JP3224901B2 - 光ディスク、光ディスク再生装置及び光ディスクの記録再生方法 - Google Patents

光ディスク、光ディスク再生装置及び光ディスクの記録再生方法

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JP3224901B2
JP3224901B2 JP10571193A JP10571193A JP3224901B2 JP 3224901 B2 JP3224901 B2 JP 3224901B2 JP 10571193 A JP10571193 A JP 10571193A JP 10571193 A JP10571193 A JP 10571193A JP 3224901 B2 JP3224901 B2 JP 3224901B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク、光ディス
ク再生装置及び光ディスクの記録再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図9に示すように、音楽情報や映
像情報を、情報記録面95上における情報ピット91の
ピット長さをパラメータとする信号に変換して記録し、
再生時には、この情報ピット91にレーザ光を所定の直
径を有するビームスポットLSとなるように照射し、そ
の回折反射光をフォトダイオード等から成る光検出器で
検出して電気信号として出力し、この電気信号中から記
録されていた音楽情報や映像情報を、記録時とは逆の信
号変換を施して抽出し出力する光ディスク92及びこの
光ディスク92を再生するための光ディスク再生装置が
知られており、その例としてコンパクトディスク(C
D)やレーザビデオディスク(LVD)等が知られてい
る。なお、図9において、93はポリカーボネート樹脂
等から成る基板を示し、94は保護層を示している。
【0003】以上のように、現行の光ディスクでは、光
ビームがディスク上を走査した際のピットの有無による
反射光量の変化を用いて信号を読み出している。これら
の光ディスクの情報記録密度は、図10に示す情報ピッ
ト91のピット列の中心線であるトラックどうしの間
隔、すなわちトラックピッチP1 の値と、情報ピット9
1上に照射されるレーザ光のビームスポットLSの直径
の値によって大きく左右される。従って、現在、より多
くの情報をディスクに記録すべく、トラックピッチの値
を現状の値よりさらに狭めるための各種の試みがなされ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図9及び図1
0に示す例のような場合には、問題は生じないが、例え
ば、図11に示すように、トラックピッチを従来の値P
1 よりも小さい値P2 (例えばP2 =P1 /2)に設定
すると、レーザ光のビームスポットLSの範囲内に、読
みとしられるべき情報ピット91Aの他に両隣のトラッ
クの情報ピット91B、91Cが含まれてしまう事にな
る。従って、このままではクロストーク量が多くなり、
実用に耐えない。そこで、隣のトラックからの信号の漏
れ込み(クロストローク)を防ぐため、ビームスポット
LSの直径に対して充分にトラックピッチを広げねばな
らず、これは、光ディスクの高密度記録の障害になって
いた。
【0005】一方、レーザ光のビームスポットLSの直
径をさらに縮小する試みもなされているが、図12に示
すように、波長λのレーザ光を対物レンズOLで焦点距
離fの位置に集光した場合の最小ビーム直径wは以下の
式のようになる。
【0006】
【数1】 ここに、NAは対物レンズOLの開口数と呼ばれる量で
あり、レンズの屈折率をn、レンズからの光の射出角θ
とすると、 NA=n×sinθ …(2) となる。従って、レーザビーム直径wを小さくするため
には、波長λを小さくするか、開口数NAを大きくすれ
ばよい。
【0007】なお、レーザ光の波長λに関しては、現在
光ディスクに用いられている半導体レーザの波長は、λ
=0.780μm(μmは10-6メートル)程度であ
る。また開口数NAの値については、CDの場合、NA
=0.45程度である。このことから、最小レーザビー
ム直径wmin は、
【0008】
【数2】 程度となる。そのため、あるピット列上にレーザビーム
スポットが照射されているときにクロストークが生じな
いような最小トラックピッチは1.6μm程度となり、
現行の多くの光ディスクにもこの値が採用されている。
【0009】一方、1つのピットに複数の情報を持たせ
て高密度記録を行う方法が提案されている。しかしなが
ら、この方法では、1つのピットパターンそのものをパ
ターン認識しており、ピットパターンの位置ずれに弱
く、ピットパターン検出のための構成が複雑である。
【0010】そこで、本発明は、現行のレーザ光波長及
びレンズ開口数の条件下であっても、簡単な構成により
高密度記録が可能である光ディスク、この光ディスクを
再生するための光ディスク再生装置、及び、この光ディ
スクを記録再生するための光ディスクの記録再生方法を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光ディスク
は、所定の開口数の条件で所定の波長の照射レーザ光を
用い当該照射レーザ光の回折反射作用を利用して読取ら
れ、かつ再生されるべき情報が記録された情報担持面を
有する光ディスクであって、当該情報担持面上において
前記光ディスクのディスク円周方向へ向かうとともに相
互に隣接する2つのトラックが所定のトラックピッチを
有する渦巻状のトラック上に、前記ディスク円周方向に
所定のユニット長さを有するとともに前記ディスク円周
方向と直角をなすディスク半径方向にも前記所定のユニ
ット長さを有する正方形状の情報ユニットが前記ディス
ク円周方向に複数個設けられ、前記情報が個々の情報ユ
ニットの領域内に形成された表面変形部の形状に変換さ
れて記録される光ディスクにおいて、前記表面変形部
は、互いにほぼ等しい形状の表面変形片の有無の組合せ
によるM×N通りの種類の形状を有する(M:向きの種
類、N:前記表面波形片の総数の種類)、当該各々の表
面変形部は、前記正方形状の情報ユニットの中心点を通
り且つ各々の向きの直線を対称軸としてほぼ線対称とな
る平面図形形状を有するとともに、所定の光学的高さま
たは深さを有することを特徴とする。
【0012】本発明に係る光ディスク再生装置は、請求
項1記載の光ディスクから情報を再生する光ディスク再
生装置であって、前記所定の開口数の条件で前記所定の
波長の照射レーザ光を前記光ディスクの情報担持面に照
射する光照射手段と、M×K分割された受光面を有し
(K:自然数)、前記ディスク円周方向と平行な線を分
割線の一つとし、当該受光面に入射した光を電気信号に
変換し光検出信号を出力する光検出手段と、前記照射レ
ーザ光が前記トラックの中心線上に照射された場合に
は、前記表面変形部により回折及び反射されて戻ってき
た反射レーザ光が前記受光面の中央部に入射するような
光路を有する光学系と、前記M×K分割受光面の個々の
受光面からの光検出信号に基づき、表面変形部の形状に
対応する情報信号を演算して出力する演算手段と、を含
み、前記演算手段が、光検出信号に基づいて表面変形部
の対称軸を求める手段と、光検出信号に基づいて表面変
形部の向きを求める手段と、を備えていることを特徴と
する。
【0013】本発明に係る光ディスクの記録再生方法
は、所定の開口数の条件で所定の波長の照射レーザ光を
用い当該照射レーザ光の回折反射作用を利用して読取ら
れ、かつ再生されるべき情報が記録されるべき情報担持
面を有する光ディスクに情報を記録する場合には、当該
情報担持面上において、前記光ディスクのディスク円周
方向へ向かうとともに相互に隣接する2つのトラックが
所定のトラックピッチを有する渦巻状のトラック上に、
前記ディスク円周方向に所定のユニット長さを有すると
ともに前記ディスク円周方向と直角をなすディスク半径
方向にも前記所定のユニット長さを有する正方形状の情
報ユニットを前記ディスク円周方向に複数個設け、前記
情報を個々の情報ユニットの領域内に形成された表面変
形部の形状に変換して記録する場合に、前記表面変形部
に、互いにほぼ等しい形状の表面変形片の有無の組合せ
によるM×N通りの種類の形状を与え(M:向きの種
類、N:前記表面変形片の総数の種類)、当該各々の表
面変形部を、前記正方形状の情報ユニットの中心点を通
り且つ各々の向きの直線を対称軸としてほぼ線対称とな
る平面図形形状を有するとともに、所定の光学的高さま
たは深さを有するように構成して情報記録を行い、光デ
ィスクから情報を再生する場合には、前記所定の開口数
の条件で前記所定の波長の照射レーザ光を前記光ディス
クの情報担持面に照射し、前記照射レーザ光が前記のト
ラックの中心線上に照射された場合に、前記表面変形部
により回折及び反射されて戻ってきた反射レーザ光が、
M×K分割された受光面を有し前記ディスク円周方向と
平行な線を分割線の一つとし当該受光面に入射した光を
電気信号に変換して光検出信号を出力する光検出手段の
受光面の中央部に入射するように光学系の光路を構成し
(K:自然数)、前記M×K分割受光面の個々の受光面
からの光検出信号に基づき、表面変形部の対称軸及び向
きを求め、該表面変形部の形状に対応する情報信号を演
算して出力することを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明では、1つの表面変形部(例えばピッ
ト)に複数の情報を持たせて高密度記録を行なってい
る。以下、詳述する。
【0015】光ディスクに情報を高密度に記録する方法
として、ピットに様々な形状をもたせ、その形状を判別
することを考える。例えば8通りの形状を用いてそれが
8種類に区別できれば、1つのピットで8通り(3ビッ
ト)の情報を記録できることになり、ピットの有無のみ
を検出していた従来の方法と比べて、高密度記録が実現
できる。
【0016】図2(A)には、ピットと読取ビームとの
関係が示され、ピットPは、その中心が読取ビームLS
の中心Oからある方向Dにずれて配置されている。ここ
で、方向Dをピットの向きと呼ぶ。そして、図2(B)
には4種類の向きを持つピットが示され、I〜IVのピ
ットは、それぞれ、向きDの異なるピットとして区別さ
れ、検出される。また、図2(C)に示されるように、
向きが同じでも大きさが異なるI,II,III のピット
は、反射光量が異なるので、異なるピットとして区別さ
れ検出される。
【0017】従って、ピットの向きがM種類であり大き
さがN種類であれば、M×N種類のピット形状が存在
し、1つのピットでM×N通りの情報を持たせることが
できる。
【0018】本発明では、上記の方法を利用し、例え
ば、1つのピットから図3に示されるように、16種類
のピットを形成している。すなわち、図3において、ピ
ット4は互いにほぼ等しい形状の9個のピット片p有無
の組み合わせから成り、8種類の向き及び2種類の大き
さが得られるので、従って、8×2=16種類のピット
(A1〜A8,B1〜B8)が得られることとなる。
【0019】
【実施例】以下に、図面に基づいて本発明の好適な実施
例を説明する。図1(A)は、光ディスクとして例えば
コンパクトディスクの外観を示し、コンパクトディスク
1には、ディスクの内周側から外周側に向かう全体とし
て渦巻状の1本のトラックTが設けられている。
【0020】図1(B)には、上記図1(A)のコンパ
クトディスクの断面を示し、コンパクトディスク1は、
ポリカーボネート樹脂等からなる透明な基板2を含み、
該基板2の一方の面すなわち情報担持面3には、表面変
形部としての情報ピット4が形成されている。基板3の
ピット4の形成された面すなわち情報担持面3は、アル
ミニウム等の金属蒸着膜5で被覆され、さらに、保護層
6で被覆されている。なお、符号7は、読取ビームの照
射される方向を示す。
【0021】上記情報ピット4は、図3に示されるよう
に、互いにほぼ等しい9個のピット片pの有無の組合わ
せから成っており、8種類の向き及び2種類の大きさが
得られるので、8×2=16種類のピット(A1〜A
8,B1〜B8)が得られる。例えば、A1のピット
は、黒く塗りつぶした5個のピット片pから成り、その
向きが「→」であり且つその大きさが「大」である。な
お、図3において、点線で囲んだ全体を情報ユニットU
と称し、×印の位置Cを情報ユニットの中心点と称す
る。
【0022】上記図3の情報ピット4は、読取ビームの
中心が情報ユニットUの中心Cに一致したときに検出さ
れる。以下、ピットの検出方法について説明する。図4
(A),(B)にはそれぞれ情報ユニットU,光検出用
ディテクタが示されており、図4(A)においては、ピ
ットはAA´,BB´,CC´,DD´のいずれかの軸
に対して対称な形状となっている。従って、ディテクタ
30上の強度分布もaa’bb’,cc’,dd’のい
ずれかの軸に対して対称な分布となるはずである。そこ
で、まず第1段階として、どの軸に対して対称となって
いるのか、その対称軸の検出を行なう。
【0023】対称軸が決まると、ピットの向きは2方向
に限定される。例えば、対称軸がcc’であったとする
と、ピットの向きは上向き又は下向きのいずれかという
ことになる。その2方向のうち、いずれであるかを判断
するのが第2段階である。
【0024】次に、図5を参照しながらピットの検出方
法の具体例を説明する。図5には8個のディテクタ片8
−1〜8−8から成るディテクタ30及び4個の情報信
号演算部9−1〜9−4から成る演算回路32が示され
ており、ディテクタ8−1〜8−8からの光強度の検出
信号d1 〜d8 は、演算回路32に供給され、該演算回
路32内の情報信号演算部9−1〜9−4は、検出信号
1 〜d 8 を以下のように処理して、それぞれ差分信号
SUB1〜SUB4を出力する。なお、演算回路32は
フォーカスエラー信号演算部50を備えるが、このフォ
ーカスエラー信号演算部50については、後述する。
【0025】 SUB1=(d1 +d2 +d3 +d4 )−(d5 +d6 +d7 +d8 ) …(右−左) SUB2=(d2 +d3 +d4 +d5 )−(d6 +d7 +d8 +d1 ) …(右上−左下) SUB3=(d3 +d4 +d5 +d6 )−(d7 +d8 +d1 +d2 ) …(上−下) SUB4=(d4 +d5 +d6 +d7 )−(d8 +d1 +d2 +d3 ) …(右上−左下) そして、|SUB1|〜|SUB4|の内、最小値をみ
つけることで対称軸を検出する。例えば、|SUB1|
が最小値であったとすると、対称軸はcc’となる。
【0026】次に、対称軸の方向の強度差を見る。今の
例では、対称軸がcc’だからディテクタ上半分(d3
+d4 +d5 +d6 )と、下半分(d7 +d8 +d1
2)の強度を比較すれば良い。すなわち、SUB3の
符号を調べることにより、ピットが上向きか下向きかを
判断する。
【0027】以上の検出方法をまとめると、次のように
なる。
【0028】
【数3】 なお、一般にはM(Mは偶数)種類の方向のピットを検
出するときには、M分割されたディテクタを用い、同様
の手順を行なえば良い。
【0029】次に、計算結果を示す。計算はスカラー解
析理論に基づいて行う。ピットの配置を図6に示す。中
央のピットが読み取りたいピット4であり、その周囲に
様々な形状のピットを配置してある。なお、符号LSは
読取ビームを示す。
【0030】ユニット間隔(α) : 1.20μm ユニット長(β) : 0.75μm ピットの深さ : 0.05μm 波長 : 0.78μm 対物レンズのNA : 0.45 図6では、中央にA1(図3参照)のピット4を配置し
てあるが、この位置に図3に示す16種類のピットを置
き、それぞれに読取ビームを照射したときの、d1 〜d
8 ,SUM(全体光量=Σdi)、SUB1〜SUB4
を計算した。その計算値を図7に示す。なお、図7の数
字は入射光量を1と規格化したときのものである。
【0031】そして、全体光量(SUM)が、0.78
以上で小ピット、0.78未満で大ピットというよう
に、スレッシュホールドを定めると、前記の規則に従っ
て、ピットの検出方法は次ぎのようになる。
【0032】
【数4】 従ってA1〜A8,B1〜B8のそれぞれのピットを識
別することができる。次に、図8に、前記図5のディテ
クタ30及び演算回路32を有しているコンパクトディ
スクプレーヤの構成を示す。
【0033】図8に示すように、このコンパクトディス
クプレーヤ100は、コンパクトディスク(CD)1か
らの情報を読み出す光ピックアップ11と、読み出され
た情報信号を処理する信号処理部12と、光ピックアッ
プ11を制御するピックアップ制御部13と、このコン
パクトディスクプレーヤ100全体を統括制御するシス
テムコントローラ14と、入力・表示部15と、記憶部
16と、を備えて構成される。
【0034】また、光ピックアップ11は、レーザ光を
発生して射出する半導体レーザ21と、射出されたレー
ザ光を平行ビームにするコリメータレンズ22と、平行
ビームを通過させるビームスプリッタ23と、ビームス
プリッタ23からの平行ビームに1/4波長の光路差を
与える1/4波長板24と、1/4波長板24からのレ
ーザ光をCD1の情報担持面3上に集光させる対物レン
ズ25と、反射膜5により反射され対物レンズ25と1
/4波長板24を経て今度はビームスプリッタ23の反
射面で直角に光路を曲げられた反射レーザ光を集光する
集光レンズ28と、集光レンズ28からの反射レーザ光
を8分割フォトディテクタ30の方向へ導くプリズムミ
ラー29と、プリズムミラー29からの反射レーザ光を
受光する8分割フォトディテクタ30と、プリズムミラ
ー29により分光された反射レーザ光を受光する2分割
フォトディテクタ31と、を有している。ここに、レー
ザ光は、図8に示すようにCD2の下側から照射され
る。
【0035】信号処理部12は、8分割フォトディテク
タ30からの出力信号を受けこの出力信号に所定の演算
を施して出力する演算回路32と、2分割フォトディテ
クタ31からの出力信号を受けその差出力をトラッキン
グエラー信号TEとして出力する減算器33と、演算回
路32からの出力を受けディジタル信号処理を施し、情
報信号を復調して出力するディジタル信号処理回路34
と、このディジタル信号処理回路34からのディジタル
出力をアナログ信号に変調するD/Aコンバータ35
と、D/Aコンバータ35からの出力を外部出力するた
めの出力端子36L、36Rと、半導体レーザ21を駆
動する半導体レーザ駆動回路39Dと、この半導体レー
ザ駆動回路39Dを制御するレーザ出力制御回路39
と、を有している。
【0036】また、ピックアップ制御部13は、減算器
33からの出力であるトラッキングエラー信号TEを受
けてトラッキングアクチュエータ26を制御するトラッ
キング駆動回路37と、演算回路32の他方の出力であ
るフォーカスエラー信号FEに基づきフォーカスシング
アクチュエータ27を制御するフォーカシング駆動回路
38と、を有している。
【0037】システムコントローラ14は、入力・表示
部15からの指令に基づき、ディジタル信号処理回路3
4とトラッキング駆動回路37とレーザ出力制御回路3
9とを制御し、データを記憶部16との間で授受する。
【0038】前記8分割フォトディテクタ30と演算回
路32のより詳細な構成は、前記図5に示されている。
図5に示すように、この8分割フォトディテクタ30は
8つの受光領域8−1〜8−8を有し、演算回路32は
情報信号演算部9−1〜9−4とフォーカスエラー信号
演算部50とを備えている。この場合、各情報信号演算
部9−1〜9−4からは情報信号SUB1〜SUB4が
出力され、フォーカスエラー信号演算部50からは、フ
ォーカスエラー信号FEが出力される。ここにおいて、
8分割フォトディテクタ30の分割線C−C´の方向
は、ディスクの円周方向と平行であり、対物レンズから
のレーザスポットの中心がいずれかのトラックの中心線
上に照射された場合に、その反射光スポットは、その中
心が8分割フォトディテクタ30の中央点と一致するよ
うに光学系が構成されている。
【0039】図5に示すように、8分割フォトディテク
タ30の各8分割受光面8−1〜8−8からは、それぞ
れ、光電変換された光検出信号d1 〜d8 が出力され、
各情報信号演算部9−1〜9−4及びフォーカスエラー
信号演算部50に入力される。ここにおいて、情報信号
演算部9−1〜9−4は、検出信号d1 〜d8 を前述し
た式に基づいて処理し、それぞれ差分信号SUB1〜S
UB4を出力する。また、フォーカスエラー信号演算部
50は、 FE=d1 +d2 +d5 +d6 −(d3 +d4 +d7
8 ) で表されるフォーカスエラー信号FEを出力する。
【0040】なお、ピットが方向によって区別されてい
る場合には、前述したように、情報信号演算部9−1〜
9−4からの差分信号SUB1〜SUB4に基づいてピ
ットを判別することができるが、ピットが方向及び大き
さによって区別されている場合には、前述したように情
報信号演算部9−1〜9−4からの差分信号SUB1〜
SUB4及び光検出信号d1 〜d8 からの全体光量SU
Mに基づいてピットを判別する必要がある。そこで、こ
の場合には、演算回路32の内に、光検出信号d1 〜d
8 を全て加算して全体光量SUMを出力する情報信号演
算部を設けるようにする。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
表面変形部の形状の向きを変化させることにより、1つ
の表面変形部が多くの情報を持つことができる。そし
て、本発明において、表面変形部の形状の向きだけでな
く大きさも変化させると、1つの表面変形部が更に多く
の情報を持つことができる。従って、本発明によれば、
トラックピッチを狭めなくとも、高密度記録が可能であ
る。
【0042】また、本発明では、表面変形部の形状の向
きを検出して表面変形部を判別できるので、表面変形部
のパターンそのものをパターン認識する場合と比較し
て、表面変形部のパターンの位置ずれの影響が少なく、
表面変形部の検出のための構成が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はコンパクトディスクの外観斜視図、
(B)はコンパクトディスクの断面図である。
【図2】(A)はピット読取ビームとの関係を示し、
(B)は4種類の向きを持つピットを示し、(C)は向
きが同じで大きさが異なるピットを示す図である。
【図3】8種類の向き及び2種類の大きさを持つピット
を示す図である。
【図4】(A),(B)はそれぞれ情報ユニット、光検
出用ディテクタを示す図である。
【図5】8分割のディテクタ及び演算回路を示す図であ
る。
【図6】中央にA1のピットを配置した図である。
【図7】A1〜A8,B1〜B8のピットについて、検
出信号d1 〜d8 ,差分信号SUB1〜SUB4,全体
光量SUMを示す図である。
【図8】コンパクトディスクプレーヤの構成説明図であ
る。
【図9】従来の光ディスクの斜視図である。
【図10】従来の光ディスクのトラックピッチを示す図
である。
【図11】従来の光ディスクにおいて単にトラックピッ
チを1/2にした場合を示す図である。
【図12】対物レンズとレーザスポットとの関係を示す
図である。
【符号の説明】
30…8分割ディテクタ 32…演算回路 A1〜A8,B1〜B8…ピットの種類 d1 〜d8 …検出信号 SUB1〜SUB4…差分信号 SUM…全体光量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−267733(JP,A) 特開 昭63−302425(JP,A) 特開 平5−36072(JP,A) 特許3067874(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/00 - 7/013 G11B 7/125

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の開口数の条件で所定の波長の照
    射レーザ光を用い当該照射レーザ光の回折反射作用を利
    用して読取られ、かつ再生されるべき情報が記録された
    情報担持面を有する光ディスクであって、 当該情報担持面上において前記光ディスクのディスク円
    周方向へ向かうとともに相互に隣接する2つのトラック
    が所定のトラックピッチを有する渦巻状のトラック上
    に、前記ディスク円周方向に所定のユニット長さを有す
    るとともに前記ディスク円周方向と直角をなすディスク
    半径方向にも前記所定のユニット長さを有する正方形状
    の情報ユニットが前記ディスク円周方向に複数個設けら
    れ、前記情報が個々の情報ユニットの領域内に形成され
    た表面変形部の形状に変換されて記録される光ディスク
    において、 前記表面変形部は、互いにほぼ等しい形状の表面変形部
    の有無の組合わせによるM×N通りの種類の形状を有す
    る(M:向きの種類、N:前記表面変形片の総数の種
    )ことを特徴とする光ディスク。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光ディスクにおいて、 前記表面変形部は、互いにほぼ等しい形状の表面変形片
    の有無の組合せによるM通りの種類の形状を有し(M:
    向きの種類)、当該各々の表面変形部は、前記正方形状
    の情報ユニットの中心点を通り且つ各々の向きの直線を
    対称軸としてほぼ線対称となる平面図形形状を有すると
    ともに、所定の光学的高さまたは深さを有することを特
    徴とする光ディスクから情報を再生する光ディスク再生
    装置であって、 前記所定の開口数の条件で前記所定の波長の照射レーザ
    光を前記光ディスクの情報担持面に照射する光照射手段
    と、 M×K分割された受光面を有し(K:自然数)、前記デ
    ィスク円周方向と平行な線を分割線の一つとし、当該受
    光面に入射した光を電気信号に変換し光検出信号を出力
    する光検出手段と、 前記照射レーザ光が前記トラックの中心線上に照射され
    た場合には、前記表面変形部により回折及び反射されて
    戻ってきた反射レーザ光が前記受光面の中央部に入射す
    るような光路を有する光学系と、 前記M×K分割受光面の個々の受光面からの光検出信号
    に基づき、表面変形部の形状に対応する情報信号を演算
    して出力する演算手段と、を含み、 前記演算手段が、光検出信号に基づいて表面変形部の対
    称軸を求める手段と、光検出信号に基づいて表面変形部
    の向きを求める手段と、を備えていることを特徴とする
    光ディスク再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の光ディスク再生装置にお
    いて、前記演算手段が、光検出信号に基づいて表面変形
    部の表面変形片の総数の種類を求める手段を備えている
    ことを特徴とする光ディスク再生装置。
  4. 【請求項4】 所定の開口数の条件で所定の波長の照射
    レーザ光を用い当該照射レーザ光の回折反射作用を利用
    して読取られ、かつ再生されるべき情報が記録されるべ
    き情報担持面を有する光ディスクに情報を記録する場合
    には、当該情報担持面上において、前記光ディスクのデ
    ィスク円周方向へ向かうとともに相互に隣接する2つの
    トラックが所定のトラックピッチを有する渦巻状のトラ
    ック上に、前記ディスク円周方向に所定のユニット長さ
    を有するとともに前記ディスク円周方向と直角をなすデ
    ィスク半径方向にも前記所定のユニット長さを有する正
    方形状の情報ユニットを前記ディスク円周方向に複数個
    設け、前記情報を個々の情報ユニットの領域内に形成さ
    れた表面変形部の形状に変換して記録する場合に、前記
    表面変形部に、互いにほぼ等しい形状の表面変形片の有
    無の組合せによるM通り、またはM×N通りの種類の形
    状を与え(M:向きの種類、N:前記表面変形片の総数
    の種類)、当該各々の表面変形部を、前記正方形状の情
    報ユニットの中心点を通り且つ各々の向きの直線を対称
    軸としてほぼ線対称となる平面図形形状を有するととも
    に、所定の光学的高さまたは深さを有するように構成し
    て情報記録を行い、 光ディスクから情報を再生する場
    合には、前記所定の開口数の条件で前記所定の波長の照
    射レーザ光を前記光ディスクの情報担持面に照射し、 前記照射レーザ光が前記のトラックの中心線上に照射さ
    れた場合に、前記表面変形部により回折及び反射されて
    戻ってきた反射レーザ光が、M×K分割された受光面を
    有し前記ディスク円周方向と平行な線を分割線の一つと
    し当該受光面に入射した光を電気信号に変換して光検出
    信号を出力する光検出手段の受光面の中央部に入射する
    ように光学系の光路を構成し(K:自然数)、 前記M×K分割受光面の個々の受光面からの光検出信号
    に基づき、表面変形部の対称軸及び向きを求め、該表面
    変形部の形状に対応する情報信号を演算して出力するこ
    とを特徴とする光ディスクの記録再生方法。
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