JP3227938B2 - 磁性粒子式制動装置 - Google Patents
磁性粒子式制動装置Info
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Description
関するものである。
子式制動装置である。図に於いて1はコイル2を内蔵し
ている第一の固定子、1aは図示しない機械等に固定す
るための取付部である。3は第二の固定子で上記第一の
固定子1とは焼ばめ、溶接等で固定されている。4は上
記第一、第二の固定子1、3の間に固定された非磁性材
でできたリング、5は上記第一、第二の固定子1、3の
内側に設けられた制動板、6は上記制動板5に固定され
た回転軸、7は上記第一、第二の固定子1、3と回転軸
の間に設けられた軸受け、8、9は軸受け7を固定する
ための止め輪である。10は上記第一、第二の固定子
1、3と制動板5の間に設けられた磁性粒子である。1
1は上記第一、第二の固定子1、3と回転軸6の間に設
けられたオイルシールである。
である。第一、第二の固定子1、3に内蔵されているコ
イル2に電流を流すと点線で示す磁路に磁束Φが発生す
る。その磁路の一部である磁性粒子10は回転している
制動板5と第一、第二の固定子1、3との間で鎖状に連
結し、回転軸6と一体となった制動板5は停止される
か、あるいは制動されながら回転を続けることになる。
そして、励磁電流を遮断すると磁性粒子10の鎖状の連
結は解かれ、回転軸6はフリーとなる。なお、伝達され
るトルクは励磁電流にほぼ比例している。
装置は以上のように構成されているが、コストが高く用
途が制限されていた。すなわち、第一、第二の固定子
1、3は第3図に示すように取付部が突出して形状が異
なるため、加工方法も異なり生産数が少なければ自動化
することが出来ずコストが高くつくものとなった。ま
た、非磁性のリング4は薄いステンレス材であるため加
工が難しくさらに、寸法も正確にだすことも出来ず不良
をだすことも度々であり、これらのことからもコスト高
となっていた。さらに、軸受け7は止め輪8、9により
固定しているため、部品点数も増えコストの増加の一因
となっていた。さらに、オイルシール11を磁性粒子1
0が軸受け7に浸入しないように設けているが、このオ
イルシール11は、一般的にはニトリル材が使用されて
おり、そのため摺動中、焼け付かないようにグリースを
若干塗布しているが、この量が適切でなく多くなり過ぎ
るとグリースが磁性粒子10に浸入してトルクが低下し
たり、不安定になる現象が発生した。また、少ないと摺
動熱のためグリースが枯れてしまい、その結果焼きつい
たり、オイルシール11の磨耗が大きくなり、回転軸6
との間に隙間が発生して磁性粒子10が漏れることがあ
った。
るためになされたもので、大幅にコストを低減させるこ
とができ、また、シールの耐久性を向上させると共に性
能を安定させることを目的とするものである。
定子は軸方向に対向する略同一形状の第一、第二の固定
子より成り、この第一、第二の固定子の各々は上記コイ
ルの外周側において互いに当接する合わせ面と上記コイ
ルの内周側において互いに当接する筒部とを有し、ま
た、固定子に対して軸方向に突出して配設された軸受け
を他の機械装置等に対する嵌合部とするものである。
部品点数が少なくなる。
12、13は第一、第二の固定子で略同一の形状として
いる。12aは図示しない機械の固定するための取付ネ
ジ孔である。この取付ネジ孔12aは第一、第二の固定
子12、13同士を固定するためにも、利用している。
14はそのためのボルトである。12b、13aはコイ
ル2の内周に設けられた薄肉で構成された筒部で磁性粒
子10が漏れないようにお互いに接触している。15は
回転軸、16、17は上記第一、第二の固定子12、1
3と回転軸15の間に設けられた軸受けでその軸受け1
6、17の外輪16a、17aは上記固定子12、13
の端面より出ている。18は一般的な材料で構成された
オイルシールで、18aは回転軸15と接触する部分だ
け4フッ化エチレン樹脂(例えば登録商標名テフロン)
をコーティングしたリップである。この部分の拡大図を
第2図に示す。その他の構成及び動作については従来装
置と同様であるので説明を省略する。
ると先ず固定子の形状は第一の12と第二の13は略同
一形状としたため、たとえば旋盤加工は個数が2倍とな
るため自動機にもかけられるようになり、生産効率がア
ップしてコストが低減できるものである。さらに、第一
と第二の固定子12、13を固定するボルト14のネジ
孔12aと機械にとりつけるためのネジ孔を共用させる
ようにしたのでボール盤での加工も工程が短縮でき、効
率の良い加工となりコスト低減につながるものとなる。
さらに、従来使用していたリングの代わりに第一、第二
の固定子12、13に設けた薄肉の筒部12b,13a
により当接させるようにしたのでリングは不要となり、
かつ、薄肉のため断面積が小さいので磁気抵抗が大とな
り、そのため薄肉の筒部12b,13aを通る磁束Φの
漏れは少なく、この磁束Φの漏れは制動性能に影響を与
えるものではない。
が漏れないようにするため、コイルの外側の固定子1
2、13の合わせ面より加工時に若干高くしてボルト1
4を締め付けた時変形させるようにすれば、完全に当接
し漏れを防ぐことができるものである。
17aを固定子12、13より一部外部に突出させたた
め、この部分で客先の機械の嵌合部にすれば良いため固
定子自体に余分な加工はしなくて良く、またその分だけ
薄い制動装置が製作でき、機械自体をコンパクトにまと
めることができるものである。また、外輪16a、17
aは機械で固定されるため従来の止め輪は不要となるも
のである。
小さくかつ摺動性の良い4フッ化エチレン樹脂をコーテ
ィングしたリップ18aを使用するようにしたので従来
のようにグリースを塗布する必要がなく、そのため安定
した性能が確保できるものであり、さらにオイルシール
18の耐久性も大幅に向上し磁性粒子10が漏れて軸受
け16、17内部に浸入してこれを破損することがなく
なるものである。また、コイル非通電時の空転トルクを
小さくできるため、制動装置として適用される用途、範
囲の制約が低減できるという実用上顕著な効果を奏す
る。
化エチレン樹脂コーティングすることで説明したが、オ
イルシール18全体に4フッ化エチレン樹脂使用しても
性能は問題ない。また、使用材料として4フッ化エチレ
ン樹脂で説明したが、摩擦係数がこれ相当並であれば限
定されるものではない。さらに、回転軸に4フッ化エチ
レン樹脂をコーティングしても同様な効果があるもので
ある。
式制動装置を構成している部品に於いて固定子は略同一
の形状とし、その固定子を固定するボルトのネジ孔と機
械に固定するネジ孔と一緒にさせたりして加工の能率を
向上させ、さらには機械に取り付ける嵌合部は軸受けを
使用させるようにするなどして大幅に部品点数を少なく
してかつ軸方向寸法を短くしたためコストは大幅に削減
出来、かつ装置をコンパクトにできるようになったた
め、その用途は大幅に広がりその効果は絶大なものとな
る。
レン樹脂相当を使用するようにしたのでグリースを塗布
する手間がなくなると同時にグリースが動作面に浸入す
る恐れもなくなり安定した性能がえられるものである。
Claims (5)
- 【請求項1】 環状のコイルを内蔵するとともに、この
環状コイルによって生じる磁束が通る空隙を有した固定
子、この固定子に軸受けを介して支承された回転軸、こ
の回転軸に一体に固定され、上記固定子の空隙内に配設
された制動板、および上記空隙内に入れられた磁性粒子
を備えたものにおいて、上記固定子は軸方向に対向する
第一、第二の固定子より成り、この第一、第二の固定子
の各々は上記コイルの外周側において互いに当接する合
わせ面と上記コイルの内周側において互いに当接する筒
部とを有し、各々の対向面が略同一形状であると共に、
上記第一、第二の固定子のコイル外周側に、第一、第二
の固定子を相互に固定するためのネジ孔と固定子を他の
機械装置等に固定するためのネジ孔とを貫通した同一の
ネジ孔として設けたことを特徴とする磁性粒子式制動装
置。 - 【請求項2】 環状のコイルを内蔵するとともに、この
環状コイルによって生じる磁束が通る空隙を有した固定
子、この固定子に軸受けを介して支承された回転軸、こ
の回転軸に一体に固定され、上記固定子の空隙内に配設
された制動板、および上記空隙内に入れられた磁性粒子
を備えたものにおいて、上記固定子は軸方向に対向する
第一、第二の固定子より成り、この第一、第二の固定子
の各々は上記コイルの外周側において互いに当接する合
わせ面と上記コイルの内周側において互いに当接する筒
部とを有し、各々の対向面が略同一形状であると共に、
上記第一、第二の固定子の筒部の高さを合わせ面よりも
高くし、組立時において筒部先端を変形させたことを特
徴とする磁性粒子式制動装置。 - 【請求項3】 環状のコイルを内蔵するとともに、この
環状コイルによって生じる磁束が通る空隙を有した固定
子、この固定子に軸受けを介して支承された回転軸、こ
の回転軸に一体に固定され、上記固定子の空隙内に配設
された制動板、および上記空隙内に入れられた磁性粒子
を備えたものにおいて、上記軸受けは固定子に対して軸
方向に突出して配設され、この軸受けの部分が他の機械
装置等に対する嵌合部となることを特徴とする磁性粒子
式制動装置。 - 【請求項4】 固定子と回転軸との間に、少なくとも摺
接部が4フッ化エチレン樹脂もしくは相当の低摩擦係数
素材で形成されたシール部材が介在されたことを特徴と
する請求項1〜3のいずれかに記載の磁性粒子式制動装
置。 - 【請求項5】 固定子と回転軸との間に、シール部材が
介在され、かつこのシール部材と摺接される回転軸の摺
接部に4フッ化エチレン樹脂もしくは相当の低摩擦係数
素材がコーティングされたことを特徴とする請求項1〜
3のいずれかに記載の磁性粒子式制動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25834793A JP3227938B2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 磁性粒子式制動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25834793A JP3227938B2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 磁性粒子式制動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07113431A JPH07113431A (ja) | 1995-05-02 |
JP3227938B2 true JP3227938B2 (ja) | 2001-11-12 |
Family
ID=17318984
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25834793A Expired - Lifetime JP3227938B2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 磁性粒子式制動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3227938B2 (ja) |
-
1993
- 1993-10-15 JP JP25834793A patent/JP3227938B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07113431A (ja) | 1995-05-02 |
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