JP3228951B2 - 方向性電磁鋼板の連続脱炭焼鈍設備 - Google Patents
方向性電磁鋼板の連続脱炭焼鈍設備Info
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Description
炭焼鈍に係わり、鋼板に均一な酸化層を形成させる連続
脱炭焼鈍設備に関する。
ば所定板厚に冷間圧延された後、脱炭焼鈍される。該脱
炭焼鈍では鋼板中の炭素が除かれるとともに、鋼板表面
に酸化層が形成され、該鋼板にその後に塗布される焼鈍
分離剤と酸化層が仕上焼鈍過程で反応しグラス皮膜が生
成される。炭素の除去と鋼板の酸化層は磁気特性と皮膜
特性に影響を及ぼすので脱炭焼鈍過程は重要である。
は、例えば実開昭54−160514号公報には脱炭帯
に方向性電磁鋼板の表面に雰囲気ガスを吹き付けるノズ
ルを設け、鋼板に雰囲気ガス吹き付け脱炭反応をはやめ
ることが開示されている。これはそれなりに作用効果が
あるが、ノズルで吹き付けた場合は鋼板幅方向また長さ
方向で必ずしも形成される酸化層が均一とならない。
せ圧延面に(110)面、圧延方向に〔001〕軸を持
ったゴス方位を有する結晶粒を発達させることにより得
られる。二次再結晶の発現を十分に図るには、仕上焼鈍
の二次再結晶温度域まで一次結晶粒の成長を抑制する微
細なAlN,MnS,MnSe等のインヒビターを存在
させる必要がある。
の高温に加熱され、インヒビターを形成する成分例えば
Al,Mn,S,Se,N等を完全に固溶させ、熱延板
或いは最終冷間圧延前の中間板にインヒビターを微細に
析出させる焼鈍を行って方向性電磁鋼板を製造する方法
がある(例えば特開昭56−84420号公報)。
ラブ加熱温度を下げ、スラブ加熱段階ではインヒビター
形成成分を十分に固溶させず、インヒビターはその後の
窒化処理で形成して製造する方法がある(例えば特開昭
62−40315号公報、特願平1−21963号)。
ある。その製造過程における冷間圧延後の脱炭焼鈍で
は、高温スラブ加熱方式では前記炭素除去と鋼板表面へ
の酸化層形成を目的として行われる。一方、低温スラブ
加熱方式では前記の他にインヒビター形成のための窒化
が行われる。いずれの製造とも鋼板の全幅・全長にわた
って良質のグラス皮膜するにはSiO2 に富む酸化層を
鋼板に均一に形成する必要がある。また窒化してインヒ
ビターを形成するには酸化層の均一化は重要である。
板の脱炭焼鈍にさいして、炭素除去は当然ながら、鋼板
に均一な酸化層が全幅・全長にわたって形成でき、優れ
たグラス皮膜が得られ、また必要に応じてインヒビター
形成を窒化により行う場合にはそれが安定してなされる
脱炭焼鈍設備を目的とする。
囲気ガスはN2 ,H2 等にH2 Oを含ませたもので、多
量必要であるからランニングコストが高いという問題が
あり、これを前記脱炭焼鈍の目的を果たしながら解決す
る必要がある。
囲気下で鋼板に脱炭作用を及ぼす加熱帯と均熱帯、冷却
帯、また、必要に応じて還元帯、窒化帯が設けられる方
向性電磁鋼板の脱炭焼鈍炉において、加熱帯に雰囲気の
取出口を設け、前記加熱帯から取り出した雰囲気を均熱
帯の後部に設けた供給口へ入れ込み循環させる雰囲気循
環路を設け、該雰囲気循環路に雰囲気取り出し流量の制
御装置と、循環ガス中のCO,CO2 等の脱炭反応生成
ガスを除去し精製再生する精製装置と、雰囲気供給量の
制御装置と、さらに必要に応じて供給雰囲気を加熱する
装置を設けたことを特徴とする方向性電磁鋼板の連続脱
炭焼鈍設備にある。
気ガスを加熱帯の前部で取り出し、脱炭反応での生成不
純分を除去精製して均熱帯の後部から炉内に供給し、均
熱帯側から加熱帯への循環では炉長さ方向全域で雰囲気
は乱流化し、この流れと逆方向に通板されてくる鋼板と
の接触は板幅・全長にわたって一様となり、酸化層が均
一に形成され、また炭素除去は十分なされ、使用雰囲気
量は節減される。
面を参照して詳細に説明する。図面において、1は脱炭
焼鈍炉で、冷間圧延された方向性電磁鋼板が仕上焼鈍に
先立って脱炭される。2は脱炭焼鈍炉1内に設けられた
加熱帯、3は均熱帯であり、これらの帯2,3は鋼板中
炭素の除去および鋼板表面に酸化層形成のために湿潤雰
囲気例えばH2 またはH2 とN2 を混合ガスを所望露点
に調整されたものである。
この実施例では均熱帯3と冷却帯4との間に設けられ、
雰囲気が混じり合わないようにされていて、冷却帯4に
は還元性または中性ガスが供給されるようになってい
る。
性電磁鋼板Sは炭素が除去され、また酸化層が鋼板表面
に形成されるが、この際、雰囲気使用量を少なくして且
つ炭素除去は勿論、酸化層をむらなく形成するために、
本発明では加熱帯2と均熱帯3の間に以下の装置を設け
ている。
出口6を設け、また均熱帯3の後部に雰囲気ガスを循環
し入れ込む供給口7を設けて、これらを雰囲気循環路8
で接続させている。9は雰囲気循環路8に設けられたガ
ス精製装置で、鋼板中の炭素と反応し生じたCO,CO
2 やH2 O等の脱炭反応生成ガスや浮遊塵埃を除去精製
し、また別途不足ガス例えばN2 ,H2 O分が加えられ
脱炭作用を有する湿潤ガスとして再生させる。該ガス精
製装置9としては例えば吸着タイプ精製器、濾過タイプ
器等が採用される。
し流量制御装置、11はガス精製装置9の出側に設けら
れた供給流量制御装置である。これら流量制御装置1
0,11は炉内からの雰囲気ガス取り出し量と炉内への
循環供給流量をバランスさせて、炉圧の変動を防ぎ例え
ば外気が入り込むのを防止するとともに、炉内へ供給し
た循環雰囲気ガスが乱流状態で炉内を加熱帯2側に流動
し、方向性電磁鋼板Sとの接触を炉長さ方向にわたって
鋼板幅方向で一様となさしめる。
し、検出信号は取出し流量制御装置10に入力され、取
出し流量制御により炉圧は炉外より大とされている。1
3は必要に応じて設けられる循環雰囲気ガスを加熱する
装置で、供給口7の前方に設けられ炉内に循環供給され
る雰囲気ガスを加熱して炉内に高温化して入れ込むもの
で、板温の安定化に有効である。14は均熱帯3へ補充
の雰囲気ガスを供給する装置であり、循環雰囲気ガス量
が何らかの原因で減少して不足した際に雰囲気ガス例え
ばH2 ,N2 等を供給する。
方向性電磁鋼板Sを通板し加熱帯2、均熱帯3で脱炭焼
鈍温度例えば750〜850℃に加熱し、湿潤させたH
2 または/およびN2 ガスを供給して炭素を除去する
が、このさい鋼板表面には酸化層が形成される。なお、
雰囲気仕切5は閉じられ、加熱帯2、均熱帯3と冷却帯
4の雰囲気は混じり合わないようになされている。
6から雰囲気ガスを雰囲気循環路8に取り出す。取り出
されたガスは脱炭反応をした後であるので、H2 ,N2
以外に脱炭で生じたCO,CO2 さらにH2 Oが過分に
混在していて、このままでは更に脱炭焼鈍に供しえな
い。そこでガス精製装置9で循環ガス中のCO,CO2
等の脱炭反応生成分を除去しまたH2 Oの過分を除き、
精製された循環ガスを均熱帯3へ供給する。
流量はそれぞれ取出し流量制御装置10、供給流量制御
装置11で炉内雰囲気ガス圧が変動しないように制御さ
れながら、雰囲気ガス循環が行われる。前記均熱帯3へ
の循環ガスの供給は均熱帯3の後部から帯内に入り込ん
でなされて、取り出しは加熱帯2の前部でなされるから
当該均熱帯3から加熱帯2に向き雰囲気ガス流れは炉長
さ方向にわたって乱流となり、鋼板に幅方向でむらなく
接触し、均一な酸化層が形成される。また炭素除去は問
題なくなされる。
MgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布し、仕上焼鈍す
ると外観および密着性の優れたグラス皮膜が形成され
る。この実施例では脱炭焼鈍炉は加熱帯、均熱帯、冷却
帯を設けたものについて述べたが、還元帯、窒化帯を更
に設けた脱炭焼鈍炉であっても同じく適用できる。
鈍のさい、雰囲気ガスの使用量が節減できて且つ、鋼板
にはむらなく均一な酸化層が形成され、その後の仕上焼
鈍で焼鈍分離剤との反応で生成されるグラス被膜は優れ
たものが得られる素因となる。
続脱炭焼鈍設備の説明図を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】 湿潤雰囲気下で鋼板に脱炭作用を及ぼす
加熱帯と均熱帯、冷却帯、また必要に応じて還元帯、窒
化帯が設けられる方向性電磁鋼板の脱炭焼鈍炉におい
て、加熱帯に雰囲気の取出口を設け、前記加熱帯から取
り出した雰囲気を均熱帯の後部に設けた供給口へ入れ込
み循環させる雰囲気循環路を設け、該雰囲気循環路に雰
囲気取り出し流量の制御装置と、循環ガス中のCO,C
O2 等の脱炭反応生成ガスを除去し精製再生する精製装
置と、雰囲気供給量の制御装置を設けたことを特徴とす
る方向性電磁鋼板の連続脱炭焼鈍設備。 - 【請求項2】 湿潤雰囲気下で鋼板に脱炭作用を及ぼす
加熱帯と均熱帯、冷却帯、また必要に応じて還元帯、窒
化帯が設けられる方向性電磁鋼板の脱炭焼鈍炉におい
て、加熱帯に雰囲気の取出口を設け、前記加熱帯から取
り出した雰囲気を均熱帯の後部に設けた供給口へ入れ込
み循環させる雰囲気循環路を設け、該雰囲気循環路に雰
囲気取り出し流量の制御装置と、循環ガス中のCO,C
O2 等の脱炭反応生成ガスを除去し精製再生する精製装
置と、雰囲気供給量の制御装置と、供給雰囲気を加熱す
る装置を設けたことを特徴とする方向性電磁鋼板の連続
脱炭焼鈍設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07017391A JP3228951B2 (ja) | 1991-04-02 | 1991-04-02 | 方向性電磁鋼板の連続脱炭焼鈍設備 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07017391A JP3228951B2 (ja) | 1991-04-02 | 1991-04-02 | 方向性電磁鋼板の連続脱炭焼鈍設備 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04304309A JPH04304309A (ja) | 1992-10-27 |
JP3228951B2 true JP3228951B2 (ja) | 2001-11-12 |
Family
ID=13423875
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07017391A Expired - Lifetime JP3228951B2 (ja) | 1991-04-02 | 1991-04-02 | 方向性電磁鋼板の連続脱炭焼鈍設備 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3228951B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5505461B2 (ja) * | 2012-05-24 | 2014-05-28 | Jfeスチール株式会社 | 鋼帯の連続焼鈍炉、鋼帯の連続焼鈍方法、連続溶融亜鉛めっき設備及び溶融亜鉛めっき鋼帯の製造方法 |
CN115323134B (zh) * | 2022-08-18 | 2023-08-22 | 唐山鑫业科技有限公司 | 一种白心可锻铸铁脱碳用热处理炉及脱碳工艺 |
-
1991
- 1991-04-02 JP JP07017391A patent/JP3228951B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04304309A (ja) | 1992-10-27 |
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