JP3232000B2 - シリンダヘッドガスケット - Google Patents

シリンダヘッドガスケット

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JP3232000B2
JP3232000B2 JP13427196A JP13427196A JP3232000B2 JP 3232000 B2 JP3232000 B2 JP 3232000B2 JP 13427196 A JP13427196 A JP 13427196A JP 13427196 A JP13427196 A JP 13427196A JP 3232000 B2 JP3232000 B2 JP 3232000B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車など
のガソリンエンジンあるいはディーゼルエンジン等、様
々な分野に利用されるエンジンのシリンダヘッドガスケ
ットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジンのシリンダヘッドガスケ
ットとして、ガスケット基板に液状シリコーン組成物を
塗布し、これを硬化させたものが知られている。ところ
で、元来通常の液状シリコーンゴムは接着性に乏しいた
め、前記組成物の硬化物をガスケット基板に良好に接着
させるためには、ガスケット基板の表面を予めプライマ
ー処理する必要がある。しかし、プライマー処理を行っ
た基板を用いると、硬化直後における硬化物の接着性は
向上するが、接着耐久性、特に、例えば、エンジンオイ
ルや冷却液に浸漬した場合の接着耐久性が悪くなるとい
う欠点がある。従って、シリンダヘッドガスケットのシ
ール性能を維持できる期間が短いという欠点がある。ま
た、使用するプライマー中には通常、有機溶剤が含まれ
るため作業環境へ与える悪影響も懸念される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、プラ
イマー処理工程を含まない簡単な製造工程により得られ
るシール耐久性能に優れたシリンダヘッドガスケットを
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】スクリーン印刷を採用す
ることにより、ガスケット基板上に均一に薄膜を形成す
ることができるためガスケット基板のシール性能を保持
することができる。単なる塗布では、均一な薄膜を形成
することが困難なためシール性能を保持できない。
【0005】本発明は、プライマー処理を行っていない
ガスケット基板の表面に、(A)一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を含有
するジオルガノポリシロキサン100重量部、 (B)ケイ素原子に結合する水素原子を一分子中に少な
くとも3個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキ
サン、 (C)白金族金属系触媒が白金族金属の重量換算で前記
(A)成分に対して、0.1〜1,000ppm、及び (D)比表面積が50m 2 /g以上である微粉状シリカ
5〜50重量部 を含有し、前記(A)成分中のアルケニル基1モルあた
り、(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子(Si
H基)が3.0〜8.0モルとなるような量である 付加反応硬
化型液状シリコーン組成物をスクリーン印刷し、硬化、
接着してなるシリンダヘッドガスケットである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】ガスケット基板 本発明に使用するガスケット基板としては、公知のガス
ケット基板を使用することができ、例えば、ガソリンエ
ンジン用メタルアラミド繊維ガスケット基板、メタルグ
ラファイトガスケット基板、メタルガスケット基板、デ
ィーゼルエンジン用カーボン系ガスケット基板(例え
ば、カーボン系圧縮材を軟鋼板に積層したもの等)、セ
ミメタリックガスケット基板等が挙げられる。
【0008】 付加反応硬化型液状シリコーン組成物 本発明のシリンダヘッドガスケットは液状シリコーン組
成物として付加反応硬化型の液状シリコーン組成物を用
いるものであるが、この組成物としては、(A)一分子
中に少なくとも2個のアルケニル基を含有するジオルガ
ノポリシロキサン、 (B)ケイ素原子に結合する水素原子を一分子中に少な
くとも3個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキ
サン、 (C)白金族金属系触媒、及び (D)比表面積が50m2 /g以上である微粉状シリカ を含有するものである。
【0009】(A)アルケニル基含有ジオルガノポリシ
ロキサン 前記の組成物に用いるアルケニル基含有ジオルガノポリ
シロキサンは、下記平均組成式: Ra SiO(4-a)/2 (式中、Rは非置換又は置換の1価炭化水素基であり、
aは1.9〜2.4、好ましくは1.95〜2.2であ
る)
【0010】で表され、一分子中に少なくとも2個のア
ルケニル基を含有するものである。このジオルガノポリ
シロキサンは、通常は主鎖部分が基本的にジオルガノシ
ロキサン単位(R2 SiO2/2 )の繰り返しからなり、
分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基(R3 SiO
1/2 )で封鎖された直鎖状のものであるが、分子構造の
一部にRSiO3/2 単位やSiO4/2 単位を含んだ分枝
状のものであってもよく、またジオルガノシロキサン単
位(R2 SiO2/2 )の繰り返しからなる環状体であっ
てもよい。なお、硬化物の機械的強度等の物性の点から
直鎖状のジオルガノポリシロキサンが好ましい。該アル
ケニル基は、分子鎖の両末端にのみに存在していても、
或いは分子鎖の両末端及び分子鎖の途中に存在していて
も、或いは分子鎖片末端及び分子鎖の途中に存在してい
ても、或いは分子鎖の途中のみに存在していてもよい。
【0011】Rの非置換又は置換の1価炭化水素基とし
ては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル
基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチ
ル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基等
のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、
シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;フェニル基、
トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニリル基等
のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニ
ルプロピル基、メチルベンジル基等のアラルキル基;ビ
ニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、
ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等のア
ルケニル基;並びにこれらの基の炭素原子に結合してい
る水素原子の一部又は全部がフッ素、塩素、臭素等のハ
ロゲン原子、シアノ基などで置換された基、例えば、ク
ロロメチル基、2−ブロモエチル基、3−クロロプロピ
ル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、クロロフ
ェニル基、フルオロフェニル基、シアノエチル基、3,
3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシ
ル基などの、炭素原子数1〜12、好ましくは炭素原子
数1〜8程度のものが挙げられる。
【0012】このようなアルケニル基含有ジオルガノポ
リシロキサンの代表例としては、例えば、下記一般式
(1):
【0013】
【化1】 (式中、R1 は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非
置換又は置換の1価炭化水素基であり、Xはアルケニル
基であり、nは0以上の整数、mは0以上の整数であ
り、好ましくは10≦n+m≦10,000を満足する整数、よ
り好ましくは50≦n+m≦2,000 であり、かつ0 ≦m/
(n+m)≦0.2 を満足する整数である)で表されるジ
オルガノポリシロキサン、下記一般式(2):
【0014】
【化2】 (式中、R1 及びXは前記と同じであり、rは0以上の
整数、sは2以上の整数であり、好ましくは10≦r+s
≦5000を満足する整数、より好ましくは50≦r+s≦20
00であり、かつ0 <s/(r+s)≦0.2 を満足する整
数である)で表されるジオルガノポリシロキサン等が挙
げられる。
【0015】式中、R1 の脂肪族不飽和結合を含有しな
い非置換又は置換の1価炭化水素基としては、前記Rと
して例示した非置換又は置換の1価炭化水素基と同様の
もの(但し、アルケニル基は除く)が挙げられ、代表的
なものは炭素原子数が1〜10、特に代表的なものは炭
素原子数が1〜6のものであり、好ましくは、メチル
基、エチル基、プロピル基、クロロメチル基、ブロモエ
チル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノ
エチル基等の炭素原子数1〜3の非置換又は置換のアル
キル基;フェニル基、クロロフェニル基、フルオロフェ
ニル基等の非置換又は置換のフェニル基;キシリル基で
ある。
【0016】式中、Xのアルケニル基としては、例え
ば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニ
ル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基
等の通常炭素原子数2〜8程度のものが挙げられ、中で
もビニル基、アリル基等の低級アルケニル基が好まし
い。
【0017】また、このアルケニル基含有ジオルガノポ
リシロキサンは、常温(例えば25℃)で100 〜100,000
cP程度の粘度を有するものが好ましい。このアルケニル
基含有ジオルガノポリシロキサンは、公知の方法によっ
て得ることができ、具体的な製造方法としては、例え
ば、オルガノシクロポリシロキサンとヘキサオルガノジ
シロキサンとをアルカリ触媒又は酸触媒の存在下に平衡
化反応させる方法が挙げられる。
【0018】(B)オルガノハイドロジェンポリシロキ
サン 前記の組成物に用いるオルガノハイドロジェンポリシロ
キサンは、前記の(A)成分と架橋反応する成分(架橋
剤)であると共に、前記のガスケット基板に対する接着
成分としても作用する。(B)成分のオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンは、一分子中に少なくとも3個の
ケイ素原子に結合する水素原子(即ち、SiH基)を含
有するものであり、直鎖状、分岐状、環状、あるいは三
次元網状構造の樹脂状物のいずれでもよい。このような
オルガノハイドロジェンポリシロキサンの代表例として
は、例えば、下記平均組成式(4): Hi (R2 j SiO(4-i-j)/2 (4) (式中、R2 は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非
置換又は置換の1価炭化水素基であり、i及びjは、0
<i<2、0.8 ≦j≦2かつ0.8 <i+j≦3となる数
であり、好ましくは0.3 ≦i≦1、1.5 ≦j≦2かつ1.
8 ≦i+j≦2.7となる数である)で表されるオルガノ
ハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。
【0019】式中、R2 の脂肪族不飽和結合を含有しな
い非置換又は置換の1価炭化水素基としては、前記一般
式(1)のR1 として例示したものと同様のものが挙げ
られ、代表的なものは炭素原子数が1〜10、特に炭素原
子数が1〜7のものであり、好ましくはメチル基等の炭
素原子数1〜3の低級アルキル基、フェニル基、3 、3
、3-トリフルオロプロピル基である。このようなオル
ガノハイドロジェンポリシロキサンの例としては、例え
ば、1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7-テト
ラメチルテトラシクロシロキサン、1,3,5,7,8-ペンタメ
チルペンタシクロシロキサン等のシロキサンオリゴマ
ー;分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイ
ドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシ
ロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェ
ンシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖
メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端シ
ラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジ
ェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイド
ロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子
鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチル
ハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチル
ハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メ
チルハイドロジェンシロキサン共重合体等;(R2 2
(H)SiO1/2単位とSiO4/2 単位からなり、任意
に(R2 3 SiO1/2 単位、(R2 2 SiO2/2
位、R2 HSiO2/2 単位、HSiO3/2 単位又は(R
2 )SiO3/2 単位を含み得るシリコーンレジン[但
し、式中、R2 は前記と同様のものである)などが挙げ
られ、更には下記式:
【0020】
【化3】 〔但しpは0以上の整数、qは3以上の整数、tは1以
上の整数であり、p+q;3 〜200 , p+t;1 〜200
〕等で表されるものが挙げられる。
【0021】(B)成分のオルガノハイドロジェンポリ
シロキサンは、公知の方法で得ることができ、具体的な
製造方法としては、例えば、オクタメチルシクロテトラ
シロキサン及びテトラメチルシクロテトラシロキサン等
の環状ポリシロキサンと、末端を封止するためのヘキサ
メチルジシロキサンや1,1−ジヒドロ−1,1,3,
3−テトラメチルジシロキサンとを、硫酸、トリフルオ
ロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸等の触媒の存在
下に−10〜+40℃程度の温度で平衡化反応させる方
法が挙げられる。
【0022】(B)成分の使用量は、(A)成分のアル
ケニル基含有ジオルガノポリシロキサン中のアルケニル
基1モル当たり、(B)成分のオルガノハイドロジェン
ポリシロキサン中のケイ素原子に結合した水素原子(即
ちSiH基)が、通常1.0 〜10モルとなるような量、好
ましくは3.0 〜8.0 モルとなるような量である。この使
用量が少なすぎるとガスケット基板と硬化した組成物と
の接着性が悪くなる場合がある。これとは逆に多すぎる
と脱水素反応により硬化時に組成物が発泡する場合があ
り、また硬化した組成物の耐熱性が悪くなる場合があ
る。
【0023】(C)白金族金属系触媒 前記の組成物に用いる白金族金属系触媒は、前記の成分
(A)のアルケニル基と成分(B)のケイ素原子に結合
する水素原子との付加反応を促進するための触媒であ
り、ヒドロシリル化反応に用いられる触媒として周知の
触媒が挙げられる。その具体例としては、例えば、白金
(白金黒を含む)、ロジウム、パラジウム等の白金族金
属単体;H2 PtCl4 ・nH2 O、H2 PtCl6
nH2 O、NaHPtCl6 ・nH2 O、KHPtCl
6 ・nH2 O、Na2 PtCl6 ・nH2 O、K2 Pt
Cl4 ・nH2 O、PtCl4 ・nH2 O、PtC
2 、Na2 HPtCl4 ・nH2 O(但し、式中、n
は0〜6の整数であり、好ましくは0又は6である)等
の塩化白金、塩化白金酸及び塩化白金酸塩;アルコール
変性塩化白金酸(米国特許第3,220,972号明細
書参照);塩化白金酸とオレフィンとのコンプレックス
(米国特許第3,159,601号明細書、同第3,1
59,662号明細書、同第3,775,452号明細
書参照);白金黒、パラジウム等の白金族金属をアルミ
ナ、シリカ、カーボン等の担体に担持させたもの;ロジ
ウム−オレフィンコンプレックス;クロロトリス(トリ
フェニルフォスフィン)ロジウム(ウィルキンソン触
媒);塩化白金、塩化白金酸又は塩化白金酸塩とビニル
基含有シロキサン、特にビニル基含有環状シロキサンと
のコンプレックスなどが挙げられる。
【0024】(C)成分の使用量は、所望の硬化速度に
応じて適宜に増減することができるが、通常、成分
(A)に対する白金族金属の重量換算で、0.1 〜1,000p
pm、特には1〜200ppm程度でよい。
【0025】(D)微粉状シリカ 前記の組成物に用いる微粉状シリカは、比表面積(BE
T法による測定値。以下同じ)が50m2 /g 以上、好まし
くは、100 〜500 m2 /g 程度のものである。このような
微粉状シリカとしては、例えば、四塩化ケイ素の酸水素
炎中における高温加水分解により得られる親水性シリカ
や、該親水性シリカをクロロシランやシラザンで表面処
理して得られる疎水性シリカ等が挙げられる。この微粉
状シリカの市販品としては、例えば、Aerosil 130 (日
本アエロジル社の商品名)、Aerosil 200 (同上)、Ae
rosil 300 (同上)、Cabosil MS-5(Cabot 社の商品
名)、Cabosil MS-7(同上)、Rheorosil QS-102(徳山
曹達社の商品名)、Rheorosil QS-103(同上) 、Nipsil
LP (日本シリカ社の商品名)[以上のものは親水性シ
リカ];Aerosi R-812(Degussa 社の商品名)、Aerosi
R-812S (同上)、Aerosi R-972(同上)、Aerosi R-9
74(同上)、Rheorosil MT-10 (徳山曹達社の商品
名)、Nipsil SS シリーズ(日本シリカ社の商品名)
[以上のものは疎水性シリカ]等が挙げられる。
【0026】(D)成分の使用量は、(A)成分のジオ
ルガノポリシロキサン100重量部当たり、通常、5〜
50重量部であり、好ましくは10〜30重量部であ
る。この使用量が少なすぎると硬化物に十分な強度を付
与することができない場合がある。これとは逆に、多す
ぎる場合には組成物の粘度が高くなるため、ガスケット
基板に対するスクリーン印刷が困難になる場合がある。
【0027】その他の成分 前記の組成物には、(A)〜(D)成分以外に、例え
ば、ビニルシクロテトラシロキサン等のビニル基含有オ
ルガノポリシロキサン;トリアリルイソシアヌレート;
アルキルマレエート;アセチレンアルコール類、及びそ
のシラン変性物、又はシロキサン変性物;ハイドロパー
オキサイド;ベンゾトリアゾール等の反応制御剤を使用
することができる。これらは1種単独でも或いは2種以
上を組み合わせて使用してもよい。
【0028】また、前記の組成物には、石英粉末、珪藻
土、炭酸カルシウム等の非補強性の充填剤;コバルトブ
ルー等の無機顔料や有機染料等の着色剤;酸化セリウ
ム、炭酸亜鉛、炭酸マンガン、ベンガラ、酸化チタン、
カーボンブラック等の耐熱性或いは難燃性向上剤など添
加することができる。
【0029】シリンダヘッドガスケット 本発明のシリンダヘッドガスケットは、前記のガスケッ
ト基板の表面に、プライマー処理を行わずに付加反応硬
化型液状シリコーン組成物をスクリーン印刷し、ガスケ
ットとしてのシール性の点から、通常、1 〜100 μm 、
好ましくは5 〜80μm 、特には20〜70μm 程度の均一な
薄膜状に硬化させて、基板上に接着させたものである。
【0030】本願において、スクリーン印刷はメッシュ
の材質がステンレス等の金属メッシュやポリエステル繊
維等のプラスチックメッシュ等を使用する場合を広く一
般的に意味し、シルクスクリーン印刷を含む。シルクス
クリーン印刷は、特にメッシュ材質としてポリエステル
繊維等のプラスチックメッシュを使用する場合を意味す
る。スクリーン印刷の採用により均一な薄膜状に塗布が
可能で、ガスケット基板のシール性能を保持することが
できる。通常の塗布法では、均一な薄膜の形成、シール
性能の保持は困難である。
【0031】スクリーン印刷の方法としては、公知の方
法を使用することができ、例えば、印刷しようとする形
状を製版したメッシュトレイ(例えば、ステンレスシル
スクリーン)上に付加反応硬化型液状シリコーン組成物
を適量乗せ、このメッシュトレイをガスケット基板に当
てた状態で、スキージを使用して該組成物をメッシュを
通させて基板面に押し出す方法が挙げられる。
【0032】このように印刷した組成物の硬化温度とし
ては、100〜200℃が好ましい。この温度範囲で該
組成物を硬化させることにより、ガスケット基板と硬化
物の接着性が良好なものとなる。なお、この硬化温度が
低すぎると硬化に時間を要すると共に、接着性が悪くな
る場合がある。これとは逆に高すぎると印刷した組成物
が発泡する場合がある。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0034】実施例1 分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖されたジ
メチルポリシロキサン(25℃における粘度:10,000c
P)80重量部、比表面積300cm2/g の煙霧質シリカ
20重量部、ヘキサメチルジシラザン8重量部、及び水
1重量部をニーダーを使用して常温で1時間攪拌混合し
た。次いで、該混合物を150℃まで昇温し、この温度
を維持しながら2時間攪拌した。次に、該混合物の温度
を常温まで冷却した後、該混合物に上記と同じ、分子鎖
両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖されたジメチル
ポリシロキサン(25℃における粘度:10,000cP)20
重量部、下記式(5):
【0035】
【化4】 で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン(常温
における粘度:10cP)6.6重量部(即ち、前記のジメ
チルポリシロキサン中のビニル基に対するメチルハイド
ロジェンポリシロキサン中のSiH基のモル比;6.0 mo
l/mol )、ケイ素原子に結合したビニル基[CH2=CH-SiO
-]を5モル%含有するビニルメチルポリシロキサン(常
温における粘度:1,000cP )4重量部、常温での硬化時
間を延長させるためのアセチレンアルコール0.1重量
部、及び白金ビニルシロキサン錯体50ppm [前記の分
子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖されたジメ
チルポリシロキサンの合計量(100重量部)に対する
白金の重量換算]を配合して均一になるまで混合し、付
加反応硬化型シリコーン組成物を調製した。
【0036】次に、この付加反応硬化型シリコーン組成
物100gをプライマー処理していないカーボン系ガス
ケット基板に約80μmの均一な薄膜状にスクリーン印刷
した。そして、このように印刷した基板を乾燥機中で1
50℃/30分間加熱して該組成物を硬化し、シリンダ
ヘッドガスケットを作製した。硬化物はガスケット基板
に強固に接着していた。次に、得られたシリンダヘッド
ガスケットを市販の自動車エンジン用冷却液[LLC
(Long Life Coolant )溶液]に30日間浸漬した。そ
の結果、浸漬後においても硬化物はガスケット基板に強
固に接着していた。
【0037】比較例1 実施例1において、プライマー処理していないカーボン
系ガスケット基板に代えて、チタンカップリング系プラ
イマーを使用して表面処理したカーボン系ガスケット基
板を使用した以外は、実施例1と同様にしてシリンダヘ
ッドガスケットを作製した。硬化物はガスケット基板に
強固に接着していた。次に、得られたシリンダヘッドガ
スケットを実施例1と同様にして市販の自動車用冷却液
に浸漬した。その結果、硬化物はガスケット基板から容
易に剥離した。
【0038】比較例2 実施例1において、プライマー処理していないカーボン
系ガスケット基板に代えて、アクリル系プライマーを使
用して表面処理したカーボン系ガスケット基板を使用し
た以外は、実施例1と同様にしてシリンダヘッドガスケ
ットを作製した。硬化物はガスケット基板に強固に接着
していた。次に、得られたシリンダヘッドガスケットを
実施例1と同様にして市販の自動車用冷却液に浸漬し
た。その結果、硬化物はガスケット基板から容易に剥離
した。
【0039】実施例2 実施例1において、比表面積300cm2/g の煙霧質シリ
カ20重量部に代えて、比表面積200cm2/g の煙霧質
シリカ15重量部を使用し、式(5)で表されるメチル
ハイドロジェンポリシロキサン6.6重量部に代えて、
下記式:
【0040】
【化5】 で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン(常温
における粘度:10cP)1.1重量部(即ち、ジメチルポ
リシロキサン中のビニル基に対するメチルハイドロジェ
ンポリシロキサン中のSiH基のモル比;3.0mol/mo
l )を使用した以外は実施例1と同様にして付加反応硬
化型シリコーン組成物を調製した。そして、実施例1に
おいて、プライマー処理していないカーボン系ガスケッ
ト基板に代えて、プライマー処理していないメタルグラ
ファイト系ガスケット基板に、本例で調製した付加反応
硬化型シリコーン組成物を約50μm の均一な薄膜状にス
クリーン印刷した以外は実施例1と同様にしてシリンダ
ヘッドガスケットを作製した。硬化物はガスケット基板
に強固に接着していた。次に、得られたシリンダヘッド
ガスケットを市販の自動車用エンジンオイルに30日間
浸漬した。その結果、浸漬後においても硬化物はガスケ
ット基板に強固に接着していた。
【0041】比較例3 実施例2において、プライマー処理していないメタルグ
ラファイト系ガスケット基板に代えて、シランカップリ
ング系プライマーを使用して表面処理したメタルグラフ
ァイト系ガスケット基板を使用した以外は、実施例2と
同様にしてシリンダヘッドガスケットを作製した。硬化
物はガスケット基板に強固に接着していた。次に、得ら
れたシリンダヘッドガスケットを実施例1と同様にして
市販のエンジンオイルに浸漬した。その結果、硬化物は
ガスケット基板から容易に剥離した。
【0042】
【発明の効果】本発明のシリンダヘッドガスケットは、
ガスケット基板に対する付加反応硬化型液状シリコーン
組成物の硬化物(付加反応硬化型シリコーンゴム)の接
着耐久性、特に、冷却液やエンジンオイル等に浸漬した
場合の接着耐久性が優れているため、シール耐久性能に
優れる。また、プライマー処理工程を含まない簡単な製
造工程により作製することができるため、プライマーに
含まれる有機溶剤により作業環境に悪影響を与えること
もなく、また製造工程も簡略化できる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プライマー処理を行っていないガスケッ
    ト基板の表面に、(A)一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を含有
    するジオルガノポリシロキサン100重量部、 (B)ケイ素原子に結合する水素原子を一分子中に少な
    くとも3個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキ
    サン、 (C)白金族金属系触媒が白金族金属の重量換算で前記
    (A)成分に対して、0.1〜1,000ppm、及び (D)比表面積が50m 2 /g以上である微粉状シリカ
    5〜50重量部 を含有し、前記(A)成分中のアルケニル基1モルあた
    り、(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子(Si
    H基)が3.0〜8.0モルとなるような量である 付加反応硬
    化型液状シリコーン組成物をスクリーン印刷し、硬化、
    接着してなるシリンダヘッドガスケット。
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