JPH0610450B2 - エンジントルクの制御装置 - Google Patents

エンジントルクの制御装置

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JPH0610450B2
JPH0610450B2 JP12106785A JP12106785A JPH0610450B2 JP H0610450 B2 JPH0610450 B2 JP H0610450B2 JP 12106785 A JP12106785 A JP 12106785A JP 12106785 A JP12106785 A JP 12106785A JP H0610450 B2 JPH0610450 B2 JP H0610450B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、エンジントルクの制御装置に係り、特に、変
速中にエンジントルクを所定量だけ変更することによつ
て、自動変速機の変速特性を良好に維持させるようにし
たエンジントルクの制御装置の改良に関する。
【従来の技術】
歯車変速機構と複数の摩擦係合装置とを備え、油圧制御
装置を作動させることによつて前記摩擦係合装置の係合
を選択的に切換え、複数個の変速段のうちのいずれかが
達成されるように構成した車両用自動変速機は既に広く
知られている。 又、このような車両用自動変速機において、変速時にエ
ンジントルクを変更して、良好な変速特性を得ると共
に、摩擦係合装置の耐久性の確保・向上を図つた自動変
速機及びエンジンの一体制御方法も種々提案されてい
る。(例えば特開昭55−69738)。即ち、このよ
うな自動変速機及びエンジンの一体制御は、変速時にお
けるエンジンからのトルク伝達量を変更し、自動変速機
の各メンバあるいはこれらを制動する摩擦係合装置での
エネルギー吸収分を制御して、短時間で且つ小さな変速
シヨツクで変速を完了し、運転者に良好な変速感覚を与
えると共に、摩擦係合装置の耐久性を向上させるように
したものである。
【発明が解決しようとする問題点】
しかしながら、例えばエンジントルクを変更(減少)す
る手段として点火時期を遅らせる方法を採用した場合、
該点火時期の遅れによつていわゆる後燃えが増え、排気
温度が上昇するという問題が発生する。又、変速の種類
によつてはエンジントルクを増大させるように制御する
場合もあるが、この場合にエンジントルクを変更(増
大)させる方法として、例えば燃料供給量や吸入空気量
を増大させる方法を採用した場合にも、一般に排気温度
は上昇する。 このように、変速時にエンジントルクを変更することに
よつて生じる排気温度の上昇は、通常の走行における変
速頻度ならば全く問題はないが、変速頻度の高い山間地
走行や、ユーザーの故意のアクセルのオン−オフ等が行
われた場合、排気温度が許容値以上にまで上昇し、甚し
いときには排気マニホルドの亀裂や、ターボチヤージヤ
ー付きエンジンでは排気側タービンブレードの損傷等を
引き起こす恐れがある。 従つて、エンジントルク制御に関するルーチンの設計、
及びエンジントルク変更量のマツプの設定等にあつて
は、想定される最高の頻度で変速が行われても、なお、
排気温度が過度に上昇することがないように配慮する必
要があつた。 しかしながら、このような観点で例えば点火時期の遅角
量を少なめに設定した場合、当然にエンジントルクの低
下量も低減されることになり、摩擦係合装置の耐久性を
含めた変速特性の向上という本来の制御目的が充分発揮
されないことがあるという問題が生じる。
【発明の目的】
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたもの
であつて、変速時のエンジントルク制御のルーチンの設
計、あるいはトルク変更量の設定等にあたつて排気温度
が上昇することによる不都合を予め回避するために、設
計の段階でエンジントルクの変更量を少なめに抑制する
というような制限を設ける必要がなく、それだけ自由に
変更量を設定でき、より本来の目的に添つたエンジント
ルクの変更制御を行うことができるようにしたエンジン
トルクの制御装置を提供することを目的とする。
【問題点を解決するための手段】
本第1発明は、変速中にエンジントルクを所定量だけ変
更することによつて、自動変速機の変速特性を良好に維
持させるようにしたエンジントルクの制御装置におい
て、第1図(A)にその要旨を示す如く、エンジンの排
気温度が基準値より高いか否かを判断する手段と、エン
ジン負荷を検出する手段と、エンジンの排気温度が基準
値より高かつたときに、エンジン負荷に依存して、前記
エンジントルクの変更制御の実施領域、及び前記所定量
のうち、少なくとも1つを変更する手段と、を備えたこ
とにより、上記目的を達成したものである。 又、本第2発明は、変速中にエンジントルクを所定量だ
け変更することによつて、自動変速機の変速特性を良好
に維持させるようにしたエンジントルクの制御装置にお
いて、第1図(B)にその要旨を示すように、エンジン
の排気温度が基準値より高いか否かを判断する手段と、
変速の種類を検出する手段と、エンジンの排気温度が基
準値より高かつたときに、変則の種類に依存して、前記
エンジントルクの変更制御の実施領域、及び前記所定量
のうち、少なくとも1つを変更する手段と、を備えたこ
とにより同じく上記目的を達成したものである。 又、本第1、第2発明の実施態様は、前記基準値を2個
設け、前記変更開始するときと該変更を解除するときと
でステリシスを設けるようにして、排気温度の上昇があ
る程度収まるのを待つてから通常のトルク変更制御が行
われるようにしたものである。即ち、この実施態様は、
排気温度が基準値付近の高い温度に長時間維持されるの
を防止するようにしたものである。
【作用】
本発明においては、実際に排気温度を検出し、該排気温
度が基準値以上になつたときに変速中に本来行われるべ
きエンジントルク制御の実施領域やトルク変更量をエン
ジン負荷、あるいは変速の種類に基づいて変更するよう
にしたため、エンジントルク制御のルーチンの設計、あ
るいはトルク変更量の設定等にあたつて排気温度が上昇
することによる不都合を予め回避するために、当初より
エンジントルクの変更量を少なめに設定するというよう
な制限を設ける必要がなく、それだけ自由に変更量を設
定でき、より本来の目的に添つたエンジントルク制御を
行うことができようになる。 しかも排気温度が上昇したときの対応がエンジン負荷、
あるいは変速の種類に応じて実行されるため、非常に合
理的にエンジントルク変更の実施を制限することができ
る。
【実施例】
以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。 第2図は、本発明が適用される、吸入空気量感知式の自
動車用電子燃料噴射エンジンと組合わされた自動変速機
(以下ECTと称する)の全体概要図である。 エアクリーナ10から吸入された空気は、エアフローメ
ータ12、吸気スロツトル弁14、サージタンク16、
吸気マニホルド18へと順次送られる。この空気は吸気
ポート20付近でインジエクタ22から噴射される燃料
と混合され、吸気弁24を介して更にエンジン本体26
の燃焼室26Aへと送られる。燃焼室26A内において
混合気が燃焼した結果生成される排気ガスは、排気弁2
8、排気ポート30、排気マニホルド32及び排気管
(図示省略)を介して大気に放出される。 前記エアフローメータ12には、吸気温を検出するため
の吸気温センサ100が設けられている。又、前記排気
マニホルド32には、エンジンの排気温を検出するため
の排気温センサ101が設けられている。前記吸気スロ
ツトル弁14は、運転席に設けられた図示せぬアクセル
ペダルと連動して回動する。この吸気スロツトル弁14
には、その開度を検出するためのスロツトルセンサ10
2が設けられている。又、前記エンジン本体26のシリ
ンダブロツク26Bには、エンジン冷却水温を検出する
ための水温センサ104が配設されている。更に、エン
ジン本体26のクランク軸によつて回転される軸を有す
るデストリビユータ38には、前記軸の回転からクラン
ク角を検出するためのクランク角センサ108が設けら
れている。又、ECTには、その出力軸の回転速度から
車速を検出するための車速センサ110、及び、シフト
ポジシヨンを検出するためのシフトポジシヨンセンサ1
12が設けられている。 これらの各センサ100、101、102、104、1
08、110、112の出力は、エンジンコンピユータ
40に入力される。該エンジンコンピユータ40では各
センサからの入力信号をパラメータとして燃料噴射量や
最適点火時期を計算し、該燃料噴射量に対応する所定時
間だけ燃料を噴射するように前記インジエクタ22を制
御すると共に、前記最適点火時期が得られるように前記
イグニツシヨンコイル44を制御する。 又、吸気スロツトル弁14の上流とサージタンク16と
を連通させるバイパス通路には、ステツプモータで駆動
されるアイドル回転速度制御弁42が設けられており、
前記エンジンコンピユータ40からの信号によつてアイ
ドル回転速度が制御される。 一方、この実施例におけるECTのトランスミツシヨン
部900は、トルクコンバータ910と、オーバードラ
イブ機構920と、アンダードライブ機構930とを備
える。 前記トルクコンバータ910は、ポンプ911、タービ
ン912、及びステータ913を含む周知のものであ
り、ロツクアツプクラツチ914を備える。 前記オーバードライブ機構920は、サンギヤ921、
該サンギヤ921に噛合するプラネタリピニオン92
2、該プラネタリピニオン922を支持するキヤリア9
23、プラネタリピニオン922と噛合するリングギヤ
924からなる1組の遊星歯車装置を備え、この遊星歯
車装置の回転状態をクラツチC、ブレーキB、及び
一方向クラツチFによつて制御している。 前記アンダードライブ機構903は、共通のサンギヤ9
31、該サンギヤ931に噛合するプラネタリピニオン
932、933、該プラネタリピニオン932、933
を支持するキヤリア934、935、プラネタリピニオ
ン932、933と噛合するリングギヤ936、937
からなる2組の遊星歯車装置を備え、この遊星歯車装置
の回転状態、及び前記オーバードライブ機構との連結状
態をクラツチC、C、ブレーキB〜B、及び一
方向クラツチF、Fによつて制御している。このト
ランスミツシヨン部900は、これ自体周知であるた
め、各構成要素の連結状態については、第2図において
スケルトン図示するに留め、詳細な説明は省略する。 この実施例におけるECTは、上述の如きトランスミツ
シヨン部900を備え、スロツトルセンサ102、及び
車速センサ110等の信号を入力されたECTコンピユ
ータ50によつて、予め設定された変速パターンに従つ
て油圧制御回路60内の電磁弁S〜Sが駆動・制御
され、第3図に示されるような、各クラツチ・ブレーキ
等の係合の組合わせが行われて第4図に示すような変速
制御がなされる。 なお、第3図において○印は作用状態を示し、又、△印
は駆動時のみ、×印はエンジンブレーキ使用時のみ作用
状態となることを示している。又、前記電磁弁S、S
は、アンダードライブ機構930の変速制御を行い、
前記電磁弁Sは、オーバードライブ機構920の制御
を行い、又前記電磁弁Sはロツクアツプクラツチ91
4の制御をそれぞれ行うようになつている。 このような装置において、前記エンジンコンピユータ4
0は、前記ECTコンピユータ50の変速情報(変速判
断、変速指令、ロツクアツプクラツチ係合許可等)を受
け、排気温センサ101からの信号に関係してエンジン
トルク制御を実行する。 なお、この実施例ではエンジンコンピユータ40とEC
Tコンピユータ50とを別体としているが、本発明では
制御機器の個数あるいはその制御分担領域を限定するも
のではない。 次に本実施例の作用を説明する。 本実施例における車両のエンジントルク制御は、第5図
に示されるような流れ図に従つて実行される。 まずステツプ200においてフラグCが1か0かが判断
される。このフラグCは排気温度に関係して、エンジン
トルク制御の実施領域及びトルク変更量の変更を実行中
か否かを示すためのフラグであり、ここでは実行中のと
きに1、非実行中のときに0が選択されるようになつて
いる。 C=0、即ち非実行中のときには、ステツプ202に進
んで排気温センサ101によつて検出される排気温度が
基準値T℃以上か否かが判別され、基準値T℃以上のと
きに限りステツプ204に進んで遅角変更量の変更が行
われ、ステツプ206において遅角変更量の変更が実行
中であることを示すためにフラグCが1に設定される。 一方、C=1、即ち遅角変更量の変更が既に実行中と判
断されたときには、ステツプ208に進んで排気温度が
基準値T′℃(但し、T℃>T′℃)以下であるか否か
が判断される。T′℃以上であると判断されたときに
は、そのまま遅角変更量の変更が続行されるが、T′℃
以下になつたと判断されたときには、ステツプ210に
進んで遅角変更量の変更解除、即ち通常のエンジントル
クダウンの実施領域、遅角変更量の設定に戻され、ステ
ツプ212においてフラグCが0にリセツトされる。 このエンジントルクの変更制御の実施領域、所定量の変
更の内容としては、例えば下記のようなものが考えられ
る。 1)エンジントルク変更の実施領域を変速の種類に依存
して変更し、特定の変速において、当該変速が実行され
る際のエンジントルクの変更を全面的に禁止する。 例えば第2速へのダウンシフト時のエンジントルク変更
を行わないようにするものであり(第6図実太線参
照)、点火時期の変更定数を全て0にすることによつて
実現できる。このように特定の変速段への変速に限つて
トルク変更を行わないようにすることが有効な場合があ
るのは、例えば次のようなときである。即ち、自動変速
機の変速点は、一般に変速線図上右上がりで同一車速で
はアツプ点に対しダウン点が一定のヒステリシスを持つ
て高スロツトル側に設定されている(第4図参照)。従
つて、自動変速車においては、短時間の間に変速が繰り
返されるのは、山地走行、あるいは運転者の故意によ
り、アクセルが放されたときのアツプシフトとアクセル
が踏み込まれたときのダウンシフトが繰り返し行われる
場合にほぼ限定される。又、一般に、エンジントルクの
制御領域は、スロツトル開度に関する限り、一般に中・
高スロツトル開度時に限定されるため、点火時期制御の
行われる変速は前述のアクセルが踏み込まれたときのダ
ウンシフトということになる。ところで、このアクセル
が踏み込まれることによつて行われるダウンシフトで
は、変速中のエンジントルク制御を行わないとしても、
変速シヨツクの増大はあるが、自動変速機の耐久的な問
題はほとんど生じない。従つて、特定のダウンシフトに
限定してこのダウンシフトに限つてエンジントルク制御
を省略するようにしても、若干変速シヨツクが増大する
だけで特に支障はないものである。むしろ、変速シヨツ
クの増大によつて、運転者に頻繁なアクセルのオン、オ
フを抑制させる間接的効果が生ずるものである。 2)エンジントルク変更の実施領域を変速の種類及びエ
ンジン負荷に依存して変更し、スロツトル開度が一定以
上の特定の変速においてのみ、当該変速が実行される際
のエンジントルクの変更を禁止する。 例えば、第2速段、第1速段へのダウンシフトの場合
に、エンジントルク制御を行うのをスロツトル開度がよ
り大きいときにのみ限定するものである。即ち、スロツ
トル開度が小さいときには、変速シヨツク、自動変速機
の耐久性のいずれの点においても、エンジントルク変更
の要請は低い。従つて、例えばエンジントルク変更をス
ロツトル開度全開のときのみに限定する場合がこれにあ
たる。 エンジントルク変更の変更量を変える。 例えばトルク変更のための手段として、点火時期の遅角
を用いている場合には、その遅角量を25゜CAから1
5゜CAに減少させるという手段がこれにあたる。 第5図の流れ図に戻る。 このようにしてエンジントルク変更の排気温度に対する
遅角量の選定範囲(C=0、又はC=1)が決定された
以降は、自動変速機が変速される間にのみ該エンジント
ルクの変更が行われる処理がなされる。 即ち、ステツプ214において変速判断がなされると、
ステツプ216に進み変速指令が出される。次いでステ
ツプ218においてエンジントルクの変更開始時期を自
動変速機がイナーシヤ相に入つたか否かによつて判断す
る。ここで、イナーシヤ相とは自動変速機の回転メンバ
が変速のための回転速度変化を行う期間であり、所定の
回転メンバの回転速度の検出、エンジン回転速度の検
出、あるいは変速指令時等からのタイマによつてその開
始時期を知ることができる。 ステツプ218においてイナーシヤ相が開始されたと判
断されたときには、ステツプ220において先に選択し
た排気温度に対する選定範囲内において変速の種類、ス
ロツトル開度に応じて点火時期の遅角量を具体的に確定
し、ステツプ222において点火遅角を実行する。 その後、ステツプ224においてイナーシヤ相の終了を
検出し、ステツプ226において点火時期の復帰を行う
ものである。 なお、ステツプ300〜308は、イナーシヤ相が開始
されるまで、及び終了するまで当該フローを実質的に停
止しておくためのフラグTの設定等に関するステツプで
ある。 この実施例によれば、排気温度の高低に応じて、各変速
の種類毎にそのときのスロツトル開度に基づいて点火時
期の変更量(エンジントルク変更における所定量)が設
定されるため、排気温度が高くなつてもそれ以上の上昇
が抑制される。 又、第7図に示されているように、変更の開始と解除に
ヒステリシスが設けられているため(ステツプ202、
208でのT℃、T′℃)、排気温度が長時間T℃付
近、即ち、高い温度に維持されることもない。 次に、この実施例方法によつて得られる効果を第8図に
示した模式図を参照しながら説明する。 通常の運転状態では、ケースAに示されるように、例え
ば点火時期の制御によつてエンジンの排気温度が図の実
線のように上昇したとしても、その頻度が低い(例えば
10秒間に1回)ため、排気温度は所定値例えば850
℃にまで容易に回復することができ、特に問題はない。 しかしながら、ケースBに示されるように、変速が頻繁
に行われ、例えば10秒間に2回トルク制御が行われた
場合、排気温度が所定値(850℃)にまで回復しない
うちに次の上昇が行われることになり、次第に排気温度
が漸増し、ついには許容値である950℃以上に至るよ
うになる。 このため、従来は、このような漸増が生じないように、
トルク制御の最大値(最大減少量)を小さめに設定し、
図の破線で示されるように、トルク制御の頻度が高い場
合であつても所定値にまで回復できるように設定する必
要があり、その分トルク制御に関する自由度が小さくな
つていた。 本実施例では、実際に排気温度を検出し、該排気温度が
基準値T℃(この基準値T℃は許容温度(第8図の例で
は950℃)より若干低い温度に設定される)よりも高
くなつたときに、エンジントルク制御に関する実施領
域、あるいはトルク変更量を変更するようにしたため、
問題があるときにのみ排気温度上昇の原因となるトルク
制御を抑制することができ、通常時にはトルク制御本来
の目的が達成できるような自由度の高い設計を行うこと
ができる。 なお、一般にトルク変更を行うことによつて排気温度が
上昇する場合としては、点火時期を遅らせることによつ
てエンジントルクを減少させる場合、燃料噴射量を増や
すことによつてエンジントルクを増大する場合等が考え
られる。本発明においては、エンジントルク制御によつ
て実際に排気温度が上昇した場合を問題としているた
め、エンジントルク制御を行うための手段等については
特に問題とされない。但し、例えば実施領域の変更にあ
たつて、これらの手段の排気温度に与える定性的な影響
等を考慮すべきなのは言うまでもない。 又、上記実施例におては、排気温度に関する基準値を2
個設け、変更を開始するときと変更を解除するときとで
ヒステリシスを設けるようにしていたが、本発明におい
ては、該ヒステリシスは必ずしも設ける必要はない。
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、排気温度の上昇を
検出し、該排気温度が高いときにエンジントルク制御の
実施領域や変更量を抑制するようにしたため、設計にあ
たつて、エンジントルク制御本来の機能が発揮できるよ
うな実施領域、あるいは変更量を設定することができ、
なお且つ排気温度の上昇という不具合が生じないよう
に、エンジン負荷や変速の種類のような条件を考慮した
上で合理的にエンジントルクの変更実施を制限できると
いう優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るエンジントルク制御装置の要旨
を示す流れ図、 第2図は、本発明に係るエンジントルク制御装置が適用
された、吸入空気量感知式の電子燃料噴射エンジンと組
合わされた自動変速機の全体構成を示す、一部ブロツク
線図を含む断面図、 第3図は、前記自動変速機の各変速段における摩擦係合
装置の作動状態を示す線図、 第4図は同じく各変速段における変速点を示す線図、 第5図は、同じくエンジントルク変更ルーチンを示す流
れ図、 第6図は、同じく点火時期の変更量を求める際のマツプ
の例を示す線図、 第7図は、同じく2つの基準値の関係を示す線図、 第8図は、上記実施例での効果を従来の不具合との観点
において模式的に説明するための線図である。 26……エンジン本体、 40……エンジンコンピユータ、 50……ECTコンピユータ、 60……油圧制御回路、101……排気温度センサ、 T℃、T′℃……基準値。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速中にエンジントルクを所定量だけ変更
    することによつて、自動変速機の変速特性を良好に維持
    させるようにしたエンジントルクの制御装置において、 エンジンの排気温度が基準値より高いか否かを判断する
    手段と、 エンジン負荷を検出する手段と、 エンジンの排気温度が基準値より高いと判断されたとき
    に、エンジン負荷に依存して、前記エンジントルクの変
    更制御の実施領域、及び前記所定量のうち、少なくとも
    1つを変更する手段と、 を備えたことを特徴とするエンジントルクの制御装置。
  2. 【請求項2】前記実施領域、及び所定量のうち、少なく
    とも1つの変更を開始するときと、該変更を解除すると
    きとでヒステリシスを設けたことを特徴とする特許請求
    の範囲第1項に記載のエンジントルクの制御装置。
  3. 【請求項3】変速中にエンジントルクを所定量だけ変更
    することによつて、自動変速機の変速特性を良好に維持
    させるようにしたエンジントルクの制御装置において、 エンジンの排気温度が基準値より高いか否かを判断する
    手段と、 変速の種類を検出する手段と、 エンジンの排気温度が基準値より高いと判断されたとき
    に、変速の種類に依存して、前記エンジントルクの変更
    制御の実施領域、及び前記所定量のうち、少なくとも1
    つを変更する手段と、 を備えたことを特徴とするエンジントルクの制御装置。
  4. 【請求項4】前記実施領域、及び所定量のうち、少なく
    とも1つの変更を開始するときと、該変更を解除すると
    きとでヒステリシスを設けたことを特徴とする特許請求
    の範囲第3項に記載のエンジントルクの制御装置。
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