JP3235644B2 - 汚泥焼却炉の立上げ運転制御方法およびその装置 - Google Patents

汚泥焼却炉の立上げ運転制御方法およびその装置

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JP3235644B2
JP3235644B2 JP33112696A JP33112696A JP3235644B2 JP 3235644 B2 JP3235644 B2 JP 3235644B2 JP 33112696 A JP33112696 A JP 33112696A JP 33112696 A JP33112696 A JP 33112696A JP 3235644 B2 JP3235644 B2 JP 3235644B2
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temperature
rate
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hearth temperature
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和明 飯嶋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、立上げ運転時から
定常運転時に至るまで汚泥焼却炉を昇温させる汚泥焼却
炉の立上げ運転制御方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、下水処理場では、流入下水中に
元々含まれている懸濁固形物や下水処理の一般的な方法
である生物処理で余剰汚泥固形物が発生し、汚泥とな
る。かかる汚泥を焼却処分するため汚泥焼却炉が用いら
れている。汚泥焼却炉では、炉床温度は800℃付近の
高温の定常状態にされ、汚泥が焼却処分されている。
【0003】汚泥焼却炉における炉床温度を高温の定常
状態にするため、汚泥焼却炉は低温から立ち上げられ、
昇温される。立上げ運転時には、昇温のプロセスを的確
に行なう制御が要求されている。汚泥焼却炉は図14に
示すように知られている。図において、符号1は汚泥焼
却炉で、汚泥焼却炉1は、炉体2を有している。
【0004】炉体2の内部は空気分散板3を介して炉底
部4と炉床部5に分割されている。炉体2の1側の壁部
2Aの空気分散板3の下側部分には、炉底バーナ6が装
着されている。炉底バーナ6は汚泥を焼却する前に予め
炉底部4を高温状態に昇温させるものである。炉体2の
他側の壁部2Bの空気分散板3の下側部分には、空気取
入口7が設けられている。
【0005】炉床部5においては、水分を含んだ汚泥を
瞬間的に焼却するための熱容量が大きい砂を流動させる
ようになっている。炉体2の上端2Cには燃焼ガスを排
出する排出口8が形成されている。排出口8には排気管
8Aが接続され、排気管8Aの途中には、排ガス酸素濃
度センサ8Bが介装されている。
【0006】炉体2の1側の壁部2Aの空気分散板3の
上側部分には、汚泥供給装置9と、汚泥供給装置9の下
方に位置して炉床ガン10とが装着されている。汚泥供
給装置9は適当な水分量だけ脱水された汚泥(未だ水分
を含んでいる)を炉体2内に供給するものである。炉床
ガン10は炉体2に燃料を供給するためのもので、炉床
部5の炉床温度を昇温させるようになっている。
【0007】炉体2の他側の壁部2Bの空気分散板3の
下側部分には、炉底温度センサ11が装着され、炉体2
の他側の壁部2Bの空気分散板3の上側部分には、炉床
温度センサ12が装着されている。炉底温度センサ11
は汚泥焼却炉1の炉底部4の温度を検出するものであ
る。炉床温度センサ12は汚泥焼却炉1の炉床部5の温
度を検出するものである。
【0008】前記炉底バーナ6は第1燃料供給管13の
先端に接続され、第1燃料供給管13の途中には、炉底
バーナ補助燃料用バルブ14が介装されている。前記炉
床ガン10は第2燃料供給管15の先端に接続され、第
2燃料供給管15の途中には、炉床ガン補助燃料用バル
ブ16が介装されている。炉底温度センサ11,炉床温
度センサ12は制御装置17の入力側に接続され、制御
装置17の出力側に炉床ガン補助燃料用バルブ16,炉
底バーナ補助燃料用バルブ14が接続されている。
【0009】しかして、空気取入口7から炉底部4に空
気が取り入れられ、炉底バーナ6で炉底部4における空
気が熱され、炉底バーナ6により炉底部4が昇温され
る。熱された空気は空気分散板3を介して炉底部4から
炉床部5に熱風となって送り込まれる。この熱風で炉床
部5は均一な流動床に維持される。炉底部4からの熱風
により炉床部5が予め昇温される。炉床部5の炉床温度
が600℃付近になったら、炉床ガン10によっても同
時に昇温操作が行なわれ、汚泥供給装置9のスクリュー
フィーダ回転数は汚泥供給量の定格値まで段階的に増加
され、炉床温度が一定の目標値温度で安定したと判断し
たら、オペレータの判断で炉底バーナ6が停止され、炉
床ガン10によって炉床温度を定常状態を維持する運転
となる。
【0010】汚泥焼却炉1の定常運転時には、汚泥供給
装置9により、炉床部5に汚泥が供給され、汚泥は高温
状態の流動砂で瞬間的に熱せられ、焼却処理され、流動
空気により焼却灰は、流動砂と分離され、排出口8より
排出される。そして、汚泥焼却炉における汚泥の燃焼を
安定化するため、炉床温度は一定にされている。次に、
汚泥焼却炉の立上げ運転制御方法を図15により説明す
る。
【0011】炉底バーナ6により、炉底部4を加熱する
ことにより、炉床部5が加熱され、炉床温度が上昇され
る。炉床温度の上昇は図に示されており、炉床温度の昇
温に合わせて炉底温度の設定値が手動で上げられるよう
になっている。炉底温度の昇温曲線は図に示すように階
段状に構成され、炉底温度の設定値は、500℃→60
0℃→700℃→850℃と段階的になっている。
【0012】例えば炉底温度の設定値500℃の区間で
は、制御装置17において、PID制御により、炉底温
度センサ11で検出された炉底温度が計測され、炉底温
度と設定値500℃の差分に対応して、炉底バーナ補助
燃料用バルブ14の開度が調節されることにより、炉底
バーナ6の補助燃料の流量が制御され、炉底温度が設定
値500℃になるように制御される。
【0013】そして、炉床部5の炉床温度が600℃付
近になったら、一定の設定値を設け、炉床ガン10によ
っても同時に昇温操作が行なわれる。炉床温度の変動が
かなり大きく炉床温度が明らかに目標範囲外になりそう
な場合は、オペレータの判断により、炉床ガン10に供
給する補助燃料の流量の制御は手動操作で行なわれる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、炉底バ
ーナ6,炉床ガン10も、設定値に対して補助燃料の流
量を調整するだけなので、設定値に達するまでの間の炉
床温度,炉底温度の上昇速度は、成行き任せで、汚泥焼
却炉1の炉体2への汚泥の投入時期を明確に把握するこ
とができず、また、立上げ運転の時間を早めたいとかあ
るいは少し遅らせたいとかの炉床温度の上昇率の調整
は、随時作業員が手動介入して、炉底バーナ6,炉床ガ
ン10の補助燃料の流量の設定値を変更しなければなら
ず、面倒であった。
【0015】また、炉底バーナ6は炉底温度に対して、
炉床ガン10は炉床温度に対しての補助燃料の流量の調
整なので、冬場の気温が低い時等には、炉床部5におけ
る炉床温度が昇温し難く、炉底温度のみが上昇する場合
がある。炉床温度,炉底温度の温度差が300℃を超え
ると、熱膨張差で炉体2内の損傷が進み、汚泥焼却炉1
の寿命が短くなるという問題があった。
【0016】炉体2の立上げ運転時の昇温操作において
も炉底温度、炉床温度、炉底温度と炉床温度の温度差及
び炉床温度の上昇速度について常にオペレータが監視す
る必要があり、目標の上昇速度通りに炉床温度が追従し
ない場合は、炉底温度もしくは炉床温度の設定値の変更
や炉底バーナ6および炉床ガン10の補助燃料の流量の
操作について手動介入する場合があった。
【0017】また、炉底温度,炉床温度を設定値に対し
て近づける際、PID制御が可能とされている。しか
し、偏差が大きくなって、炉床ガン補助燃料用バルブ1
6,炉底バーナ補助燃料用バルブ14の開度が100%
になり、炉底バーナ6や炉床ガン10の補助燃料の供給
量に対応して炉底温度,炉床温度が上昇せず、補助燃料
が浪費されるという問題があった。
【0018】さらに、立上げ運転時から定常運転時に移
行する際は、炉底バーナ6を停止する操作と汚泥を炉内
に投入する操作のタイミングの判断が遅ければ、炉床温
度は目標値を大きく外れることになり、補助燃料の浪費
を起こしたり、炉体2内の損傷による寿命を短くするこ
とになる。一方、操作のタイミング判断が早過ぎると炉
床温度の定常状態(目標値)に達するのが遅くなり、焼
却作業の遅延の原因となっていた。
【0019】特に、24時間連続運転しない間欠運転を
行う場合には、定常状態に達するまでの昇温操作とそれ
に伴う炉内温度の監視作業を運転操作毎に繰り返さなけ
ればならなかった。本発明は、上述の問題点を解決する
ためになされたもので、その目的は、炉床温度の上昇率
の調整を確実に行ない、炉底温度のみの上昇し過ぎを防
止し、立上げ運転時から定常運転時に円滑に適切なタイ
ミングで移行させることができる汚泥焼却炉の立上げ運
転制御方法およびその装置を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
炉底バーナで炉底部を加熱することにより、炉底部の上
方に配置された炉床部を加熱して炉床温度を上昇させ、
炉床温度が所定の温度になると、炉底バーナ,炉床ガン
で炉床部を加熱して炉床温度を上昇させる汚泥焼却炉の
立上げ運転制御方法において、フィードバックで得られ
た炉床温度,炉床温度により得られた単位時間に対する
立上げ時炉床温度変化率を入力変数とするとともに炉底
バーナ補助燃料の流量,炉床ガン補助燃料の流量を出力
変数とした制御により、炉床温度を設定された上昇率で
上昇させることを特徴とする。
【0021】請求項2記載の発明は、請求項1記載の汚
泥焼却炉の立上げ運転制御方法におすて、炉床温度は複
数の上昇率に設定されていることを特徴とする。請求項
3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の汚泥焼
却炉の立上げ運転制御方法において、炉床温度は緩傾斜
から急傾斜に変化する上昇率に設定されていることを特
徴とする。
【0022】請求項4記載の発明は、請求項1ないし請
求項3いずれか記載の汚泥焼却炉の立上げ運転制御方法
において、制御の入力変数に、炉底温度と炉床温度の温
度差が300℃以内で加えられていることを特徴とす
る。
【0023】請求項5記載の発明は、請求項1ないし請
求項4いずれか記載の汚泥焼却炉の立上げ運転制御方法
において、制御の入力変数に、炉床温度により得られた
単位時間に対する定常時炉床温度変化率が加えられてい
ることを特徴とする。請求項6記載の発明は、請求項1
ないし請求項5いずれか記載の汚泥焼却炉の立上げ運転
制御方法において、制御はファジィ推論により行なわれ
ることを特徴とする。
【0024】請求項7記載の発明は、炉底バーナで炉底
部を加熱することにより、炉底部の上方に配置された炉
床部を加熱して炉床温度を上昇させ、炉床部の炉床温度
が所定の温度になると、炉底バーナ,炉床ガンで炉床部
を加熱して炉床温度を上昇させる汚泥焼却炉の立上げ運
転制御装置において、汚泥焼却炉の炉床部の温度を検出
する炉床温度センサと、炉床温度センサが入力側に接続
された制御装置と、制御装置の出力側に接続された炉底
バーナ補助燃料用バルブ,炉床ガン補助燃料用バルブと
を備えており、
【0025】制御装置は、フィードバックで得られた炉
床温度により単位時間に対する立上げ時炉床温度変化率
を計算する立上げ時炉床温度変化率計算手段と、立上げ
時炉床温度変化率を入力変数として、炉底バーナ補助燃
料用バルブの開度を決める炉底バーナ補助燃料の流量,
炉床ガン補助燃料用バルブの開度を決める炉床ガン補助
燃料の流量を推論出力するファジィ推論部とを備え、フ
ァジィ推論部は、立上げ時炉床温度変化率が小さいと炉
底バーナ補助燃料の流量が大きく、立上げ時炉床温度変
化率が大きくなるに従って炉底バーナ補助燃料の流量が
小さくなる関係の複数のルールからなる第1のルール群
と、立上げ時炉床温度変化率の目標値を基準ラベルとす
るとともに目標値の付近を分割して複数の区間に割り振
って形成される立上げ時炉床温度変化率のメンバーシッ
プ関数群とを有していることを特徴とする。
【0026】請求項8記載の発明は、請求項7記載のフ
ァジィ推論部は、立上げ時炉床温度変化率が小さいと炉
底バーナ補助燃料の流量が大きく、立上げ時炉床温度変
化率が大きくなるに従って炉底バーナ補助燃料の流量が
小さくなる関係の複数のルールからなる第2のルール群
と、入力変数としての立上げ時炉床温度変化率に対して
炉床ガン補助燃料が推論出力され、立上げ時炉床温度変
化率が小さいと炉床ガン補助燃料の流量が大きく、立上
げ時炉床温度変化率が大きくなるに従って炉床ガン補助
燃料の流量が小さくなる関係の複数のルールからなる第
3のルール群とを有しており、
【0027】立上げ時炉床温度変化率のメンバーシップ
関数群における目標値は、複数であることを特徴とす
る。
【0028】請求項9記載の発明は、請求項7記載の制
御装置は、炉底温度と炉床温度の温度差を計算する温度
差計算手段を有しており、
【0029】請求項7または請求項8記載のファジィ推
論部は、温度差を入力変数とし、温度差が小さいと炉底
バーナ補助燃料の流量が大きく、温度差が大きくなるに
従って炉底バーナ補助燃料の流量が小さくなる関係の複
数のルールを有する第4のルール群と、炉底温度と炉床
温度の目標温度差を基準ラベルとするとともに基準ラベ
ルの付近を分割して複数の区間に割り振って形成される
温度差のメンバーシップ関数群とを有することを特徴と
する。
【0030】請求項10記載の発明は、請求項7または
請求項9記載の制御装置は、炉床温度により得られた単
位時間に対する定常時炉床温度変化率を計算する定常時
炉床温度変化率計算手段を有しており、
【0031】請求項7ないし請求項9記載のファジィ推
論部は、定常時炉床温度変化率を入力変数とし、定常状
態の炉床温度の目標値を基準ラベルとするとともに目標
値の付近を分割して狭い区間に複数のラベルが割り振っ
て形成され、狭い区間のラベルのうちの最も小さいラベ
ルのメンバーシップ関数とこのラベルのメンバーシップ
関数に隣接する1段小さいラベルのメンバーシップ関数
は略重複していない炉床温度のメンバーシップ関数群
と、定常時炉床温度変化率の目標値を基準ラベルとする
とともに目標値の付近を分割して複数の区間に割り振っ
て形成される定常時炉床温度変化率のメンバーシップ関
数群と、炉床温度のメンバーシップ関数群の狭い区間の
ラベルのうちの最も小さいラベルの場合において、入力
変数としての定常時炉床温度変化率に対して炉床ガン補
助燃料が推論出力される関係の複数のルールからなる第
5のルール群とを有し、第2のルール群,第3のルール
群は、狭い区間のラベルのうちの最も小さいラベルのメ
ンバーシップ関数に隣接する1段小さいラベルで成立し
ていることを特徴とする。
【0032】(作用)請求項1記載の発明においては、
炉底バーナで炉底部を加熱することにより、炉底部の上
方に配置された炉床部を加熱して炉床温度を上昇させ、
炉床温度が所定の温度になると、炉底バーナ,炉床ガン
で炉床部を加熱して炉床温度を上昇させる汚泥焼却炉の
立上げ運転制御方法において、フィードバックで得られ
た炉床温度,炉床温度により得られた単位時間に対する
立上げ時炉床温度変化率を入力変数とするとともに炉底
バーナ補助燃料の流量,炉床ガン補助燃料の流量を出力
変数とした制御により、炉床温度を設定された上昇率で
上昇させる。
【0033】請求項2記載の発明においては、請求項1
記載の汚泥焼却炉の立上げ運転制御方法において、炉床
温度は複数の上昇率に設定されている。請求項3記載の
発明は、請求項1または請求項2記載の汚泥焼却炉の立
上げ運転制御方法において、炉床温度は緩傾斜から急傾
斜に変化する上昇率に設定されている。
【0034】請求項4記載の発明においては、請求項1
ないし請求項3いずれか記載の汚泥焼却炉の立上げ運転
制御方法において、制御の入力変数に、炉底温度と炉床
温度の温度差が300℃以内で加えられている。請求項
5記載の発明においては、請求項1ないし請求項4いず
れか記載の汚泥焼却炉の立上げ運転制御方法において、
制御の入力変数に、炉床温度により得られた単位時間に
対する定常時炉床温度変化率が加えられている。
【0035】請求項6記載の発明においては、請求項1
ないし請求項5いずれか記載の汚泥焼却炉の立上げ運転
制御方法において、制御はファジィ推論により行なわれ
る。請求項7記載の発明においては、炉床温度センサに
よって炉床温度が測定される。炉床温度は制御装置のフ
ァジィ推論部に入力変数として入力され、同時に、立上
げ時炉床温度変化率計算手段に送られる。
【0036】立上げ時炉床温度変化率計算手段では、例
えば時刻tにおける炉床温度Ttと時刻(t−Δt)に
おける炉床温度T(t-Δt)の単位時間Δtについての差
分(Tt−T(t-Δt))が立上げ時炉床温度変化率として
計算され、立上げ時炉床温度変化率はファジィ推論部に
入力される。ファジィ推論部においては、ファジィ推論
が以下のように行なわれる。
【0037】まず、入力変数(炉床温度,立上げ時炉床
温度変化率)がファジィ推論部に入力され、選択された
ルールが適用され、ファジィ推論部から炉底バーナ補助
燃料の流量,炉床ガン補助燃料の流量が修正量または絶
対値として出力される。炉底バーナ補助燃料用バルブは
炉底バーナ補助燃料の流量に対応した回転角度の開度に
なる。その開度の状態で補助燃料が炉底バーナに送られ
る。炉底バーナにより炉底部が加熱される。炉底部の加
熱により炉底部の上方の炉床部が加熱され、炉床温度が
上昇される。
【0038】炉床ガン補助燃料用バルブは炉床ガン補助
燃料の流量に対応した回転角度の開度になる。その開度
の状態で補助燃料が炉床ガンに送られる。炉床温度が所
定の温度になると、炉底バーナ,炉床ガンにより炉床部
が加熱される。炉底バーナ補助燃料の流量,炉床ガン補
助燃料の流量が制御される。補助燃料の燃焼の結果とし
て生じる被制御系の燃焼状態を示す炉床温度,立上げ時
炉床温度変化率が変化し、炉床温度がファジィ推論部に
フィードバックされる。
【0039】炉床温度が例えば目標値25℃/hの立上
げ時炉床温度変化率で上昇することを説明する。入力変
数としての炉床温度および立上げ時炉床温度変化率,フ
ァジィ推論部,出力変数としての炉底バーナ補助燃料の
流量,被制御系の燃焼状態を示す炉床温度,炉底温度か
らなる温度系は、閉ループを形成してバランスのとれた
ある状態に収束する。立上げ時炉床温度変化率はメンバ
ーシップ関数群の基準ラベル(目標値25℃/h)に収
束する。
【0040】そして、ファジィ推論部においては、第1
のルール群で立上げ時炉床温度変化率の変化に対応して
炉底バーナ補助燃料の流量が変化し、立上げ時炉床温度
変化率は、その基準ラベルのメンバーシップ関数および
その付近のメンバーシップ関数が適用され、基準ラベル
(25℃/h)に収束する。ファジィ推論部は、立上げ
時炉床温度変化率の目標値を基準ラベルとするとともに
目標値の付近を分割して複数の区間に割り振って形成さ
れる立上げ時炉床温度変化率のメンバーシップ関数群を
有している。
【0041】従って、例えば、フィードバックされる入
力変数としての立上げ時炉床温度変化率が丁度よくなる
(目標値25℃/h)と、ラベルはZRで,ファジィ推
論部で第1のルール群が適用され、炉底バーナ補助燃料
の流量のラベルはZRで、前記温度系はバランスのとれ
た状態に収束している。燃焼状態の結果を示す立上げ時
炉床温度変化率が目標値(25℃/h)になった状態か
ら変化した場合、これらのラベルによりファジィ推論が
なされ、燃焼状態の変化に応じてファジィ推論部から炉
底バーナ補助燃料の流量が出力される。すなわち、炉底
バーナ補助燃料の流量は変化せず、かつ、立上げ時炉床
温度変化率が丁度よい状態が保持されるという状態で
は、炉床温度変化率からはずれた状態になると、炉底バ
ーナ補助燃料の流量は前回の炉底バーナ補助燃料の流量
に対して変化させる(多くしたり、少なくしたり)よう
に制御される。
【0042】入力変数である立上げ時炉床温度変化率が
変化し、収束値である目標値からはずれても、立上げ時
炉床温度変化率が丁度よい状態が保持されるという収束
値に移行し、立上げ時炉床温度変化率は元の収束値に収
束する。この状態では、立上げ時炉床温度変化率、炉底
バーナ補助燃料の流量がバランスのとれた状態となり、
立上げ時炉床温度変化率が丁度よいことが、結果的に適
当であると判断されることになる。
【0043】このようにして、入力変数である立上げ時
炉床温度変化率は制御され、目標値25℃/hに収束さ
る。
【0044】請求項8記載の発明においては、立上げ時
炉床温度変化率の目標値が複数となっているが、目標値
が2つの場合を例に挙げて説明する。請求項8記載の発
明における制御は、請求項7記載の発明における制御と
同様であり、相違する部分を説明する。
【0045】床温度は、第1の目標値(例えば25℃
/h)の立上げ時炉床温度変化率から第2の目標値(例
えば100℃/h)の立上げ時炉床温度変化率に変化し
て上昇する。
【0046】立上げ時炉床温度変化率が収束する第2の
目標値は、立上げ時炉床温度変化率のメンバーシップ関
数群で基準ラベルから離れたラベル(例えばPL1)と
されている。ファジィ推論部においては、第2のルール
群,第3のルール群が適用される。第2のルール群で
は、立上げ時炉床温度変化率の変化に対応して炉底バー
ナ補助燃料の流量が変化し、立上げ時炉床温度変化率
は、ラベルPL1のメンバーシップ関数およびその付近
のメンバーシップ関数が適用され、ラベルPL1に収束
する。
【0047】第3のルール群で立上げ時炉床温度変化率
の変化に対応して炉床ガン補助燃料の流量が変化し、立
上げ時炉床温度変化率は、そのラベルPL1のメンバー
シップ関数およびその付近のメンバーシップ関数が適用
され、ラベルPL1に収束する。第2のルール群,第3
のルール群の適用により、炉床温度の上昇率は緩傾斜
(第1の目標値25℃/h)から急傾斜(第2の目標値
100℃/h)となる。
【0048】すなわち、入力変数である立上げ時炉床温
度変化率が変化し、第2の目標値である収束値(ラベル
PL1)からはずれても、立上げ時炉床温度変化率が丁
度よい状態が保持されるという収束値に移行し、立上げ
時炉床温度変化率は元の収束値に収束する。この状態で
は、立上げ時炉床温度変化率、炉底バーナ補助燃料の流
量,炉床ガン補助燃料の流量がバランスのとれた状態と
なり、立上げ時炉床温度変化率が第2の目標値にあるこ
とが、結果的に適当であると判断されることになる。
【0049】このようにして、炉床温度は、第1の目標
値25℃/hの立上げ時炉床温度変化率から第2の目標
値100℃/hの立上げ時炉床温度変化率に変化して上
昇し、入力変数である立上げ時炉床温度変化率は制御さ
れ、第1の目標値25℃/hに収束された後、第2の目
標値100℃/hに収束される。
【0050】請求項9記載の発明においては、炉底温度
と炉床温度の温度差が、該炉底温度を炉床温度より30
0℃高い範囲内に制御される。以下説明する。
【0051】力変数としての炉床温度,温度差および
立上げ時炉床温度変化率,ファジィ推論部,出力変数と
しての炉底バーナ補助燃料の流量,被制御系の燃焼状態
を示す炉床温度,炉底温度からなる温度系は、閉ループ
を形成してバランスのとれたある状態に収束する。温度
差が収束する目標温度差は、基準ラベルZR(温度差の
メンバーシップ関数群の300℃以内)とされている。
ファジィ推論部においては、第4のルール群で温度差の
変化に対応して炉底バーナ補助燃料の流量が変化し、温
度差は、その基準ラベルのメンバーシップ関数およびそ
の付近のメンバーシップ関数が適用され、基準ラベルに
収束する。
【0052】燃焼状態の結果を示す温度差が目標値(基
準ラベルZR)になった状態から変化した場合、これら
のラベルによりファジィ推論がなされ、燃焼状態の変化
に応じてファジィ推論部から炉底バーナ補助燃料の流量
が出力される。入力変数である温度差が変化し、目標温
度差である収束値からはずれても、温度差が丁度よい状
態が保持されるという収束値に移行し、温度差は元の収
束値に収束する。この状態では、温度差、炉底バーナ補
助燃料の流量がバランスのとれた状態となり、温度差が
丁度よいことが、結果的に適当であると判断されること
になる。
【0053】このようにして、入力変数である温度差は
制御され、目標温度差に収束される。
【0054】請求項10記載の発明においては、立上げ
運転時から定常運転時に移行する制御を説明する。ま
ず、入力変数(炉床温度,立上げ時炉床温度変化率)が
ファジィ推論部に入力され、選択されたルールが適用さ
れ、ファジィ推論部から炉底バーナ補助燃料の流量,炉
床ガン補助燃料の流量が出力される。
【0055】炉底バーナ補助燃料用バルブは炉底バーナ
補助燃料の流量に対応した回転角度の開度になる。その
開度の状態で補助燃料が炉底バーナに送られる。炉底バ
ーナにより炉底部が加熱される。炉底部の加熱により炉
底部の上方の炉床部が加熱され、炉床温度が上昇され
る。炉床ガン補助燃料用バルブは炉床ガン補助燃料の流
量に対応した回転角度の開度になる。その開度の状態で
補助燃料が炉床ガンに送られる。炉床温度が例えば60
0℃付近以上において、炉底バーナ,炉床ガンにより炉
床部が加熱される。
【0056】補助燃料の燃焼の結果として生じる被制御
系の燃焼状態を示す炉床温度,立上げ時炉床温度変化
率,定常時炉床温度変化率が変化し、炉床温度がファジ
ィ推論部にフィードバックされる。以下、具体的に説明
する。ファジィ推論部は、定常状態の炉床温度の目標値
を基準ラベルとするとともに目標値の付近を分割して狭
い区間に複数のラベルが割り振って形成され、狭い区間
のラベルのうちの最も小さい例えばラベルNMのメンバ
ーシップ関数とこのラベルNMのメンバーシップ関数に
隣接する1段小さいラベル例えばNLのメンバーシップ
関数は略重複していない炉床温度のメンバーシップ関数
群と、定常時炉床温度変化率の目標値を基準ラベルとす
るとともに目標値の付近を分割して複数の区間に割り振
って形成される定常時炉床温度変化率のメンバーシップ
関数群と、狭い区間のラベルのうちの最も小さいラベル
(NM)の場合において、入力変数として定常時炉床温
度変化率に対して炉床ガン補助燃料が推論出力される関
係の複数のルールからなる第5のルール群とを有し、第
2のルール群,第3のルール群は、狭い区間のラベルの
うちの最も小さいラベル(NM)のメンバーシップ関数
に隣接する1段小さいラベル(NL)で成立している。
【0057】従って、炉床温度が上昇して第5のルール
群が適用されると、第5のルール群では、炉床温度のラ
ベルがNLの範囲では、立上げ時炉床温度変化率(第2
のルール群,第3のルール群)が適用され、立上げ時炉
床温度変化率が第2の目標値100℃/hに収束されて
いる。
【0058】そして、炉床温度は上昇状態から定常状態
になるが、炉床温度の定常状態の収束値は基準ラベル
(805℃)付近の温度域とされ、定常時炉床温度変化
率の収束値は、基準ラベル付近の(例えば0℃/h)と
されている。従って、炉床温度のラベルがNMの範囲に
なると同時に、炉床温度のメンバーシップ関数では、ラ
ベルNLのメンバーシップ関数が適用されることはほと
んど無く(NLにおけるグレード(適合度)が小さい場
合には、ラベルNLのメンバーシップ関数による出力に
対する影響は少ない)、ラベルNMのメンバーシップ関
数が適用され、炉床ガン補助燃料が供給される。
【0059】炉床温度のラベルがNMの範囲になると、
立上げ時炉床温度変化率(第2のルール群,第3のルー
ル群)の適用がほぼ解除されると同時に、定常時炉床温
度変化率が適用され、炉床温度の上昇率は目標値0℃/
hに収束される。炉床温度は上昇状態(急傾斜)から定
常状態(水平角度)に制御される。そして、ファジィ推
論部においては、第5のルール群で定常時炉床温度変化
率の変化に対応して炉床ガン補助燃料の流量が変化し、
定常時炉床温度変化率は、その基準ラベルのメンバーシ
ップ関数およびその付近のメンバーシップ関数が適用さ
れ、基準ラベル(0℃/h)に収束する。
【0060】このように、炉床温度のラベルがNM以上
では、炉床温度は急傾斜から水平角度に制御される。炉
床温度はメンバーシップ関数の基準ラベル(例えば80
5℃)に収束され、立上げ時炉床温度変化率は0℃/h
に収束する。
【0061】このように、炉床温度は上昇状態(急傾
斜)から定常状態(水平角度)に制御される。
【0062】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施の
形態について説明する。図1ないし図13により、請求
項1ないし請求項6記載の発明の実施の形態に係わる汚
泥焼却炉の立上げ運転制御方法と、請求項7,請求項
8,請求項9,請求項10記載の発明の実施の形態に係
わる汚泥焼却炉の立上げ運転制御装置とについて説明す
る。本実施の形態における汚泥焼却炉の構造は、従来の
汚泥焼却炉と同様であり、同一構成部品については、同
一の符号を用いてその説明を省略し、相違する部分につ
いてのみ説明する。
【0063】図1において、符号21は制御装置で、制
御装置21の入力側には、炉底温度センサ11,炉床温
度センサ12が接続されている。また、制御装置21の
出力側に炉底バーナ補助燃料用バルブ14,炉床ガン補
助燃料用バルブ16が接続されている。図2に示すよう
に、制御装置21は、立上げ時炉床温度変化率計算手段
22と、定常時炉床温度変化率計算手段23と、温度差
計算手段24と、ファジィ推論部25と、炉底バーナ用
バルブ操作量計算手段26と、炉床ガン用バルブ操作量
計算手段27とで構成されている。
【0064】立上げ時炉床温度変化率計算手段22は、
立上げ運転時、時刻tにおける炉床温度Ttと時刻(t
−Δt)における炉床温度T(t-Δt)の単位時間Δtに
ついての差分(Tt−T(t-Δt))を計算し、立上げ時炉
床温度変化率を得るものである。定常時炉床温度変化率
計算手段23は、定常運転時、時刻tにおける炉床温度
tと時刻(t−Δt)における炉床温度T(t-Δt)の単
位時間Δtについての差分(Tt−T(t-Δt))を計算
し、定常時炉床温度変化率を得るものである。
【0065】温度差計算手段24は、炉底温度から炉床
温度を減算して温度差を得るものである。ファジィ推論
部25は、次の表1,表2に示す第1のルール群28
A,第2のルール群28B,第3のルール群28C,第
4のルール群28D,第5のルール群28Eを有する知
識28と、炉床温度のメンバーシップ関数群29と、炉
底温度のメンバーシップ関数群30と、温度差のメンバ
ーシップ関数群31と、立上げ時炉床温度変化率のメン
バーシップ関数群32と、定常時炉床温度変化率のメン
バーシップ関数群33と、炉底バーナ補助燃料の流量の
修正量のメンバーシップ関数群34と、炉床ガン補助燃
料の流量の修正量のメンバーシップ関数群35と、ファ
ジィ推論エンジン36とで構成されている。このファジ
ィ推論部25は、例えばファジィチップ,フロッピ,R
OMにして媒体上にファジィ推論燃焼制御プログラムと
して記録される。ファジィ推論燃焼制御プログラムを記
録した媒体により、ファジィ推論部25が実行される。
【表1】
【表2】 知識28は、「IF 入力変数 THEN 出力変数
(推論出力)」で表され、入力変数は炉床温度,炉底温
度,立上げ時炉床温度変化率,定常時時炉床温度変化
率,温度差で、出力変数は炉底バーナ補助燃料の流量の
修正量,炉床ガン補助燃料の流量の修正量である。
【0066】第1のルール群28Aは、ルール9〜10
からなり、入力変数である立上げ時炉床温度変化率が小
さいと、出力変数である炉底バーナ補助燃料の流量の修
正量が大きく、入力変数である立上げ時炉床温度変化率
が大きくなるに従って、出力変数である炉底バーナ補助
燃料の流量の修正量が小さくなる関係の複数のルールか
らなる。例えば、立上げ時炉床温度変化率がZRの場合
において、立上げ時炉床温度変化率がZR→PSと大き
くなると、炉底バーナ補助燃料の流量の修正量がZR→
NSと小さくなる関係にある。
【0067】第2のルール群28Bは、ルール12〜1
6からなり、入力変数である立上げ時炉床温度変化率が
小さいと、出力変数である炉底バーナ補助燃料の流量の
修正量が大きく、入力変数である立上げ時炉床温度変化
率が大きくなるに従って、出力変数である炉底バーナ補
助燃料の流量の修正量が小さくなる関係の複数のルール
からなる。例えば、炉床温度がNLの場合において、立
上げ時炉床温度変化率のZRに、炉底バーナ補助燃料の
流量の修正量のPLが対応し、立上げ時炉床温度変化率
がZR→PS→PM→PL1→PL2と大きくなるに従
って、炉底バーナ補助燃料の流量の修正量がPL→PM
→PS→ZR→NSと小さくなる関係にある。
【0068】第3のルール群28Cは、ルール47〜5
3からなり、入力変数としての立上げ時炉床温度変化率
に対して炉床ガン補助燃料が推論出力され、入力変数で
ある立上げ時炉床温度変化率が小さいと、出力変数であ
る炉底バーナ補助燃料の流量の修正量が大きく、入力変
数である立上げ時炉床温度変化率が大きくなるに従っ
て、出力変数である炉底バーナ補助燃料の流量の修正量
が小さくなる関係の複数のルールからなる。例えば、炉
床温度がNLの場合において、立上げ時炉床温度変化率
のNMに、炉底バーナ補助燃料の流量の修正量のPLが
対応し、立上げ時炉床温度変化率がNM→NS→ZR→
PS→PM→PL1→PL2と大きくなるに従って、炉
底バーナ補助燃料の流量の修正量がPL→PL→PL→
PM→PS→ZR→NMと小さくなる関係にある。
【0069】第4のルール群28Dは、ルール1〜8か
らなり、温度差が小さいと炉底バーナ補助燃料の流量の
修正量が大きく、温度差が大きくなるに従って炉底バー
ナ補助燃料の流量の修正量が小さくなる関係の複数のル
ールからなる。例えば、炉床温度がでNLLの場合(図
4の炉床温度のメンバーシップ関数に図示)において、
温度差のNSに、炉底バーナ補助燃料の流量の修正量の
PSが対応し、温度差がNS→ZR→PS→PMと大き
くなるに従って、炉底バーナ補助燃料の流量の修正量が
PS→ZR→NS→NMと小さくなる関係にある。
【0070】第5のルール群28Eは、ルール54〜6
0からなり、炉床温度のメンバーシップ関数で狭い区間
のラベルのうちの最も小さいラベル(NM)の場合にお
いて、入力変数としての定常時炉床温度変化率に対して
炉床ガン補助燃料が推論出力されるようになっている。
ルール54〜60は定常時炉床温度変化率が小さいと炉
床ガン補助燃料の流量の修正量が大きく、定常時炉床温
度変化率が大きくなるに従って炉床ガン補助燃料の流量
の修正量が小さくなる関係の複数のルールからなる。例
えば、炉床温度がNMの場合において、定常時炉床温度
変化率がNL→NM→NS→ZR→PS→PM→PLと
大きくなるに従って、炉床ガン補助燃料の流量の修正量
がPL→PL→PL→PM→PS→ZR→NLと小さく
なる関係にある。
【0071】次に、各メンバーシップ関数群29,3
0,31,32,33,34,35を図4ないし図11
により説明する。図においては、入力変数および出力変
数の全範囲を複数のラベルで割り振って、メンバーシッ
プ関数群が示されており、横軸に入出力変数の入出力値
をとり、縦軸にグレードを取っている。ラベルとして、
基準ラベル(ZR)、基準ラベルに対して上の状態と評
価される1つ以上のポジティブラベル、基準ラベルに対
して下の状態と評価される1つ以上のネガティブラベル
が付される。例えば炉床温度にいてはラベルは以下のよ
うに7種類を定めて割り振られている。
【0072】 NLL:(かなり低い)かなり小さい NL ;(とても低い)とても小さい NM ;(低い)小さい NS :(少し低い)少々小さい ZR :(丁度よい)そのまま PS :(少し高い)少々大きい PM :(高い)大きい また、炉床温度以外の入力変数および出力変数に対して
も、各変数に応じて同様に数種類定められている。特
に、図8の立上げ時炉床温度変化率では、PMより大き
いラベルとしてPL1が定められ、PL1より大きいラ
ベルとしてPL2が定められている。
【0073】そして、炉床温度のメンバーシップ関数群
29は、図4,図5に示される。図において、基準ラベ
ルZR=目標値(905℃)とし、炉床温度の目標値の
付近(788℃〜815℃)を複数の区間に割り振って
ラベル(NM,NS,ZR,PS)がそれぞれ形成さ
れ、ラベル(NM,NS,ZR,PS)に対応してメン
バーシップ関数が形成されている。(788℃〜815
℃)の範囲のラベル(NM,NS,ZR,PS)の区間
は狭く、(788℃〜815℃)以外のラベル(NL
L,NL,PM)の区間は広くなっている。
【0074】また、狭い区間のラベルのうちの最も小さ
いラベルNMのメンバーシップ関数とこのラベルNMの
メンバーシップ関数に隣接する1段小さいラベルNLの
メンバーシップ関数は略重複していない。「略重複して
いない」とは、「全く一致していない場合」のみなら
ず、「ほとんど一致していない場合」をいう。図5に
は、ラベルNLのメンバーシップ関数の直線L1とラベ
ルNMのメンバーシップ関数の直線L2がグレード0.
00の近くで交わって、ほとんど一致していない場合が
示されている。「全く一致していない場合」は図5にお
いて直線L1が点線L3に示す位置の場合である。
【0075】炉底温度のメンバーシップ関数群30は、
図6に示される。図において、基準ラベルZR=目標値
(650℃)とし、炉底温度の目標値の付近(630℃
〜670℃)を複数の区間に割り振ってラベル(NS,
ZR,PS)がそれぞれ形成され、ラベル(NS,Z
R,PS)に対応してメンバーシップ関数が形成されて
いる。(630℃〜670℃)の範囲のラベル(NS,
ZR,PS)の区間は狭く、(630℃〜670℃)以
外のラベル(NM,PM,PL)の区間は広くなってい
る。
【0076】温度差のメンバーシップ関数群31は図7
に示され、基準ラベルZR=目標値(200℃)とし、
温度差が増加する場合をプラス、減少する場合をマイナ
スとしている。区間(175℃〜250℃)を複数の区
間に割り振ってラベル(ZR,PS)が目標範囲となっ
ている。
【0077】立上げ時炉床温度変化率のメンバーシップ
関数群32は、図8に示される。図において、基準ラベ
ルZR=第1の目標値(25℃/h)とし、炉床温度変
化率が増加する場合をプラス、減少する場合をマイナス
としている。区間(5℃/h〜35℃/h)を複数の区
間に割り振ってラベル(NS,ZR)が目標範囲となっ
ている。また、PL1=第2の目標値(100℃/h)
とし、PL1を基準にしてPL1より炉床温度変化率が
増加する場合がPL2になり、減少する場合がPMとな
っている。区間(70℃/h〜110℃/h)を複数の
区間に割り振ってラベル(PM,PL1)が目標範囲と
なっている。
【0078】定常時炉床温度変化率のメンバーシップ関
数群33は、図9に示され、基準ラベルZR=目標値
(0℃/h)とし、炉床温度変化率が増加する場合をプ
ラス、減少する場合をマイナスとしている。区間(−4
0℃/h〜40℃/h)を複数の区間に割り振ってラベ
ル(NM,NS,ZR,PS,PM)が目標範囲となっ
ている。
【0079】炉底バーナ補助燃料の流量の修正量のメン
バーシップ関数群34は図10に示されている。基準ラ
ベルZR=2000(無次元)とし、ラベル(NL,N
M,NS,ZR,PS,PM,PL)に対応するメンバ
ーシップ関数が示されている。炉床ガン補助燃料の流量
の修正量のメンバーシップ関数群35は図11に示され
ている。基準ラベルZR=2000(無次元)とし、ラ
ベル(NL,NM,NS,ZR,PS,PM,PL)に
対応するメンバーシップ関数が示されている。
【0080】ファジィ推論エンジン36は、炉床温度,
炉底温度,炉床温度と炉底温度の温度差,立上げ時炉床
温度変化率,定常時炉床温度変化率を入力変数とし、入
力変数を知識28に照らすことにより、入力変数に対し
て関係のあるルールを知識28の中から選択し、メンバ
ーシップ関数群29,30,31,32,33,34,
35を介してファジィ推論を実行し、炉底バーナ補助燃
料の流量の修正量,炉床ガン補助燃料の流量の修正量を
出力するものである。
【0081】炉底バーナ用バルブ操作量計算手段26
は、炉底バーナ補助燃料の流量の修正量の入力により次
の式を基にして炉底バーナ補助燃料の流量MG を決め、
この炉底バーナ補助燃料の流量MG から炉底バーナ補助
燃料用バルブ14の開度を求めるものである。 MG=K・(ΔMG−2000)・GG+MGF ここで、MG:炉底バーナ補助燃料の流量(m3/h) K :比例定数(m3/h) ΔMG:ファジィ推論による炉底バーナ補助燃料の流量
の修正量(無次元) GG :制御ゲイン(無次元) MGF:前回の操作量(m3/h) 炉床ガン用バルブ操作量計算手段27は、炉底バーナ用
バルブ操作量計算手段26と同様にして炉床ガン補助燃
料用バルブ16の開度を求めるものである。
【0082】次に、本実施の形態における作用について
図3,図12に基づいて説明する。図3は信号の流れを
示すブロック図である。図12は炉底温度,炉床温度の
目標昇温曲線を示す図である。炉床温度,炉底温度は立
上げ運転時から定常運転時に至るまで図12の目標昇温
曲線に沿うように制御され、定常運転時にも制御され
る。定常運転時には炉床温度は805℃付近で定常状態
となって、汚泥が焼却可能とされている。以下説明す
る。
【0083】炉床温度センサ12によって炉床温度が測
定される。炉床温度は制御装置21のファジィ推論部2
5に入力変数として入力され、同時に、立上げ時炉床温
度変化率計算手段22,定常時炉床温度変化率計算手段
23に送られる。炉底温度センサ11によって炉底温度
が測定される。炉底温度は制御装置21のファジィ推論
部25に入力変数として入力される。
【0084】立上げ時炉床温度変化率計算手段22で
は、時刻tにおける炉床温度Ttと時刻(t−Δt)に
おける炉床温度T(t-Δt)の単位時間Δtについての差
分(Tt−T(t-Δt))が立上げ時炉床温度変化率として
計算され、炉床温度変化率はファジィ推論部25に入力
される。立上げ時炉床温度変化率計算手段22は立上げ
運転時に作動される。
【0085】定常時炉床温度変化率計算手段23では、
時刻tにおける炉床温度Ttと時刻(t−Δt)におけ
る炉床温度T(t-Δt)の単位時間Δtについての差分
(Tt−T(t-Δt))が立上げ時炉床温度変化率として計
算され、定常時炉床温度変化率はファジィ推論部25に
入力される。定常時炉床温度変化率計算手段23は立上
げ運転時から定常運転時に移行する段階と定常運転時に
作動される。
【0086】温度差計算手段24では、炉底温度から炉
床温度を減算して温度差が得られる。温度差はファジィ
推論部25に入力変数として入力される。ファジィ推論
部25においては、ファジィ推論が以下のように行なわ
れる。 (1)立上げ運転時 まず、入力変数(炉床温度,炉底温度,立上げ時炉床温
度変化率,温度差)がファジィ推論部25に入力され、
選択されたルールが適用され、ファジィ推論部25から
炉底バーナ補助燃料の流量の修正量,炉床ガン補助燃料
の流量の修正量が推論出力される。ファジィ推論部25
においては、知識28,メンバーシップ関数群29ない
し35を用いて周知のデファジフィケーションにより炉
底バーナ補助燃料の流量の修正量,炉床ガン補助燃料の
流量の修正量が推論出力される。
【0087】炉底バーナ補助燃料用バルブ14は炉底バ
ーナ補助燃料の流量の修正量に対応した回転角度の開度
になる。その開度の状態で補助燃料が炉底バーナ6に送
られる。炉底バーナ6により炉底部4が加熱される。炉
底部4の加熱により炉底部4の上方の炉床部5が加熱さ
れ、炉床温度が上昇される。炉床ガン補助燃料用バルブ
16は炉床ガン補助燃料の流量の修正量に対応した回転
角度の開度になる。その開度の状態で補助燃料が炉床ガ
ン10に送られる。炉床温度が600℃付近になると、
炉底バーナ6,炉床ガン10により炉床部5が加熱され
る。
【0088】図12の炉床温度,炉底温度の上昇曲線を
得るように、炉底バーナ補助燃料の流量の修正量,炉床
ガン補助燃料の流量の修正量が制御される。補助燃料の
燃焼の結果として生じる被制御系の燃焼状態を示す炉床
温度,炉底温度,立上げ時炉床温度変化率が変化し、炉
床温度がファジィ推論部25にフィードバックされる。
【0089】(A),(B),(C),(D)について
以下説明する。 (A):炉床温度が650℃より小さい範囲では、炉床
温度は第1の目標値25℃/hの立上げ時炉床温度変化
率で上昇すること (B):炉床温度が600℃付近より大きい範囲におい
て、炉床温度は第1の目標値25℃/hの立上げ時炉床
温度変化率から第2の目標値100℃/hの立上げ時炉
床温度変化率に変化して上昇すること (C):炉底温度と炉床温度の温度差が、該炉底温度を
炉床温度より200℃高い範囲内に制御されること (D):炉床温度が600℃付近より大きい範囲では、
炉底温度が650℃に制御されること 最初に、(A)炉床温度が650℃より小さい範囲で
は、炉床温度は第1の目標値25℃/hの立上げ時炉床
温度変化率で上昇することを説明する。
【0090】入力変数としての炉床温度および立上げ時
炉床温度変化率,ファジィ推論部25,出力変数として
の炉底バーナ補助燃料の流量の修正量,被制御系の燃焼
状態を示す炉床温度,炉底温度からなる温度系は、閉ル
ープを形成してバランスのとれたある状態に収束する。
立上げ時炉床温度変化率は図8のメンバーシップ関数群
32の基準ラベル(第1の目標値25℃/h)に収束す
る。
【0091】ファジィ推論部25においては、第1のル
ール群28A(ルール9,10)で立上げ時炉床温度変
化率の変化に対応して炉底バーナ補助燃料の流量の修正
量が変化し、立上げ時炉床温度変化率は、その基準ラベ
ルのメンバーシップ関数およびその付近のメンバーシッ
プ関数が適用され、基準ラベル(25℃/h)に収束す
る。
【0092】従って、例えば、フィードバックされる入
力変数としての立上げ時炉床温度変化率が丁度よくなる
(第1の目標値25℃/h)と、ファジィ推論部25で
第1のルール群28Aのルール9が適用され、ラベルは
ZRで、炉底バーナ補助燃料の流量の修正量のラベルは
ZRで、前記温度系はバランスのとれた状態に収束して
いる。
【0093】ここで、ファジィ推論部25は、立上げ時
炉床温度変化率の目標値を基準ラベルとするとともに目
標値の付近を分割して複数の区間に割り振って形成され
る立上げ時炉床温度変化率のメンバーシップ関数群32
と、立上げ時炉床温度変化率が小さいと炉底バーナ補助
燃料の流量の修正量が大きく、立上げ時炉床温度変化率
が大きくなるに従って炉底バーナ補助燃料の流量の修正
量が小さくなる関係の複数のルールからなる第1のルー
ル群28A(ルール9〜10)を有している。
【0094】従って、この状態から、立上げ時炉床温度
変化率が増加してラベルZRから例えばラベルPSに変
化すると、炉底バーナ補助燃料の流量の修正量はラベル
ZRからNSに変化する(ルール10)。この結果、炉
底バーナ補助燃料の流量の修正量が減少し、炉底部4に
おける発熱量が減少して、炉底部4から炉床部5に伝達
される熱量が少なくなり、立上げ時炉床温度変化率が減
少してラベルPSから元の収束値(ラベルZR)に戻る
ことになる。
【0095】このように、燃焼状態の結果を示す立上げ
時炉床温度変化率が第1の目標値(25℃/h)になっ
た状態から変化した場合、これらのラベルによりファジ
ィ推論がなされ、燃焼状態の変化に応じてファジィ推論
部25から炉底バーナ補助燃料の流量の修正量が出力さ
れる。すなわち、炉底バーナ補助燃料の流量の修正量は
変化せず、かつ、立上げ時炉床温度変化率が丁度よい状
態が保持されるという状態(ルール9)では、炉床温度
変化率態からはずれた状態になると、炉底バーナ補助燃
料の流量の修正量は前回の炉底バーナ補助燃料の流量の
修正量に対して変化させる(多くしたり、少なくした
り)ように制御される。
【0096】入力変数である立上げ時炉床温度変化率が
変化し、収束値である第1の目標値25℃/hからはず
れても、立上げ時炉床温度変化率が丁度よい状態が保持
されるという収束値に移行し、立上げ時炉床温度変化率
は元の収束値に収束する。この状態では、立上げ時炉床
温度変化率、炉底バーナ補助燃料の流量の修正量がバラ
ンスのとれた状態となり、立上げ時炉床温度変化率が丁
度よいことが、結果的に適当であると判断されることに
なる。
【0097】このようにして、入力変数である立上げ時
炉床温度変化率は制御され、第1の目標値25℃/hに
収束される。 (B)炉床温度が600℃付近より大きい範囲におい
て、炉床温度は第1の目標値25℃/hの立上げ時炉床
温度変化率から第2の目標値100℃/hの立上げ時炉
床温度変化率に変化して上昇することを説明する。
【0098】図12に示すように、炉床温度が600℃
付近より小さい範囲において、炉床温度の上昇率は緩傾
斜(第1の目標値25℃/h)に設定されているが、折
曲点Xで炉床温度の目標上昇率は変化し、折曲点Xより
右側部分では、急傾斜(第2の目標値100℃/h)に
設定されている。(B)における制御は、(A)と同様
であり、相違する部分を説明する。
【0099】炉床温度が600℃付近より大きい範囲で
は、立上げ時炉床温度変化率が収束する第2の目標値
は、図8のメンバーシップ関数群32でラベルPL1
(100℃/h)とされている。ファジィ推論部25に
おいては、第2のルール群28B(ルール12〜1
6),第3のルール群28C(ルール47〜53)が適
用される。
【0100】第2のルール群28Bで立上げ時炉床温度
変化率の変化に対応して炉底バーナ補助燃料の流量の修
正量が変化し、立上げ時炉床温度変化率は、ラベルPL
1のメンバーシップ関数およびその付近のメンバーシッ
プ関数が適用され、ラベルPL1に収束する。第3のル
ール群28Cで立上げ時炉床温度変化率の変化に対応し
て炉床ガン補助燃料の流量の修正量が変化し、立上げ時
炉床温度変化率は、そのラベルPL1のメンバーシップ
関数およびその付近のメンバーシップ関数が適用され、
ラベルPL1に収束する。
【0101】第2のルール群28B,第3のルール群2
8Cの適用により、炉床温度の上昇率は折曲点Xで緩傾
斜(第1の目標値25℃/h)から急傾斜(第2の目標
値100℃/h)となる。ここで、ファジィ推論部25
は、立上げ時炉床温度変化率が小さいと炉底バーナ補助
燃料の流量の修正量が大きく、立上げ時炉床温度変化率
が大きくなるに従って炉底バーナ補助燃料の流量の修正
量が小さくなる関係の複数のルールからなる第2のルー
ル群28Bと、入力変数として立上げ時炉床温度変化率
に対して炉床ガン補助燃料が推論出力され、立上げ時炉
床温度変化率が小さいと炉床ガン補助燃料の流量の修正
量が大きく、立上げ時炉床温度変化率が大きくなるに従
って炉床ガン補助燃料の流量の修正量が小さくなる関係
の複数のルールからなる第3のルール群28C(ルール
47〜53)とを有している。
【0102】従って、例えば、立上げ時炉床温度変化率
が25℃/hになっている場合を想定すると、ファジィ
推論部25で第2のルール群28Bのルール12,第3
のルール群28Cのルール49が適用される。ルール1
2では、ラベルはZRで、炉底バーナ補助燃料の流量の
修正量のラベルはPLとなっている。従って、炉底バー
ナ補助燃料の流量の修正量が増加し、炉底部4における
発熱量が増加して、炉底部4から炉床部5に伝達される
熱量が多くなり、立上げ時炉床温度変化率が増加する。
【0103】同時に適用される第3のルール群28Cの
ルール49では、炉床ガン補助燃料の流量の修正量のラ
ベルはPLとなっている。従って、炉床ガン補助燃料の
流量の修正量が増加し、炉床部5の発熱量が多くなり、
立上げ時炉床温度変化率が増加する。このようにして炉
床温度の上昇率は折曲点Xで緩傾斜(第1の目標値25
℃/h)から急傾斜(第2の目標値100℃/h)に向
かう。
【0104】そして、フィードバックされる入力変数と
しての立上げ時炉床温度変化率が第2の目標値100℃
/hになると、ラベルはPL1になり、ファジィ推論部
25で第2のルール群28Bのルール15,第3のルー
ル群28Cのルール52が適用される。ルール15で
は、炉底バーナ補助燃料の流量の修正量のラベルはZR
となっている。同時に適用されるルール52では、炉床
ガン補助燃料の流量の修正量のラベルはZRとなってい
る。この状態で、前記温度系はバランスがとれている。
【0105】このバランスがとれている状態から、何ら
かの要因で立上げ時炉床温度変化率が増加してラベルP
L1から例えばラベルPL2に変化すると、炉底バーナ
補助燃料の流量の修正量はラベルZRからNSに変化す
る(ルール16)。同時に、炉床ガン補助燃料の流量の
修正量はラベルZRからNMに変化する(ルール5
3)。この結果、炉底バーナ補助燃料の流量の修正量が
減少し、炉底部4における発熱量が減少して、炉底部4
から炉床部5に伝達される熱量が少なくなり、立上げ時
炉床温度変化率が減少する。同時に、炉床ガン補助燃料
の流量の修正量が減少し、炉床部5における発熱量が少
なくなり、立上げ時炉床温度変化率が減少してラベルP
L2から元の収束値(ラベルPL1)に戻ることにな
る。
【0106】このように、入力変数である立上げ時炉床
温度変化率が変化し、第2の目標値である収束値(ラベ
ルPL1)からはずれても、立上げ時炉床温度変化率が
丁度よい状態が保持されるという収束値に移行し、立上
げ時炉床温度変化率は元の収束値に収束する。この状態
では、立上げ時炉床温度変化率、炉底バーナ補助燃料の
流量の修正量,炉床ガン補助燃料の流量の修正量がバラ
ンスのとれた状態となり、立上げ時炉床温度変化率が第
2の目標値にあることが、結果的に適当であると判断さ
れることになる。
【0107】このようにして、入力変数である立上げ時
炉床温度変化率は制御され、第2の目標値100℃/h
に収束される。 (C)炉底温度と炉床温度の温度差が、該炉底温度を炉
床温度より200℃高い範囲内に制御されることを説明
する。入力変数としての炉床温度,温度差および立上げ
時炉床温度変化率,ファジィ推論部25,出力変数とし
ての炉底バーナ補助燃料の流量の修正量,被制御系の燃
焼状態を示す炉床温度,炉底温度からなる温度系は、閉
ループを形成してバランスのとれたある状態に収束す
る。炉床温度が650℃より小さい範囲において、温度
差が収束する目標値は、基準ラベル(図7のメンバーシ
ップ関数群31の200℃)とされている。ファジィ推
論部25においては、第4のルール群28D(ルール1
〜8)で温度差の変化に対応して炉底バーナ補助燃料の
流量の修正量が変化し、温度差は、その基準ラベルのメ
ンバーシップ関数およびその付近のメンバーシップ関数
が適用され、基準ラベル(200℃)に収束する。
【0108】ここで、ファジィ推論部25は(炉床温度
がNLLの場合)、温度差が小さいと炉底バーナ補助燃
料の流量の修正量が大きく、温度差が大きくなるに従っ
て炉底バーナ補助燃料の流量の修正量が小さくなる関係
の複数のルールを有する第4のルール群28D(ルール
1〜8)を有している。従って、例えば、フィードバッ
クされる入力変数としての温度差が丁度よくなる(20
0℃)と、ファジィ推論部25で第4のルール群28D
のルール2が適用される。ルール2において、ラベルは
ZRで,炉底バーナ補助燃料の流量の修正量のラベルは
ZRで、前記温度系はバランスのとれた状態に収束して
いる。
【0109】この状態から、温度差が増加してラベルZ
Rから例えばラベルPSに変化すると、炉底バーナ補助
燃料の流量の修正量はラベルZRからNSに変化する
(ルール3)。この結果、炉底バーナ補助燃料の流量の
修正量が減少し、炉底部4における発熱量が減少すると
ともに炉底部4から炉床部5に伝達される熱量が少なく
なり、炉床部5における加熱量が少なくなり、温度差が
減少してラベルPSから元の収束値(ラベルZR)に戻
ることになる。
【0110】このように、燃焼状態の結果を示す温度差
が目標値200℃になった状態から変化した場合、これ
らのラベルによりファジィ推論がなされ、燃焼状態の変
化に応じてファジィ推論部25から炉底バーナ補助燃料
の流量の修正量が出力される。入力変数である温度差が
変化し、目標値である収束値からはずれても、温度差が
丁度よい状態が保持されるという収束値に移行し、温度
差は元の収束値に収束する。この状態では、温度差、炉
底バーナ補助燃料の流量の修正量がバランスのとれた状
態となり、温度差が丁度よいことが、結果的に適当であ
ると判断されることになる。
【0111】このようにして、入力変数である温度差は
制御され、目標値200℃に収束される。 (D)炉床温度が600℃付近より大きい範囲では、炉
底温度が650℃に制御されることを説明する。図12
に示すように、炉床温度が600℃付近より大きい範囲
において、炉底温度は目標値650℃に設定されてい
る。(D)における制御は、(A)と同様であり、相違
する部分を説明する。
【0112】炉床温度が600℃付近より大きい範囲で
は、炉底温度が収束する目標値は、図6のメンバーシッ
プ関数群30でラベルZR(650℃)とされている。
ファジィ推論部25においては、(ルール17〜46)
が適用される。ルール17〜46では、炉底温度の変化
に対応して炉底バーナ補助燃料の流量の修正量が変化
し、炉底温度は、ラベルZRのメンバーシップ関数およ
びその付近のメンバーシップ関数が適用され、ラベルZ
Rに収束する。
【0113】そして、フィードバックされる入力変数と
しての炉底温度が650℃になると、ファジィ推論部2
5でルール32〜36が適用される。この状態で、温度
系はバランスがとれている。 (2)立上げ運転時から定常運転時に移行する段階 まず、入力変数(炉床温度,立上げ時炉床温度変化率)
がファジィ推論部25に入力され、選択されたルールが
適用され、ファジィ推論部25から炉底バーナ補助燃料
の流量の修正量,炉床ガン補助燃料の流量の修正量が出
力される。ファジィ推論部25においては、知識28,
メンバーシップ関数群29ないし35を用いて周知のデ
ファジフィケーションにより炉底バーナ補助燃料の流量
の修正量,炉床ガン補助燃料の流量の修正量が推論出力
される。
【0114】炉底バーナ補助燃料用バルブ14は炉底バ
ーナ補助燃料の流量の修正量に対応した回転角度の開度
になる。その開度の状態で補助燃料が炉底バーナ6に送
られる。炉底バーナ6により炉底部4が加熱される。炉
底部4の加熱により炉底部4の上方の炉床部5が加熱さ
れ、炉床温度が上昇される。炉床ガン補助燃料用バルブ
16は炉床ガン補助燃料の流量の修正量に対応した回転
角度の開度になる。その開度の状態で補助燃料が炉床ガ
ン10に送られる。炉床温度が600℃付近になると、
炉底バーナ6,炉床ガン10により炉床部5が加熱され
る。
【0115】図12の炉床温度,炉底温度の上昇曲線を
得るように、炉底バーナ補助燃料の流量の修正量,炉床
ガン補助燃料の流量の修正量が制御される。補助燃料の
燃焼の結果として生じる被制御系の燃焼状態を示す炉床
温度,炉底温度,立上げ時炉床温度変化率,定常時炉床
温度変化率が変化し、炉床温度,炉底温度がファジィ推
論部25にフィードバックされる。
【0116】以下、具体的に説明する。炉床温度が上昇
して炉床温度のラベルがNLの範囲では、立上げ時炉床
温度変化率は第2のルール群28B(ルール12〜1
6),第3のルール群28C(ルール47〜53)が適
用され、立上げ時炉床温度変化率が第2の目標値100
℃/hに収束されている。
【0117】ここで、ファジィ推論部25は、ラベル
(NM)の場合において、入力変数として定常時炉床温
度変化率に対して炉床ガン補助燃料が推論出力される関
係の複数のルールからなる第5のルール群28E(54
〜60)を有し、第2のルール群28B(ルール12〜
16),第3のルール群28C(ルール47〜53)
は、狭い区間のラベルのうちの最も小さいラベルNMの
メンバーシップ関数に隣接する1段小さいラベルNLで
成立している。
【0118】そして、炉床温度は上昇状態から定常状態
になるが、炉床温度の定常状態の収束値は基準ラベル
(805℃)付近の温度域とされ、定常時炉床温度変化
率の収束値は、基準ラベル付近の(0℃/h)とされて
いる。従って、炉床温度のラベルがNMの範囲になると
同時に、炉床温度のメンバーシップ関数29では、ラベ
ルNLのメンバーシップ関数が適用されることはほとん
ど無く(NLにおけるグレード(適合度)が小さい場合
には、ラベルNLのメンバーシップ関数による出力に対
する影響は少ない)、ラベルNMのメンバーシップ関数
が適用され、炉床ガン補助燃料が供給される。
【0119】炉床温度のラベルがNMの範囲になると、
立上げ時炉床温度変化率は第2のルール群28B(ルー
ル12〜16),第3のルール群28C(ルール47〜
53)の適用がほぼ解除される(立上げ時炉床温度変化
率のラベルPM,PL1,PL2におけるグレード(適
合度)が小さい場合には、ラベルPM,PL1,PL2
のメンバーシップ関数による出力に対する影響は少な
い)と同時に、定常時炉床温度変化率が適用され、炉床
温度の上昇率は目標値0℃/hに収束される。従って、
炉床温度は上昇状態(急傾斜)から定常状態(水平角
度)に制御される。すなわち、ファジィ推論部25にお
いては、第5のルール群28E(ルール54〜60)で
定常時炉床温度変化率の変化に対応して炉床ガン補助燃
料の流量の修正量が変化し、定常時炉床温度変化率は、
その基準ラベルのメンバーシップ関数およびその付近の
メンバーシップ関数が適用され、基準ラベル(0℃/
h)に収束する。
【0120】このように、炉床温度のラベルがNM以上
では、炉床温度は急傾斜から水平角度に制御される。炉
床温度は805℃に収束され、立上げ時炉床温度変化率
は0℃/hに収束する。そして、図13には制御装置2
1による制御の実験結果が示されている。図に示おい
て、15℃/h→10℃/h→30℃/h→60℃/h
と炉床温度が設定した上昇率て制御され、炉床温度の上
昇率は60℃/hの急角度から0℃/hの水平状態の定
常状態(810℃)に円滑に移行することが示されてい
る。また、炉底温度が炉床温度より約200℃高いこと
が示されている。
【0121】以上の如き構成によれば、次の効果を奏す
る。第1に、ファジィ推論部25は、立上げ時炉床温度
変化率が小さいと炉底バーナ補助燃料の流量が大きく、
立上げ時炉床温度変化率が大きくなるに従って炉底バー
ナ補助燃料の流量が小さくなる関係の複数のルールから
なる第1のルール群28A(ルール9〜10)と、立上
げ時炉床温度変化率の目標値(25℃/h)を基準ラベ
ルとするとともに目標値の付近を分割して複数の区間に
割り振って形成される立上げ時炉床温度変化率のメンバ
ーシップ関数群32とを有しているので、ファジィ推論
部25において、第1のルール群28A(ルール9〜1
0)と、立上げ時炉床温度変化率のメンバーシップ関数
群32を適用することにより、炉床温度を設定された上
昇率(25℃/h)で上昇させることができる。
【0122】このように、炉床温度を設定された上昇率
(25℃/h)で上昇させることができるので、炉床温
度が定常状態に達するまでの間の炉床温度,炉底温度の
上昇速度を、成行き任せにすることなく、汚泥焼却炉1
への汚泥の投入時期を明確に把握することができ、ま
た、立上げ運転の時間を早めたいとか、あるいは少し遅
らせたいとかの炉床温度の上昇率の調整を炉床温度の上
昇率の設定のみで行なうことができ、作業員が手動介入
することなく、炉底バーナ6,炉床ガン10の補助燃料
の流量の設定を自動的に行なうことができ、焼却工程の
管理を容易にできる。
【0123】そして、随時作業員が手動介入することな
く炉床温度を設定された上昇率で上昇させることがで
き、炉底バーナ6,炉床ガン10の補助燃料の流量の設
定値の変更操作を無くし、焼却工程の管理を容易にでき
る。また、炉底バーナ6や炉床ガン10の補助燃料の供
給量に対応して炉底温度,炉床温度が上昇し、補助燃料
を節約できる。
【0124】第2に、ファジィ推論部25は、立上げ時
炉床温度変化率が小さいと炉底バーナ補助燃料の流量が
大きく、立上げ時炉床温度変化率が大きくなるに従って
炉底バーナ補助燃料の流量が小さくなる関係の複数のル
ールからなる第2のルール群28B(ルール12〜1
6)と、入力変数として立上げ時炉床温度変化率に対し
て炉床ガン補助燃料が推論出力され、立上げ時炉床温度
変化率が小さいと炉床ガン補助燃料の流量が大きく、立
上げ時炉床温度変化率が大きくなるに従って炉床ガン補
助燃料の流量が小さくなる関係の複数のルールからなる
第3のルール群28C(ルール47〜53)とを有し、
立上げ時炉床温度変化率のメンバーシップ関数群32に
おける目標値は、第1の目標値(25℃/h)と第2の
目標値(100℃/h)の2つになっているので、炉床
温度を複数(本実施の形態では2個)の上昇率に設定す
ることができる。
【0125】そして、炉床温度は複数の上昇率(炉床温
度が600℃付近より小さい時は25℃/hで、炉床温
度が600℃付近より大きい時は100℃/h)に設定
することができ、上昇率の設定により立上げ運転の時間
を早めたいとか、あるいは少し遅らせたいとかの炉床温
度の上昇率の調整が容易になり、焼却工程の管理をより
容易にできる。
【0126】第3に、炉床温度の上昇率は炉床温度が6
00℃付近より小さい時は25℃/hで、炉床温度が6
00℃付近より大きい時は100℃/hになっているの
で、炉床温度の上昇率を25℃/hから100℃/hと
急傾斜に変化させ、炉床温度の立上げ運転の時間を短縮
できる。第4に、ファジィ推論部25は、炉床温度がN
LLの場合、温度差が小さいと炉底バーナ補助燃料の流
量が大きく、温度差が大きくなるに従って炉底バーナ補
助燃料の流量が小さくなる関係の複数のルールを有する
第4のルール群28D(1〜8)と、炉底温度と炉床温
度の目標値(200℃)を基準ラベルとするとともに基
準ラベルの付近を分割して複数の区間に割り振って形成
される温度差のメンバーシップ関数群31とを有してい
るので、第4のルール群28D(ルール1〜8)と、温
度差のメンバーシップ関数群31により、炉底温度と炉
床温度の温度差を、該炉底温度を該炉床温度より200
℃高い範囲内に制御できる。
【0127】従って、炉底温度のみの上昇を抑制し、熱
膨張差による炉2内の損傷を防止し、汚泥焼却炉1の耐
久性を向上できる。第5に、ファジィ推論部25は、フ
ィードバックで得られた炉床温度,炉床温度により得ら
れた単位時間に対する立上げ時炉床温度変化率,定常時
炉床温度変化率を入力変数とし、定常状態の炉床温度の
目標値(805℃)を基準ラベルとするとともに目標値
の付近を分割して狭い区間(788℃〜815℃)に複
数のラベル(NM,NS,ZR,PS)が割り振って形
成され、狭い区間のラベルのうちの最も小さいラベルN
Mのメンバーシップ関数とこのラベルNMのメンバーシ
ップ関数に隣接する1段小さいラベルNLのメンバーシ
ップ関数は略重複していない炉床温度のメンバーシップ
関数群29と、定常時炉床温度変化率の目標値(0℃/
h)を基準ラベルとするとともに目標値の付近を分割し
て複数の区間(NM,NS,ZR,PS,PM)に割り
振って形成される定常時炉床温度変化率のメンバーシッ
プ関数群33と、狭い区間のラベルのうちの最も小さい
ラベルNMの場合において、入力変数として定常時炉床
温度変化率に対して炉床ガン補助燃料が推論出力される
関係の複数のルールからなる第5のルール群28E(ル
ール54〜60)とを有し、第2のルール群28B(ル
ール12〜16),第3のルール群28C(ルール47
〜53)は、狭い区間のラベルのうちの最も小さいラベ
ルNMのメンバーシップ関数に隣接する1段小さいラベ
ルNLで成立しているので、炉床温度のラベルがNMの
範囲になると、立上げ時炉床温度変化率における第2の
ルール群28C(ルール12〜16),第3のルール群
28C(ルール47〜53)の適用がほぼ解除される
(立上げ時炉床温度変化率のラベルPM,PL1,PL
2におけるグレード(適合度)が小さい場合には、ラベ
ルPM,PL1,PL2のメンバーシップ関数による出
力に対する影響は少ない)と同時に、定常時炉床温度変
化率が適用される。従って、炉床温度の上昇率は目標値
0℃/hに収束され、炉床温度を上昇状態(急傾斜)か
ら定常状態(水平)に制御できる。
【0128】このように、炉床部5の炉床温度を立上げ
状態から定常状態に制御することができる。従って、フ
ィードバックで得られた炉床温度,炉床温度により得ら
れた単位時間に対する立上げ時炉床温度変化率,定常時
炉床温度変化率を入力変数とすることにより、炉床部の
炉床温度を立上げ状態から定常状態に円滑に制御でき
る。
【0129】この結果、立上げ運転時から定常運転時に
円滑に移行することができ、炉底バーナ6を停止する操
作と汚泥を炉内に投入する操作を最適なタイミングで行
ない、炉床温度を目標値に最短時間で収束させ、燃料の
浪費や炉内損傷,焼却作業の遅延を防止することができ
る。第6に、ファジィ推論により多入力変数,多出力変
数の制御を簡単に行なうことができる。
【0130】なお、本実施の形態においては、立上げ時
炉床温度変化率のメンバーシップ関数群における目標値
は、第1の目標値と第2の目標値の2つになっている
が、炉床温度を3つ以上の上昇率に設定することもでき
る。また、本実施の形態においては、炉底温度と炉床温
度の温度差は、200℃に収束するようになっている
が、200℃に限定されることなく、300℃の範囲内
ならば、任意の温度差にすることができる。また、必ず
しも、温度差は、200℃の一定値でなくてもよい。す
なわち、炉底温度の上昇率と炉床温度の上昇率が同じ値
でなくてもよい。
【0131】そして、本実施の形態においては、ファジ
ィ推論部25により出力される炉底バーナ補助燃料の流
量として、炉底バーナ補助燃料の流量の修正量を挙げ、
炉底バーナ補助燃料の流量の修正量により、それらに対
応した回転角度の開度に炉底バーナ補助燃料用バルブ1
4を調整しているが、炉底バーナ補助燃料の流量とし
て、炉底バーナ補助燃料の流量の絶対値にすることもで
きる。また、本実施の形態においては、ファジィ推論部
25により出力される炉床ガン補助燃料の流量として、
炉床ガン補助燃料の流量の修正量を挙げ、炉床ガン補助
燃料の流量の修正量により、それらに対応した回転角度
の開度に炉床ガン補助燃料用バルブ16を調整している
が、炉床ガン補助燃料の流量として、炉床ガン補助燃料
の流量の絶対値にすることもできる。
【0132】さらに、本実施の形態においては、制御を
多入力,多出力のファジィ推論部25により行なってい
るが、かかる制御に限定されることはない。例えば、炉
床温度,炉底温度,炉床温度と炉底温度の温度差,立上
げ時炉床温度変化率,定常時炉床温度変化率の値が多元
マトリックス的に記載された立上げ運転の最適の組合せ
テーブルとこの組合せテーブルに対応する最適の炉底バ
ーナ補助燃料の流量,炉床ガン補助燃料の流量を記憶し
た記憶装置を有し、上記値を入力させて組合せテーブル
と照合させ、炉底バーナ補助燃料の流量,炉床ガン補助
燃料の流量を制御することもできる。
【0133】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、炉床温度
を設定された上昇率で上昇させることができるので、炉
床温度が定常状態に達するまでの間の炉床温度,炉底温
度の上昇速度を、成行き任せにすることなく、汚泥焼却
炉への汚泥の投入時期を明確に把握することができ、ま
た、立上げ運転の時間を早めたいとか、あるいは少し遅
らせたいとかの炉床温度の上昇率の調整を炉床温度の上
昇率の設定のみで行なうことができ、作業員が手動介入
することなく、炉底バーナ,炉床ガンの補助燃料の流量
の設定を自動的に行なうことができ、焼却工程の管理を
容易にできる。
【0134】そして、炉底バーナ,炉床ガンの補助燃料
の流量の設定値の変更操作を無くし、焼却工程の管理を
容易にできる。また、炉底バーナや炉床ガンの補助燃料
の供給量に対応して炉底温度,炉床温度が上昇し、補助
燃料を節約できる。請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載の発明と同様の効を奏する。
【0135】加えて、炉床温度は複数の上昇率に設定さ
れているので、立上げ運転の時間を早めたいとか、ある
いは少し遅らせたいとかの炉床温度の上昇率の調整が容
易になり、焼却工程の管理をより容易にできる。請求項
3記載の発明によれば、請求項1または請求項2記載の
発明と同様の効を奏する。
【0136】加えて、炉床温度の上昇率を急傾斜に変化
させることにより、炉床温度の立上げ運転の時間を短縮
できる。請求項4記載の発明によれば、請求項1ないし
は請求項3いずれか記載の発明と同様の効を奏する。加
えて、炉底温度と炉床温度の温度差を、該炉底温度を該
炉床温度より300℃高い範囲内に制御できる。従っ
て、炉底温度のみの上昇を抑制し、熱膨張差による炉内
の損傷を防止し、汚泥焼却炉の耐久性を向上できる。
【0137】請求項5記載の発明によれば、請求項1な
いしは請求項4いずれか記載の発明と同様の効を奏す
る。加えて、フィードバックで得られた炉床温度,炉床
温度により得られた単位時間に対する立上げ時炉床温度
変化率,定常時炉床温度変化率を入力変数とすることに
より、炉床部の炉床温度を立上げ状態から定常状態に制
御できる。
【0138】この結果、立上げ運転時から定常運転時に
円滑に移行することができ、炉底バーナを停止する操作
と汚泥を炉内に投入する操作を最適なタイミングで行な
い、炉床温度を目標値に最短時間で収束させ、燃料の浪
費や炉内損傷,焼却作業の遅延を防止することができ
る。請求項6記載の発明によれば、請求項1ないしは請
求項5いずれか記載の発明と同様の効を奏する。
【0139】加えて、ファジィ推論により多入力変数,
多出力変数の制御を簡単に行なうことができる。請求項
7記載の発明によれば、ファジィ推論部は、立上げ時炉
床温度変化率が小さいと炉底バーナ補助燃料の流量が大
きく、立上げ時炉床温度変化率が大きくなるに従って炉
底バーナ補助燃料の流量が小さくなる関係の複数のルー
ルからなる第1のルール群と、立上げ時炉床温度変化率
の目標値を基準ラベルとするとともに目標値の付近を分
割して複数の区間に割り振って形成される立上げ時炉床
温度変化率のメンバーシップ関数群とを有しているの
で、ファジィ推論部において、第1のルール群と、立上
げ時炉床温度変化率のメンバーシップ関数群を適用する
ことにより、炉床温度を設定された上昇率で上昇させ、
請求項1記載の発明と同様の効果を奏する。
【0140】請求項8記載の発明によれば、ファジィ推
論部は、立上げ時炉床温度変化率が小さいと炉底バーナ
補助燃料の流量が大きく、立上げ時炉床温度変化率が大
きくなるに従って炉底バーナ補助燃料の流量が小さくな
る関係の複数のルールからなる第2のルール群と、入力
変数として立上げ時炉床温度変化率に対して炉床ガン補
助燃料が推論出力され、立上げ時炉床温度変化率が小さ
いと炉床ガン補助燃料の流量が大きく、立上げ時炉床温
度変化率が大きくなるに従って炉床ガン補助燃料の流量
が小さくなる関係の複数のルールからなる第3のルール
群とを有し、立上げ時炉床温度変化率のメンバーシップ
関数群における目標値は、複数になっているので、炉床
温度を複数の上昇率に設定することができ、請求項2記
載の発明と同様の効果を奏する。
【0141】請求項9記載の発明によれば、ファジィ推
論部は、温度差が小さいと炉底バーナ補助燃料の流量が
大きく、温度差が大きくなるに従って炉底バーナ補助燃
料の流量が小さくなる関係の複数のルールを有する第4
のルール群と、炉底温度と炉床温度の目標温度差(30
0℃以内)を基準ラベルとするとともに基準ラベルの付
近を分割して複数の区間に割り振って形成される温度差
のメンバーシップ関数群とを有しているので、第4のル
ール群と、温度差のメンバーシップ関数群により、炉底
温度と炉床温度の温度差を、該炉底温度を該炉床温度よ
り300℃高い範囲内に制御できる。従って、請求項4
記載の発明と同様の効果を奏する。
【0142】請求項10記載の発明によれば、ファジィ
推論部は、フィードバックで得られた炉床温度,炉床温
度により得られた単位時間に対する立上げ時炉床温度変
化率,定常時炉床温度変化率を入力変数とし、定常状態
の炉床温度の目標値を基準ラベルとするとともに目標値
の付近を分割して狭い区間に複数のラベルが割り振って
形成され、狭い区間のラベルのうちの最も小さい例えば
ラベルNMメンバーシップ関数とこのラベルNMのメン
バーシップ関数に隣接する1段小さい例えばラベルNL
のメンバーシップ関数は略重複していない炉床温度のメ
ンバーシップ関数群と、定常時炉床温度変化率の目標値
を基準ラベルとするとともに目標値の付近を分割して複
数の区間に割り振って形成される定常時炉床温度変化率
のメンバーシップ関数群と、狭い区間のラベルのうちの
最も小さいラベル(NM)の場合において、入力変数と
して定常時炉床温度変化率に対して炉床ガン補助燃料が
推論出力される関係の複数のルールからなる第5のルー
ル群と、を有し、第2のルール群,第3のルール群は、
狭い区間のラベルのうちの最も小さいラベル(NM)の
メンバーシップ関数に隣接する1段小さいラベル(N
L)で成立しているので、炉床温度のラベルがNMの範
囲になると、立上げ時炉床温度変化率の適用がほぼ解除
される(例えば立上げ時炉床温度変化率のラベルPM,
PL1,PL2におけるグレード(適合度)が小さい場
合には、ラベルPM,PL1,PL2のメンバーシップ
関数による出力に対する影響は少ない)と同時に、定常
時炉床温度変化率が適用され、炉床温度の上昇率は目標
値(例えば0℃/h)に収束される。炉床温度を上昇状
態(急傾斜)から定常状態(水平角度)に制御できる。
【0143】このように、炉床部の炉床温度を立上げ状
態から定常状態に制御し、請求項5記載の発明と同様の
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係わる汚泥焼却炉を示す構成図
である。
【図2】同汚泥焼却炉の立上げ運転制御装置を示す構成
図である。
【図3】同立上げ運転制御装置における信号の流れを示
すブロック図である。
【図4】同立上げ運転制御装置のファジィ推論部におけ
る炉床温度のメンバーシップ関数群を示す図である。
【図5】図4の炉床温度の定常状態のラベルZR付近の
メンバーシップ関数群を示す拡大図である。
【図6】同立上げ運転制御装置のファジィ推論部におけ
る炉底温度のメンバーシップ関数群を示す図である。
【図7】図4の炉底温度と炉床温度の温度差のメンバー
シップ関数群を示す図である。
【図8】同立上げ運転制御装置のファジィ推論部におけ
る立上げ時炉床温度変化率のメンバーシップ関数群を示
す図である。
【図9】同立上げ運転制御装置のファジィ推論部におけ
る定常時炉床温度変化率のメンバーシップ関数群を示す
図である。
【図10】同立上げ運転制御装置のファジィ推論部にお
ける炉底バーナ補助燃料の流量の修正量のメンバーシッ
プ関数群を示す図である。
【図11】同立上げ運転制御装置のファジィ推論部にお
ける炉床ガン補助燃料の流量の修正量のメンバーシップ
関数群を示す図である。
【図12】同汚泥焼却炉の立上げ運転制御装置を用いた
制御方法による炉底温度,炉床温度の目標昇温曲線を示
す図である。
【図13】同汚泥焼却炉の立上げ運転制御装置を用いた
制御方法による実験結果を示すデータ図である。
【図14】従来の汚泥焼却炉を示す構成図である。
【図15】従来の汚泥焼却炉の炉底温度,炉床温度の制
御方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 汚泥焼却炉 4 炉底部 5 炉床部 6 炉底バーナ 10 炉床ガン 11 炉底温度センサ 12 炉床温度センサ 14 炉底バーナ補助燃料用バルブ 16 炉床ガン補助燃料用バルブ 21 制御装置 22 立上げ時炉床温度変化率計算手段 23 定常炉床温度変化率計算手段 24 温度差計算手段 25 ファジィ推論部 26 炉底バーナ用バルブ操作量計算手段 27 炉床ガン用バルブ操作量計算手段 29 炉床温度のメンバーシップ関数群 30 炉底温度のメンバーシップ関数群 31 炉底温度と炉床温度の温度差のメンバーシップ関
数群 32 立上げ時炉床温度変化率のメンバーシップ関数群 33 定常時炉床温度変化率のメンバーシップ関数群 34 炉底バーナ補助燃料の流量の修正量のメンバーシ
ップ関数群 35 炉床ガン補助燃料の流量の修正量のメンバーシッ
プ関数群 36 ファジィ推論エンジン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯嶋 和明 東京都千代田区有楽町1丁目4番1号 三機工業株式会社内 (72)発明者 加藤 薫 東京都千代田区有楽町1丁目4番1号 三機工業株式会社内 (72)発明者 佐々木 聡 東京都千代田区有楽町1丁目4番1号 三機工業株式会社内 審査官 蓮井 雅之 (56)参考文献 特開 平8−121730(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23G 7/04 601 F23G 5/50 ZAB

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉底バーナで炉底部を加熱することによ
    り、炉底部の上方に配置された炉床部を加熱して炉床温
    度を上昇させ、 炉床温度が所定の温度になると、炉底バーナ,炉床ガン
    で炉床部を加熱して炉床温度を上昇させる汚泥焼却炉の
    立上げ運転制御方法において、 フィードバックで得られた炉床温度,炉床温度により得
    られた単位時間に対する立上げ時炉床温度変化率を入力
    変数とするとともに炉底バーナ補助燃料の流量,炉床ガ
    ン補助燃料の流量を出力変数とした制御により、炉床温
    度を設定された上昇率で上昇させることを特徴とする汚
    泥焼却炉の立上げ運転制御方法。
  2. 【請求項2】 炉床温度は複数の上昇率に設定されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の汚泥焼却炉の立上げ
    運転制御方法。
  3. 【請求項3】 炉床温度は緩傾斜から急傾斜に変化する
    上昇率に設定されていることを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の汚泥焼却炉の立上げ運転制御方法。
  4. 【請求項4】 制御の入力変数に、炉底温度と炉床温度
    の温度差が300℃以内で加えられていることを特徴と
    する請求項1ないし請求項3いずれか記載の汚泥焼却炉
    の立上げ運転制御方法。
  5. 【請求項5】 制御の入力変数に、炉床温度により得ら
    れた単位時間に対する定常時炉床温度変化率が加えられ
    ていることを特徴とする請求項1ないし請求項4いずれ
    か記載の汚泥焼却炉の立上げ運転制御方法。
  6. 【請求項6】 制御はファジィ推論により行なわれるこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項5いずれか記載の
    汚泥焼却炉の立上げ運転制御方法。
  7. 【請求項7】 炉底バーナで炉底部を加熱することによ
    り、炉底部の上方に配置された炉床部を加熱して炉床温
    度を上昇させ、 炉床部の炉床温度が所定の温度になると、炉底バーナ,
    炉床ガンで炉床部を加熱して炉床温度を上昇させる汚泥
    焼却炉の立上げ運転制御装置において、 汚泥焼却炉の炉床部の温度を検出する炉床温度センサ
    と、 炉床温度センサが入力側に接続された制御装置と、 制御装置の出力側に接続された炉底バーナ補助燃料用バ
    ルブ,炉床ガン補助燃料用バルブとを備え、 制御装置は、 フィードバックで得られた炉床温度により単位時間に対
    する立上げ時炉床温度変化率を計算する立上げ時炉床温
    度変化率計算手段と、 立上げ時炉床温度変化率を入力変数として、炉底バーナ
    補助燃料用バルブの開度を決める炉底バーナ補助燃料の
    流量,炉床ガン補助燃料用バルブの開度を決める炉床ガ
    ン補助燃料の流量を推論出力するファジィ推論部とを備
    え、 ファジィ推論部は、 立上げ時炉床温度変化率が小さいと炉底バーナ補助燃料
    の流量が大きく、立上げ時炉床温度変化率が大きくなる
    に従って炉底バーナ補助燃料の流量が小さくなる関係の
    複数のルールからなる第1のルール群と、 立上げ時炉床温度変化率の目標値を基準ラベルとすると
    ともに目標値の付近を分割して複数の区間に割り振って
    形成される立上げ時炉床温度変化率のメンバーシップ関
    数群とを有していることを特徴とする汚泥焼却炉の立上
    げ運転制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のファジィ推論部は、 立上げ時炉床温度変化率が小さいと炉底バーナ補助燃料
    の流量が大きく、立上げ時炉床温度変化率が大きくなる
    に従って炉底バーナ補助燃料の流量が小さくなる関係の
    複数のルールからなる第2のルール群と、 入力変数としての立上げ時炉床温度変化率に対して炉床
    ガン補助燃料が推論出力され、立上げ時炉床温度変化率
    が小さいと炉床ガン補助燃料の流量が大きく、立上げ時
    炉床温度変化率が大きくなるに従って炉床ガン補助燃料
    の流量が小さくなる関係の複数のルールからなる第3の
    ルール群とを有し、 立上げ時炉床温度変化率のメンバーシップ関数群におけ
    る目標値は、複数である ことを特徴とする汚泥焼却炉の
    立上げ運転制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の制御装置は、 炉底温度と炉床温度の温度差を計算する温度差計算手段
    を有し、 請求項7または請求項8記載のファジィ推論部は、 温度差を入力変数とし、 温度差が小さいと炉底バーナ補助燃料の流量が大きく、
    温度差が大きくなるに従って炉底バーナ補助燃料の流量
    が小さくなる関係の複数のルールを有する第4のルール
    群と、 炉底温度と炉床温度の目標値を基準ラベルとするととも
    に基準ラベルの付近を分割して複数の区間に割り振って
    形成される温度差のメンバーシップ関数群とを有する
    とを特徴とする汚泥焼却炉の立上げ運転制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項7または請求項9記載の制御装
    置は、 炉床温度により得られた単位時間に対する定常時炉床温
    度変化率を計算する定常時炉床温度変化率計算手段を有
    し、 請求項7ないし請求項9記載のファジィ推論部は、 定常時炉床温度変化率を入力変数とし、 定常状態の炉床温度の目標温度差を基準ラベルとすると
    ともに目標値の付近を分割して狭い区間に複数のラベル
    が割り振って形成され、狭い区間のラベルのうちの最も
    小さいラベルのメンバーシップ関数とこのラベルのメン
    バーシップ関数に隣接する1段小さいラベルのメンバー
    シップ関数は略重複していない炉床温度のメンバーシッ
    プ関数群と、 定常時炉床温度変化率の目標値を基準ラベルとするとと
    もに目標値の付近を分割して複数の区間に割り振って形
    成される定常時炉床温度変化率のメンバーシップ関数群
    と、 炉床温度のメンバーシップ関数群の狭い区間のラベルの
    うちの最も小さいラベルの場合において、入力変数とし
    ての定常時炉床温度変化率に対して炉床ガン補助燃料が
    推論出力される関係の複数のルールからなる第5のルー
    ル群とを有し、 第2のルール群,第3のルール群は、狭い区間のラベル
    のうちの最も小さいラベルのメンバーシップ関数に隣接
    する1段小さいラベルで成立している ことを特徴とする
    汚泥焼却炉の立上げ運転制御装置。
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