JP3227143B2 - プラットホーム可動柵 - Google Patents

プラットホーム可動柵

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はプラットホームの前端
縁に設けたプラットホーム用可動柵に関するものであ
り、列車の車両の停止位置が必ずしも正確でない手動停
止式車両を用いた鉄道についても、戸袋の所要幅を短縮
することによって引き戸式のプラットホーム用可動柵の
適用を可能にし、可動柵の開口部を所要の開口幅をもっ
て上記鉄道における車両停止位置にほぼ一致させること
ができるものである。
【0002】
【従来の技術】いわゆる新交通システムなどにおいて
は、列車利用者の安全確保のために、プラットホームの
前端縁に可動柵を設け、車両の乗降口に対応させて所定
幅の開口部を設け、この開口部をドアで開閉するように
している。このようなものにおいては、列車は自動的に
正確な位置に停止されるので、可動柵の開口部をそれほ
ど広くする必要がなく、したがって開口部の幅を必要な
だけとることができる。上記の開口部の開閉ドアには種
々の形態のものがあるが、最も安全性、信頼性が高く、
一般的に用いられているものに図1に示すものがある
(例えば、特許第2793167号公報)。図1に示す
ものは可動柵の開口部の幅を2000mmにして、この
開口部を開閉幅が1000mmの左右のスライド式のド
アリーフ1,1で閉じ、これを左右にスライドさせて開
口部を全開にするものである。なお、このプラットホー
ム用可動柵の戸袋の支持構造は上下の支持レールL
にドアリーフ1の横方向ガイドG、上下方向ガイ
ドGをそれぞれ支持案内させたものであり、上記横方
向ガイドG、上下方向ガイドGは従来周知の循環式
リニアボールベアリングによって横方向、上下方向に摺
動自在に支持案内されるものである。この循環式リニア
ボールベアリングの形態には様々なものが周知である
(例えば、実用新案登録第1909119号公報)。上
記形式の可動柵においてはドアリーフ1を完全に引き込
んで開口部の開口幅2000mmを確保することがで
き、上記横方向ガイドG、上下方向ガイドGによる
支持構造部の幅が250mmであるから、戸袋2の幅が
最低1250mm必要である。ただし、図1の例におい
ては上下両ガイドによる支持構造の幅が400mm弱に
なっている。
【0003】他方、通勤列車などの多数乗降口を有する
車両であっても、乗降口の間隔が2400mmの2倍す
なわち4800mmよりも相当に大きいときは、上記の
可動柵を配置することが可能であり、また、列車が自動
的に停止し、その停止位置幅が極めて小さいときは、停
止位置における乗降口の中心と可動柵開口部の中心とを
ほぼ一致させることができるから、可動柵を停車した列
車の車両に接近して設けるものにおいても、そのプラッ
トホーム用可動柵の存在が乗降者をスムーズに乗降させ
る上で支障になることはない。
【0004】ところで、列車停止操作が手動で行われ、
このために停止位置が必ずしも鋭角でなく、車両の乗降
口の間隔が比較的狭い鉄道(以下、既設、新設を問わず
これを「在来線」という)のプラットホームについて
も、レールに面したその前端縁に可動柵を設けることが
望まれる。しかし在来線の場合は車両の乗降口間の間隔
が小さく(例えば4800mm)、列車停止操作は自動
ではなくマニュアル操作であるために所定の位置に正確
に停止させることが運転技術上困難であり、また、列車
運行ダイヤの遅れを回避するために停止位置修正を頻繁
に行うことはできないという事情がある。このために在
来線においては停止位置についての規制は緩やかであ
る。
【0005】他方、在来線のプラットホームに可動柵を
設けるとなれば、乗降を速やかにし、また乗降の安全を
確保するために、可動柵の開口部Aを車両の乗降口に対
応させなければならない。したがって、上記のとおり停
止位置の許容範囲が極めて大きい在来線に上記の可動柵
を適用するときは、停止位置幅が大きいことを見込ん
で、可動柵の開口部幅Aを大きくせざるを得ない。しか
し、プラットホーム用可動柵の開口幅Aを大きくするに
はドア幅を大きくし、その分だけ戸袋の幅を大きくする
ことが必要である。しかし、在来線の通勤電車などでは
乗降口の間隔が小さい(例えば4800mm)ので、可
動柵のドア幅を大きくし、その分だけ戸袋の幅を大きく
するだけの余裕はない。言い換えれば、図1に示す上記
従来の可動柵の開口部A、戸袋幅Bを拡大したものを単
純に並べて設置すると、ドア(引戸)間の間隔が在来の
通勤列車などの乗降口間の間隔よりも大きくならざるを
得ないが、車両の乗降口の位置が可動柵の開口部の位置
と大きく食い違うような設定はできないので、図1に示
す従来の可動柵を在来線に単純に適用することはできな
い。
【0006】可動柵の開口部Aの幅を大きくしながら安
全ドア間の間隔と在来の通勤列車などの車両の乗降口間
の間隔を一致させられるようにするには、ドアリーフの
戸袋への引き込み幅を狭くすることが必要であるが、こ
のために図2に示すようにドアを2段伸縮構造とするこ
とが考えられる。この2段伸縮構造は戸袋のレールによ
って親ドアリーフ100を案内支持させ、親ドアリーフ
のレールに子ドアリーフ101を案内支持させて、子ド
アリーフ101を親ドアリーフ100の側面に沿って引
き込む構造であり、親ドアリーフ100に子ドアリーフ
101とを倍速リンク105で連結し、親ドアリーフ1
00の開閉駆動に伴って子ドアリーフが親ドアリーフに
対して出入りするものである。しかし、この構造はドア
が2段伸縮構造であるので、ドア構造が複雑になって建
設コストが高くなる。
【0007】さらに、幅狭の戸袋とドアを使って大きな
開口部を開閉することができ、かつドアの軽量化、ドア
の支持、駆動機構を単純にするものとして図9,図10
に示す構造のものもある。図9のものはドアリーフが上
下方向に回動して開口部を開閉するものであるが、戸袋
の高さに制約があるために、可動柵の開口部をその全幅
に亘って全閉することができず、ドア閉の状態において
子供が通り抜けられるから安全性に問題がある。また図
10のものは、引き込みドアの幅を開口部の約2/3を
閉じ得る程度にして、戸袋の幅をできるだけ狭くするも
のであるが、このものについても図9のそれと同様の問
題があって実用に供することはできない。
【0008】
【解決しようとする課題】以上の事情を総合的に勘案す
ると、在来線のプラットホームの端縁に設ける可動柵
(以下これを「プラットホーム可動柵」という)として
は図1に示す従来構造のものが最も望ましいが、車両停
止位置の大幅なずれに対応できるように可動柵の開口部
Aの幅を大幅に拡大しつつ、かつ、車両の乗降口にプラ
ットホーム可動柵の開口部Aをほぼ対応させられるよう
にすること、さらに、車両の乗降口の間隔の範囲内に一
組の戸袋と開口部Aが収められるようすることが必要で
ある。そしてまた、そのためには戸袋の幅を大きくしな
いで済むように、その機構構造を工夫することが必要で
ある。そこで、本発明は、広い車両停止位置幅に対応す
べくプラットホーム可動柵の開口幅が大きいにも関わら
ず、戸袋の幅を大きくしないで済むようにドアリーフの
開放動作範囲を小さくし、ドアの開放動作によって開か
れる開放部の位置を車両進行方向前後に変更して車両の
停車位置に対応させられるようにすることをその課題と
するものである。
【0009】
【課題解決のために講じた手段】上記課題解決のために
講じた手段は、プラットホームの前端縁に設けた可動柵
の開口部Aを左右一対の引き戸によって開閉するプラッ
トホーム可動柵を前提として、次の要素(イ)、
(ロ)、(ハ)、(ニ)によって構成されるものであ
る。 (イ)可動柵の開口部の幅を約2600mmとし、左右
一対のドアリーフで当該開口部を全閉する構造であるこ
と、 (ロ)戸袋の幅を約2200mmとして、隣接するドア
リーフの戸袋を共用して同じ支持レールで支持し、同じ
ガイドレールで案内するようにしたこと、 (ハ)車両停止位置検知信号に基づいて、車両停止位置
を中央位置、前方位置、後方位置の3段階で判別するこ
と、 (ニ)左右両ドアリーフの開動作による開放区間の幅を
約1700mmとし、車両停止位置の上記3段階に応じ
て上記開放区間の中心を中央位置、前方位置、後方位置
の3段階に制御すること。
【0010】なお、プラットホーム可動柵の開口部の幅
は車両の乗降口幅と停止位置の範囲(±750mm)の
和にできるだけ近い幅である。そして、2600mmは
その実用上適当な値であり、例えば2800mm〜25
00mmでも実用可能である。また、戸袋の幅は、プラ
ットホーム可動柵の開口部の解放区間の幅分だけドアリ
ーフを引き込むのに必要な戸袋の幅であり、可動柵の開
口部Aの幅、ドアリーフの支持構造部の幅、開口部の開
放区間Bの幅等によって左右されるものである。開口部
の幅を2600mm、開口部の開放区間Bの幅1700
mmとし、ドアリーフの支持構造を下記の実施態様4に
するときに必要な戸袋の幅が2200mmである。これ
は開口部Aの幅、開口部の開放区間Bの幅、ドアリーフ
の支持構造の幅を変更するときはこれに伴って適宜選定
されるべきものであり、隣接するドアリーフの全開幅
(可動柵の開口幅Aと同幅)よりも小さい所定の開口部
幅Bだけドアリーフを開くとき、この開口部幅B分だけ
両ドアリーフを引き込んで格納するために必要な所要の
幅である(因みに、請求項4における「所要幅」はこの
ことを意味する)。左右両ドアによる開閉ストローク
は、車両停止位置の検知幅をどの程度とするかに応じ
て、所定位置に停止したときに必要な可動柵の解放区間
Bの幅(車両の停止位置はある幅をもって検知されるの
で、この検知幅の大きさが上記解放区間Bの大きさに反
映される)と停止位置検知幅の大小に応じて選択される
ものである。ちなみに解放区間Bの幅1700mmは検
知幅が700mmのときに実用上適当な値である。ま
た、上記の3段階判別は、位置検知器の検知幅(例えば
±300mm)があることを勘案して車両停止位置が基
準位置から検知幅の範囲にある場合を中央位置、検知幅
を前方に越える場合を前方位置、後方に越える場合を後
方位置として判別する判別法で行えばよい。上記の、こ
の具体的判別基準値は、実際使用する停止位置検知器の
検知幅などによって適宜選択し得べきものであって、一
概に決められるものではないが、以下に述べる作用の説
明は、具体性を持たせるために例示としての上記判別基
準を使ったものである。因みに、汎用されている停止位
置検知器の概要は図11に示すものであり、発光器X,
受光器Yからなる光電センサをa,b,c,dの位置に
所定の間隔で配置し、検知対象車輪が位置b,c間にあ
るときbcの光電センサが共にONであるから中央位置
停止を示し、bがONでcがOFFのとき前方位置停止
を示し、aがONでbがOFFのとき後方位置停止を示
す。上記のab間、cd間が450mmで、bc間が6
00mmの検知幅をもった停止位置検知装置が使用され
ている場合が多い。このものについて言えば、b,c間
の±300mm,ab間、cd間の450mmがそれぞ
れ中央停止位置、前方停止位置、後方停止位置の検知幅
である。また、車両停止位置を車両の先端で検知するも
のもある。その一例を図12に示している。このものは
発光器と受光器とからなる光センサa,b,c,dを所
定の間隔で配置し、車両Mの先端がどのゾーンに位置し
ているかを検知するものである。図示の状態では車両M
の先端がセンサa,bの位置を横切り、センサcの位置
を横切っていないので、車両の先端はセンサb,c間、
すなわち中央ゾーンに停止していることが判別される。
センサa,b,cを横切り、センサdを横切っていない
ときは、車両は前方ゾーンに停止していることが判別さ
れる。
【0011】
【作用】次いで、図3乃至図6を参照しつつ作用を説明
する。走行路に沿って設けた停止位置検知器Sによって
車両(具体的には例えば車輪W)がどの停止ゾーンに停
止しているかが検知され、この停止位置検知器Sからの
信号に基づいて停止位置検知装置によって停止ゾーン
(中央停止、前方停止、後方停止のいずれかの停止ゾー
ン)が検知されて停止位置検知信号が出されている。こ
の停止位置検知信号を、プラットホーム可動柵のドアを
開閉制御する総合制御盤に入力し、検知した停止ゾーン
によって中央停止位置、前方停止位置、後方停止位置の
いずれであるかを判別する。そして、左右のドアリーフ
1,1による開放区間B(図5,図6)が、中央位置、
前方位置、後方位置のいずれかにおいてそれぞれ170
0mmの開放幅になるように、総合制御盤によってドア
リーフ1,1がそれぞれ制御される。プラットホーム可
動柵の開口部Aは左右のドアリーフ1,1によって全閉
されている(図3)が、車両が中央ゾーンに停止したと
判別されると、左右のドアリーフ1,1は中心位置から
それぞれ850mmだけ開方向に駆動され、開口部が1
700mmの幅で開放される(図5における解放区間
B)。車両が後方ゾーンに停止したと判別されると、左
ドアリーフ1が全開され、右ドアリーフ1が400mm
だけ開方向に駆動されて、可動柵の開口部が後方位置に
おいて1700mmの幅で開放される(図6)。さら
に、車両が前方位置に停止したと判別されると、図6と
は反対に右ドアリーフ1が全開され、左ドアリーフ1が
400mmだけ開方向に駆動されて、開口部が前方位置
において1700mmの幅で開放される。
【0012】次に前方停止位置、後方停止位置における
プラットホーム可動柵の解放区間と車両の乗降口とがど
のように符合するかについて述べる。停止位置が中央ゾ
ーンであると判別されたときのプラットホーム可動柵の
解放区間は基準位置(中心位置)から前後にそれぞれ1
700mm/2、すなわち850mmである。在来線の
通勤列車の乗降口の間隔は4800mm、その乗降口の
幅は1300mmであり、そのドアリーフの引き込み幅
は650mmである。また、在来線で汎用されている車
両停止位置検知のための車輪検知器の検知幅は±300
mmである。これらのことを前提とすれば、停止位置が
中央位置と判別されたときの最大停止位置ずれは基準位
置から±300mm未満であるから、乗降口の前端また
は後端が右ドアリーフまたは左ドアリーフの先端と幅1
00mmで重なるが、乗降口はプラットホーム可動柵の
開口部における開口区間と重なる。この状態は図7に示
すとおりである。そして、この場合の実際の停止位置の
ずれは300mmよりも小さいのであるから、上記の重
なりは100mmよりも小さいことになる。また停止位
置が後方位置と判別されたときは、車両の乗降口の後方
への最大ずれが750mmであり、乗降口の後端は基準
位置から1400mm後方の位置になる。これに対して
プラットホーム可動柵のドアは左ドアリーフ1が全開
し、右ドアリーフ1が400mmだけ開かれるので、開
放区間は基準線から後方に1300mm及び前方に40
0mmの範囲である。したがって、乗降口の後端は開口
部の左側戸袋と幅100mmで重なるが、乗降口は可動
柵の開口部Aにおける開放区間Bと重なる。この状態を
図8に示している。そして、この場合の実際の位置のず
れは750mmよりも小さいのであるから、上記の重な
りは100mmよりも小さい。前方位置と判別されたと
きも上記の後方位置と判別されたときと同様である。以
上のように、停車位置のずれが許容される範囲内である
限り、プラットホーム解放間Bの幅を1700mmとし
て、車両停止位置のずれの大きさの如何に関わらず、上
記解放区間を車両の乗降口に合致させて、乗降者のスム
ーズな流れを確保することができる。
【0013】他方、上記のようなドアの開閉制御を行う
について、幅2200mmの共用戸袋にどのようにドア
が収納されるかについて述べる。左右のドアが戸袋に引
き込まれる幅は全部で1700mmであり、左右のドア
の支持構造の長さは、リニアベアリングが1個のときほ
ぼ150mm、2個のとき250mmと見込めば十分で
あるから、戸袋の幅が2200mmのとき左右のドアリ
ーフ1,1の全引き込み幅と支持構造の長さの和を満た
すことになる。戸袋の幅と開口部幅の和がプラットホー
ム可動柵の開口部A,A間の最小可能間隔であるが、戸
袋幅が2200mm、開口部Aの幅が2600mmであ
るときその間隔は、在来線の車両の乗降口の間隔の範囲
内に収められることになる。
【0014】
【実施態様1】車両の停止位置検知器は従来種々のもの
が公知であり、検知幅も例えば±300mm,±200
mm,±100mmと様々に可能である。検知幅が10
0mm未満の高精度検知器を使用する場合は、上記の中
央位置、前方位置、後方位置の3段階をさらに細分して
多数段階にして、上記開口部の開放区間の中心位置を1
00mm単位で多数段階に制御するようにすることもで
きる。
【0015】
【実施態様2】列車の車両の乗降口の間隔が戸袋幅22
00mm+開口部幅2600mmよりも小さいときは、
戸袋幅と開口部幅とが乗降口の間隔の範囲内に収まるよ
うに、開放区間幅を小さくして戸袋幅を小さくすること
によって対応することも可能である。例えば、開放区間
幅を1500mmとすれば、必要な戸袋幅を2000m
mにすることができる。また、停止位置ずれが最大の7
50mm近傍で停止することは実際には極めて希であ
り、ほとんど±600mm未満の範囲で停止しているこ
と、プラットホーム可動柵を設けると、停止位置を正確
にすることについて運転者が一層注意を払うことを勘案
すれば、停止位置ずれの最大を600mmと見做しても
実際にはほとんど問題はないとも考えられる。このこと
を前提とすれば、プラットホーム可動柵の開口部Aの幅
を2300mm、左右のドアリーフのうちの一方のもの
の最大引き込み幅を1150mmとすれば、開放区間幅
が1700mmで、したがって必要な戸袋幅は2200
mmであるが、開口部Aの幅と必要な戸袋幅の和を小さ
くできるので、車両の乗降口の間隔が幾分小さい場合に
も対応することができる。
【0016】
【実施態様3】位置検知幅が100mmである位置検知
器、あるいは検知幅がそれより狭い位置検知器を用いる
ときは、停車位置判別を細かくして、これに応じて開放
区間Bの中心位置を細かく制御することによって車両の
乗降口の中心とプラットホーム可動柵の開口部Aにおけ
る開放区間Bの中心とのずれを100mm以下にするこ
とができるから、開放区間Bの幅を車両の乗降口の幅1
300mmよりも若干大きくして1500mmとするこ
とができる。この場合は、左右両ドアリ−フ1,1の引
き込み幅の和1500mmとドアリーフの支持構造の最
大幅(250mm×2)の和、すなわち必要な戸袋幅は
2000mmとなり、またプラットホーム可動柵の開口
部Aの幅を図4〜図6に示すものよりも600mmだけ
小さくして2000mmとすることができる。
【0017】
【実施態様4】実施態様4は、戸袋を隣接するドアリー
フの戸袋として共用するについて、一方のドアリーフの
上下方向支持ガイドを上方の支持レールに支持させ、横
方向及び上下方向支持ガイドを下方の支持レールに支持
させ、他方のドアリーフの上下方向支持ガイドを下方の
支持レールに支持させ、横方向及び上下方向支持ガイド
を上方の支持レールで支持させたことである。上下方向
支持ガイドは一つの循環式リニアベリングによるもので
あり、横方向及び上下方向支持ガイドは2つの循環式リ
ニアベリングによるものであるから、上下方向支持ガイ
ドの長さ(例えば150mm)が横方向及び上下方向支
持ガイド(例えば250mm)より小さい。同じ戸袋を
共用する隣接するドアリーフの上下方向支持ガイドと横
方向及び上下方向支持ガイドとを上下逆にしているの
で、戸袋内で互いに突き当たるドアリーフの支持構造部
の長さの和を短くする(単純に250mm+250mm
とする場合に比べて250mm+150mmとする方が
100mmだけ短い)ことができ、それだけ必要な戸袋
の長さを短くすることができる。また、コスト低減のた
めに、垂直及び水平方向の荷重を上方の循環式リニアベ
アリングで支持させ、ドアリーフの下部をガイド溝で案
内させる構造を採ることもできる。
【0018】
【本発明の基本思想】以上解決手段、作用、実施態様に
ついて説明内容に具体性を持たせるために具体的な数値
を用いて説明したが、本発明の基本思想は、要するに次
のとおりである。すなわち、手動停止操作のために停止
位置のずれが大きく、乗降口の間隔が比較的小さい鉄道
(在来線)のプラットホームのレール側の端縁(プラッ
トホーム前端縁)に可動柵を設けるについて、広い範囲
での車両の停止位置をカバーするように上記可動柵の開
口部Aの幅を大きくとり、左右のドアリーフによる開放
区間Bの開放幅を開口部Aの幅に関わらず必要な限度に
止め、当該開放区間Bの中心位置を車両停止位置に応じ
て変更して、車両の乗降口と上記開放区間Bを通過する
乗降者の流れに支障がないようにしたことであり、ま
た、上記プラットホーム可動柵における隣接する開口部
Aの戸袋を共用することによって必要な戸袋幅を節減し
たことであり、さらには、上記可動柵の隣接する開口部
Aの戸袋の支持レールを共用することによって必要な戸
袋厚を節減したことである。この発明は以上のようにし
て、車両の停止位置幅が大きくて、しかも車両の乗降口
の間隔(ドアピッチ)が小さく、従来のプラットホーム
可動柵のように車両停止幅を全部カバーするだけの可動
柵の開口部Aの幅を確保し、当該開口部Aを全開、全閉
するような戸袋を配置することができない鉄道(在来
線)に、図1に示す従来のプラットホーム可動柵を適用
するに際して生じる問題を解消したものである。
【0019】
【発明の効果】以上述べたとおり、本発明によって、列
車停止が自動制御されて停止位置ずれが極めて小さいこ
とを前提とする従来のプラットホーム可動柵の技術(図
1)を、手動停止されて停止位置のずれが大きく、車両
の乗降ドアの間隔(ドアピッチ)が比較的小さい在来線
のプラットホーム可動柵として利用することが可能にな
る。したがって、安全性が高く、作動が円滑で、信頼性
の高い可動柵を在来線のプラットホームにも設けること
ができる。そしてまた、隣接するドアリーフの戸袋を共
用するから設置コストを低減することができ、また、各
ドアリーフ毎の戸袋を設ける上記従来のプラットホーム
可動柵に比して戸袋の数が少ないので、メンテナンスコ
ストも低減される。
【0020】ところで、本発明の基本は、車両の広い範
囲の停止位置をカバーするように可動柵の開口部Aの幅
を大きくとり、左右のドアリーフによる開放区間Bの開
放幅を開口部Aの幅に関わらず必要な限度に止め、当該
開放区間Bの中心位置を列車停止位置のずれに応じて変
更することによって、車両の乗降口と可動柵の上記開放
区間Bを通過する乗降者の流れをスムーズにしたことで
あり、また、このために隣接する開口部Aの戸袋及び当
該戸袋の支持レールを共用することによって必要な戸袋
幅を節減して、車両の乗降口間の間隔が比較的小さくか
つ停止位置幅が大きい従来線のプラットホームへの、図
1に示す従来のプラットホーム可動柵の適用を可能にし
たものである。以上の本発明の基本的技術思想からすれ
ば、戸袋の共用の仕方として、隣接するドアリーフの引
き込みレールを横にならべて二重にして、隣接するドア
リーフを異なるレールにそれぞれ支持案内させる支持構
造を採用することもその変形として可能である。しか
し、このような戸袋のドア支持構造は複雑でその厚さが
大である。したがって、設置コストが高く、レールによ
るドアの支持機構は二重になるのでそのメンテナンスコ
ストがかさむことになる。また、このような戸袋による
と、隣接する開口部のドアの位置が前後方向に段違いに
なるので、可動柵全体の美観が損なわれる。これに対し
て、本発明は一つの戸袋及び支持レースを隣接するドア
リーフの戸袋、支持レールとして共用できるようにした
ものであるから、上記の問題が全く無い。このことは本
発明の大きな利点である。
【図面の簡単な説明】
【図1】は自動停止される列車用の従来のプラットホー
ム可動柵の正面図である。
【図2】は想定されるプラットホーム可動柵の正面図で
ある。
【図3】は本発明のプラットホーム可動柵の全体図であ
る。
【図4】は本発明のプラットホーム可動柵が閉じた状態
の正面図である。
【図5】は本発明のプラットホーム可動柵が中央位置に
おいて開いた状態の正面図である。
【図6】は本発明のプラットホーム可動柵が後方位置に
おいて開いた状態の正面図である。
【図7】はプラットホーム可動柵が中央位置において開
かれたときの車両の乗降口と開放区間との対応関係を示
す正面図である。
【図8】はプラットホーム可動柵が後方位置において開
かれたときの車両の乗降口と開放区間との対応関係を示
す正面図である。
【図9】は他の従来のプラットホーム可動柵の正面図で
ある。
【図10】はさらに他の従来のプラットホーム可動柵の
正面図である。
【図11】は汎用の車両停止位置検知器の概要を示す模
式図である。
【図12】は他の車両停止位置検知器による車両停止位
置検知手段の模式図である。符号の説明 A:可動柵の開口部 B:開口部Aにおける開放区間 L:戸袋の上方支持レール L:戸袋の上方支持レール G:従来のドアリーフ1の横方向ガイド G:従来のドアリーフ1の上下方向ガイド S:車輪の停止位置検知器 W:車輪 1:ドアリーフ 2:戸袋 10:本発明のドアリーフの横方向ガイド 11:本発明のドアリーフの上下方向及び横方向ガイド X:発光器 Y:受光器
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B61B 1/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可動柵の開口部を左右一対の引き戸によっ
    て開閉するもので、プラットホームの前端縁に設けたプ
    ラットホーム可動柵であって、 可動柵の開口部Aの幅を車両の乗降口の幅と車両停止位
    置の範囲との和にほぼ等しく、左右一対のドアで当該開
    口部を全閉する構造であり、 戸袋の幅を所要幅として、隣接するドアリーフの戸袋を
    共用し、 同じ上下の支持レールで隣接するドアリーフを支持案内
    させ、 車両停止位置検知信号に基づいて、車両停止位置を多数
    段階で判別し、 左右両ドアリーフによる開放区間の幅を、乗降のための
    所要幅と車両停止位置検知幅との和にほぼ等しくし、車
    両停止位置の上記多数段階に応じてドア開放区間の中心
    を多数段階に制御するようにしたプラットホーム可動
    柵。
  2. 【請求項2】可動柵の開口部を左右一対のドアリーフに
    よって開閉するもので、プラットホームの前端縁に設け
    たプラットホーム可動柵であって、 可動柵の開口部幅を約2600mmとし、左右一対のド
    アリーフで当該開口部を全閉する構造であり、 戸袋の幅を約2200mmとし、隣接するドアリーフの
    戸袋を共用し、同じ上下の支持レールで隣接するドアリ
    ーフを支持案内させるようにし、 車両停止位置検知信号に基づいて、車両停止位置を中央
    位置、前方位置、後方位置の3段階で判別し、 左右のドアリーフ開動作による開放区間の幅を約170
    0mmとし、車両停止位置の上記3段階に応じて上記開
    放区間の中心を中央位置、前方位置、後方位置の3段階
    に制御するようにしたプラットホーム可動柵。
  3. 【請求項3】可動柵の開口部を開閉する左右のドアリー
    フの一方の上下方向支持ガイドを戸袋の上方の支持レー
    ルに支持させ、横方向及び上下方向支持ガイドを戸袋の
    下方の支持レールに支持させ、他方のドアリーフの上下
    方向支持ガイドを上記下方の支持レールに支持させ、横
    方向及び上下方向支持ガイドを上記上方の支持レールで
    支持させた請求項1のプラットホーム可動柵。
  4. 【請求項4】上記ドアリーフの垂直及び水平方向の荷重
    を上方の循環式リニアベアリングで支持させ、ドアリー
    フの下部をガイド溝で案内させた請求項1のプラットホ
    ーム可動柵。
  5. 【請求項5】上下方向支持ガイド、横方向及び上下方向
    支持ガイドが循環式リニアボールベアリングである請求
    項3のプラットホーム可動柵。
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