JP3229505B2 - コードレスボタン電話システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、内線のコードレス電話
を複数台収容するボタン電話システムに関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来より、内線にコードレス電話を収容
するボタン電話システムでは、対となる親機と子機とは
固定であるのが一般的である。

【０００３】また、事業所コードレスシステムと呼ばれ
るものでは、子機が定期的に位置登録情報を送出し、自
動的に対となる親機が変更されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、親機と子機の対が固定の場合、子機を携帯し
て移動し、対となる親機の電波圏外へ行った時は、近く
の親機が存在しても、携帯している子機を使って電話の
発着信ができない不便さがある。

【０００５】一方、上述の事業所コードレスシステムは
一般的に高価であり、価格的に通常のボタン電話のユー
ザ向けではない。また、子機の位置に応じて最適な親機
を選択するのは、子機と親機との間での無線の電界強度
を正確に識別できるだけのハードウェアが必要である。
さらに、子機は定期的に位置登録のために電池を消費す
るため、待ち受け時間が短いという欠点がある。

【０００６】本発明は、簡易な構成により、子機の実情
に応じて親機を変更することができるコードレスボタン
電話システムを提供することを目的とする。また、対応
する親機を必要に応じて確認できるコードレスボタン電
話システムを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、複数のコード
レス電話を収容する主装置を含むコードレスボタン電話
システムにおいて、上記複数のコードレス電話の子機
は、親機変更操作により親機変更要求を送信し、上記複
数のコードレス電話の親機は、夫々、対応している子機
の情報を保持しており、子機から情報を無線で受信した
場合、対応している子機からの情報を親機へ通知すると
ともに、子機からの親機変更要求は、対応している子機
以外からであっても、主装置へ通知し、上記主装置は、
上記複数のコードレス電話の親機の夫々に対応している
子機の情報を保持するテーブルを有し、第１の子機から
の親機変更要求が複数の親機で受信された場合、第１の
子機に対応している第１の親機を上記テーブルから求
め、第１の親機以外で親機変更要求を受信した複数の親
機の１つである第２の親機に、親機変更要求を行った子
機が対応するように、上記テーブルを更新し、第１およ
び第２の親機に、第１の子機に対応する親機が第１の親
機から第２の親機に変更されたことによる通知を行い、
対応している親機を確認する要求を子機が行うと、上記
主装置は、上記テーブルに従って、要求を行った子機に
対応している親機を、子機の表示器に表示する、また
は、子機へ音声で通知するようにしたものである。

【０００８】

【実施例】図１は、本発明の一実施例におけるボタン電
話システムを示すブロック図である。

【０００９】本実施例におけるボタン電話システムにお
ける主装置１は、電話回線とのインタフェースを持つ外
線インタフェース回路１１と、通信路を接続するスイッ
チ回路１２と、内線端末とのインタフェースを持つ内線
インタフェース回路１３と、システム全体を制御する制
御部１４とを有する。

【００１０】また、このボタン電話システムでは、内線
端末としてコードレス電話を収容しており、各コードレ
ス電話は、使用者が所持するコードレス子機３１、３
２、３３と、主装置１からの制御情報等を子機３１、３
２、３３へ送ったり、子機３１、３２、３３からの制御
情報等を主装置１へ送る親機２１、２２、２３とから構
成される。

【００１１】上記構成において、制御部１４内には、図
２に示すように、親機と子機の対応関係として、２１と
３１、２２と３２、２３と３３という情報が保持されて
いるものとする。また、各親機でも、図２に相当した内
容で、該当親機毎に対応子機の情報を保持している。ま
た、子機毎には、固有のサブＩＤを有しており、子機を
操作した場合には、無線により操作したボタン情報とと
もにサブＩＤが合わせて子機から送出されるものとす
る。

【００１２】親機は、保持している情報に従って子機か
らのボタン操作等の情報を無線で受信した場合、サブＩ
Ｄにより対応子機からの情報（受信したボタン情報とサ
ブＩＤ情報）だけを、主装置１へ内線インタフェース１
３を介して通知する。ただし、子機からの親機の変更を
要求するボタン情報は、例外として受信した親機全てが
主装置１へ通知する。

【００１３】次に、このような構成において、子機３１
が親機変更要求のボタンを押下した場合の処理を図３の
フローチャートに従って説明する。

【００１４】まず、各親機において、子機のボタン情報
を監視しており（Ｓ１）、親機変更要求を検出すると、
通知してきた親機の番号を記憶し（Ｓ２）、Ｓ３へ進
む。そして、他の親機からの通知を監視するためのタイ
マをスタートさせ（Ｓ３）、タイムアウト前（Ｓ４）
に、親機変更要求がくるか監視し（Ｓ５）、検出したな
らば前述と同様に記憶する（Ｓ６）。

【００１５】また、Ｓ４でタイムアウトしたならば、Ｓ
７へ進み、対応親機の変更処理を行う。すなわち、親機
変更要求を行った子機のサブＩＤから現時点の親機を図
２のテーブルから求め、Ｓ２およびＳ６で記憶した親機
変更要求を受信した親機の中から現時点の対応親機の次
の親機へ変更する。

【００１６】例えば、親機２１、２２、２３の全てが、
前記親機変更要求を受信した場合には、前記図２のテー
ブルは、図４のように更新され、親機２１と親機２２へ
その旨が通知される。

【００１７】その結果、子機３１が発信操作を行うと、
親機２２を経由してボタン情報が主装置１へ届くことに
なる。また、子機３１への着信は、図４のテーブルに従
って親機２２を介して子機３１を呼び出すことになる。

【００１８】このように処理することにより、子機３１
から親機変更要求を繰り返し行うと、対応親機は、２２
から２３、２１へ順次移動していくことになる。

【００１９】なお、以上の実施例では、全ての親機が子
機３１からの親機変更要求を受信していたが、子機３１
の位置によっては受信できない親機があり、例えば親機
２１は圏外にある場合は、親機２２と２３が受信し、図
２のテーブルの状態から図４のテーブルの状態になる。
さらに、図４のテーブルの状態で親機変更操作を行う
と、子機３１の対応親機は２２となる。

【００２０】また、操作者は、以上の操作により対応親
機を変更後、発信操作を行って通話状態を確認し、特番
操作等により現在使用している親機を子機から要求する
と、制御部１４では、図２または図４のテーブルに従っ
て要求のあった子機サブＩＤから対応親機を番号等で子
機の表示器に表示する、あるいは、親機のＬＥＤを点灯
させるなどの視覚手段、または該当親機のスピーカから
確認音の送出、子機への音声で親機番号の通知などの聴
覚手段により、現在使用している親機を明示的に確認で
きる。

【００２１】次に、本発明の第２実施例について説明す
る。

【００２２】まず、制御部１４に図５に示すように、親
機毎に親機変更可否を示すデータを保守端末等、公知の
手段により登録してあるとする。可否の欄で０は、親機
変更ができない、すなわち、親機２１は、子機３１の専
用親機であることを示している。また、可否の欄で１
は、親機変更が可能であることを示しており、親機２
２、２３は子機全てで共有できることを示している。

【００２３】また、図６では、前述と同様に子機毎に親
機変更可否を示しており、可否の欄の０は親機変更要求
が無効であることを示している。すなわち、子機３２で
親機変更操作を行っても当該要求を全親機で受信した場
合であっても、制御部１４は図６のテーブルに従って子
機３２からの要求は無効とし、対応する親機は変更しな
い。つまり、子機３２は、親機２２と電波の届く範囲内
だけで使用するように限定されたことになる。

【００２４】図５および図６の例では、子機３１は親機
３台の電波の届く範囲内であれば、どこからでも使用可
能であり、本来の使用位置では、親機２１は専用に確保
されており、他の子機３２、３３からの親機変更要求に
関わらず常に発着信操作を確保されていることを意味す
る。

【００２５】また、子機３３は、親機２２と２３の電波
の届く範囲内で使用が可能であるが、子機３１が親機変
更要求を行って親機２２または２３を使用している場合
は、発着信操作時に制限を受けることを意味する。

【００２６】さらに、前述した実施例では親機変更要求
により、要求を受信した親機を収容位置に応じて順次移
動させているが、要求時点で直接変更先の親機を指定す
るような方法でもよい。

【００２７】たとえば、変更要求のボタン操作後の一定
時間内では、ダイヤル数字は全親機が例外的に受信可能
とすることにより、親機をダイヤル数字で指定できる。
本操作であれば、変更先の親機が他の子機で使用中であ
っても対応親機の変更要求が可能になる。

【００２８】

【発明の効果】本発明によれば、子機を携帯する人の意
思で、無線で親機変更要求を送信することによって、子
機の待ち受け時間を短くすることなく、安価な構成で無
線電話の特性を活かして広範囲で通話可能なボタン電話
システムを構築できるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すブロック図である。

【図２】上記実施例で使用する通常状態での親機と子機
の対応テーブルを示す説明図である。

【図３】上記実施例において子機からの親機変更要求時
の動作を示すフローチャートである。

【図４】上記実施例における親機変更処理後の対応テー
ブルを示す説明図である。

【図５】本発明の第２実施例で使用する親機単位の親機
変更可否テーブルを示す説明図である。

【図６】上記第２実施例で使用する子機単位の親機変更
可否テーブルを示す説明図である。

【符号の説明】

１…主装置、 １１…外線インタフェース回路、 １２…スイッチ回路、 １３…内線インタフェース回路、 １４…制御部、 ２１、２２、２３…親機、 ３１、３２、３３…子機。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のコードレス電話を収容する主装置
   を含むコードレスボタン電話システムにおいて、 上記複数のコードレス電話の子機は、親機変更操作によ
   って親機変更要求を送信し、 上記複数のコードレス電話の親機は、夫々、対応してい
   る子機の情報を保持しており、子機から情報を無線で受
   信した場合、対応している子機からの情報を親機へ通知
   するとともに、子機からの親機変更要求は、対応してい
   る子機以外からであっても、主装置へ通知し、 上記主装置は、上記複数のコードレス電話の親機の夫々
   に対応している子機の情報を保持するテーブルを有し、 第１の子機からの親機変更要求が複数の親機で受信され
   た場合、第１の子機に対応している第１の親機を上記テ
   ーブルから求め、第１の親機以外で親機変更要求を受信
   した複数の親機の１つである第２の親機に、親機変更要
   求を行った子機が対応するように、上記テーブルを更新
   し、第１および第２の親機に、第１の子機に対応する親
   機が第１の親機から第２の親機に変更されたことによる
   通知を行い、 対応している親機を確認する要求を子機が行うと、上記
   主装置は、上記テーブルに従って、要求を行った子機に
   対応している親機を、子機の表示器に表示する ことを特
   徴とするコードレスボタン電話システム。
2. 【請求項２】 複数のコードレス電話を収容する主装置
   を含むコードレスボタン電話システムにおいて、 上記複数のコードレス電話の子機は、親機変更操作によ
   り親機変更要求を送信し、 上記複数のコードレス電話の親機は、夫々、対応してい
   る子機の情報を保持しており、子機から情報を無線で受
   信した場合、対応している子機からの情報を親機へ通知
   するとともに、子機からの親機変更要求は、対応してい
   る子機以外からであっても、主装置へ通知し、 上記主装置は、上記複数のコードレス電話の親機の夫々
   に対応している子機の 情報を保持するテーブルを有し、 第１の子機からの親機変更要求が複数の親機で受信され
   た場合、第１の子機に対応している第１の親機を上記テ
   ーブルから求め、第１の親機以外で親機変更要求を受信
   した複数の親機の１つである第２の親機に、親機変更要
   求を行った子機が対応するように、上記テーブルを更新
   し、第１および第２の親機に、第１の子機に対応する親
   機が第１の親機から第２の親機に変更されたことによる
   通知を行い、 対応している親機を確認する要求を子機が行うと、上記
   主装置は、上記テーブルに従って、要求を行った子機に
   対応している親機を、子機へ音声で通知する ことを特徴
   とするコードレスボタン電話システム。