JP3236446B2 - 曲面グラファイトモノクロメータの製造方法 - Google Patents

曲面グラファイトモノクロメータの製造方法

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JP3236446B2
JP3236446B2 JP15462894A JP15462894A JP3236446B2 JP 3236446 B2 JP3236446 B2 JP 3236446B2 JP 15462894 A JP15462894 A JP 15462894A JP 15462894 A JP15462894 A JP 15462894A JP 3236446 B2 JP3236446 B2 JP 3236446B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、X線光学素子、X線
モノクロメータ、中性子線回折ミラー等として利用され
る放物面、球面、非球面、トロイダル曲面等の曲面を有
する曲面グラファイトモノクロメータの製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】X線は、電子線などに比べ、測定強度の
定量性に優れ、物質の定量構造解析、蛍光X線を利用し
た化学分析などに広く使われている。しかしながら、X
線のようにレンズが存在しないために、X線を集光させ
ることができない。そのため、ミクロンオーダーの非常
に微少領域からの構造や歪などの情報を取り出したい場
合、強度を犠牲にしてピンホールを使い、X線を微少領
域に限定して照射し、その情報を取り出すのが通常行わ
れている方法である。しかし、この方法は著しく強度低
下を伴い、それを補うために、できるだけ大きい立体角
を一度に測定できるように、カウンターに工夫を凝らす
などの方法がとられている。また、最近X線を非常に低
角度で物質に入射させると全反射する現象を利用し、ト
ロイダルミラーを用いて集光させる方法が、非常に強度
が強く、平行性のよいビームが得られる放射光などで用
いられてる。このような方法は、放射光に比べて強度
が、1000分の1以下で、発散光しか得られない通常
のX線線封入管球や回転対陰極管型のX線発生器では、
用いることができない。放射光に用いられるミラーは、
大型で、曲率半径が大きく、CVDを用いた結晶や、小
さく切断して平面のグラファイトなどの結晶をはりつけ
て所定の形状を得るなどの方法がとられていた。これら
従来の方法では、通常のX線封入管球や回転対陰極管型
のX線発生器には用いることができない。また、グラフ
ァイトは、抜群の耐熱性や耐薬品性、高伝導性等を備え
ているため、工業材料として重要な位置を占め、電極や
発熱体、構造材として広く使用されている。なかでも、
単結晶グラファイトは、X線や中性子線に対する優れた
分光、反射特性を有するため、X線や中性子線のモノク
ロメータ、フィルタあるいは分光結晶として広く用いら
れている。
【0003】このような単結晶グラファイトを得ること
には、天然に産するものを利用するのが簡単であるが、
良質の天然グラファイトは生産量が非常に限られてお
り、しかも、取り扱いが困難な粉末状、あるいは非常に
小さなブロック状であるため、使用できる用途が限定さ
れてしまう。
【0004】そこで、上記のような天然の単結晶グラフ
ァイトと同等の特性を有する人工グラファイトを製造す
ることが考えられた。一般的な人工グラファイトの製造
方法は、主として次の2つの方法に分類することができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】第1の方法は、Fe,
Ni/C系溶融体からの折出、Si,Al等の炭化物の
分類、あるいは高温、高圧下での炭素溶融の冷却によっ
てグラファイトを製造する方法である。このような方法
によって得られたグラファイトは、キッシュグラファイ
トと呼ばれ、天然グラファイトと同等の物性を示す。し
かし、上記のような方法では、微小な薄片状のグラファ
イトしか得られず、製造工程の煩雑さやコスト的に高く
つくこともあって、工業的にはほとんど利用されていな
い。
【0006】第2の方法は、気相中での炭化水素ガスの
高温分解沈積と、その熱間加工による方法であり、圧力
を印加しつつ3400℃で長時間再焼鈍とするという工
程によってグラファイトが製造される。このようにして
得られたグラファイトは、高配向パイログラファイト
(HOPG)と呼ばれ、その特性は天然グラファイトと
ほぼ同等の優れたものである。この方法では、前記キッ
シュグラファイトとは異なり、かなり大きなサイズのも
のも製造できるが、製造工程が複雑であって歩留りが低
く、非常に高価であるという欠点があるばかりでなく、
曲率の大きなシングルベントがようやく後加工により成
形可能な程度であり、ダブルベントやその他の曲面を有
するミラーをグラファイトで得ることは不可能であっ
た。
【0007】これらの2つの製造方法の欠点を解消し、
製造が容易でコスト安価な製造方法が考案され、様々な
有機物あるいは炭素質物を、3000℃以上で加熱して
グラファイト化する方法が考えられた。しかし、この方
法では、天然グラファイトやキッシュグラファイトと同
等の優れた特性を有するグラファイトを得ることはでき
なかった。例えば、グラファイトの最も典型的な物性で
あるab面方向の電気伝導度は、天然グラファイトやキ
ッシュグラファイトでは1〜2.5×104 S/cmで
あるのに対し、上記方法のものでは、一般に1〜2×1
3S /cmのものしか得られない。このことは、上記
方法ではグラファイト化が完全には進行しないことを示
している。また、グラファイト化が完全に進んでいない
ことは、面という単位で均等なグラファイト化されたも
のを得ることが困難なことを示している。
【0008】上記方法の場合、通常は、出発原料として
コークスなどの炭素質物とコールタール等のバインダー
が使用されるが、コークスやチャーコールを3000度
程度に加熱すねことによって生成される炭素の構造は、
比較的グラファイト(黒鉛)構造に近いものから、それ
とは程遠いものまで、様々な種類のものが存在する。こ
のような炭素の構造のうち、単なる熱処理によって比較
的容易に黒鉛的な構造に変わる炭素を易黒鉛化性炭素と
呼び、そうでないものを難黒鉛化炭素と呼んでいる。こ
のような構造上の相違が生じる原因は、黒鉛化の機構と
密接に関連していて、炭素前駆体中に存在する構造欠陥
が、より高温での加熱処理によって除去され易いか否か
による。したがって、炭素前駆体の微細構造が黒鉛化性
に対して重要な役割を果たすことになる。
【0009】上記のようなコークス等を出発原料とする
方法に対し、高分子材料を用いて、これを熱処理するこ
とによってグラファイトフィルムを製造する方法に関し
て、いくつかの研究が行われており、この方法は、高分
子材料の分子構造を生かすことによって、炭素前駆体の
微細構造を制御しようとするものである。
【0010】上記方法は、高分子を真空中あるいは不活
性気体中で熱処理し、分解および重縮合反応を経て炭素
質物を変え、この炭素質物をさらにグラファイト化する
方法である。しかし、この方法の場合、任意の高分子出
発原料として用いても、優れた特性のグラファイトフィ
ルムが得られるわけではなく、むしろほとんどの高分子
材料は、この目的には使用できないことが判っている。
例えば、上記のようなグラファイト化を目的として熱処
理が試みられた高分子としては、フェノールホルムアル
デヒド樹脂、ポリパラフェニレン、ポリパラフェニンレ
ンオキシド、ポリ塩化ビニルなどがあるが、これらの高
分子は、いずれも難黒鉛化材料に属しており、高いグラ
ファイト化率を有するものではなかった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな高分子を用いるグラファイトの製造方法の問題点を
解決するために種々の研究を行い、数多くの高分子につ
いてグラファイト化を試みた結果、フィルム状のポリベ
ンゾチアゾール(PBT)、ポリアミドイミド(PA
I)、ポリベンゾビスイミダゾール(PBI)、ポリベ
ンゾビスイミダゾール(PBBI)、ポリテレフタルア
ミド(PTA)、ポリフェニレンビニレン(PPV)、
芳香族ポリアミド(PA)、3種類のポリベンゾビスチ
アゾール(PBBT)、ポリベンゾオキサゾール(PB
O)、ポリベンゾビスオキサゾール(PBBO)、ポリ
チアゾール(PT)芳香族ポリイミド(PI)等の高分
子を特定の温度で熱処理するときに、従来既知の高分子
材料よりも容易にグラファイト化することを見出した。
それらの知見に基づき、本発明者らは特許出願を行って
おり、これらは、特開昭61−275114号公報、特
開昭61−275115号公報、特開昭61−2751
17号公報等に開示されている。この方法によれば、上
記のような高分子を、1800℃以上、好ましくは25
00℃以上で加熱することによって、グラファイト化率
の高いグラファイトを容易に短時間で製造することがで
きるようになった。
【0012】グラファイト化の程度を表わすには、格子
定数、C軸方向の結晶子の大きさなどX線解析のパラメ
ータ、あるいはそれから算出される黒鉛化率がよく用い
られ、また、電気伝導度値もしばしば用いられる。格子
定数は、X線の(0002)回折線の位置から計算さ
れ、天然単結晶グラファイトの格子定数である6.70
8Aに近いほどグラファイト構造が発達していることを
示している。CX軸方向の結晶子の大きさは、(000
2)回折線の半値幅から計算され、結晶子の値が大きい
ほどグラファイトの平面構造がよく発達していることを
示しており、天然単結晶グラファイトの結晶子の大きさ
は1000A以上である。黒鉛化率は、結晶面間隔(d
022)から計算される(文献:カルボン第1巻129
頁、1965年(Les Carbons Vol.1 p129,1965参
照))。そして、天然単結晶グラファイトの黒鉛化率は
勿論100%である。電気伝導度数は、グラファイトの
ab面方向の値で示し、伝導度値が大きいほどグラファ
イト構造に近いことを示しており、天然単結晶グラファ
イトでは1〜2.5×104S/cmである。
【0013】さらに、グラファイト構造を評価するため
のX線回折パラメータの1つに、ab面の重なり方を示
すロッキング特性がある。これは、回折強度曲線と言わ
れ、単色で平行なX線束が入射したときに結晶を回転し
て得られる回折強度曲線であって(000l)回折線の
出現する角度で2θを固定し、θを回転することによっ
て測定される。この値は、吸収の半値幅をもって評価さ
れ、回転角度(°)で表わされる。この値が小さいほど
ab面がきれいに重なっていることを示している。
【0014】本申請の曲面グラファイト結晶とは、発散
型のX線を作り出す通常のX線発生装置に取り付けて使
うことを主な目的とし、トロイダル形状に組み立て加工
したグラファイト結晶を使って、従来のピンホールを用
いた場合のように強度を著しく低下させることなく、X
線を集光させ、微少領域からの定量X線回折を可能にす
る。さらに、本曲面グラファイトモノクロメータは、ト
ロイダルミラーを用いた場合のように、X線を0.1度
程度の低角で入射させ、反射(reflection)させること
を利用しているのではなく、グラファイト単結晶の(0
002)面からの回折(diffraction)を用いているた
め、集光と同時に単色化を行うことができる。この点だ
けでも、従来のピンホールを用いる方法に比べ、測定デ
ータを改善し、強度の定量性を著しく向上させる曲面グ
ラファイトモノクロメータである。
【0015】さらに加えては、先に述べた、特定の高分
子フィルムからグラファイトを製造する方法は、容易で
コスト安価である等、非常に優れた方法であり、特に、
面内で均質なグラファイト化がなされていることがわか
ったが、この方法について、さらに、曲面、非球面、グ
ラファイト曲面などの曲面グラファイト結晶を製造する
ためには、その後いろいろな検討を加えた結果、次のよ
うないくつかの改良すべき問題点があることが明らかに
なった。
【0016】その第1の問題点は、この方法では、薄手
のトロイダル形状グラファイト結晶を製造することがで
きないばかりでなく、厚手のトロイダル形状グラファイ
ト結晶、すなわちブロック状トロイダル形状グラファイ
ト結晶を製造することができないということである。グ
ラファイト化の反応は一見、出発原料フィルムの厚さと
は無関係のように考えられるが、実際には、グラファイ
ト化反応は原料の厚さに強く依存している。フィルムの
厚さと、グラファイト化については、発明者らは、種々
の実験を行った結果を特許出願している。そして、その
技術をさらに発展させる形で、球面、非球面、トロイダ
ル曲面の曲面グラファイト結晶の製造方法に取り組んで
きた。
【0017】この発明の課題は、平行フィルム面内でグ
ラファイト化が進むフィルムのグラファイト化をグラフ
ァイト化が進むプロセスを改良し、球面、非球面、トロ
イダル曲面等(以下これらを総称し曲面)の各曲面等方
性黒鉛型形状に沿ったグラファイト化を解決することで
あり、特に、この製造方法を用いて、発散型のX線の強
度を著しく強化するという課題を解決する曲面グラファ
イト結晶の製造方法であるのである。
【0018】上記課題を解決する、この発明のうち、請
求項1記載の発明は、高分子フィルムを400℃以上で
かつ10Kg/cm2以上の圧力を断続または継続的に
加え、かつ所定の曲面を構成の一 部に加工された等方
性黒鉛型に加熱圧着することにより、曲面を有する曲面
グラファイトモノクロメータを得る曲面グラファイトモ
ノクロメータの製造方法である。
【0019】また、請求項2記載の発明は、ポリベンゾ
チアゾール、ポリベンゾビスチアゾール、ポリペンゾオ
キサゾール、ポリベンゾビスオキサゾール、ポリアミド
イミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾビスイミ
ダゾール、ポリテレフタルアミド、ポリフェニレンビニ
レン、芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミド、ポリオキ
サジアゾールの中から選ばれた厚さ1〜400μmの単
独または複数の高分子フィルムを400〜2000℃で
熱処理して炭素質フィルムを作製し、得られた炭素質フ
ィルムを単独または、複数枚重ねて、2200℃以下の
温度領域では20Kg/cm2以下、2200℃以上の
温度領域では20Kg/cm2以上の圧力を断続または
継続的に加えながら所定の放物面、球面、非球面、トロ
イダル曲面を構成の一部に加工された等方性黒鉛型に加
熱圧着して得られた少なくとも1個以上の曲面形状を有
するグラファイト結晶で構成されることを特徴とする放
物面、球面、非球面、トロイダル曲面などの曲面グラフ
ァイトモノクロメータの製造方法である。
【0020】また、請求項3記載の発明は、ポリベンゾ
チアゾール、ポリベンゾビスチアゾール、ポリペンゾオ
キサゾール、ポリベンゾビスオキサゾール、ポリアミド
イミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾビスイミ
ダゾール、ポリテレフタルアミド、ポリフェニレンビニ
レン、芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミド、ポリオキ
サジアゾールの中から選ばれた厚さ1〜400μmの高
分子フィルムを熱処理して炭素質フィルムを作製し、得
られた炭素質フィルムを単独または、複数枚重ねて10
Kg/cm2以上の圧力を断続的に加えながら400℃
以上で所定 の放物面、球面、非球面、トロイダル曲面
を構成の一部に加工された型に加熱圧着して得られた少
なくとも1個以上の曲面形状を有するグラファイト結晶
で構成されることを特徴とする放物面、球面、非球面、
トロイダル曲面等の曲面グラファイトモノクロメータの
製造方法。
【0021】さらに、請求項4記載の発明は、前記請求
項1、請求項2、請求項3記載のグラファイト型の曲面
が、上下の型ではさみつけた状態で、上下の型の力のベ
クトルが上下のみとなるように設計されたグラファイト
型を用いて製造されたことを特徴とする曲面グラファイ
トモノクロメータの製造方法である。
【0022】
【作用】請求項1記載の発明によれば、高分子フィルム
をグラファイト化して得られ曲面グラファイトモノクロ
メータを製造することを特徴とし、前記特定の高分子フ
ィルムを熱処理することによって良好な品質の炭素質フ
ィルムを作製できるというグラファイト結晶化を利用す
ることによって得られるものである。
【0023】さらに、請求項2、請求項3記載の発明に
よれば、この炭素質フィルムを複数枚重ねて加熱圧着す
る際に、所定の放物面、球面、非球面、トロイダル曲面
を構成の一部に加工された等法性黒鉛型に加熱圧着し
て、400℃以上でかつ10Kg/cm2以上の圧力を
継続または、断続的に加えることによって、ロッキング
特性等の諸特性に非常に優れているとともに、単層のフ
ィルムでは得られない分厚いブロック状のグラファイト
結晶を製造することができるというものである。
【0024】請求項4記載の発明によれば、前記等法性
黒鉛型の曲面が、上下の型で、はさみつけた状態で上下
の型の力のベクトルが、加圧方向すなわち、上下のみと
なるように設計された等方性黒鉛型を用いて製造された
ことを特徴とする曲面の製造方法であり、それによって
優れたX線の反射特性とモノクロ特性を持つ曲面グラフ
ァイトモノクロメータを得ることができるものである。
【0025】
【実施例】(実施例1) まず、この発明では、出発原料となる高分子フィルムと
して、芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミド、ポリオキ
サジアゾールの中から選ばれた高分子からなるフィルム
を用いる。上記各種ポリイミドには、ポリベンゾチアゾ
ール、ポリベンゾビスチアゾール、ポリペンゾオキサゾ
ール、ポリベンゾビスオキサゾール、ポリアミドイミ
ド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾビスイミダゾ
ール、ポリテレフタルアミド、ポリフェニレンビニレ
ン、下記の一般式(1)で代表される芳香族ポリイミド
がある。
【0026】
【化1】
【0027】
【化2】
【0028】
【化3】
【0029】上記各種ポリアミドには、下記の一般式
(2)で代表される芳香族ポリアミドがある。
【0030】
【化4】
【0031】具体的な高分子フィルムの材料組成や配合
は、用途や製造条件によって適宜選択して実施される。
高分子フィルムの厚みは、400μm以下、好ましくは
1〜400μmの範囲のものが用いられる。フィルム厚
が400μmよりも厚くなると、炭素化およびグラファ
イト化の過程において発生するガスのために、内部構造
の乱れた炭素前駆体(すなわち難黒鉛化炭素)しかでき
ず、その後にトロイダル形状の一部の形状を有する型に
加熱圧着する、すなわちホットプレス工程を行っても良
質のグラファイトを得ることができない。フィルム厚が
薄い場合には特に大きな制限はない。1μmよりも薄く
なるとね同じ厚さのグラファイトブロックを製造するの
に、より多数枚の炭素質フィルムを製造しておく必要が
あるので、経済的に不利である。
【0032】炭素質フィルムを製造するための熱処理温
度は400〜2000℃の範囲で実施される。2000
℃以上の温度領域で熱処理を行うこともできるが、上記
温度範囲内で熱処理したものを、図1および図2に示し
たミラーまたはモノクロメータを得るため図3(c),
(d),(e),(f)のような形状まで分割し、放物
面、球面、非球面、トロイダル曲面を構成の一部に加工
された等法性黒鉛型に加熱圧着して、ホットプレスした
方が、最終的に製造されるグラファイトの品質に良い結
果を与える。この工程は、ホットプレスの前の予備的な
熱処理工程であるが、この段階では高分子フィルムを重
ねないで別々に熱処理したほうがよく、特に、400μ
m以上の厚さには重ねないほうがよい。これは、高分子
フィルムを重ねた状態で熱処理すると、高分子フィルム
からのガス発生が抑えられ、厚いフィルムを使用したの
と同じような欠点が生じるからである。上記のような予
備的な熱処理工程を経て炭素質フィルムを製造した後、
複数枚の炭素質フィルムを重ねて、本格的な加熱および
圧着工程であるホットプレス工程を行い、炭素質のグラ
ファイト化を進行させて、図1、図2および図3に示し
たミラーまたはモノクロメータを得るため放物面、球
面、非球面、トロイダル曲面を構成の一部に加工された
等方性黒鉛型に加熱圧着して得られる曲面グラファイト
結晶、すなわち図3(c),(d),(e),(f)の
ような形状まで分割し、4分割の場合はトロイダル曲面
グラファイト結晶19を有するトロイダル曲面グラファ
イト結晶モノクロメータ18を得ることであり、8分割
の場合はトロイダル曲面グラファイト結晶21を有する
トロイダル曲面グラファイト結晶モノクロメータ20の
形状で加工製造することができる。すなわち、X線入射
口17とX線モノクロ出射口16を有するトロイダル曲
面グラファイト結晶15を有するトロイダル曲面グラフ
ァイト結晶モノクロメータ14を製造することができる
のである。このホットプレス工程では、圧力印加の方法
と温度制御が重要である。すなわち、このホットプレス
工程では、熱処理中に炭素質フィルムに発生するシワを
取り除きながら圧着することが必要である。そのような
処理条件を研究した結果、2200℃以下の温度領域で
は20Kg/cm2以下の圧力であることが必要であ
り、 この温度領域で上記圧力以上に圧力印加すると、
炭素質フィルムが割れてしまう。なお、圧力を急激に印
加せず徐々に圧力を加えるようにすれば、割れを防ぐ上
でより有効である。2200℃以上の温度領域では、完
全な装着を実現するために20Kg/cm2以上の圧力
が必要であり、それ以下の圧力では圧着が充 分に行わ
れない。
【0033】上記のような製造工程を経ることによっ
て、分厚いブロック状をなすとともにロッキング特性が
著しく改良された所定のあらかじめ設計された少なくと
も1個以上の曲面形状を有する放物面、球面、非球面、
トロイダル曲面の構成の一部として加工された、曲面グ
ラファイト結晶を製造することができる。例えば、従来
技術で挙げた前記PODフィルム(厚み4,25,10
0,450μm)を100℃で熱処理して炭素質フィル
ムを製造した後、それぞれの厚みのフィルムを10枚ず
つ重ねてホットプレス工程を行う。ホットプレス工程
は、昇温過程で、2200℃までは4Kg/cm2の圧
力を印加し、2200以上になると20 Kg/cm2
圧力を印加し、3000℃で一定時間処理を行って曲面
グラ ファイト結晶を製造する。
【0034】つぎに、上記方法とは一部異なる製造方法
であって、同様にロッキング特性等に優れるともに、分
厚い曲面グラファイト結晶を製造できる方法について説
明する。
【0035】高分子フィルムの材質や、炭素質フィルム
を製造するための熱処理工程については、前記した実施
例の製造工程と同様に実施できるので、詳細な説明は省
略する。この実施例の製造方法では、ホットプレス工程
において、400℃以上の温度領域で圧力を断続的に加
えることを特徴とする。前記したように、炭素質フィル
ムのホットプレス工程においては、熱処理によって生じ
るシワや歪みをいかにうまく取り除くかということが重
要であり、また、放物面、球面、非球面、トロイダル曲
面を構成の一部に加工された等方性黒鉛型の形状とセッ
ティング方法が重要である。この点を踏まえて、圧力を
断続的に印加することが非常に有効である。図1、図2
および図3に示したミラーまたはモノクロメータを得る
ためには、それらの放物面、球面、非球面、トロイダル
曲面を構成の一部に加工された等方性黒鉛型に加熱圧着
して曲面グラファイト結晶モノクロメータを製造するの
である。
【0036】継続的な圧力の加え方としては、熱処理過
程の低い温度領域では、加える圧力の最大値を比較的小
さくしておき、高い温度領域では圧力の最大値を大きく
していくようにすると、より効果が大きい。加える圧力
の最大値は、2200℃以下では20Kg/cm2以下
であることが最も望ましいが、10Kg/cm2以上で
あれば有効である。2200℃以上では、20Kg/c
2あるこ とが望ましいが、10Kg/cm2以上の圧
力であればよい。
【0037】各実施例において、グラファイト化の程度
を評価するために、ロッキング特性を測定しており、こ
れらの物性の測定条件は下記のとおりである。
【0038】ロッキング特性(○) 理学電機社製ロータフレックスRU−200B型X線回
折装置を用い、グラファイト(0002)線のピーク位
置におけるロッキング特性とした。
【0039】図1に示した球面のグラファイト結晶2か
らなる球面ミラーモノクロメータ1場合は、直径面に光
源3と集光点5を設けることにより強いX線4を集光す
ることができる。また、図2に示した放物面のグラファ
イト結晶7,12の放物面ミラーモノクロメータ6,1
1場合は、2個のグラファイト結晶放物面ミラーモノク
ロメータを用いてX線源8をグラファイト結晶7放物面
ミラー6の焦点に設置し、測定物10にX線9を照射
し、しかる後に、対向して設置してなるグラファイト結
晶12からなる放物面ミラーモノクロメータ11の焦点
に設置してなるセンサー13にて分析することができる
という優れたものである。
【0040】(実施例2) トロイダル曲面結晶を得るための設計手法の原理、特に
トロイダル結晶モノクロメータの原理を図4で説明す
る。
【0041】トロイダル結晶モノクロメータの集光原理
図を図4に示す。図中はX線ターゲットの商店、Sは試
料、(AA′B′B)はトロイダル結晶モノクロメータ
本体、XX′はX線の本体、OおよびO′はそれぞれ紙
面上の焦点円の中心、円弧FCSおよびFC′Sがこれ
ら中心に該当する焦点円である。したがって、距離FS
は、X線ターゲットと試料との距離であり、回折装置に
依存する。また、焦点円の半径OF(=rf)は使用す
るX線の波長λが決まれば、距離FSを使って、以下の
式から計算できる。まずブラッグの回折条件から、散乱
角Θは以下の式で与えられる。
【0042】 Θ=sin-1(λ/2d) (1) ここで、dはグラファイトの(0002)面の面間隔で
3.354Åである。したがって、 rf=FS/(2sin2Θ) (2) これは、トロイダル結晶モノクロメータの水平面内出の
焦点円の半径を与える。また、トロイダル結晶モノクロ
メータの中心部および入口の半径CMとANは、トロイ
ダル結晶モノクロメータの長さNN′、距離FS、散乱
角Θを使って、次式で与えられる。
【0043】 CM=(FS/2)tanΘ (3) AN=(1/2)(FS−NN′)tanΘ (4) 焦点Fから発散したX線は、ブラッグ条件を満足させる
ように焦点円に沿って曲げられたグラファイト結晶モノ
クロメータ上で回折され、もう1つの焦点Sで単色化さ
れた回折ビームが集光する。
【0044】実際のトロイダル曲面結晶モノクロメータ
設計において、図5に示した実例を使って以下に説明す
る。
【0045】(1) 式(2)から解るように散乱角が
大きくなればなるほど水平方向の曲率は大きくなる。し
たがって、波長の短い特性X線を設計の対象とするほう
が曲率は小さくなり、どちらかというと成形が容易にな
ると考えられる。
【0046】(2) 距離FSは、上記したように装置
に依存する定数である。すなわち、X線ターゲットを保
持する管球シールドの大きさやゴニオメータの半径など
によって決まる。式(2)から解るように距離FSと焦
点円の半径rfは、比例 関係にあるので、FSが長くな
れば水平の曲率は小さくなり、成形としては、より容易
になる方向である。
【0047】具体的に、モリブデンKα線用のX線封入
管球を理学電機(株)製のX線管球シールドに取り付け
て、理学電機(株)製のゴニオメータを用いた場合を例
に、トロイダル曲面結晶モノクロメータの大きさを実際
に計算した。
【0048】X線管球は、0.4mm×8mmの点焦点
を使ったと仮定している。 距離FS=182mm(実測値) d(0002)=3.354Å 式(1)よりΘ=6.082°。したがって、式(2)
より rf=431.9mm ここで、トロイダル曲面結晶モノクロメータの長さ、N
N′を20mmとすると、式(3.1)より、トロイダ
ル曲面結晶モノクロメータの腹の部分の半径CM=9.
70mm。式(4)より、トロイダル曲面グラファイト
結晶モノクロメータの縁の部分の半径AN=8.63m
mとなった。
【0049】図6に、このようにして得られたトロイダ
ル曲面グラファイト結晶モノクロメータ14とX線光路
図を示した。
【0050】X線源23からX線25がトロイダル曲面
グラファイト結晶モノクロメータ14に入射されたモノ
クロ化および集光されたX線がスポット24に集光さ
れ、約100倍のモノクロ化されたX線を集光すること
ができた。但し、完全モノクロ化をするためには、図6
の光源から直接焦点に入るX線を除去するためビームス
トッパー又は、銅(Cu)のKα線の場合にはNi箔を
光源からトロイダル形状の出口端面を結んだ線上に含ま
れる特定のフィルターを設けることにより得ることがで
きる。同様に、X線の波長によって決定される光源と集
光点を持つ図1の球面グラファイト結晶モノクロメー
タ、図2の放物面グラファイト結晶モノクロメータも得
ることができた。
【0051】(実施例3) 10μmの厚さのPOD、PA、PIの各高分子フィル
ムを黒鉛板に挟んで、窒素雰囲気中で毎分20℃の昇温
速度で1000℃まで昇温した後、1000℃で1時間
保持して熱処理を行い、炭素質フィルムを得た。
【0052】それぞれの材料からなる炭素質フィルムを
20枚ずつ重ね、中外炉工業株式会社製、超高温ホット
プレスを用いてホットプレス工程を行い、グラファイト
ブロックを得た。ホットプレス工程の処理条件は、毎分
10℃の昇温速度で昇温し、1000〜2200℃の温
度領域で圧力を加えながら所定の、すなわち図1および
図2に示したミラーまたはモノクロメータ、または図3
(c),(d),(e),(f)のような形状まで分割
したトロイダル曲面を構成の一部に加工された等方性黒
鉛型に加熱圧着して圧力を徐々に加え、最終的に20K
g/cm2まで増加させた。2800℃以上の温度領域
では圧力を40Kg/cm2にし、3000℃で1時間
プレスした。このときの、トロイダル曲面を構成の一部
に加工された等方性黒鉛型の形成、および、セッティン
グ位置設計によって物性が異なってくるし、成形できな
いことも発生した。このようにして得られた曲面グラフ
ァイト結晶の物性値は、上記のような処理条件で実際に
グラファイトを製造したところ、そのロッキング特性
は、0.6°(4μm)、0.8°(25μm)、1.
5°(100μm)、1.8°(450μm)となり、
ロッキング特性の著しい向上が認められた。
【0053】(実施例4) 次に実施例3の方法にて実施した8分割トロイダル形状
グラファイト型についての発明を図7、図8に示した等
方性黒鉛型で実施した例を説明する。
【0054】図7の等方性黒鉛上型26と下型27で
は、どのようなセッティングでも良品は得られなかっ
た。これは、上下の設計曲面28,29に挟まれたフィ
ルムがグラファイト化するに従い矢印30,31の方向
に滑りが発生するためと考えられる。この方法では、し
ばしば型を破壊する結果を招いた。図8に示した等方性
黒鉛上型34と下型35のような型で始めて良品を得る
ことができた。これは、上下の設計曲面32,33が型
の中心に曲面重心がくるように設計されているからであ
る。すなわち、上下の圧力が、できるだけ他の方向に分
散されないことが重要である。
【0055】
【発明の効果】本発明による曲面グラファイト結晶の製
造方法は、今まで、生物の研究者や物性研究者が、必要
としている小型で、しかも高強度のX線をスリットまた
は、スポットで得ることができるという従来にない画期
的なものである。
【0056】これは、特定の高分子フィルムを重ねるこ
とにより、フィルム間で高結晶のグラファイトを得ると
いう、優れたプロセスから得られるものであり、具体的
には、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾビスチアゾー
ル、ポリペンゾオキサゾール、ポリベンゾビスオキサゾ
ール、ポリアミドイミド、ポリベンゾイミダゾール、ポ
リベンゾビスイミダゾール、ポリテレフタルアミド、ポ
リフェニレンビニレン、芳香族ポリイミド、芳香族ポリ
アミド、ポリオキサジアゾールの中から選ばれた厚さ1
〜400μmの高分子フィルムを熱処理して炭素質フィ
ルムを作製し、得られた炭素質フィルムを単独または、
複数枚重ねて、10Kg/cm2以上の圧力を断続的に
加えながら400℃以上の所定の放物面、球面、非球
面、トロイダル曲面を構成の一部に加工された型に加熱
圧着して得られるというものである。このようにして得
られた少なくとも1個以上の曲面形状を有するグラファ
イトモノクロメータを得るという画期的な製造方法であ
り、球面のグラファイト結晶ミラーモノクロメータ場合
は、X線の波長によって決定される円周点に存在する光
源3と集光点5を設けることにより強いX線を集光する
ことができる。また、放物面のグラファイト結晶ミラー
モノクロメータ場合は、少なくとも1個以上のグラファ
イト結晶放物面ミラーモノクロメータを用いてX線源8
をグラファイト結晶7放物面ミラー6の焦点に設置し、
測定物10にX線9を照射し、2個の場合は、対向して
設置してなるグラファイト結晶12放物面ミラーモノク
ロメータ11の焦点に設置してなるセンサー13にて分
析することができるという優れたものである。これによ
って、スリットを使うことなく、曲線状の平行X線光を
得ることができる。特に、トロイダル曲面グラファイト
モノクロメータ14の場合、従来のX線分析装置に挿着
するだけで、約100倍以上の高強度のX線スリットま
たはスポットを得ることができるという優れた効果を得
ることができる。また、製造に必要な所定の放物面、球
面、非球面、トロイダル曲面を構成の一部に加工された
型は、加圧圧着時に加圧応力方向の圧力を、他の方向に
分散することを少なく加圧することができるように工夫
された型を用いることにより、高温時の圧力軸の損傷
や、焼成結晶グラファイトの損傷を防ぐことができると
いう効果を示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるグラファイト結晶球
面ミラーモノクロメータの構成図
【図2】本発明の一実施例におけるグラファイト結晶放
物面型ミラーモノクロメータの構成図
【図3】(a)は全体の組み合わせ正面図 (b)は全体の組み合わせ側面図 (c)は光路軸方向に沿って直行する2平面で切断され
た本発明のトロイダル曲面モノクロメータの4分割正面
図 (d)は図3(c)の側面図 (e)は本発明のトロイダル曲面モノクロメータの8分
割正面図 (f)は図3(e)の側面図
【図4】グラファイト結晶トロイダルモノクロメータの
原理説明図
【図5】本発明のトロイダル曲面モノクロメータの8分
割曲面を組み立てた構成図
【図6】トロイダルモノクロメータとX線光路図
【図7】(a)は8分割トロイダル曲面用等方性黒鉛型
の悪い型の事例である等方性黒鉛型の側面図 (b)は8分割トロイダル曲面用等方性黒鉛型の悪い型
の事例である等方性黒鉛型の正面図
【図8】(a)は8分割トロイダル曲面用等方性黒鉛型
の良い型の事例である等方性黒鉛型の側面図 (b)は8分割トロイダル曲面用等方性黒鉛型の良い型
の事例である等方性黒鉛型の正面図
【符号の説明】
1 球面ミラーモノクロメータ 6,11 グラファイト結晶放物面ミラーモノクロ 14 グラファイト結晶トロイダル形状ミラーモノクロ 22 8分割グラファイト結晶トロイダル形状ミラーモ
ノクロ 34 8分割トロイダル形状用等方性黒鉛上型 35 8分割トロイダル形状用等方性黒鉛下型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 睦明 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番 1号 松下技研株式会社内 (72)発明者 松原 英一郎 京都府京都市左京区高野西開町1番地 第2久米マンション4−16 (56)参考文献 特開 平2−257100(JP,A) 特開 平1−292297(JP,A) 特開 平1−105199(JP,A) 特開 昭62−87899(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21K 1/06 C01B 31/04 G01N 23/00 - 23/227

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子フィルムを400℃以上でかつ1
    0Kg/cm 2 以上の圧力を断続または継続的に加え、
    かつ所定の曲面を構成の一部に加工された等方性黒鉛型
    に加熱圧着することにより曲面を有する曲面グラファイ
    トモノクロメータを得る曲面グラファイトモノクロメー
    タの製造方法。
  2. 【請求項2】 ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾビス
    チアゾール、ポリペンゾオキサゾール、ポリベンゾビス
    オキサゾール、ポリアミドイミドポリベンゾイミダゾ
    ール、ポリベンゾビスイミダゾール、ポリテレフタルア
    ミド、ポリフェニレンビニレン、芳香族ポリイミド、芳
    香族ポリアミド、ポリオキサジアゾールの中から選ばれ
    た厚さ1〜400μmの単独または複数枚の高分子フィ
    ルムを400〜2000℃で熱処理して炭素質フィルム
    を作製し、得られた炭素質フィルムを単独または、複数
    枚重ねて、2200℃以下の温度領域では20Kg/c
    2 以下、2200℃以上の温度領域では20Kg/c
    2 以上の圧力を断続または継続的に加えながら所定の
    放物面、球面、非球面、トロイダル曲面を構成の一部に
    加工された等方性黒鉛型に加熱圧着し、放物面、球面、
    非球面、トロイダル曲面の中の少なくとも1個以上の曲
    面形状を有するグラファィト結晶を得ることを特徴とす
    曲面グラファイトモノクロメータの製造方法。
  3. 【請求項3】 ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾビス
    チアゾール、ポリペンゾオキサゾール、ポリベンゾビス
    オキサゾール、ポリアミドイミド、ポリベンゾイミダゾ
    ール、ポリベンゾビスイミダゾール、ポリテレフタルア
    ミド、ポリフェニレンビニレン、芳香族ポリイミド、芳
    香族ポリアミド、ポリオキサジアゾールの中から選ばれ
    た厚さ1〜400μmの高分子フィルムを熱処理して炭
    素質フィルムを作製し、得られた炭素質フィルムを単独
    または、複数枚重ねて、10Kg/cm 2 以上の圧力を
    断続的に加えながら400℃以上で所定の放物面、球
    面、非球面、トロイダル曲面を構成の一部に加工された
    型に加熱圧着し、放物面、球面、非球面、トロイダル曲
    面の中の少なくとも1個以上の曲面形状を有するグラフ
    ァイト結晶を得ることを特徴とする曲面グラファイトモ
    ノクロメータの製造方法。
  4. 【請求項4】 グラファイト型の曲面が、上下の型で、
    はさみつけた状態で、上下の型の力のベクトルが、上下
    のみとなるように設計されたグラファイト型を用いて製
    造されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載の曲面グラファイトモノクロメータの製造方法。
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