JP7306053B2 - プレキャスト床版の接続部構造及び接続部の施工方法 - Google Patents
プレキャスト床版の接続部構造及び接続部の施工方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7306053B2 JP7306053B2 JP2019093289A JP2019093289A JP7306053B2 JP 7306053 B2 JP7306053 B2 JP 7306053B2 JP 2019093289 A JP2019093289 A JP 2019093289A JP 2019093289 A JP2019093289 A JP 2019093289A JP 7306053 B2 JP7306053 B2 JP 7306053B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- connection
- precast floor
- floor slab
- floor slabs
- filling
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
本発明は、プレキャスト床版1の接続部構造として、互いに対向するプレキャスト床版1に接続天端部材2が架け渡されることを最大の特徴としており、図2~4にはそれぞれ、(a)に上記接続天端部材2がプレキャスト床版1に架け渡される前の平面図及び断面図が、(b)には上記接続天端部材2がプレキャスト床版1に架け渡された後の平面図及び断面図が図示されている。
図5には、プレキャスト床版1の架替え工事における、本実施例の接続部100の施工フローが示され、図6にはその一部の施工の流れが断面図で示されている。
供用中の道路橋において、架替え工事の対象区間の交通規制を実施し、既存のコンクリート床版が撤去される。撤去後は覆工板などの仮設材が設置されて、一旦規制を解除して交通開放することが可能である。
続いて、交通規制を再び実施し、前述の覆工板等の撤去を行い、揚重機等を使用して新設のプレキャスト床版1を橋桁50の上部に、図1に示されるように順次、橋軸方向に設置する。なお、新設の各プレキャスト床版1の接続部100は、図6(a)の断面図及び図2(a)の平面図に示されるように、互いに対向する接続端部10から延びた継手鉄筋3を定着させるようにして橋桁50の上部に設置される。
続いて、図6(b)の断面図及び図2(b)の平面図に示されるように、新設のプレキャスト床版1の接続部100では、互いに対向するプレキャスト床版1の切欠き凹部11に嵌め込まれるようにして接続天端部材2が設置される。本実施例において使用される接続天端部材2は、図7(a)に示されるように、幅(W)300mm、厚さ(t1)40mmの超高強度繊維補強コンクリート(以下単に「UFC」と称することがある。)20によって形成された板状の部材であり、非常に軽量で1~2m程度の任意の長さで成形できることから、作業員が手作業で運搬から設置まで行うことが可能となっている。
続いて、本実施例では新設のプレキャスト床版1の上方に本設舗装5を舗設するのに先立って、プレキャスト床版1の上面及び接続天端部材2の上面に防水層4を構築する。なお、本実施例では本設舗装5を舗設した後に交通規制を解除するので、上記のように防水層4を構築したが、後に撤去することが前提となる仮設舗装を舗設する場合には、当該防水層4の構築は行わない。
続いて、図6(c)に示されるように、前の工程によって構築された防水層4の上部に、本実施例では本設のアスファルト舗装(本設舗装5)が舗設される。すなわち、本発明の特徴的な構成部材として、接続部100に接続天端部材2が設置されているが、当該接続天端部材2は仮設材ではなく、間詰め硬化材6と複合して機能する構造材の一部であるので、その上方に本設のアスファルト舗装(本設舗装5)を舗設することが可能となっている。なお、本設舗装5とは、撤去すること前提として所定の期間、仮に舗装されるものではなく、最終成果物として長く車両等の通行に供用される舗装である。
続いて、本実施例では本設のアスファルト舗装(本設舗装5)の舗設が完了すると、交通規制を解除し、交通開放が行われる。本発明の接続天端部材2は、高い引張り耐力及び高いせん断耐力を有するUFC20により形成されていることから、接続天端部材2単独又は上部の舗装材と複合して通行車両の輪荷重に耐えうるように構成されている。したがって、図6(c)に示されるように、接続部100の間詰め硬化材6が充填されていなくとも、交通開放することが可能となっている。
続いて、図6(d)に示されるように接続部100の下端に型枠材30が設置され、接続天端部材2の下方に、間詰め硬化材6が充填される。なお、本実施例で使用する間詰め硬化材6は、現場において打設~養生が可能な常温硬化型の材料であり、さらに、優れた流動性や充填性を備えた無収縮性のグラウト20を使用している。
続いて、間詰め硬化材6が充填され、所定の強度が確保されると型枠材30の脱型が行われる。なお、本実施例で使用されるグラウト20は、超速硬性のものを適用することも可能であり、その場合は充填後、約2~6時間で必要な強度を発現する。
次に、本発明の接続天端部材2の構造について以下に説明する。前述の実施例では、図7(a)に示されるような、幅(W)300mm、厚さ(t1)40mmの、UFC20によって形成された板状の部材を接続天端部材2として使用したが、必ずしもこのような形状、寸法、構造のものに限られるものではなく、例えば、図7(b)に示されるように、UFC20の上面と下面を炭素繊維強化プラスチック22(所謂CFRP)で覆い、厚さ(t2)20~80mmの接続天端部材2を形成することも可能である。
次に、本発明の接続天端部材2の取付構造について以下に説明する。本発明の接続天端部材2は前述したように軽量の板状の部材であり、作業員が人力で設置することができるものである。それ故、上方から荷重や衝撃が加わると、ガタつく可能性がある。このようなガタつきは、その上方に舗設されるアスファルト舗装などの舗装体にクラックを生じさせる要因となってしまうことから、しっかりと固定される必要があり、以下で説明する種々の固定方法を選択することができる。
次に、本発明の接続天端部材2と、その下方に充填される間詰め硬化材6との一体化構造について以下に説明する。本発明の接続天端部材2は前述したように軽量の板状の部材であり、作業員が人力で設置することができるものであるが、それ故、上方から荷重や衝撃が加わると、ガタつく可能性がある。前述したように、このようなガタつきは、その上方に舗設されるアスファルト舗装などの舗装体にクラックを生じさせる要因となってしまう。したがって、接続天端部材2と、その下方に充填される間詰め硬化材6とは一体化される方がより好ましいと言える。
以上、本発明の実施形態について図面にもとづいて説明したが、具体的な構成はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、前述の実施例では間詰め硬化材6の構成材料としてグラウト20を使用したが、高い引張り耐力及び高いせん断耐力を有する超高強度繊維補強コンクリート(UFC)を間詰め硬化材6に適用することも可能であり、充填後、約4~5時間で必要な強度を得ることが可能である。
2 接続天端部材
3 継手鉄筋
4 防水層
5 本設舗装
6 間詰め硬化材
10 接続端部
11 切欠き凹部
20 超高強度繊維補強コンクリート(UFC)
50 橋桁
Claims (3)
- 橋桁上に設置される複数のプレキャスト床版を接続する接続部構造であって、
前記プレキャスト床版は、接続空間を挟んで該プレキャスト床版の接続端部が互いに対向して配置され、
前記プレキャスト床版の接続端部は、対向するそれぞれの該接続端部から突出するとともに前記接続空間において定着される継手鉄筋と、前記継手鉄筋の上方において前記接続端部の天端部に所定の高さを有する切欠き凹部とを、少なくとも備え、
互いに対向する前記プレキャスト床版の前記切欠き凹部には、前記所定の高さと略同じ厚さを有するとともに、車両の輪荷重に耐える強度を有する接続天端部材が架け渡され、
前記接続天端部材の上方には本設舗装が舗設され、
前記接続天端部材の下面と前記プレキャスト床版の前記接続端部が互いに対向する前記接続空間には、後打ちの間詰め硬化材が充填される
ことを特徴とするプレキャスト床版の接続部構造。 - 前記接続天端部材は、超高強度繊維補強コンクリートより成る
請求項1に記載のプレキャスト床版の接続部構造。 - 橋桁上に設置される複数のプレキャスト床版を接続する接続部の施工方法であって、
新設のプレキャスト床版を、接続空間を挟んで該プレキャスト床版の接続端部が互いに対向するように橋桁の上部に設置するとともに、前記接続端部から突出する継手鉄筋を前記接続空間に配置する床版設置工程と、
前記継手鉄筋の上方において互いに対向する前記プレキャスト床版の接続端部に接続天端部材を架け渡す接続天端部材設置工程と、
前記接続天端部材の上方に本設舗装を舗設する本設舗装工程と、
前記本設舗装工程の後に、前記接続天端部材の下面と前記プレキャスト床版の前記接続端部が互いに対向する前記接続空間に後打ちの間詰め硬化材を充填する間詰め硬化材充填工程と、を少なくとも有し、
前記接続天端部材設置工程では、前記プレキャスト床版の前記接続端部に形成された所定の高さを有する切欠き凹部に、該所定の高さと略同じ厚さを有するとともに、車両の輪荷重に耐える強度を有する接続天端部材が架け渡され、
前記本設舗装工程の終了後に交通開放が可能である
ことを特徴とするプレキャスト床版の接続部の施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019093289A JP7306053B2 (ja) | 2019-05-17 | 2019-05-17 | プレキャスト床版の接続部構造及び接続部の施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019093289A JP7306053B2 (ja) | 2019-05-17 | 2019-05-17 | プレキャスト床版の接続部構造及び接続部の施工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020186614A JP2020186614A (ja) | 2020-11-19 |
JP7306053B2 true JP7306053B2 (ja) | 2023-07-11 |
Family
ID=73221519
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019093289A Active JP7306053B2 (ja) | 2019-05-17 | 2019-05-17 | プレキャスト床版の接続部構造及び接続部の施工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7306053B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114164747B (zh) * | 2021-12-21 | 2023-11-03 | 上海市政工程设计研究总院(集团)有限公司 | 一种用于桥梁拼宽的新老结构协同受力构造 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007309032A (ja) | 2006-05-22 | 2007-11-29 | Kajima Corp | 橋梁ジョイント部の連続化構造 |
JP2009041227A (ja) | 2007-08-07 | 2009-02-26 | Ishikawajima Constr Materials Co Ltd | プレキャスト床版の接合構造及び接合方法 |
JP2015001045A (ja) | 2013-06-13 | 2015-01-05 | 川田建設株式会社 | プレキャストコンクリート床版の接続構造 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6668412B1 (en) * | 1997-05-29 | 2003-12-30 | Board Of Regents Of University Of Nebraska | Continuous prestressed concrete bridge deck subpanel system |
JP5266291B2 (ja) * | 2010-10-12 | 2013-08-21 | 横河工事株式会社 | 橋梁床版の施工方法とプレキャスト床版の継手構造 |
JP6837343B2 (ja) * | 2017-02-03 | 2021-03-03 | 首都高速道路株式会社 | 合成桁の床版取替工法 |
JP6988188B2 (ja) * | 2017-06-20 | 2022-01-05 | 株式会社大林組 | プレキャストコンクリート床版の接続構造及び接続方法 |
-
2019
- 2019-05-17 JP JP2019093289A patent/JP7306053B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007309032A (ja) | 2006-05-22 | 2007-11-29 | Kajima Corp | 橋梁ジョイント部の連続化構造 |
JP2009041227A (ja) | 2007-08-07 | 2009-02-26 | Ishikawajima Constr Materials Co Ltd | プレキャスト床版の接合構造及び接合方法 |
JP2015001045A (ja) | 2013-06-13 | 2015-01-05 | 川田建設株式会社 | プレキャストコンクリート床版の接続構造 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020186614A (ja) | 2020-11-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5266291B2 (ja) | 橋梁床版の施工方法とプレキャスト床版の継手構造 | |
US6926463B2 (en) | Disk plate concrete dowel system | |
KR100665876B1 (ko) | 상부플랜지에 콘크리트케이슨을 설치한 프리스트레스트개구제형 파형 스틸거더교의 시공방법 | |
JP6097965B2 (ja) | 橋梁用コンクリートプレキャスト床版の施工方法 | |
JP2009041227A (ja) | プレキャスト床版の接合構造及び接合方法 | |
JP2018112009A (ja) | 鉛直部材設置構造、鉛直部材設置方法、及びプレキャスト製鉛直部材 | |
JP5596876B1 (ja) | プレキャスト床版の製造装置及びプレキャスト床版の製造方法 | |
KR100704055B1 (ko) | 프리캐스트 콘크리트 바닥판을 갖는 강주형 연속합성형교량및 그 시공방법 | |
JP6074378B2 (ja) | 伸縮装置の取替え方法と仮設覆工版構造 | |
JP3762787B1 (ja) | 既設床版の補強構造および既設床版の補強方法 | |
JP7306053B2 (ja) | プレキャスト床版の接続部構造及び接続部の施工方法 | |
CN108547209B (zh) | 一种单孔预制空心板无伸缩缝桥梁及其施工方法 | |
KR20040105446A (ko) | 프리캐스트 바닥판과 프리스트레스트 콘크리트 거더와의연결구조 및 그 연결시공방법 | |
KR101327873B1 (ko) | 콘크리트 포장용 프리캐스트 패널 보수를 위한 평탄성 확보 유닛 및 그 보수 방법 | |
KR100563718B1 (ko) | 제형 중공단면의 유리섬유 강화 복합소재 프리캐스트바닥판 패널을 이용한 거더 교량의 바닥판 시공방법 | |
RU2369680C1 (ru) | Плита путевая для устройства дорог рельсовых транспортных средств (варианты) и способ ее изготовления (варианты) | |
KR101482523B1 (ko) | 안전휀스 설치 구성을 가지는 조립식 노듈러 거더, 이를 이용한 교량 및 그 시공방법 | |
KR101440560B1 (ko) | 강합성 바닥판 구조체와 그 시공방법 | |
KR100775936B1 (ko) | 콘크리트와 시트파일을 합성한 복공판 유니트 및 그 제조방법 | |
KR101381974B1 (ko) | 콘크리트 복공 슬래브 어셈블리와 제조방법 및 이를 적용한 가설교량 | |
JP3835256B2 (ja) | 複合床版の施工方法および該施工方法に用いる床版パネル | |
KR101650856B1 (ko) | 상단에 슬래브 블록이 일체로 구성되는 i형 거더 및 이를 이용한 교량의 시공방법 | |
JP7239356B2 (ja) | 道路橋のコンクリート床板取替工法 | |
JPH09273117A (ja) | 床版の目地構造 | |
JPS5980809A (ja) | 道路橋等におけるプレストレストコンクリ−ト床版の架設工法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220412 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20230123 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230124 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230322 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230530 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230612 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7306053 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |