JP3228343B2 - エレクトレットフィルターの製造方法 - Google Patents

エレクトレットフィルターの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気清浄機、掃除機、
OM機器、空調用機器等に用いることのできる繊維の脱
落や飛散のない低圧力損失で高い粒子除去効率を有する
エレクトレットフィルターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】エレクトレットの静電気力を利用して空
気中の塵埃を除去するエレクトレットフィルターおよび
その製造方法は特公昭56−47299、特公昭59−
15167に開示されている。前者はエレクトレット化
された無極性ポリマーフィルムをスプリットして小繊維
状化し、その各小繊維のすべてがホモ荷電された電荷を
有する不織布からなるエレクトレットフィルターであ
る。後者は合成繊維を材料とする多孔性シートをコロナ
放電加工によりエレクトレット成極化する方法に関する
ものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特公昭56−4729
9の開示技術によるエレクトレットフィルターはフィル
ムを小繊維状にスプリットして得られる不織布であっ
て、各繊維が連続したフィラメントでなく有限長の小繊
維であるため、該フィルターの打抜加工、溶着加工、プ
リーツ加工などのフィルターの二次加工時にスプリット
された小繊維片が不織布から脱落したり、フィルター使
用時に飛散するという問題があった。特公昭59−15
167の開示技術によるエレクトレットフィルターは原
料シートが合成繊維を材料とする多孔性シートをそのま
まエレクトレット成極化後、エアフィルターに用いるた
め、圧力損失で高いという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる問題を解
決するため鋭意検討した結果、本発明に到達したもので
あり、長繊維からなるエレクトレット不織布を嵩高処理
後、超音波溶着によるエンボス加工を施すことを特徴と
する低圧力損失で繊維の飛散のないエレクトレットフィ
ルターの製造方法に関する。
【0005】
【作用】本発明における長繊維のエレクトレット不織布
とは、溶融紡糸、メルトブロー紡糸、フラッシュ紡糸、
静電場紡糸などの製法で得られる繊維シートをエレクト
レット化した不織布であり、その中でもスパンボンド不
織布が最も好ましい例である。本発明においてエレクト
レット不織布を構成する繊維は長繊維がよく、いわゆる
フィラメントと呼ばれるものである。本発明におけるエ
レクトレット不織布はニードルパンチング加工、エンボ
ス加工、熱融着プレス加工などで寸法安定性よく加工さ
れたものが使用できる。本発明におけるエレクトレット
不織布はコロナ荷電、電界荷電や電子線照射されて作成
された不織布である。
【0006】本発明におけるエレクトレット不織布の材
料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4メ
チル1ペンテン、ポリ3メチル1ブチン、ポリエチレン
テレフタレート、ポリテトラフロロエチレン、ポリスチ
レン、などが挙げられる。本発明におけるエレクトレッ
ト不織布の繊維充填密度は特に限定するものではない
が、好ましい範囲を例示すると0.07〜0.25cc
/ccである。繊維充填密度は圧縮弾性試験機にて試料
に負荷する荷重を1.25g/cm2 とした時の試料の
厚さをTとすると次式から求められる値である。 繊維充填密度(cc/cc)=W÷(ρ×T×104) W:試料の目付(g/m2 ) ρ=試料を構成する材料の密度(g/cc) T=試料の厚さ(cm)
【0007】本発明において、スパンボンド法により形
成されるエレクトレット不織布を嵩高にする具体的な方
法としては、上、下一対のニップローラを不織布の長手
方向に複数組、直列にならべ、その回転の表面速度差か
ら不織布を一段あるいは多段で伸長するとか、不織布の
幅方向に拡幅して伸長するとか、これらの組み合わせな
どの方法が挙げられる。該エレクトレット不織布の伸長
比率は用いる不織布によって決められる訳であり、その
範囲を例示すると10〜200%であり、好ましくは1
0〜100%である。該エレクトレット不織布はその伸
長により、繊維密度の高い接合部がはずれ、密な繊維組
織が解放されると共に長繊維の伸縮により、立体的組織
となり嵩高性が発現されるのである。
【0008】本発明において伸長されて嵩高されたエレ
クトレット不織布はその状態でエレクトレットフィルタ
ーとして使用することができるが、フィルターの寸法安
定性を要求する場合には嵩高後に超音波溶着によりエン
ボス加工することができる。この場合のエンボス加工の
溶着部の模様は点状、線状などがあり、エンボス加工率
としては10%以下、好ましくは5%以下である。
【0009】本発明におけるエレクトレットフィルター
の繊維充填密度は0.01〜0.05cc/ccが好ま
しい。この範囲以下であるとフィルターとして強度不足
となり、この範囲以上では圧力損失が十分に改良され得
ないのである。一般に繊維充填密度を小さくすると圧力
損失、除去効率共に小さくなることはよく知られている
が、本発明における繊維充填密度の範囲においては圧力
損失の低下は顕著なるも、除去効率の低下は大きくない
という現象を見い出したものである。この現象はエレク
トレットフィルターを構成する繊維の繊維間距離が大き
くなっても、エレクトレットの静電気作用力がはるか遠
くまで働くと言うことは驚くべきことである。
【0010】第1図は本発明のエレクトレットフィルタ
ーの製造方法のひとつの例を示している。ニップローラ
1とニップローラ2は一定の速度比で回転させ、これに
エレクトレット不織布3を通すとこれらニップローラ間
で嵩高性を発現する。次いで、超音波ウエルダー4でエ
ンボス加工を施してエレクトレットフィルター5とす
る。次に実施例でもって、本発明を詳細に説明する。
【0011】
【実施例】
実施例1 目付50g/m2 、厚さ0.46mmのエレクトレット
化したスパンボンド(材料はポリプロピレン、繊度1デ
ニール)を図1に示す装置を用いて、ニップローラの速
度比1.3〜2.2の3水準について伸長による嵩高加
工のみを施した。次に、得られた試料を図2に示すフィ
ルター濾過試験機にて試験風速10cm/secにおけ
る圧力損失と除去効率(粒子は大気塵0.3〜0.5μ
m)を測定した。結果は表1に示した。フィルターの良
悪を示す尺度である。フィルター特性定数が3以上と極
めて大きく、未処理品である比較例1および比較例2に
比べて低圧力損失、高除去効率を示した。 フィルター特性定数=[−ln(1−E)]÷(ΔP) E:除去効率 ΔP:圧力損失
【0012】比較例2はニップロールの速度差が大きす
ぎることによる不織布の長手方向の繊維配向が著しくな
りすぎ、高密度化を招いた結果と考えられる。次いで、
実施例2を図1に従って超音波ウエルダーによるエンボ
ス加工を施した。結果を表2に示した。この結果より、
超音波溶着によるエンボス加工では除去効率の低下、圧
力損失の上昇はほとんど認められなかった。
【0013】
【発明の効果】本発明は上述のごとく、低圧力損失で高
除去効率を有する長繊維からなるエレクトレットフィル
ターであり、フィルターの二次加工時に繊維の脱落や飛
散のないエレクトレットフィルターとして、空気清浄
機、掃除機、OM機器など広汎な用途に用いることがで
きる。
【0014】
【図面の簡単な説明】
図1は本発明のエレクトレットフィルターを製造する方
法のひとつの例を示す概略図である。 1. ニップローラ 2. ニップローラ 3. エレクトレット不織布 4. 超音波ウエルダー 5. エレクトレットフィルター 図2はフィルター濾過特性試験装置の概略図である。 1. 試料 2. サンプルホルダー 3. マノスターゲージ 4. ブロアー 5. レーザーパーティクルカウンター 6. 流量計
【表1】
【表2】

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スパンボンド法により形成される長繊維
    からなるエレクトレット不織布を嵩高処理後、超音波溶
    着によるエンボス加工を施すことを特徴とする低圧力損
    失エレクトレットフィルターの製造方法。
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