JP3223023B2 - 軟質塩化ビニル系樹脂組成物および軟質塩化ビニル系樹脂フィルム - Google Patents

軟質塩化ビニル系樹脂組成物および軟質塩化ビニル系樹脂フィルム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドアカーテン用軟
質塩化ビニル系樹脂フィルムに関し、詳しくは、低温条
件下で使用しても柔軟性を失わない軟質塩化ビニル系樹
脂成形品が得られる、耐寒性に優れたドアカーテン用軟
質塩化ビニル系樹脂フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、安価で透明性に優れる、高周波ウ
エルダー性や印刷適性に優れる、成形性に優れ多種の成
形方法において成形可能である、可塑剤の添加量に応じ
て硬度が自由に設定できる等の理由により、ドアカーテ
ン、農業用フィルム、雑貨用フィルム等の素材として、
軟質塩化ビニル系樹脂からなるフィルムやシート等の成
形品が広く使用されている。しかし、上記軟質塩化ビニ
ル系樹脂からなる成形品は、低温条件下にて使用してい
ると、柔軟性を失い、更には亀裂や破れ等が発生すると
いう問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来では、上記の課題
を解決するために、可塑剤としてジオクチルアジペート
(DOA)などのいわゆる耐寒性可塑剤を用いたり、塩
化ビニル系樹脂にメタクリル酸−ブタジエン−スチレン
共重合体(MBS)を添加する等が行われていたる。し
かし、上記の耐寒性可塑剤を用いたり、メタクリル酸−
ブタジエン−スチレン共重合体を添加しても、低温時に
おける耐衝撃性は向上し、亀裂や破れ等の発生は防げる
ものの、柔軟性を維持することができなかった。
【0004】本発明者は、上記の課題を解決するために
鋭意研究した結果、塩化ビニル樹脂組成物に特定のアク
リロニトリル−ブタジエン共重合体を、特定量添加する
ことにより、軟質塩化ビニル系樹脂成形品の優れた特性
を損なうことなく、低温時でも柔軟性を失わない軟質塩
化ビニル系樹脂成形品が得られることを見出し、本発明
を完成させるに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のドアカーテン用
軟質塩化ビニル系樹脂フィルムは、塩化ビニル系樹脂1
00重量部に対し、アクリロニトリルを10〜35重量
%含有するアクリロニトリル−ブタジエン共重合体を5
〜80重量部含有させ、さらに紫外線吸収剤を添加した
ことを特徴とするものである。
【0006】本発明に使用される塩化ビニル系樹脂とし
ては、ポリ塩化ビニルの他、塩化ビニルと他モノマーと
の共重合体、またはこれらの混合物が挙げられる。塩化
ビニルと共重合可能な他モノマーとして具体的には、エ
チレン、プロピレン、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、ア
クリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタク
リル酸エステル、マレイン酸、フマール酸、アクリロニ
トリル、アルキルビニルエーテル等が挙げられる。
【0007】上記の塩化ビニル系樹脂に添加される、ア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体としては、アクリ
ロニトリルとブタジエンを乳化重合して得られるものな
ど公知のものが使用できるが、塩化ビニル系樹脂との混
合を容易に行うためには、粉末状になったアクリロニト
リル−ブタジエン共重合体を用いるのが望ましい。ま
た、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体は、共重合
体中のアクリロニトリル量が10〜35重量%、好まし
くは15〜28重量%のものを使用する。アクリロニト
リル量が10重量%未満のものを使用すると、塩化ビニ
ル系樹脂との相溶性が悪くなるため、成形が困難となる
虞があり、逆にアクリロニトリル量が35重量%を超え
るものを使用しても、低温時における柔軟性を維持する
ことができない。
【0008】上記のアクリロニトリル−ブタジエン共重
合体の添加量としては、塩化ビニル系樹脂100重量部
に対し5〜80重量部、好ましくは10〜40重量部で
ある。アクリロニトリル−ブタジエン共重合体の添加量
が5重量部未満であると、低温時における柔軟性を維持
することができず、逆に80重量部を超えて添加する
と、得られる塩化ビニル系樹脂成形品の透明性が悪化す
るといった問題が生じる。
【0009】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物に添加さ
れる可塑剤としては、従来より使用されているものが使
用できる。具体的には、ジ−2−エチルヘキシルフタレ
ート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソノニルフタ
レート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレー
ト、ジラウリルフタレート、ジデシルフタレート、ジウ
ンデシルフタレート、ジトリデシルフタレート等のフタ
ル酸エステル系可塑剤、トリクレジルホスフェート、ト
リキシレニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェ
ニル)ホスフェート等のリン酸エステル系可塑剤、ジオ
クチルアジペート、ジイソノニルアジペート、ジトリノ
ニルアジペート等のアジピン酸エステル系可塑剤、セバ
チン酸エステル系可塑剤、アセチルトリブチルシトレー
ト等のクエン酸エステル系可塑剤、セバチン酸系、アジ
ピン酸系、フタル酸系等のポリエステル系可塑剤、植物
油のエポキシ化物、エポキシ化脂肪酸エステル等のエポ
キシ系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、塩素
化パラフィン、塩素化脂肪酸エステル系の塩素系可塑剤
等が挙げられる。上記の可塑剤は単独で用いてもよく、
二種以上を混合して用いてもよい。また、可塑剤の添加
量としては、使用する可塑剤の種類、塩化ビニル系樹脂
成形品に要求される柔軟性、塩化ビニル系樹脂成形品の
成形方法等により適宜選定されるが、カレンダー成形等
により軟質塩化ビニル系樹脂フィルムを得る場合、一般
的には塩化ビニル系樹脂100重量部に対し30〜80
重量部、好ましくは50〜65重量部程度である。
【0010】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物には、上
記のアクリロニトリル−ブタジエン共重合体、可塑剤の
他に、必要に応じて安定剤、滑剤、帯電防止剤、顔料等
の着色剤、紫外線吸収剤、充填剤等の各種添加剤を添加
することもできる。上記の各種添加剤の種類は、従来の
塩化ビニル系樹脂に添加可能なものであればいずれのも
のでも使用でき、添加量も塩化ビニル系樹脂に通常添加
される添加量でよい。
【0011】安定剤としては、金属石鹸、有機ホスファ
イト系安定剤、またこれらの複合安定剤等の通常使用さ
れている安定剤が使用できる。金属石鹸として具体的に
は、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステア
リン酸カルシウム、リシノール酸バリウム、ラウリン酸
カルシウム、オレイン酸カルシウム、オクトイン酸亜鉛
等が挙げられる。有機ホスファイト系安定剤として具体
的には、ジフェニルデシルホスファイト、トリフェニル
ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイ
ト、トリデシルホスファイト、トリス(2−エチルヘキ
シル)ホスファイト、トリステアリルホスファイト、オ
クチルジフェニルホスファイト等が挙げられる。上記の
安定剤は、一種または二種以上を用いることができる。
【0012】滑剤として具体的には、ステアリン酸、イ
ソステアリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸系滑剤、ステ
アリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エ
チレンビスステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド系滑
剤、ブチルパルミテート、ブチルステアレート等のエス
テル系滑剤、バリウムイソデシルホスフェート、カルシ
ウムオクタデシルホスフェート等の有機リン酸金属塩系
滑剤、ポリエチレンワックス、流動パラフィン等が挙げ
られる。上記の滑剤は、一種または二種以上を用いるこ
とができる。
【0013】帯電防止剤としては、一般に使用されてい
るカチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニ
オン系界面活性剤等の一種または二種以上を用いること
ができる。
【0014】紫外線吸収剤としては、一般に使用されて
いるベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチ
ル酸エステル系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収
剤を一種または二種以上用いることができる。
【0015】充填剤としては、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、マグネシウム珪酸塩、酸化珪素、酸化アル
ミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等
の充填剤を一種または二種以上用いることができる。
【0016】上記の塩化ビニル系樹脂、アクリロニトリ
ル−ブタジエン共重合体、可塑剤および必要に応じて添
加される各種添加剤からなる本発明の軟質塩化ビニル樹
脂組成物は、従来の軟質塩化ビニル系樹脂組成物と同
様、カレンダー成形、押出成形、射出成形、注型成形等
の公知の方法で成形され、軟質塩化ビニル系樹脂成形品
とされる。このときの成形装置、成形条件等は、従来の
塩化ビニル系樹脂組成物を用いた場合と同じでよい。
【0017】
【作用】本発明の軟質塩化ビニル系樹脂組成物は、特定
のアクリロニトリル−ブタジエン共重合体を特定量添加
してなるので、塩化ビニル系樹脂の有する透明性等の優
れた特性を損なうことなく、低温条件下においても柔軟
性を失うことのない軟質塩化ビニル系樹脂フィルム等の
軟質塩化ビニル系樹脂成形品を得ることができる。
【0018】
【実施例】以下具体的な実施例を挙げ、本発明を更に詳
細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるもの
ではない。
【0019】〔実施例1〜5、比較例1〜5〕表1に示
す配合からなる塩化ビニル系樹脂組成物を混練りし、1
75℃のカレンダーによりフィルム化した。得られたフ
ィルムについて、クラッシュベルグ柔軟温度測定器によ
り柔軟温度を測定し、その耐寒性を調べた。結果を表1
に示す。また、塩化ビニル樹脂とアクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体の相溶性および得られたフィルムの透
明性について、下記基準にて評価した。 <評価基準> ・相溶性 ◎・・・全く問題なし ○・・・相溶性にやや劣るが、問題なく成形可能 △・・・相溶性に劣り、成形が困難 ×・・・相溶性に劣り、成形不可能 ・透明性 ◎・・・塩化ビニルと同様、透明性に優れる ○・・・塩化ビニルよりやや透明性に劣るが、問題なし ×・・・塩化ビニルより透明性に劣る
【0020】
【表1】
【0021】本発明の軟質塩化ビニル系樹脂フィルム
は、従来の軟質塩化ビニル系樹脂のもつ透明性等の優れ
た特性はそのまま維持したまま、成形品の低温下での柔
軟性を改良したものであり、冷蔵庫のドアカーテンとし
て好適に使用できる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、
    アクリロニトリルを10〜35重量%含有するアクリロ
    ニトリル−ブタジエン共重合体を5〜80重量部、可塑
    剤を30〜80重量部含有させ、さらに紫外線吸収剤を
    添加したことを特徴とするドアカーテン用軟質塩化ビニ
    ル系樹脂フィルム。
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