは、無洗米は洗米に比べ溶出固形成分が多いため、内釜4の釜底に溶出固形成分が溜まって釜底に溶出固形成分の膜が形成してしまい、その結果、内釜4の釜底の熱が内釜の中心部に伝わりにくくなり、内釜4の中心部の温度が低いのにも関わらず内釜4の釜底の温度だけが上昇してしまい内釜4の下部に設けられた炊飯温度センサが消火温度を検知してしまうためである。本願発明では、本炊きよりも炊飯温度の上昇率を緩やかにしているので内釜4の釜底の熱が内釜4の中心部に伝わり易くなり、炊飯が完了していない状態で内釜4の釜底の温度が急激に上昇することはなく早切れを防止することができる。しかも、本炊きにおいて、最低炊飯時間以降に本炊きを終了するようにしているので、無洗米を確実に炊飯することができる。
【0052】
なお、洗米を選択した場合には、従来と同じように本炊きを行うようになっている。
したがって、制御装置13に設けられた炊き方変更手段は、米の選択に応じて本炊きおける炊飯時間、炊飯温度を変更するものでありこれにより、洗米と無洗米との種類に関わらず良好な炊きあがりを得るようになっている(洗米であっても無洗米であっても米の炊きあがり状態が同じ)。
本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく適宜に設計変更が可能である。第1〜3の実施の形態の炊飯機1は、洗米槽、貯留庫を備えていないが、第4の実施の形態の炊飯機1のような、洗米槽、貯留庫を備えているものであってもよい。また、第2の実施の形態では、水加減調整手段を設けているがこれに加え第3の実施の形態の炊飯時間調整手段や浸漬時間調整手段を設けるようにしてもよい。また、上記の実施の形態の水加減調整手段、炊飯時間調整手段、浸漬時間調整手段を組み合わせるようにしてもよい。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、浸漬時間設定部に入力した浸漬時間によって、米の所定の浸漬状態を得るように前炊きの炊き方を変える前炊き変更手段が設けられているので、浸漬時間の違いによる米の炊きあがりの違いをなくすことのできる。
また、水加減水の給水温度に対応して水加減水の水量を調整する水加減調整手段又は、米の所定の浸漬状態を得るように水加減水の給水温度に対応して前炊きにおける炊飯時間を調整する炊飯時間調整手段、又は米の所定の浸漬状態を得るように水加減水の給水温度に対応して浸漬工程における浸漬時間を調整する浸漬時間調整手段が設けられているので、水加減水温度の違いによる米の炊きあがりの違いをなくすことのできる。
【0054】
さらに、洗米と無洗米との種類に関わらず良好な炊きあがりを得るように、米選択が洗米であるときと米選択が無洗米とで炊き方を変える炊き方変更手段が設けられているので、米の種類の違いによる米の炊きあがりの違いをなくすことのできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る炊飯器の正面図である。
【図2】同の側面図である。
【図3】同のコントロールパネルの正面図である。
【図4】炊飯機の炊飯工程を示す工程図である。
【図5】炊飯機の炊飯温度の時間経過図である。
【図6】浸漬工程の浸漬時間と前炊き工程の時間又は炊飯温度の関連図である。
【図7】第2の実施の形態に係る炊飯機の給水工程における平均給水温度と標準温度の差に対応する最終水加減水の増減図である。
【図8】同平均給水温度と標準温度の差に対応する最終水加減水の算出図である。
【図9】第3の実施の形態に係る炊飯機の浸漬工程における平均給水温度と標準温度の差に対応する浸漬時間の増減図である。
【図10】同の浸漬工程における平均給水温度と標準温度の差に対応する浸漬時間の算出図である。
【図11】同の浸漬工程における平均給水温度と釜底の差に対応する浸漬時間の補正増減図である。
【図12】同の浸漬工程における平均給水温度と標準温度の差に対応する浸漬時間の補正算出図である。
【図13】同の浸漬工程の動作図である。
【図14】第4の実施の形態に係る炊飯機の正面図である。
【図15】同の側面図である。
【図16】同のコントロールパネルの正面図である。
【図17】同の炊飯機の炊飯工程を示す工程図である。
【図18】同の炊飯機の炊飯温度の時間経過図である。
【図19】従来の炊飯器の正面図である。
【符号の説明】
1 炊飯機
2 炊飯器
12 給水口
23 浸漬時間設定部

Claims (9)

  1. 米の浸漬時間を入力する浸漬時間設定部と、炊飯器とを備え、浸漬時間設定部に入力した浸漬時間米を浸漬した後、本炊きよりも低温で炊飯する前炊きを経て本炊きをするようにした炊飯機において、
    前記浸漬時間設定部に入力した浸漬時間によって、米の所定の浸漬状態を得るように前炊きの炊き方を変える前炊き変更手段とを有していることを特徴とする炊飯機。
  2. 前記前炊き変更手段は、前記浸漬時間に対応して前炊きにおける炊飯時間を変更することを特徴とする請求項1に記載の炊飯機。
  3. 前記前炊き変更手段は、前記浸漬時間に対応して前炊きにおける炊飯温度を変更することを特徴とする請求項1に記載の炊飯機。
  4. 前記前炊き変更手段は、前記浸漬時間に対応して前炊きにおける炊飯時間と炊飯温度とを変えることを特徴とする請求項1に記載の炊飯機。
  5. 炊飯器と、炊飯器に水加減水を供給する給水口と、水加減水の給水温度を計測する温度センサと、本炊き工程における炊飯水量が一定となるように水加減水の給水温度に対応して水加減水の水量を調整する水加減調整手段とを有していることを特徴とする炊飯機。
  6. 炊飯器と、炊飯器に水加減水を供給する給水口と、水加減水の給水温度を計測する温度センサと、米の所定の浸漬状態を得るように水加減水の給水温度に対応して前炊きにおける炊飯時間を調整する炊飯時間調整手段とを有していることを特徴とする炊飯機。
  7. 炊飯器と、炊飯器に水加減水を供給する給水口と、水加減水の給水温度を計測する温度センサと、米の所定の浸漬状態を得るように水加減水の給水温度に対応して浸漬工程における浸漬時間を調整する浸漬時間調整手段とを有していることを特徴とする炊飯機。
  8. 炊飯器と、この炊飯器で炊く米の種類が洗米又は無洗米かを選択する米選択部と、洗米と無洗米との種類に関わらず良好な炊きあがりを得るように、米選択が洗米であるときと米選択が無洗米とで炊き方を変える炊き方変更手段とを有していることを特徴とする炊飯機。
  9. 前記炊き方変更手段は、米の選択に応じて本炊きにおける炊飯時間又は炊飯温度を変更することを特徴とする請求項8に記載の炊飯機。
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