JP3234287B2 - 接着性に優れた嵌合具 - Google Patents
接着性に優れた嵌合具Info
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Description
着性に優れ、且つ容易に開閉出来る嵌合具に関するもの
で、医薬品、食品、衣類、その他各種物品の出し入れが
自由で、再封鎖可能な包装用袋の分野に広く利用するこ
とが出来る接着性に優れた嵌合具に関する。
ることが出来るようにする方法としては、種々の方法が
提案され、実際に使用されている。それらの代表的な方
法の中に、雄爪と雌爪とを組合わせてなる嵌合具を袋本
体の開封部に設けた、いわゆるチャック付袋が古くから
知られ、多くの分野で使われている。
大きく分けてTダイ法やインフレ法により嵌合部と袋本
体部を同時に成形し、一体化させて嵌合具付袋にする方
法と、嵌合部だけを予め成形しておき、別工程で所望の
フィルムまたはシート基材に嵌合具を貼り合わせて嵌合
具付袋にしていく方法との二通りに分けることが出来
る。
原反を製造することが出来るので極めて便利であるが、
工業的生産の立場からは袋の基材の種類は大きく制限さ
れて、例えばガスバリアー性等の特殊機能を付与した嵌
合具付包装用袋をこの方法で製造することは困難であ
る。また、袋の大きさを自由にコントロールすることも
難しい。
な制約を受けないために一見理想的な方法と考えられる
が、実際には現在生産されている嵌合具の大部分は、成
形性等の問題から低密度ポリエチレン、ポリプロピレン
等を使用したものに限られている。こうした材料は本質
的には異種材料に対する接着性が乏しく、特殊な処理を
施さない限り、同一の材料にしか使用することが出来な
いという難点を有している。それ故、嵌合具付包装用袋
を作製しようとする場合には、袋本体に使用するフィル
ムまたはシート基材の貼り合わせ面には、嵌合具と同じ
材料をわざわざラミネートしたりしなければ本来の目的
は果せない。
イオノマー樹脂を使用したり(特開平1−279062
号公報)、エチレンとアクリル酸系の二元系ランダム共
重合樹脂を使用したり(特開平2−258562号公
報)した嵌合具が提案されている。
樹脂やエチレンとアクリル酸系の二元系ランダム共重合
樹脂で作製された前記提案の嵌合具は、従来の嵌合具に
比べると接着性はやや改善されているが、接着強度だけ
でなく接着出来る基材の種類も限られ、充分とは言えな
い。しかも、嵌合具の滑り性が悪くて嵌合が困難なため
に、成形と同時に嵌合することは極めて難しい。
でなく、接着強度に優れ、且つ成形と同時に嵌合するこ
とが出来る嵌合具を提供することにある。
を達成するために種々検討した結果、特定の樹脂を使用
することにより、接着性や接着強度に優れ、且つ広範な
包装用基材に何ら処理することなく接着出来、しかも成
形と同一ラインで直ちに嵌合することが出来る嵌合具が
得られることを見出し本発明に到達した。
0.005〜3モル%のα,β−不飽和ジカルボン酸の
無水物および10モル%以下の不飽和カルボン酸エステ
ルとの三元共重合体を用いて成形してなる接着性に優れ
た嵌合具に関する。
3モル%のα,β−不飽和ジカルボン酸の無水物および
10モル%以下の不飽和カルボン酸エステルとの三元共
重合体100重量部に対して滑剤0.01〜2重量部を
配合した組成物を用いて成形してなる接着性に優れた嵌
合具に関する。
る樹脂は、エチレン、α,β−不飽和ジカルボン酸の無
水物および不飽和カルボン酸エステルの三元共重合体で
ある。三元共重合体の第二コモノマー成分であるα,β
−不飽和ジカルボン酸の無水物としては、下記で示され
るものが好んで用いられる。α,β−不飽和ジカルボン
酸の炭素数が多くとも20個であり、特に4〜16個の
α,β−不飽和ジカルボン酸の無水物が望ましい。とり
わけマレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸および3,
6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ−
シス−フタル酸等の無水物が好適である。
ルボン酸エステルとしては、アルキル(メタ)アクリレー
トおよびアルコキシアルキル(メタ)アクリレートがあげ
られる。これらのうち、アルキル(メタ)アクリレート
については、炭素数は一般には4〜30個であり、特に
4〜20個のものが好ましい。それらの代表例として
は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸
メチルがあげられる。さらに、アルコキシアルキル(メ
タ)アクリレートについては、炭素数は通常多くとも2
0個である。また、アルキル基の炭素数が1〜8個(好
適には1〜4個)のものが好ましい。さらに、アルコキ
シ基の炭素数が1〜8個(好適には1〜4個)のものが
望ましい。好適なアルコキシアルキル(メタ)アクリレー
トとしては、メトキシメチル(メタ)アクリレート、メ
トキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチ
ルアクリレート、エトキシエチルアクリレートおよびブ
トキシエチルアクリレートがあげられる。
和ジカルボン酸の無水物の共重合割合は一般には0.0
05〜3モル%であり、特に0.05〜2.5モル%が
好ましい。α,β−不飽和ジカルボン酸の無水物の共重
合割合が0.005モル%未満では、極性が不足し、充
分な接着性が得られない。一方、3モル%を超えると、
三元共重合体の製造に無理が生じ、安定した生産が困難
になるばかりでなく、α,β−不飽和ジカルボン酸の無
水物による空気中の水分の吸収が多くなり、成形時に発
泡等を生じるため好ましくない。
ルボン酸エステルの共重合割合は通常多くとも10モル
%であり、とりわけ0.5〜5モル%が望ましい。不飽
和カルボン酸エステルの共重合割合が10モル%を超え
ると、三元共重合体の分子量および結晶化度が低下する
ために、嵌合具の成形が困難になるばかりでなく、嵌合
強度も低下して好ましくない。
そのまま使用することが出来るが、三元共重合体に滑剤
を併用する方が好ましい。本発明に使用出来る滑剤とし
ては、流動パラフィン、天然パラフィン、マイクロワッ
クス、合成ワックス、低分子量ポリエチレン等の炭化水
素系、ステアリン酸等の脂肪酸系、ステアリン酸アミ
ド、パルミチン酸アミド、メチレンビスステアリルアミ
ド、オレイン酸アミド等の脂肪酸アミド系、脂肪酸の低
級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステ
ル等のエステル系、脂肪族アルコール、多価アルコール
等のアルコール系、ステアリン酸カルシウム等の金属石
鹸系等をあげることが出来る。これらの滑剤は単独で使
用することも出来るし、2種類以上を併用することも可
能である。
0重量部に対して0.01〜2重量部が好ましい。特に
好ましい使用量は0.03〜1.5重量部である。滑剤
の使用量が0.01重量部より少ない場合は、溶融して
成形した雄爪、雌爪部を冷却固化した後、直ちに嵌合す
る場合の嵌合性の改良効果が少ない。一方、滑剤を2重
量部より多く使用すると、成形した嵌合具が白化した
り、包装用袋の基材に対する接着性が低下したりして好
ましくない。
記滑剤の他、一般に使用されている熱安定剤、抗酸化
剤、紫外線吸収剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、
防曇剤、難燃剤、着色剤等の各種添加剤を配合すること
はもちろん可能である。また、目的により、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等他の樹脂を一部
併用することも可能である。
に滑剤を配合した組成物を成形してなる雄爪部および雌
爪部から構成された一対の嵌合具は、その形状は特に制
限するものではないが、一例として図1,図2に示した
ような断面形状を有する金型を用いて、100〜300
℃の温度で押出し成形し、冷却固化した後嵌合して製品
とする。三元共重合体は、押出し成形性が良好であり、
容易に嵌合具を作製することが出来る。冷却方法として
は、空冷法も使用出来るが、爪の形状を出来るだけ早く
固化、安定化するためには水を用いた冷却法が好まし
い。
る包装用袋の基材としては、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアミド等の
各種合成樹脂フィルムまたはシート類、アルミ、鉄、銅
等の金属シートまたは箔類、および紙、布、不織布、合
成紙等をあげることが出来る。これらの基材は単独でも
使用出来るが、多層化して複合フィルムやシートの状態
で使用することも可能である。
袋を作製するには、上記の包装用袋の基材の表面に、図
1,図2に示したような断面形状を有する金型を用いて
成形した雄爪と雌爪の底面部分を接着し、半折して爪部
を嵌合した後、所定の幅に端部を熱等を使ってシールカ
ットを行なう方法を採用することが出来る。
しては、熱、高周波、超音波等の手段を利用することが
出来る。
するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものでは
ない。
0.9モル%、メチルメタクリレート含有量2.3モル%
であり、且つMFRが8.1g/10分のエチレン−無
水マレイン酸−メチルメタクリレート三元共重合体を用
いて、170℃の温度で雄爪部と雌爪部とを押出し成形
し、直ちに水中で形状を固定した後、嵌合機で雄爪と雌
爪とを嵌合した。嵌合は良好であり、且つ成形性につい
ても何ら問題はなかった。得られた雄爪と雌爪の底面
(底板)を150℃の温度で種々な袋基材に対して圧接
着した。接着性についての評価結果を表1に示した。
て、滑剤としてステアリン酸モノグリセライドを0.2
5重量部配合すること以外は実施例1と同じ方法で雄爪
部と雌爪部からなる嵌合具を成形した。成形性のみなら
ず、雄爪部と雌爪部との嵌合性も極めて良好であった。
実施例1と同じ方法で各種袋基材に対する接着性を評価
し、結果を表1に示した。
雄爪部と雌爪部からなる嵌合具を作製した。滑り性が全
く悪く、成形直後の嵌合はやや困難であった。実施例1
と同じ方法で各種袋基材に対する接着性を評価し、結果
を表1に示した。
樹脂(EAA樹脂)を用いて実施例1と同じ方法で雄爪
部と雌爪部からなる嵌合具を作製した。滑り性が全く悪
く、成形直後の嵌合はやや困難であった。実施例1と同
じ方法で各種袋基材に対する接着性を評価し、結果を表
1に示した。
いて実施例1と同じ方法で各種袋基材に対する接着性を
評価し、結果を表1に示した。
実施例1と同じ方法で各種袋基材に対する接着性を評価
し、その結果を表1に示した。
種の袋基材に対する接着性に優れ、成形直後の雄爪部と
雌爪部との嵌合性に優れており、医薬品、食品、衣類等
の包装用袋の再封用嵌合具として有用である。
一例を示す断面図。
一例を示す断面図。
Claims (2)
- 【請求項1】 エチレンと0.005〜3モル%のα,
β−不飽和ジカルボン酸の無水物および10モル%以下
の不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体を用いて
成形してなる接着性に優れた嵌合具。 - 【請求項2】 エチレンと0.005〜3モル%のα,
β−不飽和ジカルボン酸の無水物および10モル%以下
の不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体100重
量部に対して滑剤0.01〜2重量部を配合した組成物
を用いて成形してなる接着性に優れた嵌合具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19098392A JP3234287B2 (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | 接着性に優れた嵌合具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19098392A JP3234287B2 (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | 接着性に優れた嵌合具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0640458A JPH0640458A (ja) | 1994-02-15 |
JP3234287B2 true JP3234287B2 (ja) | 2001-12-04 |
Family
ID=16266914
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19098392A Expired - Lifetime JP3234287B2 (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | 接着性に優れた嵌合具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3234287B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4521072B2 (ja) * | 1999-03-29 | 2010-08-11 | 株式会社東芝 | 被検体固定装置 |
CN101854826B (zh) * | 2007-09-25 | 2012-12-19 | 戈尔企业控股股份有限公司 | 自润滑紧固件 |
-
1992
- 1992-07-17 JP JP19098392A patent/JP3234287B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0640458A (ja) | 1994-02-15 |
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