JP2966754B2 - 基地局、携帯電話装置及び携帯電話システム - Google Patents

基地局、携帯電話装置及び携帯電話システム

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JP2966754B2
JP2966754B2 JP7086016A JP8601695A JP2966754B2 JP 2966754 B2 JP2966754 B2 JP 2966754B2 JP 7086016 A JP7086016 A JP 7086016A JP 8601695 A JP8601695 A JP 8601695A JP 2966754 B2 JP2966754 B2 JP 2966754B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の移動局と基地局
からなる携帯電話システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】第2世代のコードレス電話として、パー
ソナル・ハンディホン・システム(以下、PHSとす
る)の開発が進められている。このPHSは、1台の携
帯電話機を使って家庭や屋外、事業所等で使用できる携
帯電話システムである。
【0003】ここで、PHSにおける携帯電話システム
は図5に示すように構成され、公衆網には、基地局10
−1、10−2が接続されるとともに、電話端末4が接
続されている。また、携帯電話機20−1、20−2は
上記基地局10−1、10−2と無線接続する。ここ
で、上記基地局10−1は無線ゾーン40の範囲内にあ
る携帯電話機との送受信を受け持ち、基地局10−2は
無線ゾーン42の範囲内にある携帯電話機との送受信を
受け持つ。
【0004】上記構成の携帯電話システムの動作につい
て、図4を使用して説明する。いま、携帯電話機20−
1は基地局10−1に位置登録されており、携帯電話機
20−2は基地局10−2に位置登録された後に、基地
局10−2の無線ゾーン42の圏外に移動したものとす
る。ここで、電話端末4から携帯電話機20−1に発信
を行った場合について説明する。この場合には、電話端
末4が公衆網を介して携帯電話機20−1に発信を行う
と、基地局10−1に携帯電話機20−1の呼出し要求
が行われる(S31)。この要求に基づき、基地局10
−1は携帯電話機20−1に対してチャネルリンク要求
を送信し(S32)、携帯電話機20−1はこれに対し
て所定の返送としてチャネルリンク確認を基地局11に
返送する(S33)。これにより、基地局(11)と携
帯電話機(21)間の無線チャネルリンクが確立する。
【0005】無線チャネルリンク確立後、基地局10−
1は、発呼端末電話番号,着呼携帯電話機IDコードな
どを含む着信通知を携帯電話機20−1に送信する(S
34)。これを受けた携帯電話機20−1では、着信音
を出力し、オフフック動作が行われると、基地局10−
1に着信応答を返送する(S35)。着信応答を受信し
た基地局10−1では、携帯電話機20−1との無線チ
ャネルと公衆網との回線接続を行う。これにより、携帯
電話機20−1と電話端末4間に通話路が形成され、両
者間で通話可能となる(S36)。
【0006】次に、電話端末4から無線ゾーン42の圏
外にある携帯電話機20−2に対して発信を行った場合
について、図3を参照して説明する。電話端末4が公衆
網を介して携帯電話機20−2に発信を行うと、携帯電
話機20−2が位置登録されている基地局10−2に携
帯電話機20−2の呼出し要求が行われる(S21)。
この要求により、基地局10−2は携帯電話機20−2
にチャネルリンク要求を送信する(S22)が、携帯電
話機20−2は基地局10−2の無線ゾーン42の圏外
に移動してしまっているため、携帯電話機20−2から
チャネルリンク確認は返送されてこない(S23)。そ
こで基地局10−2は、再度チャネルリンク要求を携帯
電話機20−2に送信する(S24,S26)が、圏外
に移動してしまっているため上記同様チャネルリンク確
認は返送されてこない(S25,S27)。
【0007】すると、基地局10−2は、3度のチャネ
ルリンク要求を試みても、携帯電話機20−2からチャ
ネルリンク確認が返送されてこないことで、携帯電話機
20−2との通信を断念し、公衆網を介して電話端末4
に不応答通知を行う(S28)。なお、携帯電話機20
−2の移動した場所が、別の基地局の無線ゾーン圏内
で、その基地局に位置登録した後であれば、電話端末4
からの呼出し要求はその基地局宛に送られるため、前述
した携帯電話機20−1への発信と同様の動作となる。
【0008】また、特開平4−74094号公報に示す
ように、特定地域を設け、その特定地域においては、メ
ッセージ通信等最低限のサービスを確保する移動通信に
おける接続制御方法が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
携帯電話システムでは、ある基地局に位置登録されてい
た携帯電話機が、他のいずれの基地局の無線ゾーンでも
ない場所に移動した場合に、その携帯電話機への発信が
行われると、たとえ携帯電話機が待ち受け状態でも、基
地局との間の無線チャネルリンクが確立できないため、
不応答通知が発信電話端末に送られてしまう。また、携
帯電話機では、電話端末から該携帯電話機に対して発信
されたこともわからない。特に、基地局の無線ゾーンが
狭いPHSでは、いずれの基地局でもサポートできない
場所が多くあり、上記課題が発生する可能性が高い。ま
た、基地局の配置の途切れる場所では、さらに可能性が
高くなる。
【0010】また、携帯電話機が基地局の無線ゾーン内
にある場合には、その携帯電話機に対して発信が行われ
ると該携帯電話機には着信音が鳴ることになるが、受信
側ではその時の使用者の状況により通話を希望しない場
合がある。その場合には、携帯電話機の使用者は着信音
が鳴らないように電源をオフにしてしまうので、発信側
は全く相手方に連絡を付けることができない。
【0011】そこで、本発明は、無線ゾーン外に移動し
た携帯電話機に対して何らかの連絡を付けることができ
るとともに、無線ゾーン内にいても通話を希望しない場
合に発呼側と連絡する余地を残しておける携帯電話シス
テムと、これに含まれる基地局及び携帯電話装置を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するために創作されたものであって、第1には、公衆
回線網に接続され、携帯電話装置との無線接続を行う基
地局であって、所定の携帯電話装置に対して回線接続要
求を所定回数送信しても、上記携帯電話装置から応答が
ない場合に、少なくとも発呼側端末の電話番号と着呼側
の携帯電話装置のIDコードを含む第2着信通知を送信
することを特徴とする。また、第2には、基地局が上記
第2着信通知を送信する場合に、通常の着信通知よりも
空中線電力を大きくして送信することを特徴とする。
【0013】また、第3には、第2着信通知に、さら
に、基地局の場所情報が含まれていることを特徴とす
る。また、第4には、所定の携帯電話装置に対して送信
する回線接続要求の回数が1回であり、回線接続要求を
1回送信して携帯電話装置から応答がない場合に、第2
着信通知を送信することを特徴とする。
【0014】また、第5には、基地局との無線通信を行
う携帯電話装置であって、基地局が送信する第2着信通
知を受信したことを識別する第2着信通知識別手段と、
上記第2着信通知識別手段により第2着信通知を受信し
たと判断した場合に、第2着信通知を受信したことを使
用者に知らせる知覚手段とを有することを特徴とする。
また、第6には、知覚手段が、報知音と表示により第2
着信通知の受信を使用者に知らせ、該報知音と表示を通
常の着信時とは異なる態様で行うことを特徴とする。
【0015】また、第7には、携帯電話装置が、上記第
2の着信通知を受信した場合に、発呼側端末の電話番号
を表示することを特徴とする。また、第8には、携帯電
話装置が、発呼側端末の電話番号を記憶する電話番号記
憶部と、該電話番号記憶部に記憶された電話番号に自動
発信する自動発信部とを有することを特徴とする。ま
た、第9には、携帯電話装置が、第2着信通知に含まれ
る基地局の場所情報に従い、該基地局の場所情報を表示
することを特徴とする。
【0016】また、第10には、携帯電話装置が、回線
接続要求に対して所定の返送を行う通常のモードと、回
線接続要求を拒否して基地局が送信する第2着信通知を
受信するモードとの間で切替えを行う切替え手段を有す
ることを特徴とする。さらに、第11には、携帯電話シ
ステムであって、上記第1から第4のいずれかの構成の
基地局と、上記第5から第10のいずれかの構成の携帯
電話装置とを有することを特徴とする。
【0017】
【作用】本発明の請求項1に記載の基地局においては、
所定回数回線接続要求を行っても携帯電話装置からの応
答がない場合に、第2着信通知を送信する。この第2着
信通知には、少なくとも発呼側端末の電話番号と着呼側
の携帯電話装置のIDコードを含むので、該当するID
コードの携帯電話装置で第2着信通知の受信を知らせ、
発呼側端末の電話番号を表示するようにする。特に、請
求項2のように、第2着信通知を送信する場合に、通常
の着信通知よりも空中線電力を大きくすれば、携帯電話
装置が無線ゾーンの圏外にいてもこの第2着信通知を受
信でき、従来からの無線呼出し装置のように発呼側の電
話番号を表示して知らせることができる。
【0018】また、請求項3に記載の基地局のように、
第2着信通知に基地局の場所情報が含まれている場合に
は、請求項9に記載の携帯電話装置のように、その場所
情報を表示することによって、使用者に最も近い位置に
ある可能性が高い基地局を知らせて、発呼側との通話を
なるべく早く行うようにできる。なお、回線接続要求の
回数は請求項4のように1回でもよい。
【0019】また、請求項5に記載の携帯電話装置にお
いては、第2着信通知が基地局から送信された場合に、
第2着信通知識別手段がこの第2着信通知を受信したこ
とを識別し、知覚手段により使用者に第2着信通知を受
信したことを知らせる。この知覚手段としては、請求項
6に記載のように、通常の態様とは異なる態様とするこ
とにより、使用者に第2着信通知の受信を容易に知らせ
ることができる。また、請求項7のように、第2着信通
知を受信した場合に、発呼側端末の電話番号を表示する
ことにより、発呼側を特定することができ、発呼側と連
絡を取ることができる。
【0020】また、請求項8に記載の携帯電話装置にお
いては、電話番号記憶部が、第2着信通知に含まれる発
呼側端末の電話番号を記憶し、自動発信部が、この記憶
された電話番号に従い自動発信する。これによれば、発
呼側端末の電話番号を一々メモする必要がなく、発呼側
への呼出しが容易となる。また、請求項10に記載の携
帯電話装置においては、切替え手段が設けられているの
で、第2着信通知を受信するモードにしておけば、無線
ゾーン内にいても第2着信通知を受信して、発呼側との
通話を避けることができる。
【0021】
【実施例】以下本発明の実施例について図面を利用しな
がら説明する。本実施例における基地局10は、図2
(a)に示すように構成され、無線通信部12と、制御
部14と、有線通信部16とを有している。この基地局
10は、図2(b)に示す携帯電話機20と無線接続を
行うものである。ここで、無線通信部12は、携帯電話
機20との無線通信を司り、通話データ等のデータをP
HS通信方式等の方式に準拠した変調方式で変調した
り、逆に、その変調方式で変調された受信データを復調
したりするものである。なお、回線接続要求としてのチ
ャネルリンク要求や着信通知もこの無線通信部12を介
して発信される。また、制御部14は、基地局10にお
ける各部の動作を制御するものである。また、有線通信
部16は、有線網に接続され、アナログ回線及びデジタ
ル回線の制御を行う。
【0022】ここで、制御部14は、上記無線通信部1
2を介して回線接続要求としてのチャネルリンク要求を
送信するが、所定回数送信しても携帯電話機側からチャ
ネルリンク確認がされない場合に、携帯電話機の応答を
期待しない第2の着信通知を無線通信部12を介して送
信する。この第2の着信通知は、携帯電話機側で通常の
着信通知とは区別できるもので、少なくとも発呼端末の
電話番号の情報と着呼携帯電話機のIDコードを含むも
のである。なお、この第2の着信通知は通常のチャネル
リンク要求よりも空中線電力を大きくして送信される。
また、通常の着信通知と第2の着信通知との区別の方法
としては、例えば、タイムスロットにおける所定数のビ
ットを利用して区別する。
【0023】次に、携帯電話機20の構成について説明
する。携帯電話機20は、上記構成の基地局10と無線
接続するものであり、図2(b)に示すように、無線通
信部22と、制御部24と、記憶部26と、切替え部2
8と、表示部30と、通信回路32と、スピーカ34
と、マイク36とを有している。
【0024】ここで、上記無線通信部22は、基地局1
0や親機等との無線通信を司るものであり、上記基地局
10における無線通信部12と同様の構成である。ま
た、制御部24は、携帯電話機20における各部の動作
を制御するものであり、第2着信通知識別手段及び自動
発信手段としても機能するる。また、上記記憶部26
は、各種情報を保持する機能を有し、例えば、自己の携
帯電話機のIDコード等を記憶している。また、切替え
部28は、切替え手段として機能し、受信モードを切り
替えるためのものであり、例えば、チャネルリンク要求
に対してチャネルリンク確認を返送する通常のモード
と、チャネルリンク要求を拒否して基地局10が送信す
る第2の着信通知を受信するモードとの間で切替えを行
うことができる。
【0025】また、上記表示部30は、受信したデータ
を表示するためのものであり、液晶ディスプレイ等で構
成される。また、通信回路32は、スピーカ34とマイ
ク36とにより通話を可能とするための回路装置であ
る。上記表示部30やスピーカ34は知覚手段として機
能する。
【0026】上記構成における基地局10と携帯電話機
20の使用状態について、図1、図5を使用して説明す
る。いま、携帯電話機20−1は基地局10−1に位置
登録されており、携帯電話機20−2は基地局10−2
に位置登録された後、基地局10−2の無線ゾーン42
の圏外に移動したものとする。携帯電話機20−2が移
動した場所は、他のいずれの基地局の無線ゾーンにも入
らない場所であるとする。
【0027】ここで、電話端末4から携帯電話機20−
2に発信を行った場合を、図1を参照して説明する。切
替え部28は通常のモードに設定されているものとす
る。すなわち、電話端末4が公衆網を介して携帯電話機
20−2に発信を行うと、携帯電話機20−2が位置登
録されている基地局10−2に、携帯電話機20−2の
呼出し要求が行われる(S11)。この要求により、基
地局10−2は携帯電話機20−2にチャネルリンク要
求を送信する(S12)が、携帯電話機20−2は基地
局10−2の無線ゾーン42の圏外に移動してしまって
いるため、携帯電話機20−2からチャネルリンク確認
は返送されてこない(S13)。そこで基地局10−2
は、再度チャネルリンク要求を携帯電話機20−2に送
信する(S14,S16)が、携帯電話機20−2が無
線ゾーン42の圏外にいる限り、上記同様チャネルリン
ク確認は返送されてこない(S15,S17)。
【0028】すると、基地局10−1は、所定回数、例
えば、3度のチャネルリンク要求を試みても、携帯電話
機20−2からチャネルリンク確認が返送されてこない
ことで、携帯電話機20−2との通信を断念し、携帯電
話機からの応答を期待しない第2の着信通知を携帯電話
機20−2に送信し(S18)、次いで公衆網を介して
電話端末4に対して不応答通知を行う(S19)。
【0029】第2の着信通知は上記のように通常のチャ
ネルリンク要求よりも出力レベルを大きくして送信され
るので、無線ゾーン圏外にいる携帯電話機20−2でも
受信でき、また、この第2の着信通知は通常の着信通知
(S34)とは区別できるので、第2の着信通知である
ことを検知した携帯電話機20−2は、第2の着信通知
に含まれる着呼携帯電話機のIDコードが自機のIDコ
ードと一致することを確認する。具体的には、制御部2
4が記憶部26に記憶されている自機のIDコードと第
2の着信通知に含まれる着呼携帯電話機のIDコードと
を比較して一致しているか否かを判断する。そして、一
致している場合には、スピーカ34を介して報知音を出
力するとともに、表示部30にて発呼電話端末の電話番
号の表示を行う。この発呼電話端末の電話番号は第2着
信通知に含まれる情報に従い、表示される。
【0030】これにより、携帯電話機20−2で、電話
端末4から発信があったことが分かる。よって、発呼側
の電話端末4との連絡とりたい場合は、もよりの公衆電
話から表示部30に表示された発呼電話端末の電話番号
に発信するか、いずれかの基地局の無線ゾーン内に移動
して携帯電話機20−2の表示部30に表示された発呼
電話端末の電話番号に発信すればよい。すなわち、既存
の無線呼出し装置と同等の機能を果たすことができ、着
信側の携帯電話機において発呼元を知ることができる。
なお、通常の双方通話とは異なり、携帯電話機では基地
局側からの第2の着信通知を受け取るだけであるので、
基地局側の空中線電力を大きくするのみで携帯電話機側
は第2の着信通知を受信でき、携帯電話機側の送信出力
レベルを大きくする必要はない。
【0031】次に、電話端末4から基地局10−1の無
線ゾーン40の圏内にいる携帯電話機20−1に発信を
行った場合の動作は、従来例で説明した図4と同じ動作
となる。なお、無線チャネルリンク確立後には、基地局
10−1は、発呼端末電話番号,着呼携帯電話機IDコ
ードなどを含む着信通知を携帯電話機20−1に送信す
る(S34)が、これが第1の着信通知となる。
【0032】一方、切替え部28が、チャネルリンク要
求を拒否して基地局10が送信する第2の着信通知を受
信するモードになっている場合について説明する。この
場合には、携帯電話機20−2が無線ゾーン42の圏外
にいる時には、上記の切替え部28が通常のモードに設
定されている場合と同様に、所定回数のチャネルリンク
要求を経て第2の着信通知を行う。
【0033】また、携帯電話機20−2が無線ゾーン4
2の圏内にいる場合にも、基地局10−2側からのチャ
ネルリンク要求に対してチャネルリンク確認を返送しな
いので、上記圏外にいる場合と同様に、所定回数のチャ
ネルリンク要求を経て第2の着信通知を行うことにな
る。これにより、会議中である場合等のように着信があ
っても通話を希望しない又は通話が不可能な状況の場合
に、後で表示部30に表示された発呼電話端末の電話番
号に従い発呼側に連絡することができる。なお、携帯電
話機20−2側で第2の着信通知を受信するモードにな
っていることを基地局側に伝達することができれば、基
地局はチャネルリンク要求を経ずに第2の着信通知を送
信してもよい。
【0034】以上のように本実施例の基地局及び携帯電
話機によれば、無線ゾーンの圏外にいる携帯電話機に対
しても発信元の情報を伝えることができ、無線呼出し機
能をサポートするエリアを広げることができる。また、
モードを切り替えることにより、無線ゾーンにいてもチ
ャネルリンク要求を拒否するようにすれば、通話を希望
しない場合にも対処することができる。
【0035】なお、上記実施例においては、基地局から
のチャネルリンク要求のトライ回数は3回として説明し
たが、これに限るものではない。例えば、1回であって
もよい。また、電話端末4から携帯電話機20−2に発
信した場合について説明したが、他の携帯電話機から発
信した場合でも、同様の動作となる。また、基地局と無
線接続するものとして携帯電話機を例に説明したが、そ
の他の携帯端末であってもよい。また、第2の着信通知
を受信した場合の報知音は、通常の着信の場合とは異な
る報知音や表示にすれば、第2の着信通知であることを
識別しやすくできる。また、報知音の代わりにバイブレ
ーションで行ってもよい。
【0036】また、上記実施例においては、基地局10
が第2の着信通知を送信するときには、その空中線電力
を通常より大きくするものとして説明したが、通常の場
合と同じとした場合には、無線ゾーン圏外の携帯電話機
を呼び出すことはできないとしても、切替え部28を設
けてモードの切替えを可能とすることにより、発呼側か
らの呼出しに対して、通常のように着信するか、第2の
着信通知を受信するかを選択することができる。また、
第2の着信通知を着信した携帯電話機において、第2の
着信通知に含まれる発呼電話端末の電話番号を記憶し、
簡単な操作でその電話番号に自動発信できるようにして
もよい。つまり、第2の着信通知に含まれる発呼端末の
電話番号の情報を記憶部26に格納しておき、図示しな
い操作部の操作によりこの電話番号に対して発呼を行う
のである。
【0037】また、第2の着信通知に送信元基地局の場
所情報を付加し、その第2の着信通知を着信した携帯電
話機で、その基地局の場所情報を表示するようにしても
よい。つまり、図5に示す例で、基地局10−2が例え
ばA駅構内にある場合に、携帯電話機20−2の表示部
30に「A駅構内」と表示する。すると、使用者はA駅
に向かって進むことにより無線ゾーン42の圏内に入る
ことができる。つまり、最近に位置登録された基地局を
表示することにより、使用者に一番近い可能性が高い基
地局の位置を表示して、無線ゾーンになるべく早く入ら
せ、発呼側との通話機会を早く与えることができるよう
にするものである。なお、上記各実施例における基地局
10と携帯電話機20は種々の通信方式に適用が可能で
あるが、例えば、PHS通信方式(RCR−STD28
規格)に適用してもよい。
【0038】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載の基地局におい
ては、発呼側端末の電話番号を表示することにより、発
呼側を特定することができ、この電話番号に従い発呼側
へ連絡を取ることができる。特に、請求項2のように、
第2着信通知を送信する場合に通常の着信通知よりも空
中線電力を大きくすることにより、携帯電話装置が無線
ゾーンの圏外にいてもこの第2着信通知を受信でき、広
い範囲で無線呼出し機能を実現できる。また、請求項3
に記載の基地局のように、第2着信通知に基地局の場所
情報が含まれている場合には、請求項9に記載の携帯電
話装置のように、その場所情報を表示することによっ
て、使用者に最も近い位置にある可能性が高い基地局を
知らせて、発呼側との通話をなるべく早く行うようにで
きる。なお、回線接続要求の回数は請求項4に示すよう
に1回でもよい。
【0039】また、請求項5に記載の携帯電話装置にお
いては、第2着信通知識別手段がこの第2着信通知を受
信したことを識別し、知覚手段により使用者に第2着信
通知を受信したことを知らせるので、使用者は第2着信
通知の受信を知覚できる。また、請求項6に記載のよう
に、報知音や表示を通常の態様とは異なる態様とするこ
とにより、使用者に第2着信通知の受信を容易に知らせ
ることができる。また、請求項7のように、第2着信通
知を受信した場合に、発呼側端末の電話番号を表示する
ことにより、発呼側を特定することができ、この電話番
号に基づき発呼側と連絡を取ることができる。
【0040】また、請求項8に記載の携帯電話装置にお
いては、発呼側端末の電話番号を一々メモする必要がな
く、発呼側への呼出しが容易となる。また、請求項10
に記載の携帯電話装置においては、切替え手段が設けら
れているので、第2着信通知を受信するモードにしてお
けば、無線ゾーン内にいても第2着信通知を受信して、
発呼側との通話を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の携帯電話システムの一実施例を説明す
るためのシーケンス図である。
【図2】本発明の携帯電話システムの構成を示す図であ
り、(a)は基地局の構成を示すブロック図、(b)は
携帯電話装置の構成を示すブロック図である。
【図3】従来の携帯電話システムを説明するためのシー
ケンス図である。
【図4】従来の携帯電話システムを説明するためのシー
ケンス図である。
【図5】携帯電話システムの一構成例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
10、10−1、10−2 基地局 12 無線通信部 14 制御部 16 有線通信部 20、20−1、20−2 携帯電話機 22 無線通信部 24 制御部 26 記憶部 28 切替え部 30 表示部

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 公衆回線網に接続され、携帯電話装置と
    の無線接続を行う基地局であって、 所定の携帯電話装置に対して回線接続要求を所定回数送
    信しても、上記携帯電話装置から応答がない場合に、少
    なくとも発呼側端末の電話番号と着呼側の携帯電話装置
    のIDコードを含む第2着信通知を送信することを特徴
    とする基地局。
  2. 【請求項2】 第2着信通知を送信する場合に、通常の
    着信通知よりも空中線電力を大きくして送信することを
    特徴とする請求項1に記載の基地局。
  3. 【請求項3】 第2着信通知に、さらに、回線接続要求
    を送信する基地局の場所情報が含まれていることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の基地局。
  4. 【請求項4】 所定の携帯電話装置に対して送信する回
    線接続要求の回数が1回であり、回線接続要求を1回送
    信して携帯電話装置から応答がない場合に、第2着信通
    知を送信することを特徴とする請求項1から3のいずれ
    かに記載の基地局。
  5. 【請求項5】 基地局との無線通信を行う携帯電話装置
    であって、 基地局が送信する第2着信通知であって、回線接続要求
    を所定回数送信しても、携帯電話装置側から応答がない
    場合に、少なくとも発呼側端末の電話番号と着呼側の携
    帯電話装置のIDコードを含む第2着信通知を受信した
    ことを識別する第2着信通知識別手段(24)と、 上記第2着信通知識別手段により第2着信通知を受信し
    たと判断した場合に、第2着信通知を受信したことを使
    用者に知らせる知覚手段(30、34)とを有すること
    を特徴とする携帯電話装置。
  6. 【請求項6】 知覚手段(30、34)が、報知音と表
    示により第2着信通知の受信を使用者に知らせ、該報知
    音と表示を通常の着信時とは異なる態様で行うことを特
    徴とする請求項5に記載の携帯電話装置。
  7. 【請求項7】 携帯電話装置が、上記第2の着信通知を
    受信した場合に、発呼側端末の電話番号を表示すること
    を特徴とする請求項5又は6に記載の携帯電話装置。
  8. 【請求項8】 携帯電話装置が、発呼側端末の電話番号
    を記憶する電話番号記憶部(26)と、該電話番号記憶
    部に記憶された電話番号に自動発信する自動発信部(2
    4)とを有することを特徴とする請求項7に記載の携帯
    電話装置。
  9. 【請求項9】 携帯電話装置が、基地局から送信された
    第2着信通知に含まれる基地局の場所情報に従い、該基
    地局の場所情報を表示することを特徴とする請求項5か
    ら8のいずれかに記載の携帯電話装置。
  10. 【請求項10】 携帯電話装置が、切替え手段であっ
    て、回線接続要求に対して所定の返送を行う通常のモー
    ドと、回線接続要求を拒否して基地局が送信する第2着
    信通知を受信するモードとの間で切替えを行う切替え手
    段(28)を有することを特徴とする請求項5から9の
    いずれかに記載の携帯電話装置。
  11. 【請求項11】 請求項1から4のいずれかに記載の基
    地局と、請求項5から10のいずれかに記載の携帯電話
    装置とを有することを特徴とする携帯電話システム。
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