JP3238236B2 - 溶着時に結晶化される溶着ガラス及びそれを用いた磁気ヘッド - Google Patents

溶着時に結晶化される溶着ガラス及びそれを用いた磁気ヘッド

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JP3238236B2 JP09629893A JP9629893A JP3238236B2 JP 3238236 B2 JP3238236 B2 JP 3238236B2 JP 09629893 A JP09629893 A JP 09629893A JP 9629893 A JP9629893 A JP 9629893A JP 3238236 B2 JP3238236 B2 JP 3238236B2
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    • C03C3/062Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は任意の部材間を接着する
のに用いる溶着時に結晶化される溶着ガラス及びその溶
着ガラスを用いてコア材などを溶着して製造される磁気
ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガラス、セラミックあるいは金属の同種
材料間または異種材料間の接合には従来より非結晶ガラ
スを用い、これを溶着する方法が用いられている。一例
として溶着ガラスを使用して製造された磁気ヘッドを説
明する。図1に示す磁気ヘッド10においては、セラミ
ック等の非磁性材料からなるヘッド基板12,12’の
間に、センダストやアモルファス合金等の磁性材料から
なる磁性層14とSiO2等の非磁性材料からなる絶縁
膜16が積層され、非磁性材料の介在する磁気ギャップ
20と巻線溝28が形成されて概略構成される。この磁
気ヘッド10を製造するには、図2に示すように、平板
状のヘッド基板12上に、スパッタや蒸着等を利用して
磁性層14と絶縁膜16を交互に積層し、最上部に溶着
ガラス18を塗布し、その溶着ガラス18上にもう一方
の平板状のヘッド基板12’を被せ、熱圧着し、2枚の
ヘッド基板12,12’の間に複数の磁性層14と絶縁
膜16の挟み込まれたブロック体22を製造する。次
に、このブロック体22に、切削、研磨等の工程を施
し、複数個のコア半体を製造し、図3に示すように、少
なくとも一方に巻線溝28の形成された対のコア半体2
4,24’を非磁性膜を介して突き合わせ、溶着ガラス
20を用いて接着して、磁気ヘッド前駆体26を製造す
る。その後、この磁気ヘッド前駆体26に所定の切削工
程や研磨工程等を施して図1に示す磁気ヘッド10が製
造される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記製法で磁気ヘッド
を製造すると、ブロック体22を製造する際と、最後に
コア半体24,24’を接合する際の少なくとも2回に
溶着ガラスを使用することになる。溶着ガラスを用いて
接合するには、一旦そのガラスを溶融するための加熱を
行う。すなわち、ブロック体22を製造する際には、形
成した溶着ガラス18のガラス転移点まで、ブロック体
22を加熱し、溶着ガラス18を溶融させ、そして冷却
固化することでヘッド基板12’を貼り合わせ、また磁
気ヘッド前駆体26を製造する際には、溶着ガラス20
のガラス転移点まで磁気ヘッド前駆体26を加熱し、溶
着ガラス20を溶融させ、そして冷却固化することでコ
ア半体24,24’を接合する。ところが、溶着ガラス
18のガラス転移点が、溶着ガラス20のガラス転移点
と同等もしくは低いと、コア半体24,24’の接合時
に、それまで固化していた溶着ガラス18が再溶融した
り軟化してしまい、接合強度が低下し、接合位置がずれ
るなどの不具合が生じることがあった。磁気ヘッドにお
いては、少しでも位置ずれが生じると磁気特性に大きな
悪影響をおよぼしてしまい、致命的な欠陥となってしま
う。特に、対となるコア半体どうしを接合する際に、ア
ジマス角度を付けて接合する場合があり、この場合、溶
着ガラス18による接合強度が弱まっていると特に位置
ずれが生じ易くなってしまうものであった。
【0004】そこで、このような不具合を防止するため
に、先に行う溶着に使用する溶着ガラスを、後工程での
溶着に使用するガラスのガラス転移点よりも高いガラス
転移点を有するものを使用する方法がある。すなわち、
数段階の加熱を行って磁気ヘッドを製造するにあたっ
て、溶着ガラスを接合に用いた場合、先工程で使用する
溶着ガラスには、後工程で要求されるガラスの作業温度
まで加熱しても軟化しないガラス転移点を有したガラス
を用いる。例えば、最初に行う溶着に使用するガラスと
して、ガラス転移点が700℃以上の高融点ガラスを使
用し、次に行う溶着に使用するガラスとして、ガラス転
移点が600℃前後またはそれ以下の低融点ガラスを使
用する。しかしながら、この方法であると、複数回の加
熱処理がある場合、先工程で使用するガラス程、ガラス
転移点の高いガラスを使用することとなり、その加熱温
度が高くなり、その高温が磁性材料等に悪影響をおよぼ
し、磁性材料の特性が損なわれてしまうことがあった。
さらに、コア材がフェライトであると、高温(例えば、
750℃以上)に加熱されることで、フェライトの素材
性能が損なわれるばかりでなく、ガラスによって侵食さ
れたりすることがあった。
【0005】本発明は前記課題を解決するためになされ
たもので、溶着時に結晶化し、固化後には、再加熱して
もそのガラス転移温度程度の加熱であったならば、再溶
融することがなく、特に磁気ヘッドの接合工程において
磁性膜の熱処理が同時にできる適度の結晶化温度と結晶
溶融温度を有する溶着時に結晶化される溶着ガラス及
び、その溶着ガラスを使用することにより磁性材の特性
を損なうことなく、また後工程で加熱しても接合面がず
れることがなく高精度な接合による磁気ヘッドを提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の溶着時に結晶化
される溶着ガラスは、SiO2を4〜34モル%、Pb
Oを30〜52モル%、B23を3〜35モル%、Ti
2を2〜11モル%、ZnOを3〜15モル%からな
り、かつ結晶化温度が400〜700℃であることを特
徴とするものである。さらには、その結晶溶融温度が7
00℃よりも高い溶着時に結晶化される溶着ガラスであ
る。
【0007】本発明の磁気ヘッドは、少なくともコア材
の接合に上記溶着時に結晶化される溶着ガラスを用いて
製造されたものである。
【0008】
【作用】本発明の溶着ガラスはSiO2、PbO、B2
3を主成分とし、これにTiO2とZnOを特定量添加し
たもので、この本発明のガラスは結晶化温度が低く、溶
着時の加熱で容易に結晶化するものである。一旦、結晶
化したガラスは、再加熱してもそのガラス転移点で溶融
することがなく、ガラス転移点よりも高温の結晶溶融温
度まで固体を維持し続ける。したがって、容易に結晶化
し易い本発明のガラスを溶着ガラスとして用いて磁気ヘ
ッドを製造すれば、溶着ガラスを少なくともその結晶化
温度よりも高い温度まで加熱し、溶着と同時にガラスを
結晶化させておいた状態で固化させることで、後工程に
おいて溶着ガラスを用いる際に、先に溶着させたガラス
のガラス転移点まで加熱したとしても、その固化してい
るガラスはガラス転移点で溶融しないので、溶着してお
いた構造がずれることがない。したがって、溶着ガラス
を複数回使用したとしても、先に使用する溶着ガラスに
ガラス転移点の高いものを用いる必要がない。よって、
ガラス溶着を低温で行うことができるので、磁性材料等
の特性が損なわれることがない。
【0009】
【実施例】本発明の溶着時に結晶化される溶着ガラス
は、SiO2を4〜34モル%、PbOを30〜52モ
ル%、B23を3〜35モル%、TiO2を2〜11モ
ル%、ZnOを3〜15モル%からなるものである。こ
溶着時に結晶化される溶着ガラスにおいては、SiO
2とPbOとB23が主成分である。SiO2の含有量は
4〜34モル%が好ましく、特に、8〜27モル%の範
囲内とすることが好ましい。34モル%の範囲を超える
ようだと融点が上昇してしまい、4モル%を下回ると化
学的耐久性および耐水性が悪化し、強度および耐摩耗性
が劣化してしまう。また、PbOの含有量は30〜52
モル%の範囲であることが好ましく、特に33〜46モ
ル%であることが好ましい。PbOの含有量が52モル
%を超えるようであると、ガラス表面に吸着した水分中
にPbOが溶出し易くなってしまうなどして耐水性が劣
化し、30モル%を下回ると融点が上昇してしまう。ま
た、B23の含有量は3〜35モル%であることが好ま
しく、特に15〜29モル%であることが好ましい。含
有量が35モル%よりも多いと、耐水性が劣化し、9モ
ル%よりも少ないと融点が上昇してしまう。TiO
2は、ガラスを結晶化させる効果があり、その含有量は
2〜11モル%であることが良い。含有量が11モル%
より多いと原料溶融の時点で結晶化してしまい、2モル
%未満では結晶化しないので不適当である。さらに、T
iO2の添加量を前記範囲内で調節することで、溶着ガ
ラスの結晶化開始温度を調整することができ、溶着時の
作業温度と結晶化温度を合せることができる。また、T
iO2には化学的耐久性を向上させる効果もある。ま
た、ZnOは化学的耐久性および耐水性向上の為に添加
するもので、その含有量は3〜15モル%であることが
好ましく、この範囲よりも多くても少なくても効果が小
さくなってしまう
【0010】各種の原料を配合して表1及び表2,3に
示す組成のガラスを調製した。各ガラスは、出発原料の
所定量を秤量し、アルミナ乳鉢で十分混合した後、白金
製坩堝に入れ、850℃〜1200℃に加熱してガラス
溶液とし、攪拌して均一化を図り泡切れを行った後、適
当な温度に予熱した金型に鋳込み、徐冷してブロック状
のガラスを得た。得られた各ガラスの熱膨張係数α(3
0〜300℃、×10-7deg-1)、ガラス転移点Tg
(℃)、屈伏点At(℃)、結晶化温度Tx(℃)と結
晶溶融温度Tf(℃)を調べた。試験結果も表1,2,
3中に示した。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】
【表3】
【0014】表1,2,3から、実施例1〜3のガラス
は結晶化温度が530〜564℃と低いため、磁気ヘッ
ドを製造する際の接合工程において、その接合と磁気ヘ
ッドの金属磁性膜の熱処理(熱処理温度:400〜70
0℃)を同時にできる。しかも、結晶溶融温度が700
℃よりも高く、複数回の熱処理をする際にも一旦結晶化
したガラスが再溶融しない。
【0015】一方、比較例2〜6,8のガラスは、結晶
化せず(または完全に結晶化することがなく)、複数回
の熱処理に耐えることができない。また、結晶化する比
較例1,7のガラスでも、結晶溶融温度Tfが700℃
以下と低く、磁気ヘッドの金属磁性膜の熱処理温度が高
い場合、ガラスが結晶溶融してしまうため、金属磁性膜
の熱処理が行えず、金属磁性膜の選択に制約が生ずる。
【0016】また、熱膨張係数については、磁気ヘッド
用の溶着時に結晶化される溶着ガラスとしては85〜1
10×10-7deg-1程度であれば問題ないが、実施例1
〜3のガラスであればいずれもこの要求を満たしており
問題ない。
【0017】本発明の溶着時に結晶化される溶着ガラス
について磁気ヘッドに適用する一例を示す。磁気ヘッド
を製造するにはまず、図2に示すように、ノンマグフェ
ライトなどのヘッド基板12の表面上に、特開平3−2
0444号、特開平4−12508号公報に示されるよ
うな微結晶の金属からなる薄膜の磁性層14と、SiO
2などの絶縁膜16とをスパッタリング等の薄膜形成法
で交互に積層し、さらに最上部に積層された絶縁膜16
上に上記本実施例に該当する結晶化溶着ガラスからなる
ガラス膜18をスパッタリング等で形成し、次いでヘッ
ド基板12’を被せ、加熱圧着して接合し、コア材であ
るブロック体22を製造する。前記微結晶合金は400
〜700℃の熱処理をすることが必要であり、溶着ガラ
スの結晶化温度もこの温度範囲内であることが望まし
い。また、結晶溶融温度も前記温度範囲の上限値である
700℃よりも高くなくてはならない。尚、磁性層14
とヘッド基板12の接合強度を高めるために、Cr等か
らなるコンタクトメタルを介在させても良い。
【0018】得られたブロック体22に研磨、切削等を
施し、複数のコア半体を製造する。そして、図3に示す
ように、対となるコア半体24,24’を突き合わせ、
予めその突き合わせ面に形成されている溶着ガラス20
を加熱し、両コア半体24,24’を圧着して接合し、
磁気ヘッド前駆体26を製造する。尚、少なくとも一方
のコア半体24には予め巻線溝28を形成しておく。そ
の後、この磁気ヘッド前駆体26に、さらに研磨や切
削、チップスライスなどの処理を施して、図1に示され
るような磁気ヘッド10を製造する。尚、磁気ヘッドに
必要なコイル等に関しては、説明を簡潔にするために説
明おおよび図示を省略している。
【0019】上記磁気ヘッドにおいては、ブロック体2
2及び磁気ヘッド前駆体26を製造する際に、それぞれ
溶着ガラス18と溶着ガラス20を用いている。これら
溶着ガラスを用いて接合するにはガラスを溶融させなけ
ればならず、加熱する。
【0020】従来では、磁気ヘッド前駆体26を製造す
る際に、溶着ガラス20を溶融する為の熱で、既に固化
している溶着ガラス18が再び溶融してしまうことがあ
り、磁気ヘッド前駆体26の製造時にコア半体24が壊
れてしまうことがあった。もしくは、この不具合を回避
するために、溶着ガラス20のガラス転移点よりも高い
ガラス転移点を有するガラスを溶着ガラス18として使
用することがあった。しかし、この方法であると、溶着
ガラス18を溶融させるのに当然により高い温度が必要
であるため、ブロック体22を製造する際に、ブロック
体22をかなりの高温度にまで加熱する必要が生じる。
ブロック体22を高温に晒すと、溶着ガラス18を溶融
することはできるものの、磁性材を熱により劣化させて
しまうことがあった。
【0021】これに対し、本実施例の場合、溶着ガラス
18に容易に結晶化し易い本発明の溶着ガラスを用いて
いるため、ブロック体22を製造する際、溶着ガラス1
8が溶融すると共に、結晶化し、得られたブロック体2
2においては、ガラス18は結晶化状態で固化してい
る。
【0022】結晶化されてガラスは本来のガラス転移点
では再び溶融することがないので、溶着ガラス20を加
熱溶融する際に、ガラス18のガラス転移点まで加熱し
ても、ガラス18は溶融しない。したがって、磁気ヘッ
ド前駆体26を製造する際の加熱によってコア半体24
の構造が軟化し、また壊れることがない。したがって、
不良品の発生率を低減できると共に、製造精度を高めら
れる。また、ガラス18の再溶融が起きないので、ガラ
ス18にガラス転移点の高いものを使用する必要もな
く、ブロック体22を製造する際には低い温度で製造す
ることができる。よって、磁性材が高温に晒されること
がなく、その特性が劣化することがない。したがって、
性能の良い磁気ヘッドを高い歩留りで製造することがで
きる。
【0023】また、実際に上記試験で用いられている実
施例1〜3のガラスを用いて磁気ヘッドを製造したが、
コア半体24,24’の接合時に再加熱を行っても、ガ
ラス18は軟化することなく、接合強度は低下せず、ヘ
ッド基板12’と絶縁膜16との間でずれが生じること
はなかった。
【0024】上記の実施例では溶着時に結晶化される
着ガラスによる溶着の回数は2回であるが、本実施例の
溶着ガラスを使用すれば、加熱する温度を高めることな
く、より多くの回数のガラス溶着を行うことができ、製
造方法の選択幅が広がる。また、従来、高融点ガラスと
低融点ガラスなど数種のガラスを組み合わせて用いてい
たが、本実施例の溶着時に結晶化される溶着ガラスを使
用すれば、複数回のガラス溶着を1種類のガラスで行う
ことができ、製造作業が簡易化され、コストダウンを図
ることができる。
【0025】尚、上記実施例においては、磁性層14及
び絶縁膜16からなる積層体を4層構造のものとした
が、本発明の磁気ヘッドは勿論これに限定されるもので
はなく、その製造過程において溶着ガラスを使用するも
のであるならば、どのような構成の磁気ヘッドであって
もかまわない。また、本発明の溶着ガラスは、磁気ヘッ
ドばかりでなく、例えば、集積回路やダイオード、トラ
ンジスタを収容するアルミナ磁器、ステアタイト磁器の
パッケージを封着するための、あるいは半導体素子を直
接封止するための封着ガラスとして、または接着や被覆
用として広く用いることができる。
【0026】
【発明の効果】本発明の溶着時に結晶化される溶着ガラ
スは、SiO2を4〜34モル%、PbOを30〜52
モル%、B23を3〜35モル%、TiO2を2〜11
モル%、ZnOを3〜15モル%からなり、結晶化温度
が400〜700℃であるもので、より好ましくは、結
晶溶融温度が700℃よりも高いもので、加熱すること
で容易に結晶化し易いものである。そして、ガラスを結
晶化させることで、耐熱性を高め、再溶融しにくいもの
とすることができ、複数回の溶着工程がある場合であっ
ても、前工程で接合した部分の強度が低くなることな
く、再び加熱処理を施すことができる。したがって、本
発明の溶着時に結晶化される溶着ガラスを用いて磁気ヘ
ッドを製造したならば、固化しているガラスの再溶融が
起きないので、高い接合強度を維持し続けることがで
き、不良率を低減せしめることができる。また、ガラス
転移点の高い溶着ガラスを使用する必要がなく、本発明
に係る溶着ガラスを用いて低い温度で磁気ヘッドを製造
することができる。よって、磁性材が高温に晒されるこ
とがなく、その特性が劣化することがない。従って、性
能の良い磁気ヘッドを高い歩留りで製造することができ
る。
【0027】特に、従来では、高融点ガラスと低融点ガ
ラスなど数種のガラスを組み合わせて用いていたが、本
発明の溶着時に結晶化される溶着ガラスを使用すれば、
複数回のガラス溶着を1種類のガラスで行うことがで
き、製造作業が簡易化され、コストダウンを図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気ヘッドの斜視図である。
【図2】ブロック体を示す斜視図である。
【図3】磁気ヘッド前駆体を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 磁気ヘッド 12 ヘッド基板 14 磁性層 16 絶縁膜 18 溶着ガラス 20 溶着ガラス 28 巻線溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G11B 5/235 G11B 5/235 (56)参考文献 特開 平2−184541(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03C 1/00 - 14/00 G11B 5/127 G11B 5/235

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiO2を4〜34モル%、PbOを3
    0〜52モル%、B23を3〜35モル%、TiO2
    2〜11モル%、ZnOを3〜15モル%からなり、結
    晶化温度が400〜700℃であることを特徴とする
    着時に結晶化される溶着ガラス。
  2. 【請求項2】 結晶溶融温度が700℃よりも高いこと
    を特徴とする請求項1に記載の溶着時に結晶化される
    着ガラス。
  3. 【請求項3】 少なくともコア材の接合に、請求項1に
    記載の溶着時に結晶化される溶着ガラスを用いて製造さ
    れた磁気ヘッド。
JP09629893A 1993-04-22 1993-04-22 溶着時に結晶化される溶着ガラス及びそれを用いた磁気ヘッド Expired - Fee Related JP3238236B2 (ja)

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