JP3228593B2 - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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  • Air-Conditioning Room Units, And Self-Contained Units In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上下に送風機を有する
床置室内機を設けた空気調和機に係り、特に、生産性を
向上し、回路構成を簡素化すると共に送風の制御を容易
にする空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】空気調和機は、室内機と室外機とに分か
れているものが多く、その室内機には室内の天井近くに
配置するタイプ、床に置くタイプ等の種類がある。ここ
で述べる床置室内機は上下2つの送風機を有している。
2つの送風機は、室内にまんべんなく、或いは人に心地
好いように冷気や暖気を送り出す働きをするように、上
下に別々に設けた吹出口から同時に或いは単独に冷気や
暖気を吹き出すものである。2つの送風機による同時或
いは単独の送風のためには、上下の吹出口内にそれぞれ
横流ファンが設けられている。これらの横流ファンの回
転方向は互いに逆方向である。また、それぞれの横流フ
ァンを駆動する別々のモータが設けられ、横流ファン同
士をバランスよく配置するために、各モータは横流ファ
ンの同側端に置かれる。
【0003】従来の床置室内機にあっては、上下2つの
送風機には異なる種類のモータが使用されている。即
ち、上送風機にはインダクション式のACモータが使用
され、下送風機構にはインバータ駆動されるDCモータ
が使用されている。これらのモータのための回転制御回
路は、図3に示すようなものである。図3において、上
送風機に使用されるインダクション式のACモータ41
は、3つの端子に接続されている主巻線Mと補助巻線A
とを有し、その巻線比が1対1.5〜2.5となってお
り、補助巻線Aにはキャパシタ42を介して主巻線Mよ
りも位相の進んだ電圧が印加されるようになっている。
トライアック43は、AC電源44からの電力を位相制
限してACモータ41に送るものである。また、ACモ
ータ41には回転数を検知するホールIC等のセンサ4
5が取り付けられており、上送風機のACモータ41の
回転数の制御は、トライアック43による駆動電力の増
減と、センサ45による回転数フィードバックとにより
行われる。
【0004】一方、下送風機に使用されるDCモータ5
1は、3つの端子に接続されている3相の巻線W1、W
2、W3を有し、各相の巻線の一端が共通電位になって
いる。各巻線の他端は各相の駆動トランジスタ段を含む
制御IC52に接続され、各相が順次パルス駆動される
ようになっている。また、DCモータ51には3つのホ
ール素子53が設けられており、これらホール素子53
も制御IC52に接続されている。制御IC52はDC
駆動回路54から与えられる信号に応じて、各相の駆動
パルスを発生する。下送風機のDCモータ51の回転数
の制御は、制御ICが駆動パルスを発生すると共にホー
ル素子53からのフィードバックを受けて行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の床置室内機にお
ける上下送風機の構成が上記のように異なっているた
め、種々の問題があった。
【0006】上送風機にはACモータ、下送風機にはD
Cモータを使用していることにより、生産時にそれぞれ
のモータの手配、管理、取付、検査といった工程が繁雑
になり、生産性がよくない。また、それぞれのモータを
間違えて取付けないように注意する必要があった。
【0007】回路構成についても、ACモータのための
位相制御回路とDCモータのためのDC駆動回路とが個
別に必要であり、回路が繁雑になるとともに配線・基板
配線等にAC線とDC線とが交錯して引き回しが厄介で
あった。
【0008】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、生産性を向上し、回路構成を簡素化すると共に送風
の制御を容易にする空気調和機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、床置される室内機の内部に上送風機と下送
風機とを設けた空気調和機において、上送風機を駆動す
る上側モータと下送風機を駆動する下側モータとを互い
に巻線構成が同一かつ正逆同等に回転可能なモータで構
成し、上記上側及び下側モータを駆動する上下の駆動回
路を同一回路構成とすると共に一方のモータを正転させ
他方のモータを逆転するべく互いの駆動回路を上側及び
下側モータに対して逆相に接続したものである。
【0010】
【0011】
【作用】上下送風機の各モータを横流ファンの同側端に
置く場合、各横流ファンの回転方向が逆方向であるため
には、各モータが逆回転しなければならない。従って、
巻線構成が同一のモータを上下送風機に取付けるには、
このモータが正逆回転できる必要があることは勿論、送
風能力のバランスを取るために、正転でも逆転でも同等
に回転できなければならない。また、このように互いに
巻線構成が同一かつ正逆同等に回転可能なモータを正逆
回転させる場合、駆動回路は正転と逆転とで対称性がよ
いので同じ回路構成としモータとの接続関係を逆にすれ
ばよい。本発明は、以上のような知見に基づくものであ
る。
【0012】上記構成により、上送風機のモータと下送
風機のモータとが巻線構成が同一であるので部品の互換
性があることになる。かつこのモータが正逆同等に回転
できるので、同じモータを上送風機に取付けても、下送
風機に取付けても所望の回転方向に回転するようになる
から、取付け方法に差異がなく取付作業が簡単になる。
従って、生産性が向上する。
【0013】また、上記モータ駆動回路を動作させる
と、上下の駆動回路がモータに対して逆相に接続されて
いるので、一方のモータを正転させ他方のモータを逆転
することができる。このモータ駆動回路においても、上
下の駆動回路が同じ構成であることから、部品の互換性
があると共に全体の構成が簡素化される。
【0014】
【実施例】以下本発明の一実施例を添付図面に基づいて
詳述する。
【0015】図1に示されるように、空気調和機の床置
室内機は概ね箱型に形成された筐体1を有し、筐体1に
はその正面(図の手前側)の上下の中央部分を左右の略
両端に亘って占めている吸込口2が形成され、吸込口2
の上下にそれぞれ左右に拡がった吹出口(図では透視さ
れている)が形成されている。筐体1内部では吸込口2
から各吹出口への空気流路が形成され、その空気流路の
途上に熱交換器が設けられている。これらの吹出口から
冷気や暖気を送り出すための上下2つの送風機3(上送
風機3u、下送風機3d)は、いずれも筐体1内に設け
られ、横流ファン4と横流ファン4を駆動するモータ5
とから構成されている。各横流ファン4の回転方向は、
正面から見て上側の上側横流ファン4uが上から下へ、
下側横流ファン4dが下から上へ回るようになってい
る。この実施例では、モータ5が横流ファン4の向かっ
て右側端に取り付けられているので、上側モータ5uが
反時計方向に、下側モータ5dが時計方向に回転するよ
うになっている。これらのモータ5は、互いに巻線構成
が同一のモータである。即ち、同じモータを2つ用いた
ものである。かつモータ5は、正逆同等に回転できるモ
ータであり、ここでは便宜上時計方向を正転と呼び、反
時計方向を逆転と呼ぶことにする。
【0016】それぞれの送風機3による風の方向が白抜
きの矢印で示されている。筐体1内の向かって右側上部
に設けられている箱6内には、この床置室内機の制御回
路が内蔵されており、この制御回路は本発明に係るモー
タ駆動回路を含んでいることは勿論、空気調和機の種々
の制御回路を具備している。
【0017】図2は、上記制御回路からモータ駆動回路
を取り出して示したものである。図の左側が正転の駆動
回路21f、即ち下送風機3dのための駆動回路であ
り、右側が逆転の駆動回路21r、即ち上送風機3uの
ための駆動回路である。本実施例では各モータ5にイン
ダクション式のACモータ(単相誘導電動機)が使用さ
れるので、各駆動回路は位相制御回路であり、AC電源
を位相を調節して印加するトライアックが設けられてい
る。トライアック22は制御指令部23からゲート開閉
の制御指令を受けて動作するようになっている。制御指
令部23は、メモリ24にリモコンから受信した温度設
定内容を記憶し、これを室内温度センサ25からの検知
温度と比較して、種々の動作を行うものである。
【0018】ここでACモータ26について詳述する
と、ACモータ26には赤、黒、白の3つの端子が設け
られており、赤、黒の端子間に第1の巻線27が設けら
れ、黒、白の端子間に第2の巻線28が設けられてい
る。ここで、一方の巻線を主巻線と呼び、他方を補助巻
線と呼ぶことにするが、主巻線と補助巻線との巻線比は
1対1となっている。赤、白の端子間には、主巻線の位
相に対して補助巻線の位相を90°進めるための進相用
駆動キャパシタ29が設けられている。
【0019】正転の駆動回路21fとACモータ26と
の接続関係と、逆転の駆動回路21rとモータとの接続
関係とはちょうど逆相になっている。詳しく述べると、
正転の駆動回路21fでは、トライアック22の入力端
子がAC電源30のV1側に接続され、トライアック2
2の出力端子がACモータ26の赤端子に接続され、黒
端子がAC電源30のV2側に接続されている。逆転の
駆動回路21rでは、トライアック22の入力端子がA
C電源30のV2側に接続され、トライアック22の出
力端子がACモータ26の白端子に接続され、黒端子が
AC電源30のV1側に接続されている。
【0020】また、各ACモータ26には回転数を検知
するホールIC等のセンサ31が取り付けられている。
センサ31の検知した回転数は制御指令部23にフィー
ドバックされるようになっている。
【0021】次に実施例の作用を述べる。
【0022】制御指令部は、リモコンから設定された温
度を室内温度センサの検知温度と比較して、各駆動回路
に位相制御信号を出力する。
【0023】正転駆動回路にあっては、トライアック2
2がAC電源30を位相制御してACモータ26の赤端
子に与える。ACモータ26は第1の巻線27を主巻線
として回転する。この回転を正転とすれば、図1におい
て下側モータ5dは時計方向に回転し、下側横流ファン
4が時計方向に回転するので、下送風機3dの吹出口か
ら冷気或いは暖気が吹き出されるようになる。
【0024】逆転駆動回路にあっては、トライアック2
2がAC電源30を位相制御してACモータ26の白端
子に与える。ACモータ26は第2の巻線28を主巻線
として回転する。この回転は、第1の巻線27の位相が
進むので、前記ACモータ26の正転に対し逆転であ
る。上側モータ5uは反時計方向に回転し、上側横流フ
ァン4が反時計方向に回転するので、上送風機3uの吹
出口から冷気或いは暖気が吹き出されるようになる。
【0025】以上により、各送風機3から、白抜きの矢
印で示す空気流が得られ、冷房・暖房時の快適空調が実
現される。なお、冷房時には上送風機3uのみを駆動す
るようにしてもよい。
【0026】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
【0027】(1)上下の送風機に同じモータを取付け
るようにしたので、モータ取付け作業が容易になると共
に配線の引き回しも簡素になり、生産性が向上する。ま
た、モータだけでなく接続端子やモータを支えるブラケ
ット、ネジ等も標準化され、部品管理が簡素化される。
【0028】(2)モータ駆動回路を逆相に接続するだ
けで正逆回転が得られると共に、モータ駆動回路もモー
タも上下送風機で同等であるので、上下の風量の制御が
バランスよく行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す床置室内機の透視図で
ある。
【図2】本発明のためのモータ駆動回路の回路図であ
る。
【図3】従来例を示すモータ駆動回路の回路図である。
【符号の説明】
1 床置室内機の筐体 3 送風機 3u 上送風機 3d 下送風機 5 モータ 5u 上側モータ 5d 下側モータ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床置される室内機の内部に上送風機と下
    送風機とを設けた空気調和機において、上送風機を駆動
    する上側モータと下送風機を駆動する下側モータとを互
    いに巻線構成が同一かつ正逆同等に回転可能なモータで
    構成し、上記上側及び下側モータを駆動する上下の駆動
    回路を同一回路構成とすると共に一方のモータを正転さ
    せ他方のモータを逆転するべく互いの駆動回路を上側及
    び下側モータに対して逆相に接続したことを特徴とする
    空気調和機。
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JP2015158320A (ja) * 2014-02-25 2015-09-03 株式会社富士通ゼネラル 空気調和機
CN107120724A (zh) * 2017-05-15 2017-09-01 珠海格力电器股份有限公司 贯流风叶及空调

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