JP3226107B2 - ロータ剪断式破砕機 - Google Patents
ロータ剪断式破砕機Info
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- B02C18/18—Knives; Mountings thereof
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- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10S—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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- Y10S241/31—Rubber preparation
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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- Y10S241/38—Solid waste disposal
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は都市ゴミ（絨毯，ガス
カートリッジボンベ，スプレー缶を含む）、粗大ごみ
（冷蔵庫，洗濯機，テレビ，自転車，リヤカ，家具，寝
具など）、産業廃棄物（廃タイヤ，廃プラスチック類を
含む）、建設廃材（コンクリート，アスファルト，木
質，紙，シート，紐，ロープを含む）の剪断・破砕、あ
るいは廃棄物からの資源の回収に用いられるロータ剪断
式破砕機に係る。
カートリッジボンベ，スプレー缶を含む）、粗大ごみ
（冷蔵庫，洗濯機，テレビ，自転車，リヤカ，家具，寝
具など）、産業廃棄物（廃タイヤ，廃プラスチック類を
含む）、建設廃材（コンクリート，アスファルト，木
質，紙，シート，紐，ロープを含む）の剪断・破砕、あ
るいは廃棄物からの資源の回収に用いられるロータ剪断
式破砕機に係る。
【０００２】
【従来の技術】従来より都市ゴミを焼却処理する前に、
その焼却効率を高めるために剪断破砕して連続的に焼却
炉へ投入する予備工程が採用されることが多い。この予
備処理用には複軸のロータ剪断式破砕機の機能的な適正
が認められ広く使用されている。すなわち、上方に投入
口を有し下方に破砕されたゴミの排出口を開口したケー
シング内に、通常は２軸の回転軸をほぼ水平かつ相互が
平行に軸支し、該回転軸へそれぞれ回転刃とスペーサリ
ングを交互に周設して相互に回転刃の刃先が相手側のス
ペーサリング外周面近くを通り抜けてゴミをこの間に挟
むか、もしくは回転刃の側面エッジ間で剪断するという
構成が基本である。
その焼却効率を高めるために剪断破砕して連続的に焼却
炉へ投入する予備工程が採用されることが多い。この予
備処理用には複軸のロータ剪断式破砕機の機能的な適正
が認められ広く使用されている。すなわち、上方に投入
口を有し下方に破砕されたゴミの排出口を開口したケー
シング内に、通常は２軸の回転軸をほぼ水平かつ相互が
平行に軸支し、該回転軸へそれぞれ回転刃とスペーサリ
ングを交互に周設して相互に回転刃の刃先が相手側のス
ペーサリング外周面近くを通り抜けてゴミをこの間に挟
むか、もしくは回転刃の側面エッジ間で剪断するという
構成が基本である。
【０００３】この破砕機へ投入される都市ゴミは、先に
述べたように様々の形態のものが混じっているため通常
の定まった形状の単一固定物を破砕する場合とは違っ
て、いろいろのトラブルが発生しやすい。そのため従来
から基本構成の上に種々の構成を付け加えてトラブルの
解消を図ってきた。例えば、図１４で示す実開昭６３−
５１６５０号公報においては回転刃２３ａ，２４ａとス
ペーサリング２５ａとを交互に回転軸２１ａ，２２ａの
上に並べて双方の回転刃がそれぞれ相手方のスペーサリ
ング近くを通り抜けるのであるが、このスペーサリング
に突起部１０１をそれぞれ突出させるとともに、両軸の
回転数を相違させる内容である。都市ゴミの中には薄く
て柔らかいビニール袋や肌着，紐などが混じっているの
で、これらが破砕されることなくスペーサリングに巻き
付いて破砕性能を低下させていたが、回転数の差によっ
て、回転刃と突起部との間で引きちぎられ排出される作
用が生じる。
述べたように様々の形態のものが混じっているため通常
の定まった形状の単一固定物を破砕する場合とは違っ
て、いろいろのトラブルが発生しやすい。そのため従来
から基本構成の上に種々の構成を付け加えてトラブルの
解消を図ってきた。例えば、図１４で示す実開昭６３−
５１６５０号公報においては回転刃２３ａ，２４ａとス
ペーサリング２５ａとを交互に回転軸２１ａ，２２ａの
上に並べて双方の回転刃がそれぞれ相手方のスペーサリ
ング近くを通り抜けるのであるが、このスペーサリング
に突起部１０１をそれぞれ突出させるとともに、両軸の
回転数を相違させる内容である。都市ゴミの中には薄く
て柔らかいビニール袋や肌着，紐などが混じっているの
で、これらが破砕されることなくスペーサリングに巻き
付いて破砕性能を低下させていたが、回転数の差によっ
て、回転刃と突起部との間で引きちぎられ排出される作
用が生じる。
【０００４】また図１５で示す実公平２−３００３０号
公報は別の従来技術の実施例であり、ドラム１０２の周
囲にこびりついたゴミが漸次増大して破砕すべき隙間が
小さくなり、ついには隙間が無くなって過負荷状態に陥
るトラブルを解決することを目的としている。そのため
にケーシング１ｂの外側にアクチュエータ１０３を設
け、このアクチュエータの作動によってスクレーパ１０
４を回動してドラムの外周面に近接し、こびりついたゴ
ミを掻き落とす構成としている。
公報は別の従来技術の実施例であり、ドラム１０２の周
囲にこびりついたゴミが漸次増大して破砕すべき隙間が
小さくなり、ついには隙間が無くなって過負荷状態に陥
るトラブルを解決することを目的としている。そのため
にケーシング１ｂの外側にアクチュエータ１０３を設
け、このアクチュエータの作動によってスクレーパ１０
４を回動してドラムの外周面に近接し、こびりついたゴ
ミを掻き落とす構成としている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】連続焼却炉などに投入
されるゴミは非常に種類が多くその材質もまちまちであ
るから、これを予備的に処理するロータ剪断式破砕機に
ついても、発生するトラブルの内容は同じではない。１
台の破砕機で多種類の材質を処理するときに当然生じる
課題であるが、特に次の点が解決を迫られている。最近
は家庭や工場などから排出されるゴミの分別が強く求め
られてはいるが、嵩の大小に著しい差があり、嵩ばるゴ
ミを投入するためには投入口の断面積を広くしなければ
ならないのに、これでは小物とか細長いゴミを投入した
とき破砕される両回転刃列の中央に集中せず、例えば機
械の両側部のように破砕作用のない部位に分散され効果
的に破砕することが難しい。特に家庭から出されるガス
カートリッジボンベ，スプレー缶などは確実に破砕して
内部の残ガスを抜き取っておかなければ次工程における
高速のハンマークラッシャやその次の流動焼却炉へ投入
されたときに爆発する危険がある。しかも回転刃の摩耗
が進行して回転刃とスペーサリングとの間の隙間が大き
くなったときにはこの危険性がさらに高まり、小物の容
器が破砕されることなく素通りしてしまう可能性が一層
強くなる。一方、摩耗が進めば古タイヤ，絨毯，ビニー
ル，板，紐，ロープなど柔軟で変形自由の材質が隙間に
沿って噛み込み破砕されることなく、両回転刃の間に絡
み付いて空回りするというトラブルを生じる。さらに、
ゴミの中には回転刃の間ではどうしても破砕できないよ
うな剛体が混入する機会もある。例えば、モータとか鋼
塊のように著しく剛性が大きく、回転刃の間に噛み込ん
で無理に破砕を強行しようとすれば装置に過負荷がかか
り、故障の大きな原因となる恐れがある。また冷蔵庫や
洗濯機のような粗大ゴミが縦向きに投入されると、その
底面が両回転刃の上に載って支えられた姿勢となり、回
転刃は底面を空滑りするだけで刃の間に噛み込むことが
できず破砕が進まないというトラブルも時々見られる現
象である。
されるゴミは非常に種類が多くその材質もまちまちであ
るから、これを予備的に処理するロータ剪断式破砕機に
ついても、発生するトラブルの内容は同じではない。１
台の破砕機で多種類の材質を処理するときに当然生じる
課題であるが、特に次の点が解決を迫られている。最近
は家庭や工場などから排出されるゴミの分別が強く求め
られてはいるが、嵩の大小に著しい差があり、嵩ばるゴ
ミを投入するためには投入口の断面積を広くしなければ
ならないのに、これでは小物とか細長いゴミを投入した
とき破砕される両回転刃列の中央に集中せず、例えば機
械の両側部のように破砕作用のない部位に分散され効果
的に破砕することが難しい。特に家庭から出されるガス
カートリッジボンベ，スプレー缶などは確実に破砕して
内部の残ガスを抜き取っておかなければ次工程における
高速のハンマークラッシャやその次の流動焼却炉へ投入
されたときに爆発する危険がある。しかも回転刃の摩耗
が進行して回転刃とスペーサリングとの間の隙間が大き
くなったときにはこの危険性がさらに高まり、小物の容
器が破砕されることなく素通りしてしまう可能性が一層
強くなる。一方、摩耗が進めば古タイヤ，絨毯，ビニー
ル，板，紐，ロープなど柔軟で変形自由の材質が隙間に
沿って噛み込み破砕されることなく、両回転刃の間に絡
み付いて空回りするというトラブルを生じる。さらに、
ゴミの中には回転刃の間ではどうしても破砕できないよ
うな剛体が混入する機会もある。例えば、モータとか鋼
塊のように著しく剛性が大きく、回転刃の間に噛み込ん
で無理に破砕を強行しようとすれば装置に過負荷がかか
り、故障の大きな原因となる恐れがある。また冷蔵庫や
洗濯機のような粗大ゴミが縦向きに投入されると、その
底面が両回転刃の上に載って支えられた姿勢となり、回
転刃は底面を空滑りするだけで刃の間に噛み込むことが
できず破砕が進まないというトラブルも時々見られる現
象である。
【０００６】本発明は以上に述べた課題を解決するため
に、投入される都市ゴミなどの見かけ上の嵩の大小に拘
らず常に回転刃間の中央へ投入物を誘導し、破砕不可能
な剛性の高い投入物が混入した時には装置を損傷する前
に処理して保全し、さらに回転刃の摩耗によって破砕効
率が低下してきた場合でもこれを十分補って長期の運転
に耐えるロータ剪断式破砕機の提供を目的とする。
に、投入される都市ゴミなどの見かけ上の嵩の大小に拘
らず常に回転刃間の中央へ投入物を誘導し、破砕不可能
な剛性の高い投入物が混入した時には装置を損傷する前
に処理して保全し、さらに回転刃の摩耗によって破砕効
率が低下してきた場合でもこれを十分補って長期の運転
に耐えるロータ剪断式破砕機の提供を目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明に係るロータ剪断
式破砕機は、回転軸はそれぞれ回転方向および回転速度
を独立して変更自在とし、一対の回転刃の一方の斜め上
方にはフィードプレートを、また逆の斜め上方にはカッ
タをそれぞれ独立して回動自在に垂設し、フィードプレ
ートおよびカッタの先端部はそれぞれ交叉する回転刃の
先端が通り抜ける切欠きを全長に亘って櫛歯状に設け、
かつ排出口は回転刃の下方において仕切を挟んで排出の
切替え自在に二分割していることによって前記の課題を
解決した。
式破砕機は、回転軸はそれぞれ回転方向および回転速度
を独立して変更自在とし、一対の回転刃の一方の斜め上
方にはフィードプレートを、また逆の斜め上方にはカッ
タをそれぞれ独立して回動自在に垂設し、フィードプレ
ートおよびカッタの先端部はそれぞれ交叉する回転刃の
先端が通り抜ける切欠きを全長に亘って櫛歯状に設け、
かつ排出口は回転刃の下方において仕切を挟んで排出の
切替え自在に二分割していることによって前記の課題を
解決した。
【０００８】
【作用】図１は本発明の実施例を示す縦断正面図であ
る。ケーシング１の上方には投入口１１が開口し、下方
には仕切１２を挟んで２ヶの排出口１３，１４が開口し
ている。ケーシング内に一対の回転軸２１，２２を平行
に軸支し、軸上に回転刃２３および２４とスペーサリン
グ２５Ａ，２５Ｂをそれぞれ交互に嵌め込んで破砕部２
を形成する。回転軸２１および２２はそれぞれ独立して
回転方向，回転速度を変更できる。回転刃２３の斜め上
方にフィードプレート３が回動自在にケーシングから垂
設し、回転刃２４の斜め上方にはカッタ４が逆方向から
回動自在にケーシングから垂設されている。図２(イ)，
(ロ)は回転刃２３および２４と交叉するフィードプレー
ト３およびカッタ４との関係を示したもので、回転刃が
回転する時その軌跡の先端が通り抜ける切欠き３１およ
び４１をそれぞれ全長に亘って櫛歯状に設けている状態
を図１のｌ，ｍ，ｎ，ｐ，ｑ，ｒ，ｓの各点を結んだ屈
折線で切った展開図で示す。図１および図２(イ)におい
ては破砕機が正常に稼働を続けている状態であり、投入
口１１から投入された都市ゴミなど被破砕物Ｍは、時計
方向へ回転する回転刃２３と反時計方向へ回転する回転
刃２４との間へ誘導されて噛み込み回転刃によって剪断
破砕され細分化して排出口１３から機外へ排出される。
仕切１２があるため排出口１４へは流れず全ての被破砕
物はここから排出され次工程へ送られる。
る。ケーシング１の上方には投入口１１が開口し、下方
には仕切１２を挟んで２ヶの排出口１３，１４が開口し
ている。ケーシング内に一対の回転軸２１，２２を平行
に軸支し、軸上に回転刃２３および２４とスペーサリン
グ２５Ａ，２５Ｂをそれぞれ交互に嵌め込んで破砕部２
を形成する。回転軸２１および２２はそれぞれ独立して
回転方向，回転速度を変更できる。回転刃２３の斜め上
方にフィードプレート３が回動自在にケーシングから垂
設し、回転刃２４の斜め上方にはカッタ４が逆方向から
回動自在にケーシングから垂設されている。図２(イ)，
(ロ)は回転刃２３および２４と交叉するフィードプレー
ト３およびカッタ４との関係を示したもので、回転刃が
回転する時その軌跡の先端が通り抜ける切欠き３１およ
び４１をそれぞれ全長に亘って櫛歯状に設けている状態
を図１のｌ，ｍ，ｎ，ｐ，ｑ，ｒ，ｓの各点を結んだ屈
折線で切った展開図で示す。図１および図２(イ)におい
ては破砕機が正常に稼働を続けている状態であり、投入
口１１から投入された都市ゴミなど被破砕物Ｍは、時計
方向へ回転する回転刃２３と反時計方向へ回転する回転
刃２４との間へ誘導されて噛み込み回転刃によって剪断
破砕され細分化して排出口１３から機外へ排出される。
仕切１２があるため排出口１４へは流れず全ての被破砕
物はここから排出され次工程へ送られる。
【０００９】ところが図２（ロ）に示すように、回転刃
２３および２４の摩耗が進んで相手側のスペーサリング
との間隙が大きくなると、古タイヤＯや塩化ビニールＥ
などが回転刃の間で剪断破砕されず両回転刃に挟まれて
押し出されるだけとなる。また同時に小さなカートリッ
ジなども摩耗により間隙が広過ぎるため、十分な押圧破
砕を受けることのないままに素通りして排出される懸念
の高まる状態である。このような状態になったときは図
３で示すように回転軸２１と２２を何れも時計方向回転
へ一致させると回転刃とカッタの間で引裂き破砕するこ
とができる。同時にフィードプレート３の先端を上向き
に回動して回転刃２３と切欠き３１との嵌合を外し投入
口を斜めに横切って庇のように両回転刃の中央の上に張
り出すと、投入された被破砕物、特にカートリッジ缶や
スプレー缶などの小物はこのフィードプレートの上面に
当って滑落し、カッタ４の切欠き４１と回転刃２４との
間へ噛み込んでこれを余すことなく残らず破砕して排出
し、図２（ロ）で示すようなトラブルを解消する。また
同図のとおり回転刃もカッタも共に摩耗条件下におかれ
るがカッタ４は通常回転においてスクレーパの役目が主
となり、回転刃より摩耗が少ないから、回転刃同士の側
面間の間隙Ｔ１と回転刃とカッタの切欠き間の間隙Ｔ２
とを比較すると大きな差が現われ、摩耗が進行するほど
この差は益々広がるから図３の配置による作用は顕著な
効果に結びつく。同様に古タイヤやビニール板、絨毯や
肌着などの繊維類が絡んだり、まとい付いたりして剪断
が進まない場合にもカッタの鋭い刃先で効果的に剪断す
る。最近は前にも述べたようにゴミの分別は相当実施さ
れているから、投入する前にその性状を予め把握してお
いて図３の配置に変更してから受け入れれば十分な効果
が期待できる。また、被破砕物のうち難破砕物が噛み込
み停止したときは両回転刃２３，２４を反転する。すな
わち図１の回転状態から両回転刃２３，２４の何れか一
方を逆回転（反転）させるか、または両回転刃２３，２
４とも逆回転（反転）させると、両回転刃２３，２４間
に噛み込まれた難破砕物は上方へ移動して解放されるこ
ととなるが、特に前記反転とともに両回転刃２３，２４
の速度比を変えたり、さらには両回転刃２３，２４にタ
イムラグを設けることにより、難破砕物は両回転刃２
３，２４間の上方で転動し噛み込み位置が変わることと
なる。したがって、その後元の回転に戻すことにより、
前記解放された難破砕物は円滑に破砕することが可能と
なる。前記のように転動し噛み込み位置を変えること
で、前記難破砕物すなわち噛み込み停止した部分が強力
に圧縮されて緻密化され破砕しにくくなっているもの、
また全部分が均一でないものや非破砕性に部分的な差違
があるものなどの場合に特に有効である。
２３および２４の摩耗が進んで相手側のスペーサリング
との間隙が大きくなると、古タイヤＯや塩化ビニールＥ
などが回転刃の間で剪断破砕されず両回転刃に挟まれて
押し出されるだけとなる。また同時に小さなカートリッ
ジなども摩耗により間隙が広過ぎるため、十分な押圧破
砕を受けることのないままに素通りして排出される懸念
の高まる状態である。このような状態になったときは図
３で示すように回転軸２１と２２を何れも時計方向回転
へ一致させると回転刃とカッタの間で引裂き破砕するこ
とができる。同時にフィードプレート３の先端を上向き
に回動して回転刃２３と切欠き３１との嵌合を外し投入
口を斜めに横切って庇のように両回転刃の中央の上に張
り出すと、投入された被破砕物、特にカートリッジ缶や
スプレー缶などの小物はこのフィードプレートの上面に
当って滑落し、カッタ４の切欠き４１と回転刃２４との
間へ噛み込んでこれを余すことなく残らず破砕して排出
し、図２（ロ）で示すようなトラブルを解消する。また
同図のとおり回転刃もカッタも共に摩耗条件下におかれ
るがカッタ４は通常回転においてスクレーパの役目が主
となり、回転刃より摩耗が少ないから、回転刃同士の側
面間の間隙Ｔ１と回転刃とカッタの切欠き間の間隙Ｔ２
とを比較すると大きな差が現われ、摩耗が進行するほど
この差は益々広がるから図３の配置による作用は顕著な
効果に結びつく。同様に古タイヤやビニール板、絨毯や
肌着などの繊維類が絡んだり、まとい付いたりして剪断
が進まない場合にもカッタの鋭い刃先で効果的に剪断す
る。最近は前にも述べたようにゴミの分別は相当実施さ
れているから、投入する前にその性状を予め把握してお
いて図３の配置に変更してから受け入れれば十分な効果
が期待できる。また、被破砕物のうち難破砕物が噛み込
み停止したときは両回転刃２３，２４を反転する。すな
わち図１の回転状態から両回転刃２３，２４の何れか一
方を逆回転（反転）させるか、または両回転刃２３，２
４とも逆回転（反転）させると、両回転刃２３，２４間
に噛み込まれた難破砕物は上方へ移動して解放されるこ
ととなるが、特に前記反転とともに両回転刃２３，２４
の速度比を変えたり、さらには両回転刃２３，２４にタ
イムラグを設けることにより、難破砕物は両回転刃２
３，２４間の上方で転動し噛み込み位置が変わることと
なる。したがって、その後元の回転に戻すことにより、
前記解放された難破砕物は円滑に破砕することが可能と
なる。前記のように転動し噛み込み位置を変えること
で、前記難破砕物すなわち噛み込み停止した部分が強力
に圧縮されて緻密化され破砕しにくくなっているもの、
また全部分が均一でないものや非破砕性に部分的な差違
があるものなどの場合に特に有効である。
【００１０】図４は破砕機の能力を遥かに超えた破砕不
能な剛体、例えば鋼塊などが紛れ込んで投入されたとき
の作用を示す。この場合には回転軸２１と２２の双方を
反時計方向へ回転するとともに図３とは逆にフィードプ
レート３の先端を下方へ回動し切欠き３１と回転刃２３
との嵌合を外した状態に変更すると、破砕不能の剛体Ｓ
は回転刃の頂上付近を転動しながら図の左方へ誘導され
て下方へ転落し仕切１２によって区分けされ排出口１４
から選択的に排出される。従って破砕機に過大な負荷が
かかって故障を生じるようなトラブルが防止できる。ま
たこのように除かれた剛体はそのまま次工程へ紛れ込む
ことなく別の処置を受けるために待機する。
能な剛体、例えば鋼塊などが紛れ込んで投入されたとき
の作用を示す。この場合には回転軸２１と２２の双方を
反時計方向へ回転するとともに図３とは逆にフィードプ
レート３の先端を下方へ回動し切欠き３１と回転刃２３
との嵌合を外した状態に変更すると、破砕不能の剛体Ｓ
は回転刃の頂上付近を転動しながら図の左方へ誘導され
て下方へ転落し仕切１２によって区分けされ排出口１４
から選択的に排出される。従って破砕機に過大な負荷が
かかって故障を生じるようなトラブルが防止できる。ま
たこのように除かれた剛体はそのまま次工程へ紛れ込む
ことなく別の処置を受けるために待機する。
【００１１】図５は図１のような定常作業を続けている
間に投入口下の回転刃２３，２４の上隅角などに投入さ
れた被破砕物が引っ掛かって滞留したまま破砕作用を受
けられないときに行なう作用を示す。図においてはフィ
ードプレート３およびカッタ４を回転軸の中央へ向けて
小さな角度で何回も急激に回動すると、この衝撃を受け
て滞留物は跳ね飛ばされて噛み合いの中心へ滑り落ちて
破砕を受けることができる。
間に投入口下の回転刃２３，２４の上隅角などに投入さ
れた被破砕物が引っ掛かって滞留したまま破砕作用を受
けられないときに行なう作用を示す。図においてはフィ
ードプレート３およびカッタ４を回転軸の中央へ向けて
小さな角度で何回も急激に回動すると、この衝撃を受け
て滞留物は跳ね飛ばされて噛み合いの中心へ滑り落ちて
破砕を受けることができる。
【００１２】図６は本発明の別の作用を示し、冷蔵庫や
洗濯機のような粗大ゴミが縦向きに投入され、回転刃は
その底面を擦るだけで空滑りしているときの対応であ
る。すなわちこのときはフィードプレートを急速に揺動
して粗大ゴミの側面へ衝撃を繰り返し与えて変形し、底
面近くの側面を絞り込んで回転刃の刃先で引き込み剪断
破砕するものである。図７は図１〜図６までに示した実
施例をさらに改良し、主として図６に基づいて説明した
作用を一層確実に進めるためにフィードロール３７を脚
部３２へ軸着した別の実施例を示す。また図８は図１で
述べた実施例のカッタ４に代えて、フィードプレート３
と対向するケーシング面にフィードロール３８を回動自
在に取り付けたものである。何れも粗大ゴミの側面を中
心側へ押込む突起を周設し剪断する回転刃の間へ粗大ゴ
ミを噛み込ませる作用をさらに強化したものであり、図
８の場合は先の実施例におけるカッタ４と同じスクレー
パとしての役割も果す。さらに必要があればフィードロ
ール３８の上方に別のフィードロールを回動自在に取り
付けて押込み、押潰し作用を強化してより大きな粗大ゴ
ミへ対処することも望ましい。
洗濯機のような粗大ゴミが縦向きに投入され、回転刃は
その底面を擦るだけで空滑りしているときの対応であ
る。すなわちこのときはフィードプレートを急速に揺動
して粗大ゴミの側面へ衝撃を繰り返し与えて変形し、底
面近くの側面を絞り込んで回転刃の刃先で引き込み剪断
破砕するものである。図７は図１〜図６までに示した実
施例をさらに改良し、主として図６に基づいて説明した
作用を一層確実に進めるためにフィードロール３７を脚
部３２へ軸着した別の実施例を示す。また図８は図１で
述べた実施例のカッタ４に代えて、フィードプレート３
と対向するケーシング面にフィードロール３８を回動自
在に取り付けたものである。何れも粗大ゴミの側面を中
心側へ押込む突起を周設し剪断する回転刃の間へ粗大ゴ
ミを噛み込ませる作用をさらに強化したものであり、図
８の場合は先の実施例におけるカッタ４と同じスクレー
パとしての役割も果す。さらに必要があればフィードロ
ール３８の上方に別のフィードロールを回動自在に取り
付けて押込み、押潰し作用を強化してより大きな粗大ゴ
ミへ対処することも望ましい。
【００１３】
【実施例】フィードプレート３の回動のためには図１で
も示すように背面に付けた脚部３２へピン３３を以て一
端を軸着し、他端はピン３４を以てケーシングと軸着す
るシリンダ３５の伸縮作用を使用する。シリンダ３５が
伸縮するとフィードプレートは支点ピン３６を中心に回
動するからシリンダは回動のアクチュエータを務めるこ
とになる。同様にカッタ４の回動のためにはシリンダ４
２の伸縮作用を利用し、カッタは支点ピン４３を中心に
回動することができる。
も示すように背面に付けた脚部３２へピン３３を以て一
端を軸着し、他端はピン３４を以てケーシングと軸着す
るシリンダ３５の伸縮作用を使用する。シリンダ３５が
伸縮するとフィードプレートは支点ピン３６を中心に回
動するからシリンダは回動のアクチュエータを務めるこ
とになる。同様にカッタ４の回動のためにはシリンダ４
２の伸縮作用を利用し、カッタは支点ピン４３を中心に
回動することができる。
【００１４】両回転軸の回転方向は自由に正逆変更でき
るが、この回転方向とシリンダの作動とを一定条件下で
組み合わせて自動的に変更するようにプログラムを設定
しておくと、コンピュータ制御によって保全や破砕効率
の維持が可能となる。図９は図７に示した実施例につい
て制御の手順を概略示したフローチャートであってここ
で初期設定として必要な要素を例示する。 (1) 出力：最大トルク（ＴMS）＝逆転時からの再起動
（100％） 稼動最大トルク（ＴM ）＝オーバロード検出 （ 95
％） 処理物別最適回転数とフィードプレートの位置，動き オーバロード停止後の逆転数 異物検出条件、逆転数、フィードプレートの位置 (2) シーケンススタート，ストップ、非常停止順序 (3) 供給機出力と条件設定 この初期条件の下に非常停止，油量，油温．オイルフィ
ルタ，運転条件変更，排出コンベア，フィードプレー
ト，フィードロールなどの各部位別制御を設定し実施す
るが、図１０にその代表例として異物（剛体）の混入検
知と別途排出に関するフローチャートを示す。このフロ
ーチャートにあってはＰs は設定出力、Ｔsは設定トル
ク、Ｖs は設定スピード、Ｐa は実出力、Ｔa は実トル
ク、Ｖa は実スピードである。
るが、この回転方向とシリンダの作動とを一定条件下で
組み合わせて自動的に変更するようにプログラムを設定
しておくと、コンピュータ制御によって保全や破砕効率
の維持が可能となる。図９は図７に示した実施例につい
て制御の手順を概略示したフローチャートであってここ
で初期設定として必要な要素を例示する。 (1) 出力：最大トルク（ＴMS）＝逆転時からの再起動
（100％） 稼動最大トルク（ＴM ）＝オーバロード検出 （ 95
％） 処理物別最適回転数とフィードプレートの位置，動き オーバロード停止後の逆転数 異物検出条件、逆転数、フィードプレートの位置 (2) シーケンススタート，ストップ、非常停止順序 (3) 供給機出力と条件設定 この初期条件の下に非常停止，油量，油温．オイルフィ
ルタ，運転条件変更，排出コンベア，フィードプレー
ト，フィードロールなどの各部位別制御を設定し実施す
るが、図１０にその代表例として異物（剛体）の混入検
知と別途排出に関するフローチャートを示す。このフロ
ーチャートにあってはＰs は設定出力、Ｔsは設定トル
ク、Ｖs は設定スピード、Ｐa は実出力、Ｔa は実トル
ク、Ｖa は実スピードである。
【００１５】次に具体的な制御の機器と情報の伝達系路
を説明する。図１１はこの制御の一例を示したもので破
砕機の検知部５としては破砕部の回転軸２１，２２を駆
動する油圧モータ２８，２９の油圧部に油管５１，５２
を介してアキシャルピストンポンプ５３，５４を取り付
けて回転数Ｒを検知する。このポンプはポンプ内の傾斜
板の傾き∠θａ，∠θｂによって油の吐出量および吐出
方向を示し、吐出量が多くなれば油圧モータ２８，２９
の回転数が増加しθ°がプラスからマイナスに転ずると
回転方向が逆転したことを示す。一方、油管５１，５２
に取り付けた油圧計５５，５６から差圧Ａ，差圧Ｂをそ
れぞれ知ることによって回転軸に負荷しているトルクＴ
ａを知る事ができる。フィードプレート３の傾斜角度を
検知するのは支点ピン３６に取り付けたポテンショメー
タ５７である。また、フィードプレート３の支持圧はフ
ィードプレート背面の油圧シリンダ３５と連結した油管
５９に取り付けた圧力計６０，６０で示される差圧Ｃに
よる。カッタ４の検知についてもフィードプレート同様
である。これに対し制御部６から出力される指示に従っ
て所望の部材を動かすのはアキシャルピストンポンプ５
３，５４と油管で連結した油圧モータ２８，２９であ
り、油圧ポンプ５８と油管で連結した油圧シリンダ３５
である。
を説明する。図１１はこの制御の一例を示したもので破
砕機の検知部５としては破砕部の回転軸２１，２２を駆
動する油圧モータ２８，２９の油圧部に油管５１，５２
を介してアキシャルピストンポンプ５３，５４を取り付
けて回転数Ｒを検知する。このポンプはポンプ内の傾斜
板の傾き∠θａ，∠θｂによって油の吐出量および吐出
方向を示し、吐出量が多くなれば油圧モータ２８，２９
の回転数が増加しθ°がプラスからマイナスに転ずると
回転方向が逆転したことを示す。一方、油管５１，５２
に取り付けた油圧計５５，５６から差圧Ａ，差圧Ｂをそ
れぞれ知ることによって回転軸に負荷しているトルクＴ
ａを知る事ができる。フィードプレート３の傾斜角度を
検知するのは支点ピン３６に取り付けたポテンショメー
タ５７である。また、フィードプレート３の支持圧はフ
ィードプレート背面の油圧シリンダ３５と連結した油管
５９に取り付けた圧力計６０，６０で示される差圧Ｃに
よる。カッタ４の検知についてもフィードプレート同様
である。これに対し制御部６から出力される指示に従っ
て所望の部材を動かすのはアキシャルピストンポンプ５
３，５４と油管で連結した油圧モータ２８，２９であ
り、油圧ポンプ５８と油管で連結した油圧シリンダ３５
である。
【００１６】検知部５、制御部６および実際の駆動指示
の伝達手順の一例を図１２，図１３に示す。 (1). 破砕機を運転するに当って初期設定を行なう。一
般には被破砕物Ｍの嵩の大小によって経験的に決定する
が大物のときはフィードプレート３の傾斜する角度∠φ
を大きくする。嵩が小さいときは角度∠φを減小して被
破砕物が回転する二軸の交叉線、すなわち破砕の中心へ
誘導するように設定する。 (2). 最適の仕事量Ｗは回転軸の駆動モータの能力、被
破砕物Ｍの大きさや材質，形状，性状、例えば爆発物混
入の有無などによって経験的に把握され数段階に分類し
たレベルの中から選択する。しかし条件が常に一定であ
ればこのステップは省略する。 (3). 実トルクＴa の読み込みを油圧計５５，５６の差
圧Ａ，差圧Ｂから変換して行なう。 (4). トルクＴa が許容限度ＴM より大きい時は異常で
あるから別の処理が必要である。ここでは一例として図
１３に示す（Ａ）へ移行する。限度以下であれば、 (5). Ｗ＝ｆ（Ｔa，Ｒ）の関係式から理想の回転数Ｒを
演算する。高いトルクのときは低回転であり、低トルク
の場合は高回転となる。 (6). 回転数Ｒa の読み込みをアキシャルピストンポン
プ５３，５４の傾斜板の角度∠θa ，∠θb から変換し
て行なう。傾斜板がニュートラルのときはθ°は０であ
って回転軸２１，２２の回転は停止している。正常運転
時にたとえば時計方向を正とすれば逆方向は負であり、
二軸の回転は逆方向等速回転であるから∠θa ＝−∠θ
b であり通常 ｜θ°｜ は一定である。 (7). 先の最適仕事量Ｗの数式にＴa ，Ｒa を代入して
実際の仕事量を求める。この仕事量が許容最小仕事量Ｗ
m より小さいときは異常であるから別の処理が必要であ
り、別のフローチャート（Ｂ）へ移る。小さくなけれ
ば、 (8). Ｒa が許容最大回転数ＲM より大きいか比較す
る。回転数が限度を超えて大きくなると、粉砕中に爆発
する危険性があるので、少なくともＲM に達するまで回
転数を下げる。信号がアキシャルピストンポンプ５３，
５４に送られる。 (9) 〜 (11). 正常運転下で最大の仕事量が得られる
ように実際の仕事量ＲaをＲと一致させるための信号が
アキシャルピストンポンプ５３，５４へ送られ、このサ
イクルを繰り返して最良の粉砕効率の下に粉砕を継続す
る。
の伝達手順の一例を図１２，図１３に示す。 (1). 破砕機を運転するに当って初期設定を行なう。一
般には被破砕物Ｍの嵩の大小によって経験的に決定する
が大物のときはフィードプレート３の傾斜する角度∠φ
を大きくする。嵩が小さいときは角度∠φを減小して被
破砕物が回転する二軸の交叉線、すなわち破砕の中心へ
誘導するように設定する。 (2). 最適の仕事量Ｗは回転軸の駆動モータの能力、被
破砕物Ｍの大きさや材質，形状，性状、例えば爆発物混
入の有無などによって経験的に把握され数段階に分類し
たレベルの中から選択する。しかし条件が常に一定であ
ればこのステップは省略する。 (3). 実トルクＴa の読み込みを油圧計５５，５６の差
圧Ａ，差圧Ｂから変換して行なう。 (4). トルクＴa が許容限度ＴM より大きい時は異常で
あるから別の処理が必要である。ここでは一例として図
１３に示す（Ａ）へ移行する。限度以下であれば、 (5). Ｗ＝ｆ（Ｔa，Ｒ）の関係式から理想の回転数Ｒを
演算する。高いトルクのときは低回転であり、低トルク
の場合は高回転となる。 (6). 回転数Ｒa の読み込みをアキシャルピストンポン
プ５３，５４の傾斜板の角度∠θa ，∠θb から変換し
て行なう。傾斜板がニュートラルのときはθ°は０であ
って回転軸２１，２２の回転は停止している。正常運転
時にたとえば時計方向を正とすれば逆方向は負であり、
二軸の回転は逆方向等速回転であるから∠θa ＝−∠θ
b であり通常 ｜θ°｜ は一定である。 (7). 先の最適仕事量Ｗの数式にＴa ，Ｒa を代入して
実際の仕事量を求める。この仕事量が許容最小仕事量Ｗ
m より小さいときは異常であるから別の処理が必要であ
り、別のフローチャート（Ｂ）へ移る。小さくなけれ
ば、 (8). Ｒa が許容最大回転数ＲM より大きいか比較す
る。回転数が限度を超えて大きくなると、粉砕中に爆発
する危険性があるので、少なくともＲM に達するまで回
転数を下げる。信号がアキシャルピストンポンプ５３，
５４に送られる。 (9) 〜 (11). 正常運転下で最大の仕事量が得られる
ように実際の仕事量ＲaをＲと一致させるための信号が
アキシャルピストンポンプ５３，５４へ送られ、このサ
イクルを繰り返して最良の粉砕効率の下に粉砕を継続す
る。
【００１７】図１３に示す（Ａ）のフローは鉄塊など粉
砕不可能な剛体が紛れ込んでこのまま運転を継続すれば
故障が発生する場合の処置である。 （１２）．トルクＴａがＴＭを超えて過負荷となるとア
キシャルピストンポンプの傾斜角∠θａ，∠θｂが０と
なって油圧モータ２８，２９が停止し回転数Ｒａが０と
なる。 （１３）．油圧計６０，６０における差圧Ｃを増加する
信号が油圧シリンダ３５に送られる。 （１４）．フィードプレート３が支持ピン３６を原点と
して水平面と形成する角度∠φが最大となるまで（この
場合、垂直となるまで）回動する。 （１５）．アキシャルピストンポンプ５３の傾斜板の角
度を変える信号が送られて、２台のアキシャルピストン
ポンプ５３，５４は共に負の同じ角度で傾斜する。すな
わち２本の回転軸２１，２２が同一方向（例えば反時計
方向）へ同速回転して過負荷の原因であった異物を除去
する。 （１６）．（１７）．所定時間逆転後回転を停止し、停
止後再び（１５）の回転をする。この操作を設定回数Ｎ
回（例えば３回）だけ行なう。 （１８）〜（２１）．回転トルクＴａを読み込み、許容
限度ＴＭより低くなっていることを確認してから図１２
のフローチャートに戻る。
砕不可能な剛体が紛れ込んでこのまま運転を継続すれば
故障が発生する場合の処置である。 （１２）．トルクＴａがＴＭを超えて過負荷となるとア
キシャルピストンポンプの傾斜角∠θａ，∠θｂが０と
なって油圧モータ２８，２９が停止し回転数Ｒａが０と
なる。 （１３）．油圧計６０，６０における差圧Ｃを増加する
信号が油圧シリンダ３５に送られる。 （１４）．フィードプレート３が支持ピン３６を原点と
して水平面と形成する角度∠φが最大となるまで（この
場合、垂直となるまで）回動する。 （１５）．アキシャルピストンポンプ５３の傾斜板の角
度を変える信号が送られて、２台のアキシャルピストン
ポンプ５３，５４は共に負の同じ角度で傾斜する。すな
わち２本の回転軸２１，２２が同一方向（例えば反時計
方向）へ同速回転して過負荷の原因であった異物を除去
する。 （１６）．（１７）．所定時間逆転後回転を停止し、停
止後再び（１５）の回転をする。この操作を設定回数Ｎ
回（例えば３回）だけ行なう。 （１８）〜（２１）．回転トルクＴａを読み込み、許容
限度ＴＭより低くなっていることを確認してから図１２
のフローチャートに戻る。
【００１８】図１２の（Ｂ）の場合は被処理物が小さ過
ぎて粉砕中心から逃げて空回りしたり、紐や綿布などが
回転刃に巻き付いて破断されずに空回りして過小負荷の
状態に陥っているから、フィードプレート３の水平面と
なす傾斜角度∠φを減じて破砕中心をカバーし、破砕は
一軸とカッタの間で行なうように切り替える。過小負荷
の状態が解消すれば図１２のフローに戻るが詳細は省略
する。ここに表示したアルゴリズムは一例に過ぎずその
他のカッタの角度調整や、ホッパレベル，フィードプレ
ートの支持圧など種々の入力要素を選んで最適の破砕条
件の維持と安全保全を図る種々の管理を自動的に制御す
る方法が種々あることは言うまでもない。
ぎて粉砕中心から逃げて空回りしたり、紐や綿布などが
回転刃に巻き付いて破断されずに空回りして過小負荷の
状態に陥っているから、フィードプレート３の水平面と
なす傾斜角度∠φを減じて破砕中心をカバーし、破砕は
一軸とカッタの間で行なうように切り替える。過小負荷
の状態が解消すれば図１２のフローに戻るが詳細は省略
する。ここに表示したアルゴリズムは一例に過ぎずその
他のカッタの角度調整や、ホッパレベル，フィードプレ
ートの支持圧など種々の入力要素を選んで最適の破砕条
件の維持と安全保全を図る種々の管理を自動的に制御す
る方法が種々あることは言うまでもない。
【００１９】回転刃の実施例として全体を板状部材で形
成するが図１のように回転刃２３については突起部の片
側に外周から中心に向かう面を有する螺旋状の突起刃２
６を突出し、回転刃２４については突起部の両側に外周
から中心に向かう面を有する円弧状の突起刃２７を突出
する組み合わせが望ましい態様である。一方、回転軸の
回転数が双方とも同じならば互いの突起刃の噛み合う回
数は突起刃数と回転数の積であるが、一対の回転軸の回
転数を変えた時には１ヶの突起刃の噛み合う回数はそれ
ぞれの突起刃数と回転数の積を加えた回数となる。従っ
てこの関係を利用し破砕し易い場合と破砕し難い場合に
使い分けて破砕機を運転すれば効率の向上やトラブルの
防止に結びつく。
成するが図１のように回転刃２３については突起部の片
側に外周から中心に向かう面を有する螺旋状の突起刃２
６を突出し、回転刃２４については突起部の両側に外周
から中心に向かう面を有する円弧状の突起刃２７を突出
する組み合わせが望ましい態様である。一方、回転軸の
回転数が双方とも同じならば互いの突起刃の噛み合う回
数は突起刃数と回転数の積であるが、一対の回転軸の回
転数を変えた時には１ヶの突起刃の噛み合う回数はそれ
ぞれの突起刃数と回転数の積を加えた回数となる。従っ
てこの関係を利用し破砕し易い場合と破砕し難い場合に
使い分けて破砕機を運転すれば効率の向上やトラブルの
防止に結びつく。
【００２０】
【発明の効果】本発明は以上に述べた作用を発揮できる
から、都市ゴミ中に紛れ込んだ危険なガス残留容器を残
さず確実に破砕して次工程における安全を保障し、紛れ
込んできた破砕不可能な剛体は運転を続けたまま独自の
排出口から排出し、次工程へ送る処理物と選別するので
保全効果の他に省人効果も大きく期待できる。回転刃に
絡んだりまとい付いたりする柔らかくて破砕し難い材料
の剪断や、回転刃の上隅角などに滞留して破砕できない
被破砕物を剪断破砕点へ誘導する機能に優れ、回転刃の
摩耗が進んだ時の破砕効率の大幅な低下を補う別の形態
を選ぶことができるので、効率の持続と回転刃取り替え
までの時期の延長という経済的効果も大きい。例えば前
記の取替え期間を従来の２倍以上に延長したという実績
も報告されている。
から、都市ゴミ中に紛れ込んだ危険なガス残留容器を残
さず確実に破砕して次工程における安全を保障し、紛れ
込んできた破砕不可能な剛体は運転を続けたまま独自の
排出口から排出し、次工程へ送る処理物と選別するので
保全効果の他に省人効果も大きく期待できる。回転刃に
絡んだりまとい付いたりする柔らかくて破砕し難い材料
の剪断や、回転刃の上隅角などに滞留して破砕できない
被破砕物を剪断破砕点へ誘導する機能に優れ、回転刃の
摩耗が進んだ時の破砕効率の大幅な低下を補う別の形態
を選ぶことができるので、効率の持続と回転刃取り替え
までの時期の延長という経済的効果も大きい。例えば前
記の取替え期間を従来の２倍以上に延長したという実績
も報告されている。
【図１】本発明の実施例（定常状態）を示す縦断正面図
である。
である。
【図２】(イ)，(ロ)によって摩耗前と摩耗後の図１にお
ける点ｌ，ｍ，ｎ，ｐ，ｑ，ｒ，ｓを結んだ線で切った
展開図を示す。
ける点ｌ，ｍ，ｎ，ｐ，ｑ，ｒ，ｓを結んだ線で切った
展開図を示す。
【図３】本発明の作用（小物破砕）を示す縦断正面図で
ある。
ある。
【図４】本発明の別の作用（剛体排出）を示す縦断正面
図である。
図である。
【図５】本発明のさらに別の作用（滞留物跳ね飛ばし）
を示す縦断正面図である。
を示す縦断正面図である。
【図６】本発明のさらに別の作用（粗大ゴミの噛み込
み）を示す縦断正面図である。
み）を示す縦断正面図である。
【図７】本発明の別の実施例を示す縦断正面図である。
【図８】本発明のさらに別の実施例を示す縦断正面図で
ある。
ある。
【図９】本発明の制御の概略を示すフローチャートであ
る。
る。
【図１０】各部位に対する制御のうち剛体排出に関する
フローチャートを例示する。
フローチャートを例示する。
【図１１】本発明の制御のハードウェアを示す。
【図１２】制御の手順を示すフローチャートである。
【図１３】異常時の手順を示すフローチャートである。
【図１４】従来の技術を示す縦断正面図である。
【図１５】別の従来の技術を示す縦断正面図である。
【符号の説明】 １ ケーシング ２ 破砕部 ３ フィードプレート ４ カッタ 11 投入口 12 仕切 13 排出口 14 排出口（剛体） 21 回転軸 22 回転軸 23 回転刃 24 回転刃 25Ａ スペーサリング 25Ｂ スペーサリング 31 切欠き 32 脚部 35 シリンダ 37 フィードロール 38 フィードロール 41 切欠き 42 シリンダ Ｍ 被破砕物 Ｓ 剛体（破砕不可能物）
Claims (7)
- 【請求項１】 上方に投入口を有し下方に被破砕物の排
出口を開口したケーシング内に、２軸を一対とした回転
軸をほぼ水平かつ相互が平行に軸支し、該回転軸にそれ
ぞれ回転刃とスペーサリングを交互に周設して相互に回
転刃の刃先が相手側のスペーサリング外周面近くを通り
抜けるロータ剪断式破砕機において、回転軸はそれぞれ
回転方向および回転速度を独立して変更自在とし、一対
の回転刃の一方の斜め上方にはフィードプレートを、ま
た逆の斜め上方にはカッタをそれぞれ独立して回動自在
に垂設し、フィードプレートおよびカッタの先端部はそ
れぞれ交叉する回転刃が通り抜ける切欠きを全長に亘っ
て櫛歯状に設け、かつ排出口は回転刃の下方において仕
切を挟んで排出の切替え自在に二分割していることを特
徴とするロータ剪断式破砕機。 - 【請求項２】 請求項１において、フィードプレートと
カッタの回動がそれぞれの背面に付設した脚部へ一端を
軸着し他端がケーシングへ軸着したシリンダのそれぞれ
の伸縮によることを特徴とするロータ剪断式破砕機。 - 【請求項３】 請求項２において、フィードプレートの
脚部へ押込み用の突起を周設したフィードロールを軸着
したことを特徴とするロータ剪断式破砕機。 - 【請求項４】 請求項１においてカッタに代え、フィー
ドプレートと対向するケーシング面へ押込み用の突起を
周設したフィードロールを少なくとも１ヶ回動自在に取
り付けたことを特徴とするロータ剪断式破砕機。 - 【請求項５】 請求項１及至３の何れかにおいて、それ
ぞれの回転刃は板状部材であって複数の突起部からな
り、一方の回転刃は突起部の両側に外周から中心に向か
う面の突起刃を設け、他方の回転刃は突起部の片側に外
周から中心に向かう面の突起刃を設けたことを特徴とす
るロータ剪断式破砕機。 - 【請求項６】 請求項１において、前記回転軸の実際の
トルクおよび回転数を読み込む手段と前記フィードプレ
ートの傾斜位置および支持圧を読み込む手段で形成する
検知部を具え、かつ、読み込んだ該実数値を入力して演
算し予め選択された最適の仕事を行なう回転トルクと回
転数となるように回転軸の駆動部材へ指示する信号を出
力すると共に、最大、最小の許容を超えたトルクを読み
込んだときは回転軸の運動とフィードプレートの位置の
変動を指示する信号を回転軸とフィードプレートの駆動
部材へ出力する制御部を設けたことを特徴とするロータ
剪断式破砕機。 - 【請求項７】 請求項６において、回転軸の回転数検知
手段は回転軸の駆動油圧モータに連結したアキシャルピ
ストンポンプ内の傾斜板角度により、また回転数のトル
クの検出は油圧モータの出入口の差圧によることを特徴
とするロータ剪断式破砕機。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20638391A JP3226107B2 (ja) | 1991-07-22 | 1991-07-22 | ロータ剪断式破砕機 |
| US07/814,177 US5248100A (en) | 1991-07-22 | 1991-12-30 | Crusher with rotor for shearing |
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