JP3223071B2 - 材料片供給方法および材料片の製造方法 - Google Patents

材料片供給方法および材料片の製造方法

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JP3223071B2 JP11203495A JP11203495A JP3223071B2 JP 3223071 B2 JP3223071 B2 JP 3223071B2 JP 11203495 A JP11203495 A JP 11203495A JP 11203495 A JP11203495 A JP 11203495A JP 3223071 B2 JP3223071 B2 JP 3223071B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、材料から材料片を切り
出して供給するための材料片供給方法および装置、なら
びに、それに付随する材料片切り出し方法、材料片の製
造方法、接続用材料供給体および材料片取り出し器に係
り、特に、半導体素子等の、多数で高密度の電極が配置
された電子回路装置に対して、その電極に接続用の材料
を供給する材料片供給方法およびその装置、ならびに、
それに付随する材料片切り出し方法、材料片の製造方
法、接続用材料供給体および材料片取り出し器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の高密度化が進み、図8に示
したように、はんだ接続に供するはんだバンプ1をその
電極上に有するチップ状の半導体素子2が開発されてい
る。このような半導体素子2の接続方法として、図9に
示すように、半導体素子2を、配線基板3の表面の電極
4に対向させ、上記はんだバンプ1を介して接続する方
法がある。この方法は、高密度実装、歩留まりの高い一
括接続に適することから、その応用が拡大している。
【0003】上記のような多ピン高密度化、狭ピッチ化
が進んだ半導体素子の電極にはんだバンプ材料を供給す
る方法として、特開平1−194439号公報に記載さ
れた技術がある。この技術は、電極上にはんだを供給す
る方法として、はんだをフォトレジスト膜を用いたリフ
トオフ技術を用いて形成する方法である。つまり、半導
体素子の電極上を含む全表面にフォトレジスト膜を塗布
し、ベーク後、現像によって電極上のフォトレジスト膜
を除去して開口部を形成する。次に、前記フォトレジス
ト膜上および開口部内の電極にはんだを蒸着した後、前
記フォトレジスト膜を剥離液で剥離除去し、開口部内の
はんだを残存させて、はんだの突起電極を形成すると共
に、フォトレジスト膜上のはんだを除去する。
【0004】上記と類似の、電極上にはんだを供給する
方法として、メタルマスクを用いて蒸着されたはんだを
用いて、はんだの突起電極を形成する方法もある。
【0005】電極上にはんだを供給する方法の他の例と
して、特開平3−225832号公報に記載された技術
がある。図10は、その構造概略図である。この技術
は、電極上にはんだを供給する方法として、電極と同配
列ではんだボ−ル5が入るべき穴があいているガラス治
具6に、はんだボールを供給、整列させて供給を行う方
法および装置である。このガラス治具6は、ガラス基板
で構成され、このガラス基板は、その両面で径が異なる
多数の貫通穴を有し、この貫通穴の一方の面側の径は、
はんだボールを装着可能な径(大きい径)となってい
る。この方法は、はんだボ−ル5を収容しているストッ
カー7と、このストッカー7からガラス治具6の大きな
径の全穴にはんだボール5が入るために必要な数量分だ
けに、はんだボール5を分ける供給部8と、ガラス基板
の上部面に密着を可能にする機構、および、一定の容積
をもつホッパー9を有する振り込みヘッド部10と、上
記ガラス基板の穴に入り余ったはんだボールを回収する
ために吸引手段と接続している容器を有する回収部11
と、各部に使用される圧縮エア圧をコントロールする手
段と、各部の各動作を電気的にコントロールする制御系
で構成している。
【0006】電極上に接続用材料を供給する方法の他の
例として、特開昭63−301535号公報に記載され
た技術がある。図11は、その方法を示す概略図であ
る。この技術は、電極上に合金材料を供給する方法とし
て、細い合金ワイヤー12の先端を電気トーチ13で加
熱してボール14を形成し、そのボール14を電極15
の表面に接着させた状態で合金ワイヤーを引っ張ること
により、ボール14を該電極15に供給する方法であ
る。
【0007】電極上に接続用材料を供給する方法の他の
例として、特開平5−291260号公報に記載の技術
がある。この技術では、ツールの内部に昇降可能なヒー
ターブロックを有するボンディングツールと、Au、A
l、はんだ等を厚さ10μm〜50μmのリボン状にし
た金属薄膜とを用いる。すなわち、ヒーターブロックに
より加熱されたボンディングツールで、リボン状の金属
薄膜を、半導体集積回路のチップの電極パッドに加圧す
ることにより、金属薄膜を打ち抜き、電極パッド上にバ
ンプを形成する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】近年、半導体素子の高
密度化に伴って、その表面に形成された電極の高密度多
数化が進み、前記電極に接続用の材料を供給するための
簡便な材料片供給装置の開発が望まれている。そこで、
このような観点から、上記従来の技術について検討す
る。
【0009】特開平1−194439号公報に開示され
る方法は、フォトレジスト膜の開口部に蒸着したはんだ
を残しながら剥離することにより、はんだを供給するた
めのフォトリソグラフ工程が必要である。すなわち、エ
ッチング、蒸着および剥離工程での高度なプロセス制御
が必要である。
【0010】特開平3−225832号公報に開示され
る方法は、はんだボールに対して、治具の適当な動作条
件および形状を複雑に調整する必要があり、取り扱いが
難しい。今後、ますます微細化する半導体の電極ピッチ
に対して、直径0.2mm以下のはんだボールをエアー
の圧力のみで制御するのは、困難となるであろう。
【0011】特開昭63−301535号公報に開示さ
れる方法では、高密度多数の電極に対しては、材料片供
給のための時間がかかりすぎる。また供給時に押圧が必
要となり、電極下面の素子を損傷してしまうという問題
がある。
【0012】特開平5−291260号公報に記載の技
術は、リボン状の金属薄膜であるはんだをヒーターブロ
ックで加熱しつつ、打ち抜く。ところで、半導体集積回
路等の半導体素子の電極に接続用材料を供給するには、
微細な構造の装置が必要である。しかし、この公報に
は、そのための構造が具体的に開示されていない。すな
わち、ヒータブロックを加熱するための熱源が必要とな
るが、それが示されていない。また、ヒータブロックの
外側にある型に熱が伝導して、扱いにくいと考えられる
が、その対策も示されていない。この従来の技術では、
接続用材料片供給のための微細な構造体を実現すること
は、困難と思われる。
【0013】本発明の目的は、高度なプロセスあるいは
複雑な調整を要せずに稼動でき、しかも、材料から材料
片を切り出して、供給対象の必要な供給先のみに材料片
を供給することができる材料片供給方法および装置、な
らびに、それに付随する材料片切り出し方法、材料片の
製造方法、接続用材料供給体および材料片取り出し機構
を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を達成する
ため、次に述べる本発明の各態様が提供される。
【0015】本発明の第1の態様によれば、膜状材料か
ら材料片を切り出して供給するための材料片供給方法に
おいて、基板上に膜状材料を予め形成しておき、この膜
状材料に、型を押しつけて目的の形状に切れ目を設け
て、切り出すべき材料片を形成し、切れ目を形成された
材料片を基板から剥離して保持し、その材料片を供給す
べき対象の目的位置に相対移動させ、その目的位置にお
いて、材料片を対象に付着させることを特徴とする材料
片供給方法が提供される。
【0016】上記材料片の形成は、筒状に形成された型
を用い、その先端を膜状材料に押しつけて切れ目を設け
ることによって行ない、上記材料片の剥離および保持
は、針状体を用い、これを、膜状材料の材料片となるべ
き位置に突き刺し、この状態で、針状体を基板から遠ざ
けることによって行なうことができる。上記針状体の材
料片への突き刺しは、例えば、材料片の形成前に行なう
ことができる。
【0017】また、上記材料片の形成、剥離および保持
は、筒状に形成された型を用い、その先端を膜状材料に
押しつけて切れ目を設けて材料片を形成すると共に、型
先端部内に材料片を収容して保持した状態で、型を基板
から遠ざけることによっても行なうことができる。この
場合、材料片の対象への付着は、保持している材料片
を、型先端部内から材料片を押し出すと共に、対象に押
し当てることにより行なうことができる。
【0018】上記材料は、例えば、物体の接続に用いら
れる接続用材料とすることができる。より具体的には、
接続用の金属であり、例えば、はんだとすることができ
る。
【0019】本発明の第2の態様によれば、膜状材料か
ら材料片を切り出す方法において、針状体を用いて、こ
れを、予め基板上に形成された膜状材料の切り出し位置
に突き刺す工程と、この膜状材料に、型を押しつけて目
的の形状に切れ目を設けて、切り出すべき材料片を形成
する工程と、この状態で、針状体を基板から遠ざけて、
材料片を基板から剥離する工程とを有することを特徴と
する材料片切り出し方法が提供される。
【0020】本発明の第3の態様よれば、基板上に、目
的の材料片を構成する材料の薄膜を成膜し、この膜状材
料に、型を押しつけて目的の形状に切れ目を設けて、切
り出すべき材料片を形成し、切れ目を形成された材料片
を基板から剥離することを特徴とする材料片の製造方法
が提供される。
【0021】本発明の第4の態様によれば、物体の接続
に用いられる接続用材料を供給するための接続用材料供
給体において、基板と、この基板上に成膜された接続用
材料からなる膜状材料とを有することを特徴とする接続
用材料供給体が提供される。
【0022】ここで、基板としては、供給すべき対象と
同じ基板、例えば、半導体基板を用いることができる。
また、上記膜状材料は、第1の層、および、これとは異
なる物質からなる第2の層の少なくとも2層を順次成膜
して形成することができる。第2の層の物質は、第1の
層の材料の酸化を防ぐものとすることができる。
【0023】本発明の第5の態様によれば、基板上に膜
状に形成された膜状材料から材料片を取り出して供給す
るための材料片供給装置において、膜状材料の一部から
目的の輪郭形状を持つ材料片を切り出して保持するため
の材料片取り出し機構と、上記材料片取り出し機構を、
膜状材料の材料片切り出し位置と、切り出した材料片を
供給すべき対象の供給先位置との間で相対的に移動させ
る移動機構と、上記材料片取り出し機構を、材料片切り
出し位置および対象の供給先位置に対し、それぞれ当接
させ、および、それから離間させるための相対変位を行
なうための変位駆動機構とを備えることを特徴とする材
料片供給装置が提供される。
【0024】ここで、上記材料片取り出し機構は、膜状
材料の一部に、目的の輪郭形状の切れ目を設けて材料片
を形成し、その材料片を基板から剥離して、保持するた
めの、少なくとも1の材料片取り出し器を有することが
できる。この材料片取り出し器は、膜状材料に圧接され
て、材料片の切り出し対象部分に、材料片の外周形状の
切れ目を形成する切り取り器と、上記切り取り器によっ
て形成された切れ目により囲まれる材料片を基板から剥
離して保持する材料保持器とを有する構成とすることが
できる。上記切り取り器は、例えば、筒状体で構成され
る。また、上記材料保持器は、例えば、筒状体内を出没
自在に収容され、尖端に、材料片を突き刺すための針部
を有する構成とすることができる。
【0025】上記材料片取り出し器は、材料片の切り取
りおよび保持を行なう筒状体で構成されることができ
る。この場合、筒状体に保持される材料片を、筒状体か
ら押し出すための押出し器をさらに備えることができ
る。
【0026】上記第5の態様は、上記移動機構と変位駆
動機構の動作を制御する制御装置をさらに備えることが
できる。
【0027】本発明の第6の態様によれば、供給対象に
材料片を供給する材料片供給装置において、膜状材料を
その基板と共に、相対変位自在に支持する材料支持系
と、材料片供給対象を相対変位自在に支持する対象支持
系と、膜状材料の一部から目的の輪郭形状を持つ材料片
を切り出して保持するための複数の材料片取り出し器を
有する材料片取り出し機構と、上記複数の材料片取り出
し機構を保持すると共に、複数の材料片取り出し器を、
材料支持系と対象支持系との間を移動させる移動機構
と、上記材料支持系、対象支持系および移動機構の動作
を制御する制御系とを備え、各材料片取り出し器は、膜
状材料の一部に目的の輪郭形状の切れ目を設けて材料片
を形成し、その材料片を基板から剥離して、保持するこ
とを特徴とする材料片供給装置が提供される。
【0028】本発明の第7の態様によれば、供給対象に
材料片を供給する材料片供給装置において、膜状材料を
その基板と共に、相対変位自在に支持する材料支持系
と、材料片供給対象を相対変位自在に支持する対象支持
系と、膜状材料の一部から目的の輪郭形状を持つ材料片
を切り出して保持するための材料片取り出し器を有する
材料片取り出し機構と、膜状材料の一部に、目的の輪郭
形状の切れ目を設けて材料片を形成し、その材料片を基
板から剥離して、保持するための材料片取り出し機構
と、上記材料片取り出し機構を保持すると共に、材料片
取り出し器を、材料支持系と対象支持系との間を移動さ
せる移動機構と、上記材料支持系、対象支持系および移
動機構の動作を制御する制御系とを備え、上記材料片取
り出し器は、膜状材料の一部に目的の輪郭形状の切れ目
を設けて材料片を形成し、その材料片を基板から剥離し
て、保持することを特徴とする材料片供給装置が提供さ
れる。
【0029】本発明の第8の態様によれば、膜状材料の
一部に、目的の輪郭形状の切れ目を設けて材料片を形成
し、その材料片を基板から剥離して、保持するための材
料片取り出し器において、膜状材料に圧接されて、材料
片の切り出し対象部分に、材料片の外周形状の切れ目を
形成する切り取り器と、上記切り取り器によって形成さ
れた切れ目により囲まれる材料片を基板から剥離して保
持する材料保持器とを有することを特徴とする材料片取
り出し機構が提供される。
【0030】
【作用】本発明は、材料の供給に際し、膜状の材料を用
いる。そのために、基板上に膜状材料を予め形成してお
く。この膜状材料は、例えば、物体接続に用いる材料、
具体的には、例えば、はんだの膜を基板上に成膜する。
この膜状材料から、供給すべき材料片が形成される。材
料片は、膜状材料に、材料片取り出し器の切り取り器
(型)を押しつけて目的の形状に切れ目を設けて形成さ
れる。
【0031】次に、材料片取り出し器の材料保持器によ
り、切れ目を形成された材料片を基板から剥離して保持
する。この剥離は、例えば、材料保持器により材料片を
突き刺して、この状態で材料保持器を基板から遠ざける
ことにより行なうことができる。この状態で、その材料
片を供給すべき対象の目的位置に相対移動させる。この
移動は、例えば、二次元平面内で行なわれ、材料片取り
出し器が材料片を保持して、移動機構により目的位置ま
で相対的移動することにより行なわれる。
【0032】そして、対象の目的位置において、材料片
を対象に付着させる。材料片の付着は、材料片を対象に
押し当てることにより行なう。さらに、具体的には、例
えば、対象の目的位置に、予め粘着物質、例えば、フラ
ックス等を塗布しておくことにより、材料片の付着を容
易にすることができる。また、対象の目的位置で、材料
片を溶融させてもよい。
【0033】このようにすることにより、材料片を膜状
材料から切り取り、対象の目的位置に付着させることが
できる。この際、材料片を形成する位置を指定すること
により、材料片を膜状材料から無駄を少なくして形成す
ることができる。
【0034】また、膜状材料の層状構造を保持したま
ま、電極へ材料片(接続用材料片)の供給が可能であ
る。これは、例えば、接続用材料として高温はんだを用
いる場合に、酸化を極力防止するために好適である。す
なわち、鉛を蒸着した後、その表面に錫を蒸着すること
により、錫の緻密で薄い酸化錫膜により、酸化の進行を
防ぎ、かつ、錫と電極材料との直接反応を防ぐことがで
きる。
【0035】また、本発明の材料片供給装置は、半導体
素子の電極に、はんだ等を供給する場合には、高い密度
で電極が構成されるので、ウエハ検査装置と同様の精度
が要求される。本発明では、材料片の切り出し、剥離お
よび保持を行なうための材料片取り出し機構を用いてい
るので、それを、ウエハ検査装置のプローバと置き換え
ることにより、ウエハ検査装置と同様の機構を用いて、
材料片供給装置を構成することができる。これにより、
ウエハ検査装置と同様の精度が可能となる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0037】図1、図2および図12は、それぞれ本発
明に係る材料片供給装置の実施例を示し、それらの要部
を示す説明図である。図3ないし図7は、そのうちの材
料片取り出し機構を構成する材料片取り出し器(プロー
ブ)の詳細を示す。先ず、全体的な接続材料供給装置の
構成を、図1、図2および図12を参照して、それぞれ
について説明する。なお、以下の各実施例では、材料と
して、半導体素子の電極の接続に用いるための接続用材
料の材料片を供給する例について説明する。具体的に
は、はんだを供給する場合を例として説明する。なお、
本発明は、これに限られないことはもちろんである。
【0038】図1に示す材料片供給装置は、半導体装置
の製造におけるウエハプローバのプローバの基本構成と
同様の機構を用いて構成されている。すなわち、この装
置は、試料支持系120と、プローブ系100と、駆動
制御系150とで構成される。試料支持系120は、例
えば、接続用材料として、半導体ウエハ40上に鉛およ
び錫を、この順に蒸着して、第1層24a、第2層24
bを成膜した膜状材料24を有する接続用材料供給体4
2を支持すると共に、複数の電極パッド27が形成され
ている半導体ウエハ41を支持する。プローブ系100
は、接続用材料供給体42の膜状材料24に、後述する
材料片取り出し器(プローブ)23を押し当てて、材料
片25の形成、剥離および保持を行い、該プローブ23
で切り取られて保持された材料片25を、前記半導体ウ
エハ41の電極パッド27に押し当てて供給する。駆動
制御系150は、試料支持系120の動作を制御する。
【0039】ここで、膜状材料24において、第2層と
して錫を用いることにより、第1層の鉛の酸化を防ぐ効
果がある。この例では、2層構造としたが、これに限定
されないことはもちろんである。例えば、1層でも、ま
た、3層以上でもよい。
【0040】試料支持系120は、半導体ウエハ40お
よび41が着脱自在に載置される、ほぼ水平に設けられ
た試料台122と、この試料台122を支持する、垂直
に配置される昇降軸124と、この昇降軸124を昇降
駆動する昇降駆動部125と、この昇降駆動部125を
支持するX−Yステージ126とで構成される。この試
料支持系120は、プローブ23を材料片の切り出し位
置と供給先位置との間を相対移動させる移動機構と、プ
ローブ23を半導体ウエハ40および41に近接させる
と共に、それから離間させるための相対変位を行なわせ
る変位駆動機構を構成する。
【0041】X−Yステージ126は、筐体127の底
面上に固定される。昇降駆動部125は、例えば、ステ
ッピングモータなどからなる。X−Yステージ126の
水平面内における移動動作と、昇降駆動部125による
上下動などを組み合わせることにより、試料台122の
水平および垂直方向における位置決め動作が行われるも
のである。また、試料台122には、図示しない回動機
構が設けられており、水平面内における試料台122の
回動変位が可能にされている。
【0042】プローブ系100は、試料台122の上方
に配置され、筐体127の上面側に、取付台102を介
して取り付けられている。すなわち、当該試料台122
に平行に対向する姿勢で複数のプローブ23を有する材
料片取り出し機構101が設けられる。この材料片取り
出し機構101には、プローブ23と、チューブ位置決
め用穴あけ基板29および緩衝層31および上部押え板
30とが一体的に設けられている。
【0043】前記プローブ23は、一端にストッパ28
を設けたチューブ20と、該チューブ内に摺動自在で、
ばね21の弾性力にて常に先端部がチューブ内から外方
に突出する先端が尖ったプランジャー22とを有する。
プランジャー22は、その先端22aが尖った形態を有
する。すなわち、プランジャー22は、針状体を構成す
る。そして、この先端22aで材料片25を保持する。
なお、図3にも、同様のプローブ23を示す。
【0044】駆動制御系150は、試料支持系120の
各駆動部のアクチュエータに制御信号を送って、それら
を駆動させて、試料支持系120の動作を制御する。す
なわち、駆動制御系150は、内部にコンピュータを備
え、ケーブル151を介して、昇降駆動部125、X−
Yステージ126および回動機構のそれぞれについての
動作を制御する。また、駆動制御系150は、操作部1
52を備え、駆動制御に関する各種指示の入力の受付、
例えば、手動操作の指示を受け付ける。
【0045】以下、図1に示す材料片供給装置を用い
て、材料片を供給する方法について説明する。
【0046】試料台122の上に、材料片の供給源とな
る接続用材料供給体42の半導体ウエハ40、および、
材料片が供給される対象である半導体ウエハ41を固定
し、X−Yステージ126および回動機構を用いて、該
半導体ウエハ40に形成された膜状材料24を、材料片
取り出し機構101に形成されたプローブ23の直下に
位置決めするため、調整する。その後、駆動制御系15
0は、昇降駆動部125を作動させ、試料台122を所
定の高さまで上昇させることによって、複数のプローブ
23の各々の先端22aを半導体ウエハ40に形成され
た膜状材料24に所定圧で接触させる。次に、駆動制御
系150は、昇降駆動部125を作動させ、試料台12
2を所定の高さまで下降させる。このとき、複数のプロ
ーブ23の各々の先端22aに突き刺さった状態で材料
片25が剥離され、そのまま保持される。その後、X−
Yステージ126および回動機構を用いて、前記半導体
ウエハ41に形成された電極パッド27を、先端に材料
片25を保持させた前記プローブ23の直下に位置決め
するため、調整する。その後、駆動制御系150は、昇
降駆動部125を作動させ、試料台122を所定の高さ
まで上昇させることによって、複数のプローブ23の各
々の先端に保持させた材料片25を半導体ウエハ41に
形成された複数の電極パッド27に所定圧で接触させ
る。次に、駆動制御系150は、昇降駆動部125を作
動させ、試料台122を所定の高さまで下降させること
によって、複数の電極パッド27の表面に材料片25を
付着させる。
【0047】ここまでは、操作部152からの操作指示
に従って、駆動制御系150により実行される。なお、
これらの位置決め等の調整を自動的に行なうようにして
もよい。例えば、半導体ウエハ40および41に基準位
置のマークを予め付しておき、これを読み取り装置で読
み取って、座標の原点をそれぞれ設定するようにして行
なうことができる。この場合、電極の位置は、予め設計
データを受け取ることにより、駆動制御部150におい
て既知となる。
【0048】なお、材料片の形成、剥離、保持、およ
び、付着については後述する(図3参照)。
【0049】図2は、本発明の材料片取り出し機構を用
いた他の一実施例である材料片供給装置の要部を示す説
明図である。
【0050】本実施例において、材料片供給装置は、半
導体装置の製造におけるウエハプローバと同様の基本構
成を用いて構成されている。すなわち、この材料片供給
装置は、上記図1に示した試料支持系120が、接続用
材料供給体42を支持するための材料支持系121a
と、複数の電極パッド27が形成されている半導体ウエ
ハ41を支持するための対象支持系121bとに二分さ
れ、それぞれが独立に制御される点、および、対象支持
系121b側に、対象の半導体ウエハ41の温度制御を
行うための温度制御系170がさらに加わった点におい
て、図1に示した材料片供給装置と異なる。その他の点
は、上記図1に示した装置と共通する。そこで、ここで
は、相違点を中心に説明する。
【0051】材料支持系121aは、半導体ウエハ40
が着脱自在に載置されるほぼ水平に設けられた試料台1
22aと、この試料台122aを支持する、垂直に配置
される昇降軸124aと、この昇降軸124aを昇降駆
動する昇降駆動部125aと、この昇降駆動部125a
を支持するX−Yステージ126aとで構成される。X
−Yステージ126aは、筐体127の上に固定され
る。昇降駆動部125aは、例えば、ステッピングモー
タなどからなる。X−Yステージ126aの水平面内に
おける移動動作と、昇降駆動部125aによる上下動な
どを組み合わせることにより、試料台122aの水平お
よび垂直方向における位置決め動作が行われるものであ
る。また、試料台122aには、図示しない回動機構が
設けられており、水平面内における試料台122aの回
動変位が可能にされている。
【0052】試料台122aの上方には、プローブ系1
00が配置される。すなわち、当該試料台122aに平
行に対向する姿勢で材料片取り出し機構101が設けら
れる。この材料片取り出し機構101には、材料片25
を保持するプランジャー22を有するプローブ23と、
チューブ位置決め用穴あけ基板29および緩衝層31お
よび上部押え板30が一体的に設けられている。
【0053】対象支持系121bは、前記材料支持系1
21aと同様な構成であり、半導体ウエハ41が着脱自
在に載置されるほぼ水平に設けられた試料台122b
と、この試料台122bを支持する、垂直に配置される
昇降軸124bと、この昇降軸124bを昇降駆動する
昇降駆動部125bと、この昇降駆動部125bを支持
するX−Yステージ126bとで構成される。
【0054】駆動制御系150は、材料支持系121a
および対象支持系121bの各駆動部のアクチュエータ
に制御信号を送って、その動作を制御する。すなわち、
駆動制御系150は、内部にコンピュータを備え、ケー
ブル151を介して、材料支持系121aおよび対象支
持系121bの動作を制御する。また、駆動制御系15
0は、操作部152を備え、駆動制御に関する各種指示
の入力の受付、例えば、手動操作の指示を受け付ける。
【0055】温度制御系170は、試料台122bに装
着されたヒータ部171と、このヒータに通電すると共
に、通電量を制御して温度を管理する温度制御器172
と、図示しない温度センサとを有する。温度制御器17
2は、温度センサからの温度情報と、設定温度とを比較
して、目的の温度となるよう、ヒータ部171の通電量
を制御する。
【0056】本実施例の材料片供給装置の動作について
は、図1に示す試料支持系120が、本実施例である第
2図の材料支持系121aおよび対象支持系121bと
して独立に動作すること以外は、図1に示す動作と同様
であるため、説明を省略する。なお、必要に応じて、対
象支持系121bの半導体ウエハ41を、温度制御系1
70により、適度に加熱して半導体ウエハ41の表面に
形成された電極パッド27に供給した材料片25を溶着
してもよい。
【0057】図12は、本発明の他の実施例である材料
片供給装置の要部を示す説明図である。図12に示す材
料片供給装置は、フラクスチャーレステスタ(ムービン
グプローブテスタ)と同様に、3次元の変位を行なうこ
とができるヘッドを、材料片取り出し機構として備え
る。この材料片供給装置は、ヘッドが自在に駆動して、
材料片の形成、剥離、保持および付着の各動作を行なう
構成としたものである。
【0058】この装置は、試料支持系220と、プロー
ブ系200と、駆動制御系250と、温度制御系170
とを備える。
【0059】試料支持系220は、例えば、半導体ウエ
ハ40上に、鉛および錫を蒸着して成膜された膜状材料
24を形成した接続用材料供給体42を支持すると共
に、複数の電極パッド27が形成されている半導体ウエ
ハ41を支持する。プローブ系200は、接続用材料供
給体に後述する材料片取り出し機構の一例であるプロー
ブ23を押し当てて膜状材料24から材料片25の形
成、剥離、保持および付着を行い、該プローブ先端に切
り取られて保持された材料片25を、前記半導体ウエハ
41の電極パッド27に押し当てて供給する。駆動制御
系250は、プローブ系200の動作を制御する。
【0060】プローブ系200は、材料片取り出し機構
(ヘッド)201と、このヘッドを3次元に変位させる
ヘッド駆動機構202とを有する。
【0061】前記材料片取り出し機構201は、例え
ば、一端にストッパ28を設けたチューブ20と、該チ
ューブ20内に摺動自在で、ばね21の弾性力にて常に
先端部がチューブ内から外方に突出するプランジャー2
2からなるプローブ23と、該プローブ23を挿入して
保持するためのチューブ位置決め用穴あけ基板29と、
上部押え板30と、チューブ位置決め用穴あけ基板29
と上部押え板30との間に配置される緩衝層31とを設
けて構成される。プランジャー22には、針状の尖った
先端22aを有する。
【0062】ヘッド駆動機構202は、上記上部押え板
30を支持する、垂直に配置される昇降軸224と、こ
の昇降軸224を昇降駆動する昇降駆動部225と、こ
の昇降駆動部225を支持するX−Yステージ226と
で構成される。X−Yステージ226は、筐体127に
固定される。昇降駆動部225は、例えば、ステッピン
グモータなどからなる。X−Yステージ226の水平面
内における移動動作と、昇降駆動部225による上下動
などを組み合わせることにより、上部押え板30を介し
て、プローブ23の水平および垂直方向における位置決
め動作が行われるものである。すなわち、ヘッド駆動機
構202は、移動機構および変位駆動機構として機能す
る。
【0063】試料支持系220は、プローブ23の下方
の、プローブ走査範囲に配置される。試料支持系220
は、当該プローブ23に対向して半導体ウエハ40およ
び41が着脱自在に配置される試料台122aおよび1
22bを有する。この試料台122aおよび122b
は、筐体127の底面に設置される。
【0064】温度制御系170は、図2に示すものと同
様の構成を有し、同様に動作する。すなわち、温度制御
系170は、試料台122bに装着されたヒータ部17
1と、このヒータに通電すると共に、通電量を制御して
温度を管理する温度制御器172と、図示しない温度セ
ンサとを有する。
【0065】駆動制御系250は、プローブ系200の
各駆動部のアクチュエータに制御信号を送って、その動
作を制御する。すなわち、駆動制御系250は、内部に
コンピュータを備え、ケーブル251を介して、試料支
持系220の動作を制御する。また、駆動制御系250
は、操作部252を備え、駆動制御に関する各種指示の
入力の受付、例えば、手動操作の指示を受け付ける。
【0066】以下、本実施例の材料片供給装置の動作に
ついて説明する。試料台122aおよび122bの上
に、半導体ウエハ40および41を固定し、X−Yステ
ージ226を用いて、プローブ23を、該半導体ウエハ
40に形成された膜状材料24の直上に位置決めするた
め、調整する。その後、駆動制御系250は、昇降駆動
部225を作動させ、プローブ23を所定の高さまで下
降させることによって、プローブ23の先端を半導体ウ
エハ40に形成された膜状材料24に所定圧で接触させ
る。この時、材料片25を形成する。さらに、駆動制御
系250は、昇降駆動部225を作動させ、プローブ2
3を所定の高さまで上昇させることによって、材料片2
5をプランジャー先端22aに突き刺した状態で剥離
し、これを保持する。
【0067】次に、X−Yステージ226を用いて、先
端に材料片25を保持させた前記プローブ23を、前記
半導体ウエハ41に形成された電極パッド27の真上に
位置決めするため、調整する。その後、駆動制御系25
0は、昇降駆動部225を作動させ、プローブ23を所
定の高さまで下降させることによって、プローブ23の
先端に保持させた材料片25を半導体ウエハ41に形成
された電極パッド27に所定圧で接触させる。ついで、
駆動制御系250は、昇降駆動部225を作動させ、プ
ローブ23を所定の高さまで上昇させることによって、
電極パッド27の表面に材料片25を付着させる。
【0068】なお、必要に応じて、試料支持台122b
の半導体ウエハ41を、温度制御系170により、適度
に加熱して半導体ウエハ41の表面に形成された電極パ
ッド27に供給した材料片25を溶着してもよい。
【0069】上記で説明した実施例は、フラクスチャー
レステスタとして1個のプローブを用いた材料片供給装
置の例であるが、本発明は、これに限定されない。複数
のプローブを有するヘッドを自在に駆動して、材料片の
供給を行なうようにしてもよい。
【0070】以上説明した実施例によれば、膜状の接続
用材料から材料片を切り取って、これを目的位置に移動
させて、その位置の電極に材料片を押し当てて、該電極
に接続用材料を一括あるいは個別に供給することができ
る。また、任意の箇所に容易に接続用材料の供給が可能
になり、材料の無駄を少なくできる。
【0071】以下、本発明に関わる材料片供給装置で用
いられる材料片取り出し器の具体例について、図3−図
7を参照してさらに詳細に説明する。
【0072】図3に示す例は、任意の電極パッド27に
接続用の材料片25を供給する例である。この例では、
一端を絞ったチューブ20と、該チューブ内に摺動自在
で、ばね21の弾性力にて常に先端部がチューブ内から
外方に突出する先端が尖ったプランジャー22からなる
プローブ23が用いられる。
【0073】図3(a)では、プローブ23を、半導体
ウエハ等の基板40に、接続用材料を、第1層24aお
よび第2層24bのように薄膜状に積層して形成した該
膜状材料24に対向するように配置した第1の段階を示
す。例えば、接続用材料を薄膜状に形成するには、表面
が滑らかなシリコンウエハあるいはポリイミドなどを基
板40として使用して、この基板40の表面に、例え
ば、図13に示すように、鉛(第1層24a)および錫
(第2層24b)を成膜して、はんだ膜を形成する。こ
こで、鉛の上に錫を形成することにより、はんだ付けの
直前まで、錫が鉛の表面を覆って、錫表面の緻密な錫の
酸化膜により、鉛の酸化を防ぐことができる。
【0074】図3(b)は、前記プランジャー22を、
前記膜状材料24に所定圧で押し当てることにより、プ
ランジャー22の先端22aが、針状体として膜状材料
24に突き刺す、第2の段階を示す。この段階では、プ
ランジャー22の先端22aが、膜状材料24に挿入さ
れる。上記所定圧は、ばね21の弾性力と、変位ストロ
ークによって定まる。
【0075】図3(c)は、前記プローブ23を、さら
に押し当てることにより、チューブ20の先端開口部2
0aが膜状材料24につき当たって、膜内に、先端開口
部20aが挿入される、第3の段階を示す。この段階で
は、先端開口部20aが型となって、膜状材料24に、
材料片25の外周となる切れ目を形成する。すなわち、
膜状材料24から材料片25が切り分けられたことにな
る。
【0076】図3(d)は、前記プローブ23を引き上
げることにより、チューブ20により円筒状に切り取ら
れた材料片25が、基板40から剥離されて、保持され
る、第4の段階を示す。この状態では、チューブ20よ
り突出するプランジャー22の先端22aに、材料片2
5が突き刺さった状態で保持される。
【0077】図3(e)は、前記プランジャー22の先
端に材料片25が保持されたプローブ23を、半導体素
子26に形成された任意の電極パッド27に対向させ
る、第5の段階を示す。
【0078】図3(f)は、前記プランジャー22の先
端に保持された材料片25を、前記電極パッド27に押
し当てる第6の段階を示す。これにより、材料片25が
電極パッド27に付着される。
【0079】図3(g)は、前記プローブ23を引き上
げることにより、材料片25を電極パッド27上に残す
第7の段階を示す。
【0080】図3(h)は、前記材料片25を電極パッ
ド27上で適度に加熱することにより、材料片25をは
んだバンプとして電極パッド27に溶着した第8の段階
を示す。
【0081】なお、図3(e)に示す第5の段階で、必
要に応じて、例えば、図14に示すように、前記電極パ
ッド27表面にフラックス等の粘着性を有する材料27
aを塗布してもよい。
【0082】次に、接続用材料を供給するための他の供
給方法について、図4を参照して説明する。なお、図3
に示す工程と同じ工程については、説明を省略する。
【0083】図4(f)は、前記の第1図(a)から
(f)までの工程と同様の工程により、プランジャー2
2の先端に保持された材料片25を、電極パッド27に
押し当てる第6の段階を示す。
【0084】図4(g)は、前記電極パッド27を形成
した半導体素子26を加熱することにより、材料片25
をはんだバンプとして電極パッド27に溶着する第7の
段階を示す。
【0085】図4(h)は、半導体素子26の加熱を続
けながら、前記プローブ23を引き上げることにより、
供給した材料片25を電極パッド27に溶着した第8の
段階を示す。
【0086】次に、材料片の突き刺しを行なう針状体と
して機能するプランジャー22の先端22aの各種形状
の例について、図5を参照して説明する。図5は、プラ
ンジャー22の先端形状の代表例を示す断面図である。
【0087】先端22aは、膜状材料24の薄膜を突き
刺しやすい形状として、例えば、図5において(a)−
(e)に示すような形状とすることができる。また、電
極パッド27に供給後に、材料片25が離れやすくなる
ように、プランジャー22の先端22aについて被覆等
の加工を行なうことができる。例えば、プランジャー2
2の、少なくとも先端22aの表面を、ロジウム、イリ
ジウムなどで被覆することができる。また、ポリテトラ
フルオロエチレン、ポリイミドなどで被覆してもよい。
また、プランジャー22の少なくとも先端22aを、剥
離性のよい材料、例えば、プラスチック、セラミック、
ガラスなどにより形成してもよい。
【0088】次に、本発明の材料片取り出し機構のプロ
ーブ部分の他の実施例について、図6を参照して説明す
る。図6は、本発明の材料片取り出し機構のプローブ部
分の他の実施例の要部を示す断面図である。なお、図6
では、チューブ20の一端側のみを示すが、プローブと
しての基本構成は、例えば、図1、図3に示すものと同
様の構造を有する。従って、ここでは、特徴部分のみ説
明する。
【0089】図6(a)に示す例は、チューブ20の一
端にストッパ28を設け、チューブ位置決め用穴あけ基
板29と、上部押え板30との間に緩衝層31を設けた
材料片取り出し器である。緩衝層31として、例えば、
シリコンゴムを使用する。
【0090】図6(b)に示す例は、チューブ位置決め
用穴あけ基板29と、上部押え板30との間に緩衝層3
1を設け、チューブ20の一端に、固定プランジャー3
3を設けてある例である。すなわち、この固定プランジ
ャー33は、平坦部33aと、挿入部33bとで構成さ
れる。平坦部33aは、チューブ20の挿入用に絶縁基
板に形成されたスルーホール32の径よりも、若干大き
な外径を有する。挿入部33bは、チューブ20に挿入
されたとき、チューブ20の一部を外側から加圧して、
チューブ20の一部が食い込んだ状態で圧着される。前
記固定プランジャー33のチューブ20への接続は、レ
ーザ溶接、スポット溶接あるいは、はんだ接続などによ
ってもよい。
【0091】図6(c)または図6(d)に示す例は、
一端を絞ったチューブ20を挿入したチューブ位置決め
用穴あけ基板29と上部押え板30との間に、緩衝材3
7を注入して、チューブ20を固定した構造を持つ。
【0092】上記のように、必要に応じて、膜状材料に
対向する面と反対側に、シリコンゴムあるいはスポンジ
などで、緩衝層31あるいは緩衝材37を設けることに
より、プローブ23のチューブ20の先端位置の差によ
る個々のチューブ20の突出量の差を吸収することがで
きる。これにより、過度の力が、プローブ23および薄
膜を形成した基板40および半導体素子26に加わらな
いような構造とすることができる。
【0093】なお、これまで述べた例では、材料片取り
出し器(プローブ)を形成するための構成として、ばね
21によりプランジャー22を付勢する構造のスプリン
グプローブを用いている。しかし、本発明は、これに限
定されない。他の構造とすることもできる。例えば、膜
状材料を型抜きするための筒状の型材と、該型材の内部
から型抜きした材料を押し出すことができる機構とを有
する構成とすることもできる。
【0094】次に、接続用材料を供給するために用いら
れる材料片取り出し器の他の実施例について、図7を参
照して説明する。図7は、材料片取り出し器の他の実施
例の要部を示す断面図である。
【0095】図7に示す材料片取り出し器(プローブ)
は、筒状の型材としてチューブ34を用い、該チューブ
34の内部に、相対変位可能に設けられる押し出し棒3
5とで構成される。なお、図7の例では、チューブ34
が、押し出し棒35に沿って変位できるようになってい
る。
【0096】図7(a)は、チューブ34と、該チュー
ブ34内に摺動自在に挿入された押し出し棒35とから
なる材料片取り出し器36を、基板40に、接続用材料
を薄膜状に形成した該膜状材料24に対向するように配
置した第1の段階を示す。
【0097】図7(b)は、前記チューブ34を、前記
膜状材料24の薄膜に押し当てることにより、チューブ
34の先端34aが、薄膜に挿入される第2の段階を示
す。ここでは、チューブ34の先端34aが、その先端
34aを型として、膜状材料24に切れ目を形成して、
材料片25を切り分けている。
【0098】図7(c)は、前記チューブ34を引き上
げることにより、チューブ34の先端34aにより円板
状に切り取られた材料片25が、チューブ34の先端3
4a内で保持されて、基板40から剥離されている第3
の段階を示す。この段階では、剥離された材料片25
が、この状態で保持されつつ、供給対象の目的位置に移
動される。
【0099】図7(d)は、前記チューブ34内の先端
34a内で材料片25を保持している材料片取り出し器
36を、半導体素子26上に形成された任意の電極パッ
ド27に対向させる第4の段階を示す。
【0100】図7(e)は、前記押し出し棒35を、前
記チューブ34内の先端部に保持された材料片25に押
し当て、材料片25を前記チューブ34内から押し出す
ことにより、材料片25を前記電極パッド27に押し当
てる第5の段階を示す。
【0101】図7(f)は、材料片取り出し器36を引
き上げることにより、材料片25を電極パッド27上に
残す第6の段階を示す。
【0102】なお、図7(d)に示す第4の段階で、図
14で示すように、前記電極パッド27の表面に、フラ
ックス等の粘着性を有する材料27aを塗布するか、あ
るいは、図7(e)に示す第5の段階で、電極パッド2
7を形成した半導体素子26を加熱することにより、供
給した材料片25を電極パッド27に溶着してもよい。
【0103】
【発明の効果】本発明によれば、膜状材料から材料片を
切り取り、これを保持して供給対象の目的位置に押し当
てて、当該材料片をその位置に付着させることができ
る。これにより、目的の箇所のみに、材料片の供給が可
能になり、材料の無駄を少なくできる。
【0104】ウエハ検査の技術分野で用いられるウエハ
プローバの機構と同様の機構とすることができるので、
検査装置と同等の精度で、材料片の供給が行なえる。
【0105】また、必要に応じて接続用材料の層状構造
を保持したまま、電極へ接続用材料の供給が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の材料片取り出し機構を用いた材料片供
給装置の一実施例の要部を示す説明図である。
【図2】本発明の材料片取り出し機構を用いた材料片供
給装置の他の実施例の要部を示す説明図である。
【図3】(a)−(h)は、本発明で用いられる接続片
取り出し器の一例の構成および動作を示す断面図であ
る。
【図4】(f)−(h)は、本発明で用いられる接続片
取り出し器の構成および動作の他の例を示す断面図であ
る。
【図5】本発明で用いられる接続片取り出し器のプラン
ジャーの先端形状の各種形状例を示す断面図である。
【図6】本発明で用いられる材料片取り出し機構のチュ
ーブ取付部分の各種構造の例を示す断面図である。
【図7】本発明の材料片取り出し器の他の実施例の構造
の要部およびその動作を示す断面図である。
【図8】従来のはんだバンプを電極上に有する半導体素
子を示す斜視図である。
【図9】従来のはんだ溶融接続をした半導体素子の実装
状態を示す斜視図である。
【図10】従来のはんだボール装着装置の概要を示す系
統図である。
【図11】従来のワイヤーボンダを用いて合金ワイヤー
からボールを供給する装置の要部を示す断面図である。
【図12】本発明の材料片取り出し機構を用いた材料片
供給装置の他の実施例の要部を示す説明図である。
【図13】本発明において、材料を供給するために用い
られる材料供給体の一例を模式的に示す断面図である。
【図14】本発明において、材料片を目的位置に付着さ
せる際に、粘着材を用いる例を模式的に示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1…はんだバンプ、2…半導体素子、3…配線基板、4
…電極、5…はんだボール、6…ガラス治具、7…スト
ッカー、8…供給部、9…ホッパー、10…振り込みヘ
ッド部、11…回収部、12…合金ワイヤー、13…電
気トーチ、14…ボール、15…電極、20…チュー
ブ、20a…先端開口部、21…ばね、22…プランジ
ャー、22a…先端、23…プローブ、24…膜状材
料、24a…第1層、24b…第2層、25…材料片、
26…半導体素子、27…電極パッド、27a…粘着性
を有する材料、28…ストッパ、29…チューブ位置決
め用穴あけ基板、30…上部押え板、31…緩衝層、3
2…スルーホール、33…固定プランジャー、33a…
平坦部、33b…挿入部、34…チューブ、34a…先
端、35…押し出し棒、36…材料片取り出し器、37
…緩衝材、40…半導体ウエハ(基板)、41…半導体
ウエハ、42…接続用材料供給体、100…プローブ
系、101…材料片取り出し機構、102…取付台、1
20…試料支持系、121a…材料支持系、121b…
対象支持系、122、122a、122b…試料台、1
24、124a、124b…昇降軸、125、125
a、125b…昇降駆動部、126、126a、126
b…X−Yステージ、127…筐体、150…駆動制御
系、151…ケーブル、152…操作部、170…温度
制御系、171…ヒータ部、172…温度制御器、20
0…プローブ系、201…材料片取り出し機構、202
…ヘッド駆動機構、220…試料支持系、224…昇降
軸、225…昇降駆動部、226…X−Yステージ、2
50…駆動制御系、251…ケーブル、252…操作
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/92 604Z (56)参考文献 特開 平7−99217(JP,A) 特開 平5−291260(JP,A) 特開 平5−67618(JP,A) 特開 平6−104264(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 28/00 B23K 3/06 B23P 19/00 H01L 21/60 H05K 3/34

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】膜状材料から材料片を切り出して供給する
    ための材料片供給方法において、 基板上に膜状材料を予め形成しておき、 この膜状材料に、型を押しつけて目的の形状に切れ目を
    設けて、切り出すべき材料片を形成し、 切れ目を形成された材料片を基板から剥離して保持し、 その材料片を供給すべき対象の目的位置に相対移動さ
    せ、 その目的位置において、材料片を対象に付着させること
    を特徴とする材料片供給方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、 上記材料片の形成は、筒状に形成された型を用い、その
    先端を膜状材料に押しつけて切れ目を設けることによっ
    て行ない、 上記材料片の剥離および保持は、針状体を用い、これ
    を、膜状材料の材料片となるべき位置に突き刺し、この
    状態で、針状体を基板から遠ざけることによって行なう
    ことを特徴とする材料片供給方法。
  3. 【請求項3】請求項2において、上記針状体の材料片へ
    の突き刺しは、材料片の形成前に行なうことを特徴とす
    る材料片供給方法。
  4. 【請求項4】請求項1において、 上記材料片の形成、剥離および保持は、筒状に形成され
    た型を用い、その先端を膜状材料に押しつけて切れ目を
    設けて材料片を形成すると共に、型先端部内に材料片を
    収容して保持した状態で、型を基板から遠ざけることに
    よって行ない、 材料片の対象への付着は、保持している材料片を、型先
    端部内から材料片を押し出すと共に、対象に押し当てる
    ことにより行なうことを特徴とする材料片供給方法。
  5. 【請求項5】請求項2、3または4において、材料片の
    対象への付着は、保持している材料片を、対象に押し当
    てることにより行なうことを特徴とする材料片供給方
    法。
  6. 【請求項6】請求項2、3または4において、材料片の
    対象への付着は、材料片を対象に押し当てると共に、溶
    融させることにより行なうことを特徴とする材料片供給
    方法。
  7. 【請求項7】請求項2、3、4、5または6において、
    対象の、材料片を付着させる目的位置に、粘着性のある
    物質を塗布しておくことを特徴とする材料片供給方法。
  8. 【請求項8】膜状材料から材料片を切り出す方法におい
    て、 針状体を用いて、これを、予め基板上に形成された膜状
    材料の切り出し位置に突き刺す工程と、 この膜状材料に、型を押しつけて目的の形状に切れ目を
    設けて、切り出すべき材料片を形成する工程と、 この状態で、針状体を基板から遠ざけて、材料片を基板
    から剥離する工程とを有することを特徴とする材料片切
    り出し方法。
  9. 【請求項9】基板上に、目的の材料片を構成する材料の
    薄膜を成膜し、 この膜状材料に、型を押しつけて目的の形状に切れ目を
    設けて、切り出すべき材料片を形成し、 切れ目を形成された材料片を基板から剥離することを特
    徴とする材料片の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項において、 材料として、物体の接続に用いる接続用材料を用い、 基板として、接続すべき対象の一方と同じ物質で構成さ
    れる基板を用いることを特徴とする材料片の製造方法。
  11. 【請求項11】請求項または10において、上記膜状
    材料は、第1の層、および、これとは異なる物質からな
    る第2の層の少なくとも2層を、順次成膜して形成され
    ることを特徴とする材料片の製造方法。
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