JP3233887U - 梱包体 - Google Patents

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Abstract

【課題】フォークリフトなどの運搬機器を使用して運搬を行う際に、製品に傷みが生じることを防ぐ梱包体を提供する。【解決手段】梱包体1は、複数の包装体10からなる下階層31、幅狭階層33及び上階層32を有し、幅狭階層33の左右幅が下階層31及び上階層32よりも狭く形成されて側面部に挿入部34が形成され、この挿入部34に、フォークリフトのフォーク部が当接する補強部材40が取り付けられている。【選択図】図1

Description

本開示は、ティッシュペーパーやトイレットペーパーなどを複数個まとめて梱包し、工場内や倉庫内の移動や、輸送トラックなどへの積み込みや積み下ろしなどの作業を良好に行うことができる梱包体に関する。
ティッシュペーパーやトイレットペーパーなどの薄葉紙は、重量が軽いため、工場内の移動や出荷輸送などを行う場合には、例えば、製品の販売単位となる包装体を複数個まとめて梱包することで梱包体を作製し、この梱包体を移動させている。
例えば、従来からフォークリフトを使用して上記の梱包体を移動させる場合には、予め、梱包体をパレットに載置させておき、パレットの下側にフォークリフトのフォーク部を当接させて持ち上げていた。
上記のパレットは、梱包体をトラックに積載して運搬する最中には不要であり、また、梱包体を倉庫などに収納する場合には、パレットの収納場所が必要になる。
そのため、フォークリフト等を使用して梱包体を運搬するときには、適宜、梱包体をパレットに載置(固定)し、また、パレットから梱包体を降ろす作業が生じていた。
また、パレットに梱包体を載置させていないとき、このパレットの置き場所を設けることが必要になる。
上記の作業や置き場所などを省くため、パレットを使用することなく、フォークリフトによって運搬することができる梱包体が提案されている(特許文献1参照)。
この梱包体は、例えば、複数のトイレットペーパーを梱包体とするとき、複数のトイレットペーパーを並べて下階層および上階層が形成され、さらに、上階層と下階層との間に幅狭階層が形成されている。この幅狭階層の両側方には、フォークリフトのフォーク部を挿入させる挿入部が設けられている。
特許第6647345号公報
複数個の包装体をまとめて梱包体を作製し、例えば、フォークリフトを用いて梱包体を運搬する場合、フォークリフトのフォーク部が当接する部分に梱包体の重量が加わり、この部分に傷みが生じる場合がある。
特に、ティッシュペーパーやトイレットペーパーなどの包装体は、複数個重ねた場合の重量に耐えられる強度を有するとは限らない。
そのため、多数の包装体を重ねた場合には、これらの重量によって、上記のフォーク部などに接している部分が潰れる、もしくは変形する場合がある。
即ち、梱包体を解体したとき、いくつかの包装体(製品)に傷みが生じている場合があり、製品の品質、信頼性を低減させてしまうことがある。
本開示は、フォークリフトを使用して効率よく梱包体を運搬することができるとともに運搬を行う際に、製品に傷みが生じることを防ぐ梱包体を提供する。
本開示に係る梱包体は、左右方向及び前後方向に並べられた複数の包装体からなる下階層と、左右方向及び前後方向に並べられた複数の包装体からなる幅狭階層と、左右方向及び前後方向に並べられた複数の包装体からなる上階層とが、順に高さ方向に積層された梱包体であって、前記幅狭階層は、前記下階層及び前記上階層よりも左右方向の幅が狭く形成されたことで、左右の両側面部に、前後方向に延設して貫通した挿入部が形成され、前記挿入部は、フォークリフトのフォーク部が当接する補強部材が取り付けられ、前記補強部材は、前記挿入部において前記上階層の下側端部に当接した上壁部と、前記挿入部において前記側面部に当接した側壁部と、前記挿入部において前記下階層の上側端部に当接した下壁部とから、断面がコの字状に形成され、コの字の開口部が外側に向けられた、ことを特徴とする。
また、本開示に係る梱包体は、左右方向及び前後方向に並べられた複数の包装体からなる下階層と、左右方向及び前後方向に並べられた複数の包装体からなる幅狭階層と、左右方向及び前後方向に並べられた複数の包装体からなる上階層とが、順に高さ方向に積層された梱包体であって、前記幅狭階層は、前記下階層及び前記上階層よりも左右方向の幅が狭く形成されたことで、左右の両側面部に、前後方向に延設して貫通した挿入部が形成され、前記挿入部は、フォークリフトのフォーク部が当接する補強部材が取り付けられ、前記補強部材は、前記挿入部において前記上階層の下側端部に当接した上壁部と、前記挿入部において前記側面部に当接した第一側壁部と、前記挿入部において前記第一側壁部と対面した第二側壁部とから、断面がコの字状に形成され、コの字の開口部が前記下階層の上側端部に向けられた、ことを特徴とする。
また、本開示に係る梱包体は、左右方向及び前後方向に並べられた複数の包装体からなる下階層と、左右方向及び前後方向に並べられた複数の包装体からなる幅狭階層と、左右方向及び前後方向に並べられた複数の包装体からなる上階層とが、順に高さ方向に積層された梱包体であって、前記幅狭階層は、前記下階層及び前記上階層よりも左右方向の幅が狭く形成されたことで、左右の両側面部に、前後方向に延設して貫通した挿入部が形成され、前記挿入部は、フォークリフトのフォーク部が当接する補強部材が取り付けられ、前記補強部材は、前記挿入部において前記上階層の下側端部に当接した上壁部と、前記挿入部において前記側面部に当接した第一側壁部と、前記挿入部において前記第一側壁部と対面した第二側壁部と、前記挿入部において前記下階層の上側端部に当接した下壁部とから、断面がボックス状に形成された、ことを特徴とする。
また、本開示に係る梱包体は、周囲が梱包フィルムで包まれた、ことを特徴とする。
なお、梱包体の製造方法として、複数の包装体を並べて下階層、上階層、および、幅狭階層を形成させる第1工程と、前記下階層と前記上階層との間に積層配置された前記幅狭階層の両側方に形成された挿入部に、フォークリフトのフォーク部を当接させる補強部材を取付ける第2工程と、を有し、前記第1工程は、前記複数の包装体からなる梱包体の幅方向の大きさが、前記下階層および前記上階層よりも小さく前記幅狭階層を形成させる第3工程と、前記梱包体の正面側から背面側へ延設された前記挿入部が、前記幅狭階層の両側方に形成されるように、前記下階層、前記幅狭階層、および、前記上階層を積層させる第4工程と、を含み、前記第2工程は、前記フォークリフトのフォーク部の長さに対応する長手方向の長さを有する前記補強部材を取付け、前記補強部材の第1の部位を、前記上階層の下側端部に当接させ、前記第1の部位を前記上階層の下側端部に当接させるように支持する前記補強部材の第2の部位を、前記下階層、前記上階層、および、前記幅狭階層の各側面部に対して平行となるように配置させることを特徴としてもよい。
本開示によれば、フォークリフトを使用して効率よく梱包体を運搬することができるとともに、運搬の際に梱包体を構成する製品が傷むことを防ぐことができる。
本開示の実施形態1による梱包体の概観を示す斜視図である。 図1の梱包体を形成している包装体の概観を示す斜視図である。 図1の梱包体に備えられた補強部材の概観を示す斜視図である。 図1の梱包体を正面視したときの構成を示す説明図である。 本開示の実施形態2による梱包体に備える補強部材の概観を示す斜視図である。 図5の補強部材を取付けた梱包体を正面視したときの構成を示す説明図である。 本開示の実施形態3による梱包体に備える補強部材の概観を示す斜視図である。 図7の補強部材を取付けた梱包体を正面視したときの構成を示す説明図である。
本開示に係る梱包体の製造方法は、複数の包装体を並べて下階層、上階層、および、幅狭階層を形成させる第1工程と、下階層と上階層との間に積層配置された幅狭階層の両側方に形成された挿入部に、フォークリフトのフォーク部を当接させる補強部材を取付ける第2工程と、を含んでいる。
そして、第1工程は、複数の包装体からなる梱包体の幅方向の大きさが、下階層および上階層よりも小さく幅狭階層を形成させる第3工程と、梱包体の正面側から背面側へ延設された挿入部が、幅狭階層の両側方に形成されるように、下階層、幅狭階層、および、上階層を積層させる第4工程と、を含んでいる。
また、第2工程は、フォークリフトのフォーク部の長さに対応する長手方向の長さを有する補強部材を取付け、補強部材の第1の部位を上階層の下側端部に当接させ、第1の部位を上階層の下側端部に当接させるように支持する補強部材の第2の部位を下階層、上階層、および、幅狭階層の各側面部に対して平行となるように配置させる。
また、第2の工程において、補強部材が前記上階層に当接すると、フォークリフトが梱包体を持ち上げたときに梱包体の重量が拡散する面積で当接する。
また、第2の工程において、第1の部位から2つの第2の部位が延設され、長手方向に直交する断面が略コの字状に形成された補強部材を、補強部材の略コの字状の開口部分を下階層に向けて取付けることもできる。
また、第2の工程において、第1の部位から第2の部位が延設され、第2の部位から延設された第3の部位を備えて、長手方向に直交する断面が略コの字状に形成された補強部材を、補強部材の略コの字状の開口部分が梱包体の側方を向くように取付けることもできる。
また、第2の工程において、第1の部位から2つの第2の部位が延設され、2つの第2の部位の先端部分を繋ぐ第3の部位を備えて、長手方向に直交する断面がボックス形状に形成された補強部材を、下階層の上側端部に第3の部位が当接するように取付けることもできる。
さらに、第2の工程において、挿入部に補強部材を取付けた後、梱包体の正面側と背面側との間の側面部分を梱包フィルムで包み込む第5工程を含むこともできる。
以下、本開示に係る梱包体の実施形態を説明する。
(実施形態1)
図1は、本開示の実施形態1による梱包体の製造方法によって製造された梱包体1の概観を示す斜視図である。
梱包体1は、例えば、複数のトイレットペーパーをまとめて包装した包装体10を複数積層させ、これらの周囲をストレッチフィルム等の梱包フィルム20で包み込んだものである。
梱包体1は、下階層31、下階層31の上側に積み重ねられた幅狭階層33、幅狭階層33の上側に積み重ねられた上階層32を有している。
下階層31、上階層32および幅狭階層33は、いずれも包装体10が複数列並べられたもので、図中、梱包体1の正面側の部分、および、図示されない梱包体1の背面側の部分が、それぞれ一様な平面となるように並べられている。換言すると、下階層31、幅狭階層33および上階層32は、図中、奥行方向に同数の包装体10が並べられている。
梱包体1は、上記の正面側の部分から背面側の部分にかけて、挿入部34が形成されている。即ち、挿入部34は、梱包体1の正面側から背面側に延設されている。
挿入部34は、梱包体1の正面側と背面側との間に位置する側面部に、水平に延設された凹部であり、梱包体1を正面側(または背面側)から見たときに、幅狭階層33の左側方及び右側方に、それぞれ形成されている。換言すると、幅狭階層33は、図中、梱包体1の幅員方向Xにおいて、下階層31および上階層32よりも、少ない数の包装体10が並べられて構成されている。即ち、幅狭階層33は、梱包体1の幅員方向Xの大きさが、下階層31ならびに高階層32よりも小さい。
また、幅狭階層33は、例えば、フォークリフトの2本のフォーク部が、左側及び右側の挿入部34へ挿入できる幅員を有するように、適当な数の包装体10を並べて構成されている。
梱包体1の各挿入部34には、例えば、厚紙などで形成された補強部材40が取付けられている。換言すると、梱包体1は、梱包体1を包み込んだ梱包フィルム20と幅狭階層33との間に、補強部材40が挿入されている。補強部材40は、梱包体1の前後方向Zにおいては、例えば挿入部34の奥行と同様な長さを有しており、前後方向Zに直交する断面形状が、下方が開口した略コの字状に形成されている。
なお、梱包体1は、正面側および背面側において、挿入部34の開口部を塞ぐように、又は塞がないように、梱包フィルム20に包まれる。
図2は、梱包体1を形成している包装体10の概観を示す斜視図である。
包装体10は、トイレットペーパー11を、例えば、2個ずつ2列に並べ、これを2段に積み上げた合計8個を、ビニルなどの樹脂フィルム製収納袋へ収納したものである。
なお、包装体10は、複数のトイレットペーパー11を収納袋に収納した製品以外にも、ティッシュペーパーなどを収納した段ボール箱等でもよい。
トイレットペーパー11は、例えば、厚紙製の芯材を用いることなく、巻上げ製造された芯なしロールペーパーであり、巻上げ製造時に強い張力等を加えて一般的なトイレットペーパーよりも長尺の薄紙を巻上げたものである。なお、トイレットペーパー11は、厚紙製の芯材を有するものと同様なロール径を有するように製造されている。
図3は、図1の梱包体1に備えられた補強部材40の概観を示す斜視図である。
補強部材40は、例えば、前述のように厚紙などの材料を用いて、前後方向Z(補強部材40における長手方向)に直交する断面形状が略コの字状となるように、折り曲げ形成されている。
補強部材40は、フォークリフトが梱包体1を持ち上げたとき、フォークリフトのフォーク部が食い込むことがない強度を有するように、適当な材料を用いて、また、適当な厚みを有して構成されている。
補強部材40は、上階層32の下側端部に当接させる上壁部41(第1の部位)と、この上壁部41の各長手縁辺から、それぞれ下方へ延設された側壁部42(第2の部位)を有している。
補強部材40は、2つの側壁部42の間に、例えば、フォークリフトのフォーク部を挿入させることができるサイズに形成されている。即ち、上壁部41の幅は、フォーク部の幅よりも大きく設計されている。
また、補強部材40は、挿入部34に挿入されるフォーク部に対応する長さを有する。詳しくは、挿入部34に挿入されたフォーク部が、包装体10等に直接触れることを防ぐように、フォーク部の挿入長さ以上の長さを有する。ここで例示する補強部材40は、フォーク部の挿入長さ以上となるように、梱包体1の正面側から背面側へ延設された挿入部34の前後方向Zの長さと同じ長さに形成されている。
なお、後述する、補強部材50および補強部材60においても、補強部材40と同様の長さを有している。
図4は、図1の梱包体1を正面視したときの構成を示す説明図である。図4は、梱包体1の正面側(または、背面側)を見たときの概略構成を示したもので、補強部材40が挿入部34に取付けられた状態を表している。
補強部材40は、挿入部34へ挿入したとき、挿入部34の下端部分に、両側壁部42の下端部が当接し、挿入部34の上端部分に上壁部41が当接する大きさに形成されている。
また、上壁部41は、フォークリフトが梱包体1を持ち上げたとき、フォークリフトのフォーク部が食い込むことを防ぐため、即ち、上階層32の各包装体10等が傷むことを防ぐため、梱包体1の重量が適当に分散する(荷重が拡散する)面積を有する。
即ち、補強部材40は、梱包体1の重量が分散する(拡散する)面積で上階層32に当接する。
また、側壁部42は、高さ方向Yについて、例えば、挿入部34の高さ(幅狭階層33の高さ)と概ね同じ大きさに形成され、上壁部41を支持して上階層32の下側端部に当接させるように構成されている。
次に梱包体1の製造工程を説明する。
適当な個数の包装体10を並べて、下階層31を形成させる。次に、下階層31の上側に包装体10を並べて、幅狭階層33を形成させる。
さらに幅狭階層33の上側に包装体10を並べて、上階層32を形成させる。このように、包装体10を並べてそれぞれの階層を形成させるとき、適宜、梱包フィルム20を並べた複数個の包装体10に巻き付けて、各階層の形状が崩れないようにする。
下階層31に幅狭階層33を積層させ、さらに、幅狭階層33に上階層32を積層させた後、幅狭階層33の両側方、即ち、各挿入部34に、それぞれ補強部材40を取付ける。
補強部材40は、断面形状の略コの字状の開口部を下方に向けて(下階層31に向けて)、下階層31と上階層32との間に挿入され、補強部材40の一方の側壁部42が、それぞれ幅狭階層33の側面部分に当接する。
即ち、補強部材40は、2つの側壁部42が、下階層31、上階層32、および、幅狭階層33の各側面部に対して平行に配置されるように、挿入部34に取付けられる。
換言すると、補強部材40は、上階層32の露出している下側端部、幅狭階層33の側面部を保護するように、挿入部34に取付けられる。このように補強部材40を挿入部34に取付けることで、挿入部34に挿入されたフォーク部が包装体10に直接接触しない。
梱包体1は、挿入部34に補強部材40が挿入された後、正面側と背面側との間に位置する側面部を覆うように梱包フィルム20が巻き付けられ、補強部材40が各階層とともに梱包フィルム20に包み込まれる。
このとき、各補強部材40は、一方の側壁部42が幅狭階層33の側壁部分に当接し、他方の側壁部42が梱包フィルム20に当接して、挿入部34に位置決め固定される。
(実施形態2)
実施形態2による製造方法によって製造された梱包体1aは、前述の梱包体1の補強部材40に代えて、補強部材50を備えたものである。他の部分は梱包体1と同様に構成されている。本実施形態では、梱包体1と同様な構成については、説明を省略する。
図5は、本開示の実施形態2による梱包体の製造方法によって製造された梱包体1aに備える補強部材50の概観を示す斜視図である。
補強部材50は、例えば、厚紙などの材料を用いて、長手方向に直交する断面形状が略コの字状となり、側方へ向かって開口するように折り曲げ形成されている。
補強部材50は、フォークリフトが梱包体1aを持ち上げたとき、フォークリフトのフォーク部が食い込むことがない強度を有するように、適当な材料を用いて、また、適当な厚みを有して構成されている。
補強部材50は、挿入部34の上端部分、即ち、上階層32の下側端部に当接させる上壁部51(第1の部位)を有している。また、補強部材50は、上壁部51の片側の長手縁端から下方へ延設された側壁部52(第2の部位)を有している。
補強部材50は、側壁部52の下端部に、上壁部51と平行となるように配置された下壁部53(第3の部位)を有している。この下壁部53は、側壁部52から延設されている。また、補強部材50の断面形状は、略コの字状となるように形成されている。
補強部材50は、上壁部51と下壁部53との間に、フォークリフトのフォーク部を挿入させることができるように形成されている。即ち、上壁部51および下壁部53は、上記のフォーク部を挿入することができる(片側のフォーク部の横幅よりも長い)短手方向の長さを有し、また、上壁部51と下壁部53との間隔は、上記のフォーク部が挿入することができる長さに(フォーク部の厚みよりも大きく)設けられている。
図6は、図5の補強部材50を取付けた梱包体1aを正面視したときの構成を示す説明図である。図6は、梱包体1aの正面側(または、背面側)を見たときの概略構成を示したもので、補強部材50を挿入部34に取付けた状態を表している。
補強部材50は、フォーク部を挿入部34へ挿入したとき、挿入部34の下端部分に下壁部53が当接し、挿入部34の上端部分に上壁部51が当接する大きさに形成されている。
また、上壁部51は、フォークリフトが梱包体1aを持ち上げたとき、フォークリフトのフォーク部が食い込むことを防ぐため、即ち、上階層32の各包装体10が傷むことを防ぐため、梱包体1aの重量が適当に分散する(荷重が拡散する)面積を有する。
即ち、補強部材50は、梱包体1aの重量が分散する(拡散する)面積で上階層32に当接する。
また、側壁部52は、高さ方向Yについて、例えば、挿入部34の高さ(幅狭階層33の高さ)と概ね同じ大きさに形成され、上壁部51を支持して上階層32の下側端部に当接させるように構成されている。
次に梱包体1aの製造工程を説明する。
前述の梱包体1を製造するときと同様に、適当な個数の包装体10を並べて、下階層31、幅狭階層33、上階層32を形成させる。また、適宜、梱包フィルム20を複数個の包装体10に巻き付けて、各階層の形状が崩れないようにする。
上記のように各階層を積層させた後、幅狭階層33の両側方、即ち、各挿入部34に、それぞれ補強部材50を取付ける。
補強部材50は、断面形状の略コの字状の開口部を梱包体1の側方に向けて、下階層31と上階層32との間に挿入され、各補強部材50の側壁部52が、それぞれ幅狭階層33の側面部に当接する。
また、上壁部51が挿入部34の上端部分(上階層32の下側端部)に当接し、下壁部53が挿入部34の下端部分(下階層31の上側端部)に当接する。
換言すると、上階層32の下側端部、下階層31の上側端部、幅狭階層33の側面部分がフォーク部と直接接触することがないように、それぞれ挿入部34に取付けられ、補強部材50は、下階層31と上階層32との間隔を安定させる。
なお、ここで例示した梱包体1aは、補強部材50の開口部分を外側に向けて取付けているが、上記の補強部材50の開口部分を幅狭階層33の側面部へ向けて取付けてもよい。
即ち、補強部材50は、側壁部52が、下階層31、上階層32、および、幅狭階層33の各側面部に対して平行配置されるように、挿入部34に取付けられる。
また、補強部材50は、側壁部52が、幅狭階層33の側面部に当接する構成に限定されず、フォーク部を挿入部34へ挿入したときに障害とならない位置であれば、挿入部34の(上階層32と下階層31との間において)いずれの位置に配置させてもよい。
例えば、補強部材50の略コの字状の開口部分を幅狭階層33の側面部へ向けて、側壁部52が、上階層32の側面部と下階層31の側面部とを繋ぐように、補強部材50を梱包体1aに取付けることも可能である。
梱包体1aは、挿入部34に補強部材50が挿入された後、梱包体1aの正面側と背面側との間に位置する側面部を覆うように梱包フィルム20が巻き付けられ、補強部材50が各階層とともに梱包フィルム20に包み込まれる。
このとき、各補強部材50は、側壁部52が幅狭階層33の側壁部分に当接し、上壁部51の先端部分と下壁部53の先端部分(補強部材50の開口部分)が梱包フィルム20に当接して、挿入部34に位置決め固定される。
(実施形態3)
実施形態3による製造方法によって製造された梱包体1bは、例えば、前述の梱包体1の補強部材40に代えて、補強部材60を備えたものである。
他の部分は梱包体1と同様に構成されている。ここでは、梱包体1と同様な構成については、説明を省略する。
図7は、本開示の実施形態3による梱包体の製造方法によって製造された梱包体1bに備える補強部材60の概観を示す斜視図である。
補強部材60は、例えば、厚紙などの材料を用いて、長手方向に直交する断面がボックス形状となるように折り曲げ形成されている。
補強部材60は、フォークリフトが梱包体1bを持ち上げたとき、フォークリフトのフォーク部が食い込むことがない強度を有するように、適当な材料を用いて、また、適当な厚みを有して構成されている。
補強部材60は、挿入部34の上端部分、即ち、上階層32の下側端部に当接させる上壁部61(第1の部位)、下階層31の上側端部に当接させる下壁部63(第3の部位)、幅狭階層33の側面部分に当接させる側壁部62(第2の部位)を有している。なお、側壁部62は、上壁部61と下壁部63との間を繋ぐように2つ設けられて上記のボックス形状を形成している。換言すると、補強部材60は、2つの側壁部62の先端部分を繋ぐように下壁部63を備えている。また、補強部材60は、ボックス形状を形成する片側の側壁部62が、幅狭階層33に当接するように構成されている。
補強部材60は、2つの側壁部62の間に、例えば、フォークリフトのフォーク部を挿入させることができるように形成されている。即ち、上壁部61および下壁部63は、フォーク部(片側のフォーク部)を挿入することができる短手方向の大きさを有している。
図8は、図7の補強部材60を取付けた梱包体1bを正面視したときの構成を示す説明図である。図8は、梱包体1bの正面側(背面側)を見たときの概略構成を示したもので、補強部材60を挿入部34に取付けた状態を表している。
補強部材60は、挿入部34へ挿入したとき、挿入部34の下端部分(下階層31の上側端部)に下壁部63が当接し、挿入部34の上端部分(上階層32の下側端部)に上壁部61が当接する大きさに形成されている。
また、上壁部61は、フォークリフトが梱包体1bを持ち上げたとき、フォークリフトのフォーク部が食い込むことを防ぐため、即ち、上階層32の各包装体10等が傷むことを防ぐため、梱包体1bの重量が適当に分散する(荷重が拡散する)面積を有する。
即ち、補強部材60は、梱包体1bの重量が分散する(拡散する)面積で上階層32に当接する。
また、側壁部62は、高さ方向について、例えば、挿入部34の高さ(幅狭階層33の高さ)と概ね同じ大きさに形成され、上壁部61を支持して上階層32の下側端部に当接させるように構成されている。
次に、梱包体1bの製造工程を説明する。
前述の梱包体1を製造するときと同様に、適当な個数の包装体10を並べて、下階層31、幅狭階層33、上階層32を形成させる。また、適宜、梱包フィルム20を複数個の包装体10に巻き付けて、各階層の形状が崩れないようにする。
上記のように各階層を積層させた後、幅狭階層33の両側方、即ち、各挿入部34に、それぞれ補強部材60を取付ける。
補強部材60は、上壁部61を上階層32側に配置させ、下壁部63を下階層31側に配置させて、下階層31と上階層32との間に挿入される。このように補強部材60を挿入部34に挿入すると、片側の側壁部62が幅狭階層33の側面部分に当接する。
即ち、補強部材60は、2つの側壁部62が、下階層31、上階層32、および、幅狭階層33の各側面部に対して平行配置されるように、挿入部34に取付けられる。
また、上壁部61が挿入部34の上端部分(上階層32の下側端部)に当接し、下壁部63が挿入部34の下端部分(下階層31の上側端部)に当接する。
換言すると、補強部材60は、下階層31と上階層32との間隔を安定させ、また、上階層32の下側端部、下階層31の上側端部、幅狭階層33の側面部分がフォーク部と直接接触することがないように、それぞれ挿入部34に取付けられる。
梱包体1bは、挿入部34に補強部材60が挿入された後、梱包体1bの正面側と背面側との間に位置する側面部を覆うように梱包フィルム20が巻き付けられ、補強部材60が各階層とともに梱包フィルム20に包み込まれる。
このとき、各補強部材60は、前述のように片側(一方)の側壁部62が幅狭階層33の側壁部分に当接し、他方の側壁部62が梱包フィルム20に当接して、挿入部34に位置決め固定される。
実施形態1から実施形態3においては、下階層31、幅狭階層33、上階層32を積層した後、挿入部34に補強部材40,50,60のいずれかを取付けているが、下階層31に幅狭階層33を積層し、挿入部34となる部位へ補強部材40,50,60のいずれかを取付け、その上に上階層32を積層して梱包体1,1a,1bを完成させてもよい。
また、挿入部34に補強部材40,50,60のいずれかを取付けるとき、挿入部34または補強部材40,50,60の適当な位置に両面テープを取付けて、補強部材40,50,60を位置決め固定して梱包体1,1a,1bを製造してもよい。
以上のように実施形態1から実施形態3で説明した梱包体によれば、包装体10を多数梱包した梱包体1,1a,1bをフォークリフトで運搬するとき、フォーク部が当接する包装体10を潰す、もしくは傷めることを防ぐことができる。特に、梱包体1,1a,1bにフォーク部を接近させるときや、梱包体1,1a,1bを上方へ持ち上げるときに梱包体1,1a,1b、もしくは包装体10を傷めることを防ぐことができる。
また、側壁部42,52,62は、上階層32の下端部と下階層31の上端部に接するように設けられ、補強部材40,50,60は、上階層32を支持するため、梱包体1,1a,1bの強度を高めることができる。そうすると、例えば、複数の梱包体1,1a,1bを積み上げられる場合、下側に配置された梱包体1,1a,1bが傷むことを防ぐことができる。また、上階層32が挿入部34側に押し潰されることも防ぐことができる。
このように、梱包体1,1a,1bの強度を高めることで、荷崩れ等を防ぐことができ、フォークリフトを使用して効率よく梱包体を運搬することができる。
1,1a,1b 梱包体
10 包装体
11 トイレットペーパー
20 梱包フィルム
31 下階層
32 上階層
33 幅狭階層
34 挿入部
40,50,60 補強部材
41,51,61 上壁部
42,52,62 側壁部
53,63 下壁部
X 左右方向
Y 高さ方向
Z 前後方向

Claims (4)

  1. 左右方向及び前後方向に並べられた複数の包装体からなる下階層と、
    左右方向及び前後方向に並べられた複数の包装体からなる幅狭階層と、
    左右方向及び前後方向に並べられた複数の包装体からなる上階層とが、順に高さ方向に積層された梱包体であって、
    前記幅狭階層は、前記下階層及び前記上階層よりも左右方向の幅が狭く形成されたことで、左右の両側面部に、前後方向に延設して貫通した挿入部が形成され、
    前記挿入部は、フォークリフトのフォーク部が当接する補強部材が取り付けられ、
    前記補強部材は、前記挿入部において前記上階層の下側端部に当接した上壁部と、前記挿入部において前記側面部に当接した側壁部と、前記挿入部において前記下階層の上側端部に当接した下壁部とから、断面がコの字状に形成され、コの字の開口部が外側に向けられた、
    ことを特徴とする梱包体。
  2. 左右方向及び前後方向に並べられた複数の包装体からなる下階層と、
    左右方向及び前後方向に並べられた複数の包装体からなる幅狭階層と、
    左右方向及び前後方向に並べられた複数の包装体からなる上階層とが、順に高さ方向に積層された梱包体であって、
    前記幅狭階層は、前記下階層及び前記上階層よりも左右方向の幅が狭く形成されたことで、左右の両側面部に、前後方向に延設して貫通した挿入部が形成され、
    前記挿入部は、フォークリフトのフォーク部が当接する補強部材が取り付けられ、
    前記補強部材は、前記挿入部において前記上階層の下側端部に当接した上壁部と、前記挿入部において前記側面部に当接した第一側壁部と、前記挿入部において前記第一側壁部と対面した第二側壁部とから、断面がコの字状に形成され、コの字の開口部が前記下階層の上側端部に向けられた、
    ことを特徴とする梱包体。
  3. 左右方向及び前後方向に並べられた複数の包装体からなる下階層と、
    左右方向及び前後方向に並べられた複数の包装体からなる幅狭階層と、
    左右方向及び前後方向に並べられた複数の包装体からなる上階層とが、順に高さ方向に積層された梱包体であって、
    前記幅狭階層は、前記下階層及び前記上階層よりも左右方向の幅が狭く形成されたことで、左右の両側面部に、前後方向に延設して貫通した挿入部が形成され、
    前記挿入部は、フォークリフトのフォーク部が当接する補強部材が取り付けられ、
    前記補強部材は、前記挿入部において前記上階層の下側端部に当接した上壁部と、前記挿入部において前記側面部に当接した第一側壁部と、前記挿入部において前記第一側壁部と対面した第二側壁部と、前記挿入部において前記下階層の上側端部に当接した下壁部とから、断面がボックス状に形成された、
    ことを特徴とする梱包体。
  4. 周囲が梱包フィルムで包まれた、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の梱包体。
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