JP3224128B2 - 堰堤構築用ブロックと堰堤構築方法 - Google Patents
堰堤構築用ブロックと堰堤構築方法Info
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- JP3224128B2 JP3224128B2 JP35508196A JP35508196A JP3224128B2 JP 3224128 B2 JP3224128 B2 JP 3224128B2 JP 35508196 A JP35508196 A JP 35508196A JP 35508196 A JP35508196 A JP 35508196A JP 3224128 B2 JP3224128 B2 JP 3224128B2
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は水工の分野に属し、
主として砂防ダムに利用されるものである。
主として砂防ダムに利用されるものである。
【０００２】
【従来の技術】従来の堰堤構築方法は、現場に型枠を組
み、コンクリートを打設するものであるため、工期が長
期に渡るばかりでなく、型枠職人を確保しなければなら
ないなどの要員上のネックを抱えていたものである。そ
こで、型枠を使用することなく、擁壁を所要間隔に対向
させ、その間に中詰材を充填し、階段状に積み上げて堤
体を構築する方法（先行発明とする。）が、特開平８−
６８０４１号公報に提案されているものであるが、該先
行発明は擁壁の上部が突出するように中詰材を充填する
ものであるため、オーバーフローする流水や降雨による
雨水は連続して流下できず、棚部が損耗し易いことと、
背の高い擁壁の組み立てにおいては足場がないため作業
能率が上がらず、さらに、中詰材充填時の型枠に代るべ
き擁壁支持手段が各個の底部に限定され、擁壁相互間に
渡るものではないため、不安定な充填となるなどの欠点
を内在するものである。
み、コンクリートを打設するものであるため、工期が長
期に渡るばかりでなく、型枠職人を確保しなければなら
ないなどの要員上のネックを抱えていたものである。そ
こで、型枠を使用することなく、擁壁を所要間隔に対向
させ、その間に中詰材を充填し、階段状に積み上げて堤
体を構築する方法（先行発明とする。）が、特開平８−
６８０４１号公報に提案されているものであるが、該先
行発明は擁壁の上部が突出するように中詰材を充填する
ものであるため、オーバーフローする流水や降雨による
雨水は連続して流下できず、棚部が損耗し易いことと、
背の高い擁壁の組み立てにおいては足場がないため作業
能率が上がらず、さらに、中詰材充填時の型枠に代るべ
き擁壁支持手段が各個の底部に限定され、擁壁相互間に
渡るものではないため、不安定な充填となるなどの欠点
を内在するものである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
に鑑み、型枠職人を要することなく、しかも、工期を短
縮できる堰堤構築技術において、中詰材の充填工程が安
定して安全であり、しかも、擁壁の配設工程が作業能率
の高いものであり、その上、完成時の擁壁に著しい損耗
を来すことのない堰堤構築用ブロックと堰堤構築方法を
提供するものである。
に鑑み、型枠職人を要することなく、しかも、工期を短
縮できる堰堤構築技術において、中詰材の充填工程が安
定して安全であり、しかも、擁壁の配設工程が作業能率
の高いものであり、その上、完成時の擁壁に著しい損耗
を来すことのない堰堤構築用ブロックと堰堤構築方法を
提供するものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】第１発明の堰堤構築用ブ
ロックは、外壁面が所定の法面を形成し、内壁面の上下
左右端に接合手段を埋設するとともに、高さ方向中央部
に長手方向に沿って引張材係着用の係着手段を所要に配
設し、底部材に所要の貫通孔を貫設して成るＬ形ブロッ
クにおいて、踏み板と該踏み板の他端に回動自在に接合
する脚とから成るキャットウォークを、各踏み板と脚の
一端に接合するナットを外壁面に長手方向に沿い上下二
段に渡って埋設して成る。
ロックは、外壁面が所定の法面を形成し、内壁面の上下
左右端に接合手段を埋設するとともに、高さ方向中央部
に長手方向に沿って引張材係着用の係着手段を所要に配
設し、底部材に所要の貫通孔を貫設して成るＬ形ブロッ
クにおいて、踏み板と該踏み板の他端に回動自在に接合
する脚とから成るキャットウォークを、各踏み板と脚の
一端に接合するナットを外壁面に長手方向に沿い上下二
段に渡って埋設して成る。
【０００５】第２発明の堰堤構築方法は、Ｌ形ブロック
を所要間隔に対向して配設し、該ブロックの底部材を基
礎地盤に固定するとともに、隣接相互間を接合し、内壁
面間相互と、それぞれの内壁面と基礎地盤間を、それぞ
れの係着手段を介して引張材で調節自在に接合する配設
工程と、Ｌ形ブロックの内壁面間に打設するコンクリー
トの上面を該ブロックの上端と一致させて基礎地盤とし
て養生して成る充填工程とを、順次繰り返して築堤する
堰堤構築方法において、Ｌ形ブロックが請求項１記載の
堰堤構築用ブロックから成り、該ブロックの外壁面にナ
ットを介して踏み板と該踏み板の他端に回動自在に接合
する脚とから成るキャットウォークを、各踏み板と脚の
一端において接合し、順次上位に嵩上げするブロック
を、下位の前記キャットウォークを足場にして構築し、
上位ブロックに前記と同様のキャットウォークを配設し
て成る。
を所要間隔に対向して配設し、該ブロックの底部材を基
礎地盤に固定するとともに、隣接相互間を接合し、内壁
面間相互と、それぞれの内壁面と基礎地盤間を、それぞ
れの係着手段を介して引張材で調節自在に接合する配設
工程と、Ｌ形ブロックの内壁面間に打設するコンクリー
トの上面を該ブロックの上端と一致させて基礎地盤とし
て養生して成る充填工程とを、順次繰り返して築堤する
堰堤構築方法において、Ｌ形ブロックが請求項１記載の
堰堤構築用ブロックから成り、該ブロックの外壁面にナ
ットを介して踏み板と該踏み板の他端に回動自在に接合
する脚とから成るキャットウォークを、各踏み板と脚の
一端において接合し、順次上位に嵩上げするブロック
を、下位の前記キャットウォークを足場にして構築し、
上位ブロックに前記と同様のキャットウォークを配設し
て成る。
【０００６】
【発明の実施の形態】堰堤構築用ブロックにおける支持
金具は、埋め込みナットやスタッドボルトが選択されて
多段に配設され、係着手段も埋め込みナットやスタッド
ボルトが選択され、その配設個数も長さによって３個か
らそれ以上にも選択される。また、引張材としてはター
ンバックルに螺合されたネジ軸やワイヤーなどが選択さ
れる。
金具は、埋め込みナットやスタッドボルトが選択されて
多段に配設され、係着手段も埋め込みナットやスタッド
ボルトが選択され、その配設個数も長さによって３個か
らそれ以上にも選択される。また、引張材としてはター
ンバックルに螺合されたネジ軸やワイヤーなどが選択さ
れる。
【０００７】
【実施例】本発明を実施例により説明すると、堰堤構築
用ブロックａは、図１に示すように、高さ１ｍ、底部材
１の幅０．７ｍ、長さ２ｍにして外壁面２に３分勾配の
法面を形成し、内壁面６の上下左右端に接合手段として
のナット１０を埋設し、前記底部材１に貫通孔３を所要
に貫設して成るＬ形のブロック本体４において、外壁面
２には二段に渡ってナット５を埋め込み、内壁面６には
高さ方向中央部に長手方向に沿って３個所にナット７を
埋め込んで成る。
用ブロックａは、図１に示すように、高さ１ｍ、底部材
１の幅０．７ｍ、長さ２ｍにして外壁面２に３分勾配の
法面を形成し、内壁面６の上下左右端に接合手段として
のナット１０を埋設し、前記底部材１に貫通孔３を所要
に貫設して成るＬ形のブロック本体４において、外壁面
２には二段に渡ってナット５を埋め込み、内壁面６には
高さ方向中央部に長手方向に沿って３個所にナット７を
埋め込んで成る。
【０００８】このようにして成る堰堤構築用ブロックａ
は、擁壁として図２に示すように、ブロック本体４の内
壁面６相互を所要間隔に対向して打設済みの基礎地盤８
の上に渓谷を横断して配列し、底部材１を該基礎地盤８
に埋設したアンカーボルト９に貫通孔３を介してナット
で締結固定し、各配列間は内壁面６の上下左右端に埋設
したナット１０を介して接合板１１で接合され、内壁面
６間は長手方向中間に埋設したナット７を介して各引張
棒１２の一端をボルトで接合し、他端相互をターンバッ
クル１３で接合し、所定の張力で内壁面６、６間を接合
してその間の拡張を防止し、長手方向の両端部に埋設し
たナット７には引張棒１２の一端をボルトで接合し、中
間部にターンバックル１３を螺合した引張棒１２の他端
を基礎地盤８に螺設したアンカー１４に固定し、所定の
張力で内壁面６の変形を防止しているものである。ま
た、外壁面２には上段のナット５にキャットウォーク１
５の踏み板１６の一端をボルトを介して接合し、該踏み
板１６の他端で回動自在に接合する脚１７の下端を下段
のナット５にボルトを介して接合して成る。なお、基礎
地盤８上に立ち上げて組み立てられる鉄筋工事及び谷に
沿う谷ぎわの工事は従来工法で行われるものである。
は、擁壁として図２に示すように、ブロック本体４の内
壁面６相互を所要間隔に対向して打設済みの基礎地盤８
の上に渓谷を横断して配列し、底部材１を該基礎地盤８
に埋設したアンカーボルト９に貫通孔３を介してナット
で締結固定し、各配列間は内壁面６の上下左右端に埋設
したナット１０を介して接合板１１で接合され、内壁面
６間は長手方向中間に埋設したナット７を介して各引張
棒１２の一端をボルトで接合し、他端相互をターンバッ
クル１３で接合し、所定の張力で内壁面６、６間を接合
してその間の拡張を防止し、長手方向の両端部に埋設し
たナット７には引張棒１２の一端をボルトで接合し、中
間部にターンバックル１３を螺合した引張棒１２の他端
を基礎地盤８に螺設したアンカー１４に固定し、所定の
張力で内壁面６の変形を防止しているものである。ま
た、外壁面２には上段のナット５にキャットウォーク１
５の踏み板１６の一端をボルトを介して接合し、該踏み
板１６の他端で回動自在に接合する脚１７の下端を下段
のナット５にボルトを介して接合して成る。なお、基礎
地盤８上に立ち上げて組み立てられる鉄筋工事及び谷に
沿う谷ぎわの工事は従来工法で行われるものである。
【０００９】以上の配設工程をを完了した後、内壁面
６、６間にコンクリート１８が打設され、上面にアンカ
ーボルト９を埋設して養生する充填工程であるコンクリ
ート打設工程が続き、養生後図３に示すように、２段目
の嵩上げにおける配設工程が施工され、続いてコンクリ
ート打設工程が繰り返されて、順次に前記工程が所要段
数構築されるまで反復され、図４に示すような、所要の
堰堤ｂが構築されるものである。なお、上部中央に堰を
設ける場合は、堰の側面にも本発明の堰堤構築用ブロッ
クａが使用されることは勿論である。
６、６間にコンクリート１８が打設され、上面にアンカ
ーボルト９を埋設して養生する充填工程であるコンクリ
ート打設工程が続き、養生後図３に示すように、２段目
の嵩上げにおける配設工程が施工され、続いてコンクリ
ート打設工程が繰り返されて、順次に前記工程が所要段
数構築されるまで反復され、図４に示すような、所要の
堰堤ｂが構築されるものである。なお、上部中央に堰を
設ける場合は、堰の側面にも本発明の堰堤構築用ブロッ
クａが使用されることは勿論である。
【００１０】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、主要擁壁
の構築に型枠を不要とする堰堤の構築方法において、足
場の確保が簡易となって、擁壁の配設工程における嵩上
げ作業の能率化、省力化が達成される上、コンクリート
打設時の擁壁間の拡張が防止されて充填工程の安全が確
保されるなどの効果を奏する。
の構築に型枠を不要とする堰堤の構築方法において、足
場の確保が簡易となって、擁壁の配設工程における嵩上
げ作業の能率化、省力化が達成される上、コンクリート
打設時の擁壁間の拡張が防止されて充填工程の安全が確
保されるなどの効果を奏する。
【図１】本発明に係わる堰堤構築用ブロックａの斜視
図。
図。
【図２】本発明に係わる堰堤構築方法による堰堤構築状
態の説明図。
態の説明図。
【図３】堰堤構築中の断面図。
【図４】堰堤の完成状態の斜視図。
１ 底部材 ２ 外壁面 ３ 貫通孔 ４ ブロック本体 ５ ナット ６ 内壁面 ７ ナット ８ 基礎地盤 ９ アンカーボルト １０ ナット １１ 接合板 １２ 引張棒 １３ ターンバックル １４ アンカー １５ キャットウォーク １６ 踏み板 １７ 脚 １８ コンクリート ａ 堰堤構築用ブロック ｂ 堰堤
Claims (2)
- 【請求項１】 外壁面が所定の法面を形成し、内壁面の
上下左右端に接合手段を埋設するとともに、高さ方向中
央部に長手方向に沿って引張材係着用の係着手段を所要
に配設し、底部材に所要の貫通孔を貫設して成るＬ形ブ
ロックにおいて、 踏み板と該踏み板の他端に回動自在に接合する脚とから
成るキャットウォークを、各踏み板と脚の一端に接合す
るナットを外壁面に長手方向に沿い上下二段に埋設して
成る堰堤構築用ブロック。 - 【請求項２】 Ｌ形ブロックを所要間隔に対向して配設
し、該ブロックの底部材を基礎地盤に固定するととも
に、隣接相互間を接合し、内壁面間相互と、それぞれの
内壁面と基礎地盤間を、それぞれの係着手段を介して引
張材で調節自在に接合する配設工程と、Ｌ形ブロックの
内壁面間に打設するコンクリートの上面を該ブロックの
上端と一致させて基礎地盤として養生して成る充填工程
とを、順次繰り返して築堤する堰堤構築方法において、 Ｌ形ブロックが請求項１記載の堰堤構築用ブロックから
成り、該ブロックの外壁面にナットを介して踏み板と該
踏み板の他端に回動自在に接合する脚とから成るキャッ
トウォークを、各踏み板と脚の一端において接合し、順
次上位に嵩上げするブロックを、下位の前記キャットウ
ォークを足場にして構築し、上位ブロックに前記と同様
のキャットウォークを配設することを特徴とする堰堤構
築方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35508196A JP3224128B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | 堰堤構築用ブロックと堰堤構築方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35508196A JP3224128B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | 堰堤構築用ブロックと堰堤構築方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10183583A JPH10183583A (ja) | 1998-07-14 |
| JP3224128B2 true JP3224128B2 (ja) | 2001-10-29 |
Family
ID=18441832
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35508196A Expired - Fee Related JP3224128B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | 堰堤構築用ブロックと堰堤構築方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3224128B2 (ja) |
-
1996
- 1996-12-20 JP JP35508196A patent/JP3224128B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10183583A (ja) | 1998-07-14 |
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