JP2002295188A - コンクリート構造体壁面の補強構造およびその補強方法 - Google Patents

コンクリート構造体壁面の補強構造およびその補強方法

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JP2002295188A
JP2002295188A JP2001107584A JP2001107584A JP2002295188A JP 2002295188 A JP2002295188 A JP 2002295188A JP 2001107584 A JP2001107584 A JP 2001107584A JP 2001107584 A JP2001107584 A JP 2001107584A JP 2002295188 A JP2002295188 A JP 2002295188A
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reinforced resin
wall
resin sheet
reinforcing
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Tetsuya Kojimoto
哲哉 柑本
Shinji Hayashi
信治 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 曲げ応力や圧縮応力に対して十分な抵抗力を
発揮することのできるコンクリート構造体の壁面の補強
構造と、その補強方法とを提供する。 【解決手段】 本発明に係るコンクリート構造体壁面の
補強構造は、コンクリート構造体の壁面20に、複数の
凸条12を有する繊維強化樹脂層10を設けたものであ
る。かかる補強構造は、例えばコンクリート構造体の壁
面20に複数の凸条スペーサ13を配置した後、凸条ス
ペーサ13の表面を繊維強化樹脂シート11で被覆する
ことにより得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネルその他の
コンクリート構造体における壁面の補強構造と、当該壁
面の補強方法とに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
の、トンネルの内壁面や、高架道等の橋梁における側
面、下面といったコンクリート構造体の壁面の補強は、
例えば当該壁面を構成するコンクリート層の表面にエポ
キシ樹脂を塗布して、この樹脂が硬化しないうちに、あ
らかじめ樹脂を含浸させたアラミド繊維等のシート(繊
維強化樹脂シート。以下、「FRPシート」という。)
を貼り付ける方法によるのが主流である(特開平5−2
31095号公報)。かかる方法による壁面の補強は、
単に、前記FRPシート自体の引張強さを利用するもの
である。
【0003】しかしながら、このような補強方法では、
例えばトンネルの内壁面に対して曲げ応力や圧縮応力が
かかった場合に、十分な抵抗力が得られないという問題
がある。例えば、トンネルの内壁面を構成するコンクリ
ート層の一部が地山から剥離した場合に、剥離したコン
クリート片を支えるには、FRPシートに応力がかかる
ことが必要となる。しかしながら、コンクリート片の自
重によってFRPシートが垂れ下がるなどして、当該シ
ートに圧縮応力や曲げ応力がかかる状態とならなけれ
ば、コンクリート片を支えるのに十分な抗力が発生しな
い。
【0004】従って、コンクリート片の剥離が生じると
トンネル内部にFRPシートの張り出し部分が生じるこ
ととなり、この張り出し部分がトンネル内の通行の障害
となって、接触事故等の思わぬ事故を招く原因になると
いう問題があった。そこで本発明の目的は、上記課題を
解決し、曲げ応力や圧縮応力に対して十分な抵抗力を発
揮し、コンクリート片の剥離が生じた場合であっても、
当該コンクリート片が落下したり、これに伴って壁面に
張り出し部分が生じたりするのを防止することのできる
コンクリート構造体壁面の補強構造と、その補強方法と
を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記課
題を解決するための、本発明に係るコンクリート構造体
壁面の補強構造は、コンクリート構造体の壁面に複数の
凸条を有する繊維強化樹脂層が設けられていることを特
徴とする。本発明に係るコンクリート構造体壁面の補強
構造によれば、当該壁面を補強する繊維強化樹脂層(以
下、「FRP層」という。)が複数の凸条を備えてお
り、これに伴ってFRP層の断面の厚みや表面積が著し
く増加することから、FRP層の曲げ剛性、耐荷重を極
めて大きなものとすることができる。従って、本発明の
補強構造によれば、コンクリート構造体の壁面に対して
曲げ応力や圧縮応力に対する十分な抵抗力を付与するこ
とができ、極めて優れた補強効果を得ることができる。
【0006】また、たとえコンクリート構造体の壁面か
らコンクリート片が剥離したとしても、FRP層によっ
て当該コンクリート片を壁面に保持することができる。
従って、本発明の補強構造によれば、コンクリート片の
剥落を防止でき、しかもコンクリート片の剥離によって
壁面に張り出し部分を生じることがない。本発明の補強
構造においては、FRP層の見掛けのヤング率が100
0MPa以上であるのが好ましい。
【0007】FRP層自体の剛性の程度を示す見掛けの
ヤング率を上記の値以上となるように調整することによ
り、コンクリート構造体の壁面に対する補強効果をより
一層優れたものとすることができる。ここで、FRP層
の見掛けのヤング率とは、弾性限度を超えた領域におけ
る垂直応力と歪みεとの比を、比例限度内での値を外挿
することにより求めたものである。本発明では、JIS
K 7054「ガラス繊維強化プラスチックの引張試
験方法」の規定に準じて測定したものである。
【0008】本発明に係るコンクリート構造体壁面の補
強構造において、FRP層の凸条は、その長手方向と直
交する方向における幅をWとし、その高さをHとしたと
きに、幅Wと高さHとの比W/Hが0.05〜10の範
囲を満足するものであるのが好ましい。比W/Hを上記
範囲に設定することによって、凸条の設置に伴うFRP
層の断面厚の増加により、FRP層の曲げ剛性や耐荷重
を増大させる効果を良好なものとすることができる。
【0009】本発明に係るコンクリート構造体壁面の補
強構造には、具体的に、下記(A) 〜(D) に示す態様が挙
げられる。 (A) 第1の補強構造:コンクリート構造体の壁面に複数
の凸条を有するFRP層が設けられている補強構造であ
って、当該複数の凸条を有するFRP層が、コンクリー
ト構造体の壁面に配置される複数の凸条スペーサをFR
Pシートで被覆してなるものであるコンクリート構造体
壁面の補強構造。
【0010】(B) 第2の補強構造:コンクリート構造体
の壁面に複数の凸条を有するFRP層が設けられている
補強構造であって、当該複数の凸条を有するFRP層
が、コンクリート構造体の壁面に敷設されるFRPシー
トと、当該FRPシートの表面に配置される複数の凸条
スペーサと、当該凸条スペーサを被覆する他のFRPシ
ートとからなるものであるコンクリート構造体壁面の補
強構造。
【0011】(C) 第3の補強構造:コンクリート構造体
の壁面に複数の凸条を有するFRP層が設けられている
補強構造であって、当該FRP層がコンクリート構造体
の壁面にFRPシートを敷設してなるものであって、当
該FRP層の凸条が、(I) 前記FRPシートを部分的に
折り曲げて、凸条スペーサを挟持した状態で固定し、(I
I)前記FRPシートを部分的に折り重ねて断面略T字状
に固定し、または、(III) 前記FRPシートを部分的に
折り曲げて断面略Ω字状に固定することによって得られ
る筋状の突起により形成されるものであるコンクリート
構造体壁面の補強構造。
【0012】なお、この第3の補強構造において、凸条
スペーサを被覆するFRPシートは、凸条スペーサ毎に
(1条の凸条スペーサを単独で)被覆していてもよく、
複数の凸条スペーサをまとめて(連続して)被覆してい
てもよい。(D) 第4の補強構造:コンクリート構造体の
壁面に複数の凸条を有するFRP層が設けられている補
強構造であって、当該複数の凸条を有するFRP層が、
コンクリート構造体の壁面に敷設されるFRPシート
と、その表面に複数配置される筋状の凸部材とからな
り、当該凸部材が、(i) 他のFRPシートを折り曲げ
て、凸条スペーサを挟持した状態で固定し、(ii)他のF
RPシートを折り重ねて断面略T字状に固定し、また
は、(ii)他のFRPシートを折り曲げて断面略Ω字状に
固定することにより形成されるものであるコンクリート
構造体壁面の補強構造。
【0013】なお、この第4の補強構造において、凸条
スペーサを被覆するFRPシートは、凸条スペーサ毎に
(1条の凸条スペーサを単独で)被覆していてもよく、
複数の凸条スペーサをまとめて(連続して)被覆してい
てもよい。上記(A) ,(B) ,(C) の(I) および(D) の
(i) に示す態様において、凸条スペーサは、金属または
硬質樹脂からなるものであるのが好ましい。鉄鋼、ステ
ンレス、アルミニウム、ジュラルミン等の金属、塩化ビ
ニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン(ABS樹脂)、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂、尿素樹脂、高密度ポリエチレン(HDP
E)、ポリプロピレン、ナイロン等の硬質樹脂からなる
凸条スペーサを用いることにより、FRP貼付時の形状
の保持が容易になり、作業性に優れるという効果が得ら
れる。また、凸条スペーサ自体に剛性をもたせること
で、FRP層の曲げ応力や圧縮応力に対する抵抗力をよ
り一層増加させることができる。
【0014】また、凸条スペーサは、その長手方向に連
通する空洞を備えているのが好ましい。この場合、当該
空洞を排水路として機能させることができ、かかる空洞
によって地山等からの滲出水を排出することができる。
それゆえ、漏水に伴う壁面およびFRP層の劣化、剥離
を防止することができる。なお、コンクリート構造体の
壁面に直接FRP層を設ける場合であっても、例えば当
該コンクリート構造体の壁面にあらかじめ凹条を設けて
おいたり、凸条スペーサを設けている個所のコンクリー
ト構造体壁面に複数の孔を開けておいたりするなどし
て、導水路を設けておくのが好ましい。この場合も、上
記と同様に、地山等からの滲出水を容易に排出すること
ができる。
【0015】本発明に係るコンクリート構造体壁面の補
強方法には、コンクリート構造体壁面の補強構造に応じ
て、下記の(a) 〜(d) に示す態様が挙げられる。 (a) 第1の補強方法:コンクリート構造体の壁面に複数
の凸条スペーサを配置した後、当該凸条スペーサの表面
をFRPシートで被覆する。 (b) 第2の補強方法:コンクリート構造体の壁面にFR
Pシートを敷設した後、当該FRPシートの表面に複数
の凸条スペーサを配置し、さらに、当該凸条スペーサの
表面をFRPシートで被覆する。
【0016】(c) 第3の補強方法:FRPシートを(I)
部分的に折り曲げ、凸条スペーサを挟持した状態で固定
し、(II)部分的に折り重ねて断面略T字状に固定し、ま
たは(III) 部分的に折り曲げて断面略Ω字状に固定する
ことによって、当該FRPシート上に筋状の突起を形成
した後、このFRPシートをコンクリート構造体の壁面
に敷設する。 (d) 第4の補強方法:コンクリート構造体の壁面にFR
Pシートを敷設した後、他の繊維強化樹脂シートを(i)
折り曲げて、凸条スペーサを挟持した状態で固定し、(i
i)折り重ねて断面略T字状に固定し、または(iii) 折り
曲げて断面略Ω字状に固定することによって筋状の凸部
材を作製し、次いで、当該筋状の凸部材を、コンクリー
ト構造体の壁面に敷設された繊維強化樹脂シートの表面
に配置する。
【0017】上記(a) 〜(d) の補強方法によれば、いず
れも、FRP層の断面の厚みや表面積を容易にかつ顕著
に増大させることができ、その結果、コンクリート構造
体の壁面の補強効果を容易にかつ顕著に増大させること
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係るコンクリート
構造体壁面の補強構造および補強方法について詳細に説
明する。本発明に係る壁面の補強構造および補強方法の
対象となるコンクリート構造体としては、例えばトンネ
ルの内壁面や、高架道等の橋梁における側面、下面とい
ったコンクリート構造体の壁面等が挙げられる。
【0019】〔繊維強化樹脂層〕本発明の補強構造にお
けるFRP層とは、後述する高強度の繊維からなる不織
布、織布等に後述する樹脂を含浸させることにより、あ
らかじめシート状に成形しておいたもの(FRPシー
ト)、または前記不織布、織布等をコンクリート構造体
の壁面に配置した上で、前記樹脂を含浸させて当該壁面
に接着させるとともに、補強作業の現場にてシート状に
成形するもの、である。
【0020】(繊維強化樹脂用の繊維)繊維強化樹脂
(FRP)に使用可能な繊維としては、特に限定される
ものではないが、例えばアラミド繊維、ナイロン繊維、
ビニロン繊維、ポリアリレート繊維、ポリエチレン繊
維、ポリエステル繊維、炭素繊維(高弾性炭素繊維、高
強度炭素繊維)、ガラス繊維等の高強度繊維が挙げられ
る。これらは単独で用いるほか、2種以上を混合(混
紡)したものを用いてもよい。
【0021】また、上記高強度繊維を一方向に配列する
ことで、当該方向での強度や、曲げ剛性、耐荷重を極め
て大きなものとすることができる。例えばトンネルの内
壁面を補強する場合にあっては、トンネルの周方向と高
強度繊維の配列方向とを一致させるのが、補強効果を優
れたものとする上でより好ましい態様である。なお、上
記繊維を用いたFRPについては、市販されている種々
のものを用いることができる。
【0022】高強度繊維材料の具体例としては、例えば
日鉄コンポジット社製の商品名「FORCAトウシート
FTS−C1−17」(弾性率:25000kg/cm
幅、引張強度:380kg/cm幅)、同「FTS−C
0−20」(弾性率:28000kg/cm幅、引張強
度:280kg/cm幅)、同「FTS−AT−20」
(弾性率:9500kg/cm幅、引張強度:350k
g/cm幅)、同「FTS−VB−20」(弾性率:9
5000kg/cm幅、引張強度:330kg/cm
幅)、同「FTS−GE−30」(弾性率:10500
kg/cm幅、引張強度:220kg/cm幅)、東レ
−デュポン(株)製の商品名「AKシート」シリーズ等
が挙げられる。
【0023】(含浸用樹脂)前記FRP層を構成する樹
脂、すなわちFRPを構成する繊維に含浸させる樹脂と
しては、特に限定されるものではないが、例えばエポキ
シ樹脂、ビニルエステル樹脂、メタクリル樹脂、不飽和
ポリエステル樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂、シリコー
ン樹脂、アクリルシリコーン樹脂等の常温硬化型樹脂が
挙げられる。中でも、エポキシ樹脂や、メチルメタクリ
ル樹脂(MMA)等のメタクリル樹脂を使用するのが、
FRP層とコンクリート層との接着性を高めるという観
点からより一層好適である。
【0024】一般に、上記例示の樹脂は基材樹脂として
用いられ、これに増粘剤、揺変性付与剤、硬化剤、溶
剤、希釈剤等の他の成分を混合した樹脂組成物として補
強構造の施工に使用される。前記増粘剤、揺変性付与剤
としては、例えば微粉シリカ、ベントナイト、クレー等
の無機増粘材;アマイドワックス、ポリエチレンワック
ス、ポリカルボン酸塩等の有機増粘剤等の、従来公知の
種々の増粘剤、揺変性付与剤が挙げられる。
【0025】前記硬化剤は含浸用樹脂の種類に応じて選
択されるものであって、含浸用樹脂がエポキシ樹脂であ
る場合はポリアミンやポリアミド、MMAである場合は
過酸化物のように、従来公知の組合せを挙げることがで
きる。溶剤・希釈剤としては、前記含浸用樹脂を溶解し
得るものであって、従来公知の可塑剤、オイル、有機溶
媒等が挙げられる。上記成分のほか、着色剤や、シラン
カップリング剤等の接着剤、塗料に常用されている添加
剤などを適宜配合することができる。
【0026】上記増粘剤、揺変性付与剤、硬化剤、溶
剤、希釈剤等の他の成分についての使用量は特に限定さ
れるものではなく、樹脂組成物の硬化性、揺変性の程度
および粘度に応じて適宜設定すればよい。前記樹脂組成
物は、基材樹脂等の主剤に、増粘剤、揺変性付与剤、溶
剤、希釈剤等を事前に混合しておき、コンクリート構造
体用の補強剤として使用する直前に硬化剤成分を混合す
るのが好ましい。
【0027】(FRP層の力学的特性)本発明の補強構
造に用いられるFRP層は、見掛けのヤング率(JIS
K7054)は、1000MPa以上であるのが好ま
しい。FRP層の見掛けのヤング率が前記範囲を下回る
と、コンクリート構造体の壁面の補強効果を十分に発揮
できなくなるおそれがある。FRP層の見掛けのヤング
率は、上記範囲の中でも特に5000MPa以上である
のが好ましく、10000MPa以上であるのがより好
ましい。
【0028】FRP層についての他の機械的強度等につ
いては特に限定されるものではないが、例えばその引張
強度(JIS K 7054)は50MPa以上である
のが好ましく、100MPa以上であるのがより好まし
い。 〔FRP層の凸条〕本発明の補強構造において、FRP
層は複数の凸条を備えたものである。 (補強構造の具体例)本発明に係る補強構造の具体例を
以下に示す。なお、具体例の前に付したA〜Dの記号
と、I〜III やi〜iii の数字は、前述の第1〜第4の
補強構造に付した記号と対応するものである。
【0029】・コンクリート構造体の壁面20に複数の
凸条スペーサ13,130が配置されており、この凸条
スペーサ13,130にFRPシート11を被覆するこ
とによって、凸条12,120を有するFRP層10,
100が形成されているもの(図1,図2参照)。…第
1の補強構造(A) または第3の補強構造(C) の(I) に対
応するもの ・コンクリート構造体の壁面20にFRPシート11が
敷設され、さらにそのFRPシート11の表面に複数の
凸条スペーサ133が配置されており、この凸条スペー
サ133にFRPシート11を被覆することによって、
凸条123を有するFRP層103が形成されているも
の(図5参照)。…第2の補強構造(B)に対応するもの ・コンクリート構造体の壁面20に、FRPシート11
であってあらかじめ筋状の突起15cを設けたもの(F
RPシート11を部分的に折り重ねて、その断面が略T
字状となるように固定したもの)が敷設されており、こ
の筋状の突起15cによって、FRP層101上に凸条
121が区画されているもの(図3参照)。…第3の補
強構造(C) の(II)に対応するもの ・コンクリート構造体の壁面20に、FRPシート11
であってあらかじめ筋状の突起15dを設けたもの(F
RPシート11を部分的に折り曲げて、その断面が略Ω
字状となるように固定したもの)が敷設されており、こ
の筋状の突起15dによって、FRP層102上に凸条
122が区画されているもの(図4参照)。…第3の補
強構造(C) の(III) に対応するもの ・コンクリート構造体の壁面20にFRPシート11が
敷設され、さらにそのFRPシート11の表面に、他の
FRPシート11を折り曲げて凸条スペーサ133を挟
持させた状態で固定することにより得られる凸条部材1
6aが配置されることによって、凸条123を有するF
RP層103が形成されているもの(図5参照)。…第
4の補強構造(D) の(i) に対応するもの ・コンクリート構造体の壁面20にFRPシート11が
敷設され、さらにそのFRPシート11の表面に、他の
FRPシート11を折り重ねてその断面が略T字状とな
るように固定することにより得られる凸条部材16bが
配置されることによって、凸条124を有するFRP層
104が形成されているもの(図6参照)。…第4の補
強構造(D) の(ii)に対応するもの ・コンクリート構造体の壁面20にFRPシート11が
敷設され、さらにそのFRPシート11の表面に、他の
FRPシート11を折り曲げてその断面が略Ω字状とな
るように固定することにより得られる凸条部材16cが
配置されることによって、凸条125を有するFRP層
105が区画されているもの(図7参照)。…第4の補
強構造(D) の(iii) に対応するもの (凸条の幅/高さ比)凸条の形状は、例えば図1に示す
ように、凸条12の長手方向xと直交する方向yにおけ
る幅をWとし、凸条12の高さをHとしたとき、前記幅
Wと高さHとの比W/Hが0.05〜10の範囲を満足
するように設定するのが好ましい。
【0030】なお、図2〜図7において、凸条の幅はW
0 〜W5 で、凸条の高さはH0 〜H 5 で表される。以
下、凸条の幅をWで、凸条の高さをHで、それぞれ代表
させて説明する。凸条の幅Wと高さHとの比W/Hが
0.05を下回る場合は、通常、凸条の幅Wが極めて狭
い場合であって、凸条の強度が不十分になるおそれが強
い。逆に、比W/Hが10を超える場合は、FRP層の
曲げ剛性、耐荷重等を向上させる効果が得られなくなる
おそれがある。
【0031】凸条の幅Wの大きさは特に限定されるもの
ではなく、補強対象であるコンクリート構造体の大きさ
に応じて適宜設定されるものであるが、凸条部分の強
度、耐久性等を考慮すれば、幅Wの大きさは10mm以
上であるのが好ましく、30mm以上であるのがより好
ましい。凸条の高さHの大きさについても特に限定され
るものではなく、補強対象であるコンクリート構造体の
大きさや、凸条の幅Wの大きさに応じて適宜設定される
ものであるが、一般に、200mm以下であるのが好ま
しく、100mm以下であるのがより好ましい。
【0032】凸条を配置する間隔は特に限定されるもの
ではなく、補強対象であるコンクリート構造体の大きさ
等に応じて適宜設定すればよい。凸条は、これに限定さ
れるものではないが、所定間隔に配置されたストライプ
パターンを構成するのが好ましい。コンクリート構造体
が地下通路、地下鉄道路等のトンネルである場合には、
当該トンネルの内壁面の補強効果をより一層高いものと
する上で、凸条の長手方向とトンネルの周方向とを一致
させるのが好ましい。例えば図8(a) に示すように、地
盤23中に埋設されたシールドトンネル21において
は、地下空間を区画するコンクリート構造体の壁面20
に、シールドトンネル18の周方向に沿った複数の凸条
スペーサ13を設け、その表面にFRP層10(図2
(b) 参照)を設けるのが好ましい。但し、トンネルの周
方向に別途鉄枠等を設けて補強する場合には、補強をよ
り一層効果的に発揮させる上で、凸条パターンの長手方
向をトンネルの長手方向と一致させる方が好ましい。
【0033】(凸条スペーサ)前述の図1,2(第1の
補強構造(A) または第3の補強構造(C) の(I) に対応す
るもの)、または図5(第2の補強構造(B) または第4
の補強構造(D) の(i)に対応するもの)に示す補強構造
を作製する場合に用いられる凸条スペーサ13,13
0,133には、金属または硬質樹脂からなる剛性部材
を用いるのが好ましい。
【0034】凸条スペーサに用いられる金属としては、
前述のように、例えば鉄鋼、ステンレス、アルミニウ
ム、ジュラルミン等が挙げられる。また、凸条スペーサ
に用いられる硬質樹脂としては、前述のように、例えば
塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン(ABS樹脂)、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ナイロン等が挙げられる。
【0035】凸条スペーサに用いられる金属や硬質樹脂
についての剛性の程度については、特に限定されるもの
ではないが、凸条スペーサの主目的がFRP層の凸部分
の形状を保持することにあることを考慮すれば、例えば
その硬さ(JIS D硬度、デュロメータ硬度)が50
以上であればよい。一方、上記例示の剛性部材に代え
て、例えばゴム、熱可塑性エラストマー、樹脂等の軟質
材料を、凸条スペーサを構成する材料として用いること
もできる。
【0036】凸条スペーサに用いられるゴムとしては、
例えば天然ゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム
(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ク
ロロプレンゴム等が挙げられる。凸条スペーサに用いら
れる熱可塑性エラストマーとしては、例えばスチレン−
イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、ス
チレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SB
S)等の、従来公知の種々のものが挙げられる。ゴムお
よび熱可塑性エラストマーの硬度(JIS A)は、特
に限定されるものではないが、65°以下であるのが好
ましく、50°〜60°程度であるのがより好ましい。
【0037】また、凸条スペーサに用いられる樹脂とし
ては、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、
ナイロン樹脂、塩化ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル
樹脂、ポリスチレン樹脂等が挙げられる。樹脂の硬度
(JIS A)は特に限定されるものではないが、凸条
スペーサを地下構造物の内壁面に沿わせて、十分に密着
させつつ形成させるという観点から、65°以下に設定
するのが好ましく、50°〜60°程度とするのがより
好ましい。
【0038】上記ゴム、熱可塑性エラストマーまたは樹
脂からなる凸条スペーサは、連続気泡構造を備えたもの
とすることができる。かかる連続気泡構造を備えたもの
の具体例としては、例えば発泡ゴム、発泡ポリエチレン
等が挙げられる。凸条スペーサに連続気泡構造を備えた
ゴム等、熱可塑性エラストマーまたは樹脂を用いたとき
には、凸条スペーサを排水路として用いることができ
る。それゆえ、地山などからの滲出水を容易に排出する
ことができ、漏水に伴う内壁面の劣化・剥落を防止する
ことができる。
【0039】図1および2に示す補強構造において、凸
条12,120は、コンクリート構造体の壁面20に複
数の凸条スペーサ13,130を配置した後、当該凸条
スペーサ13,130の表面をFRPシート11で被覆
することにより(第1の補強方法(a) )、または、FR
Pシート11を部分的に折り曲げ、凸条スペーサ13,
130を挟持した状態で固定して筋状の突起15aを形
成した後、このFRPシート11をコンクリート構造体
の壁面20に敷設することにより(第3の補強方法(c)
の(I) )、作製することができる。
【0040】コンクリート構造体の壁面20に凸条スペ
ーサ13,130を配置したり、FRPシート11を被
覆したりする場合において、前記壁面20の表面には、
まず、レイタンス等の接着阻害物質をサンダー等によっ
て除去する処理を施しておく。次に、凸条スペーサ1
3,130を配置する場合には、例えば凸条スペーサの
接着面に樹脂粘着剤を塗布して、これを壁面20に接着
させればよく、FRPシート11を被覆する場合には、
前述のFRP用繊維に前述の樹脂を含浸させた上で、こ
れを補強の対象となる壁面20上に隙間なくかつ連続し
て敷設し、前記樹脂を硬化させることによってFRP層
10,100を形成させればよい。
【0041】凸条スペーサ13,130は、例えば図1
および図2に示すように、その長手方向xに連通する空
洞14,140を備えているのが好ましい。この場合、
当該空洞14,140を排水路として機能させて、地山
等からの滲出水を排出することができる。それゆえ、漏
水に伴う壁面およびFRP層の劣化、剥離を防止するこ
とができる。かかる空洞は、凸条スペーサの断面形状を
略U字状、中空状、ハニカム形状等にすることにより形
成できる。また、例えば凸条スペーサを硬質樹脂から作
製する場合には、連続気泡構造または連通構造を備えた
硬質樹脂を用いることによっても形成することができ
る。
【0042】一方、図5に示す補強構造において、凸条
123は、コンクリート構造体の壁面20にFRPシー
ト11を敷設した後、FRPシート11の表面に複数の
凸条スペーサ133を配置し、さらに凸条スペーサ13
3の表面を他のFRPシートで被覆することによって作
製することができる(第2の補強方法(b) )。図5に示
す補強構造の作製前においても、コンクリート構造体の
壁面20にはレイタンス等を除去する等の前処理を施し
ておく。壁面20を被覆するFRPシート11や凸条ス
ペーサ133を被覆するFRPシート11’は、前述と
同様の手順にて敷設すればよい。
【0043】なお、図5に示す補強構造は、後述する凸
部材16aを用いることによって作製することもでき
る。 (筋状の突起)前述の図3(第3の補強構造(C) の(II)
に対応するもの)、または図4(第3の補強構造(C) の
(III) に対応するもの)に示す補強構造を作製するのに
用いられる繊維強化樹脂シート11は、順に、FRPシ
ート11を折り重ねて断面略T字状に固定してなる凸起
15cを備えたもの、FRPシート11を折り曲げて断
面略Ω字状に固定してなる凸起15dを備えたものであ
る。
【0044】すなわち、図3に示す補強構造は、FRP
シート11を部分的に折り重ねて断面略T字状に固定
し、こうしてFRPシート11上に筋状の突起15cを
形成した後、このFRPシート11をコンクリート構造
体の壁面20に敷設することによって作製することがで
きる(第3の補強方法(c) の(II))。また、図4に示す
補強構造は、FRPシート11を部分的に折り曲げて断
面略Ω字状に固定し、こうしてFRPシート11上に筋
状の突起15dを形成した後、このFRPシート11を
コンクリート構造体の壁面20に敷設することによって
作製することができる(第3の補強方法(c) の(III)
)。
【0045】FRPシート11上の筋状の突起15c,
15dは、前述のFRP用繊維からなる織布または不織
布を所望の突起15c,15dの形状に応じて複数箇所
で折り重ねまたは折り曲げておき、これに前述の樹脂を
含浸させて硬化させることによって作製される。こうし
て、突起15c,15dを有するFRPシート11をあ
らかじめ単独の部材として成形しておき、これに樹脂粘
着剤を塗布してコンクリート構造体の壁面20に接着す
ることにより、複数の凸条121,122を有するFR
P層101,102を形成することができる。
【0046】なお、図3および図4に示す補強構造の作
製前においても、コンクリート構造体の壁面20にはレ
イタンス等を除去する等の前処理を施しておく。 (凸部材)前述の図5(第4の補強構造(D) の(i) に対
応するもの)、図6(第4の補強構造(D) の(ii)に対応
するもの)、または図7(第4の補強構造(D) の(iii)
に対応するもの)に示す補強構造を作製するのに用いら
れる凸部材16a,16b,16cは、順に、FPRシ
ート11を折り曲げて凸条スペーサ133を挟持した状
態で固定したもの、FRPシート11を折り重ねて断面
略T字状に固定したもの、FRPシート11を折り曲げ
て断面略Ω字状に固定したものである。
【0047】すなわち、図5に示す補強構造は、まずコ
ンクリート構造体の壁面20にFRPシート11を敷設
しておき、次いで、他のFRPシート11’を折り曲げ
て、これに凸条スペーサ133を挟持させた状態で固定
してなる筋状の凸部材16aを、前記FRPシート11
の表面に配置することによって作製することができる
(第4の補強方法(d) の(i) )。図6に示す補強構造
は、まず、コンクリート構造体の壁面20にFRPシー
ト11を敷設しておき、次いで、他のFRPシート1
1’を折り重ねて断面略T字状に固定してなる筋状の凸
部材16bを、前記FRPシート11の表面に配置する
ことによって作製することができる(第4の補強方法
(d) の(ii))。
【0048】また、図7に示す補強構造は、まず、コン
クリート構造体の壁面20にFRPシート11を敷設し
ておき、次いで、他のFRPシート11’を折り曲げて
断面略Ω字状に固定してなる筋状の凸部材16cを、前
記FRPシート11の表面に配置することによって作製
することができる(第4の補強方法(d) の(iii) )。F
RPシート11上に配置される凸部材16a,16b,
16cは、いずれも、FRP層103,104,105
の凸条を構成するものである。
【0049】図5に示す凸部材16aは、前述の樹脂を
含浸させたFRP用繊維で凸条スペーサ133を被覆
し、樹脂を硬化させることによって、一方、図6および
図7に示す凸部材16b,16cは、前述のFRP用繊
維からなる織布または不織布を所望の凸条123,12
4の形状に応じて折り重ねまたは折り曲げておき、これ
に前述の樹脂を含浸させて硬化させることによって、そ
れぞれ作製される。こうして、凸部材16a,16b,
16cを、いずれも単独の部材として成形しておき、こ
れに樹脂粘着剤を塗布してFRPシート11の表面に接
着することにより、複数の凸条123,124,125
を有するFRP層103,104,105を形成するこ
とができる。
【0050】なお、図5〜図7に示す補強構造の作製得
においても、コンクリート構造体の壁面20にはレイタ
ンスなどを除去する等の前処理を施しておく。 〔補強構造の設計例〕図8に示すように、コンクリート
構造体としてのシールドトンネル21の内壁面20を補
強する場合であって、(i) 当該内壁面20に厚さ2mm
のFRPシート(アラミド繊維からなる平織連続繊維シ
ートにエポキシ樹脂を含浸させてなるもの)を平面的に
敷設してFRP層を形成した場合(すなわち、凸条スペ
ーサ等による凹凸を有しない壁面に、FRP層を直接に
敷設した場合)と、(ii)前記内壁面20に、シールドト
ンネル21の周方向に50mm間隔で幅50mmの凸条
スペーサ13を設け、当該凸条スペーサ13の表面と前
記内壁面20とに沿って前記FRPシートを敷設してF
RP層10を形成した場合、とにおける、前記FRP層
の曲げ剛性の程度を評価すべく、幅100mm当りの断
面二次モーメントを計算した。
【0051】その結果、上記(i) の場合におけるFRP
層100mm当りの断面二次モーメントは0.0667
cm4 であったのに対し、上記(ii)の場合におけるFR
P層100mm当りの断面二次モーメントは13.15
cm4 であった。従って、FRP層の敷設に際して凸条
スペーサを介在させることにより、FRP層の曲げ剛性
を約200倍にまで増強させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る補強構造の一実施形態を示す斜視
断面図である。
【図2】本発明に係る補強構造の他の実施形態を示す断
面図である。
【図3】(a) は本発明に係る補強構造の他の実施形態を
示す断面図であって、(b) はその部分拡大図である。
【図4】本発明に係る補強構造の他の実施形態を示す断
面図である。
【図5】本発明に係る補強構造の他の実施形態を示す断
面図である。
【図6】(a) および(b) は本発明に係る補強構造の他の
実施形態を示す断面図であって、(c) は(b) の部分拡大
図である。
【図7】本発明に係る補強構造の他の実施形態を示す斜
視断面図である。
【図8】本発明に係る補強構造をトンネルの内壁面に適
用した一例を示す図であって、(a) はその模式図、(b)
はその部分拡大断面図である。
【符号の説明】
10 繊維強化樹脂層, 11 繊維強化樹脂シート,
12 凸条, 13凸条スペーサ, 14 空洞,
20 コンクリート構造体の壁面, W 凸条の幅,
H 凸条の高さ, x 長手方向, y 直交する方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D055 KB13 LA16 2D059 BB37 GG02 GG40 2E176 AA02 BB29

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンクリート構造体の壁面に複数の凸条を
    有する繊維強化樹脂層が設けられているコンクリート構
    造体壁面の補強構造。
  2. 【請求項2】前記繊維強化樹脂層の見掛けのヤング率が
    1000MPa以上である請求項1記載のコンクリート
    構造体壁面の補強構造。
  3. 【請求項3】前記凸条は、その長手方向と直交する方向
    における幅をWとし、その高さをHとしたときに、幅W
    と高さHとの比W/Hが0.05〜10の範囲を満足す
    るものである請求項1または2記載のコンクリート構造
    体壁面の補強構造。
  4. 【請求項4】前記複数の凸条を有する繊維強化樹脂層
    が、コンクリート構造体の壁面に配置される複数の凸条
    スペーサを繊維強化樹脂シートで被覆してなるものであ
    る請求項1〜3のいずれかに記載のコンクリート構造体
    壁面の補強構造。
  5. 【請求項5】前記複数の凸条を有する繊維強化樹脂層
    が、コンクリート構造体の壁面に敷設される繊維強化樹
    脂シートと、当該繊維強化樹脂シートの表面に配置され
    る複数の凸条スペーサと、当該凸条スペーサを被覆する
    他の繊維強化樹脂シートとからなるものである請求項1
    〜3のいずれかに記載のコンクリート構造体壁面の補強
    構造。
  6. 【請求項6】前記繊維強化樹脂層がコンクリート構造体
    の壁面に繊維強化樹脂シートを敷設してなるものであっ
    て、 当該繊維強化樹脂層の凸条が、(I) 前記繊維強化樹脂シ
    ートを部分的に折り曲げて、凸条スペーサを挟持した状
    態で固定し、(II)前記繊維強化樹脂シートを部分的に折
    り重ねて断面略T字状に固定し、または、(III) 前記繊
    維強化樹脂シートを部分的に折り曲げて断面略Ω字状に
    固定することによって得られる筋状の突起により形成さ
    れるものである請求項1〜3のいずれかに記載のコンク
    リート構造体壁面の補強構造。
  7. 【請求項7】前記複数の凸条を有する繊維強化樹脂層
    が、コンクリート構造体の壁面に敷設される繊維強化樹
    脂シートと、その表面に複数配置される筋状の凸部材と
    からなり、当該凸部材が、(i) 他の繊維強化樹脂シート
    を折り曲げて、凸条スペーサを挟持した状態で固定し、
    (ii)他の繊維強化樹脂シートを折り重ねて断面略T字状
    に固定し、または、(iii) 他の繊維強化樹脂シートを折
    り曲げて断面略Ω字状に固定することにより形成される
    ものである請求項1〜3のいずれかに記載のコンクリー
    ト構造体壁面の補強構造。
  8. 【請求項8】前記凸条スペーサが金属または硬質樹脂か
    らなるものである請求項4〜7のいずれかに記載のコン
    クリート構造体壁面の補強構造。
  9. 【請求項9】前記凸条スペーサが、その長手方向に連通
    する空洞を備えるものである請求項4〜8のいずれかに
    記載のコンクリート構造体壁面の補強構造。
  10. 【請求項10】コンクリート構造体の壁面に複数の凸条
    スペーサを配置した後、当該凸条スペーサの表面を繊維
    強化樹脂シートで被覆することを特徴とするコンクリー
    ト構造体壁面の補強方法。
  11. 【請求項11】コンクリート構造体の壁面に繊維強化樹
    脂シートを敷設した後、 当該繊維強化樹脂シートの表面に複数の凸条スペーサを
    配置し、 さらに、当該凸条スペーサの表面を繊維強化樹脂シート
    で被覆することを特徴とするコンクリート構造体壁面の
    補強方法。
  12. 【請求項12】繊維強化樹脂シートを(I) 部分的に折り
    曲げて、凸条スペーサを挟持した状態で固定し、(II)部
    分的に折り重ねて断面略T字状に固定し、または(III)
    部分的に折り曲げて断面略Ω字状に固定することによっ
    て、当該繊維強化樹脂シート上に筋状の突起を形成した
    後、 この繊維強化樹脂シートをコンクリート構造体の壁面に
    敷設することを特徴とするコンクリート構造体壁面の補
    強方法。
  13. 【請求項13】コンクリート構造体の壁面に繊維強化樹
    脂シートを敷設した後、 他の繊維強化樹脂シートを(i) 折り曲げて、凸条スペー
    サを挟持した状態で固定し、(ii)折り重ねて断面略T字
    状に固定し、または(iii) 折り曲げて断面略Ω字状に固
    定することによって筋状の凸部材を作製し、 次いで、当該筋状の凸部材を、コンクリート構造体の壁
    面に敷設された繊維強化樹脂シートの表面に配置するこ
    とを特徴とするコンクリート構造体壁面の補強方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007293299A (ja) * 2006-03-27 2007-11-08 Yamaha Corp 楽器用の弦およびその製造方法
JP2017002269A (ja) * 2015-06-15 2017-01-05 富士重工業株式会社 混合塗料、翼、および防除氷システム
US10351247B2 (en) 2015-06-15 2019-07-16 Subaru Corporation Wing and anti-icing system

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