JP3225376B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

Info

Publication number
JP3225376B2
JP3225376B2 JP28900192A JP28900192A JP3225376B2 JP 3225376 B2 JP3225376 B2 JP 3225376B2 JP 28900192 A JP28900192 A JP 28900192A JP 28900192 A JP28900192 A JP 28900192A JP 3225376 B2 JP3225376 B2 JP 3225376B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silver halide
group
processing
sensitive material
photographic light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28900192A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06138603A (ja
Inventor
茂人 平林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP28900192A priority Critical patent/JP3225376B2/ja
Publication of JPH06138603A publication Critical patent/JPH06138603A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3225376B2 publication Critical patent/JP3225376B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラー写真
感光材料の処理方法に関し、詳しくは補充が簡便でかつ
カブリが少なく、さらに得られる色素画像の耐光性が良
好なハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法に関す
る。
【0002】
【発明の背景】撮影用カラー感光材料は通常露光後、発
色現像、漂白、定着、水洗及び/又は安定の各工程によ
り、又、カラーペーパー感光材料は露光後、発色現像、
漂白定着(漂白、定着)、水洗及び/又は安定の各工程
により処理され、更に黒白感光材料は通常露光後、現
像、定着、水洗の各工程により処理されている。更にリ
バーサルタイプの感光材料の場合には、これらの処理に
反転処理が付加される。
【0003】かかる感光材料の処理は、近年、自動現像
機(以下、自現機ともいう)により、上記の処理液を収
納した処理槽内を順次搬送させることによって行われ
る。
【0004】従来、これらの処理液は、写真処理に際し
て良好な性能を発揮するように各種成分(以下、パーツ
剤ないしパート剤と称する)からなっており、これらの
パーツ剤は互いに接触した状態におかれると長い間には
反応し変質したりして写真処理剤としての機能が損なわ
れる。特に処理剤中には酸化還元反応により互いに反応
し易いものが多いため、一般には一種又は二種以上のパ
ーツ剤に分けてキット化されており、使用時にこれらを
一定量の水で溶解して使用に供している。
【0005】上記キット化されたパーツ剤は、例えば、
各々瓶、袋等の内包容器に入れられ、これらをまとめて
外袋(例えば段ボール箱)に入れて1単位として市販さ
れている。
【0006】近年、ヨーロッパ、アメリカを中心にして
環境保全、省資源化が強く望まれており、写真関係では
処理剤のポリ容器が特に問題になっている。即ち、写真
用のポリ容器はコストが安く貯蔵や輸送にも便利で耐薬
品性に優れているものの、空になった容器は産業廃棄物
として埋め立てられるか、廃棄され、或いは焼却される
が、ポリ容器は生分解性が殆どなく、蓄積され、焼却し
た場合は炭酸ガスの大量の発生を伴い、地球の温暖化等
の一因になるという問題がある。又、ユーザーの問題と
しては作業スペースの狭いところにポリ容器が大量に山
積みされ、更にスペースを狭くしている等の問題が指摘
されている。
【0007】このため、プラスチックボトルを実質的に
使用しない、低公害化技術の開発が望まれ、処理剤の錠
剤化が検討されている。
【0008】しかし、錠剤化された処理剤を使用してハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料を処理した場合には、カ
ブリが増加し、さらに得られる色素画像の耐光性が劣化
するという欠点があることが明らかになった。
【0009】
【発明の目的】本発明の目的は、錠剤化されたハロゲン
化銀写真感光材料用処理剤を用いて調製された処理液に
より処理を行った際にカブリが少なく、さらに得られる
色素画像の耐光性が良好なハロゲン化銀写真感光材料の
処理方法を提供することにある。
【0010】
【発明の構成】本発明の上記目的は、支持体上に青感性
ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、及び
赤感性ハロゲン化銀乳剤層を含む写真構成層を有し、該
写真構成層の少なくとも一層に、前記一般式[M−1]
「化1」で表されるマゼンタカプラーの少なくとも一種
を含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料を、発色現
像処理工程に必要な成分を全て混合し錠剤化されたハロ
ゲン化銀写真感光材料用処理剤を用いて調製された処理
液により処理することを特徴とするハロゲン化銀カラー
写真感光材料の処理方法によって達成される。
【0011】尚本発明の態様として、上記ハロゲン化銀
写真感光材料用処理剤が、少なくとも一種の水溶性滑沢
剤を含有することが好ましく、さらに該水溶性滑沢剤
が、ラウリル硫酸アルカリ金属塩、安息香酸アルカリ金
属塩、ポリエチレングリコールから選ばれる少なくとも
1種であることが好ましい。
【0012】以下本発明について詳述する。
【0013】まず、本発明の錠剤化されたハロゲン化銀
写真感光材料用処理剤について説明する。
【0014】本発明において錠剤化された写真用固形処
理剤は原料粉体を造粒し、次いで混合し、錠剤化するこ
とにより得ることができる。例えば、特開昭51-61837
号、同54-155038号、同52-88025号、英国特許1,213,808
号の明細書に記載される方法を採用することもできる。
かかる錠剤化の際に錠剤の強度及び滑沢性の向上の目的
で水溶性滑沢剤が含有される。
【0015】水溶性滑沢剤は錠剤前の造粒の際に添加さ
れてもよいし、造粒前に添加されてもよいし、更には造
粒後に添加されてもよい。
【0016】本発明においては、水溶性滑沢剤として硼
酸、DL−ロイシン、脂肪酸アルカリ金属塩、ラウリル
硫酸アルカリ金属塩、安息香酸アルカリ金属塩、アジピ
ン酸、フマル酸、硫酸ナトリウム、ポリエチレングリコ
ールから選ばれる少なくとも一種を用いることが好まし
いが、本発明の目的を効果的に達成する上では、ラウリ
ル硫酸アルカリ金属塩、安息香酸アルカリ金属塩、ポリ
エチレングリコールから選ばれる少なくとも一種を用い
ることが特に好ましい。
【0017】本発明において錠剤化された写真用固形処
理剤は、従来の液体キットに見られるような保存中に酸
化還元反応による処理能力等の劣化及び変色を起こさ
ず、非常に安定である。特に固形化される際、水溶性バ
インダーで被覆することにより非常に長期に処理剤の素
材の性質が変らないという効果がある。水溶性バインダ
ーとしては、ポリビニルアルコール系、メチルセルロー
ス系、ポリエチレンオキシド系、デンプン系、ポリビニ
ルピロリドン系、ヒドロキシプロピルセルロース系、プ
ルラン系、デキストラン系及びアラビアガム系等のバイ
ンダーが挙げられる。
【0018】又、貯蔵、輸送及び取扱中において、高湿
度、雨、及び霧のような大気中の湿気及び水はね又は濡
れた手による水との突発的な接触の損害から防ぐため、
写真用処理剤は防湿包装材で包装されていることが好ま
しい。
【0019】防湿包装材としては、膜厚が10〜150μmの
フィルムが好ましく、防湿包装材がポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリ
オレフィンフィルム、ポリエチレンで耐湿効果を持ち得
るクラフト紙、蝋紙、耐湿性セロファン、グラシン、ポ
リエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリアミド、ポリカーボネート、アクリロ
ニトリル系及びアルミニウムの如き金属箔、金属化ポリ
マーフィルムから選ばれる少なくとも一つであることが
好ましく、又、これらを用いた複合材料であってもよ
い。
【0020】しかしながら、本発明においては、防湿包
装材が、分解性プラスチック、特に生分解又は光分解性
プラスチックのものが、より好適に用いられる。
【0021】前記生分解性プラスチックとしては、天
然高分子からなるもの、微生物産出ポリマー、生分
解性のよい合成ポリマー、プラスチックへの生分解性
天然高分子の配合等が挙げられる。具体的例としては、
以下のものが挙げられる。
【0022】の天然高分子としては、多糖類、セルロ
ース、ポリ乳酸、キチン、キトサン、ポリアミノ酸、或
いはその誘導体等 の微生物産出ポリマーとしては、PHB-PHV(3-ヒドロ
キシブチレートと3-ヒドロキシバレレートとの共重合
物)を成分とする「Biopol」(ICI社製)、微生物産出
セルロース等 の生分解性のよい合成ポリマーとしては、ポリビニル
アルコール、ポリカプロラクトン等、或いはそれらの共
重合物ないし混合物 のプラスチックへの生分解性天然高分子の配合に用い
られる生分解性のよい天然高分子としては、澱粉やセル
ロースがあり、プラスチックに形状崩壊性を付与したも
の 光分解性プラスチックとしては、紫外線で励起され、切
断に結びつく基が主鎖に存在するもの等が挙げられる。
具体的には、光崩壊性のためのカルボニル基の導入等が
あり、更に崩壊促進のために紫外線吸収剤が添加される
こともある。
【0023】更に上記に掲げた高分子以外にも光分解性
と生分解性との二つの機能を同時に有したものも好まし
く用いられる。
【0024】この様な分解性プラスチックについては、
「科学と工業」第64巻第10号第478〜484頁(1990年)、
「機能材料」1990年7月号第23〜34頁等に一般的に記載
されるものが使用できる。又、Biopol(バイオポール)
(ICI社製)、Eco(エコ)(Union Carbide社製)、Eco
lite(エコライト)(Eco Plastic社製)、Ecostar(エ
コスター)(St.Lawrence Starch社製)、ナックルP
(日本ユニカー社製)等の市販されている分解性プラス
チックを使用することができる。
【0025】上記防湿包装材は、好ましくは水分透過係
数が10g・mm/m224hr以下のものであり、より好ましくは5
g・mm/m224hr以下のものである。
【0026】固形処理剤の具体的溶解方法としては、一
旦補充タンク等に貯めた水に溶解してから処理タンクに
補充する方法と、処理タンクに直接投入して溶解する方
法が挙げられる。前者の場合補充タンクが処理タンクと
別に必要になってくるので、スペースをとることなく溶
解できる点では後者の法が好ましい。
【0027】本発明において、固形処理剤を自現機に供
給するには、処理された感光材料の面積を自現機の感光
材料挿入口に付けた検出装置により積算し、一定単位に
達したら、補充処理剤を所定量ずつ、固形化されている
場合には1個あるいは数個ずつ自現機の処理槽部に直接
補給するようにする。
【0028】処理される感光材料の面積検出装置は、一
般に従来から用いられているマイクロスイッチ方式、赤
外線方式、超音波方式のいずれでもよく、確実に処理さ
れる感光材料を検出できればよい。
【0029】固形写真処理剤の補給方法については、自
現機処理槽部、例えば処理液タンク、及び処理液循環系
又は温度調節槽及び処理液濾過フィルター部等に直接補
給することにより、好ましい結果が得られる。
【0030】固形化された固形写真処理剤を用いる場
合、補給する単位に合せて固形写真処理剤の大きさ、形
を自由に変えることが可能であり、固形写真処理剤補給
部は前記した処理液タンク、処理液循環系、温度調節槽
及び処理液濾過フィルター部等の上部より、補給機構を
介して、所定量ずつ処理される感光材料の面積検出装置
から発信される信号を受けて単位毎に補給されるのが好
ましい。
【0031】更に固形写真処理剤補給部は、自現機の処
理槽部や外気の温度及び処理される感光材料による処理
液の飛散したものが補給前に固形写真処理剤と接触しな
いように工夫されていることが更に好ましい。
【0032】次に本発明の写真用固形処理剤は、ハロゲ
ン化銀写真感光材料を処理するためのあらゆる処理液に
適用することができる。例えば、一般の黒白用現像液、
リバーサルフィルム用第1現像液、リス用伝染現像液、
カラー用発色現像液、漂白液、定着液、漂白定着液、停
止液、硬膜液、安定液、カブリ液及び調色液等が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0033】又、本発明の写真用固形処理剤はカラーフ
ィルム、カラーペーパー、リバーサルフィルム、一般用
黒白フィルム、X線用フィルム、印刷用リスフィルム及
びマイクロフィルム等、すべてのハロゲン化銀写真感光
材料の処理に使用することができる。
【0034】以下、本発明の写真用固形処理剤を溶解し
た処理液及びその処理液を用いた処理方法について説明
する。
【0035】好ましい処理方法に採用される処理工程と
しては、以下の工程が挙げられるが、それらに限定され
ない。
【0036】発色現像→漂白定着→安定 発色現像→漂白→定着→安定 発色現像→漂白→漂白定着→安定 発色現像→漂白定着→定着→安定 発色現像→定着→漂白定着→安定 発色現像→漂白→漂白定着→定着→安定 本発明においては、処理工程中の少なくとも一つの処理
液が錠剤化されたハロゲン化銀写真感光材料用処理剤を
用いて調製された処理液であればよく、他の処理液は、
通常の補充液や、粉末状または顆粒状の処理剤により調
製されていてもよい。
【0037】以下に上記処理工程に用いられる処理液に
ついて説明する。以下の説明では、固形処理剤を溶解し
て得られた処理液はタンク液又は単に処理液と称する。
【0038】発色現像処理液に用いられる発色現像主薬
としては、親水性基を有するp-フェニレンジアミン系化
合物が本発明の目的の効果を良好に奏し、かつカブリの
発生が少ないため好ましく用いられる。
【0039】親水性基を有するp-フェニレンジアミン系
化合物はN,N-ジエチル-p-フェニレンジアミン等の親水
性基を有しないp-フェニレンジアミン系化合物に比べ、
感光材料の汚染がなく、かつ皮膚についても皮膚がかぶ
れ難いという長所を有する。前記親水性基はp-フェニレ
ンジアミン系化合物のアミノ基又はベンゼン環上に少な
くとも一つ有するものが挙げられ、具体的な親水性基と
しては、-(CH2)n-CH2OH 、 -(CH2)m-NHSO2-(CH2)n-CH3
-(CH2)m-O-(CH2)n-CH3、-(CH2CH2O)nCmH2m+1、-(CH2)m-
CON(CmH2m+1)2 (m及びnは、それぞれ0以上の整数を表す。)、-COO
H 、-SO3H 等が好ましいものとして挙げられる。
【0040】本発明に好ましく用いられる発色現像主薬
の具体的例示化合物としては、特願平2-203169号26〜31
頁に記載されている(C−1)〜(C−16)、特開昭
61-289350号29〜31頁に記載されている(1)〜
(8)、及び特開平3-246543号5〜9頁に記載されてい
る(1)〜(62)が挙げられ、特に好ましくは特願平
2-203169号に記載されている例示化合物(C−1)、
(C−3)、特開昭61-289350号に記載されている例示
化合物(2)、及び特開平3-246543号に記載されている
例示化合物(1)が挙げられる。
【0041】上記発色現像主薬は通常、塩酸塩、硫酸
塩、p-トルエンスルホン酸塩等の塩のかたちで用いられ
る。
【0042】発色現像主薬の量は、発色現像液1リット
ル当たり、0.5×10-2モル以上であることが好ましく、
より好ましくは1.0×10-2〜1.0×10-1モルであり、更に
好ましくは1.5×10-2〜1.0×10-1モルである。
【0043】発色現像タンク液中に下記一般式[I]及
び[II]で示される化合物を含有する際に、本発明の効
果をより良好に奏するばかりでなく、未露光部に生じる
カブリも少ない効果も生じる。
【0044】一般式[I] (R1)(R2)N−(OH) 一般式[I]において、R及びRはそれぞれ水素原
子、アルキル基、アリール基、R′(C=O)-、を表す
が、R及びRは同時に水素原子であることはない。
又、R及びRで表されるアルキル基は、同一でも異
なってもよく、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基が好
ましい。更にこれらアルキル基はカルボン酸基、燐酸
基、スルホン酸基、又は水酸基を有してもよい。
【0045】R′はアルコキシ基、アルキル基又はアリ
ール基を表す。R、R及びR′のアルキル基及びア
リール基は置換基を有するものも含み、又、R及びR
は結合して環を構成してもよく、例えばピペリジン、
ピリジン、トリアジンやモルホリンの如き複素環を構成
してもよい。
【0046】
【化2】
【0047】式中、R11、R12、R13は水素原子、置換
又は無置換の、アルキル基、アリール基、またはヘテロ
環基を表し、R14はヒドロキシル基、ヒドロキシアミノ
基、置換又は無置換の、アルキル基、アリール基、ヘテ
ロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、カルバモイ
ル基、アミノ基を表す。ヘテロ環基としては、5〜6員
環のものが挙げられ、C、H、O、N、S及びハロゲン
原子から構成され、飽和のものでも不飽和のものでもよ
い。R15は−CO−、−SO2−または−(C=NH)−から選ば
れる2価の基を表し、nは0又は1である。特にn=0
の時、R14はアルキル基、アリール基、ヘテロ環基から
選ばれる基を表し、R13とR14は共同してヘテロ環基を
形成してもよい。
【0048】前記一般式[I]で示されるヒドロキシル
アミン系化合物の具体例は、米国特許3,287,125号、同
3,329,3034号及び同3287124号等に記載されているが、
特に好ましい具体的例示化合物としては、特願平2-2031
69号明細書第36〜38頁記載の(I−1)〜(I−39)及
び特開平3-33845号明細書第3〜6頁記載の(1)〜(5
3)及び特開平3-63646号明細書第5〜7頁記載の(1)
〜(52)が挙げられる。
【0049】次に前記一般式[II]で示される化合物の
具体例は、特願平2-203169号明細書第40〜43頁記載の
(B−1)〜(B−33)及び特開平3-33846号明細書第
4〜6頁記載の(1)〜(56)が挙げられる。
【0050】これら一般式[I]又は一般式[II]で示
される化合物は、通常遊離のアミン、塩酸塩、硫酸塩、
p-トルエンスルホン酸塩、蓚酸塩、燐酸塩、酢酸塩等の
形で用いられる。
【0051】発色現像タンク液中には、保恒剤として亜
硫酸塩を微量用いることができ、さらに緩衝剤を用いる
ことができる。
【0052】又、現像促進剤としては、特公昭37-16088
号、同37-5987号、同38-7826号、同44-12380号、同45-9
019号及び米国特許3,813,247号等に表されるチオエーテ
ル系化合物、特開昭52-49829号及び同50-15554号に表さ
れるp-フェニレンジアミン系化合物、特開昭50-137726
号、特公昭44-30074号、特開昭56-156826号及び同52-43
429号等に表される4級アンモニウム塩類、米国特許2,6
10,122号及び同4,119,462号記載のp-アミノフェノール
類、米国特許2,494,903号、同3,128,182号、同4,230,79
6号、同3,253,919号、特公昭41-11431号、米国特許2,48
2,546号、同2,596,926号及び同3,582,346号等に記載の
アミン系化合物、特公昭37-16088号、同42-25201号、米
国特許3,128,183号、特公昭41-11431号、同42-23883号
及び米国特許3,532,501号等に表されるポリアルキレン
オキシド、その他1-フェニル-3-ピラゾリドン類、ヒド
ラジン類、メソイオン型化合物、イオン型化合物、イミ
ダゾール類、等を必要に応じて添加することができる。
【0053】発色現像液にはベンジルアルコールを実質
的に含有しないものが好ましい。実質的にとはカラー現
像タンク液1リットル当たり2.0ml以下、更に好ましく
は全く含有しないことである。実質的に含有しない方が
連続処理時の写真特性の変動、特にステインの増加が小
さく、より好ましい結果が得られる。
【0054】カブリ防止等の目的で塩素イオン及び臭素
イオンがカラー現像タンク液中に含有することが好まし
い。塩素イオンの含有量は、1.0×10-2〜1.5×10-1モル
/リットルが好ましく、より好ましくは4.0×10-2〜1.0
×10-1モル/リットルである。塩素イオン濃度が1.5×1
0-1モル/リットルより多いと、現像を遅らせ、迅速に
高い最大濃度を得るには好ましくない。また、1.0×10
-2モル/リットル未満では、ステインが生じ、更には、
連続処理に伴う写真性変動(特に最小濃度)が大きくな
り好ましくない。
【0055】又、臭素イオンの含有量は好ましくは3.0
×10-5〜1.0×10-3モル/リットルであり、より好まし
くは5.0×10-5〜5.0×10-4モル/リットルである。臭素
イオン濃度が1.0×10-3モル/リットルより多い場合、
現像を遅らせ、最大濃度及び感度が低下し、3.0×10-5
モル/リットル未満である場合、ステインを生じ、又、
連続処理に伴う写真性変動(特に最小濃度)を生じる点
で好ましくない。
【0056】発色現像液に直接添加される場合、塩素イ
オン供給物質として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、
塩化アンモニウム、塩化ニッケル、塩化マグネシウム、
塩化マンガン、塩化カルシウムが挙げられるが、そのう
ち好ましいものは塩化ナトリウム、塩化カリウムであ
る。臭素イオンの供給物質として、臭化ナトリウム、臭
化カリウム、臭化アンモニウム、臭化リチウム、臭化カ
ルシウム、臭化マグネシウム、臭化マンガン、臭化ニッ
ケル、臭化セリウム、臭化タリウムが挙げられるが、そ
のうち好ましいものは臭化カリウム、臭化ナトリウムで
ある。
【0057】又、これらは発色現像液中に添加される蛍
光増白剤の対塩の形態で供給されてもよい。
【0058】本発明に用いられる発色現像液には、必要
に応じて、塩素イオン、臭素イオンに加えて任意のカブ
リ防止剤を添加できる。カブリ防止剤としては、沃化カ
リウムの如きアルカリ金属ハロゲン化物及び有機カブリ
防止剤を使用できる。有機カブリ防止剤としては、例え
ばベンゾトリアゾール、6-ニトロベンゾイミダゾール、
5-ニトロイソインダゾール、5-メチルベンゾトリアゾー
ル、5-ニトロベンゾトリアゾール、5-クロロベンゾトリ
アゾール、2-チアゾリルベンズイミダゾール、2-チアゾ
リルメチルベンゾイミダゾール、インダゾール、ヒドロ
キシアザインドリジン、アデニンの如き含窒素ヘテロ環
化合物を代表例として挙げることができる。
【0059】本発明に用いられる発色現像液にはトリア
ジニルスチルベン系蛍光増白剤を含有させることが本発
明の目的の効果の点から好ましい。
【0060】蛍光増白剤としては、トリアジニルスチル
ベン系のものが好ましく、特に下記一般式[III]で示
される化合物が好ましい。
【0061】
【化3】
【0062】一般式[III]の詳細な説明は特願平2-178
833号明細書第73〜75頁に記載の一般式[E]の説明と
同義である。
【0063】一般式[III]の例示化合物としては、例
えばIII−1〜III−1〜45が挙げられ、これらは特願平
2-178833号明細書第76〜82頁記載のE−1〜45と対応す
る。
【0064】トリアジニルスチルベン系増白剤は、例え
ば化成品工業協会編「蛍光増白剤」(昭和51年8月発
行)8頁に記載されている通常の方法で合成することが
できる。
【0065】例示化合物の中で特に好ましく用いられる
のはIII−4、24、34、35、36、37、41である。
【0066】トリアジニルスチルベン系増白剤は発色現
像タンク液1リットル当たり0.2〜10gの範囲であるこ
とが好ましく、更に好ましくは0.4〜5gの範囲であ
る。
【0067】更に、現像主薬と共に補助現像剤を使用す
ることもできる。これらの補助現像剤としては、例えば
N-メチル-p-アミノフェノールヘキサルフェート(メト
ール)、フェニドン、N,N'-ジエチル-p-アミノフェノー
ル塩酸塩、N,N,N',N'-テトラメチル-p-フェニレンジア
ミン塩酸塩等が知られており、その添加量としては通常
0.01〜1.0g/リットルが好ましい。
【0068】更に又、その他ステイン防止剤、スラッジ
防止剤、重層効果促進剤等各種添加剤を用いることがで
きる。
【0069】又、発色現像タンク液には、特願平2-2404
00号第69〜74頁に記載の下記一般式[K]で示されるキ
レート剤及びその例示化合物K−1〜K−22が添加され
ることが本発明の目的を効果的に達成する観点から好ま
しい。
【0070】
【化4】
【0071】これらキレート剤の中でも、とりわけK−
2,K−9,K−12,K−13,K−17,K−19が好まし
く用いられ、とりわけ特にK−2及びK−9を発色現像
液に添加する際に本発明の効果を良好に奏する。
【0072】これらキレート剤の添加量は発色現像タン
ク液1リットル当たり0.1〜20gの範囲が好ましく、よ
り好ましくは0.2〜8gの範囲である。
【0073】更に又、発色現像タンク液にはアニオン、
カチオン、両性、ノニオンの各界面活性剤を含有させる
ことができる。発色現像タンク液は任意のpH領域をとり
うるが、pH9.9〜10.9の領域であることが好ましい。
【0074】連続処理における発色現像液の補充量はカ
ラーネガ処理においては、好ましくは感光材料1m2当た
り1.5リットル以下であり、より好ましくは250〜900ml
であり、更に好ましくは300〜700mlである。又、カラー
ペーパー処理においては、感光材料1m2当たり120ml以
下であり、より好ましくは20〜100mlである。次に漂白
液、漂白定着液、定着液について説明する。以下の説明
では固形処理剤に含有される各種化合物について処理液
中に含有される成分として説明する場合があるが、それ
らは特に断らない限り固形処理剤中に含有される成分も
意味している。
【0075】漂白液及び漂白定着液に用いられる漂白剤
は、特に限定されないが、下記一般式[IV]で示される
化合物を用いることが好ましい。
【0076】
【化5】
【0077】[式中、A〜Aは各々同一でも異なっ
てもよく、−CH2OH、−COOM又は−PO3M1M2を表す。M、
、Mは各々、水素原子、アルカリ金属又はその他
のカチオン(例えばナトリウム、カリウム等のアルカリ
金属、アンモニウム等)を表す。Xは炭素数3〜6の置
換もしくは無置換のアルキレン基(例えばプロピレン、
ブチレン、ペンタメチレン)を表す。]以下に前記一般
式[IV]で示される化合物の好ましい具体例を挙げる
が、これらに限定されるものではない。
【0078】IV−1 (HOOC−CH2)2-N-(CH23-N-(CH2−COO
H)2 IV−2 (HOOC−CH2)2-N-(CH24-N-(CH2−COO
H)2 IV−3 (HOOC−CH2)2-N-CH2-C(CH3)2-CH2-N-
(CH2−COOH)2 この他の具体的例示化合物としては、特願平2-274026号
明細書の89〜90頁に記載の(A−2)、(A−3)、
(A−5)〜(A−8)、(A−10)〜(A−12)が挙
げられる。中でも好ましいのはIV−1である。
【0079】これらIV−1、IV−2、IV−3、(A−
2)、(A−3)、(A−5)〜(A−8)、(A−1
0)〜(A−12)の化合物の第二鉄錯塩は、ナトリウム
塩、カリウム塩又はアンモニウム塩の形で用いることが
できる。
【0080】前記一般式[IV]で示される化合物は漂白
液1リットル当たり0.1モル〜2.0モルの範囲で含有する
ことが好ましく、より好ましくは0.15〜1.5モル/リッ
トルの範囲であり、漂白定着液1リットル当たり0.05モ
ル〜1.0モルの範囲で含有することが好ましく、より好
ましくは0.1〜0.5モル/リットルの範囲である。
【0081】本発明において漂白液又は漂白定着液に
は、漂白剤として上記一般式[IV]で示される化合物の
第二鉄錯塩とエチレンジアミン四酢酸等の有機酸第二鉄
錯塩を組み合わせて使用する場合は本発明の効果を良好
に奏する。その場合前記一般式[IV]で示される化合物
の第二鉄錯塩を70%(モル換算)以上占めることが好ま
しく、より好ましくは80%以上、特に好ましくは90%以
上、最も好ましくは95%以上である。
【0082】本発明において漂白液又は漂白定着液中の
アンモニウムイオンが全カチオンの50モル%以下である
ことが、本発明の効果を発揮する上で好ましい。又、ア
ンモニウムイオンが全カチオンの30モル%以下である場
合効果が顕著である。
【0083】本発明において、漂白液、漂白定着液に
は、特開昭64-295258号明細書に記載のイミダゾール及
びその誘導体又は同明細書記載の一般式[I]〜[IX]
で示される化合物及びこれらの例示化合物の少なくとも
一種を含有することにより迅速性に対して効果を奏しう
る。
【0084】上記の促進剤の他、特開昭62-123459号明
細書の第51頁〜第115頁に記載の例示化合物及び特開昭6
3-17445号明細書の第22頁〜第25頁に記載の例示化合
物、特開昭53-95630号、同53-28426号公報記載の化合物
等も同様に用いることができる。
【0085】漂白液又は漂白定着液には、上記以外に臭
化アンモニウム、臭化カリウム、臭化ナトリウムの如き
ハロゲン化物、各種の蛍光増白剤、消泡剤あるいは界面
活性剤を含有せしめることもできる。
【0086】漂白液のpHは6.0以下が好ましく、より好
ましくは1.0〜5.5の範囲であり、又、漂白定着液は好ま
しくはpH5.0〜9.0の範囲で使用され、より好ましくはpH
6.0〜8.5の範囲で使用される。なお、ここでいうpHはハ
ロゲン化銀感光材料の処理時の処理槽のpHである。
【0087】漂白液又は漂白定着液の温度は20℃〜50℃
で使用されるのがよいが、望ましくは25℃〜45℃であ
る。
【0088】本発明においては、漂白液又は漂白定着液
の活性度を高める為に処理浴中及び処理補充液貯蔵タン
ク内で所望により空気の吹き込み、又は酸素の吹き込み
を行ってよく、或いは適当な酸化剤、例えば過酸化水
素、臭素酸塩、過硫酸塩等を適宜添加してもよい。又、
酸素透過率の高い部材、例えばシリコーンゴム等を自動
現像機のパイプ等として用いることもできる。
【0089】次に定着液に用いられる定着剤としては、
特に限定されないが、チオシアン酸塩、チオ硫酸塩が好
ましく用いられるが、本発明の効果を良好に発揮する上
では、チオ硫酸塩を用いることが好ましい。
【0090】定着剤の含有量はタンク液中に少なくとも
0.1モル/リットルが好ましく、より好ましくは0.3〜4.
0モル/リットルであり、特に好ましくは0.5〜3.0モル
/リットルであり、とりわけ特に好ましくは0.6〜2.0モ
ル/リットルである。
【0091】本発明において定着液中のアンモニウムイ
オンが全カチオンの50モル%以下であることが、本発明
の効果を発揮する上で好ましい。又、アンモニウムイオ
ンが全カチオンの30モル%以下である場合効果が顕著で
ある。
【0092】定着液には、定着剤の他に各種の塩から成
るpH緩衝剤を単独或いは二種以上含むことができる。更
にアルカリハライド又はアンモニウムハライド、例えば
臭化カリウム、臭化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化
アンモニウム等の再ハロゲン化剤を多量に含有させるこ
とが望ましい。又、アルキルアミン類、ポリエチレンオ
キシド類等の通常漂白定着液に添加することが知られて
いる化合物を適宜添加することができる。
【0093】本発明においては漂白液、定着液又は漂白
定着液から公知の方法で銀を回収することができる。
【0094】漂白液、定着液又は漂白定着液には、特開
昭64-295258号明細書第56頁に記載の下記一般式[F
A]で示される化合物及びこの例示化合物を添加しても
よい。
【0095】
【化6】
【0096】同明細書記載の一般式[FA]で示される
化合物は米国特許3,335,161号明細書及び米国特許3,26
0,718号明細書に記載されている如き一般的な方法で合
成できる。これら前記一般式[FA]で示される化合物
は、それぞれ単独で用いてもよく、又、二種以上組み合
わせて用いてもよい。
【0097】又、国際公開WO91/08517号明細書5〜10頁
に記載の一般式(1)又は(2)で示される化合物を用
いてもよい。
【0098】又、これら一般式[FA]で示される化合
物や一般式(1)又は(2)で示される化合物の添加量
は処理液1リットル当たり0.1g〜200gの範囲で好結果
が得られる。
【0099】又、特願平2-41549号明細書記載の一般式
[FA]又は[FB]で示される化合物及びこの例示化
合物を添加するのも好ましく、本発明の効果をより良好
に奏するばかりか、アンモニアフリー化を達成する上で
好ましい。
【0100】本発明において定着液の補充量は、感光材
料1m2当たり900ml以下が好ましく、より好ましくは20
〜750mlである定着液の温度は20℃〜50℃で使用される
のがよいが、望ましくは25℃〜45℃である。
【0101】定着液のpHは好ましくは4.0〜8.0の範囲で
ある。
【0102】漂白液及び定着液による処理時間は任意で
あるが、各々6分30秒以下であることが好ましく、より
好ましくは10秒〜4分20秒、特に好ましくは20秒〜3分
20秒の範囲である。
【0103】本発明の処理方法においては、漂白液、定
着液に強制的液撹拌を付与することが本発明の実施態様
として好ましい。この理由は本発明の目的の効果をより
良好に奏するのみならず、迅速処理適性の観点からであ
る。ここに強制的液撹拌とは、通常の液の拡散移動では
なく、撹拌手段を付加して強制的に撹拌することを意味
する。強制的撹拌手段としては、特願昭63-48930号及び
特開平1-206343号に記載の手段を採用することができ
る。又、本発明においては、発色現像タンクから漂白タ
ンク等、各タンク間のクロスオーバー時間が11秒以内、
好ましくは7秒以内が本発明とは別なる効果である漂白
カブリに対して効果があり、更にはダックヒル弁等を設
置して感光材料により持ち込まれる処理液を少なくする
方法も本発明を実施する上で好ましい態様である。
【0104】次に安定液について説明する。安定液に
は、第二鉄イオンに対するキレート安定度定数が8以上
であるキレート剤を含有することが好ましい。ここにキ
レート安定度定数とは、L.G.Sillen・A.E.Martell著、"St
ability Constants of Metal-ion Complexes",The Chem
ical Society,London(1964)。S.Chaberek・A.E.Martell
著、"Organic Sequestering Agents",Wiley(1959)等によ
り一般に知られた定数を意味する。
【0105】第二鉄イオンに対するキレート安定度定数
が8以上であるキレート剤としては特願平2-234776号、
同1-324507号等に記載のものが挙げられる。
【0106】上記キレート剤の使用量は安定タンク液1
リットル当たり0.01〜50gが好ましく、より好ましくは
0.05〜20gの範囲で良好な結果が得られる。
【0107】又、安定液に添加する好ましい化合物とし
ては、アンモニウム化合物が挙げられる。これらは各種
の無機化合物のアンモニウム塩によって供給される。ア
ンモニウム化合物の添加量は安定タンク液1リットル当
たり0.001モル〜1.0モルの範囲が好ましく、より好まし
くは0.002〜2.0モルの範囲である。
【0108】更に安定タンク液には亜硫酸塩を含有させ
ることが好ましい。
【0109】又、安定タンク液には界面活性剤を含有す
ることが好ましい。界面活性剤としては、特願平2-2740
26号明細書6頁に記載の一般式[II]で示される水溶性
有機シロキサン系化合物及び同明細書67〜70頁に記載の
例示化合物II−1〜17が挙げられ、好ましくはII−1、
II−3、II−7、II−13、II−15、II−16、II−17が挙
げられる。又、特開昭62-250449号公報記載の一般式
[I]〜[II]で示される化合物を用いてもよい。添加
量も同明細書ないし公報を参照できる。
【0110】更に又、安定タンク液には前記キレート剤
と併用して金属塩を含有することが好ましい。かかる金
属塩としては、Ba,Ca,Ce,Co,In,La,Mn,Ni,Bi,
Pb,Sn,Zn,Ti,Zr,Mg,Al又はSrの金属塩があり、ハ
ロゲン化物、水酸化物、硫酸塩、炭酸塩、燐酸塩、酢酸
塩等の無機塩又は水溶性キレート剤として供給できる。
使用量としては安定タンク液1リットル当たり1.0×10
-4〜1.0×10-1モルの範囲が好ましく、より好ましくは
4.0×10-4〜2.0×10-2モルの範囲である。
【0111】又、安定タンク液には、有機酸塩(枸櫞
酸、酢酸、琥珀酸、蓚酸、安息香酸等)、pH調整剤(燐
酸塩、硼酸塩、塩酸、硫酸塩等)、防バイ剤等を添加す
ることができる。
【0112】本発明の処理においては安定液からも銀を
回収してもよい。又、安定液をイオン交換処理、電気透
析処理(特開昭61-28949号公報参照)や逆浸透処理(特
開昭60-241053号、同62-254151号、特開平2-132440号公
報参照)等してもよい。又、安定液に使用する水を予め
脱イオン処理したものを使用することも好ましい。即ち
安定液の防バイ性や安定液の安定性及び画像保存性向上
が計れるからである。脱イオン処理の手段としては、処
理後の水洗水のCa,Mgイオンを5ppm以下にするもので
あれば如何なるものでもよいが、例えばイオン交換樹脂
や逆浸透膜による処理を単独或いは併用することが好ま
しい。イオン交換樹脂や逆浸透膜については公開技報87
-1984号に詳細に記載されている。
【0113】安定液中の塩濃度は1000ppm以下が好まし
く、より好ましくは800ppm以下である。
【0114】安定タンクは複数の槽より構成されること
が好ましく、好ましくは2槽以上6槽以下にすることで
あり、特に好ましくは2〜3槽、更に好ましくは2槽と
しカウンターカレント方式(後浴に供給して前浴からオ
ーバーフローさせる方式)にすることが好ましい。
【0115】安定液による処理の処理温度は15〜70℃が
好ましく、より好ましくは20〜55℃の範囲がよい。
【0116】安定液のpH値としては、画像保存性を向上
させる目的でpH6.0以上が好ましく、より好ましくは7.0
以上、特に好ましくは7.5〜9.0の範囲である。
【0117】安定液の処理時間は2分以下が好ましく、
より好ましくは1分30秒以下、特に迅速処理という観点
から好ましくは1分以下である。
【0118】次に、本発明のハロゲン化銀カラー写真感
光材料に含有される一般式[M−I]で表されるマゼン
タカプラーについて説明する。
【0119】本発明に係る前記一般式[M−I]で表さ
れるマゼンタカプラーにおいて、Zは含窒素複素環を形
成するに必要な非金属原子群を表し、該Zにより形成さ
れる環は置換基を有してもよい。
【0120】Xは水素原子又は発色現像主薬の酸化体と
の反応により離脱しうる基を表す。またRは水素原子又
は置換基を表す。
【0121】Rの表す置換基としては特に制限はない
が、代表的には、アルキル、アリール、アニリノ、アシ
ルアミノ、スルホンアミド、アルキルチオ、アリールチ
オ、アルケニル、シクロアルキル等の各基が挙げられる
が、この他にハロゲン原子及びシクロアルケニル、アル
キニル、複素環、スルホニル、スルフィニル、ホスホニ
ル、アシル、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、
アルコキシ、アリールオキシ、複素環オキシ、シロキ
シ、アシルオキシ、カルバモイルオキシ、アミノ、アル
キルアミノ、イミド、ウレイド、スルファモイルアミ
ノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカル
ボニルアミノ、アルコキシカルボニル、アリールオキシ
カルボニル、複素環チオの各基、ならびにスピロ化合物
残基、有橋炭化水素化合物残基等も挙げられる。
【0122】Rで表されるアルキル基としては、炭素数
l〜32のものが好ましく、直鎖でも分岐でもよい。
【0123】Rで表されるアリール基としては、フェニ
ル基が好ましい。
【0124】Rで表されるアシルアミノ基としては、ア
ルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ
基等が挙げられる。
【0125】Rで表されるスルホンアミド基としては、
アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミ
ノ基等が挙げられる。
【0126】Rで表されるアルキルチオ基、アリールチ
オ基におけるアルキル成分、アリール成分は上記Rで表
されるアルキル基、アリール基が挙げられる。
【0127】Rで表されるアルケニル基としては、炭素
数2〜32のもの、シクロアルキル基としては炭素数3〜
l2、特に5〜7のものが好ましく、アルケニル基は直鎖
でも分岐でよい。
【0128】Rで表されるシクロアルケニル基として
は、炭素数3〜12、特に5〜7のものが好ましい。
【0129】Rで表されるスルホニル基としてはアルキ
ルスルホニル基、アリールスルホニル基等;スルフィニ
ル基としてはアルキルスルフフィニル基、アリールスル
フィニル基等;ホスホニル基としてはアルキルホスホニ
ル基、アルコキシホスホニル基、アリールオキシホスホ
ニル基、アリールホスホニル基等;アシル基としてはア
ルキルカルボニル基、アリールカルボニル基等;カルバ
モイル基としてはアルキルカルバモイル基、アリールカ
ルバモイル基等;スルファモイル基としてはアルキルス
ルファモイル基、アリールスルファモイル基、アリール
スルファモイル基等;アシルオキシ基としてはアルキル
カルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基等;
カルバモイルオキシ基としてはアルキルカルバモイルオ
キシ基、アリールカルバモイルオキシ基等;ウレイド基
としてはアルキルウレイド基、アリールウレイド基等;
スルファモイルアミノ基としてはアルキルスルファモイ
ルアミノ基、アリールスルファモイルアミノ基等;複素
環基としては5〜7員のものが好ましく、具体的には2-
フリル基、2-チエニル基、2-ピリミジニル基、2-べンゾ
チアゾリル基等;複素環オキシ基としては5〜7員の複
素環を有するものが好ましく、例えば3,4,5,6-テトラヒ
ドロピラニル-2-オキシ基、l-フェニルテトラゾール-5-
オキシ基等;複素環チオ基としては、5〜7員の複素環
チオ基が好ましく、例えば2-ピリジルチオ基、2-ベンゾ
チアゾリルチオ基、2,4-ジフェノキシ-1,3,5-トリアゾ
ール-6-チオ基等;シロキシ基としてはトリメチルシロ
キシ基、トリエチルシロキシ基、ジメチルブチルシロキ
シ等;イミド基としてはコハク酸イミド基、3-ヘプタデ
シルコハク酸イミド基、フタルイミド基、グルタルイミ
ド基等;スピロ化合物残基としてはスピロ[3.3]ヘプ
タン-1-イル等;有橋炭化水素化合物残基としてはビシ
クロ[2.2.1]ヘプタン-l-イル、トリシクロ[3.3.1.l
3.7]デカン-l-イル、7,7-ジメチル−ビシクロ[2.2.
l]ヘプタン-l-イル等が挙げられる。
【0130】Xの表す発色現像主薬の酸化体との反応に
より離脱しうる基としては、例えばハロゲン原子(塩素
原子、臭素原子、弗素原子等)及びアルコキシ、アリー
ルオキシ、複素環オキシ、アシルオキシ、スルホニルオ
キシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカ
ルボニル、アルキルオキザリルオキシ、アルコキシオキ
ザリルオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、複素環チ
オ、アルキルオキシチオカルボニルチオ、アシルアミ
ノ、スルホンアミド、N原子で結合した含窒素複素環、
アルキルオキシカルボニルアミノ、アリールオキシカル
ボニルアミノ、カルボキシル、
【0131】
【化7】
【0132】(R1′は前記Rと同義であり、Z′は前
記Zと同義であり、R2′及びR3′は水素原子、アリー
ル基、アルキル基又は複素環基を表す。)等の各基が挙
げられるが、好ましくはハロゲン原子、特に塩素原子で
ある。
【0133】またZ又はZ′により形成される含窒素複
素環としては、ピラゾール環、イミダゾール環、トリア
ゾール環又はテトラゾール環等が挙げられ、前記環が有
してもよい置換基としては前記Rについて述べたものが
挙げられる。
【0134】一般式[M−I]で表されるものは更に具
体的には例えば下記一般式[M−II]〜[M−VII]に
より表される。
【0135】
【化8】
【0136】前記一般式[M−II]〜[M−VII]にお
いてRl〜R8及びXは前記R及びXと同義である。
【0137】又、一般式[M−I]の中でも好ましいの
は、下記一般式[M−VIII]で表されるものである。
【0138】
【化9】
【0139】式中、Rl,X及びZ1は一般式[M−I]
におけるR,X及びZと同義である。
【0140】前記一般式[M−II]〜[M−VII]で表
されるマゼンタカプラーの中で特に好ましいものは一般
式[M−III]で表されるマゼンタカプラーである。
【0141】前記複素環上に置換基R及びR1として最
も好ましいのは、下記一般式[M−IX]により表される
ものである。
【0142】
【化10】
【0143】式中、R9,R10及びR11はそれぞれ前記
Rと同義である。
【0144】又、前記R9,R10及びRllの中の二つ例
えばR9とR10は結合して飽和又は不飽和の環(例えば
シクロアルカン、シクロアルケン、複素環)を形成して
もよく、更に該環にRllが結合して有橋炭化水素化合物
残基を構成してもよい。
【0145】一般式〔M−IX〕の中でも好ましいのは、
(i)R9〜Rllの中の少なくとも二つがアルキル基の場
合、(ii)R9〜Rllの中の一つ例えばRllが水素原子で
あって、他の二つのR9とR10が結合して根元炭素原子
と共にシクロアルキルを形成する場合である。
【0146】更に(i)の中でも好ましいのは、R9〜R
llの中の二つがアルキル基であって、他の一つが水素原
子又はアルキル基の場合である。
【0147】以下に本発明に係る化合物の代表的具体例
を示す。
【0148】
【化11】
【0149】
【化12】
【0150】
【化13】
【0151】
【化14】
【0152】
【化15】
【0153】
【化16】
【0154】
【化17】
【0155】
【化18】
【0156】
【化19】
【0157】
【化20】
【0158】
【化21】
【0159】
【化22】
【0160】
【化23】
【0161】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
の感光性ハロゲン化銀乳剤層にはハロゲン化銀乳剤が含
有される。
【0162】本発明のハロゲン化銀乳剤としては、塩化
銀、臭化銀、沃化銀あるいは混合ハロゲン化銀、例えば
塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃化銀塩沃臭化銀等を適用する
ことができる。これらのハロゲン化銀乳剤は通常の方法
によって製造されるものであり、アンモニア法、中性
法、酸性法、あるいはハロゲン変換法、関数添加法、均
一沈殿法などが適用できる。粒子の平均直径は問わない
が、0.01μm〜5μmが好ましい。別々に形成した二種以
上のハロゲン化銀乳剤を混合して用いてもよい。
【0163】本発明の用いられるハロゲン化銀乳剤は、
通常の方法を用いて化学増感をすることができる。化学
増感には、金錯塩を用いる金増感法、還元性物質を用い
る還元増感法、銀イオンと反応し得る硫黄を含む化合物
や所謂、活性ゼラチンを用いる硫黄増感法、又、周期表
第VIII族に属する貴金属の塩を用いる増感法などを用い
ることができる。
【0164】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
分光増感を行うことができる。その方法としては、モノ
メチンシアニン、ペンタメチンシアニン、メロシアニ
ン、カルボシアニン等のシアニン系色素類を単独もしく
は組み合わせて、又はそれらとスチリル染料もしくはア
ミノスチルベン化合物等との組み合わせによって行うこ
とができる。
【0165】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤に
は、安定剤、カブリ防止剤、界面活性剤、消泡剤、帯電
防止剤、硬膜剤、膜物性改良剤、増白剤、汚染防止剤、
紫外線吸収剤、イラジエーション防止剤等の添加剤を含
有させることができる。これらの各種添加剤については
Research Disclosure 176巻、No.17643(1978年)に記
載されているものがすべて利用できる。
【0166】本発明のカラー写真感光材料の支持体は、
目的に応じて適宜選択することができる。例えば、セル
ロースアセテートフィルム、ポリエチレンテレフタレー
トフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネート
フィルム、又はこれらの積層物、紙、バライタ紙、α-
オレフィンポリマーで被覆された紙、合成紙、ガラス、
金属などがある。
【0167】上記カラー写真感光材料において、バイン
ダー又は保護コロイドとしては、ゼラチンを用いるのが
有利であるが、それ以外の親水性コロイド、例えばゼラ
チン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマ
ー、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、セルロース硫酸エステル類等のようなセルロ
ース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコ
ール部分アセタール、ポリ-N-ビニルピロリドン、ポリ
アクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド等
の単一あるいは共重合体の如き多種の合成親水性高分子
物質などを混合して用いることができる。
【0168】
【実施例】以下、実施例により本発明の詳細を具体的に
説明するが本発明の実施態様はこれらに限定されるもの
ではない。
【0169】実施例1 〔カラーペーパー用処理錠剤の作成〕 1)カラーペーパー用発色現像補充用錠剤 操作(A) 現像主薬のCD−3[4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-
〔β-(メタンスルホンアミド)エチル〕アニリン硫酸
塩]120gを空気ジェット微粉砕機中で平均粒径10μmに
なるまで粉砕する。この微粉末を市販の流動層噴霧造粒
機中で室温にて約5分間、4.5mlの水を噴霧することよ
り造粒した後、造粒物を60℃で8分間乾燥する。次に造
粒物を真空中で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分を
ほぼ完全に除去する。
【0170】操作(B) ジスルホエチルヒドロキシルアミン二ナトリウム塩120g
を操作(A)と同様、粉砕、造粒する。水の噴霧量は3.
0mlとし、造粒後、50℃で10分間乾燥する。次に造粒物
を真空中で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ
完全に除去する。
【0171】操作(C) チノパールSFP(チバガイギー社製)30.0g、亜硫酸
ナトリウム3.7g、炭酸カリウム350g、臭化カリウム0.3
g、ジエチレントリアミン五酢酸25g、p-トルエンスルホ
ン酸ナトリウム300g、水酸化カリウム20gを(A)と同
様粉砕した後、市販の混合機で均一に混合する。次に
(A)と同様にして、水の噴霧量を200mlにして造粒を
行う。造粒後、造粒物を70℃で15分間乾燥し、次に造粒
物を真空中で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほ
ぼ完全に除去する。
【0172】操作(D) 上記操作(A)〜(C)で調製した造粒物を25℃で40%
RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一
に混合する。次にラウリル硫酸ナトリウム50gを加
え、さらに5分間混合する。次に混合物を菊水製作所製
タフプレストコレクト1527HUを改造した打錠機に
より1錠当たりの充填量を7.85gにして圧縮打錠を行
い、150個のカラーペーパー用発色現像補充用錠剤を作
成した。
【0173】2)カラーペーパー用漂白定着補充用錠剤 操作(E) エチレンジアミン4酢酸第二鉄アンモニウム一水塩550
g、エチレンジアミン4酢酸20g、マレイン酸200gを操作
(A)と同様、粉砕、造粒する。水の噴霧量は25.0mlと
し、造粒後、60℃で15分間乾燥する。次に造粒物を真空
中で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に
除去する。
【0174】操作(F) チオ硫酸アンモニウム725g、亜硫酸ナトリウム300g、臭
化カリウム170g、p-トルエンスルフィン酸20gを操作
(A)と同様、粉砕、造粒する。水の噴霧量は15.0mlと
し、造粒後、60℃で10分間乾燥する。次に造粒物を真空
中で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に
除去する。
【0175】操作(G) 上記操作(E)、(F)で調製した造粒物を25℃で40%
RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一
に混合する。次に安息香酸ナトリウム50gを加え、さら
に5分間混合する。次に混合物を菊水製作所製タフプレ
ストコレクト1527HUを改造した打錠機により1錠当た
りの充填量を39.7gにして圧縮打錠を行い、100個のカラ
ーペーパ用漂白定着補充用錠剤を作成した。
【0176】3)カラーペーパ用安定補充用錠剤 操作(H) 炭酸ナトリウム・一水塩10g、1-ヒドロキシエタン-1,1-
ジホスホン酸ジナトリウム200gを操作(A)と同様、粉
砕、造粒する。水の噴霧量は1.0mlとし、造粒後、70℃
で3分間乾燥する。次に造粒物を真空中で40℃にて2時
間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除去する。
【0177】操作(I) チノパールSFP150g、亜硫酸ナトリウム300g、硫酸亜
鉛七水塩20g、エチレンジアミン4酢酸二ナトリウム150
g、硫酸アンモニウム200g、o-フェニルフェノール10gを
操作(A)と同様、粉砕、造粒する。水の噴霧量は10.0
mlとし、造粒後、65℃で5分間乾燥する。次に造粒物を
真空中で40℃にて8時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完
全に除去する。
【0178】操作(J) 上記操作(H)、(I)で調製した造粒物を25℃で40%
RH以下に調湿された部屋で混合機を用いて10分間均一
に混合する。次に安息香酸ナトリウム30gを加え、さら
に5分間混合する。次に混合物を菊水製作所製タフプレ
ストコレクト1527HUを改造した打錠機により1錠当た
りの充填量を2.6gにして圧縮打錠を行い、400個のカラ
ーペーパ用安定補充用錠剤を作成した。
【0179】〔感光材料の作成〕片面にポリエチレンを
ラミネートし、もう一方の面に酸化チタンを含有するポ
リエチレンをラミネートした紙支持体上に、以下の表
1、表2に示す構成の各層を酸化チタンを含有するポリ
エチレン層の側に塗設し、多層ハロゲン化銀カラー写真
感光材料試料1を作製した。塗布液は下記の如く調製し
た。
【0180】
【表1】
【0181】
【表2】
【0182】第1層塗布液 イェローカプラー(Y−A)26.7g、色素画像安定化剤
(ST−1)10.0g、色素画像安定化剤(ST−2)6.
67g、添加剤(HQ−1)0.67gおよび高沸点有機溶媒
(DNP)6.67gに酢酸エチル60mlを加え溶解し、この
溶液を界面活性剤(SU−1)の20%水溶液7mlを含有
する10%ゼラチン水溶液220mlに超音波ホモジナイザー
を用いて乳化分散させてイエローカプラー分散液を作製
した。この分散液を下記条件にて作製した青感性塩臭化
銀乳剤(銀8.68g含有)と混合し第1層塗布液を調製し
た。
【0183】第2層〜第7層塗布液も上記第1層塗布液
と同様に調製した。また、硬膜剤として第2層、第4層
及び第7層に(H−1)を添加した。塗布助剤として
は、界面活性剤(SU−2)、(SU−3)を添加し、
表面張力を調整した。なお、ハロゲン化銀写真感光材料
中の添加量は特に記載のない限り1m2当たりのグラム数
を示す。
【0184】上記試料に用いた組成物の構造式を以下に
示す。
【0185】
【化24】
【0186】
【化25】
【0187】
【化26】
【0188】
【化27】
【0189】(ハロゲン化銀乳剤の調製)中性法、同時
混合法により、表3に示す三種類のハロゲン化銀乳剤を
調製した。
【0190】
【表3】
【0191】それぞれのハロゲン化銀乳剤は、化学増感
終了後に乳剤安定剤として下記に示すSTB−1をハロ
ゲン化銀1モル当たり5×10-3モル添加した。
【0192】分光増感色素および乳剤安定剤の構造式を
示す。
【0193】
【化28】
【0194】次に試料1の第3層のマゼンタカプラー
(M−A)を、同量の表4に示すマゼンタカプラーに置
き換えて、試料2〜20を作成した。
【0195】このようにして得られた試料1〜試料20
に、常法によりウェッジ露光を与え、下記の処理工程に
より処理を行ない、各試料の緑感光性乳剤層のカブリ
(Fog)を求めた。
【0196】次に試料1〜試料20に、緑色光によりウェ
ッジ露光を与え、下記の処理工程により処理を行った
後、得られた処理済み試料の耐光性を評価した。
【0197】耐光性は、各処理済み試料をフェードメー
ターにて14日間褪色テストを行ない、初濃度1.0におけ
る色素画像の残存率(%)により評価した。
【0198】結果を併せて表4に示す。
【0199】〔現像処理〕コニカカラーペーパータイプ
QAプロセッサーCL−PP−718に錠剤供給機能、液
面検出機能、温水供給機能等を改造によって配備し、下
記の処理を行った。以下に自現機の標準処理条件を示
す。
【0200】 処理工程 温度 時間 発色現像 38±0.3℃ 25秒 漂白定着 35±1.0℃ 25秒 安定−1 33±3.0℃ 20秒 安定−2 33±3.0℃ 20秒 安定−3 33±3.0℃ 20秒 乾燥 72±5.0℃ 40秒 安定剤は3槽目に補充され、順次2槽、1槽にオーバー
フロー液が流れ込むカスケード方式となっている。
【0201】自現機処理液の準備は下記の方法にて行っ
た。
【0202】発色現像タンク液(23.0リットル) 自現機発色現像タンクに35℃の温水18リットルを入れ、
実施例と同様にして作成したカラーペーパー用発色現像
補充用錠剤を314個投入、溶解した。次にスタータ成分
として別に錠剤化しておいた下記処方のスタータを23個
投入、溶解後タンク標線まで温水を加えタンク液を完成
した。
【0203】 カラーペーパー用発色現像スタータ 塩化カリウム 4.0g 炭酸水素カリウム 4.8g 炭酸カリウム 2.1g 漂白定着液(23.0リットル) 自現機漂白定着タンクに35℃の温水15リットルを入れ、
実施例と同様にして作成したカラーペーパ用漂白定着補
充用錠剤を292個投入、溶解した。溶解後タンク標線ま
で温水を加えタンク液を完成した。
【0204】安定液(1〜3槽目各々15リットル) 自現機安定タンク1槽目、2槽目、3槽目に35℃の温水
を各々12リットル入れ、実施例と同様にして作成したカ
ラーペーパ用安定補充用錠剤を60個ずつ投入、溶解し
た。次にタンク標線まで温水を加えタンク液を完成し
た。
【0205】次に自現機温調中に実施例で作成した各補
充用錠剤を自現機に付与した補充用錠剤供給装置に各々
20個セットした。この補充用錠剤はカラーペーパが1m2
処理されると1個ずつ投入され、同時に温水供給装置か
ら補充温水が発色現像槽には80ml、漂白定着槽には200m
l、安定槽には250ml供給されるようにセットした。
【0206】
【表4】
【0207】表からも明らかなように、本発明外のマゼ
ンタカプラーを用いた試料1は、錠剤化された処理剤を
用いて調製された処理液により処理を行うと、カブリが
大きくまた耐光性も不十分である。これに対し本発明の
マゼンタカプラーを用いた試料2〜試料20は、何れも錠
剤化された処理剤を用いて調製された処理液により処理
を行ってもカブリが少なく、また耐光性も充分に高い。
【0208】
【発明の効果】本発明により、錠剤化されたハロゲン化
銀写真感光材料用処理剤を用いて調製された処理液によ
り処理を行っても、カブリが少なく、さらに得られた色
素画像の良好なハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理
方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自現機の一例を示す概略説明図で
ある。
【図2】固形処理剤送り出し投入の状態を表す一実施例
の概略説明図である。
【符号の説明】
1 発色現像槽 2 漂白定着槽 3 水洗槽 4 安定槽 5 乾燥部 7 感光材料面積検出センサ 8 固形処理剤補給装置 9 液面検出センサ 10 補充水補給装置 11 制御部 12 電磁弁 13 感光材料挿入部 14 水洗温水 15 補充水補給管 16 メイン処理タンク 17 処理液 18 循環ポンプ 19 温調ヒータ 20 サブタンク 20A ガイドプレート 20B 天井カバー 21 濾過装置 24 固形処理剤 24A 最上部の固形処理剤 27 連通管 28 処理ラック 29 オーバフロー口 39 濾過フィルタ 91 供給トレー本体 92 ピストン摺動台 94,99 プランジャ 94A,99A ラック 95,97 ステッピングモータ 96,98 ピニオン

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑
    感性ハロゲン化銀乳剤層、及び赤感性ハロゲン化銀乳剤
    層を含む写真構成層を有し、該写真構成層の少なくとも
    一層に、下記一般式[M−1]で表されるマゼンタカプ
    ラーの少なくとも一種を含有するハロゲン化銀カラー写
    真感光材料を、発色現像処理工程に必要な成分を全て混
    合し錠剤化されたハロゲン化銀写真感光材料用処理剤を
    用いて調製された処理液により処理することを特徴とす
    るハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。 【化1】 [式中、Rは水素原子又は置換基を表し、Zは含窒素複
    素環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、該Zに
    より形成される環は置換基を有してもよい。Xは水素原
    子又は発色現像主薬の酸化体との反応により離脱しうる
    基を表す。]
  2. 【請求項2】 前記ハロゲン化銀写真感光材料用処理剤
    が、少なくとも一種の水溶性滑沢剤を含有することを特
    徴とする請求項1記載のハロゲン化銀カラー写真感光材
    料の処理方法。
  3. 【請求項3】 前記水溶性滑沢剤が、ラウリル硫酸アル
    カリ金属塩、安息香酸アルカリ金属塩、ポリエチレング
    リコールから選ばれる少なくとも一種であることを特徴
    とする請求項2記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料
    の処理方法。
JP28900192A 1992-10-27 1992-10-27 ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 Expired - Fee Related JP3225376B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28900192A JP3225376B2 (ja) 1992-10-27 1992-10-27 ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28900192A JP3225376B2 (ja) 1992-10-27 1992-10-27 ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06138603A JPH06138603A (ja) 1994-05-20
JP3225376B2 true JP3225376B2 (ja) 2001-11-05

Family

ID=17737561

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28900192A Expired - Fee Related JP3225376B2 (ja) 1992-10-27 1992-10-27 ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3225376B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06138603A (ja) 1994-05-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3084119B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JP3038416B2 (ja) 写真用処理剤
JP3225376B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPS6348548A (ja) ハロゲン化銀カラ−写真感光材料用発色現像液
JPH01196044A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JP3225375B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JP3146388B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JP3225374B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JP2873850B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JP2689153B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法及び漂白液
JP3225377B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH06138610A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH06138606A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH06130593A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH06138609A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH06138598A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH06130592A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH06138600A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JP2979355B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料用処理剤キット
JPH06138596A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH07140617A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH06130591A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH06138605A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料用錠剤型処理剤及び処理方法
JPH06138607A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPS60162255A (ja) ハロゲン化銀カラ−写真感光材料の処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees