JP3236508B2 - 金属溶湯供給装置 - Google Patents

金属溶湯供給装置

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JP3236508B2 JP16471396A JP16471396A JP3236508B2 JP 3236508 B2 JP3236508 B2 JP 3236508B2 JP 16471396 A JP16471396 A JP 16471396A JP 16471396 A JP16471396 A JP 16471396A JP 3236508 B2 JP3236508 B2 JP 3236508B2
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政道 岡田
茂 福丸
薫 海野
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Ariake Ceramic Constructions Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Ariake Ceramic Constructions Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶湯(溶融金属)
をダイカストマシンなどの射出スリーブ内に供給するた
めの金属溶湯供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の供給装置としては、例え
ば特開平5−84564号公報に開示されている技術が
公知である。この技術は溶湯の供給系路に複数個の貯留
槽(U字状パイプも含む)が配置され、これらに対して
1〜2個の給排気用パイプを個々に連通させている。そ
してこれらの各パイプに対しては吸引ポンプや吐出ポン
プなどがそれぞれ個別に接続されており、これらのポン
プを作動させて前記の各貯留槽内を減圧したりガスを送
り込んで加圧したりすることで、溶湯の供給を行ってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この技術で
は複数個のポンプを必要とすることから溶湯供給装置と
してのコストが増大する。またこの供給装置を例えばダ
イカストマシンに採用した場合、このマシンの射出スリ
ーブに溶湯を直接供給する貯留槽は吐出ポンプによるガ
スの送り込みによって加圧される構成であるため、溶湯
に対するガスの巻き込みが生じやすく、鋳物の品質低下
を招くことになる。
【0004】本発明の第1の目的は、鋳造機の射出スリ
ーブ内に対する溶湯の供給を一つのバキューム源で可能
とし、また溶湯の供給時に射出スリーブ内及び金型のキ
ャビティ内を減圧することで、溶湯に対するガスの巻き
込みを減少させるとともに、保持炉内で外気に触れた溶
湯の酸化皮膜などが供給されるのを防止して鋳物の品質
を高めることである。
【0005】本発明の第2の目的は、前記の目的に加え
射出スリーブへの溶湯の供給をバルブの開放制御だけ
で停止させることとし、これによって定量の溶湯を正確
に供給可能とすることである。
【0006】
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、保持炉内
の溶湯を鋳造機の射出スリーブ内に供給するための装置
であって、所定量の溶湯が送り込まれて蓄えられる定量
槽と、この定量槽と前記射出スリーブとを連通させてい
る給湯管と、この射出スリーブに対してその内部を減圧
できるように連通させたバキューム源と、前記保持炉の
溶湯中に浸漬させた状態で配置され、前記定量槽に対し
て溶湯を送り込む貯留槽と、この貯留槽内に前記保持炉
内の下方から溶湯を取り込むための開口とを備えてい
。したがって前記バキューム源により射出スリーブ内
を減圧すれば、前記定量槽に蓄えられている溶湯が射出
スリーブ内に供給され、このバキューム源は一つで済む
ことからコストが低減される。またこの溶湯の供給時に
おける射出スリーブ内の減圧により、この射出スリーブ
と連通している金型のキャビティも減圧されるため、鋳
造時において溶湯に対するガスの巻き込みが減少する。
しかも前記定量槽に対して溶湯を送り込む貯留槽には、
前記開口から保持炉内の下方の清浄な溶湯が取り込まれ
ることとなり、この保持炉内の表面で外気に触れた溶湯
の酸化皮膜などが前記定量槽、ひいては射出スリーブに
供給されることが防止される。これらの結果、鋳物の品
質が向上する。
【0008】第2の発明は、第1の発明の金属溶湯供給
装置であって、前記バキューム源と射出スリーブとを連
通させている通路から分岐させて前記定量槽内に連通さ
せた分岐通路と、この分岐通路の開閉制御が可能なバル
ブとを備えていることを特徴とする。これにより、前記
バルブを開放すれば射出スリーブと定量槽との負圧状態
が釣り合い、この定量槽から射出スリーブへの溶湯の供
給が停止される。このようにバルブの開放タイミングを
設定するだけで、射出スリーブに対して定量の溶湯を正
確に供給することができる。
【0009】
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は鋳造機の一つであるダイカストマシンに対
して本発明の金属溶湯供給装置を用いた場合の概要を表
した構成図である。この図面で示すように上面が開放さ
れた保持炉10の内部には溶湯50が貯められており、
この溶湯50の中に密閉型の貯留槽12を浸漬させた状
態で配置している。この貯留槽12の上面には、バルブ
16を備えた加圧通路14が貯留槽12の内部に連通さ
せた状態で接続されている。この加圧通路14は不活性
ガスの供給源(図示外)に接続されており、前記バルブ
16を開くことによって貯留槽12の内部へガスを送り
込むことが可能である。
【0011】前記保持炉10の上方部には密閉型の定量
槽20が配置されており、この定量槽20と前記貯留槽
12とは連通管18によって相互に連通させている。こ
の連通管18の一端部は前記溶湯50の中において貯留
槽12の下部寄りの側面に接続されているとともに、連
通管18の他端部は前記定量槽20の上部寄りの側面に
接続されている。また連通管18の貯留槽12に対する
接続端部寄りには、保持炉10内の下方から溶湯50を
取り込むことができるように開口19が形成されてい
る。なおこの開口19の内径は連通管18の内径よりも
小さく設定されている。
【0012】前記定量槽20とダイカストマシンの射出
スリーブ24とは給湯管22によって連通させている。
この給湯管22の一端部は定量槽20の下部寄りの側面
に接続され、他端部は一度上方へ立ち上げてから前記射
出スリーブ24の外周面に接続されている。前記射出ス
リーブ24内のプランジャチップ26を油圧シリンダ2
8で駆動させることにより、この射出スリーブ24内に
供給されている溶湯が金型30のキャビティ32内へ高
速、かつ高圧力で充填されて製品が鋳造されるのは周知
のとおりである。
【0013】前記射出スリーブ24の内部に対しては真
空ポンプ40(バキューム源)に通じる減圧用の通路4
2を連通させている。一方、前記定量槽20内の上部に
はバルブ48を備えた大気開放用の通路47を連通させ
ている。また前記減圧用の通路42にはその途中から分
岐させた分岐通路44が設けられ、この分岐通路44は
バルブ46を介して前記大気開放用の通路47に連通し
ている。
【0014】つづいて前記保持炉10内の溶湯50の供
給について説明する。まず前記加圧通路14のバルブ1
6を開放することにより、保持炉10内の下方にある清
浄な溶湯50を前記開口19から貯留槽12の内部に流
入させる。つぎに前記定量槽20に連通させている大気
開放用の通路47のバルブ48を開放するとともに、前
記加圧通路14を通じて貯留槽12の内部へ不活性ガス
を送り込んで加圧する。これによって貯留槽12内の溶
湯52は、前記連通管18を通じて定量槽20及び給湯
管22の内部に送られる。
【0015】前記貯留槽12内の加圧により、溶湯52
の一部は前記開口19から保持炉10内に戻されるが、
すでに説明したように開口19の内径は連通管18の内
径よりも小さいので、溶湯52のほとんどは連通管18
を通って定量槽20に送られる。なお前記開口19は貯
留槽12の下部に形成してもよい。
【0016】前記定量槽20への溶湯52の送り込みを
終えたら、前記分岐通路44のバルブ46及び大気開放
用の通路47のバルブ48をそれぞれ閉じた状態で前記
真空ポンプ40を作動させる。これによって前記射出ス
リーブ24及び給湯管22のそれぞれの内部が減圧さ
れ、定量槽20及び給湯管22の内部の溶湯54,56
が射出スリーブ24の内部に供給される。このとき、前
記金型30のキャビティ32内も減圧される。
【0017】前記射出スリーブ24内に定量の溶湯が供
給されたら、前記分岐通路44のバルブ46を開放させ
る。これによって射出スリーブ24と定量槽20とが同
一系となり、相互の負圧状態が釣り合って定量槽20か
ら射出スリーブ24への溶湯の供給が停止される。この
後、前記プランジャチップ26を駆動させることによ
り、射出スリーブ24内の溶湯が金型30のキャビティ
32内へ高速、かつ高圧力で充填される。
【0018】なお前記真空ポンプ40の作動による射出
スリーブ24内の減圧開始からこの射出スリーブ24内
に定量の溶湯が供給されるまでの時間をタイマーなどで
設定しておき、そのタイムアップ信号によって前記バル
ブ46をソレノイドなどの作動によって開放制御すれ
ば、溶湯の正確な供給量が自動的に決定される。また前
記貯留槽12、連通管18、定量槽20及び22はそれ
ぞれ溶湯が外気に触れないように密閉されているため、
供給中の溶湯に酸化皮膜が生成されることも防止され
る。
【0019】図2は竪型の高圧鋳造機に対して本発明の
金属溶湯供給装置を用いた場合の概要を表した構成図で
ある。この図面の鋳造機においても溶湯供給装置として
の構成は図1のものとほとんど同じであるので、図面に
同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0020】以上のように一つのバキューム源でである
真空ポンプ40によって射出スリーブ24内に溶湯を供
給できるのでコストの低減が図れるとともに、この溶湯
の供給時には金型30のキャビティ32内も減圧されて
溶湯に対するガスの巻き込みが減り、鋳物の品質が向上
する。
【0021】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
この実施の形態には特許請求の範囲に記載した技術的事
項の他につぎの技術的事項が含まれていることを付記し
ておく。 1.請求項3記載の金属溶湯供給装置であって、前記貯
留槽内にガスを送り込んで溶湯面を加圧することによ
り、この貯留槽から定量槽への溶湯の供給を可能として
いることを特徴とした金属溶湯供給装置。この構成によ
れば、貯留槽内の加圧力と加圧時間とによってこの貯留
槽から定量槽へ定量の溶湯を正確に送り込むことができ
る。 2.請求項3記載の金属溶湯供給装置であって、前記貯
留槽、定量槽、給湯管はそれぞれの内部に送り込まれる
溶湯が外気に触れないように密閉されていることを特徴
とした金属溶湯供給装置。これによって供給中の溶湯に
おける酸化皮膜の生成が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダイカストマシンに対して本発明の金属溶湯供
給装置を用いた場合の概要を表した構成図。
【図2】高圧鋳造機に対して本発明の金属溶湯供給装置
を用いた場合の概要を表した構成図。
【符号の説明】
10 保持炉 12 貯留槽 19 開口 20 定量槽 22 給湯管 24 射出スリーブ 40 真空ポンプ(バキューム源) 42 減圧用の通路 46 バルブ 50 溶湯 52 溶湯 54 溶湯 56 溶湯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 海野 薫 神奈川県厚木市妻田西3丁目11番2号 有明セラコ株式会社内 審査官 金 公彦 (56)参考文献 特開 平7−276028(JP,A) 特開 平8−290260(JP,A) 特開 平7−195166(JP,A) 特開 平5−84564(JP,A) 特開 平4−187366(JP,A) 特開 平10−5982(JP,A) 特開 平2−127962(JP,A) 特開 平4−123855(JP,A) 特開 平1−245956(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 39/06 B22D 17/30 B22D 35/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保持炉内の溶湯を鋳造機の射出スリーブ
    内に供給するための装置であって、所定量の溶湯が送り
    込まれて蓄えられる定量槽と、この定量槽と前記射出ス
    リーブとを連通させている給湯管と、この射出スリーブ
    に対してその内部を減圧できるように連通させたバキュ
    ーム源と、前記保持炉の溶湯中に浸漬させた状態で配置
    され、前記定量槽に対して溶湯を送り込む貯留槽と、こ
    の貯留槽内に前記保持炉内の下方から溶湯を取り込むた
    めの開口とを備えていることを特徴とした金属溶湯供給
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の金属溶湯供給装置であっ
    て、前記バキューム源と射出スリーブとを連通させてい
    る通路から分岐させて前記定量槽内に連通させた分岐通
    路と、この分岐通路の開閉制御が可能なバルブとを備え
    ていることを特徴とした金属溶湯供給装置。
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DE10212349C1 (de) * 2002-03-13 2003-08-28 Evgenij Sterling Verfahren und Vorrichtung zum Aufbereiten einer Schmelze einer Legierung für einen Giessvorgang
CN104874765B (zh) * 2015-06-12 2017-08-25 东莞帕姆蒂昊宇液态金属有限公司 立式压铸机的材料供给装置及材料供给方法
CN105880543B (zh) * 2016-05-17 2019-01-25 洛阳秦汉精工股份有限公司 一种定量浇注方法及定量浇注装置、成形装置

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