JP3233625U - 子供用椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定性の高い側面視して末広がり状の4本脚タイプの椅子において、子供の成長に合わせて座部の高さを変更後も、足置き板を大判化させず、子供が正しい着座姿勢を習得できる子供用椅子を提供する。【解決手段】側面視して末広がり状の4本の支脚12A,12Bと、前後方向へ延びた各長孔18が配設されて、各支脚12A,12Bに高さ変更可能および前後方向へスライド可能にねじ止めされる座部19と、左右一対の前支脚12Aのねじ孔11と重なり合う別のねじ孔20が左,右側面に配設され、重なり合ったねじ孔11,20を介して、各前支脚12Aに高さ変更可能にねじ止めされる足置き板21とを備え、各長孔18は、これらと重なり合う各支脚12A,12Bのねじ孔11間の距離より長く形成されている。【選択図】図1

Description

本考案は、座部の高さを調整可能な子供用椅子に関する。
従来、子供の成長に合わせて座部の高さを調整できる子供用椅子として、例えば、特許文献1のものが知られている。
これは2本脚タイプの椅子で、上,下端部が背もたれと下側連結板とにより連結された、左右一対の傾斜するL字状の支脚を有している。これらの支脚の対峙面には、高さ方向へ所定ピッチで前後方向へ延びた多数本の水平溝が配設され、各水平溝のうち、左右で同一高さとなる溝に、各々矩形状で薄板の座部と足置き板とを階段状に差し込んで固定する構造のものである。
子供の成長時には、その成長に合わせて、座部と足置き板とが差し込まれる左右2対の水平溝を、それぞれ下段のものへと順次変更する。
しかしながら、2本脚タイプの椅子にあっては、座部と足置き板とがそれぞれ薄板で、かつ両支脚は前後方向の幅が狭いL字形の板であった。そのため、椅子使用時、子供がはしゃいで身体を上下に大きく揺らすと、座部も同じく大きく揺れて不安定であった。
そこで、足置き板は有さないものの、この座部の揺れを解消する別の従来技術として、例えば、特許文献2のものが知られている。
これは、子供用としての安定性(安全性)を高めるために、4本の支脚を前後方向へ裾広がり状に組んだ、4本脚タイプの椅子である。各支脚の上部には、高さ方向に所定ピッチで複数のねじ孔がそれぞれ穿設されている一方、座部の左,右側面には、例えば、各後部にねじ孔が穿設され、かつ各前部に前後方向へ延びた長孔が配設されている。
座部の各支脚への組付けにあたっては、まず、左右一対の後支脚のうち、同一高さに配された一対のねじ孔と座部の各ねじ孔とを重ね合わせ、これらのねじ孔に2本のねじを挿通して、各後支脚と座部の後部とを締結する。その後、左右一対の前支脚のうち、同一高さに配された一対のねじ孔と座部の各長孔とを重ね合わせ、これらに2本の別のねじをそれぞれ挿通して、各前支脚と座部の前部とを締結する。
子供の成長時には、その成長に合わせて、座部取付け用の4本のねじが、座部のねじ孔および長孔を挿通して、対応する前,後支脚に配された複数のねじ孔のうち、より下段のねじ孔へと順次変更して螺合される。このとき、各支脚は前後方向へ末広がり状に組付けられているため、前,後支脚のねじ孔の間隔は下段になるほど大きくなる。しかしながら、特許文献2の椅子では、座部の左,右側面の前部に長孔を配しており、その間隔の違いに対応可能に構成されている。
実用新案登録第3102265号公報 特許第4855583号公報
ところで、椅子の正しい着座姿勢は、膝角度が約90°と言われる。上述したように、特許文献2の椅子では、子供の成長に合わせて、座部がねじ止めされる各支脚のねじ孔が、各下段のものへと変更される。しかしながら、特許文献2の椅子の全高(丈)は低く、かつ足置き板も存在しなかった。そのため、この高さ変更後、正しい着座姿勢を子供に習得させることはできなかった。
なお、例えば、椅子の全高を高くし、かつ特許文献1の椅子の構造を適用して、左右の前支脚の対峙面に、高さ方向へ所定ピッチで前後方向へ延びた多数本の水平溝を配設し、各水平溝のうち、座部より下方に配された溝間に、矩形状で薄板の足置き板を差し込んで固定するようにすることも考えられる。
しかしながら、特許文献1の足置き板の取り付け構造を応用した場合、高さ変更後に、子供に正しい着座姿勢を学習させるためには、足置き板を大判化し、左右の前支脚より前方へ突出する板部分の長さ(幅)を大きくする必要がある。仮に、このようにすれば、その分だけ椅子の重量が嵩み、かつ各前支脚より前方への突出部分に足置きしたとき、足置き板が撓みやすく、不安定になるおそれもあった。
そこで、考案者は鋭意研究の結果、子供用の椅子として、安定性の高い側面視して末広がり状の4本脚タイプのものを採用し、各支脚に高さ方向へ所定ピッチで複数のねじ孔を穿設する一方、座部の左,右側面に、前,後支脚に穿設された所定のねじ孔間の距離より長い、前後方向へ延びた左右一対の長孔をそれぞれ形成し、この座部の高さ変更に応じて、足置き板を前支脚に配された複数のねじ孔のうち、正しい着座姿勢となる高さ位置(段目)のねじ孔のみに螺合するように構成すれば、座部および足置き板の高さを各変更後、座部を前後方向にスライドさせて、足置き板に両足を載せた状態で、両膝が直角に曲がった正しい着座姿勢が自然にとれるようになり、上述した課題はすべて解消されることを知見し、本考案を完成させた。
本考案は、このような問題点に鑑みてなされたもので、安定性の高い側面視して末広がり状の4本脚タイプの椅子において、子供の成長に合わせて座部および足置き板の高さ変更後も、足置き板を大判化させることなく、かつ座部を前後方向へスライドさせるという簡単な操作だけで、座部と足置き板とを利用して、子供に正しい着座姿勢を習得させることができる子供用椅子を提供することを目的としている。
請求項1に記載の考案は、側面視して末広がり状に配されて、高さ方向へ所定ピッチで複数のねじ孔がそれぞれ穿設された各左右一対の前支脚および後支脚を有する4本脚タイプの脚部と、前後方向へ延びた左右一対の長孔が左,右側面に配設され、かつ該各長孔とこれらの長孔に重なり合う前記各前,後支脚のねじ孔とを介して、該各前,後支脚に高さ変更可能および前後方向へスライド可能にねじ止めされる座部と、左右一対の前記前支脚のねじ孔と重なり合う別のねじ孔が左,右側面に配設されて、前記各前支脚のねじ孔および前記各別のねじ孔を介して、前記各前支脚に高さ変更可能にねじ止めされる足置き板とを備えた子供用椅子であって、前記各長孔は、これらの長孔に重なり合う前記各前,後支脚のねじ孔間の距離より長いことを特徴とする子供用椅子である。
子供用椅子は、4本脚タイプの脚部と、座部と、足置き板とを有するものであれば限定されない。例えば、背もたれやひじ掛け付きのものでもよい。
また、子供用椅子の使用年齢も任意である。例えば、1歳〜12歳でもよい。
ここでいう「側面視して末広がり状」とは、子供用椅子を左又は右から側面視したとき、前,後支脚の間隔が、例えば“ハの字形”に下方へ向かうほど大きくなっている状態をいう。もちろん、この“ハの字形”に限らず、例えば、前,後支脚の一方が垂直のものでもよい。
子供用椅子の構成体(脚部、座部、足置き板など)の素材は限定されない。例えば、各種の木、各種のプラスチック、各種の金属などを採用することができる。
各支脚に配されるねじ孔は、各支脚の左,右側面を貫通して形成されたものである。
各支脚におけるねじ孔の形成数は、2つ以上であれば任意である。ただし、各支脚のねじ孔の好ましい数は5つ以上、特に好ましくは10以上である。なお、従来の子供用椅子では、各支脚に形成されたねじ孔の数は3つ程度で、調整段が少なく、子供の成長に合わない時期が長く存在した。
各支脚の高さ方向におけるねじ孔のピッチは任意である。例えば、1cmピッチ、1.5cmピッチ、2cmピッチ又は3cmピッチ以上でもよい。
また、各支脚に配された複数のねじ孔は、全てが同一ピッチでも、その一部分が異なるピッチでもよい。
座部の形状は任意である。例えば、平面視して矩形状でもよい。
座部の厚さも限定されない。また、座部の表面はクッションにより被ってもよい。
座部の左,右側面に形成される長孔の(前後方向の)長さは、座部が高さ変更後も前後方向へスライド可能なように、各長孔(の一部分)と重なり合う前,後支脚のねじ孔間の距離(長さ)より長ければ任意である。
請求項2に記載の考案は、前記座部のスライドの前方リミット位置は、前記前支脚の下端の直上位置で、前記座部のスライドの後方リミット位置は、前記後支脚の下端の直上位置であることを特徴とする請求項1に記載の子供用椅子である。
ここでいう「座部のスライドの前方リミット位置が、前支脚の下端の直上位置にある」とは、座部を前方へ最大限スライドさせたときに、平面視して、左右一対の前支脚の前端同士を結ぶ線上に、座部の前端が配されている状態をいう。
また、ここでいう「座部のスライドの後方リミット位置が、後支脚の下端の直上位置にある」とは、座部を後方へ最大限スライドさせたときに、平面視して、左右一対の後支脚の後端同士を結ぶ線上に、座部の後端が配されている状態をいう。
したがって、座部の前後方向へのスライドは、側面視して末広がり状の4本の支脚により区画された、フロアにおける子供用椅子の設置範囲に限定される。
請求項3に記載の考案は、前記各前支脚の下部と各前記後支脚の下部とは、前後方向に延びる左右一対の下側枠によりそれぞれ連結され、前記各前支脚に穿設された前記複数のねじ孔の一部分が、前記各下側枠より下方に複数配され、左右一対の前記前支脚のねじ孔と重なり合う他のねじ孔が左,右側面に配設され、かつ該各前支脚の下部同士を連結するための左右方向へ延びた前下枠を有し、前記各前支脚のねじ孔および前記各他のねじ孔を介して、前記各前支脚の下部間に、前記前下枠が高さ変更可能にねじ止めされたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の子供用椅子である。
ここでいう「各前支脚に穿設された複数のねじ孔の一部分が、各下側枠より下方に複数配され」とは、各前支脚に配された全てねじ孔のうちの一部分(下部分)が、側面視して下側枠よりも下方に複数配されていることを意味する。
したがって、この前下枠は、子供の成長に合わせて、各前支脚の下部間のうち、下側枠より下方位置又は上方位置にねじ止めすることができる。
下側枠および前下枠の素材は任意である。例えば、各種の木、各種のプラスチック、各種の金属などでもよい。
また、各前支脚の下部間に前下枠をねじ止めする際には、例えば、前下枠の左,右側面に配された他のねじ孔と、各前支脚に配された所定高さのねじ孔とを重ね合わせた状態で、この前下枠を左右一対の前支脚の下部間にねじ止めする。
請求項4に記載の考案は、前記各前,後支脚に配された前記複数のねじ孔は、高さ方向のピッチが1cm〜3cmで上方配置された複数の座部用ねじ孔と、これらの座部用ねじ孔に連続する状態で、高さ方向のピッチが前記座部用ねじ孔のピッチの2倍となる下方配置された複数の足置き板用ねじ孔とを有し、前記足置き板の左,右側面には、前記座部用ねじ孔のピッチの2倍分だけ上下方向に離間した2つの前記別のねじ孔が配設されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のうち、何れか1項に記載の子供用椅子である。
各支脚に配された複数のねじ孔は、上方配置された複数の座部用ねじ孔と、下方配置された複数の足置き板用ねじ孔とを有している。
このうち、各座部用ねじ孔の高さ方向のピッチは、1cm〜3cmとしている。1cm未満では各座部用ねじ孔のピッチが狭すぎて、各支脚の隙間形成部分にクラックなどが発生するおそれがある。また、3cmを超えれば、各座部用ねじ孔のピッチが広すぎて、短期間の子供の成長に対応できないおそれがある。
なお、各座部用ねじ孔の高さ方向の好ましいピッチは、1.5cm前後である。この間隔であれば、各支脚の座部用ねじ孔の隙間形成部分にクラックなどが発生し難く、かつ短期間の子供の成長にも対応可能である。
また、各足置き板用ねじ孔の高さ方向のピッチ(上下一対の別のねじ孔の離間距離も同じ)は、座部用ねじ孔のピッチの2倍(2cm〜6cm)である。2cm未満では各足置き板用ねじ孔のピッチが狭すぎて、片持ちばり状態の足置き板の支持力が十分に得られないおそれがある。また、6cmを超えれば、各足置き板用ねじ孔のピッチが広すぎて、子供の短期間の成長に対応できないおそれがある。
なお、各足置き板用ねじ孔の高さ方向の好ましいピッチ(上下一対の別のねじ孔の離間距離)は、3cm前後である。この間隔であれば、片持ち状態となる足置き板の支持力が十分に得られるとともに、かつ短期間の子供の成長にも対応可能となる。
本考案の子供用椅子にあっては、椅子組立時には、座部の左,右側面に配された一対の長孔と、各支脚の所定高さ位置(所定段目)に配された複数のねじ孔とを重ね合わせて、座部を各支脚にねじ止めする一方、左右一対の前支脚において、座部より下方に配された各ねじ孔と、足置き板の別のねじ孔とを重ね合わせて、足置き板を各前支脚にねじ止めする。このとき、足置き板のねじ止め位置は、着座した子供の膝下の長さ分だけ座部の下方とする。
なお、座部のねじ止め(組付け)に際しては、子供が正しい着座姿勢を習得できるように、足置き板に両足を載せた状態で両膝が略90°(直角)になる位置まで座部を前後方向へスライドして調整する。この調整ができない従来の子供用椅子では、仮に足置き板のねじ止め位置を、着座した子供の膝下の長さ分だけ座部の下方位置としても、前後方向の幅が短い足置き板の場合では、足裏が足置き板の上面にしっかりと接触し、かつ両膝が略90°となる正しい着座姿勢はとれない。
子供が成長した際には、その成長に合わせて座部および足置き板の各高さを変更する。具体的には、取り外した座部の左右一対の長孔を、各支脚における、それまでより低位置の各ねじ孔に重ね合わせて、座部を各支脚にねじ止めする一方、足置き板の各別のねじ孔を、両前支脚のそれまでより下位置の各ねじ孔に重ね合わせて、足置き板を各前支脚にねじ止めする。ここでも、上述した正しい着座姿勢を得るための、座部の前後方向へのスライド調整を行う。
その結果、安定性の高い側面視して末広がり状の4本脚タイプの椅子において、椅子組立時および子供の成長に合わせた座部および足置き板の高さ変更後も、足置き板を大判化させることなく、座部と足置き板とを利用して、子供に正しい着座姿勢を習得させることができる。
特に、請求項2に記載の本考案によれば、座部のスライドの前方リミット位置を前支脚の下端の直上位置とし、座部のスライドの後方リミット位置を後支脚の下端の直上位置としたため、座部の前後方向へのスライドは、側面視して末広がり状の4本の支脚により区画された、子供用椅子が設置される床の領域内となる。
その結果、前後方向にスライドする座部をどの位置に固定しても、子供が着座した際の子供用椅子の安定性が得られるとともに、例えば、子供用椅子の後ろを人が通る際に、後方へ突出した座部に当接するおそれは少ない。
また、請求項3に記載の本考案によれば、子供が安定した歩行時期に達したとき、親の監視の下で、子供が一人で椅子に登る訓練を行う場合がある。
その際には、例えば、まず前下枠を最下段のステップに利用し、次いで、足置き板を踏み台にして座部に着座する。又は、例えば、前下枠を最下段のステップとした後、左右何れかの下側枠、足置き板へと順次踏み上げて座部に着座する。これにより、子供が一人でも安全に椅子に座る訓練を行うことができる。
また、請求項4に記載の本考案によれば、4つの支脚の上部に配された複数の座部用ねじ孔の高さ方向のピッチを1cm〜2cmとしたため、幼少期においても、座部の高さを子供の成長に細かく合わせることができるとともに、座部を前後方向へスライドさせて、幼少期のうちから正しい着座姿勢を子供に習得させることが可能となる。
このとき、両前支脚の下部に配された複数の足置き板用ねじ孔の高さ方向のピッチを、座部用ねじ孔のピッチの2倍としたため、座部用ねじ孔を足置き板用ねじ孔と兼用することができる。そのため、幼少期には、足置き板を座部用ねじ孔にねじ止めすることも可能となる。
また、このように足置き板の左,右側面に各一対配された別のねじ孔の上下離間長さを、座部用ねじ孔のピッチの2倍としたため、片持ちタイプの足置き板でありながら、高い支持力を得ることができる。
本考案の実施例1に係る子供用椅子の、座部および足置き板の高さ変更後の状態を示す斜視図である。 本考案の実施例1に係る子供用椅子の側面図である。 本考案の実施例1に係る子供用椅子の正面図である。 (a)は、本考案の実施例1に係る子供用椅子の正しい着座姿勢を示す説明図である。(b)は、本考案の実施例1に係る子供用椅子の、座部を後方へスライド調整するときの説明図である。(c)は、本考案の実施例1に係る子供用椅子の、座部を前方へスライド調整するときの説明図である。
以下、本考案の実施例を具体的に説明する。ここでは、対応年齢が1歳〜12歳(平均身長150cm、平均体重45kg)のひじ掛け付きの子供用椅子を例とする。この子供用椅子は、高さが約80cm、幅が約40cm、奥行きが約45cmの木製のものである。
図1〜図3において、10は本考案の実施例1に係る子供用椅子で、この子供用椅子10は、左,右側面(内,外面)を貫通して高さ方向へ所定ピッチで複数のねじ孔11がそれぞれ穿設され、かつ側面視してハの字(末広がり状)に配された、左右一対の前,後支脚12A,12Bと、各前,後支脚12A,12Bの対応する下部同士を連結する前,後下枠13,14とを有する4本脚タイプの脚部15と、脚部15の上端に配された左右一対のひじ当て部16と、背もたれ部17と、前後方向へ延びた左右一対の長孔18が左,右側面に配設され、かつ各長孔18とこれらの長孔18に重なり合う各前,後支脚12A,12Bのねじ孔11とを介して、4本の支脚12A,12Bに高さ変更可能および前後方向へスライド可能にねじ止めされる座部19と、左右一対の前支脚12Aのねじ孔11と重なり合う別のねじ孔(足置き板側面ねじ孔)20が左,右側面に配設され、これらの各前支脚12Aのねじ孔11および別のねじ孔20を介して、各前支脚12Aに高さ変更可能にねじ止めされる足置き板21とを備えている。
以下、これらの構成部品を具体的に説明する。
(1)まず、脚部15について説明する。
各前支脚12Aは、前方へ13°だけ下方傾斜した縦長で厚肉の木板である。
各前支脚12Aの上端面には、対応するひじ当て部16を連結するためのほぞ12aが、それぞれ突設されている。また、各前支脚12Aのうち、下部の後縁面には、矩形状の一対のほぞ穴12bがそれぞれ形成されている。
また、各前支脚12Aの略上半分の前側部分には、後縁と平行に高さ方向へ1.5cmピッチで、合計11個の座部用ねじ孔22がそれぞれ穿設されている。
さらに、各前支脚12Aの略下半分の後側部分には、対応する前支脚12Aの後縁と平行で、かつ各座部用ねじ孔22と高さ方向へ一直線に配された、合計9つの足置き板用ねじ孔23が、高さ方向へ3cmピッチでそれぞれ穿設されている。
なお、ここでは、これらの足置き板用ねじ孔23のうち、下から2,3段目のものが、前下枠13用のねじ孔を兼ねている。
この前下枠13は、左右方向に延びた木製の板部材で、その左,右側面に形成された上下一対の他のねじ孔(前下枠側面ねじ孔)24を、対応する前下枠13用のねじ孔(23)に重ね合わせて、合計4本のねじ25によって、左右一対の前支脚12Aの下部にねじ止めされている。
また、上述した各前支脚12Aのねじ孔11は、これらの11個の座部用ねじ孔22と、9つの足置き板用ねじ孔23とから構成されている。
各後支脚12Bは、後方へ6°だけ下方傾斜した縦長な木板である。
各後支脚12Bの上端面には、ひじ当て部16を連結するためのほぞ12aがそれぞれ突設されている。各後支脚12Bの下部の前縁面には、各前支脚12Aのほぞ穴12bと対峙する別のほぞ穴12bがそれぞれ形成されている。
各対峙するほぞ穴12bには、左右一対の側下枠50の左,右側面から突出した、前後一対のほぞ50aがそれぞれ嵌入される。これにより、各前後支脚12A,12Bが各側下枠50によりそれぞれ連結されている。
各後支脚12Bの略上半分の前側部分には、前縁と平行に高さ方向へ1.5cmピッチで、合計11個の座部用ねじ孔22がそれぞれ穿設されている。
また、各後支脚12Bの下部のうち、ほぞ穴12bの直上には、後下枠14をねじ止めするための、上下一対の後下枠用ねじ孔26がそれぞれ穿設されている(図2を参照)。
この後下枠14は、左右方向に延びた木製の板部材である。
後下枠14の左,右側面に形成された上下一対の後下枠側面ねじ孔27を、対応する後下枠用ねじ孔26に重ね合わせ、各重なったねじ孔26,27に合計4本のねじ25を通して、後下枠14が左右一対の後支脚12Bにねじ止めされている(図3を参照)。
各ひじ当て部16は、後側に背もたれ支持枠28が一体的に立設された、側面視して略横L字状の木製の板部材である。
各ひじ当て部16の前後方向の端部の下縁面には、前,後支脚12A,12Bの上端面に配された各ほぞ12aが嵌入される、一対のほぞ穴16aが配設されている。
また、背もたれ部17は、露出面全体がクッション材により被われた、平面視して後方へ円弧状に湾曲した木製の板部材である。
座部19は、平面視して正方形(一辺が35cm)の木製の座部本体29と、座部本体29の上面に固定されるクッション板30とを有している。
座部本体29は、平行に離間した左右一対の側板31と、各側板31の前,後上端部同士を連結する一対の細長い連結枠32とを有したものである。
このうち、左右一対の側板31は、後下角部と前上角部とがそれぞれ円弧状にカットされた前後方向に長い板材である。また、これらの側板31の高さ方向の中間部には、側板31の略全長にわたって左右一対の長孔18がそれぞれ形成されている。各長孔18の長さは、前,後支脚12A,12Bに配された11段の座部用ねじ孔22のうち、離間距離が最長となる最下段の座部用ねじ孔22間の距離より各10cmだけ長くなっている。そのため、座部19は、少なくとも前後方向へ5cmずつスライドすることができる。
これにより、座部19のスライドの前方リミット位置は、前支脚12Aの下端の直上位置となり、座部19のスライドの後方リミット位置は、後支脚12Bの下端の直上位置となる。その結果、座部19の前後方向へのスライドは、側面視して末広がり状の4本の支脚12A,12Bにより区画された、子供用椅子10が設置される床の領域内となる。よって、前後方向にスライドする座部19をどの位置に固定しても、子供が着座した際の子供用椅子10の安定性が得られるとともに、例えば、子供用椅子10の後ろを人が通る際に、その人が後方へ突出した座部19に当接するおそれは少ない。
一方、クッション板30は、前端部が下方へ円弧状に湾曲した基板を、クッション材により被覆したものである(図示せず)。
足置き板21は、足置き面の幅が約12cmの、左右方向へ延びる足置き本体33と、足置き本体33の後端部全域の下面に垂設されて、この足置き本体33を片持ちする支持板34とを、側面視して横L字状に連結した木製の板部材である。
足置き本体33の左,右側面の各基端部と、支持板34の左,右側面の各中央部とには、それぞれ前記別のねじ孔20が、前支脚12Aの各座部用ねじ孔22の傾斜およびピッチに合わせて穿設されている。
次に、図1〜図4を参照して、本考案の実施例1に係る子供用椅子10の使用方法を説明する。
図2および図3に示すように、椅子組立時には、子供の身長等に合わせて、座部19の左,右側面に配された一対の長孔18と、前,後支脚12A,12Bの所定高さ位置(ここでは最上の11段目)に配された4つの座部用ねじ孔22とを重ね合わせて、4本のねじ25により座部19を各支脚12にねじ止めする。
一方、左右一対の前支脚12Aにおいて、座部19より下方位置(ここでは3,5段目)に配された各座部用ねじ孔(足置き板用ねじ孔23の場合もある)22と、足置き板21の対応する別のねじ孔20とを重ね合わせて、左右2本ずつ合計4本のねじにより、足置き板21を各前支脚12Aに片持ち状態でねじ止めする。
このとき、足置き板21のねじ止め位置は、着座した子供の膝下の長さ分だけ座部19の下方とし、座部19のねじ止め(組付け)に際しては、足置き板21に両足を載せた状態で両膝が略90°(直角)となる位置まで座部19を前後方向へスライドさせて調整することで、子供が正しい着座姿勢を習得できるようにする(図4(a)を参照)。
例えば、図4(b)では、座部19が、正しい着座姿勢の位置より前方に配されているため、着座した子供の両膝の角度は90°より小さい。そこで、座部19を矢印に示す後方へスライドさせて調整する。
一方、例えば、図4(b)では、座部19が、正しい着座姿勢の位置より後方に配されているため、着座した子供の両膝の角度は90°より大きくなっている。そこで、座部19を矢印に示す前方へスライドさせて調整する。
なお、この調整ができない従来の子供用椅子では、仮に足置き板のねじ止め位置を、着座した子供の膝下の長さ分だけ座部の下方位置としても、(大判ではなく)前後方向の幅が短い足置き板では、足裏が足置き板の上面にしっかりと接触し、かつ両膝が略90°となる正しい着座姿勢はとりにくい。
また、子供が成長した際には、その成長に合わせて座部19および足置き板21の各高さを変更する。例えば、図1に示すように、取り外した座部19の左右一対の長孔18を、各支脚12における、それまでより1段低い位置の各座部用ねじ孔22に重ね合わせて、座部19を各支脚12にねじ止めする。
一方、足置き板21は、上下一対の別のねじ孔20を、両前支脚12Aのそれまで(図2および図3を参照)より下位置となる、最下段の各座部用ねじ孔22と、最上段の足置き板用ねじ孔23とにそれぞれ重ね合わせて、この足置き板21を左右一対の前支脚12Aにねじ止めする。
ここでも、同じように座部19を前後方向へスライドして、子供に正しい着座姿勢を取得させるための調整が行われる。
その結果、安定性の高い側面視して末広がり状の4本脚タイプの子供用椅子10において、椅子組立時だけでなく、子供の成長に合わせた座部19および足置き板21の高さ変更時にも、足置き板21を大判化させることなく、座部19と足置き板21とを利用して、子供に正しい着座姿勢を習得させることができる。
また、子供用椅子10では、子供が安定した歩行時期に達したときに、親の監視の下で、子供が一人で椅子10に登る訓練を行う場合がある。
その際には、まず、前下枠13を最下段のステップとして利用し、次いで、足置き板21を踏み台にして座部19に着座する。又は、前下枠13を最下段のステップとした後、左右何れかの下側枠50、足置き板21へと順次踏み上げて座部19に着座することもできる。これにより、子供が一人でも安全に椅子10に座る訓練を行うことができる。
なお、この前下枠13は、椅子10に登る訓練時の子供の身長などに合わせて、9個ある足置き板用ねじ孔(必要であれば、座部用ねじ孔22も使用可能)23のうち、最適な高さ位置のものに変更することができる。
また、ここでは、4つの支脚12A、12Bの上部に配された11個の座部用ねじ孔22の高さ方向のピッチを1.5cmとしたため、幼少期においても、座部19の高さを子供の成長に細かく合わせることができ、かつ座部19を前後方向へスライドさせて、幼少期から子供に正しい着座姿勢を習得させることも可能となる。
しかも、両前支脚12Aの下部に配された足置き板用ねじ孔23の高さ方向のピッチを座部用ねじ孔22のピッチの2倍としたため、この実施例1のように、座部用ねじ孔22を足置き板用ねじ孔23と兼用することが可能となる。
また、各支脚12A、12Bに配された各ねじ孔11は、傾斜した支脚12A、12Bの前縁又は後縁と平行にそれぞれ穿設している。仮に、傾斜した支脚12A、12Bに対して、各ねじ孔11を垂直方向に配した際には、下段のねじ孔11ほど、対応するねじ孔11と前支脚12Aの後縁又は後支脚12Bの前縁との間隔が短くなり、座部19の組み付け強度の低下が懸念される。しかしながら、ここでは各ねじ孔11を傾斜した支脚12A、12Bの前縁又は後縁と平行に配したため、そのような懸念はない。
さらには、このように足置き板21の左,右側面に配された上下一対の別のねじ孔20の離間距離を、座部用ねじ孔22のピッチの2倍(3cm)としたため、片持ちタイプの足置き板21でありながら、高い支持力を得ることができる。
本考案は、子供の成長に合わせて、座部の高さを調整可能な子供用椅子の技術として有用である。
10 子供用椅子
11 ねじ孔
12A 前支脚
12B 後支脚
13 前下枠
15 脚部
18 長孔
19 座部
20 別のねじ孔
22 座部用ねじ孔
23 足置き用ねじ孔
24 他のねじ孔
50 下側枠

Claims (4)

  1. 側面視して末広がり状に配されて、高さ方向へ所定ピッチで複数のねじ孔がそれぞれ穿設された各左右一対の前支脚および後支脚を有する4本脚タイプの脚部と、
    前後方向へ延びた左右一対の長孔が左,右側面に配設され、かつ該各長孔とこれらの長孔に重なり合う前記各前,後支脚のねじ孔とを介して、該各前,後支脚に高さ変更可能および前後方向へスライド可能にねじ止めされる座部と、
    左右一対の前記前支脚のねじ孔と重なり合う別のねじ孔が左,右側面に配設されて、前記各前支脚のねじ孔および前記各別のねじ孔を介して、前記各前支脚に高さ変更可能にねじ止めされる足置き板とを備えた子供用椅子であって、
    前記各長孔は、これらの長孔に重なり合う前記各前,後支脚のねじ孔間の距離より長いことを特徴とする子供用椅子。
  2. 前記座部のスライドの前方リミット位置は、前記前支脚の下端の直上位置で、
    前記座部のスライドの後方リミット位置は、前記後支脚の下端の直上位置であることを特徴とする請求項1に記載の子供用椅子。
  3. 前記各前支脚の下部と各前記後支脚の下部とは、前後方向に延びる左右一対の下側枠によりそれぞれ連結され、
    前記各前支脚に穿設された前記複数のねじ孔の一部分が、前記各下側枠より下方に複数配され、
    左右一対の前記前支脚のねじ孔と重なり合う他のねじ孔が左,右側面に配設され、かつ該各前支脚の下部同士を連結するための左右方向へ延びた前下枠を有し、
    前記各前支脚のねじ孔および前記各他のねじ孔を介して、前記各前支脚の下部間に、前記前下枠が高さ変更可能にねじ止めされたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の子供用椅子。
  4. 前記各前,後支脚に配された前記複数のねじ孔は、高さ方向のピッチが1cm〜3cmで上方配置された複数の座部用ねじ孔と、これらの座部用ねじ孔に連続する状態で、高さ方向のピッチが前記座部用ねじ孔のピッチの2倍となる下方配置された複数の足置き板用ねじ孔とを有し、
    前記足置き板の左,右側面には、前記座部用ねじ孔のピッチの2倍分だけ上下方向に離間した2つの前記別のねじ孔が配設されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のうち、何れか1項に記載の子供用椅子。
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