JP3228117B2 - 自動変速機付内燃機関の制御装置 - Google Patents

自動変速機付内燃機関の制御装置

Info

Publication number
JP3228117B2
JP3228117B2 JP03744696A JP3744696A JP3228117B2 JP 3228117 B2 JP3228117 B2 JP 3228117B2 JP 03744696 A JP03744696 A JP 03744696A JP 3744696 A JP3744696 A JP 3744696A JP 3228117 B2 JP3228117 B2 JP 3228117B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel ratio
automatic transmission
air
control
internal combustion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03744696A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09209794A (ja
Inventor
淳 田端
正人 甲斐川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP03744696A priority Critical patent/JP3228117B2/ja
Publication of JPH09209794A publication Critical patent/JPH09209794A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3228117B2 publication Critical patent/JP3228117B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、空燃比を理論空
燃比より大きくしたリーンバーン運転を選択的に行うこ
とのできる内燃機関の制御装置に関し、特に自動変速機
が連結されている内燃機関の制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】省エネ化や環境保全のために内燃機関の
燃費を向上させることが強く望まれていることは周知の
とおりであり、そのために例えばガソリンエンジンで
は、空燃比を大きくしたリーンバーン運転の可能なエン
ジンが開発され、また実用化されている。このリーンバ
ーン運転は、理論空燃比より大きい空燃比の混合気をシ
リンダの内部に吸入して燃焼を生じさせる運転状態であ
るから、エンジントルクが低下し、また燃焼が不安定に
なってトルク変動が比較的大きくなるなどの特性があ
り、したがって通常は、車速が所定車速以上でかつスロ
ットル開度が比較的低開度の状態で実行することとして
いる。
【0003】一方、車両用の変速機として、エンジン負
荷や車速などの走行状態に基づいて変速を実行させる自
動変速機が多用されている。この種の自動変速機では、
変速時のエンジンを含む回転要素の回転変化に起因する
慣性力を、多板クラッチや多板ブレーキなどの摩擦係合
装置によって吸収し、出力トルクを滑らかに変化させる
ことによって変速ショックを防止している。その摩擦係
合装置は、油圧によって制御するように構成してあるの
で、変速過渡時に油圧を制御して円滑な変速を行わせて
いる。したがってその油圧は、摩擦係合装置にかかるト
ルクあるいは自動変速機に入力されるトルクに適合した
油圧に制御する必要があり、特に二つ以上の摩擦係合装
置の係合・解放状態を同時に切り換えて実行するいわゆ
るクラッチ・ツウ・クラッチ変速の場合には、入力トル
クに応じた油圧の制御が必要である。また自動変速機の
変速パターンは、駆動力や加速性あるいは燃費に大きく
影響し、例えば高速側の変速段を使用しやすい変速パタ
ーンであれば、燃費が良好になり、これとは反対に低速
側の変速段を使用しやすい変速パターンであれば、駆動
トルクが大きくなって加速性が向上する。
【0004】このようにエンジンと自動変速機とは、車
両の走行特性に大きく影響するが、従来では、エンジン
のリーンバーン制御と自動変速機の制御とを互いに独立
して個別に行っていたので、変速ショックが必ずしも充
分に改善されないなどの不都合があった。
【0005】そこで例えば、特開平5−209677号
公報に記載された発明では、自動変速機の制御油圧の学
習制御を、エンジントルクが不安定になるリーンバーン
時には禁止し、理論空燃比(ストイキ状態)もしくはそ
れより小さい空燃比の出力空燃比(リッチ状態)で実行
することとしている。またこの公報に記載された発明で
は、油圧の学習制御を実行している状態では、積極的に
ストイキ状態を維持し、エンジントルクを安定させた状
態で制御油圧の学習制御を行うようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来で
は、自動変速機への入力トルクが安定した状態で油圧の
学習制御を行うこととしているので、油圧の制御データ
や制御内容が正確になる。しかしながら上記従来の制御
装置は、リーンバーン運転と自動変速機での油圧の学習
制御とを互いに背反するものとしているために、リーン
バーン運転が制約されて燃費の向上効果が低下する不都
合があった。
【0007】また自動変速機が常時良好な状態にあると
は限らないうえに自動変速機の個体差があるので、制御
油圧や変速制御などの制御性が低下する場合もあり、こ
のような場合におけるリーンバーン制御と自動変速機の
制御とを関連させる技術が従来知られていず、したがっ
て例えば自動変速機の制御性が低下した状態でリーンバ
ーンが実行され、その結果、変速ショックが悪化した
り、あるいは駆動力が不足するなどドライバビリティが
悪化する可能性が多分にあった。
【0008】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たものであり、内燃機関のリーンバーン制御と自動変速
機の制御とをより積極的に関連づけることにより変速シ
ョックやドライバビリティの悪化を防止することを目的
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1に記載した発明は、油圧
によって摩擦係合装置を係合もしくは解放させることに
より変速を実行しかつフェイルによらない制御の不安定
状態とその不安定状態が解消されて達成される制御の安
定状態とに変化する自動変速機と、理論空燃比もしくは
それよりリッチな空燃比および理論空燃比よりリーンな
空燃比での運転の可能な内燃機関とを備えた車両におけ
る自動変速機付内燃機関の制御装置において、前記自動
変速機の前記安定状態を判定する手段と、該手段によっ
て自動変速機の前記安定状態が判定されない場合に前記
内燃機関のリーン空燃比での運転を不許可とする手段と
を備えていることを特徴とするものである。
【0010】したがって請求項1に記載した発明では
自動変速機が動作し始めた直後の低油温などによって制
御が不安定になる状態を経て自動変速機が安定していれ
ば、内燃機関でのリーン空燃比での運転が実行可能にな
るので、燃費を向上させることができ、また内燃機関の
リーンバーン運転を行っても自動変速機が安定状態にあ
るために、変速ショックが悪化することはない。
【0011】また請求項2に記載した発明は、油圧によ
って摩擦係合装置を係合もしくは解放させることにより
変速を実行する自動変速機と、理論空燃比もしくはそれ
よりリッチな空燃比および理論空燃比よりリーンな空燃
比での運転の可能な内燃機関とを備えた車両における自
動変速機付内燃機関の制御装置において、前記摩擦係合
装置の変速過渡期の油圧を学習する学習手段と、該学習
手段での油圧の学習が終了したことを判定する学習終了
判定手段と、該学習終了判定手段が前記油圧の学習の終
了を判定するまで前記内燃機関のリーン空燃比での運転
を禁止するリーンバーン禁止手段とを備えていることを
特徴とするものである。
【0012】したがって請求項2に記載した発明では、
先ず、自動変速機の油圧の学習制御が実行され、その学
習制御が終了した後に内燃機関のリーンバーン運転が行
われる。自動変速機の油圧の学習制御は、所定の油圧で
変速制御などを行い、その制御結果に基づいて油圧を補
正し、次回の制御に制御結果を反映させる制御であり、
したがって自動変速機の個体差や摩擦係合装置の経時変
化などを取り込むことになるから、学習終了判定手段に
よって学習制御の終了が判定された時点では、自動変速
機の油圧の制御が安定しており、したがってリーンバー
ン運転を行っても変速ショックが悪化することがなく、
またリーンバーン運転を行うことによって燃費が向上す
る。
【0013】さらに請求項3に記載した発明は、油圧制
御装置によって給排される油圧によって摩擦係合装置を
係合もしくは解放させることにより変速を実行しかつフ
ェイルによらずに前記油圧制御装置による油圧の制御性
が低下する自動変速機と、理論空燃比もしくはそれより
リッチな空燃比および理論空燃比よりリーンな空燃比で
の運転の可能な内燃機関とを備えた車両における自動変
速機付内燃機関の制御装置において、前記油圧制御装置
による油圧の制御性が低下したことを検出する油圧制御
性検出手段と、該油圧制御性検出手段で前記油圧の制御
性の低下が検出された場合に前記内燃機関のリーン空燃
比での運転を禁止するリーンバーン禁止手段とを備えて
いることを特徴とするものである。
【0014】自動変速機での油圧の制御性の低下は、油
温が低いためにオイルの粘度が高いこと、油圧の制御を
行うためのソレノイドバルブが電圧の低下などによって
正常に動作しないことなどが原因で発生する。請求項3
の発明では、このような制御性の低下を検出し、その検
出結果に基づいてリーンバーン運転が禁止される。した
がって変速ショックの悪化要因となる油圧制御性の低下
とリーンバーン運転とが重なることがないので、変速シ
ョックの悪化を防止することができる。
【0015】そして請求項4に記載した発明は、摩擦係
合装置を係合もしくは解放させることにより変速を実行
する自動変速機と、理論空燃比もしくはそれよりリッチ
な空燃比および理論空燃比よりリーンな空燃比での運転
の可能な内燃機関とを備えた車両における自動変速機付
内燃機関の制御装置において、前記自動変速機の変速を
制御する手段のフェイルを検出するフェイル検出手段
と、該フェイル検出手段により前記フェイルが検出され
た場合に、アクセルペダルの踏み込み量に応じた基本ス
ロットル開度が所定値より大きい開度にある時にリーン
空燃比での運転を禁止し、かつ前記基本スロットル開度
が前記所定値以下の低開度にあるときにリーン空燃比で
の運転を許可するリーンバーン制限手段とを備えている
ことを特徴とするものである。
【0016】請求項4に記載した発明では、フェイル検
出手段が自動変速機の変速を制御する手段のフェイルを
検出した場合には、自動変速機での正規の変速が実行で
きず、例えばシフトソレノイドバルブのフェイルが原因
となってアップシフトが生じてしまうことがある。この
ような場合、請求項4の発明では、基本スロットル開度
に応じて内燃機関のリーンバーン運転が制限される。す
なわち、基本スロットル開度が所定値より大きい場合に
は、リーンバーン運転が禁止されるので、自動変速機お
よび内燃機関の両方が、駆動トルクを低下させる状態と
なることが防止され、したがって駆動力もしくは加速性
の不足などドラバビリティの悪化が防止される。これと
は反対に基本スロットル開度が所定値以下であれば、大
きい出力が特には要求されていないので、リーン空燃比
での運転が許可され、その結果、リーン空燃比での運転
の期間が長くなって燃費が向上する。また一方、請求項
5の発明は、請求項1の構成における前記安定状態を判
定する手段が、リーンな空燃比での運転中に学習値が安
定状態になり、かつバッテリ電源がオンされてからの経
過時間、車両の工場出荷からの経過時間、車両の工場出
荷からの走行距離、車両の工場出荷からの変速回数の積
算値、変速機の油温およびバッテリ電圧のいずれかに基
づいて前記自動変速機の安定状態を判定するように構成
されていることを特徴とするものである。したがって請
求項5の発明では、リーンな空燃比での運転中におい
て、学習値が安定していない場合、リーンな空燃比での
運転中に学習値が安定状態になり、かつバッテリ電源が
オンされてからの経過時間、車両の工場出荷からの経過
時間、車両の工場出荷からの走行距離、車両の工場出荷
からの変速回数の積算値のいずれかが所定値以下の場合
に自動変速機が安定状態にないことが判定され、あるい
は変速機の油温が低い場合、バッテリ電圧が低電圧であ
る場合のいずれかにおいて、自動変速機が安定状態にな
いことが判定される。さらに、請求項6の発明は、請求
項2における前記学習終了判定手段が、前記油圧の学習
値が安定することによって学習の終了を判定するように
構成されていることを特徴とする制御装置である。した
がって請求項6の発明では、油圧の学習値が安定するこ
とにより油圧の学習の終了したことが判定され、その判
定がおこなわれるまでリーン空燃比での運転が禁止され
る。さらにまた、請求項7の発明は、請求項3における
前記油圧制御性検出手段が、前記自動変速機の油温と、
バッテリ電圧とのいずれかに基づいて油圧の制御性が低
下していることを検出するように構成されていることを
特徴とする制御装置である。したがって請求項7の発明
では、自動変速機の油温が低い場合と、バッテリ電圧が
低い場合とに自動変速機の油圧の制御性が低下している
ことが検出される。そしてまた、請求項8の発明は、請
求項4における前記フェイル検出手段が、第2速ないし
第5速でリーンバーン運転をおこなうドライブレンジが
設定されている場合に、前記自動変速機におけるシフト
ソレノイドバルブのフェイルを検出するように構成され
ていることを特徴とする制御装置である。したがって請
求項8の発明では、第2速ないし第5速でリーンバーン
運転をおこなうドライブレンジが設定されている場合
に、シフトソレノイドバルブがフェイルした場合にこれ
を検出してリーン空燃比での運転が制限される。
【0017】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図面に基づいて
より具体的に説明する。先ず、この発明で対象とするエ
ンジン1および自動変速機2を含む全体的な構成を説明
する。図6は、エンジン1および自動変速機2について
の制御系統図を示しており、アクセルペダル3の踏み込
み量に応じた信号がエンジン用電子制御装置4に入力さ
れている。またエンジン1の吸気ダクトには、スロット
ルアクチュエータ5によって駆動される電子スロットル
弁6が設けられており、この電子スロットル弁6は、ア
クセルペダル3の踏み込み量に応じて制御装置4からス
ロットルアクチュエータ5に制御信号が出力され、その
制御量に応じて開度が制御されるようになっている。
【0018】また、エンジン1の回転速度を検出するエ
ンジン回転速度センサ7、吸入空気量を検出するエアフ
ローメータ8、吸入空気の温度を検出する吸入空気温度
センサ9、上記電子スロットル弁6の開度θを検出する
スロットルセンサ10、車速Vを検出する車速センサ1
1、エンジン1の冷却水温度を検出する冷却水温センサ
12、ブレーキの作動を検出するブレーキスイッチ1
3、シフトレバー14の操作位置を検出する操作位置セ
ンサ15などが設けられている。それらのセンサから、
エンジン回転速度NE 、吸入空気温度Tha 、電子スロ
ットル弁6の開度θ、車速V、エンジン冷却水温THw
、ブレーキの作動状態BK、シフトレバー14の操作
位置Pshを表す信号が、エンジン用電子制御装置4およ
び変速用電子制御装置16に供給されるようになってい
る。なお、この変速用電子制御装置16には、上記の電
子スロットル弁6の開度θ、車速V、エンジン冷却水温
THw、ブレーキの作動状態BKの信号が入力されてい
る。
【0019】また、自動変速機2は、後述するように流
体継手の一種であるトルクコンバータを備えており、そ
のトルクコンバータにおけるタービンランナーの回転速
度を検出するタービン回転速度センサ17からタービン
回転速度NT を表す信号が変速用電子制御装置16に供
給されている。さらに、アクセルペダル3が最大操作位
置まで操作されたことを検出するキックダウンスイッチ
18からキックダウン操作を表す信号が変速用電子制御
装置16に入力されている。
【0020】エンジン用電子制御装置4は、中央演算処
理装置(CPU)、記憶装置(RAM,ROM)、入出
力インターフェースを備えたいわゆるマイクロコンピュ
ータであって、CPUはRAMの一時記憶機能を利用し
つつ予めROMに記憶されたプログラムに従って入力信
号を処理し、種々のエンジン制御を実行する。例えば、
燃料噴射量制御のために燃料噴射弁19を制御し、点火
時期制御のためにイグナイタ20を制御し、アイドルス
ピード制御のために図示しないバイパス弁を制御し、ト
ラクション制御を含む全てのスロットル制御を、スロッ
トルアクチュエータ5により電子スロットル弁6を制御
して実行する。これらの制御には、空燃比を理論空燃比
より大きくしたリーンバーン運転およびリーンバーン時
に一時的に空燃比を低下させるリッチスパイクならびに
トルク変動を抑制するための点火時期の遅角制御などが
含まれる。
【0021】変速用電子制御装置16も、上記のエンジ
ン用電子制御装置4と同様のマイクロコンピュータであ
って、CPUはRAMの一時記憶機能を利用し、予めR
OMに記憶されたプログラムに従って入力信号を処理す
るとともに、油圧制御回路21の各ソレノイド弁あるい
はリニアソレノイド弁を駆動するようになっている。例
えば、変速用電子制御装置16は、電子スロットル弁6
の開度に対応した大きさの出力圧PSLT を発生させるた
めにリニアソレノイド弁SLT、およびアキュームレータ
背圧を制御するためにリニアソレノイド弁SLN、ならび
にロックアップクラッチのスリップ量を制御し、また変
速過渡時の所定のクラッチあるいはブレーキの係合圧を
変速の進行に従いかつ入力トルクに応じて制御するため
にリニアソレノイド弁SLUをそれぞれ駆動する。
【0022】上記のエンジン1は、空燃比を理論空燃比
より大きくしたリーンバーン運転が可能であり、かつリ
ーンバーン運転中にNOx 吸収剤からNOx を放出させ
るために、空燃比を一時的にリッチ側に設定するリッチ
スパイクを実行するよう構成されている。そこでこのエ
ンジン1について説明すると、図7は吸排気系統を模式
的に示しており、ピストン30の頂部側に形成された燃
焼室31には、点火プラグ32が配置されている。また
この燃焼室31には、吸気弁33を有する吸気ポート3
4と、排気弁35を有する排気ポート36とが連通され
ている。
【0023】その吸気ポート34は、対応するマニホー
ルド37を介してサージタンク38に連結され、その各
マニホールド37には、吸気ポート34内に向けて燃料
を噴射する燃料噴射弁39が取り付けられている。また
サージタンク38は、吸気ダクト40およびエアフロー
メータ8を介してエアクリーナ41に連結され、吸気ダ
クト40内にスロットル弁6が配置されている。
【0024】一方、排気ポート36は、排気マニホール
ド42および排気管43を介してNOx 吸収剤44を内
蔵したケーシング45に接続され、さらにそのケーシン
グ45は排気管46を介して触媒コンバータ47に連結
されている。なお、この触媒コンバータ47は、三元触
媒48を内蔵している。
【0025】このエンジン1を制御する電子制御装置4
は、デジタルコンピュータからなり、双方向性バス49
によって相互に接続されたROM(リードオンリーメモ
リ)50、RAM(ランダムアクセスメモリ)51、C
PU(マイクロプロセッサ)52、入力ポート53およ
び出力ポート54を備えている。エアフローメータ8は
吸入空気量に比例した出力電圧を発生し、この出力電圧
がAD変換器55を介して入力ポート53に入力される
ようになっている。また入力ポート53にはエンジン回
転数を表す出力パルスを発生する回転数センサ7が接続
されている。一方、出力ポート54は対応する駆動回路
56,57を介してそれぞれ点火プラグ32および燃料
噴射弁39に接続されている。
【0026】上記のようにエンジン1は、燃料噴射弁3
9から燃料が供給されるよう構成されており、その燃料
噴射時間TAUは、 TAU=TP×Kt の式に基づいて算出される。ここでTPは基本燃料噴射
時間を表し、またKt は補正係数を表している。基本燃
料噴射時間TPはエンジン1のシリンダに供給される混
合気の空燃比を理論空燃比とするのに必要な燃料噴射時
間である。
【0027】この基本燃料噴射時間TPは予め実験によ
り求められ、1回転あたりの吸入空気量Q/NE (Qは
吸入空気量、NE はエンジン回転数)で表されるエンジ
ン負荷およびエンジン回転数NE の関数として図8に示
すようなマップの形で予めROM52内に記憶されてい
る。補正係数Kt はエンジン1内に供給される混合気の
空燃比を制御するための係数であって、Kt =1.0で
あれば、シリンダ内に供給される混合気は理論空燃比と
なる。これに対してKt <1.0となれば、シリンダ内
に供給される混合気の空燃比は理論空燃比より大きくな
り、エンジン1はリーンバーン運転されることになる。
さらにKt >1.0になれば、シリンダ内に供給される
混合気の空燃比は理論空燃比よりも小さくなり、いわゆ
るリッチ状態となる。
【0028】図7に示すエンジンでは、通常、例えばK
t =0.7もしくは0.6程度に維持されており、した
がってリーンバーン運転が行われる。図9は、燃焼室3
1から排出される排気ガス中の代表的な成分の濃度を概
略的に示している。この図9から知られるように、燃焼
室31から排出される未燃焼のHC、COの濃度は、燃
焼室31に供給される混合気の空燃比がリッチになるほ
ど増大し、燃焼室31から排出される排気ガス中の酸素
O2 の濃度は燃焼室31内に供給される混合気の空燃比
がリーンになるほど増大する。
【0029】ケーシング45内に収容されているNOx
吸収剤44は、例えばアルミナを担体とし、この担体上
に例えばカリウムK、ナトリウムNa 、リチウムLi 、
セシウムCs のようなアルカリ金属、バリウムBa 、カ
ルシウムCa のようなアルカリ土類、ランタンLa 、イ
ットリウムYのような希土類から選ばれた少なくとも一
つと、白金Pt のような貴金属とが担持されている。
【0030】吸気ダクトおよびNOx 吸収剤44の上流
の排気管路内に供給された空気と燃料との比を「NOx
吸収剤44への流入排気ガスの空燃比」とすると、この
NOx 吸収剤44は、流入排気ガスの空燃比がリーンの
ときにNOx 吸収し、流入排気ガス中の酸素濃度が低下
すると、吸収したNOx を放出するNOx の吸収放出作
用を行う。
【0031】なお、NOx 吸収剤44の上流の排気管路
内に燃料あるいは空気が供給されない場合には、流入排
気ガスの空燃比が燃焼室31内に供給される混合気の空
燃比に一致し、したがってこの場合には、NOx 吸収剤
44は燃焼室31内に供給される混合気の空燃比がリー
ンの時にNOx を吸収し、燃焼室31内に供給される混
合気中の酸素濃度が低下すると、吸収したNOx を放出
することになる。
【0032】前述したように図7に示すエンジンでは、
通常、シリンダ内に供給される混合気はリーン(例えば
Kt =0.7)に維持されており、このとき発生するN
Oxは、NOx 吸収剤44に吸収される。ところがリー
ン混合気が燃焼されつづけると、NOx 吸収剤44によ
るNOx 吸収能力が飽和してしまい、しばらくしてNO
x 吸収剤44によりNOx を吸収できなくなってしま
う。そこでこの発明にかかる制御装置は、リーン混合気
が継続して燃焼されたときには図10に示すようにシリ
ンダ内に供給される混合気を一時的にリッチ(Kt =K
K)に制御し、それによってNOx 吸収剤44に吸収さ
れたNOx をNOx 吸収剤44から放出させる。すなわ
ちリッチスパイクを実行する。
【0033】その場合、単にシリンダ内に供給される混
合気をリーン空燃比からリッチ空燃比に切り換えるとエ
ンジン出力トルクが変動するので、そのような事態が生
じないようにリーン空燃比とリッチ空燃比とが設定され
ている。すなわち図11に示すように、エンジン出力ト
ルクは出力空燃比(11.0〜12.0)を境として空
燃比がリーン側になるとエンジン出力トルクが低下し、
また空燃比がリッチ側になってもエンジン出力トルクは
低下する。
【0034】したがって図11に示すようにエンジン出
力トルクが等しくなるリーン空燃比(KL)とリッチ空
燃比(KK)とが存在することになる。そこで燃焼室3
1においてリーン混合気を燃焼すべきときには、そのと
きの空燃比をリーン空燃比(KL)とし、燃焼室31内
でリッチ混合気を燃焼すべきときにはその時の空燃比を
リッチ空燃比(KK)とするとともに点火時期をそれぞ
れの空燃比に対応した値に切り換えるようにしている。
このようにリーン空燃比およびリッチ空燃比を予め定め
ると、リーン空燃比からリッチ空燃比に切り換えられた
とき、およびリッチ空燃比からリーン空燃比に切り換え
られたときに、エンジン出力トルクの変動やショックが
抑制される。
【0035】なお、この実施例では、リーン空燃比(K
L)が予め例えばKt =0.7相当に設定されており、
したがってこのリーン空燃比を用いたときのエンジン出
力トルクと等しい出力トルクが得られるようにリッチ空
燃比(KK)が設定される。この場合、このリッチ空燃
比(KK)はエンジン負荷Q/NE とエンジン回転数N
E との関数になり、このリッチ空燃比(KK)は図12
に示すようにエンジン負荷Q/NE およびエンジン回転
数NE の関数の形で予めROM50に記憶されている。
【0036】また、NOx 吸収剤44からのNOx の放
出作用は、一定量のNOx がNOx吸収剤44に吸収さ
れたとき、例えばNOx 吸収剤44の吸収能力の50%
程度までNOx が吸収されたときに行われる。NOx 吸
収剤44に吸収されるNOxの量はエンジンから排出さ
れる排気ガスの量と排気ガス中のNOx 濃度に比例し、
この場合、排気ガス量は吸入空気量に比例し、排気ガス
中のNOx 濃度はエンジン負荷に比例するので、NOx
吸収剤44に吸収されるNOx 量は正確には吸入空気量
とエンジン負荷との積の累積値から推定することができ
るが、制御を単純にするためには、エンジン回転数の累
積値からNOx 吸収剤44に吸収されているNOx 量を
推定してもよい。
【0037】つぎに上記のエンジンにおけるリッチスパ
イクの制御について説明する。図13は、前記電子制御
装置4により一定時間毎に実行されるルーチンを示して
いる。先ず、ステップ1において基本燃料噴射時間TP
に対する補正係数Kt が1.0よりも小さいか否か、す
なわちリーンバーン運転が行われているか否かが判別さ
れる。Kt ≧1.0のとき、すなわちシリンダ内に供給
されている混合気が理論空燃比またはリッチ空燃比のと
きには特に制御を行うことなくこのルーチンから抜け
る。
【0038】これに対してKt <1.0のとき、すなわ
ちリーン混合気が燃焼されているときには、ステップ2
に進んで現在のエンジン回転数NE にΣNE を加算した
結果がΣNE とされる。したがってΣNE はエンジン回
転数NE の累積値を示している。ついでステップ3で
は、累積回転数ΣNE が一定値SNE よりも大きいか否
かが判別される。この一定値SNE はNOx 吸収剤44
にそのNOx 吸収能力の例えば50%のNOx 量が吸収
されていると推定される累積回転数を示している。ΣN
E ≦SNE のときにはリターンし、ΣNE >SNE のと
き、すなわちNOx 吸収剤44にそのNOx 吸収能力の
50%のNOx 量が吸収されていると推定されたときに
はステップ4に進んでNOx 放出フラグがセットされ
る。NOx 放出フラグがセットされると、後述するよう
にシリンダ内に供給される混合気がリッチに切り換えら
れるとともに、混合気の空燃比に応じて点火時期が遅角
される。
【0039】ついでステップ5では、カウント値Cが1
だけインクリメントされる。ついでステップ6ではカウ
ント値Cが一定値C0 よりも大きくなったか否か、すな
わち例えば0.5秒経過したか否かが判別される。C≦
C0 のときにはリターンし、C>C0 になると、ステッ
プ7に進んでNOx 放出フラグがリセットされる。NO
x 放出フラグがリセットされると、後述するようにシリ
ンダ内に供給される混合気がリッチからリーンに切り換
えられる。したがってシリンダ内に供給される混合気は
0.5秒の間、リッチに制御されることになる。ついで
ステップ8において累積回転数ΣNE およびカウント値
Cがクリアされる。
【0040】図14は、燃料噴射時間TAUの算出ルー
チンを示しており、このルーチンはエンジン用電子制御
装置4により一定時間毎(またはクランク軸の一定回転
角度毎)に実行される。図14において、先ずステップ
10で図9に示すマップから基本燃料噴射時間TPが算
出される。ついでステップ11ではNOx 放出フラグが
セットされているか否かが判別される。NOx 放出フラ
グがセットされていないときにはステップ12,13に
進んで補正係数Kt が例えば0.7とされ、ついでステ
ップ14に進む。ステップ14では燃料噴射時間TAU
(=TP×Kt)が算出される。このときにはシリンダ
内に供給される混合気がリーンとされる。
【0041】一方、ステップ11においてNOx 放出フ
ラグがセットされたと判断されたときには、ステップ1
5に進んで図12に示す関係からKKが算出される。つ
いでステップ16では補正係数Kt の値がKKにされ、
ステップ14に進む。したがってこのときにはシリンダ
内に供給される混合気がリッチ空燃比とされる。
【0042】ところでエンジンなどの経年変化によって
実際の空燃比が制御した空燃比からずれることがある。
このような場合には、例えば空燃比センサ(図示せず)
を排気ポート36に設置し、検出された実際の空燃比に
基づいて制御値を補正することが好ましい。
【0043】さらに、リーン運転中に空燃比を一時的に
リッチ側に設定するリッチスパイクを行う場合、シリン
ダに供給される混合気の空燃比を小さくしても燃焼室3
1内での混合気の空燃比が遅れて変化することがある。
これは、リーン運転中では吸気ポート34の壁面が乾い
た状態にあり、ここにリッチ空燃比の混合気を供給する
と、混合気に含まれる燃料の一部が吸気ポートの壁面に
付着し、その分、シリンダ内での混合気中の燃料の量が
少なくなることに起因している。
【0044】したがってリッチスパイクの制御開始時点
に遅れて燃焼室31内の空燃比が小さくなる。そのため
リッチスパイクの制御開始と同時に点火時期を変更する
と、過渡的に空燃比と点火時期とが不適合状態となり、
エンジン出力トルクの変動が大きくなることが考えられ
る。このような事態を未然に回避するために、空燃比を
リーンからリッチに変更し、あるいはリッチからリーン
に変更する場合に、点火時期を空燃比の変更に遅らせて
変更し、あるいは点火時期を徐々に変更することが好ま
しい。あるいは空燃比をリーンからリッチに変更する場
合に、壁面への燃料の付着を補うように制御開始時に燃
料噴射量を増大させ、またリッチからリーンに変更する
場合、壁面からの燃料の離脱によるリッチ化を是正する
ように制御開始時に燃料噴射量を減少させることが好ま
しい。これらの空燃比を切り換える場合の過渡的な制御
は、特開平6−193487号公報に具体的に記載され
ている。
【0045】上記のリーンバーン運転は、排気ガスや乗
り心地を悪化させない状態で実行され、そのためにリー
ンバーン運転の許可領域が第2速以上の各変速段ごとに
設定されている。この許可領域は、エンジン回転数NE
と基本スロットル開度TTAとをパラメータとして設定さ
れたものであり、その一例を図15に示してある。図1
5において、ハッチングを施してある領域がリーンバー
ン運転が行われる領域であるが、基本スロットル開度T
TAがゼロの状態すなわちアイドリング状態では、エンジ
ンの回転が不安定になることを防止するために空燃比を
ストイキもしくはリッチに設定する。
【0046】つぎに上記のエンジン1に連結された自動
変速機2について説明する。図16において、エンジン
1にトルクコンバータ60を介して自動変速機2が連結
されている。このトルクコンバータ60は、エンジン1
のクランク軸61に連結されたポンプインペラ62と、
自動変速機2の入力軸63に連結されたタービンランナ
ー64と、これらポンプインペラ62およびタービンラ
ンナー64の間を直結するロックアップクラッチ65
と、一方向クラッチ66によって一方向の回転が阻止さ
れているステータ67とを備えている。
【0047】上記自動変速機2は、ハイおよびローの2
段の切り換えを行う副変速部68と、後進ギヤ段および
前進4段の切り換えが可能な主変速部69とを備えてい
る。副変速部68は、サンギヤS0 、リングギヤR0 、
およびキャリヤK0 に回転可能に支持されてそれらサン
ギヤS0 およびリングギヤR0 に噛み合わされているピ
ニオンP0 から成る遊星歯車装置70と、サンギヤS0
とキャリヤK0 との間に設けられたクラッチC0 および
一方向クラッチF0 と、サンギヤS0 とハウジング71
との間に設けられたブレーキB0 とを備えている。
【0048】主変速部69は、サンギヤS1 、リングギ
ヤR1 、およびキャリヤK1 に回転可能に支持されてそ
れらサンギヤS1 およびリングギヤR1 に噛み合わされ
ているピニオンP1 からなる第1遊星歯車装置72と、
サンギヤS2 、リングギヤR2 、およびキャリヤK2 に
回転可能に支持されてそれらサンギヤS2 およびリング
ギヤR2 に噛み合わされているピニオンP2 からなる第
2遊星歯車装置73と、サンギヤS3 、リングギヤR3
、およびキャリヤK3 に回転可能に支持されてそれら
サンギヤS3 およびリングギヤR3 に噛み合わされてい
るピニオンP3 からなる第3遊星歯車装置74とを備え
ている。
【0049】上記サンギヤS1 とサンギヤS2 とは互い
に一体的に連結され、リングギヤR1 とキャリヤK2 と
キャリヤK3 とが一体的に連結され、そのキャリヤK3
は出力軸75に連結されている。また、リングギヤR2
がサンギヤS3 に一体的に連結されている。そして、リ
ングギヤR2 およびサンギヤS3 と中間軸76との間に
第1クラッチC1 が設けられ、サンギヤS1 およびサン
ギヤS2 と中間軸76との間に第2クラッチC2 が設け
られている。
【0050】またブレーキ手段として、サンギヤS1 お
よびサンギヤS2 の回転を止めるためのバンド形式の第
1ブレーキB1 がハウジング71に設けられている。ま
た、サンギヤS1 およびサンギヤS2 とハウジング71
との間には、第1一方向クラッチF1 および第2ブレー
キB2 が直列に設けられている。この第1一方向クラッ
チF1 は、サンギヤS1 およびサンギヤS2 が入力軸6
3と反対の方向へ逆回転しようとする際に係合させられ
るように構成されている。
【0051】キャリヤK1 とハウジング71との間には
第3ブレーキB3 が設けられており、リングギヤR3 と
ハウジング71との間には、第4ブレーキB4 と第2一
方向クラッチF2 とが並列に設けられている。この第2
一方向クラッチF2 は、リングギヤR3 が逆回転しよう
とする際に係合させられるように構成されている。上記
クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキB0 ,B1 ,B2
,B3 ,B4 は、油圧が作用することにより摩擦材が
係合させられる油圧式摩擦係合装置である。
【0052】上記の自動変速機では、前進5段と後進段
とを設定することができ、これらの変速段を設定するた
めの各摩擦係合装置の係合・解放の状態を図17の係合
作動表に示してある。なお、図17において○印は係合
状態、×印は解放状態をそれぞれ示す。
【0053】また、変速用電子制御装置16は、基本ス
ロットル弁開度TTA(アクセルペダルの踏み込み量に対
して所定の非線形特性で変換したスロットル開度)およ
び車速Vならびにこれらをパラメータとした変速線図に
基づいて自動変速機2の変速段やロックアップクラッチ
65の係合状態を決定し、この決定された変速段および
係合状態が得られるように油圧制御回路21におけるN
o .1ないしNo .3のソレノイド弁SOL1 ,SOL2 ,
SOL3 を駆動し、エンジンブレーキを発生させる際に
は、No .4のソレノイド弁SOL4 を駆動するよう構成
されている。
【0054】他方、上記のロックアップクラッチ65
は、自動変速機2の第1速および第2速では解放される
が、第3速および第4速では、基本スロットル弁開度T
TAおよび車速Vに基づいて解放、スリップ、係合のいず
れかの領域が判定され、スリップ領域であればロックア
ップクラッチ65がスリップ制御され、係合領域であれ
ば係合させられる。このスリップ制御は、エンジン1の
回転変動を吸収しつつトルクコンバータ60の回転損失
を可及的に抑制するためのものである。
【0055】図18は、シフトレバー14の操作位置を
示している。図18において、車両の前後方向の6つの
操作位置と車両の左右方向の2つの操作位置との組み合
せにより、シフトレバー14を8つの操作位置へ操作可
能に支持する図示しない支持装置によってシフトレバー
14が支持されている。そしてPはパーキングレンジ位
置、Rはリバースレンジ位置、Nはニュートラルレンジ
位置、Dはドライブレンジ位置、“4”は第4速までの
変速段を設定する“4”レンジ位置、“3”は第3速ま
での変速段を設定する“3”レンジ位置、“2”は第2
速までの変速段を設定する“2”レンジ位置、Lは第1
速以上の変速段へのアップシフトを禁止するローレンジ
位置をそれぞれ示す。
【0056】図17に示すように上記の自動変速機2
は、第2速と第3速との間の変速が、第3ブレーキB3
と第2ブレーキB2 との係合状態を共に切り換えるクラ
ッチ・ツウ・クラッチ変速となる。その変速制御は、パ
ワーオン/オフの状態やシフトアップ/ダウンの状態に
応じて、変速に関与する摩擦係合装置をアンダーラップ
もしくはオーバーラップ状態に制御する必要があり、具
体的には、第2ブレーキB2 あるいは第3ブレーキB3
の油圧を、入力トルクあるいは変速の進行状況に基づい
て制御する必要がある。そこで上記の油圧制御回路21
には、この変速を円滑かつ迅速に実行するために、図1
9に示す回路が組み込まれている。以下、簡単にその構
成を説明する。
【0057】図19において符号80は 1-2シフトバル
ブを示し、また符号81は 2-3シフトバルブを示し、さ
らに符号82は 3-4シフトバルブを示している。これら
のシフトバルブ80,81,82の各ポートの各変速段
での連通状態は、それぞれのシフトバルブ80,81,
82の下側に示しているとおりである。なお、その数字
は各変速段を示す。その 2-3シフトバルブ81のポート
のうち第1速および第2速で入力ポート83に連通する
ブレーキポート84に、第3ブレーキB3 が油路85を
介して接続されている。この油路にはオリフィス86が
介装されており、そのオリフィス86と第3ブレーキB
3 との間にダンパーバルブ87が接続されている。この
ダンパーバルブ87は、第3ブレーキB3 にライン圧が
急激に供給された場合に少量の油圧を吸入して緩衝作用
を行うものである。
【0058】また符号88は B-3コントロールバルブで
あって、第3ブレーキB3 の係合圧をこの B-3コントロ
ールバルブ88によって直接制御するようになってい
る。すなわちこの B-3コントロールバルブ88は、スプ
ール89とプランジャ90とこれらの間に介装したスプ
リング91とを備えており、スプール89によって開閉
される入力ポート92に油路85が接続され、またこの
入力ポート92に選択的に連通させられる出力ポート9
3が第3ブレーキB3 に接続されている。さらにこの出
力ポート93は、スプール89の先端側に形成したフィ
ードバックポート94に接続されている。一方、前記ス
プリング91を配置した箇所に開口するポート95に
は、 2-3シフトバルブ81のポートのうち第3速以上の
変速段でDレンジ圧を出力するポート96が油路97を
介して連通されている。またプランジャ90の端部側に
形成した制御ポート98には、ロックアップクラッチ用
リニアソレノイドバルブSLUが接続されている。
【0059】したがって B-3コントロールバルブ88
は、スプリング91の弾性力とポート95に供給される
油圧とによって調圧レベルが設定され、かつ制御ポート
98に供給される信号圧が高いほどスプリング91によ
る弾性力が大きくなるように構成されている。
【0060】さらに図19中、符号99は 2-3タイミン
グバルブであって、この 2-3タイミングバルブ99は、
小径のランドと2つの大径のランドとを形成したスプー
ル100と第1のプランジャ101とこれらの間に配置
したスプリング102とスプール100を挟んで第1の
プランジャ101とは反対側に配置された第2のプラン
ジャ103とを有している。この 2-3タイミングバルブ
99の中間部のポート104に油路105が接続され、
またこの油路105は、 2-3シフトバルブ81のポート
のうち第3速以上の変速段でブレーキポート104に連
通させられるポート106に接続されている。
【0061】さらにこの油路105は途中で分岐して、
前記小径ランドと大径ランドとの間に開口するポート1
07にオリフィスを介して接続されている。この中間部
のポート104に選択的に連通させられるポート108
は油路109を介してソレノイドリレーバルブ110に
接続されている。そして第1のプランジャ101の端部
に開口しているポートにロックアップクラッチ用リニア
ソレノイドバルブSLUが接続され、また第2のプランジ
ャ103の端部に開口するポートに第2ブレーキB2 が
オリフィスを介して接続されている。
【0062】前記油路97は第2ブレーキB2 に対して
油圧を供給・排出するためのものであって、その途中に
は小径オリフィス111とチェックボール付きオリフィ
ス112とが介装されている。またこの油路97から分
岐した油路113には、第2ブレーキB2 から排圧する
場合に開くチェックボールを備えた大径オリフィス11
4が介装され、この油路113は以下に説明するオリフ
ィスコントロールバルブ115に接続されている。
【0063】オリフィスコントロールバルブ115は第
2ブレーキB2 からの排圧速度を制御するためのバルブ
であって、そのスプール116によって開閉されるよう
に中間部に形成したポート117には第2ブレーキB2
が接続されており、このポート117より図での下側に
形成したポート118に前記油路113が接続されてい
る。第2ブレーキB2 を接続してあるポート117より
図での上側に形成したポート119は、ドレインポート
に選択的に連通させられるポートであって、このポート
119には、油路120を介して前記 B-3コントロール
バルブ88のポート121が接続されている。なおこの
ポート121は、第3ブレーキB3 を接続してある出力
ポート93に選択的に連通させられるポートである。
【0064】オリフィスコントロールバルブ115のポ
ートのうちスプール116を押圧するスプリングとは反
対側の端部に形成した制御ポート122が油路123を
介して、 3-4シフトバルブ82のポート124に接続さ
れている。このポート124は、第3速以下の変速段で
第3ソレノイドバルブSOL3 の信号圧を出力し、また第
4速以上の変速段で第4ソレノイドバルブSOL4 の信号
圧を出力するポートである。さらにこのオリフィスコン
トロールバルブ115には、前記油路105から分岐し
た油路125が接続されており、この油路125を選択
的にドレインポートに連通させるようになっている。
【0065】なお、前記 2-3シフトバルブ81において
第2速以下の変速段でDレンジ圧を出力するポート12
6が、前記 2-3タイミングバルブ99のうちスプリング
102を配置した箇所に開口するポート127に油路1
28を介して接続されている。また 3-4シフトバルブ8
2のうち第3速以下の変速段で前記油路97に連通させ
られるポート129が油路130を介してソレノイドリ
レーバルブ110に接続されている。
【0066】そして図19中、符号131は第2ブレー
キB2 用のアキュームレータを示し、その背圧室には、
リニアソレノイドバルブSLNが出力する油圧に応じて調
圧されたアキュームレータコントロール圧が供給されて
いる。なおこのアキュームレータコントロール圧は、入
力トルクに応じて制御され、リニアソレノイドバルブS
LNの出力圧が低いほど高い圧力になるように構成されて
いる。したがって第2ブレーキB2 の係合・解放の過渡
的な油圧は、リニアソレノイドバルブSLNの信号圧が低
いほど高い圧力で推移するようになっている。またその
リニアソレノイドバルブSLUの信号圧を一時的に低くす
ることにより、第2ブレーキB2 の係合圧を一時的に高
くすることができる。
【0067】また符号132は C-0エキゾーストバルブ
を示し、さらに符号133はクラッチC0 用のアキュー
ムレータを示している。なお C-0エキゾーストバルブ1
32は2速レンジでの第2速のみにおいてエンジンブレ
ーキを効かせるためにクラッチC0 を係合させるように
動作するものである。
【0068】したがって、上述した油圧回路によれば、
B-3コントロールバルブ88のポート121がドレイン
に連通していれば、第3ブレーキB3 の係合圧を B-3コ
ントロールバルブ88によって直接調圧することがで
き、またその調圧レベルをリニアソレノイドバルブSLU
によって変えることができる。またオリフィスコントロ
ールバルブ115のスプール116が、図の左半分に示
す位置にあれば、第2ブレーキB2 はこのオリフィスコ
ントロールバルブ115を介して油路113に連通させ
られるので、大径オリフィス114を介して排圧が可能
になり、したがって第2ブレーキB2 からのドレイン速
度を制御することができる。
【0069】上述した自動変速機2における各摩擦係合
装置の係合圧は、エンジン1でのスロットル開度θに応
じて制御されるライン圧によって決まる圧力になるが、
例えばクラッチ・ツウ・クラッチ変速である第2速と第
3速との間の変速の際の第3ブレーキB3 の係合圧PB3
は、変速の進行状況に基づいて制御される。例えば第2
速から第3速へのアップシフトの場合には、第2ブレー
キB2 と共に所定のトルク容量をもついわゆるオーバー
ラップ気味に制御されて入力回転数が第3速の同期回転
数に低下することを促進させる。また反対に第3速から
第2速へのダウンシフトの際には、第3ブレーキB3 の
係合圧を低い圧力に維持していわゆるアンダーラップ気
味に制御し、入力回転数が第2速の同期回転数に上昇す
ることを促進させる。また第2速へのダウンシフトの変
速終期には、最終的には解放される第2ブレーキB2 の
係合圧を一時的に高くしてトルクを低下させることによ
り、捩りトルクに起因するショックを防止する。
【0070】上記のように自動変速機2の油圧の制御の
ためには、自動変速機2に入力されるトルクをデータと
して得る必要があり、これは通常、学習制御によって行
われる。ここで学習制御とは、制御値を制御結果に基づ
いて修正し、次回の制御に反映させる制御であり、エン
ジン1および自動変速機2の安定状態で実行される。誤
ったデータを取り込まないためである。そしてこの発明
の制御装置では、油圧の学習制御をエンジン1の運転状
態に応じて以下のようにして実行する。
【0071】図1はその制御ルーチンを示しており、先
ず、ステップ21で入力信号の処理を行い、つぎにドラ
イブ(D)レンジが選択されているか否かを判断する
(ステップ22)。この実施例においては、Dレンジの
第2速ないし第5速でリーンバーン運転を実施すること
としているからである。そしてこのDレンジが選択され
ているか否かの判断は、シフトレバー14がDレンジ位
置に設定されることに起因して、操作位置検出センサ1
5が出力する信号に基づいて判断することができる。
【0072】ステップ22で否定判断された場合には、
特に制御を行うことなくリターンし、また肯定判断され
た場合には、エンジントルクの推定を開始しているか否
かを判断する(ステップ23)。これは、クラッチ・ツ
ウ・クラッチ変速である第2速と第3速との間の変速に
関与する摩擦係合装置(例えば第3ブレーキB3 )の油
圧を制御するためであり、エンジン1の1回転あたりの
吸入空気量Q/NE 、吸気管負圧PM、吸入空気量GN
などとエンジン回転数NE などとに基づいて公知の方法
で推定することができる。ステップ23では、その推定
エンジントルクに基づいて自動変速機2の油圧を決定す
る制御が開始されたか否か、あるいは油圧の切換えのタ
イミングを判断する。
【0073】ステップ23で否定判断された場合には、
特に制御を行うことなくリターンし、また肯定判断され
た場合には、エンジン1に供給する混合気の空燃比がリ
ーンに設定されているリーン制御中か否かを判断する
(ステップ24)。これは前述した図13におけるステ
ップ21と同様な判断ステップであり、燃料噴射時間の
補正係数Kt が“1.0”より小さい値に設定されてい
るか否かよって判断することができる。リーン制御中で
あれば、学習値△DSLU が安定しているか否かを判断す
る(ステップ25)。ここで学習値△DSLU は、前述し
たリニアソレノイドバルブSLUのデューティ比の補正値
であり、これによって第2速と第3速との間の変速の際
の油圧を制御する。この学習値△DSLU が安定した値に
なっていれば、油圧特性が安定しているものと判断する
ことができる。したがってステップ25がこの発明にお
ける学習手段および学習終了判定手段に相当する。
【0074】なお、油圧学習制御は、クラッチ・ツウ・
クラッチ変速の際のタイアップ状態もしくはオーバーシ
ュート状態に基づく学習制御の他に、例えば係合圧のフ
ィードバック制御を行っている状態での学習制御なども
あり、これらいずれの学習制御も特開昭63−2917
38号公報などで公知の方法・装置によって行うことが
できる。
【0075】したがってステップ25で肯定判断された
場合には、ステップ26に進んで、バッテリ電源がON
されてからの経過時間TS が所定の基準値TA 以上か否
かを判断する。これは、自動変速機2の使用が開始され
てからの経過時間の判断と同様であり、使用開始からあ
る程度の時間が経過すれば、摩擦係合装置の摩擦係数な
どの特性が安定するので、その安定状態を判断すること
になる。したがってこの経過時間TS による判断に替え
て、車両の工場出荷からの走行距離や変速回数の積算値
などに基づいて判断してもよい。これらステップ25,
26がこの発明において自動変速機2の安定状態を判断
する手段に相当する。
【0076】上記のステップ25,26で共に肯定判断
され、自動変速機2が安定しているとされた場合には、
リーン制御を継続する(ステップ27)。その制御は前
述したとおりである。またリーン制御中でのエンジント
ルクを推定する(ステップ28)。これは、例えば図1
1に示す空燃比とエンジントルクとの関係に基づいて行
うことができる。したがってステップ27がリーン空燃
比での運転を許可する手段に相当する。
【0077】そしてこのようにして得られたエンジント
ルクの値に基づいて自動変速機2での変速過渡時の油圧
を決定する(ステップ29)。その油圧としては、例え
ば第2速から第3速へのアップシフトの際の第3ブレー
キB3 の油圧やアキュームレータ背圧、切換えバルブの
タイミング制御のための油圧などがある。
【0078】一方、自動変速機2が安定状態にない場
合、すなわちステップ25もしくはステップ26で否定
判断された場合には、リーン制御を中止して空燃比を理
論空燃比(ストイキ状態)もしくは出力空燃比(リッチ
状態)に変更する(ステップ30)。その場合、前述し
たNOx 放出フラグをリセットする。また空燃比がリッ
チ状態でのエンジントルクの推定を行う(ステップ3
1)。これは、例えば図11に示す空燃比とエンジント
ルクとの関係に基づいて行うことができる。そしてステ
ップ29に進んで油圧を決定する。したがってステップ
30がこの発明のリーン空燃比での運転を不許可にする
手段もしくはリーンバーン禁止手段あるいはリーンバー
ン制限手段に相当する。
【0079】さらにリーン制御中でないことによりステ
ップ24で否定判断された場合には、ステップ31に進
んでリッチ状態でのエンジントルクの推定を行い、これ
に基づいて油圧を決定する(ステップ29)。
【0080】したがって上述した制御によれば、リーン
制御中であっても自動変速機2の油圧の学習制御を行
い、その値が安定していることに基づいてリーン制御を
継続するので、リーンバーン運転の期間が長くなり、そ
の結果、燃費を従来になく改善することが可能になる。
また自動変速機2が安定していることにより変速ショッ
クを防止することができる。
【0081】上述した例は、自動変速機2の使用開始後
での特性の安定に基づくリーン制御の実行の例である
が、自動変速機2の不安定状態は通常の走行時にも生じ
ることがあり、その場合には、以下に述べるように制御
する。
【0082】すなわち図2に示す例は、自動変速機2の
始動時の不安定状態および電圧の低下に起因する不安定
状態での制御例であり、したがって図1に示す制御例と
は、自動変速機2の不安定判断プロセスが異なっている
のみで、他の制御プロセスは図1に示す制御ルーチンと
同じである。具体的に説明すると、図1に示すフローチ
ャートにおけるステップ25が、自動変速機2の油温T
O が基準温度α以上か否かの判断プロセスに置き換えら
れ、またステップ26が、バッテリ電圧VB が基準電圧
β以上か否かの判断プロセスに置き換えられ、その他の
制御プロセスは図1に示すフローチャートと同じであ
る。
【0083】したがって図2に示す制御例では、リーン
制御中(ステップ24で肯定判断された場合)であって
自動変速機2の油温TO が基準温度α以上であれば、ス
テップ25−1で肯定判断され、その場合はステップ2
6−1に進んでバッテリ電圧VB が基準電圧β以上か否
かを判断する。このステップ26−1で肯定判断されれ
ば、ステップ27に進んでリーン制御を継続する。
【0084】すなわち自動変速機2の油温TO が基準温
度α以上であれば、自動変速機2のオイルの粘性が低く
なっていて油圧制御の応答性の遅れなどが生じず、安定
した状態と判断でき、またバッテリ電圧VB が基準電圧
β以上であれば、油圧制御回路21でのソレノイドバル
ブの応答遅れや特性のばらつきが生じるおそれがなく、
したがって自動変速機2が安定していると判断すること
ができる。そのためこの場合は、エンジントルクに幾分
かのばらつきがあっても特にドライバビリティが損なわ
れることがないので、リーン制御を継続する。
【0085】これに対して油温TO が基準温度αに達し
ていないことにより、ステップ25−1で否定判断され
た場合、あるいはバッテリ電圧VB が基準電圧β未満で
ある場合には、自動変速機2での油圧の応答遅れが顕著
になったり、ソレノイドバルブの応答性や制御特性など
がばらつき、自動変速機2全体として不安定な状態と判
断することができるので、リーン制御を中止して空燃比
をストイキ状態もしくはリッチ状態とした運転に切り換
える(ステップ30)。したがってエンジントルクのば
らつきが抑制されるために、車両としての駆動トルクの
ばらつきが少なくなり、その結果、ドライバビリティの
悪化が防止される。なお、このステップ25−1,26
−1がこの発明における自動変速機の安定状態を判定す
る手段あるいは油圧制御性検出手段に相当する。
【0086】また図3に示す制御例は、フェイルに基づ
く自動変速機2の不安定状態での制御例を示しており、
したがって図1に示す制御例とは、自動変速機2の不安
定判断プロセスが異なっているのみで、他の制御プロセ
スは図1に示す制御ルーチンと同じである。具体的に説
明すると、図1に示すフローチャートにおけるステップ
25が、シフトソレノイドバルブのフェイルの判断プロ
セス(ステップ25−2)に置き換えられ、またステッ
プ26が、油温センサのフェイルの判断プロセス(ステ
ップ26−2)に置き換えられ、その他の制御プロセス
は図1に示すフローチャートと同じである。
【0087】したがって図3に示す制御例では、リーン
制御中(ステップ24で肯定判断された場合)であって
シフトソレノイドバルブがフェイルしていなければ、ス
テップ25−2で肯定判断され、その場合はステップ2
6−2に進んで油温センサがフェイルしているか否かが
判断される。油温センサが正常に動作していることによ
りこのステップ26−2で否定判断されれば、ステップ
27に進んでリーン制御を継続する。なお、このステッ
プ25−2,26−2がこの発明における自動変速機の
安定状態を判定する手段あるいは油圧制御性検出手段に
相当する。
【0088】すなわちシフトソレノイドバルブが正常に
作していれば、エンジン負荷や車速に適した変速段が
設定され、また油温センサが正常に機能していれば、オ
イルの粘性が低いことにより応答遅れが生じないことを
検出できるので、自動変速機2の全体としては安定して
いるものと判断でき、リーン制御を継続する。したがっ
てエンジン1および自動変速機2が共に不安定状態とな
ることはないから、ドライバビリティの悪化などを有効
に防止できる。
【0089】これに対してシフトソレノイドバルブにフ
ェイルが生じていてステップ25−2で肯定判断された
場合には、リーン制御を中止して空燃比をストイキ状態
もしくはリッチ状態として運転に切り換える(ステップ
30)。すなわちシフトソレノイドバルブがフェイルし
た場合には、その状態で設定可能な高速側の変速段にア
ップシフトするので、車両全体としての走行状態は、リ
ーン領域に入る。しかしながら、エンジン負荷や車速な
どに基づかない変速であるから、変速のタイミングや入
力トルクあるいは回転数が正常の場合とは大きく相違
し、本来の変速制御を実行できない可能性が高い。その
ためリーン制御を禁止して、ドライバビリティの悪化要
因を少なくする。
【0090】また油温センサがフェイルしていることに
よりステップ26−2で肯定判断された場合、油温を検
出できないために油温を所定の温度(例えば80℃)で
あると見なして制御を実行する。したがって実際の油温
に基づかない近似的な制御となるため、変速ショックが
悪化する可能性が高く、したがってこの場合もリーン制
御を中止して空燃比をストイキ状態もしくはリッチ状態
として運転に切り換える(ステップ30)。
【0091】したがって図3に示す制御を行うことによ
り、自動変速機2で変速ショックなどのドライバビリテ
ィの悪化要因が生じていないいわゆる安定状態が判断さ
れれば、リーン制御を実行するので、燃費を向上させる
ことができ、またこれに対して自動変速機2でそのよう
なドライバビリティの悪化要因が生じていれば、エンジ
ン1のリーンバーンを禁止して出力トルクの安定化を図
るから、エンジン1と自動変速機2とが共にトルクの変
動を招来する事態を防止してドライバビリティの悪化を
回避できる。
【0092】前述したようにシフトソレノイドバルブが
フェイルした場合には、その状態で設定可能な直近の高
速側の変速段が設定され、自動変速機2は出力トルクを
低下させるように作用する。したがってその場合には上
記のようにエンジン1をリッチ空燃比もしくはストイキ
空燃比で運転することにより車両としての駆動トルクの
大幅な低下を防止できる。しかしながら駆動トルクの不
足は運転者の要求に対するものであるから、駆動トルク
が特に要求されていない場合、すなわちアクセルペダル
3が大きく踏み込まれていない場合には、リーンバーン
運転を行ってもトルクの不足感は生じない。この点を考
慮すると、シフトソレノイドバルブのフェイルに起因す
るアップシフトが実行された場合であってもリーンバー
ン運転を行う余地があり、図4に示すように制御するこ
とができる。
【0093】図4において、先ず、入力信号の処理(ス
テップ40)を行った後に、Dレンジが選択されている
か否かを判断する(ステップ41)。Dレンジ以外のレ
ンジが選択されていた場合には特に制御を行うことなく
リターンし、Dレンジが選択されていた場合には、シフ
トソレノイドバルブが正常か否かを判断する(ステップ
42)。シフトソレノイドバルブが正常であれば、リー
ンバーン運転を行う領域を通常の領域に設定し(ステッ
プ43)、シフトソレノイドバルブにフェイルが生じて
いる場合には、リーンバーン運転を行う領域としてフェ
イル時用のものを設定する(ステップ44)。なお、ス
テップ42がこの発明のフェイル検出手段に相当し、ス
テップ44がリーンバーン制限手段に相当する。
【0094】ここでフェイル時用のリーンバーン領域を
示せば、図5のとおりである。この図5に示す例は、シ
フトソレノイドバルブのフェイルによって第5速にアッ
プシフトされる場合の例であって第5速についての領域
となっており、破線で示す通常時のリーンバーン領域に
対して実線で示すフェイル時用の領域は、低基本スロッ
トル開度TTA側に設定されている。したがってシフトソ
レノイドバルブにフェイルが生じている場合には、リー
ンバーン運転が完全に禁止されることにはならずに、駆
動トルクが特には求められていない低スロットル開度時
にリーンバーン運転が許可される。そのためリーンバー
ン運転の期間が長くなるので、燃費を向上させることが
できる。また運転者が特に加速性を求めている訳ではな
いので、トルクの不足感が生じることはない。
【0095】このような効果は、リーンバーン運転時の
エンジントルクが、空燃比をストイキ状態もしくはリッ
チ状態に設定した場合に対して大きく低下する場合に、
より顕著になる。すなわち図11に示すように空燃比を
増大させることに伴ってエンジントルクが低下するの
で、前記補正係数Kt をより小さい値に設定したリーン
バーン状態では、エンジントルクがストイキ時に対して
大きく低下するので、スロットル開度に基づいて駆動ト
ルクが求められていないことを判断した場合にリーンバ
ーン運転を実行すれば、トルクの不足感を生じることな
く燃費の向上効果を増大させることができる。
【0096】なお、この発明は上記の実施例に限定され
ないことは勿論であり、したがって上述した各図に示す
エンジンや自動変速機以外のエンジンあるいは自動変速
機を対象としてこの発明を適用することができる。また
リーンバーン制御の形態も上記の実施例に限定されない
のであり、要は、混合気の空燃比を大きくして内燃機関
の運転を行うものであればよい。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載した
発明では、自動変速機の制御がフェイルによらないで不
安定な状態では内燃機関のリーンバーン運転が不許可と
なり、その不安定状態が解消されて自動変速機が安定し
ていることに基づいて内燃機関のリーンバーン運転を実
行することになるので、リーンバーン運転を行う期間が
長くなって燃費を向上させることができ、また自動変速
機が安定していることによって変速ショックが悪化する
などドライバビリティの低下を防止することができる。
【0098】また請求項2に記載した発明では、油圧の
学習制御によって自動変速機の個体差や摩擦係合装置の
経時変化などを取り込み、その学習制御が終了すること
により自動変速機の変速制御が安定的に実行可能な状態
になり、したがってリーンバーン運転を行っても変速シ
ョックが悪化することがなく、またリーンバーン運転を
行うことによって燃費が向上する。
【0099】さらに請求項3に記載した発明では、油温
が低いためにオイルの粘度が高いこと、油圧の制御を行
うためのソレノイドバルブが電圧の低下などによって正
常に動作しないこと、フェイルによって変速が生じるこ
となどが原因で、自動変速機での油圧の制御性の低下が
発生すると、リーンバーン運転を禁止するので、変速シ
ョックの悪化要因となる油圧制御性の低下とリーンバー
ン運転とが重なることがないので、変速ショックの悪化
を防止することができる。
【0100】そして請求項4に記載した発明では、自動
変速機の変速を制御する手段がフェイルした場合、基本
スロットル開度が所定値より大きければ、内燃機関のリ
ーンバーン運転を禁止するので、自動変速機および内燃
機関の両方が、駆動トルクを低下させる状態となること
が防止され、したがって駆動力もしくは加速性の不足な
どドラバビリティの悪化を防止することができる。これ
とは反対に基本スロットル開度が所定値以下であれば、
大きい出力が特には要求されていないので、リーン空燃
比での運転が許可され、その結果、リーン空燃比での運
転の期間が長くなって燃費が向上する。また一方、請求
項5の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、リ
ーンな空燃比での運転中において、学習値が安定してい
ない場合、リーンな空燃比での運転中に学習値が安定状
態になり、かつバッテリ電源がオンされてからの経過時
間、車両の工場出荷からの経過時間、車両の工場出荷か
らの走行距離、車両の工場出荷からの変速回数の積算値
のいずれかが所定値以下の場合に自動変速機が安定状態
にないことが判定され、あるいは学習値が安定していな
い場合、変速機の油温が低い場合およびバッテリ電圧が
低電圧である場合のいずれかにおいて、自動変速機が安
定状態にないことが判定され、このような判定が成立し
ない場合に自動変速機が安定しているとしてリーン空燃
比での運転が許可され、その結果、燃費を向上させるこ
とができる。さらに、請求項6の発明によれば、請求項
2の発明の効果に加え、油圧に学習値が安定することに
より油圧の学習の終了したことが判定され、その判定が
おこなわれるまでリーン空燃比での運転が禁止されるの
で、変速ショックを未然に防止することができる。さら
にまた、請求項7の発明によれば、請求項3の発明の効
果に加え、自動変速機の油温が低い場合と、バッテリ電
圧が低い場合に自動変速機の油圧の制御性が低下してい
ることが検出され、それに伴ってリーン空燃比での運転
が禁止されるので、変速ショックを未然に防止すること
ができる。そしてまた、請求項8の発明によれば、請求
項4の発明の効果に加え、第2速ないし第5速でリーン
バーン運転をおこなうドライブレンジが設定されている
場合に、シフトソレノイドバルブフェイルした場合にこ
れを検出してリーン空燃比での運転が制限されるので、
変速制御が正常に実行できない場合のリーン空燃比での
運転が制限され、その結果、変速ショックの悪化を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の制御装置によって実施される制御ル
ーチンの一例を概略的に示すフローチャートである。
【図2】図1に示す制御ルーチンのうち自動変速機の不
安定状態の判断プロセスを変更した他の制御ルーチンを
概略的に示すフローチャートである。
【図3】自動変速機の状態をシフトソレノイドバルブお
よび油温センサのフェイルによって判断するよう構成し
た更に他の制御ルーチンを概略的に示すフローチャート
である。
【図4】シフトソレノイドバルブのフェイルによってリ
ーンバーン領域を変更する制御ルーチンの一例を示すフ
ローチャートである。
【図5】シフトソレノイドバルブのフェイル時に採用さ
れるリーンバーン領域を設定したマップの一例を概念的
に示す図である。
【図6】エンジンおよび自動変速機についての制御系統
図である。
【図7】この発明で対象とするエンジンの吸排気系統お
よび空燃比の制御系統を模式的に示す図である。
【図8】基本燃料噴射時間のマップを示す図である。
【図9】エンジンから排出される排気ガス中の未燃焼H
C、COおよび酸素の濃度を概略的に示す線図である。
【図10】NOx の放出制御を説明するための図であ
る。
【図11】エンジントルクと空燃比との関係を説明する
ための図である。
【図12】補正係数KKのマップを示す図である。
【図13】NOx 吸収剤からのNOx の放出制御の一例
を示すフローチャートである。
【図14】燃料噴射量制御の一例を示すフローチャート
である。
【図15】第2速ないし第5速についてのリーンバーン
制御許可領域を模式的に示す図である。
【図16】この発明で対象とする自動変速機のギヤトレ
インの一例を示すスケルトン図である。
【図17】その自動変速機で各変速段を設定するための
摩擦係合装置の係合作動表を示す図である。
【図18】シフト装置における各レンジ位置の配列を示
す図である。
【図19】第2ブレーキと第3ブレーキとの油圧を主と
して制御する油圧回路の一部を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 自動変速機 4 エンジン用電子制御装置 16 変速用電子制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−77079(JP,A) 特開 平6−341540(JP,A) 特開 平2−97761(JP,A) 特開 平6−147308(JP,A) 特開 平3−244868(JP,A) 特開 平3−282056(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/04 305 B60K 41/06 F02D 29/00 F16H 61/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧によって摩擦係合装置を係合もしく
    は解放させることにより変速を実行しかつフェイルによ
    らない制御の不安定状態とその不安定状態が解消されて
    達成される制御の安定状態とに変化する自動変速機と、
    理論空燃比もしくはそれよりリッチな空燃比および理論
    空燃比よりリーンな空燃比での運転の可能な内燃機関と
    を備えた車両における自動変速機付内燃機関の制御装置
    において、 前記自動変速機の前記安定状態を判定する手段と、該手
    段によって自動変速機の前記安定状態が判定されない場
    合に前記内燃機関のリーン空燃比での運転を不許可とす
    る手段とを備えていることを特徴とする自動変速機付内
    燃機関の制御装置。
  2. 【請求項2】 油圧によって摩擦係合装置を係合もしく
    は解放させることにより変速を実行する自動変速機と、
    理論空燃比もしくはそれよりリッチな空燃比および理論
    空燃比よりリーンな空燃比での運転の可能な内燃機関と
    を備えた車両における自動変速機付内燃機関の制御装置
    において、 前記摩擦係合装置の変速過渡期の油圧を学習する学習手
    段と、該学習手段での油圧の学習が終了したことを判定
    する学習終了判定手段と、該学習終了判定手段が前記油
    圧の学習の終了を判定するまで前記内燃機関のリーン空
    燃比での運転を禁止するリーンバーン禁止手段とを備え
    ていることを特徴とする自動変速機付内燃機関の制御装
    置。
  3. 【請求項3】 油圧制御装置によって給排される油圧に
    よって摩擦係合装置を係合もしくは解放させることによ
    り変速を実行しかつフェイルによらずに前記油圧制御装
    置による油圧の制御性が低下する自動変速機と、理論空
    燃比もしくはそれよりリッチな空燃比および理論空燃比
    よりリーンな空燃比での運転の可能な内燃機関とを備え
    た車両における自動変速機付内燃機関の制御装置におい
    て、 前記油圧制御装置による油圧の制御性が低下したことを
    検出する油圧制御性検出手段と、該油圧制御性検出手段
    で前記油圧の制御性の低下が検出された場合に前記内燃
    機関のリーン空燃比での運転を禁止するリーンバーン禁
    止手段とを備えていることを特徴とする自動変速機付内
    燃機関の制御装置。
  4. 【請求項4】 摩擦係合装置を係合もしくは解放させる
    ことにより変速を実行する自動変速機と、理論空燃比も
    しくはそれよりリッチな空燃比および理論空燃比よりリ
    ーンな空燃比での運転の可能な内燃機関とを備えた車両
    における自動変速機付内燃機関の制御装置において、 前記自動変速機の変速を制御する手段のフェイルを検出
    するフェイル検出手段と、該フェイル検出手段により前
    記フェイルが検出された場合に、アクセルペダルの踏み
    込み量に応じた基本スロットル開度が所定値より大きい
    開度にある時にリーン空燃比での運転を禁止し、かつ前
    記基本スロットル開度が前記所定値以下の低開度にある
    ときにリーン空燃比での運転を許可するリーンバーン制
    限手段とを備えていることを特徴とする自動変速機付内
    燃機関の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記安定状態を判定する手段が、リーン
    な空燃比での運転中に学習値が安定状態になり、かつバ
    ッテリ電源がオンされてからの経過時間、車両の工場出
    荷からの経過時間、車両の工場出荷からの走行距離、車
    両の工場出荷からの変速回数の積算値、変速機の油温お
    よびバッテリ電圧のいずれかに基づいて前記自動変速機
    の安定状態を判定するように構成されていることを特徴
    とする請求項1に記載の自動変速機付内燃機関の制御装
    置。
  6. 【請求項6】 前記学習終了判定手段が、前記油圧の学
    習値が安定することによって学習の終了を判定するよう
    に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の自
    動変速機付内燃機関の制御装置。
  7. 【請求項7】 前記油圧制御性検出手段が、前記自動変
    速機の油温と、バッテリ電圧とのいずれかに基づいて油
    圧の制御性が低下していることを検出するように構成さ
    れていることを特徴とする請求項3に記載の自動変速機
    付内燃機関の制御装置。
  8. 【請求項8】 前記フェイル検出手段が、第2速ないし
    第5速でリーンバーン運転をおこなうドライブレンジが
    設定されている場合に、前記自動変速機におけるシフト
    ソレノイドバルブのフェイルを検出するように構成され
    ていることを特徴とする請求項4に記載の自動変速機付
    内燃機関の制御装置。
JP03744696A 1996-01-31 1996-01-31 自動変速機付内燃機関の制御装置 Expired - Fee Related JP3228117B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03744696A JP3228117B2 (ja) 1996-01-31 1996-01-31 自動変速機付内燃機関の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03744696A JP3228117B2 (ja) 1996-01-31 1996-01-31 自動変速機付内燃機関の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09209794A JPH09209794A (ja) 1997-08-12
JP3228117B2 true JP3228117B2 (ja) 2001-11-12

Family

ID=12497734

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03744696A Expired - Fee Related JP3228117B2 (ja) 1996-01-31 1996-01-31 自動変速機付内燃機関の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3228117B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09209794A (ja) 1997-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09256883A (ja) エンジンおよび自動変速機の一体制御装置
JPH056052B2 (ja)
JP2005098522A (ja) 車両用駆動制御装置
JP3166595B2 (ja) 自動変速機付内燃機関の制御装置
JP3228117B2 (ja) 自動変速機付内燃機関の制御装置
JP4276306B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP3620131B2 (ja) エンジンおよび自動変速機の制御装置
JP3487056B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP4492403B2 (ja) 変速時空燃比制御装置
JP3239737B2 (ja) 多輪駆動車の制御装置
JP3528401B2 (ja) 自動変速機付内燃機関の制御装置
JP3399209B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JPH09137738A (ja) エンジンおよび自動変速機の制御装置
JP2001234775A (ja) エンジンおよび自動変速機の制御装置
US11970990B1 (en) Control apparatus for vehicle
JPH09177573A (ja) 自動変速機付内燃機関の制御装置
JPH09195817A (ja) 内燃機関の制御装置
JPS6298057A (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JPH11350999A (ja) 自動変速機付車両のアイドリング制御装置
JPH07166850A (ja) 自動変速機付内燃機関の制御装置
JPH05231226A (ja) 自動変速機付車両のエンジン制御装置
JPH0581452B2 (ja)
JP2890349B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JPH05209677A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JPH0610450B2 (ja) エンジントルクの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070907

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080907

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080907

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090907

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees