JP3228058B2 - Pwmインバータ用出力回路 - Google Patents

Pwmインバータ用出力回路

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JP3228058B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電動機のコイル電圧をP
WM制御するPWMインバータのパワー回路に関するも
のである。PWMは、Pulse Width Mod
ulationの略で、モータ制御の分野において広く
利用されている技術である。
【0002】
【従来の技術】近年、PWMインバータが急速に普及
し、広くモータ制御に利用されている。
【0003】図5は一般的なPWMインバータの構成を
示す略線図で、三相PWMインバータを例にとって示し
ている。一般的にPWMインバータでは使用する電動機
の相数に応じてPWMインバータ用出力回路53の数が
異なるが、その基本動作は同じである。
【0004】図5において一般的な三相PWMインバー
タの構成を説明する。まず、周波数電圧設定手段58に
電動機60に供給する三相交流電圧波形の基本周波数と
実効電圧値がセットされる。次にPWM制御回路59
は、周波数電圧設定手段58に設定された情報をもとに
内部で三相PWM信号を発生し、スイッチング指令信号
42,61および62として出力する。このスイッチン
グ指令信号42,61および62は、電動機巻線端子5
2,63および64をそれぞれ直流主電源14のプラス
端子に接続するかまたはマイナス端子に接続するかを指
令する2値信号である。また、このスイッチング指令信
号42または61または62の周波数はPWMキャリア
周波数と呼ばれ、通常電動機60に供給する三相交流電
圧波形の基本周波数の10倍以上の値をとる。一般的
に、電動機に供給する三相交流電圧波形の基本周波数が
0Hz〜200Hz程度で、PWMキャリア周波数が2kHz
〜20kHz程度のものが多い。電動機解放信号156は
電動機をフリーラン状態とするか否かを指令する2値信
号である。フリーラン状態とは電動機巻線端子52,6
3および64のすべてを直流主電源14のプラス端子に
もマイナス端子にも接続しない状態で、何らかのトラブ
ルが発生した場合などにおいてこの状態とし、電動機お
よび制御装置を保護するのが一般的である。PWMイン
バータ用出力回路53は、スイッチング指令信号42,
61および62にしたがって電動機巻線端子52,63
および64を直流主電源14のプラス端子またはマイナ
ス端子に接続制御する半導体スイッチ回路である。ま
た、電動機解放信号156がフリーラン状態を指令して
いる場合には、スイッチング指令信号42,61および
62にかかわらず電動機巻線端子52,63および64
を直流主電源14のプラス端子にもマイナス端子にも接
続しないように構成されている。一般的に直流主電源は
AC100Vを整流平滑したDC140V程度のもの
や、AC200Vを整流平滑したDC280V程度のも
のが多い。
【0005】以下に従来のPWMインバータ用出力回路
について説明する。図6は従来のPWMインバータ用出
力回路の構成を示すものである。
【0006】図6において、65は論理反転手段でスイ
ッチング指令信号42の正負論理を反転し反転スイッチ
ング信号80を出力する。157と158は論理積手段
で、電動機解放信号156とスイッチング指令信号42
の論理積をとった結果を上アームスイッチング信号15
9として出力し、電動機解放信号156と反転スイッチ
ング信号80の論理積をとった結果を下アームスイッチ
ング信号160として出力する。66と67はオンディ
レイ回路で、上アームスイッチング信号159と下アー
ムスイッチング信号160の立ち上がりエッジをそれぞ
れオンディレイ時間TDだけ遅らせて上アーム制御信号
81または下アーム制御信号82を出力する。68と6
9はベースドライブ回路で、68は上アーム制御信号8
1に対応してパワートランジスタ70をONまたはOF
Fさせ、69は下アーム制御信号82に対応してパワー
トランジスタ71をONまたはOFFさせるように構成
されている。すなわち、上アーム制御信号81が‘H’
レベルになるとホトカプラ72の出力トランジスタがO
Nし、これによりトランジスタ74がONし、これによ
りトランジスタ76がOFFすることによりパワートラ
ンジスタ70がONする。逆に上アーム制御信号81が
‘L’レベルになるとホトカプラ72の出力トランジス
タがOFFし、これによりトランジスタ74もOFF
し、これによりトランジスタ76がONすることにより
パワートランジスタ70がOFFする。
【0007】このベースドライブ回路は、他に実開昭5
7−42589号公報や特開昭59−178980号公
報に記載されているものなどがあるが、基本的に図6記
載のベースドライブ回路68および69と同様の作用を
行い置換可能である。
【0008】以上のように構成されたPWMインバータ
用出力回路について、以下その動作について説明する。
まず、電動機解放信号156が‘L’レベル、つまりフ
リーラン状態を指令している場合について考察すると、
スイッチング指令信号42が‘L’レベルでも‘H’レ
ベルでもパワートランジスタ70およびパワートランジ
スタ71はOFF状態となることがわかる。
【0009】以下、電動機解放信号156が‘H’レベ
ル、つまりフリーランでない状態を指令している場合に
ついて説明する。
【0010】図7は図6のPWMインバータ用出力回路
の内部の信号を示す図で、まずスイッチング指令信号4
2が‘L’レベルから‘H’レベルに変化すると、オン
ディレイ回路66はオンディレイ時間TDだけ遅れて上
アーム制御信号81を‘L’レベルから‘H’レベルに
変化させる。上アーム制御信号81を‘H’レベルにす
るとパワートランジスタ70がONするが、その間には
ベースドライブ回路68とパワートランジスタ70の動
作遅れ時間TX1が存在する。この動作遅れ時間TX1
はパワートランジスタ70の温度やコレクタを流れる電
流値の変化により変動し、またベースドライブ回路を構
成する部品やパワートランジスタのバラツキや経年変化
によっても変化する。
【0011】また、スイッチング指令信号42が‘L’
レベルから‘H’レベルに変化すると、反転スイッチン
グ信号80は‘H’レベルから‘L’レベルに変化し、
オンディレイ回路67は下アーム制御信号82をほとん
ど時間遅れなしに‘L’レベルにする。下アーム制御信
号82を‘L’レベルにするとパワートランジスタ71
がOFFするが、その間にはベースドライブ回路69と
パワートランジスタ71の動作遅れ時間TY2が存在す
る。この動作遅れ時間TY2はパワートランジスタ71
の温度やコレクタを流れる電流値の変化により変動し、
またベースドライブ回路を構成する部品やパワートラン
ジスタのバラツキや経年変化によっても変化する。
【0012】次にスイッチング指令信号42が‘H’レ
ベルから‘L’レベルに変化すると、オンディレイ回路
66は上アーム制御信号81をほとんど時間遅れなしに
‘L’レベルにし、パワートランジスタ70はOFFす
るが、その間にはベースドライブ回路68とパワートラ
ンジスタ70の動作遅れ時間TY1が存在する。
【0013】また、スイッチング指令信号42が‘H’
レベルから‘L’レベルに変化すると、反転スイッチン
グ信号80は‘L’レベルから‘H’レベルに変化し、
オンディレイ回路67はオンディレイ時間TDだけ遅れ
て下アーム制御信号82を‘L’レベルから‘H’レベ
ルに変化する。下アーム制御信号82を‘H’レベルに
するとパワートランジスタ71がONするが、その間に
はベースドライブ回路69とパワートランジスタ71の
動作遅れ時間TX2が存在する。
【0014】ここで、動作遅れ時間TX1または動作遅
れ時間TX2と、動作遅れ時間TY1または動作遅れ時
間TY2を比較すると、一般的に動作遅れ時間TX1ま
たはTX2より動作遅れ時間TY1またはTY2のほう
が長くなる傾向がある。動作遅れ時間TX1および動作
遅れ時間TX2の最悪条件を考慮した上での最短の値を
TXWとし、動作遅れ時間TY1および動作遅れ時間T
Y2の最悪条件を考慮した上での最長の値をTYWとす
ると、通常オンディレイ時間TDはTYWからTXWを
差し引いた値に多少の余裕を加えた時間に設定される。
通常、オンディレイ時間TDはバイポーラタイプのパワ
ートランジスタを使用したもので10〜50マイクロ秒
程度に設定され、IGBTを使用したもので5〜30マ
イクロ秒程度に設定され、MOSタイプのパワーMOS
−FETを使用したもので2〜10マイクロ秒程度に設
定される。これにより、スイッチング指令信号42が
‘H’レベルから‘L’レベルに変化した時や‘L’レ
ベルから‘H’レベルに変化したときに、パワートラン
ジスタ70とパワートランジスタ71が同時にON状態
となり直流主電源14のプラス端子とマイナス端子が短
絡状態となることを防止している。
【0015】以上より、スイッチング指令信号42と電
動機巻線端子電圧51の状態とに着目して考察すると、
まずスイッチング指令信号42が‘L’レベルに固定し
ている時はパワートランジスタ70がOFF状態でパワ
ートランジスタ71がON状態となっているため電動機
巻線端子52は直流主電源14のマイナス端子に接続さ
れることになり、またスイッチング指令信号42が
‘H’レベルに固定している時はパワートランジスタ7
0がON状態でパワートランジスタ71がOFF状態と
なっているため電動機巻線端子52は直流主電源14の
プラス端子に接続されることになる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、電動機解放信号156が‘H’レベル、つ
まりフリーランでない状態を指令している際に、スイッ
チング指令信号42が‘L’レベルから‘H’レベルに
変化した時や‘H’レベルから‘L’レベルに変化した
時に、ある時間パワートランジスタ70とパワートラン
ジスタ71が両方OFFした状態となり、これが電動機
巻線端子52を電圧制御する上での制御誤差となる。こ
の制御誤差は電動機の発生トルクや回転速度の変動を招
き、また電動機の騒音振動も大きくするという問題点を
有していた。
【0017】これをさらに詳しく説明する。図6および
図7において、スイッチング指令信号42が‘L’レベ
ルから‘H’レベルに変化した時や、‘H’レベルから
‘L’レベルに変化した時には、ONしていたパワート
ランジスタをまずOFFさせた後OFFしていたパワー
トランジスタをONさせる。したがって、ある時間パワ
ートランジスタ70とパワートランジスタ71が両方O
FFした状態となる。この状態をフローティング状態と
呼び、この時間をフローティング時間TZと呼んでい
る。一般的にフローティング時間TZはオンディレイ時
間TDの 1/2〜 2/3程度である場合が多い。
【0018】一般的に電動機のPWM制御は本来、電動
機巻線端子を直流主電源のプラス端子とマイナス端子に
交互に接続し、そのプラス端子に接続する時間とマイナ
ス端子に接続する時間の比率に応じて電動機巻線端子の
平均電圧を制御しようとするものである。したがって、
直流主電源14の電圧を一定とした場合において、スイ
ッチング指令信号42の‘H’レベルと‘L’レベルの
時間の比率に応じて電動機巻線端子52の平均電圧を一
義的に制御できることが理想である。
【0019】しかしながら従来のPWMインバータ用出
力回路においては、フローティング状態が存在するため
電動機巻線端子を流れる電流の方向により電動機巻線端
子の平均電圧が変動する。すなわち、電動機巻線端子5
2よりPWMインバータ用出力回路53に電流が流入す
る方向に電流が流れている状態でフローティング状態に
なるとダイオード78が導通し、電動機巻線端子52は
直流主電源14のプラス端子に接続された状態となる。
この状態を図7の電動機巻線端子電圧51Aに示す。逆
に、フローティング状態においてPWMインバータ用出
力回路53より電動機巻線端子52に電流が流出する方
向に電流が流れると、ダイオード79が導通し電動機巻
線端子52は直流主電源14のマイナス端子に接続され
た状態となる。この状態を図7の電動機巻線端子電圧5
1Bに示す。またフローティング状態において、電動機
巻線端子52に電流が流れていない状態では、電動機巻
線端子52の電圧は電動機60の内部で発生する誘起電
圧などより定まる電圧となる。
【0020】以上のように、フローティング状態がある
ためにスイッチング指令信号42と電動機巻線端子52
の平均電圧が一義的に定まらず制御誤差を生じる。通
常、電動機巻線端子52を流れる電流は交流で電流の方
向が変化するため、それに応じて制御誤差も変化し電動
機60の発生トルクや回転速度の変動が生じる。フロー
ティング状態をなくし、フローティング時間を0にする
ことによりこの問題は解決できるが、従来のPWMイン
バータ用出力回路においては直流主電源14のプラス端
子とマイナス端子の短絡状態が生じ、実際には不可能で
ある。
【0021】さらに、パワートランジスタがONまたは
OFFする際に電気ノイズが発生するが、特にこれを小
さくしたい用途においてはパワートランジスタのベース
とエミッタ間にコンデンサを接続するなどの方法でスイ
ッチングスピードを遅くする場合がある。しかし、これ
により動作遅れ時間TX1,TX2,TY1およびTY
2のバラツキが非常に大きくなり、フローティング時間
をさらに大きくせざるを得ない。したがって制御誤差が
大きくなり、結果としてスイッチングスピードをあまり
遅くできない。
【0022】また、図6のパワートランジスタ70とパ
ワートランジスタ71をそれぞれパワーMOS−FET
に置き換えたタイプの従来のPWMインバータ用出力回
路や図6のパワートランジスタ70とパワートランジス
タ71をそれぞれIGBTにき換えたタイプの従来のP
WMインバータ用出力回路もあるが、動作は全く図6に
示すPWMインバータ用出力回路と同じでありフローテ
ィング状態を有する。
【0023】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、フローティング状態を本質的になくしフローティン
グ時間が0で、スイッチング指令信号と電動機巻線端子
の平均電圧が一義的に定まることにより制御誤差を生じ
ず温度特性が優れ、かつ消費電力の少ないPWMインバ
ータ用出力回路を安価に提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のPWMインバータ用出力回路は、Nチャンネ
ルタイプの第1のパワーMOS−FETと、Pチャンネ
ルタイプの第2のパワーMOS−FETと、第1,第
2,第3および第4のダイオードと、電流流入端子と第
1および第2の電流流出端子を有し、前記第2の電流流
出端子から流出する電流に対応した電流を前記第1の電
流流出端子から流出させる働きをする電流伝達手段と、
電流入力端子を有し前記電流入力端子より流入する電流
を制御する第1の電流制御手段と、電流入力端子を有し
前記電流入力端子より流入する電流を制御する第2の電
流制御手段と、直流主電源と、前記直流主電源のプラス
端子にマイナス端子を接続した第1の直流電源と、前記
直流主電源のマイナス端子にプラス端子を接続した第2
の直流電源を備え、第1のパワーMOS−FETのドレ
インと第3のダイオードのカソードを接続し、第3のダ
イオードのアノードと第1のダイオードのカソードと前
記直流主電源のプラス端子を接続し、第2のパワーMO
S−FETのドレインと第4のダイオードのアノードを
接続し、第4のダイオードのカソードと第2のダイオー
ドのアノードと前記直流主電源のマイナス端子を接続
し、第1のパワーMOS−FETのソースと第1のダイ
オードのアノードと第2のパワーMOS−FETのソー
スと第2のダイオードのカソードを接続し、第1のパワ
ーMOS−FETのゲートと第2のパワーMOS−FE
Tのゲートと前記電流伝達手段の第1の電流流出端子と
前記第2の電流制御手段の電流入力端子を接続し、前記
電流伝達手段の第2の電流流出端子と前記第1の電流制
御手段の電流入力端子を接続し、前記第1の直流電源の
プラス端子と前記電流伝達手段の電流流入端子を接続
し、第1または第2のパワーMOS−FETのゲートと
ソース間に抵抗と正および負の双方向の電圧に対してツ
ェナー現象を有する電圧リミット手段を並列に接続した
構成を有し、前記電流伝達手段および前記第2の電流制
御手段が、前記電流伝達手段の第1の電流流出端子より
流出する電流を第1の電流値とし前記第2の電流制御手
段の電流入力端子より流入し、前記第1の電流より小さ
な電流を第7の電流値として、第1の電流値と第7の電
流値の差で第1のパワーMOS−FETを非導通状態か
ら導通状態へ、第2のパワーMOS−FETを導通状態
から非導通状態へと移行させる第1の状態と、前記電流
伝達手段の第1の電流流出端子より流出する電流を第2
の電流値とし前記第2の電流制御手段の電流入力端子よ
り流入し、前記第2の電流より小さな電流を第8の電流
値として、第2の電流値と第8の電流値の差で第1のパ
ワーMOS−FETの導通状態を持続させる第2の状態
と、前記電流伝達手段の第1の電流流出端子より流出す
る電流を第5の電流値とし前記第2の電流制御手段の電
流入力端子より流入し、前記第5の電流より小さな電流
を第3の電流値として、第5の電流値と第3の電流値の
差で第1のパワーMO S−FETを導通状態から非導通
状態へ、第2のパワーMOS−FETを非導通状態から
導通状態へと移行させる第3の状態と、前記電流伝達手
の第1の電流流出端子より流出する電流を第6の電流
値とし前記第2の電流制御手段の電流入力端子より流入
し、前記第6の電流より小さな電流を第4の電流値とし
て、第6の電流値と第4の電流値の差で第2のパワーM
OS−FETの導通状態を持続させる第4の状態と、
電流伝達手段の第1の電流流出端子より流出する電流
を第9の電流値とし前記第2の電流制御手段の電流入力
端子より流入する電流も第9の電流値として第1のパワ
ーMOS−FETと第2のパワーMOS−FETの双方
を非導通状態とする第5の状態を有し、前記第1の電流
値と前記第7の電流値の差は前記第2の電流値と前記第
8の電流値の差より大きくし、前記第3の電流値と前記
第5の電流値の差は前記第4の電流値と前記第6の電流
値の差より大きくし、第1の状態からは第2の状態と第
5の状態へのみ移行可能とし、第2の状態からは第3の
状態と第5の状態へのみ移行可能とし、第3の状態から
は第4の状態と第5の状態へのみ移行可能とし、第4の
状態からは第1の状態と第5の状態へのみ移行可能と
し、第5の状態からは少なくとも第1の状態と第3の状
態へ移行可能なる構成とし、前記第2の電流制御手段
が、NPNタイプのトランジスタとNチャンネルタイプ
の第3のMOS−FETと第5のダイオードを有し、前
記NPNタイプのトランジスタのコレクタを電流入力端
子とし、前記NPNタイプのトランジスタのエミッタと
前記第3のMOS−FETのドレインを抵抗を介して接
続し、前記NPNタイプのトランジスタのベースと前記
第5のダイオードのアノードを接続したものを第1の信
号入力端子とし、前記第5のダイオードのカソードを制
御電源プラス端子に接続し、前記第3のMOS−FET
のゲートを第2の信号入力端子とし、前記NPNタイプ
のトランジスタのエミッタを抵抗を介して前記第2の直
流電源のマイナス端子に接続し、前記第3のMOS−F
ETのソースを前記第2の直流電源のマイナス端子に接
続した構成としている。
【0025】または、Nチャンネルタイプの第1のパワ
ーMOS−FETと、Pチャンネルタイプの第2のパワ
ーMOS−FETと、電流流入端子と第1および第2の
電流流出端子を有し、前記第2の電流流出端子から流出
する電流に対応した電流を前記第1の電流流出端子から
流出させる働きをする電流伝達手段と、電流入力端子を
有し前記電流入力端子より流入する電流を制御する第1
の電流制御手段と、電流入力端子を有し前記電流入力端
子より流入する電流を制御する第2の電流制御手段と、
直流主電源と、前記直流主電源のプラス端子にマイナス
端子を接続した第1の直流電源と、前記直流主電源のマ
イナス端子にプラス端子を接続した第2の直流電源を備
え、第1のパワーMOS−FETのドレインと前記直流
主電源のプラス端子を接続し、第2のパワーMOS−F
ETのドレインと前記直流主電源のマイナス端子を接続
し、第1のパワーMOS−FETのソースと第2のパワ
ーMOS−FETのソースを接続し、第1のパワーMO
S−FETのゲートと第2のパワーMOS−FETのゲ
ートと前記電流伝達手段の第1の電流流出端子と前記第
2の電流制御手段の電流入力端子を接続し、前記電流伝
達手段の第2の電流流出端子と前記第1の電流制御手段
の電流入力端子を接続し、第1の直流電源のプラス端子
と前記電流伝達手段の電流流入端子を接続し、第1また
は第2のパワーMOS−FETのゲートとソース間に抵
抗と正および負の双方向の電圧に対してツェナー現象を
有する電圧リミット手段を並列に接続した構成を有し、
前記電流伝達手段および前記第2の電流制御手段が、前
電流伝達手段の第1の電流流出端子より流出する電流
を第1の電流値とし前記第2の電流制御手段の電流入力
端子より流入し、前記第1の電流より小さな電流を第7
の電流値として、第1の電流値と第7の電流値の差で第
1のパワーMOS−FETを非導通状態から導通状態
へ、第2のパワーMOS−FETを導通状態から非導通
状態へと移行させる第1の状態と、前記電流伝達手段
第1の電流流出端子より流出する電流を第2の電流値と
し前記第2の電流制御手段の電流入力端子より流入し、
前記第2の電流より小さな電流を第8の電流値として、
第2の電流値と第8の電流値の差で第1のパワーMOS
−FETの導通状態を持続させる第2の状態と、前記
流伝達手段の第1の電流流出端子より流出する電流を第
5の電流値とし前記第2の電流制御手段の電流入力端子
より流入し、前記第5の電流より小さな電流を第3の電
流値として、第5の電流値と第3の電流値の差で第1の
パワーMOS−FETを導通状態から非導通状態へ、第
2のパワーMOS−FETを非導通状態から導通状態へ
と移行させる第3の状態と、前記電流伝達手段の第1の
電流流出端子より流出する電流を第6の電流値とし前記
第2の電流制御手段の電流入力端子より流入し、前記第
6の電流より小さな電流を第4の電流値として、第6の
電流値と第4の電流値の差で第2のパワーMOS−FE
Tの導通状態を持続させる第4の状態と、前記電流伝達
手段の第1の電流流出端子より流出する電流を第9の電
流値とし前記第2の電流制御手段の電流入力端子より流
入する電流も第9の電流値として第1のパワーMOS−
FETと第2のパワーMOS−FETの双方を非導通状
態とする第5の状態を有し、前記第1の電流値と前記第
7の電流値の差は前記第2の電流値と前記第8の電流値
の差より大きくし、前記第3の電流値と前記第5の電流
値の差は前記第4の電流値と前記第6の電流値の差より
大きくし、第1の状態からは第2の状態と第5の状態へ
のみ移行可能とし、第2の状態からは第3の状態と第5
の状態へのみ移行可能とし、第3の状態からは第4の状
態と第5の状態へのみ移行可能とし、第4の状態からは
第1の状態と第5の状態へのみ移行可能とし、第5の状
態からは少なくとも第1の状態と第3の状態へ移行可能
なる構成とし、前記第2の電流制御手段が、NPNタイ
プのトランジスタとNチャンネルタイプの第3のMOS
−FETと第5のダイオードを有し、前記NPNタイプ
のトランジスタのコレクタを電流入力端子とし、前記N
PNタイプのトランジスタのエミッタと前記第3のMO
S−FETのドレインを抵抗を介して接続し、前記NP
Nタイプのトランジスタのベースと前記第5のダイオー
ドのアノードを接続したものを第1の信号入力端子と
し、前記第5のダイオードのカソードを制御電源プラス
端子に接続し、前記第3のMOS−FETのゲートを第
2の信号入力端子とし、前記NPNタイプのトランジス
タのエミッタを抵抗を介して前記第2の直流電源のマイ
ナス端子に接続し、前記第3のMOS−FETのソース
を前記第2の直流電源のマイナス端子に接続した構成と
している。
【0026】または、前記第5の電流値または前記第6
の電流値または前記第7の電流値または前記第8の電流
値または前記第9の電流値を0とした構成としている。
【0027】または、正および負の双方向の電圧に対し
てツェナー現象を有する電圧リミット手段が、互いのア
ノードまたはカソードを共通にかつ直列に接続した2個
のツェナーダイオードとした構成としている。
【0028】
【作用】この構成によって、本質的に第1および第2の
パワーMOS−FETが同時にON状態となることがな
く安全で、かつフローティング時間も本質的に0である
ため非常に制御誤差が小さく温度特性が優れ、かつ消費
電力の少ないPWMインバータ用出力回路が実現できる
ものである。
【0029】
【実施例】(実施例1) 以下本発明の第1の実施例について、図面を参照しなが
ら説明する。
【0030】図1において、1はNチャンネルタイプの
パワーMOS−FET、2はPチャンネルタイプのパワ
ーMOS−FET、5,6,7および8はダイオード、
98は電流伝達手段、126および127は電流制御手
段、124および125は電流制御信号手段、109は
信号処理手段、14は直流主電源、15および16は直
流電源、105は抵抗、97は電圧リミット手段でツェ
ナーダイオード95および96で構成されている。
【0031】以上のように構成されたPWMインバータ
用出力回路について、図1を用いてその動作を説明す
る。65は論理反転手段で、スイッチング指令信号42
を論理反転した結果を反転スイッチング信号80として
出力する。106と107は論理積否定手段で、106
は電動機解放信号156と反転スイッチング信号80の
論理積否定をとった結果を出力し、107は電動機解放
信号156とスイッチング指令信号42の論理積否定を
とった結果を出力する。
【0032】ここで説明を簡単にするために、まず電動
機解放信号156が‘H’レベル、つまりフリーランで
ない状態を指令している場合について図2(a)を用い
てすべて説明し、最後に電動機解放信号156が‘L’
レベル、つまりフリーラン状態を指令している場合につ
いての説明を付け加えることにする。
【0033】まず、電流制御信号手段124および電流
制御手段126の動作を詳しく説明する。
【0034】電流制御手段126の信号入力端子201
への入力信号45は、スイッチング指令信号42を論理
反転手段65および23と論理積否定手段106を通し
て発生させる。この入力信号45はスイッチング指令信
号42を論理反転した信号とほぼ同じで、‘L’レベル
がたとえば0V、‘H’レベルがたとえば5Vの値をと
るものとする。電流制御手段126の信号入力端子20
2への入力信号46は、スイッチング指令信号42を論
理反転手段65,24および25と論理積否定手段10
6と信号遅延手段27を通して発生させる。この入力信
号46は、スイッチング指令信号42を遅延時間TBだ
け遅らせたもので、‘L’レベルをMOS−FET31
を十分にOFFさせることのできる電圧とし、‘H’レ
ベルをMOS−FET31を十分にONさせることので
きる電圧とする。NPNタイプのトランジスタ29はエ
ミッタホロワ型の回路構成をとり、NPNタイプのトラ
ンジスタ29のベース電位と直流電源16のマイナス端
子の電位との差が約0.7V以上になるとNPNタイプ
のトランジスタ29のベース電位とエミッタに接続され
た抵抗の値で定まるコレクタ電流48が流れ、NPNタ
イプのトランジスタ29のベース電位と直流電源16の
マイナス端子の電位との差が約0.7V以下の場合には
コレクタ電流48は0となる。MOS−FET31はN
PNタイプのトランジスタ29のエミッタに接続された
抵抗の値を切り換える働きをしており、NPNタイプの
トランジスタ29のベース電位が直流電源16のマイナ
ス端子の電位に比べ約0.7V以上でMOS−FET3
1がONするとNPNタイプのトランジスタ29のコレ
クタ電流48を大きくする作用がある。
【0035】スイッチング指令信号42とコレクタ電流
48の関係を考察すると、スイッチング指令信号42が
‘H’レベルの時にはコレクタ電流48は0で、次にス
イッチング指令信号42が‘L’レベルに変化してから
遅延時間TBが経過するまでコレクタ電流48は比較的
大きな電流値となり、遅延時間TBが経過するとコレク
タ電流48は比較的小さな電流値となり、スイッチング
指令信号42が‘H’レベルになるとコレクタ電流48
は0となる。
【0036】ここで、スイッチング指令信号42が
‘L’レベルから‘H’レベルに変化した瞬間を考察す
ると、NPNタイプのトランジスタ29のコレクタ電圧
が上昇する際、NPNタイプのトランジスタ29のベー
ス電圧がコレクタ出力容量Cobを流れる電流によって上
昇し、NPNタイプのトランジスタ29のコレクタ電流
48を漏洩する結果となって、ゲート信号電圧50の上
昇時間が長くなり、パワーMOS−FETのスイッチン
グ損失を増大するという結果になる。
【0037】そこで、ダイオード182はNPNタイプ
のトランジスタ29のコレクタ電圧が上昇する際に、コ
レクタ出力容量Cobを流れる電流による、NPNタイプ
のトランジスタ29のベース電圧の上昇をおさえる働き
をし、その結果NPNタイプのトランジスタ29のリー
ク電流の低減を図り、パワーMOS−FETのスイッチ
ング損失を低減する働きをする。
【0038】また、ダイオード182が、電流制御信号
手段124側に高電圧がかかることを防止する役割つま
りサージ保護の役割を果たすことはいうまでもない。
【0039】以上が電流制御信号手段124および電流
制御手段126の動作についての説明である。
【0040】次に、電流制御信号手段125および電流
制御手段127の動作を詳しく説明する。
【0041】電流制御手段127の信号入力端子203
への入力信号43は、スイッチング指令信号42を論理
積否定手段107と論理反転手段20を通して発生させ
る。この入力信号43はスイッチング指令信号42とほ
ぼ同じで、‘L’レベルが例えば0V、‘H’レベルが
たとえば5Vの値をとるものとする。
【0042】次に、電流制御手段127の信号入力端子
204への入力信号44は、スイッチング指令信号42
を論理反転手段21および22と論理積否定手段107
と信号遅延手段26を通して発生させる。この入力信号
44は、スイッチング指令信号42を論理反転した信号
を遅延時間TAだけ遅らせたもので、‘L’レベルをM
OS−FET30を十分にOFFさせることのできる電
圧とし、‘H’レベルをMOS−FET30を十分にO
Nさせることのできる電圧とする。NPNタイプのトラ
ンジスタ28はエミッタホロワ型の回路構成をとり、N
PNタイプのトランジスタ28のベース電位と直流電源
16のマイナス端子の電位との差が約0.7V以上にな
るとNPNタイプのトランジスタ28のベース電位とエ
ミッタに接続された抵抗の値で定まるコレクタ電流47
が流れ、NPNタイプのトランジスタ28のベース電位
と直流電源16のマイナス端子の電位との差が約0.7
V以下の場合にはコレクタ電流47は0となる。MOS
−FET30はNPNタイプのトランジスタ28のエミ
ッタに接続された抵抗の値を切り換える働きをしてお
り、NPNタイプのトランジスタ28のベース電位が直
流電源16のマイナス端子の電位に比べ約0.7V以上
でMOS−FET30がONするとNPNタイプのトラ
ンジスタ28のコレクタ電流47を大きくする作用があ
る。
【0043】ここで、スイッチング指令信号42とコレ
クタ電流47の関係を考察すると、スイッチング指令信
号42が‘L’レベルの時にはコレクタ電流47は0
で、次にスイッチング指令信号42が‘H’レベルに変
化してから遅延時間TAが経過するまでコレクタ電流4
7は比較的大きな電流値となり、遅延時間TAが経過す
るとコレクタ電流47は比較的小さな電流値となり、ス
イッチング指令信号42が‘L’レベルになるとコレク
タ電流47は0となる。以上が電流制御信号手段125
および電流制御手段127の動作についての説明であ
る。
【0044】次に、電流伝達手段98の働きについて述
べる。抵抗11,104および130、PNPタイプの
トランジスタ9、NPNタイプのトランジスタ128、
ダイオード129および181はカレントミラー構成を
とり、PNPタイプのトランジスタ9が飽和しない範囲
において、PNPタイプのトランジスタ9のコレクタ電
流49をNPNタイプのトランジスタ28のコレクタ電
流47に対応した電流とする働きをする。
【0045】ダイオード181は電流伝達手段の温度補
正を行うものであり、温度変化によりNPNタイプのト
ランジスタ28のコレクタ電流47とPNPタイプのト
ランジスタ9のコレクタ電流49の比、すなわちミラー
比が変化することをおさえ、抵抗11、PNPタイプの
トランジスタ9、ツェナーダイオード95および96の
損失が増大することをおさえる働きをしている。
【0046】ここで、スイッチング指令信号42が’
H’レベルから’L’レベルに変化した瞬間を考察する
と、PNPタイプのトランジスタ9のコレクタ電圧が下
降する際、PNPタイプのトランジスタ9のベース電圧
がコレクタ出力容量Cobを流れる電流によって低下し、
PNPタイプのトランジスタ9のコレクタに電流を漏洩
する結果となって、ゲート信号電圧50の下降時間が長
くなり、パワーMOS−FETのスイッチング損失を増
大するという結果になる。そこでNPNタイプのトラン
ジスタ128とダイオード129は、PNPタイプのト
ランジスタ9のコレクタ電圧が下降する際に、コレクタ
出力容量Cobを流れる電流をNPNタイプのトランジス
タ128のエミッタ電流によって補う働きをし、PNP
タイプのトランジスタ9のベース電圧の低下を防止し、
スイッチング損失を低減する働きをする。抵抗104
は、NPNタイプのトランジスタ128のエミッタおよ
びダイオード129に電流が流れていない状態において
PNPタイプのトランジスタ9のベース電圧を直流電源
15のプラス端子と同電位に固定する働きをし、結果的
にPNPタイプのトランジスタ9のリーク電流を小さく
する働きをする。
【0047】以上が電流伝達手段98の動作についての
説明である。ここで、スイッチング指令信号42とPN
Pタイプのトランジスタ9のコレクタ電流49の関係を
考察すると、スイッチング指令信号42が‘L’レベル
の時にはコレクタ電流49は0で、次にスイッチング指
令信号42が‘H’レベルに変化してから遅延時間TA
が経過するまでコレクタ電流49は比較的大きな電流値
となり、遅延時間TAが経過するとコレクタ電流49は
比較的小さな電流値となり、スイッチング指令信号42
が‘L’レベルになるとコレクタ電流49は0となる。
【0048】これらを整理すると、スイッチング指令信
号42にしたがってコレクタ電流49が第1の電流値1
64としコレクタ電流48が第7の電流値170とする
第1の状態と、コレクタ電流49が第2の電流値165
としコレクタ電流48が第8の電流値171とする第2
の状態と、コレクタ電流49が第5の電流値168とし
コレクタ電流48が第3の電流値166とする第3の状
態と、コレクタ電流49が第6の電流値169としコレ
クタ電流48が第4の電流値167とする第4の状態を
有し、第1の状態から順に第4の状態を繰り返し実現し
ていることがわかる。ただし、本実施例においては、第
5の電流値168,第6の電流値169,第7の電流値
170,第8の電流値171を0としている。
【0049】以上が電流伝達手段98、電流制御手段1
26および127、電流制御信号手段124および12
5の動作についての説明である。
【0050】次に、電圧リミット手段97の働きについ
て述べる。ツェナーダイオード95および96で構成さ
れた電圧リミット手段97は、電流伝達手段98のPN
Pタイプのトランジスタ9が少なくとも第2の電流値1
65が流れているときに飽和しないようにPNPタイプ
のトランジスタ9のコレクタ電圧の上限を制限する働き
をしていると同時にパワーMOS−FET1および2の
ゲート電圧の上限を制限する働きをしている。また、ツ
ェナーダイオード95および96で構成された電圧リミ
ット手段97は、電流制御手段126のNPNタイプの
トランジスタ29が少なくとも第4の電流値167が流
れているときに飽和しないようにNPNタイプのトラン
ジスタ29のコレクタ電圧の下限を制限する働きをして
いると同時にパワーMOS−FET1および2のゲート
電圧の下限を制限する働きをしている。
【0051】ここで、パワーMOS−FET1および2
のゲート電圧の上限は、パワーMOS−FET1が十分
にONでき得る電圧で、かつパワーMOS−FET2が
十分にOFFでき得る電圧で、かつパワーMOS−FE
T1および2のゲートとソース間の耐圧を越えない値と
する必要がある。また、パワーMOS−FET1および
2のゲート電圧の下限は、パワーMOS−FET2が十
分にONでき得る電圧で、かつパワーMOS−FET1
が十分にOFFでき得る電圧で、かつパワーMOS−F
ET1および2のゲートとソース間の耐圧を越えない値
とする必要がある。
【0052】一般的にNチャンネルタイプのパワーMO
S−FETのゲートとソース間の耐圧は±20V〜±3
0V程度のものが多く、またドレインとソース間の導通
を開始するゲート電圧しきい値はソース電圧を基準に+
1V〜+5V程度のものが多い。一方Pチャンネルタイ
プのパワーMOS−FETのゲートとソース間の耐圧は
±20V〜±30V程度のものが多く、またドレインと
ソース間の導通を開始するゲート電圧しきい値はソース
電圧を基準に−1V〜−5V程度のものが多い。
【0053】ここで、スイッチング指令信号42と直流
主電源14のマイナス端子を基準にしたゲート信号電圧
50の関係を図3に示す。まず、スイッチング指令信号
42が‘L’レベルから‘H’レベルに変化すると、P
NPタイプのトランジスタ9のコレクタ電流49が流れ
ゲート信号電圧50は急上昇し、ツェナーダイオード9
5および96が導通した時点で電圧が固定される。この
ゲート信号電圧50が上昇するに必要な上昇時間TR
は、パワーMOS−FET1および2やツェナーダイオ
ード95および96などに含まれる静電容量とコレクタ
電流49との関係より定まる。またツェナーダイオード
95および96が導通している状態においては、ゲート
信号電圧50が大きく変化しないためコレクタ電流49
を非常に小さな電流としてもその電圧を維持でき、実際
には抵抗105を流れる電流値以上に設定すれば十分で
ある。したがって、信号遅延手段26の遅延時間TAを
上昇時間TRよりやや大きい程度に設定しておけば、上
昇時間TRを小さくでき、かつPNPタイプのトランジ
スタ9や抵抗11などの電力損失も最小限にできる。
【0054】次に、スイッチング指令信号42が‘H’
レベルから‘L’レベルに変化すると、NPNタイプの
トランジスタ29のコレクタ電流48が流れゲート信号
電圧50は急下降し、ツェナーダイオード95および9
6が導通した時点で電圧が固定される。このゲート信号
電圧50が下降するのに必要な時間TFは、パワーMO
S−FET1および2やツェナーダイオード95および
96などに含まれる静電容量とコレクタ電流48との関
係より定まる。また、ツェナーダイオード95および9
6が導通している状態においてはゲート信号電圧50が
大きく変化しないため、コレクタ電流48を非常に小さ
な電流としてもその電圧を維持でき、実際には抵抗10
5を流れる電流値以上に設定すれば十分である。したが
って、信号遅延手段27の遅延時間TBを下降時間TF
よりやや大きい程度に設定しておけば、下降時間TFを
小さくでき、かつNPNタイプのトランジスタ29や抵
抗35などの電力損失も最小限にできる。
【0055】次に、パワーMOS−FET1および2の
動作を説明する。パワーMOS−FET1および2はゲ
ートとソースがそれぞれ共通接続しているため、ゲート
信号電圧50が電動機巻線端子電圧51よりもパワーM
OS−FET1のゲート電圧しきい値以上高くなるとパ
ワーMOS−FET1はドレインからソースに向かって
電流を流し始め、逆にゲート信号電圧50が電動機巻線
端子電圧51よりもパワーMOS−FET2のゲート電
圧しきい値以上低くなるとパワーMOS−FET2はソ
ースからドレインに向かって電流を流し始める。したが
って、ゲート信号電圧50と電動機巻線端子電圧51の
電位差は常に一定の範囲内に入り、かつパワーMOS−
FET1および2が同時に電流を流して直流主電源14
のプラス端子とマイナス端子が短絡状態となることが本
質的にあり得ない。
【0056】次に、ダイオード5,6,7および8の働
きについて述べる。一般的に電動機巻線の簡易等価回路
は抵抗とインダクタンスと誘起電圧に相当する電圧源が
直列に接続したものとして表される。したがって、純抵
抗負荷とは異なり電動機巻線端子52に印加した電圧に
より一義的に電動機巻線端子52を流れる電流の方向が
定まらず、パワーMOS−FET1がONでかつパワー
MOS−FET2がOFFでかつ電動機巻線端子52か
ら電動機に電流が流出しているAの状態と、パワーMO
S−FET1がONでかつパワーMOS−FET2がO
FFでかつ電動機巻線端子52に電動機から電流が流入
しているBの状態と、パワーMOS−FET1がOFF
でかつパワーMOS−FET2がONでかつ電動機巻線
端子52に電動機から電流が流入しているCの状態と、
パワーMOS−FET1がOFFでかつパワーMOS−
FET2がONでかつ電動機巻線端子52から電動機に
電流が流出しているDの状態の4つの状態を有する。ま
ずAの状態においては、電動機巻線端子52を流れる電
流はダイオード7およびパワーMOS−FET1を流れ
ることがわかる。またCの状態においては、電動機巻線
端子52を流れる電流はダイオード8およびパワーMO
S−FET2を流れることがわかる。またBの状態とD
の状態については、電動機巻線端子52を流れる電流は
ダイオード5およびダイオード6をそれぞれ流れること
がわかる。ここでBの状態における電動機巻線端子電圧
51は、電動機巻線端子52を流れる電流により上昇
し、ダイオード5が導通した時点で固定されることがわ
かる。一般的に、NチャンネルタイプのパワーMOS−
FETにはソースからドレインに電流を流す働きをする
寄生ダイオードが存在するが、この寄生ダイオードの逆
回復時間trrが非常に長いという欠点を有する。した
がって、逆回復時間trrが短いダイオード5を別に付
けてかつパワーMOS−FET1の寄生ダイオードに電
流が流れないようにダイオード7を取り付けている。こ
のダイオード5の逆回復時間trrが長いとスイッチン
グ損失が増大するため、なるべくダイオード5は逆回復
時間の短いものを選定することが好ましい。同様に、D
の状態における電動機巻線端子電圧51は、電動機巻線
端子52を流れる電流により下降し、ダイオード6が導
通した時点で固定される。一般的に、Pチャンネルタイ
プのパワーMOS−FETにはドレインからソースに電
流を流す働きをする寄生ダイオードが存在するが、この
寄生ダイオードの逆回復時間trrが非常に長いという
欠点を有する。したがって、逆回復時間trrが短いダ
イオード6を別に付けてかつパワーMOS−FET2の
寄生ダイオードに電流が流れないようにダイオード8を
取り付けている。このダイオード6の逆回復時間trr
が長いとスイッチング損失が増大するため、なるべくダ
イオード6は逆回復時間の短いものを選定することが好
ましい。
【0057】以上の説明によりスイッチング指令信号4
2を‘H’レベルにすると電動機巻線端子52が直流主
電源14のプラス端子に接続されることがわかる。ま
た、スイッチング指令信号42を‘L’レベルにすると
電動機巻線端子52が直流主電源14のマイナス端子に
接続され、スイッチング指令信号42を‘H’レベルか
ら‘L’レベルに変化させた時や‘L’レベルから
‘H’レベルに変化させた時においてもフローティング
時間が本質的に0である構成であることがわかる。
【0058】さらに、PNPタイプのトランジスタ9の
コレクタ電流49とNPNタイプのトランジスタ29の
コレクタ電流48の電流値を変えることにより、ゲート
信号電圧50の上昇時間TRおよび下降時間TFをある
程度の範囲内で自由に設定でき、これにともなって電動
機巻線端子電圧51の上昇時間および下降時間もある程
度の範囲内で自由に設定できるという長所を有する。通
常、電動機巻線端子電圧51の上昇時間および下降時間
は小さくするほどパワーMOS−FET1およびパワー
MOS−FET2などの電力損失が小さくできるため好
ましいが、電気雑音が大きくなるという欠点がある。し
たがって、電気雑音を特に小さくしたい用途ではあえて
電動機巻線端子電圧51の上昇時間および下降時間を大
きくすることが必要であり、これに容易に対応できる構
成である。
【0059】また、図1におけるパワーMOS−FET
1および2のゲートとソース間にコンデンサを接続する
ことにより、さらに電動機巻線端子電圧51の上昇時間
および下降時間を大幅に長くできることはいうまでもな
い。
【0060】以上が電動機解放信号156が‘H’レベ
ル、つまりフリーランでない状態を指令している場合に
おける電流伝達手段98、電流制御手段126および1
27、電流制御信号手段124および125の動作につ
いての説明であるが、次に電動機解放信号156が
‘L’レベル、つまりフリーラン状態を指令している場
合における電流伝達手段98、電流制御手段126およ
び127、電流制御信号手段124および125の動作
についての説明を付け加える。
【0061】電動機解放信号156が‘L’レベル、つ
まりフリーラン状態を指令している場合には、スイッチ
ング指令信号42にかかわらず論理積否定手段106お
よび107の出力信号はともに‘H’レベルとなり、し
たがって電流制御手段127の信号入力端子203への
入力信号は‘L’レベル、電流制御手段126の信号入
力端子201への入力信号は‘L’レベルとなる。
【0062】この状態はいわゆる第5の状態で、第9の
電流値であるコレクタ電流49およびコレクタ電流48
はともに0である。
【0063】第5の状態となると、パワーMOS−FE
T1および2のゲート信号電圧50は抵抗105により
電動機巻線端子電圧51とほぼ同電位となる。したがっ
て、パワーMOS−FET1および2はともにOFF状
態となりフリーラン状態が実現できる。第5の状態は、
主に何らかのトラブルが発生した場合などにおいて、電
動機の運転を中断して電動機および制御装置を保護する
ために用いられる。第5の状態への移行は、前記第1の
状態,第2の状態,第3の状態および第4の状態のいず
れの状態からも可能で、電動機解放信号156が‘L’
レベルに変化した瞬間に移行する。逆に、第5の状態か
らは、電動機解放信号156が‘H’レベルに変化した
瞬間に第1の状態または第3の状態へ移行するように構
成している。これは、第5の状態から第2の状態または
第4の状態に移行すると、ゲート信号電圧50の上昇ま
たは下降に要する時間が非常に長くなり、パワーMOS
−FET1および2に過大な発熱を生じるため、この防
止策である。しかしながら、第5の状態から他の状態へ
の移行は中断していた電動機の運転を再開することを目
的とする場合が主であり、この場合においては頻度が多
くても数秒に1回程度と低いため、パワーMOS−FE
T1および2の耐量が十分あれば第5の状態から他のす
べての状態へ移行できるような構成とすることもでき
る。
【0064】なお、本実施例の電流伝達手段98、電流
制御手段126および127、電流制御信号手段124
および125は、第5の電流値168,第6の電流値1
69,第7の電流値170および第8の電流値171を
0としているが、第1の電流値164が第7の電流値1
70よりも大きな電流値とし、第2の電流値165が第
8の電流値171よりも大きな電流値とし、第3の電流
値166が第5の電流値168よりも大きな電流値と
し、第4の電流値167が第6の電流値169よりも大
きな電流値とし、第1の電流値164と第7の電流値1
70の差が第2の電流値165第8のと電流値171の
差より大きくし、第3の電流値166と第5の電流値1
68の差が第4の電流値167と第6の電流値169の
差より大きくすれば、第5の電流値168,第6の電流
値169,第7の電流値170および第8の電流値17
1を0以外の値とできることはいうまでもない。図2
(b)にその一例を示す。また本実施例の電流伝達手段
98、電流制御手段126および127、電流制御信号
手段124および125は、第5の状態における第9の
電流値も0としているが、第9の電流値も0以外の値と
できることはいうまでもない。つまり、PNPタイプの
トランジスタ9のコレクタ電流49とNPNタイプのト
ランジスタ29のコレクタ電流48を同一の電流値とす
れば0以外の値とすることができる。
【0065】(実施例2) 以下本発明の第2の実施例について、図面を参照しなが
ら説明する。
【0066】図4において、126および127は電流
制御手段、98は電流伝達手段、124および125は
電流制御信号手段、109は信号処理手段、14は直流
主電源、15および16は直流電源、105は抵抗、9
7はツェナーダイオード95および96で構成された電
圧リミット手段で、以上は図1の構成と同様なものであ
る。
【0067】図1の構成と異なるのは、パワーMOS−
FET1および2とダイオード5,6,7および8を、
逆回復時間trrの短い寄生ダイオードを有するNチャ
ンネルタイプのパワーMOS−FET1aとPチャンネ
ルタイプのパワーMOS−FET2aとした点である。
【0068】最近、パワーMOS−FETの技術が進歩
し、寄生ダイオードの逆回復時間trrが非常に短いも
のもごく一部で製造されている。この逆回復時間trr
の短い寄生ダイオードを有するパワーMOS−FETが
入手できる場合においては図4の構成をとることがで
き、部品点数の削減を図ることができる。
【0069】
【発明の効果】以上のように本発明は実施例1の構成と
することにより、フローティング状態が本質的になくフ
ローティング時間が0でスイッチング指令信号と電動機
巻線端子の平均電圧が一義的に定まることにより制御誤
差が非常に小さく、温度特性が優れ、かつ消費電力も少
ない優れたPWMインバータ用出力回路を安価に提供す
ることができるものである。さらに必要に応じて、電気
雑音の発生が非常に小さな優れたPWMインバータ用出
力回路を安価に提供することができる。
【0070】また第2実施例2の構成とすることによ
り、実施例1と同等な効果を得ることができる。
【0071】最近、パワーMOS−FETの技術が発達
し、寄生ダイオードの逆回復時間trrが非常に短いも
のもごく一部で製造されている。この逆回復時間trr
の短い寄生ダイオードを有するパワーMOS−FETが
入手できる場合においては本構成をとることができ、部
品点数の削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるPWMインバー
タ用出力回路の構成図
【図2】(a)本発明の第1の実施例におけるPWMイ
ンバータ用出力回路の電流制御手段の動作を示す図 (b)本発明の第1の実施例におけるPWMインバータ
用出力回路の電流制御手段の動作を示す図
【図3】本発明の第1の実施例におけるPWMインバー
タ用出力回路の動作を示す図
【図4】本発明の第2の実施例におけるPWMインバー
タ用出力回路の構成図
【図5】一般的なPWMインバータの構成を示す略線図
【図6】従来のPWMインバータ用出力回路の構成図
【図7】従来のPWMインバータ用出力回路の動作を示
す図
【符号の説明】
1,1a NチャンネルタイプのパワーMOS−FET 2,2a PチャンネルタイプのパワーMOS−FET 5,6,7,8,78,79,129,181,182
ダイオード 9 PNPタイプのトランジスタ 11,32,33,34,35,83,84,85,8
6,87,88,89,90,91,92,104,1
05,130 抵抗 14 直流主電源 15,16,93,94 直流電源 20,21,22,23,24,25,65 論理反転
手段 26,27 信号遅延手段 28,29,74,75,76,77,128 NPN
タイプのトランジスタ30,31 Nチャンネルタイプ
のMOS−FET 42,61,62 スイッチング指令信号 43,45,46 入力信号47,48,49 コレク
タ電流 50 ゲート信号電圧 52,63,64 電動機巻線端子 53 PWMインバータ用出力回路 54 第1の状態 55 第2の状態 56 第3の状態 57 第4の状態 58 周波数電圧設定手段 59 PWM制御回路 60 電動機 66,67 オンディレイ回路 68,69 ベースドライブ回路 70,71 パワートランジスタ 72,73 ホトカプラ 80 反転スイッチング信号 81 上アーム制御信号 82 下アーム制御信号 51,51A,51B 電動機巻線端子電圧 95,96 ツェナーダイオード 97 電圧リミット手段 98 電流伝達手段 106,107 論理積否定手段 109 信号処理手段 124,125 電流制御信号手段 126,127 電流制御手段 156 電動機解放信号 157,158 論理積手段 159 上アームスイッチング信号 160 下アームスイッチング信号 190 制御電源プラス端子 201,202,203,204 信号入力端子
フロントページの続き (72)発明者 岸 亨 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−284740(JP,A) 特開 平6−121540(JP,A) 特開 平6−233548(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/48 H02M 7/537 H02M 7/5387

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Nチャンネルタイプの第1のパワーMOS
    −FETと、Pチャンネルタイプの第2のパワーMOS
    −FETと、第1,第2,第3および第4のダイオード
    と、 電流流入端子と第1および第2の電流流出端子を有し、
    前記第2の電流流出端子から流出する電流に対応した電
    流を前記第1の電流流出端子から流出させる働きをする
    電流伝達手段と、 電流入力端子を有し前記電流入力端子より流入する電流
    を制御する第1の電流制御手段と、 電流入力端子を有し前記電流入力端子より流入する電流
    を制御する第2の電流制御手段と、 直流主電源と、 前記直流主電源のプラス端子にマイナス端子を接続した
    第1の直流電源と、 前記直流主電源のマイナス端子にプラス端子を接続した
    第2の直流電源を備え、第1のパワーMOS−FETの
    ドレインと第3のダイオードのカソードを接続し、 第3のダイオードのアノードと第1のダイオードのカソ
    ードと前記直流主電源のプラス端子を接続し、 第2のパワーMOS−FETのドレインと第4のダイオ
    ードのアノードを接続し、 第4のダイオードのカソードと第2のダイオードのアノ
    ードと前記直流主電源のマイナス端子を接続し、 第1のパワーMOS−FETのソースと第1のダイオー
    ドのアノードと第2のパワーMOS−FETのソースと
    第2のダイオードのカソードを接続し、 第1のパワーMOS−FETのゲートと第2のパワーM
    OS−FETのゲートと前記電流伝達手段の第1の電流
    流出端子と前記第2の電流制御手段の電流入力端子を接
    続し、 前記電流伝達手段の第2の電流流出端子と前記第1の電
    流制御手段の電流入力端子を接続し、 前記第1の直流電源のプラス端子と前記電流伝達手段
    電流流入端子を接続し、第1または第2のパワーMOS
    −FETのゲートとソース間に抵抗と正および負の双方
    向の電圧に対してツェナー現象を有する電圧リミット手
    段を並列に接続した構成を有し、 前記電流伝達手段および前記第2の電流制御手段が、 前記電流伝達手段の第1の電流流出端子より流出する電
    流を第1の電流値とし前記第2の電流制御手段の電流入
    力端子より流入し、前記第1の電流より小さな電流を第
    7の電流値として、第1の電流値と第7の電流値の差で
    第1のパワーMOS−FETを非導通状態から導通状態
    へ、第2のパワーMOS−FETを導通状態から非導通
    状態へと移行させる第1の状態と、 前記電流伝達手段の第1の電流流出端子より流出する電
    流を第2の電流値とし前記第2の電流制御手段の電流入
    力端子より流入し、前記第2の電流より小さな電流を第
    8の電流値として、第2の電流値と第8の電流値の差で
    第1のパワーMOS−FETの導通状態を持続させる第
    2の状態と、 前記電流伝達手段の第1の電流流出端子より流出する電
    流を第5の電流値とし前記第2の電流制御手段の電流入
    力端子より流入し、前記第5の電流より小さな電流を第
    3の電流値として、第5の電流値と第3の電流値の差で
    第1のパワーMOS−FETを導通状態から非導通状態
    へ、第2のパワーMOS−FETを非導通状態から導通
    状態へと移行させる第3の状態と、 前記電流伝達手段の第1の電流流出端子より流出する電
    流を第6の電流値とし前記第2の電流制御手段の電流入
    力端子より流入し、前記第6の電流より小さな電流を第
    4の電流値として、第6の電流値と第4の電流値の差で
    第2のパワーMOS−FETの導通状態を持続させる第
    4の状態と、 前記電流伝達手段の第1の電流流出端子より流出する電
    流を第9の電流値とし前記第2の電流制御手段の電流入
    力端子より流入する電流も第9の電流値として第1のパ
    ワーMOS−FETと第2のパワーMOS−FETの双
    方を非導通状態とする第5の状態を有し、 前記第1の電流値と前記第7の電流値の差は前記第2の
    電流値と前記第8の電流値の差より大きくし、 前記第3の電流値と前記第5の電流値の差は前記第4の
    電流値と前記第6の電流値の差より大きくし、 第1の状態からは第2の状態と第5の状態へのみ移行可
    能とし、 第2の状態からは第3の状態と第5の状態へのみ移行可
    能とし、 第3の状態からは第4の状態と第5の状態へのみ移行可
    能とし、 第4の状態からは第1の状態と第5の状態へのみ移行可
    能とし、 第5の状態からは少なくとも第1の状態と第3の状態へ
    移行可能なる構成とし、前記第2の電流制御手段が、 NPNタイプのトランジスタとNチャンネルタイプの第
    3のMOS−FETと第5のダイオードを有し、 前記NPNタイプのトランジスタのコレクタを電流入力
    端子とし、 前記NPNタイプのトランジスタのエミッタと前記第3
    のMOS−FETのドレインを抵抗を介して接続し、 前記NPNタイプのトランジスタのベースと前記第5の
    ダイオードのアノードを接続したものを第1の信号入力
    端子とし、 前記第5のダイオードのカソードを制御電源プラス端子
    に接続し、 前記第3のMOS−FETのゲートを第2の信号入力端
    子とし、 前記NPNタイプのトランジスタのエミッタを抵抗を介
    して前記第2の直流電源のマイナス端子に接続し、 前記第3のMOS−FETのソースを前記第2の直流電
    源のマイナス端子に接続した構成を有するPWMインバ
    ータ用出力回路。
  2. 【請求項2】Nチャンネルタイプの第1のパワーMOS
    −FETと、Pチャンネルタイプの第2のパワーMOS
    −FETと、 電流流入端子と第1および第2の電流流出端子を有し、
    前記第2の電流流出端子から流出する電流に対応した電
    流を前記第1の電流流出端子から流出させる働きをする
    電流伝達手段と、 電流入力端子を有し前記電流入力端子より流入する電流
    を制御する第1の電流制御手段と、 電流入力端子を有し前記電流入力端子より流入する電流
    を制御する第2の電流制御手段と、 直流主電源と、 前記直流主電源のプラス端子にマイナス端子を接続した
    第1の直流電源と、 前記直流主電源のマイナス端子にプラス端子を接続した
    第2の直流電源を備え、第1のパワーMOS−FETの
    ドレインと前記直流主電源のプラス端子を接続し、 第2のパワーMOS−FETのドレインと前記直流主電
    源のマイナス端子を接続し、 第1のパワーMOS−FETのソースと第2のパワーM
    OS−FETのソースを接続し、 第1のパワーMOS−FETのゲートと第2のパワーM
    OS−FETのゲートと前記電流伝達手段の第1の電流
    流出端子と前記第2の電流制御手段の電流入力端子を接
    続し、 前記電流伝達手段の第2の電流流出端子と前記第1の電
    流制御手段の電流入力端子を接続し、 第1の直流電源のプラス端子と前記電流伝達手段の電流
    流入端子を接続し、 第1または第2のパワーMOS−FETのゲートとソー
    ス間に抵抗と正および負の双方向の電圧に対してツェナ
    ー現象を有する電圧リミット手段を並列に接続した構成
    を有し、 前記電流伝達手段および前記第2の電流制御手段が、 前記電流伝達手段の第1の電流流出端子より流出する電
    流を第1の電流値とし前記第2の電流制御手段の電流入
    力端子より流入し、前記第1の電流より小さな電流を第
    7の電流値として、第1の電流値と第7の電流値の差で
    第1のパワーMOS−FETを非導通状態から導通状態
    へ、第2のパワーMOS−FETを導通状態から非導通
    状態へと移行させる第1の状態と、 前記電流伝達手段の第1の電流流出端子より流出する電
    流を第2の電流値とし前記第2の電流制御手段の電流入
    力端子より流入し、前記第2の電流より小さな電 流を第
    8の電流値として、第2の電流値と第8の電流値の差で
    第1のパワーMOS−FETの導通状態を持続させる第
    2の状態と、 前記電流伝達手段の第1の電流流出端子より流出する電
    流を第5の電流値とし前記第2の電流制御手段の電流入
    力端子より流入し、前記第5の電流より小さな電流を第
    3の電流値として、第5の電流値と第3の電流値の差で
    第1のパワーMOS−FETを導通状態から非導通状態
    へ、第2のパワーMOS−FETを非導通状態から導通
    状態へと移行させる第3の状態と、 前記電流伝達手段の第1の電流流出端子より流出する電
    流を第6の電流値とし前記第2の電流制御手段の電流入
    力端子より流入し、前記第6の電流より小さな電流を第
    4の電流値として、第6の電流値と第4の電流値の差で
    第2のパワーMOS−FETの導通状態を持続させる第
    4の状態と、 前記電流伝達手段の第1の電流流出端子より流出する電
    流を第9の電流値とし前記第2の電流制御手段の電流入
    力端子より流入する電流も第9の電流値として第1のパ
    ワーMOS−FETと第2のパワーMOS−FETの双
    方を非導通状態とする第5の状態を有し、 前記第1の電流値と前記第7の電流値の差は前記第2の
    電流値と前記第8の電流値の差より大きくし、 前記第3の電流値と前記第5の電流値の差は前記第4の
    電流値と前記第6の電流値の差より大きくし、 第1の状態からは第2の状態と第5の状態へのみ移行可
    能とし、 第2の状態からは第3の状態と第5の状態へのみ移行可
    能とし、 第3の状態からは第4の状態と第5の状態へのみ移行可
    能とし、 第4の状態からは第1の状態と第5の状態へのみ移行可
    能とし、 第5の状態からは少なくとも第1の状態と第3の状態へ
    移行可能なる構成とし、前記第2の電流制御手段が、 NPNタイプのトランジスタとNチャンネルタイプの第
    3のMOS−FETと第5のダイオードを有し、 前記NPNタイプのトランジスタのコレクタを電流入力
    端子とし、 前記NPNタイプのトランジスタのエミッタと前記第3
    のMOS−FETのドレインを抵抗を介して接続し、 前記NPNタイプのトランジスタのベースと前記第5の
    ダイオードのアノードを接続したものを第1の信号入力
    端子とし、 前記第5のダイオードのカソードを制御電源プラス端子
    に接続し、 前記第3のMOS−FETのゲートを第2の信号入力端
    子とし、 前記NPNタイプのトランジスタのエミッタを抵抗を介
    して前記第2の直流電源のマイナス端子に接続し、 前記第3のMOS−FETのソースを前記第2の直流電
    源のマイナス端子に接続した構成を有するPWMインバ
    ータ用出力回路。
  3. 【請求項3】前記第5の電流値、または前記第6の電流
    値または前記第7の電流値または前記第8の電流値また
    は前記第9の電流値を0とした、請求項1または請求項
    2記載のPWMインバータ用出力回路。
  4. 【請求項4】正および負の双方向の電圧に対してツェナ
    ー現象を有する電圧リミット手段が、互いのアノードま
    たはカソードを共通にかつ直列に接続した2個のツェナ
    ーダイオードとした、請求項1または請求項2または請
    求項3記載のPWMインバータ用出力回路。
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