JP3230938B2 - ギヤードモータ - Google Patents

ギヤードモータ

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JP3230938B2
JP3230938B2 JP28715994A JP28715994A JP3230938B2 JP 3230938 B2 JP3230938 B2 JP 3230938B2 JP 28715994 A JP28715994 A JP 28715994A JP 28715994 A JP28715994 A JP 28715994A JP 3230938 B2 JP3230938 B2 JP 3230938B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータに減速伝達機構
を付加したギヤードモータに関する。更に詳述すると、
本発明は、減速伝達機構を介して動作する被伝達部材
を、所定位置に保持するための構造を改良したギヤード
モータに関する。
【0002】
【従来の技術】各種のアクチュエータを動作させる従来
のギヤードモータは、実開平2−73529に開示され
ているように、交流同期モータに位置検出スイッチと現
状位置保持用ソレノイドが付加されている。そして、減
速伝達機構を介して動作する被伝達部材を所定位置に保
持する際、被伝達部材が所定位置に達したことを位置検
出スイッチで検出して交流同期モータの電源をオフする
一方、ソレノイドをオン状態に維持するようにしてい
る。
【0003】この他、交流同期モータに渦電流式ロック
機構を付加したものもある。この構造のギヤードモータ
では、減速伝達機構を介して動作する被伝達部材を所定
位置に保持する際、被伝達部材が所定位置に達したとき
でも減速伝達機構中のマグネットクラッチの働きで交流
同期モータを回転させ続け、被伝達部材を所定位置に保
持している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、交流同
期モータに位置検出スイッチと現状位置保持用ソレノイ
ドが付加されている従来のギヤードモータは、内部構造
が複雑となって組立性が悪くなると共に信頼性やコスト
の面でも不利となる。加えて、ソレノイドのノイズや保
磁力の問題が生じたり、給電部分が多くなるためにトラ
ッキング(ケース等の絶縁物の表面に電気伝導路が徐々
に形成されること)やスイッチ等の信頼性に関する対策
が必要となる。
【0005】また、交流同期モータに渦電流式ロック機
構を付加した従来のギヤードモータは、ソレノイドを使
用したものと同様に、内部構造が複雑となって組立性が
悪くなると共に信頼性やコストの面でも不利となる。加
えて、被伝達部材を所定位置に保持している状態では、
減速伝達機構中のマグネットクラッチがその間中働くた
め摩耗し、フリクションの信頼性や耐久性が問題とな
る。
【0006】本発明は、簡単な構成で、しかも信頼性や
組立性を良くしたギヤードモータを得ることを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1の発明は、ユニバーサルモータと、このユ
ニバーサルモータの回転軸を中心にして配設された歯車
によってユニバーサルモータの回転出力を減速して被伝
達部材に伝達するユニバーサルモータの直上に配設され
た減速伝達機構と、ユニバーサルモータの回転を阻止す
る回転阻止部材と、この回転阻止部材によりその回転が
阻止された以後もユニバーサルモータに電力を供給し続
け回転停止位置を保持させる制御手段とを有し、回転停
止位置を保持させる時にユニバーサルモータと被伝達部
材を減速伝達機構を介して連結し、被伝達部材を所定位
置に保持するようにしている。
【0008】また、請求項2の発明は、請求項1のギヤ
ードモータにおいて、被伝達部材の動作範囲を制限する
当接部を設け、この当接部を回転阻止部材としている。
更に、請求項3の発明は、請求項1のギヤードモータに
おいて、ユニバーサルモータの回転出力を、その伝達経
路を切断可能とするクラッチ機構を介して被伝達部材に
伝達している。
【0009】
【作用】したがって、上記のように構成されたギヤード
モータでは、ユニバーサルモータをストッパとなる部材
に押し当てたまま停止させるいわゆる度当たりロック状
態にして被伝達部材を所定位置に保持している。また、
請求項2のギヤードモータでは、更に被伝達部材の動作
範囲を制限する当接部に被伝達部材が当たることにより
ユニバーサルモータの回転を阻止している。加えて、請
求項3のギヤードモータでは、ユニバーサルモータの回
転出力を、その伝達経路を切断可能とするクラッチ機構
を介して被伝達部材に伝達し、被伝達部材を所定位置に
保持している。その後クラッチ機構を動作させ伝達経路
を切断させることにより被伝達部材は所定位置から移動
する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の構成を図面に示す実施例に基
づいて詳細に説明する。
【0011】本発明の実施例であるギヤードモータは、
図1に示されるように、下ケース1の円筒状底部1aに
ユニバーサルモータ40が入り、そのユニバーサルモー
タ40の上部に中仕切板2が置かれている。そして、そ
の中仕切板2と下ケース1の略四角状の筒部1bと上ケ
ース3の三つの部材からなる空間7内には、減速伝達機
構10やその減速伝達機構10を介してユニバーサルモ
ータ40の回転出力が伝達される被伝達部材たるスライ
ダー4等が入っている。このユニバーサルモータ40
は、回転阻止部材たる上ケース3及び下ケース1により
その回転が阻止された以後も電力を供給し続ける制御手
段(図示省略)によって制御される。この制御手段は、
通常シーケンスやマイコン制御によって構成される。ま
た換気扇等手動によりオン−オフするように構成させて
も良い。また、ユニバーサルモータ40に電力を供給す
る端子5が回転阻止部材の機能も兼ねる上ケース3の凹
部3a内に突出し外部の導線と接続できるようになって
いる。なお、ユニバーサルモータ40の回転軸6は、減
速伝達機構10側に伸び上ケース3の軸受部3bに軸受
けされると共に、減速伝達機構10の第一段の回転軸と
して使用されている。
【0012】減速伝達機構10は、図2及び図3に示さ
れているように、回転軸6に固定されるクラッチ緩衝部
材11と、このクラッチ緩衝部材11に嵌合されるクラ
ッチ体12と、回転軸6に沿って摺動しクラッチ体12
に接離するクラッチピニオン13と、このクラッチピニ
オン13と噛み合う一番歯車14と、この一番歯車14
のピニオン部14aと噛み合いかつガバナー15bを有
する二番歯車組立体15と、この二番歯車組立体15の
ピニオン部15aと噛み合う三番歯車16と、この三番
歯車16のピニオン部16aと噛み合う四番歯車17
と、この四番歯車17のピニオン部17aと噛み合う五
番歯車18とから構成されている。なお、クラッチピニ
オン13には、コイルスプリング等により、クラッチ体
12から離れようとする力が常時かけられている。ま
た、クラッチ緩衝部材11は、ゴム等の弾性材で形成さ
れている。
【0013】そして、この減速伝達機構10の五番歯車
18と被伝達部材たるスライダー4のラック部4aとが
噛み合わされている。スライダー4は、このラック部4
aの他、外部のアクチュエータに連結される連結部4b
と、クラッチレバー歯車組立体19を動作させる斜面形
状のクラッチレバー動作部4cと、スライダー4のギヤ
ードモータ外への動きを規制する第一規制部4dと、ス
ライダー4のギヤードモータ内への動きを規制する第二
規制部4eとを有している。
【0014】また、減速伝達機構10の五番歯車18
は、クラッチピニオン13を回転軸6に沿って摺動させ
るクラッチレバー歯車組立体19のピニオン部19dと
も噛み合っている。このクラッチレバー歯車組立体19
は、図4に示されるように、フリクションピニオン19
aとスライドカムレバー19bとがねじりコイルバネ1
9cでフリクション結合されて形成されている。フリク
ションピニオン19aには、ピニオン部19dが形成さ
れ、スライドカムレバー19bには、クラッチピニオン
13を回転軸6に沿って摺動させ、クラッチ体12と係
合させるための山部19eとクラッチ体12との係合を
解除するための谷部19fとその間をつなぐ斜面部19
gとからなるカム部19hが形成されている。スライド
カムレバー19bには、更に、スライドレバー4のクラ
ッチレバー動作部4cと係合離脱する回転係合部19i
とフリクションピニオン19aの鍔部19jに引っかけ
られる係合突起19kとが形成されている。なお、カム
部19hの中央には、回転軸6が挿通する長孔19mが
形成されている。尚、図3では説明の便宜上クラッチピ
ニオン13は、右半分がクラッチ体12に係合している
状態を、左半分がクラッチ体12から切り離されている
状態を示している。
【0015】次にユニバーサルモータ40の構造につい
て説明する。ユニバーサルモータ40は、極歯41aを
有し外ケースを兼ねる固定子ヨーク41と、極歯42a
を有する平板状の固定子ヨーク42とを有し、それらの
両ヨーク41,42で固定子が形成されている。そし
て、極歯41a,42aの外周には、電気絶縁性を有す
る樹脂から作られるボビン43と、そのボビン43にド
ーナッツ状に巻かれた巻きコイル44とが配置されてい
る。この巻きコイル44が界磁用コイルとして機能す
る。
【0016】ユニバーサルモータ40の中心には、積層
鉄心で構成される電機子45が、軸受け46,46に支
持され、かつ上ケース3の軸受部3bに支持される回転
軸6を回転中心として回転自在に配置されている。な
お、この電機子45には、電機子コイル47が巻かれ、
かつ電機子コイル47と接続する整流子48が設けられ
ている。この整流子48と接触するブラシ49は、ブラ
シ保持部材50で保持されると共に端子5と接触してい
る。このブラシ保持部50はボビン43に設けてもよい
し、別部材として固定子ヨーク42に固定させても良
い。また、固定子ヨーク41,42の電機子45側の面
には、電機子45や整流子48やブラシ49等との電気
的な絶縁を行うために、絶縁紙51,51が載置されて
いる。
【0017】なお、固定子ヨーク41,42には、電機
子45をそれぞれが半円筒状に囲む極歯41a,42a
が回転軸6と平行に形成されているが、それらが形成さ
れた後には極歯切り起こし孔41b,41b,42b,
42bが残ることになる。また、ブラシ49の位置は、
通常は、極歯41a,42aと直角方向(図5のX方
向)となるが、本実施例では、極歯41aとブラシ49
とが接触してしまうので、図5のように角度αだけずら
して配置してある。このため、整流子48も、その分ず
らしてある。
【0018】電機子45の鉄心は、図6に示すように、
三つのT形の突極45a,45a,45aと三つのスロ
ット45b,45b,45bを有し、各スロット45
b,45b,45b内に収まるようにして各突極45
a,45a,45aに電機子コイル47(図示省略)が
巻かれる。この構成は、例えばオーデイオや玩具等に使
われている一般のブラシ付きモータのロータと同様な構
成となっている。このため、電機子コイル47の巻き線
作業は、従来のような分布巻ではなく、集中巻きがで
き、大幅な時間短縮と品質の安定、維持が可能となる。
なお、ボビン式のコイルを界磁用コイルとして使用して
いるので、従来に比べ、簡単に界磁用コイルを形成する
ことができると共に、予め、多数の界磁用コイルを作っ
ておくことが可能となる。また、切り起こし部との絶縁
が十分となる。
【0019】このように組み立てられたユニバーサルモ
ータ40の電気結線は、図7に示されるように、界磁用
コイルである巻きコイル44と電機子コイル47とは、
ブラシ49と整流子48及び端子5,5を介して、交流
電圧ACに対して直列に接続されている。更に詳細に述
べれば、電機子コイル47は、電機子45の鉄心の三つ
の突極45a,45a,45aにそれぞれ巻かれた三つ
の突極コイル47a,47a,47aからなり、それら
はデルタ結線されている。なお、三角結線ではなく、他
の結線方法、例えばY結線の採用も可能である。三つの
結線部は、整流子48を形成している三つの整流子片4
8a,48a,48aにそれぞれ接続されている。そし
て回転軸6と共に回転する三つの整流子片48a,48
a,48aは、整流子48を挟む形で平行に配置された
二つのブラシ片49a,49aに交互に接触し、交流電
圧ACによる電流Iを巻きコイル44と電機子コイル4
7に流している。
【0020】この電気結線の結果、交流電圧ACの電流
Iにより、極歯41a,42aが交互に反対の磁極に励
磁されると共に、電機子45の三つの凸部45a,45
a,45aもN磁極となったり、S磁極となったりす
る。そして、それらの相互作用により電機子45が回転
する。
【0021】以上の構成のギヤードモータの動作は次の
とおりである。なお、この動作を説明するに当たり、ス
ライダー4に換気扇のシャッターや洗濯機の排水弁等の
動作部材を連結させた場合を想定して説明する。
【0022】図2でスライダー4は、換気扇のシャッタ
ーや洗濯機の排水弁等の動作部材からギヤードモータの
外方(図2で上方)への力、即ち換気扇のシャッターや
洗濯機の排水弁等を閉じた位置に保持しようとする力を
受けている。しかし、スライダー4はその第一規制部4
dによりギヤードモータ外への完全な飛び出しが規制さ
れる一方、換気扇のシャッターや洗濯機の排水弁等は閉
じた状態となっている。
【0023】スライダー4がこの(A)の位置にある時
に、SW1を閉じ交流電圧ACを端子5,5に給電する
と、ユニバーサルモータ40が駆動する。なお、この
時、スライダー4のクラッチレバー動作部4cがクラッ
チレバー歯車組立体19の回転係合部19iに当接し、
クラッチレバー歯車組立体19のスライドカムレバー1
9bを図2で時計回転方向に回転させているので、クラ
ッチピニオン13は、スライドカムレバー19bの山部
19eにより図3で下方向に押し下げられている(図3
のクラッチピニオン13の右半分の状態)。この結果、
クラッチ体12とクラッチピニオン13は係合し、いわ
ゆるクラッチが入っている状態となっている。この状態
で交流電圧ACを端子5,5に給電しユニバーサルモー
タ40を駆動するので、電機子45の回転が回転軸6か
ら、クラッチ体12とクラッチピニオン13を含む減速
伝達機構10を介してスライダー4に伝達され、スライ
ダー4を動作させる。
【0024】この減速伝達機構10の五番歯車18は、
ユニバーサルモータ40の駆動を受けて回転する際、図
2で反時計方向に回転するようになっており、スライダ
ー4はギヤードモータの内方(図2で下方)へ動く。ま
た、五番歯車18は、クラッチレバー歯車組立体19の
ピニオン部19dと噛み合っており、フリクションピニ
オン19aを図2で時計方向に回転させるが、スライド
カムレバー19bは、そのレバー19bに挿通されてい
る回転軸6で動きが規制されているので、フリクション
ピニオン19aとスライドカムレバー19bとの間にフ
リクションが働き、スライドカムレバー19bはクラッ
チ体12とクラッチピニオン13の係合状態を維持す
る。
【0025】スライダ4はギヤードモータの内方へ更に
動き、上ケース3の内側の当接部3cにスライダー4の
第二規制部4eが当接し動きが停止する。この時、ユニ
バーサルモータ40は制御手段から電力が供給し続けら
れ、かつ被伝達部材たるスライダー4と減速伝達機構1
0を介して連結し続けられるため、いわゆる度当たりロ
ック状態となり、スライダー4を所定位置即ち上ケース
3の内側の当接部3cに当接した状態で保持する。よっ
てスライダー4に連結した換気扇のシャッターや洗濯機
の排水弁等は閉じる力に抗して開いた状態が維持され
る。
【0026】その後、SW1をオフし、ユニバーサルモ
ータ40への給電を停止すると、ユニバーサルモータ4
0のロックは解除され、換気扇のシャッターや洗濯機の
排水弁等の閉じる力、即ちスライダー4への図2で上方
への引っ張り負荷によりスライダー4はBの状態からA
の状態へと移動する。この時、減速伝達機構10の五番
歯車18は、スライダー4の駆動を受けて図2で時計方
向に回転する。この時、スライダー4の動きは、二番歯
車組立体15のガバナー15bと電機子45の回転によ
るガバナー作用により、ゆっくり戻されていく。一方、
この五番歯車18は、クラッチレバー歯車組立体19の
ピニオン部19dとも噛み合っているので、フリクショ
ンピニオン19aを図2で反時計方向に回転させ、その
フリクションピニオン19aとフリクション結合してい
るスライドカムレバー19bを反時計方向に回転させ
る。その結果、クラッチピニオン13は、スライドカム
レバー19bの斜面19gを経由して谷部19fに当接
する形となり、図3で上部方向に引っ張り上げられる
(図3のクラッチピニオン13の左半分の状態)。これ
により、クラッチ体12とクラッチピニオン13の係合
は解かれ、いわゆるクラッチが入っていない状態とな
る。
【0027】クラッチがはずれると、電機子45の負荷
がなくなりスライダー4はスムーズにA状態方向へ移動
する。そして、第二規制部4eが図2でCの位置にくる
と、スライダー4のクラッチレバー動作部4cがクラッ
チレバー歯車組立体19の回転係合部19iに再度当接
し、クラッチレバー歯車組立体19のスライドカムレバ
ー19bを図2で時計回転方向に回転させる。このた
め、クラッチピニオン13は、スライドカムレバー19
bの山部19eにより図3で下方向に押し下げられ(図
3のクラッチピニオン13の右半分の状態)、クラッチ
体12とクラッチピニオン13は係合し、いわゆるクラ
ッチが入っている状態となる。その後、スライダー4は
A状態に完全に戻る。
【0028】この例では、クラッチ機構を採用すること
により戻り動作を円滑に行わせている。一般的に、高ト
ルクタイプのユニバーサルモータ40を使用すると減速
比が高くなるため、戻り時間や電機子45の慣性力等を
考慮し、この例等のクラッチ機構を採用することが有利
となる。
【0029】なお、上述の各実施例は、本発明の好適な
実施例の一例ではあるが、これに限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実
施可能である。例えば、ユニバーサルモータ40が低ト
ルクタイプであれば、減速比が低くなり、しかも電機子
45の固定子ヨーク41,42に対するリラクタンスト
ルクがほとんどないため、スライダー4が引き戻される
ときの逆回転負荷も小さくなり、実施例のようなクラッ
チ機構を設けず、そのまま電機子45をガバナーとして
回転させ、スライダー4をA位置まで戻すようにしても
良い。
【0030】また、一番歯車14は、図8に示されるよ
うに、フリクションピニオン14aと歯車体14bとこ
れらをフリクション結合するねじりコイルバネ14cと
で構成され、スライダー4に外部から思わぬ力が働いた
ときに、フリクションピニオン14aだけを回転させて
ユニバーサルモータ40側へ回転が伝達されないように
し、ギヤードモータの損傷を回避するようにしても良
い。
【0031】また、ユニバーサルモータ40の極歯41
a,42aの形状は、展開すると直角四辺形となるが、
磁束飽和しやすい根元の磁束密度を下げるために、図9
のようにテーパを付け、台形状としても良い。この場
合、切り起こし部41a,42aの根元の幅βは、機械
角で180度から210度にし、本実施例の約155度
に対し大幅に広げている。なお、このようにした場合、
極歯42aとブラシ49とが接触してしまう危険性が更
に高くなるので、図5の角度αも更に大きくする必要が
生じる。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1の発明のギヤードモータでは、ユニバーサルモータを
いわゆる度当たりロック状態にして被伝達部材を所定位
置に保持しているので、位置検出スイッチやソレノイド
や各ロック機構等が不要となり、また常時フリクション
回転するフリクション機構が不要となり、内部構成が単
純化され組立性が良くなり、信頼性やコストの面で有利
となる。加えて、ソレノイドのノイズや保磁力の問題が
生ぜず、給電部分も少なくなるためにトラッキングやス
イッチ等の信頼性に関する対策も大幅に減少する。ま
た、ユニバーサルモータを使用するため、交流同期モー
タにて問題となったハンチング(モータ起動後の振動)
による止まりやオシレーションノイズ(モータ回転中に
正規の回転リズムからずれることにより発生する振動ノ
イズ)などの問題がなくなり、ギヤードモータの使用上
の制限が少なくなり、各種の仕様への対応が可能とな
り、使用範囲が広くなる。
【0033】また、ユニバーサルモータを使用するた
め、交流と直流の両電源へ対応できるギヤードモータを
得ることができる。更に、ユニバーサルモータを使用す
るため、速度の変化範囲が広いギヤードモータとなるの
で、外部負荷に対して電圧や回転数を調整することで、
同一のモータで広範囲の引っ張り力や動作時間の仕様に
対応でき、ギヤードモータの共通化が図れる。
【0034】そして、請求項2のギヤードモータでは、
更に被伝達部材の動作範囲を制限する当接部に被伝達部
材が当たることによりユニバーサルモータの回転を阻止
しているので、簡単な構成で被伝達部材を所定位置に保
持できる。加えて、請求項3のギヤードモータでは、ユ
ニバーサルモータの回転出力をクラッチ機構を介して被
伝達部材に伝達し、被伝達部材を所定位置に保持してい
るので、クラッチ機構により伝達経路を切断させれば被
伝達部材は所定位置からスムーズに移動する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のギヤードモータの内部構造を示す断面
図である。
【図2】本発明のギヤードモータの上ケースを取り除い
た状態を示す平面図である。
【図3】本発明のギヤードモータの減速伝達機構を展開
した断面図である。
【図4】(A)は、本発明のギヤードモータに使用され
るクラッチレバー歯車組立体の断面図であり、(B)
は、B方向から見たカム部の正面図である。
【図5】本発明のギヤードモータに使用されるユニバー
サルモータの固定子を示す平面図で端子部を省略した図
である。
【図6】本発明のギヤードモータに使用されるユニバー
サルモータの電機子鉄心を示す平面図である。
【図7】本発明のギヤードモータの結線図である。
【図8】本発明のギヤードモータに使用される一番歯車
の他の実施例の断面図である。
【図9】本発明のギヤードモータに使用されるユニバー
サルモータの固定子磁極形状の他の実施例である。
【符号の説明】
1 下ケース 2 中仕切板 3 上ケース(回転阻止部材) 4 スライダー(被伝達部材) 6 回転軸 10 減速伝達機構 12 クラッチ体 13 クラッチピニオン 40 ユニバーサルモータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮沢 幸守 長野県飯田市毛賀1020番地 株式会社三 協精機製作所 飯田工場内 (72)発明者 佐々木 秀雄 長野県飯田市毛賀1020番地 株式会社三 協精機製作所 飯田工場内 (56)参考文献 特開 平5−44787(JP,A) 実開 平4−54460(JP,U) 実開 平2−75961(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 7/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ユニバーサルモータと、このユニバーサ
    ルモータの回転軸を中心にして配設された歯車によって
    前記ユニバーサルモータの回転出力を減速して被伝達部
    材に伝達する前記ユニバーサルモータの直上に配設され
    た減速伝達機構と、前記ユニバーサルモータの回転を阻
    止する回転阻止部材と、この回転阻止部材によりその回
    転が阻止された以後も前記ユニバーサルモータに電力を
    供給し続け回転停止位置を保持させる制御手段とを有
    し、前記回転停止位置を保持させる時に前記ユニバーサ
    ルモータと前記被伝達部材を前記減速伝達機構を介して
    連結し、前記被伝達部材を所定位置に保持するようにし
    たことを特徴とするギヤードモータ。
  2. 【請求項2】 前記被伝達部材の動作範囲を制限する当
    接部を設け、この当接部を前記回転阻止部材としたこと
    を特徴とする請求項1記載のギヤードモータ。
  3. 【請求項3】 前記ユニバーサルモータの回転出力を、
    その伝達経路を切断可能とするクラッチ機構を介して被
    伝達部材に伝達したことを特徴とする請求項1記載のギ
    ヤードモータ。
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