JP3223541B2 - プリフォームガラス繊維マット - Google Patents
プリフォームガラス繊維マットInfo
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- JP3223541B2 JP3223541B2 JP29782391A JP29782391A JP3223541B2 JP 3223541 B2 JP3223541 B2 JP 3223541B2 JP 29782391 A JP29782391 A JP 29782391A JP 29782391 A JP29782391 A JP 29782391A JP 3223541 B2 JP3223541 B2 JP 3223541B2
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- Japan
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- glass fiber
- fiber mat
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維強化樹脂の成形の
際に使用するプリフォームガラス繊維マットに関するも
のである。
際に使用するプリフォームガラス繊維マットに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近時、FRP(ガラス繊維強化熱硬化性
樹脂)製品が自動車の外板等の各種成形品に使用される
ようになった。このようなFRPの成形に使用するガラ
ス繊維マットは、熱可塑性バインダ−をコ−テイングし
たコンテイニュアスストランドマット(連続長繊維のガ
ラスマット)をバインダ−の軟化点以上の温度に遠赤外
線加熱炉で加熱し、これを型に入れてプレスして所定の
形状を付与し、冷却してバインダ−を固化してプリフォ
ームガラス繊維マットを成形している。
樹脂)製品が自動車の外板等の各種成形品に使用される
ようになった。このようなFRPの成形に使用するガラ
ス繊維マットは、熱可塑性バインダ−をコ−テイングし
たコンテイニュアスストランドマット(連続長繊維のガ
ラスマット)をバインダ−の軟化点以上の温度に遠赤外
線加熱炉で加熱し、これを型に入れてプレスして所定の
形状を付与し、冷却してバインダ−を固化してプリフォ
ームガラス繊維マットを成形している。
【0003】前記のプリフォ−ムガラス繊維マットを使
用してFRP製品を成形するには、図3に示すように、
プリフォームガラス繊維マット10を上型3と下型4で
形成したキャビティ内にセットし、上型3の樹脂注入口
5から溶融樹脂を注入するレジントランスファモールデ
ィング(以下、RTMという)によるのが普通である。
強化用ガラスの含有率が30%程度の自動車のFRP
製外板をRTMで成形する場合、例えば、製品の板厚を
2.5mmとすると、通常使用されている目付量が45
0g/m2のガラス繊維マットを用いてプリフォームマ
ットを予備成形するときに、1.5mm程度の厚さまで
プレスしないと、プリフォームガラス繊維マットの形状
を保持することができない。この1.5mm厚のプリフ
ォームガラス繊維マット10を、図3に示すように、金
型3,4にセットしてRTM成形すると、製品には、そ
の一部の断面を示す図4のように、樹脂を含浸したガラ
ス繊維層6の両面に樹脂リッチ層7,7が形成される。
用してFRP製品を成形するには、図3に示すように、
プリフォームガラス繊維マット10を上型3と下型4で
形成したキャビティ内にセットし、上型3の樹脂注入口
5から溶融樹脂を注入するレジントランスファモールデ
ィング(以下、RTMという)によるのが普通である。
強化用ガラスの含有率が30%程度の自動車のFRP
製外板をRTMで成形する場合、例えば、製品の板厚を
2.5mmとすると、通常使用されている目付量が45
0g/m2のガラス繊維マットを用いてプリフォームマ
ットを予備成形するときに、1.5mm程度の厚さまで
プレスしないと、プリフォームガラス繊維マットの形状
を保持することができない。この1.5mm厚のプリフ
ォームガラス繊維マット10を、図3に示すように、金
型3,4にセットしてRTM成形すると、製品には、そ
の一部の断面を示す図4のように、樹脂を含浸したガラ
ス繊維層6の両面に樹脂リッチ層7,7が形成される。
【0004】特開平1−221211号公報には、図5
Aに示すように、補強用繊維マットを数枚重ね合わせ、
このマットをキルテング状に縫製し、この補強用マット
の凸部8と縫製部9が重なり合うように(図5Bに示す
状態)成形型にセットし、樹脂を注入するレジンインジ
ェクション(以下、RIという)法で成形する繊維強化
プラスチック製品が記載されている。
Aに示すように、補強用繊維マットを数枚重ね合わせ、
このマットをキルテング状に縫製し、この補強用マット
の凸部8と縫製部9が重なり合うように(図5Bに示す
状態)成形型にセットし、樹脂を注入するレジンインジ
ェクション(以下、RIという)法で成形する繊維強化
プラスチック製品が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のガラス繊維
マット全体をプレスしたプリフォームガラス繊維マット
10を使用して成形したFRP製品は、両面の樹脂リッ
チ層7が脆いので、この部分にクラックが発生し易くな
り、FRP製品の強度が低下する。また、前記特開平1
−221211号公報に記載された、補強用繊維マット
を数枚重ね合わてキルテング状に縫製した補強マットを
用いてRI法で成形するする場合は、補強材の充填効率
が向上して樹脂リッチ部も小さくなるが、ガラス繊維な
どの補強材マットを重ね合わせて縫製するのに手間がか
かり、生産性が劣るだけでなく、予備成形した補強マッ
トの形状保持能力が十分ではない。
マット全体をプレスしたプリフォームガラス繊維マット
10を使用して成形したFRP製品は、両面の樹脂リッ
チ層7が脆いので、この部分にクラックが発生し易くな
り、FRP製品の強度が低下する。また、前記特開平1
−221211号公報に記載された、補強用繊維マット
を数枚重ね合わてキルテング状に縫製した補強マットを
用いてRI法で成形するする場合は、補強材の充填効率
が向上して樹脂リッチ部も小さくなるが、ガラス繊維な
どの補強材マットを重ね合わせて縫製するのに手間がか
かり、生産性が劣るだけでなく、予備成形した補強マッ
トの形状保持能力が十分ではない。
【0006】本発明は、プリフォームガラス繊維マット
の成形が容易であり、プリフォームしたガラス繊維マッ
トが十分な形状保持能力を持ち、このプリフォームガラ
ス繊維マットを用いてRTMやRIで成形したFRP製
品に樹脂リッチ部を発生させないことを目的とするもの
である。
の成形が容易であり、プリフォームしたガラス繊維マッ
トが十分な形状保持能力を持ち、このプリフォームガラ
ス繊維マットを用いてRTMやRIで成形したFRP製
品に樹脂リッチ部を発生させないことを目的とするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、成形型の成形
部に強化用繊維をセットし、該成形部に樹脂を注入して
両面が平面状の板状FRP製品を成形するのに使用する
プリフォームガラス繊維マットであって、該プリフォー
ムガラス繊維マットは、ガラス繊維マット素材を圧縮成
形により前記板状FRP製品と同じ厚さで、その少なく
とも一表面側に凹溝部を予備成形したプリフォームガラ
ス繊維マットである。
部に強化用繊維をセットし、該成形部に樹脂を注入して
両面が平面状の板状FRP製品を成形するのに使用する
プリフォームガラス繊維マットであって、該プリフォー
ムガラス繊維マットは、ガラス繊維マット素材を圧縮成
形により前記板状FRP製品と同じ厚さで、その少なく
とも一表面側に凹溝部を予備成形したプリフォームガラ
ス繊維マットである。
【0008】
【作用】プリフォームガラス繊維マットの凹溝部が圧縮
成形された部分は、ガラス繊維の密度が大となり、プリ
フォームガラス繊維マットの剛性が増して形状保持能力
が増大し、このプリフォームガラス繊維マットを用いて
FRP製品を成形する際には、注入樹脂がプリフォーム
ガラス繊維マット内を流れ易くなり、また、製品に樹脂
リッチ層ができない。
成形された部分は、ガラス繊維の密度が大となり、プリ
フォームガラス繊維マットの剛性が増して形状保持能力
が増大し、このプリフォームガラス繊維マットを用いて
FRP製品を成形する際には、注入樹脂がプリフォーム
ガラス繊維マット内を流れ易くなり、また、製品に樹脂
リッチ層ができない。
【0009】
【実施例】図1は、本発明の一実施例のプリフォームガ
ラス繊維マットの一部の表面と断面を示すもので、図1
Bに示すように、ガラス繊維マットの表面1に升目状の
凹溝2をプレスして形成する。図1BのX−X線の断面
を示す図1Aにおいて、プリフォームガラス繊維マット
の平面部1の厚さをT、圧縮成形された凹溝部2のある
部分のマットの厚さをtとすると、例えば、FRP製品
の板厚が2.5mmである場合、プリフォームガラス繊
維マットの厚さTを製品の厚さと等しく2.5mmに、
tが1.5mmとなるように、プレスで成形する。この
プリフォームガラス繊維マットの成形は、ガラス繊維マ
ット素材の周りを治具で保持し、遠赤外線加熱炉で加熱
した後、治具ごと成形型に移し、凹溝部2に対応する突
条を形成した金型を用いなどして、平面部1と凹溝部2
の成形圧に差を付けることにより、能率良く成形でき
る。
ラス繊維マットの一部の表面と断面を示すもので、図1
Bに示すように、ガラス繊維マットの表面1に升目状の
凹溝2をプレスして形成する。図1BのX−X線の断面
を示す図1Aにおいて、プリフォームガラス繊維マット
の平面部1の厚さをT、圧縮成形された凹溝部2のある
部分のマットの厚さをtとすると、例えば、FRP製品
の板厚が2.5mmである場合、プリフォームガラス繊
維マットの厚さTを製品の厚さと等しく2.5mmに、
tが1.5mmとなるように、プレスで成形する。この
プリフォームガラス繊維マットの成形は、ガラス繊維マ
ット素材の周りを治具で保持し、遠赤外線加熱炉で加熱
した後、治具ごと成形型に移し、凹溝部2に対応する突
条を形成した金型を用いなどして、平面部1と凹溝部2
の成形圧に差を付けることにより、能率良く成形でき
る。
【0010】図1に示すプリフォームガラス繊維マット
は、平面部1と凹溝部2とでは圧縮率が異なり、凹溝部
部2の厚さtに強く圧縮された部分でガラス繊維の密度
が大となり、その周りに圧縮率の低い厚さの大きい平面
部1があるので、プリフォームガラス繊維マットの剛性
が増し、形状が保持される。このプリフォームしたガラ
ス繊維マットをRTM成形型にセットすると、マットの
平面部1の厚さTは、製品の厚さと等しいので、成形型
のキャビティ内一杯に充填される。樹脂を注入したとき
に、プリフォームガラス繊維マットの大部分を占める平
面部1の密度が低く、また表面に凹溝部2があるので樹
脂が流れ易く、圧力損失が少なくなって樹脂の注入時間
が短くなり、生産性が向上する。プリフォームガラス繊
維マット内を樹脂が流れ易いので、樹脂の含浸が十分に
行われ、ショートと呼ばれる樹脂の充填不足による成形
不良も少なくなる。更に、製品に樹脂リッチ層ができな
いので、製品強度が低下する恐れもない。
は、平面部1と凹溝部2とでは圧縮率が異なり、凹溝部
部2の厚さtに強く圧縮された部分でガラス繊維の密度
が大となり、その周りに圧縮率の低い厚さの大きい平面
部1があるので、プリフォームガラス繊維マットの剛性
が増し、形状が保持される。このプリフォームしたガラ
ス繊維マットをRTM成形型にセットすると、マットの
平面部1の厚さTは、製品の厚さと等しいので、成形型
のキャビティ内一杯に充填される。樹脂を注入したとき
に、プリフォームガラス繊維マットの大部分を占める平
面部1の密度が低く、また表面に凹溝部2があるので樹
脂が流れ易く、圧力損失が少なくなって樹脂の注入時間
が短くなり、生産性が向上する。プリフォームガラス繊
維マット内を樹脂が流れ易いので、樹脂の含浸が十分に
行われ、ショートと呼ばれる樹脂の充填不足による成形
不良も少なくなる。更に、製品に樹脂リッチ層ができな
いので、製品強度が低下する恐れもない。
【0011】次に別の実施例について説明する。図2
は、凹溝部の形状を異ならせたもので、図2Aは凹溝部
2を三角状に連続して形成したものであり、この凹溝は
六角形状にしても良い。図2Bは凹溝部を縦横の凹溝部
2Bをそれぞれ不連続に形成したものである。圧縮成形
する凹溝部の形状は、プリフォームしたガラス繊維マッ
トの剛性が増加し、その形状が保持できるものであれば
任意の形状が採用できる。また、凹溝部は、FRP製品
の裏側面を形成する面に設けるのが好ましいが、製品に
よっては、表側又は両面に設けるようにしても良い。
は、凹溝部の形状を異ならせたもので、図2Aは凹溝部
2を三角状に連続して形成したものであり、この凹溝は
六角形状にしても良い。図2Bは凹溝部を縦横の凹溝部
2Bをそれぞれ不連続に形成したものである。圧縮成形
する凹溝部の形状は、プリフォームしたガラス繊維マッ
トの剛性が増加し、その形状が保持できるものであれば
任意の形状が採用できる。また、凹溝部は、FRP製品
の裏側面を形成する面に設けるのが好ましいが、製品に
よっては、表側又は両面に設けるようにしても良い。
【0012】
【発明の効果】本発明は、プリフォームガラス繊維マッ
トの成形が容易であり、これを用いてFRP製品を成形
する際に樹脂の流れが容易となり、生産性が向上すると
ともに成形不良が少なくなる。また、製品に樹脂リッチ
層ができないので、製品強度が低下する恐れもない。
トの成形が容易であり、これを用いてFRP製品を成形
する際に樹脂の流れが容易となり、生産性が向上すると
ともに成形不良が少なくなる。また、製品に樹脂リッチ
層ができないので、製品強度が低下する恐れもない。
【図1】本発明の一実施例の一部平面図と断面図。
【図2】他の実施例の一部平面図。
【図3】成形型の断面図。
【図4】従来の製品の一部断面図。
【図5】従来の強化用マットの一部拡大図。
1 プリフォームガラス繊維マットの平面部 2,2B プリフォームガラス繊維マットの凹溝部 6 強化マット層 7 樹脂リッチ層
Claims (1)
- 【請求項1】 成形型の成形部に強化用繊維をセット
し、該成形部に樹脂を注入して両面が平面状の板状FR
P製品を成形するのに使用するプリフォームガラス繊維
マットであって、該プリフォームガラス繊維マットは、
ガラス繊維マット素材を圧縮成形により前記板状FRP
製品と同じ厚さで、その少なくとも一表面側に凹溝部を
予備成形したことを特徴とするプリフォームガラス繊維
マット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29782391A JP3223541B2 (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | プリフォームガラス繊維マット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29782391A JP3223541B2 (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | プリフォームガラス繊維マット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0584741A JPH0584741A (ja) | 1993-04-06 |
JP3223541B2 true JP3223541B2 (ja) | 2001-10-29 |
Family
ID=17851623
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29782391A Expired - Fee Related JP3223541B2 (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | プリフォームガラス繊維マット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3223541B2 (ja) |
-
1991
- 1991-09-27 JP JP29782391A patent/JP3223541B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0584741A (ja) | 1993-04-06 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |