JP3232486B2 - ユニットトラス構法 - Google Patents

ユニットトラス構法

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JP3232486B2 JP08729392A JP8729392A JP3232486B2 JP 3232486 B2 JP3232486 B2 JP 3232486B2 JP 08729392 A JP08729392 A JP 08729392A JP 8729392 A JP8729392 A JP 8729392A JP 3232486 B2 JP3232486 B2 JP 3232486B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に、施工現場で能率
的にトラス構造建築物を構築することが可能なユニット
トラス構法に関する。
【0002】
【従来の技術】工業化の進む現在において、軽量、高強
度、高剛性を有するトラス構造建築物は、鉄骨構造物の
中においても重要な役割を担っている。
【0003】図14に示すものは、一般的なトラス構造
体の基本構造を示すものである。このトラス構造体1
は、ジョイント部材2…により互いに同一軸線上に連結
されて延在する上弦材3…と、上弦材3と同一の柱長さ
とされ、かつジョイント部材4…により互いに連結され
て同一軸線上に延在する下弦材5…と、上弦材3、下弦
材4間のジョイント部材2、4に両端部が連結されてい
る斜材6…で構成されている。
【0004】この、トラス構造体1を構成する上弦材
3、下弦材4、斜材6は、以下に示す関係によって耐力
(限界荷重)Pcrが求められる。すなわち、オイラーの
理論公式で示すように、 Pcr=nπ2ΕΙ/L2 …(1) となる。ただし、Pcr;柱材の耐力、n;柱の両端の支
持条件による定数、E;ヤング率、I;断面二次モーメ
ント、L;柱材の長さである。
【0005】そして、上弦材3の耐力Pcr1は、柱長さ
をL1とすると、その両端部がピン結合により支持され
ているので、 n=1となり、 Pcr1=π2ΕΙ/L1 2 …(2) の耐力が得られる。また、下弦材5の耐力Pcr2は、柱
長さが上弦材3と同一の長さであり、その両端部がピン
結合により支持されているので、 n=1となり、 Pcr2==π2ΕΙ/L12=Pcr1 …(3) の耐力が得られる。
【0006】さらに、斜材6の耐力Pcr3は、柱長さを
2とすると、その両端部がピン結合により支持されて
いるので、 n=1となり、 Pcr3=π2ΕΙ/L2 2 …(4) の耐力が得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、トラス構造
建築物を構築するために上記トラス構造体1を採用した
場合、施工現場において、多数のジョイント部材2…、
4…を用いてトラス構造体1を形成する作業を行わなけ
ればならず、現場における工程数が多い作業となってし
まうため、施工能率が低下し、施工費用の高騰化を招い
てしまうという問題があった。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、トラス構造建築物の構成要素とされることにより構
築能率の向上が図られ、かつ経済性が良好となるトラス
構造体を組み立てるためのユニットトラス構法を提供す
ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るユニットト
ラス構法は、構築するべきトラス構造体が斜材の中間部
で複数に分割された形態とされ、かつ分割された斜材の
基端がそれぞれ上弦材または下弦材に剛接合されている
トラスユニットを予め製作し、施工現場においてそれら
トラスユニットの斜材の先端どうしをピン接合すること
でトラス構造体を構築することを特徴とするものであ
る。
【0010】
【作用】本発明に係るユニットトラス構法によれば、工
場段階においてパターン化されたトラスユニットを製作
しておき、施工現場においては各トラスユニットの斜材
の先端どうしをピン結合するだけで、従来のトラス構造
体と略同程度の耐力を有しながらジョイント箇所を減少
させてトラス構造体が組み立てられる。
【0011】しかも、本発明の構法によるトラス構造体
を構成要素としてトラス構造建築物が構築されることに
より、構築能率の大幅な向上が図られ、さらには経済性
が良好となる。
【0012】
【実施例】本発明のトラスユニット化構法の実施例につ
いて、図1ないし図13を参照して説明する。先ず、本
発明に使用されるトラス構造体の二次元的な基本構造に
ついて説明する。
【0013】本発明のトラス構造体10は、図1に示す
ように、上下方向に分割可能な上部トラスユニット(ト
ラス構成要素)11と、下部トラスユニット(トラス構
成要素)12とで構成されている。そして、上部トラス
ユニット11は、長尺な上弦材13と、上弦材13の所
定間隔をあけた位置で剛接合されている斜材14…、1
5…とで構成されている。、 また、下部トラスユニッ
ト12は、長尺な下弦材16と、下弦材16の所定間隔
をあけた位置で剛接合されている斜材17…、18…
(斜材14、15と同一の柱長さ)とで構成されてい
る。
【0014】また、上部トラスユニット11と下部トラ
スユニット12は、斜材14及び斜材17がジョイント
部材19でピン結合され、斜材15及び斜材18がジョ
イント部材19でピン結合されることにより、トラス構
造体10は組み立てられるようになっている。
【0015】次に、本発明のトラス構造体10の構造強
度(耐力)を求め、さらに図14に示した従来のトラス
構造体1の耐力と比較する。トラス構造体10のAB点
(若しくはDC点)間の柱長さをL3、AC点(若しく
はBC点)間の柱長さをL4、斜材15の柱長さ(若し
くは、斜材16の柱長さ)をL5とする。そして、トラ
ス構造体10は、従来のトラス構造体1に対して、 L3=L1 …(5) L4=2×L5=L2 …(6) の関係を有するものとする。
【0016】ここで、トラス構造体10は、上部ユニッ
トトラス及び下部ユニットトラスに軸方向の応力が加わ
ると、図2に示す座屈モードとなり、上弦材13のAB
点間(下弦材16のDC点間)が、両端部がピン結合で
支持された状態となる(すなわち、n=1)。また、斜
材15、17(斜材14、18)は、図3に示す座屈モ
ードとなり、A、B、D、C点側が剛接合とされ、ジョ
イント部材19側が自由端で支持された状態となる(す
なわち、n=1/4)。
【0017】したがって、上弦材14(下弦材18)の
耐力Pcr4は、(1)、(2)及び(5)式より、 n=1 Pcr4=π2ΕΙ/L3 2=Pcr1=Pcr2 …(7) となる。また、斜材14(斜材15、17、18)の耐
力Pcr5は、(1)、(4)及び(6)式より、 n=1/4 Pcr5=π2ΕΙ/4L5 2=π2ΕΙ/4(L2/2)2=Pcr3 …(8) となる。
【0018】これにより、本発明のトラス構造体10
は、上部トラスユニット11と下部トラスユニット12
を連結するために必要とされるジョイント箇所(ジョイ
ント部材19の数量)が、従来のトラス構造体1のジョ
イント箇所(ジョイント部材2、4の数量)と比較して
減少する構造となり、さらには、上弦材13、下弦材1
6及び斜材14、15、17、18の耐力が、従来のト
ラス構造1の上弦材3、下弦材5、斜材6の耐力と略同
程度とされた構造となる。
【0019】次に、本発明の具体的な実施例について説
明する。図4、図5及び図6は、トラス構造体の第1の
実施例を示すものである。このトラス構造体20は、円
筒状の鋼材がトラス材とされた上部トラスユニット11
と、下部トラスユニット12とにより構成されるもので
あり、これら上部トラスユニット11及び下部トラスユ
ニット12は、予め工場段階で製作されるようになって
いる。
【0020】そして、上部トラスユニット11は、直径
T1の長尺な円筒状の上弦パイプ21と、上弦パイプの
軸方向に所定位置をあけた位置から分岐する円筒状の斜
材パイプ22…とで構成されている。なお、斜材パイプ
22の直径T2は、上弦パイプ21の直径T1より縮径さ
れている。また、下部トラスユニット12は、上弦パイ
プ21と同一直径の下弦パイプ23と、下弦パイプ23
の軸方向に所定位置をあけた位置から分岐する円筒状の
斜材パイプ24…とで構成されている。そして、上部ト
ラスユニット11の斜材パイプ22…の先端部と、下部
トラスユニット12の斜材パイプ24…の先端部には、
図12に示すように、ボルト挿通孔25が穿設された連
結板26が形成されている。
【0021】そして、斜材パイプ22と斜材パイプ24
の連結板26、26を重ね合わせて上部トラスユニット
11と下部トラスユニット12を配設し、連結板26、
26どうしのボルト挿通孔25内部に連結ボルト27を
挿通し、螺合させたナットを締め付けていくことにより
連結板26どうしがピン結合されてトラス構造体20が
組み立てられる。
【0022】従って、本実施例にあっては、上弦パイプ
21と斜材パイプ22…、また、下弦パイプ23と斜材
パイプ24…との連結が剛接合され、斜材パイプ23
…、24…の先端部に設けられた連結板26、26がピ
ン結合されているので、従来のトラス構造体1と略程度
の耐力を有しながらジョイント箇所を減少させてトラス
構造体20を形成することができる。しかも、本実施例
にあっては、パターン化された上部トラスユニット11
と下部トラスユニット12とを予め工場段階で製作して
おくことにより、施工現場においては、斜材22、24
どうしがピン結合されるだけという迅速かつ簡単にトラ
ス構造体20を組み立てることができ、しかも、このト
ラス構造体20を構成要素として、図4に示すトラス構
造建築物を構築することにより、構築能率の大幅な向上
が図られ、さらには経済性を良好とすることができる。
【0023】なお、図13は、斜材パイプ22、24の
連結構造の他の実施例である。この実施例では、半割状
とされた斜材パイプ24、24の端部どうしを重ね合わ
せ、ボルト挿通孔41に連結ボルト27を挿通して連結
する構造である。
【0024】次に、図7及び図8に示すものは、本発明
の第2の実施例である。このトラス構造体35は、角筒
状の鋼材が上弦材36、下弦材37とされているととも
に、これら上弦材36、下弦材37と剛接合されている
H型鋼が斜材38…とされ、斜材38の先端部にボルト
挿通鋼39を設けた連結板40が形成された構造となっ
ている。これにより、本実施例のトラス構造体35は、
図5及び図6に示したトラス構造体20と同様の作用効
果を得ることができる。
【0025】さらに、図9ないし図11に示すものは、
本発明の第3の実施例のトラスユニット構造を示すもの
である。このトラス構造体28は、図11に示すよう、
鋳鉄製のトラスユニット部材29を主構成部材としてい
る。そして、このトラスユニット部材29の符号30
a、30b、30c、30dで示す部分は上弦材若しく
は下弦材とされ、これら上弦材(下弦材)の中央部で分
岐する部分が斜材31a、31b、31cとされてい
る。そして、これら上弦材(下弦材)、斜材の先端部に
は、ボルト挿通孔32を設けた連結部33が形成されて
いる。
【0026】そして、図9及び図10に示すように、複
数のトラスユニット部材29を斜材31a、31b、3
1cどうしを対向させて配設し、重ね合わせた連結部3
3のボルト挿通孔32に連結ボルト27を挿通してナッ
トで締め付けることによりトラス構造体20が組み立て
られる。本実施例のトラス構造体20も、図5及び図6
に示した構造と同様の作用効果を得ることができる。し
かも、鋳鉄製のトラスユニット部材29のみがトラス構
造体28の主構成部材とされているので、さらに経済性
に優れた構造となる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明のトラスユニ
ット構法は、構築するべきトラス構造体が斜材の中間部
で複数に分割された形態とされ、かつ分割された斜材の
基端がそれぞれ上弦材または下弦材に剛接合されている
トラスユニットを予め製作し、施工現場においてそれら
トラスユニットの斜材の先端どうしをピン接合すること
でトラス構造体を構築する構法であるため、工場段階に
おいてパターン化されたトラスユニットを製作してお
き、施工現場においては各トラスユニットの斜材の先端
どうしをピン結合するだけで、従来のトラス構造体と略
程度の耐力を有しながらジョイント箇所を減少させた状
態で迅速かつ簡単にトラス構造体を形成することがで
き、しかも、前記トラス構造体を構成要素としてトラス
構造建築物を構築していくことにより、構築能率の大幅
な向上を図ることができ、さらには経済性を良好とする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により形成されるトラス構造体を示す図
である。
【図2】図1のトラス構造体の上弦材、下弦材の座屈モ
ードを示す図である。
【図3】図1のトラス構造体の斜材の座屈モードを示す
図である。
【図4】図1に示したトラス構造体を使用したトラス構
造建築物を示す図である。
【図5】本発明により形成されるトラス構造体の第1の
実施例を示す正面図である。
【図6】本発明により形成されるトラス構造体の第1の
実施例を示す側面図である。
【図7】本発明により形成されるトラス構造体の第2の
実施例を示す正面図である。
【図8】本発明により形成されるトラス構造体の第2の
実施例を示す側面図である。
【図9】本発明により形成されるトラス構造体の第3の
実施例を示す正面図である。
【図10】本発明により形成されるトラス構造体の第3
の実施例を示す正面図である。
【図11】図9のトラス構造体を形成するためのトラス
ユニット部材を示す斜視図である。
【図12】本発明により形成されるトラス構造体のピン
結合部を示す図である。
【図13】本発明により形成されるトラス構造体のピン
結合部の第2の実施例を示す図である。
【図14】従来のトラス構造体を示す図である。
【符号の説明】
10 トラス構造体 11 上部トラスユニット 12 下部トラスユニット 13 上弦材 14、15 斜材 16 下弦材 17、18 斜材 19 ジョイント部材 20、28、35 トラス構造体 21 上弦パイプ 22、24 斜材パイプ 23 下弦パイプ 25 ボルト挿通孔 26 連結板 27 連結ボルト 29 鋳鉄製のトラスユニット部材 36 上弦材 37 下弦材 38 斜材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構築するべきトラス構造体が斜材の中間
    部で複数に分割された形態とされ、かつ分割された斜材
    の基端がそれぞれ上弦材または下弦材に剛接合されてい
    るトラスユニットを予め製作し、施工現場においてそれ
    らトラスユニットの斜材の先端どうしをピン接合するこ
    とでトラス構造体を構築することを特徴とするユニット
    トラス構法。
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