JP3232080U - とう道用歩床板 - Google Patents

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Abstract

【課題】とう道における歩床の施工性を向上することができるとう道用歩床板を提供する。【解決手段】とう道用歩床板1は、繊維強化樹脂からなる板状の歩床部11と、その裏面から突出して設置面に当接される複数の突起12と、を備える。このとう道用歩床板では、歩床部が繊維強化樹脂からなるため、コンクリートからなるものに比べて軽量となる。これにより、とう道における歩床の施工性が向上する。また、板状の歩床部裏面の突起が設置面に当接されるため、歩床部が設置面に当接される場合に比べて、設置面との接触面積が小さくなる。これにより、例えば、設置面の不陸調整を軽減することができるため、とう道における歩床の施工性が向上する。【選択図】図2

Description

本考案は、通信ケーブル類等を敷設するとう道に設置されるとう道用歩床板に関する。
従来、通信ケーブル類等を敷設するとう道には、コンクリート製歩床が設けられていた。
特開平07−301096号公報
近年、コンクリート製歩床の経年劣化が進行して、とう道内の歩行及び排水に問題が生じている。このため、経年劣化したコンクリート製歩床を新たなコンクリート製歩床に代替することが考えられる。しかしながら、コンクリート製歩床の施工は現場での施工作業が多いため、近年のとう道の著しい伸長に鑑みると、全ての経年劣化したコンクリート製歩床を新たなコンクリート製歩床に代替することは困難である。このため、経年劣化したコンクリート製歩床の表面を剥がし、特許文献1に記載されたコンクリート製プレキャストブロックを敷設することが考えられる。
しかしながら、コンクリート製プレキャストブロックは重量物であるため、とう道の歩床としてコンクリート製プレキャストブロックを用いるのは、施工性の点で問題がある。これは、とう道の歩床を補修する場合だけでなく、とう道の歩床を新設する場合でも同様である。しかも、特許文献1に記載されたコンクリート製プレキャストブロックを敷設するためには、設置面を高精度に不陸調整する必要がある。特に、経年劣化したコンクリート製歩床を剥がした設置面には大きな不陸が生じるため、このような設置面に特許文献1に記載されたコンクリート製プレキャストブロックを敷設するためには、設置面の大掛かりな不陸調整作業が必要になる。
そこで、とう道における歩床の施工性を向上することができるとう道用歩床板を提供することを課題とする。
本考案に係るとう道用歩床板は、繊維強化樹脂からなる板状の歩床部と、歩床部の裏面から突出して設置面に当接される複数の突起と、を備える。
このとう道用歩床板では、歩床部が繊維強化樹脂からなるため、コンクリートからなるものに比べて軽量となる。これにより、とう道における歩床の施工性が向上する。しかも、板状の歩床部の裏面から突出した複数の突起が設置面に当接されるため、歩床部が設置面に当接される場合に比べて、設置面との接触面積が小さくなる。これにより、例えば、設置面の不陸調整を軽減することができるため、とう道における歩床の施工性が向上する。
複数の突起は、歩床部の裏面に沿って互いに平行となる方向に延びていてもよい。このとう道用歩床板では、複数の突起が歩床部の裏面に沿って互いに平行となる方向に延びていることで、とう道用歩床板を引抜成形法等により容易に製造することができる。
複数の突起の間隔は、50mm以上400mm以下の範囲であってもよい。このとう道用歩床板では、複数の突起の間隔が50mm以上400mm以下の範囲であることで、とう道用歩床板を容易に製造することを可能としつつ、とう道用歩床板上を歩行した際のとう道用歩床板の軋みを抑制することができる。
歩床部は、互いに対向する一対の第一辺部と、一対の第一辺部に隣接して互いに対向する一対の第二辺部と、を有する矩形の板状に形成されており、複数の突起は、一対の第一辺部と平行な方向に延びていてもよい。このとう道用歩床板では、複数の突起が矩形板状の歩床部の一対の第一辺部と平行な方向に延びていることで、とう道用歩床板を容易に製造することができる。
歩床部の表面は、一対の第一辺部に向けて裏面側に傾斜しており、歩床部の表面の最大傾斜角度は、0.3°以上3°以下の範囲であってもよい。このとう道用歩床板では、歩床部の表面が一対の第一辺部に向けて裏面側に傾斜するとともに、歩床部の表面の最大傾斜角度が0.3°以上3°以下の範囲であることで、歩行性を確保しつつ、歩床部の表面に水が溜まるのを抑制することができる。
複数の突起のうちの最も外側に配置される一対の突起に、設置面に設置するための設置用穴が形成されており、歩床部における設置用穴の近傍に、工具を挿入するための工具挿入用穴が形成されていてもよい。このとう道用歩床板では、複数の突起のうちの最も外側に配置される一対の突起に設置用穴が形成されていることで、設置面に対してとう道用歩床板を安定的に設置することができる。しかも、歩床部における設置用穴の近傍に工具挿入用穴が形成されていることで、設置面に対するとう道用歩床板の設置作業を容易に行うことができる。
歩床部の表面に、滑り止め処理が施されていてもよい。このとう道用歩床板では、歩床部の表面に滑り止め処理が施されていることで、歩行性を向上することができる。
とう道用歩床板の単位面積当たりの質量は、5kg/m以上15kg/m以下の範囲であってもよい。このとう道用歩床板では、とう道用歩床板の単位面積当たりの質量が5kg/m以上15kg/m以下の範囲であることで、十分な強度を確保しつつ施工性の良いとう道用歩床板を製造することができる。
本考案によれば、とう道における歩床の施工性を向上することができる。
実施形態に係るとう道用歩床板が設置されたとう道の断面図である。 実施形態に係るとう道用歩床板を示す斜視図である。 図3(a)は、とう道歩床板の平面図であり、図3(b)は、とう道歩床板の正面図であり、図3(c)は、とう道歩床板の側面図である。 とう道歩床板の一部を拡大した断面図である。 図5(a)は、とう道歩床板の設置状態を示す平面図であり、図5(b)は、図5(a)に示すVb−Vb線における断面図である。 実施例1〜6の条件および評価結果を示す表である。
以下、本考案の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、実施形態に係るとう道用歩床板が設置されたとう道の断面図である。図1に示すように、本実施形態に係るとう道用歩床板1は、とう道2の歩床として敷設される。とう道2には、通信ケーブル類等を敷設するためのケーブル受3と、底部コンクリート4と、繊維強化樹脂からなるとう道用歩床板1と、が設けられている。
底部コンクリート4は、とう道2の底部に打設されて歩床を形成する既設コンクリートの、経年劣化した表面部分を剥がしたものである。底部コンクリート4の表面(上面)は、既設コンクリートの経年劣化した表面部分を剥がした面であり、とう道用歩床板1の設置面5である。設置面5は、略水平面状に形成されている。つまり、設置面5が略水平面状になるように、既設コンクリートの経年劣化した表面部分が剥がされている。そして、設置面5に、1又は複数のとう道用歩床板1が設置(敷設)されている。
とう道用歩床板1を形成する繊維強化樹脂は、樹脂と強化繊維とを含む複合材料であり、繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastic)とも呼ばれる。樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂等を用いることができる。強化樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等を用いることができる。強化繊維の形状としては、特に限定されないが、例えば、長繊維、長繊維が一定の長さに切断された短繊維、織物、不織布(マット)、一方向性シート等を挙げることができる。強化繊維の形状として、好適には、複数の長繊維(例えば、ガラスロービング)を複数引き揃えたものを、不織布(例えば、ガラスコンティニュアスマット)で束ねた形状が用いられる。とう道用歩床板1における強化繊維の含有率は、例えば、10質量%以上60質量%以下の範囲とすることができる。このような繊維強化樹脂からなるとう道用歩床板1は、例えば、上述した樹脂及び強化繊維を使用して、射出成形法、引抜成形法、ハンドレイアップ成形法等の公知の方法により製造することができる。
とう道用歩床板1の単位面積当たりの質量は、特に限定されるものではないが、5kg/m以上15kg/m以下の範囲とすることができ、好ましくは8kg/m以上14kg/m以下の範囲であり、より好ましくは10kg/m超13kg/m以下の範囲である。
図2は、実施形態に係るとう道用歩床板を示す斜視図である。図3は、図3(a)は、とう道歩床板の平面図であり、図3(b)は、とう道歩床板の正面図であり、図3(c)は、とう道歩床板の右側面図である。図1〜図3に示すように、とう道用歩床板1は、歩床部11と、複数の突起12と、を備える。歩床部11は、とう道2の歩床面、つまり歩行者に踏まれる面を形成する部材である。複数の突起12は、設置面5に当接される部位である。
歩床部11は、互いに対向する表面11a及び裏面11bを有する板状に形成されている。表面11aは、とう道用歩床板1が設置面5に設置された際に、設置面5とは反対側、つまり上方に向けられる面である。裏面11bは、表面11aは、とう道用歩床板1が設置面5に設置された際に、設置面5側、つまり下方に向けられる面である。
歩床部11は、互いに対向する一対の第一辺部11c,11cと、一対の第一辺部11c,11cに隣接して互いに対向する一対の第二辺部11d,11dと、を有する矩形の板状に形成されている。一対の第一辺部11c,11cと一対の第二辺部11d,11dとは、互いに直交する方向に延びている。一対の第一辺部11c,11cの対向方向を第一方向D1といい、一対の第二辺部11d,11dの対向方向を第二方向D2という。一対の第一辺部11c,11cの第二方向D2における長さは、例えば、750mm以上2000mm以下の範囲とすることができる。一対の第二辺部11d,11dの第一方向D1における長さは、例えば、500mm以上1200mm以上の範囲とすることができる。一対の第一辺部11c,11cの第二方向D2における長さは、例えば、一対の第二辺部11d,11dの第一方向D1における長さより長い。
図4は、とう道歩床板の一部を拡大した断面図である。図1〜図4に示すように、歩床部11の表面11aは、一対の第一辺部11c,11cに向けて裏面11b側に傾斜している。歩床部11の表面11aが傾斜しているとは、とう道用歩床板1の設置状態、つまり、複数の突起12が設置面5に当接された状態において、水平面に対して傾斜していることをいう。歩床部11の表面11aの傾斜は、例えば、歩床部11の表面11aの全体が第一方向D1において弧状に湾曲することにより形成されていてもよく、歩床部11の表面11aの第一方向D1における中央部において屈曲することにより形成されていてもよい。また、歩床部11の表面11aの傾斜は、例えば、歩床部11の肉厚が変わることにより形成されていてもよく、歩床部11自体が湾曲又は屈曲することにより形成されていてもよい。歩床部11の表面11aの傾斜が、歩床部11の肉厚変化により形成されている場合、歩床部11の裏面11bは、傾斜していなくてもよい。一方、歩床部11の表面11aの傾斜が、歩床部11自体の湾曲又は屈曲により形成されていている場合、歩床部11の裏面11bは、表面11aと同様に傾斜していてもよい。なお、図面では、歩床部11の表面11aの傾斜が、歩床部11自体の湾曲により形成されていている場合を一例として示している。
歩床部11の表面11aの最大傾斜角度θは、例えば、0.3°以上3°以下の範囲とすることができ、好ましくは0.5°以上2.5°以下の範囲であり、より好ましくは1.0°以上2.0°以下の範囲である。歩床部11の表面11aの傾斜角度は、とう道用歩床板1が設置面5に設置された状態、つまり、複数の突起12が設置面5に当接された状態における、水平面に対する傾斜角度をいう。歩床部11の表面11aの傾斜が、歩床部11の表面11aの全体が第一方向D1において弧状に湾曲することにより形成されている場合、歩床部11の表面11aの傾斜角度は、例えば、歩床部11の表面11aの第一方向D1における両端の傾斜角度となる。一方、歩床部11の表面11aの傾斜が、歩床部11の表面11aの第一方向D1における中央部において屈曲することにより形成されていている場合、歩床部11の表面11aの傾斜角度は、例えば、歩床部11の表面11aの任意の位置の傾斜角度となる。
歩床部11の表面11aには、滑り止め処理が施されている。滑り止め処理は、歩床部11の表面11aの全面に施されていてもよく、歩床部11の表面11aの一部にのみ施されていてもよい。滑り止め処理としては、特に限定されるものではないが、例えば、珪砂、エメリー骨材、カラーエメリー骨材、アルミナ骨材、セラミック骨材等の滑り止め材を接着させることにより行うことができる。この場合、歩床部11の表面11aの滑り止め処理が施された部分には、滑り止め材が接着されている。
図1〜図3に示すように、複数の突起12は、歩床部11の裏面11bから突出している。複数の突起12は、とう道用歩床板1が設置面5に設置された際に複数の突起12が設置面5に当接するように、その先端が同一面上に位置するように歩床部11の裏面11bから突出している。
複数の突起12は、歩床部11の裏面11bに沿って互いに平行となる方向に延びる、リブ状に形成されている。また、複数の突起12は、一対の第一辺部11c,11cと平行な方向、つまり第二方向D2に延びている。複数の突起12は、第一方向D1において、等間隔に形成されていてもよく、等間隔に形成されていなくてもよい。第一方向D1における複数の突起12の間隔は、特に限定されるものではないが、例えば、50mm以上400mm以下の範囲とすることができ、好ましくは100mm以上300mm以下の範囲であり、より好ましくは150mm以上250mm以下の範囲である。
図5(a)は、とう道歩床板の設置状態を示す平面図であり、図5(b)は、図5(a)に示すVb−Vb線における断面図である。図1〜図3及び図5に示すように、とう道用歩床板1は、設置面5に固定されたアンカーブラケット13に固定されることで、設置面5に設置される。設置面5に対するアンカーブラケット13の固定は、例えば、ボルト締結により行うことができる。アンカーブラケット13に対するとう道用歩床板1の固定は、例えば、リベット止めにより行うことができる。
複数の突起12のうちの第一方向D1において最も外側に配置される一対の突起12a,12aに、とう道用歩床板1を設置面5に設置するための設置用穴14が形成されている。設置用穴14は、アンカーブラケット13にリベット止め(固定)するためのリベット15が挿入される穴である。設置用穴14は、とう道用歩床板1の四隅部分、つまり、一対の突起12a,12aの第二方向D2における両端部に形成されている。そして、歩床部11における設置用穴14の近傍に、工具を挿入するための工具挿入用穴16が形成されている、工具挿入用穴16は、設置用穴14に対応して、とう道用歩床板1の四隅部分に形成されている。なお、工具挿入用穴16を塞ぐキャップ(不図示)が、歩床部11に着脱可能に取り付けられていてもよい。
次に、とう道用歩床板1を用いてとう道2の歩床を補修する方法を説明する。
まず、とう道2の底部に打設された既設コンクリートの経年劣化した表面部分を剥がして、表面に設置面5が形成された底部コンクリート4とする。そして、設置面5のとう道用歩床板1を設置する箇所に、アンカーブラケット13を固定する。
その後、アンカーブラケット13に設置用穴14が対応するように、設置面5にとう道用歩床板1を載置し、設置用穴14にリベット15を挿入するとともに工具挿入用穴16から工具を挿入することで、アンカーブラケット13に一対の突起12a,12aをリベット止め(固定)する。これにより、設置面5にとう道用歩床板1が設置され、歩床部11の表面11aがとう道2の歩床となる。なお、工具挿入用穴16を塞ぐキャップがある場合は、アンカーブラケット13に一対の突起12a,12aをリベット止め(固定)した後に、キャップで工具挿入用穴16を塞ぐ。
このように構成されるとう道用歩床板1では、歩床部11が繊維強化樹脂からなるため、コンクリートからなるものに比べて軽量となる。これにより、とう道2における歩床の施工性が向上する。しかも、板状の歩床部11の裏面11bから突出した複数の突起12が設置面5に当接されるため、歩床部11が設置面5に当接される場合に比べて、設置面5との接触面積が小さくなる。これにより、例えば、設置面5の不陸調整を軽減することができるため、とう道2における歩床の施工性が向上する。
また、複数の突起12が歩床部11の裏面11bに沿って互いに平行となる方向に延びていることで、とう道用歩床板1を引抜成形法等により容易に製造することができる。
また、複数の突起12の間隔が50mm以上400mm以下の範囲、好ましくは100mm以上300mm以下の範囲、より好ましくは150mm以上250mm以下の範囲であることで、とう道用歩床板1を容易に製造することを可能としつつ、とう道用歩床板1上を歩行した際のとう道用歩床板1の軋みを抑制することができる。
また、複数の突起12が矩形板状の歩床部11の一対の第一辺部11c,11cと平行な方向(第二方向D2)に延びていることで、とう道用歩床板1を容易に製造することができる。
また、歩床部11の表面11aが一対の第一辺部11c,11cに向けて裏面11b側に傾斜するとともに、歩床部11の表面11aの最大傾斜角度θが0.3°以上3°以下の範囲、好ましくは0.5°以上2.5°以下の範囲、より好ましくは1.0°以上2.0°以下の範囲であることで、歩行性を確保しつつ、歩床部11の表面11aに水が溜まるのを抑制することができる。なお、歩行性とは、歩き易さである。
また、複数の突起12のうちの最も外側に配置される一対の突起12a,12aに設置用穴14が形成されていることで、設置面5に対してとう道用歩床板1を安定的に設置することができる。しかも、歩床部11における設置用穴14の近傍に工具挿入用穴16が形成されていることで、設置面5に対するとう道用歩床板1の設置作業を容易に行うことができる。
また、歩床部11の表面11aに滑り止め処理が施されていることで、歩行性を向上することができる。
また、とう道用歩床板1の単位面積当たりの質量が5kg/m以上15kg/m以下の範囲、好ましくは8kg/m以上14kg/m以下の範囲、より好ましくは10kg/m超13kg/m以下の範囲であることで、十分な強度を確保しつつ施工性の良いとう道用歩床板1を製造することができる。
以上、本考案の実施形態について説明したが、本考案は、上記実施形態に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他のものに適用してもよい。例えば、複数の突起の形状、位置、大きさ、数等は、特に限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
(実施例1)
図6に示すように、実施例1のとう道用歩床板を作製した。実施例1のとう道用歩床板1は、図2及び図3に示した実施形態のとう道用歩床板1と同様とした。具体的には、実施例1のとう道用歩床板1は、不飽和ポリエステル樹脂(樹脂)とガラス繊維(強化繊維)とを含む複合樹脂の引抜成形法により、矩形板状の歩床部11と、歩床部11の裏面11bから突出する複数の突起12と、を備えるものとした。ガラス繊維は、ガラスロービングを複数引き揃えたものを、ガラスコンティニュアスマットで束ねたものを用いた。そして、複数の突起12を設置面に当接させて、とう道用歩床板1をとう道に設置した。
歩床部11は、一対の第一辺部11c,11cの長さを1000mmとし、一対の第二辺部11d,11dの長さを800mmとし、肉厚を5mmとした。また、歩床部11自体を湾曲させることにより歩床部11の表面11aを一対の第一辺部11c,11cに向けて裏面11b側に傾斜させ、歩床部11の表面11aの最大傾斜角度θを1.4°とした。歩床部11の表面11aには、珪砂を接着した滑り止め処理を施した。
複数の突起12は、一対の第一辺部11c,11cと平行な方向に延びる5本のリブ状のものとした。また、複数の突起12は、肉厚を5mmとし、等間隔に配置するとともに、その間隔を200mmとした。
そして、第二方向D2における中央部が最大高さ位置となり、その最大高さが60mmとなるとともに、第二方向D2における両端部が最小高さ位置となり、その最小高さが50mmとなるように、歩床部11及び複数の突起12を形成した。また、とう道用歩床板1の四隅部分に、設置用穴14及び工具挿入用穴16を形成した。
(実施例2)
実施例2のとう道用歩床板は、歩床部11の表面11aに滑り止め処理を施さなかった他は、実施例1のとう道用歩床板1と同様とした。
(実施例3)
実施例3のとう道用歩床板は、歩床部11の表面11aに滑り止め処理を施さず、歩床部11の表面11aの最大傾斜角度θを0.5°とした他は、実施例1のとう道用歩床板1と同様とした。
(実施例4)
実施例4のとう道用歩床板は、歩床部11の表面11aに滑り止め処理を施さず、一対の第二辺部11d,11dの長さを810mmとし、複数の突起12を、一対の第一辺部11c,11cと平行な方向に延びる10本のリブ状のものとし、その間隔を約90mmとした他は、実施例1のとう道用歩床板1と同様とした。
(実施例5)
実施例5のとう道用歩床板は、歩床部11の表面11aに滑り止め処理を施さず、一対の第二辺部11d,11dの長さを1200mmとし、複数の突起12を、一対の第一辺部11c,11cと平行な方向に延びる3本のリブ状のものとし、その間隔を約600mmとした他は、実施例1のとう道用歩床板1と同様とした。
(実施例6)
実施例6のとう道用歩床板は、歩床部11の表面11aに滑り止め処理を施さず、複数の突起12を、一対の第一辺部11c,11cと平行な方向に延びる81本のリブ状のものとし、その間隔を約10mmとした他は、実施例1のとう道用歩床板1と同様とした。
(実施例7)
実施例7のとう道用歩床板は、歩床部11の表面11aに滑り止め処理を施さず、歩床部11の表面11aを傾斜させなかった他は、実施例1のとう道用歩床板1と同様とした。
(実施例8)
実施例8のとう道用歩床板は、歩床部11の表面11aに滑り止め処理を施さず、歩床部11の表面11aの最大傾斜角度θを5.0°とした他は、実施例1のとう道用歩床板1と同様とした。
(比較例1)
比較例1のとう道用歩床板は、歩床部11と対向するように複数の突起12と一体化されて設置面に当接される平板状の裏板部を備えるものとした他は、実施例1のとう道用歩床板1と同様とした。すなわち、比較例1のとう道用歩床板においては、複数の突起12は設置面に当接しないことになる。そして、裏板部を設置面に当接させて、とう道用歩床板をとう道に設置した。
(評価)
実施例1〜8及び比較例1のとう道用歩床板の施工性、製造性、歩行性、及び滑り防止性について評価した。施工性の評価では、とう道用歩床板にがたつきを感じない施工に要する不陸調整の作業量が、コンクリート製プレキャストブロックを敷設する場合の不陸調整の作業量に比べて、50%未満の場合をA、50%以上の場合をBとした。製造性の評価では、引抜成形法により1枚のとう道用歩床板を製造するのに要した時間が300秒以内の場合をA、300秒を超える場合をBとした。歩行性の評価では、10人の被験者にとう道用歩床板の上を歩行してもらい、とう道用歩床板の傾斜や軋みにより歩き難さを感じた被験者が3名以下の場合をA、4名以上の場合をBとした。滑り防止性の評価では、10人の被験者にとう道用歩床板の上を歩行してもらい、滑り易いと感じた被験者が1名以下の場合をA、2〜3名の場合をB、4名以上の場合をCとした。評価結果を図6に示す。
図6に示すように、平板状の裏板部が施工面に当接される比較例1では、施工性がB評価であったのに対し、実施例1〜8の全てにおいて、施工性がA評価であった。この結果から、とう道用歩床板を繊維強化樹脂からなるものとし、かつ、設置面に当接される複数の突起を歩床部の裏面から突出させることで、施工性がよくなることが分かった。
また、複数の突起の間隔が50mm以上400mm以下の範囲、かつ、歩床部の表面の最大傾斜角度が0.3°以上3°以下の範囲である実施例1−4において、歩行性がA評価、滑り防止性がA又はB評価、製造性がA評価となった。この結果から、複数の突起の間隔を50mm以上400mm以下の範囲、かつ、歩床部の表面の最大傾斜角度を0.3°以上3°以下の範囲とすることで、施工性のみならず、歩行性、滑り防止性、及び製造性についてもよくなることが分かった。
1…とう道用歩床板、2…とう道、3…ケーブル受、4…底部コンクリート、5…設置面、11…歩床部、11a…表面、11b…裏面、11c…第一辺部、11d…第二辺部、12…突起、12a…突起、13…アンカーブラケット、14…設置用穴、15…リベット、16…工具挿入用穴、D1…第一方向、D2…第二方向、θ…最大傾斜角度。

Claims (8)

  1. 繊維強化樹脂からなる板状の歩床部と、
    前記歩床部の裏面から突出して設置面に当接される複数の突起と、を備える、
    とう道用歩床板。
  2. 前記複数の突起は、前記歩床部の前記裏面に沿って互いに平行となる方向に延びている、
    請求項1に記載のとう道用歩床板。
  3. 前記複数の突起の間隔は、50mm以上400mm以下の範囲である、
    請求項2に記載のとう道用歩床板。
  4. 前記歩床部は、互いに対向する一対の第一辺部と、前記一対の第一辺部に隣接して互いに対向する一対の第二辺部と、を有する矩形の板状に形成されており、
    前記複数の突起は、前記一対の第一辺部と平行な方向に延びている、
    請求項2又は3に記載のとう道用歩床板。
  5. 前記歩床部の表面は、前記一対の第一辺部に向けて裏面側に傾斜しており、
    前記歩床部の前記表面の最大傾斜角度は、0.3°以上3°以下の範囲である、
    請求項4に記載のとう道用歩床板。
  6. 前記複数の突起のうちの最も外側に配置される一対の突起に、前記設置面に設置するための設置用穴が形成されており、
    前記歩床部における前記設置用穴の近傍に、工具を挿入するための工具挿入用穴が形成されている、
    請求項2〜5の何れか一項に記載のとう道用歩床板。
  7. 前記歩床部の表面に、滑り止め処理が施されている、
    請求項1〜6の何れか一項に記載のとう道用歩床板。
  8. 前記とう道用歩床板の単位面積当たりの質量は、5kg/m以上15kg/m以下の範囲である、
    請求項1〜7の何れか一項に記載のとう道用歩床板。
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