JP3222797U - X線管 - Google Patents
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Abstract
【課題】 エミッタの温度分布の不均一による焦点寸法の変動の影響を低減したX線管を提供する。【解決手段】 電子を放出するエミッタを含む陰極2と、エミッタから放出された電子が衝突することによりX線を発生させる陽極3と、陰極2と陽極3を内部に収容するとともに軸線10を中心に回転する外囲器12と、外囲器12の外側に固定されエミッタから放出された電子を偏向させる磁場発生器8と、を備えたX線管において、陰極2は、エミッタを配設する溝を有しエミッタから放出された電子を集束させるフォーカス電極を備え、溝の形状が、軸線10に対して回転対称である。【選択図】 図1
Description
この考案は、外囲器回転型のX線管に関する。
陰極から放出した電子ビームを陽極に衝突させることによりX線を発生させるX線管としては、陽極を回転させる回転陽極型のX線管(特許文献1参照)、および、真空筐体としての外囲器を陽極と一体として回転させる外囲器回転型のX線管(特許文献2および特許文献3参照)が知られている。これらのX線管の陰極には、電子の放出源であるエミッタが配設され、陽極には、タングステンなどのターゲットが配設されている。エミッタを通電加熱することで放出される電子ビームを、集束電極の溝内にエミッタを配置することで作られた静電界により陽極に集束させX線を発生させている。
外囲器回転型のX線管は、中央部分にくびれた形状を有する外囲器を備え、この外囲器内に陰極と陽極とを配置したものである。外囲器回転型のX線管では、陰極と陽極が外囲器とともに回転し、外囲器の外側のくびれ形状付近に、電子ビームを集束させる4極子磁石系(特許文献2参照)、および、電子ビームを偏向させてターゲットへの電子の衝突位置を調整するため偏向コイルが固定されている(特許文献3参照)。X線を発生させる際には、エミッタ及び外囲器は、特許文献2に示された4極子磁石系のような磁界を利用して電子ビームを集束させる磁気レンズに対して回転する。そして、エミッタから放出された電子は、集束電極の静電レンズ効果により集束し、磁気レンズによりさらに集束され、特許文献3に示された偏向コイルにより与えられる偏向場により偏向されて、ターゲットの定められた位置に焦点(実焦点:Real Focus)を結ぶ。ターゲットに電子が衝突することで発生したX線は、外囲器に設けられたX線照射窓を透過してX線管外に出射される。X線照射窓は磁気レンズと同様回転しない。特許文献1に記載されたように、外囲器回転型のX線管は、陰極、陽極、外囲器が回転することから、回転軸の軸線を鉛直方向から見た平面視において、X線管を構成する各部材は、その輪郭が同心円を描くように軸線を中心に軸対称な形状、すなわち、軸線を中心にどの角度に回転させても同じ形状となるように形成されている。
磁気レンズとしては、2段の四重極として形成される電磁石群などが採用されている(特許文献1および特許文献2参照)。また、エミッタとしては、平板状の電子放出部と、電子放出部と電極とを接続する端子部とから成るものが知られている(特許文献1および特許文献4参照)。
エミッタは温度によって寿命が決まるため、寿命を長くしたい場合は、電子放出面の面積を大きくしてエミッタの温度を下げることが有効である。一方、被写体にX線を照射して透過像を得るためのX線管という観点からみると、実効焦点(Effective Focus)が小さいほど、像の輪郭はより鮮明になる。平面状のエミッタでは、電子放出面の面積によってX線管の焦点サイズも決まるため、像の鮮明さを達成するために電子放出面の面積を小さくすると、エミッタの寿命が犠牲になることになる。
エミッタの通電加熱時には、電子放出面だけではなく、電極に接続する端子などの通電経路からも放熱がある。このため、電子放出面に温度勾配ができる。また、エミッタは、使用を続けるとクリープ変形などの変形が起こるため、変形対策の支持機構などが設けられている。しかしながら、このような支持機構が、電子放出部の温度分布をより不均一にすることがある。エミッタからの電子放出量は、温度関数として表されるため、電子放出面における不均一な温度分布は、場所による電子放出量の差異を生じさせる。
外囲器回転型のX線管では、外囲器とともにエミッタが回転するが、ある時間のエミッタにおける回転軸に直交する電子放出面における不均一な温度分布は、ターゲットに電子が衝突するときにターゲット面に照射される領域の面積、すなわち実焦点の焦点寸法にも影響を及ぼす。例えば、一対の通電脚が互いに対称な位置関係で取り付けられた円形のエミッタの場合、一対の通電脚の延設方向の温度が放熱により低くなるため、ある時間の焦点に寄与する電子放出は、エミッタの電子放出面が円形であるのに対して楕円になる。このため、ある時間の放出電子ビームの形状は円形ではない。なお、外囲器回転型のX線管における焦点寸法は、外囲器の回転軸でもある陽極の回転軸に平行な方向を長さ、回転軸に垂直な方向を幅と呼ぶ。
外囲器とともにエミッタが回転しているときには、エミッタの温度分布が、つまり放出電子ビームがX線照射窓に対して回転することから、焦点寸法が時間とともに変動する。なお、軸対称な形状である円筒形に形成された集束電極では、温度分布が軸対称でない電子放出面からの電子の放出(例えば楕円の電子放出)に対して、同じレンズ作用を及ぼすことから、焦点寸法の時間的変化を抑制することができない。加えて、回転中心から離れた位置から放出された電子ほど静電レンズの収差の影響を受けるが、電子放出量の差に加えて放出位置による収差の影響が変わり、焦点寸法の時間的変化を補正することは困難である。また、X線を発生させるために外囲器を回転させているときの焦点寸法は時間平均となるため、変動している焦点寸法の中間的な値をとることになるが、ある時間において実焦点が小さくなりすぎると、ターゲットへの熱的な負荷が増え、ターゲットが溶融するという問題が生じ、焦点径を大きくせざるを得ない。
磁気レンズにより電子ビームをさらに細くすることもできるが、集束作用の強いレンズほど、電子放出位置および僅かな収差の影響を受けやすく、焦点寸法の変動が大きくなる。また、外囲器回転型のX線管においては、外囲器およびエミッタが回転するのに対し磁気レンズは静止しているため、磁気レンズによってエミッタの温度分布に起因する問題を補正することが難しい。
この考案は上記課題を解決するためになされたものであり、エミッタの温度分布の不均一による焦点寸法の変動の影響を低減したX線管を提供することを目的とする。
請求項1に記載の考案は、電子を放出するエミッタを含む陰極と、前記エミッタから放出された電子が衝突することによりX線を発生させる陽極と、前記陰極と前記陽極を内部に収容するとともに軸線を中心に回転する外囲器と、前記外囲器の外側に固定され前記エミッタから放出された電子を偏向場により偏向させる磁気発生器と、を備えたX線管において、前記陰極は、前記エミッタを配設する溝を有し前記エミッタから放出された電子を集束させる集束電極を備え、前記溝の形状が、前記軸線に対して回転対称である。
請求項2に記載の考案は、電子を放出するエミッタを含む陰極と、前記エミッタから放出された電子が衝突することによりX線を発生させる陽極と、前記陰極と前記陽極を内部に収容するとともに軸線を中心に回転する外囲器と、前記外囲器の外側に固定され前記エミッタから放出された電子を偏向場により偏向させる磁気発生器と、を備えたX線管において、前記外囲器は、内部に前記陰極から放出された電子を通過させる孔部を有し前記孔部を通過する電子を加速および集束させる電子加速集束部を備え、前記孔部の形状が、前記軸線に対して回転対称である。
請求項3に記載の考案は、請求項1または請求項2に記載のX線管において、前記エミッタは、平板状の電子放出部と、前記電子放出部から延設されるとともに電極に接続され、前記軸線を挟んで対向配置される一対の通電脚部を含む複数の脚部とを備え、前記複数の脚部の前記電子放出部からの延設位置が、前記軸線を中心に回転対称である。
請求項4に記載の考案は、請求項3に記載のX線管において、前記複数の脚部は、前記軸線と直交する前記電子放出部の平面において前記軸線に直交する直線を中心に線対称である形状のものを一部に含む。
請求項5に記載の考案は、請求項3に記載のX線管において、前記複数の脚部は、前記軸線と直交する前記電子放出部の平面において前記軸線に直交する直線を中心に点対称である形状のものを一部に含む。
請求項6に記載の考案は、請求項1に記載のX線管において、前記エミッタは、平板状の電子放出部と、前記電子放出部から延設されるとともに電極に接続され、前記軸線を挟んで対向配置される一対の通電脚部を含む複数の脚部とを備え、前記複数の脚部の前記電子放出部からの延設位置が、前記軸線を中心に回転対称であり、前記集束電極における前記溝の形状は、平面視における前記エミッタの前記電子放出部の前記一対の通電脚部の延設位置と同様の対称性を持つ。
請求項7に記載の考案は、請求項2に記載のX線管において、前記エミッタは、平板状の電子放出部と、前記電子放出部から延設され電極に接続され、前記軸線を挟んで対向配置される一対の通電脚部を含む複数の脚部とを備え、前記複数の脚部の前記電子放出部からの延設位置が、前記軸線を中心に回転対称であり、前記電子加速集束部における前記孔部の形状は、平面視における前記エミッタの前記電子放出部の前記一対の通電脚部の延設位置と同様の対称性を持つ。
請求項8に記載の考案は、請求項1から請求項7のいずれかに記載のX線管において、前記外囲器の外側に固定され前記エミッタから放出された電子を収束させる磁気レンズを備える。
請求項9に記載の考案は、請求項8に記載のX線管において、前記磁気レンズと前記磁気発生器が一体となっている。
請求項10に記載の考案は、請求項8または請求項9に記載のX線管において、前記磁気レンズは、2段の四重極により構成される。
請求項1から請求項10に記載の考案によれば、X線管においてエミッタから放出される電子を集束させる静電レンズ作用に影響を及ぼす部材において、集束電極の溝形状、および/または電子加速集束部の孔部の形状を、外囲器の回転の中心軸である軸線に対して回転対称である形状とすることにより、エミッタの温度分布の不均一による焦点寸法の変動の影響を低減したX線管を提供することが可能となる。
請求項6に記載の考案によれば、エミッタの形状のうち特に電子放出部の温度分布に影響を及ぼす一対の通電脚部の延設位置の対称性と集束電極の溝の形状の対称性を合わせることにより陰極の組み立てが容易になる。
請求項7に記載の考案によれば、エミッタの形状のうち特に電子放出部の温度分布に影響を及ぼす一対の通電脚部の延設位置の対称性と電子加速集束部の孔部の形状の対称性を合わせることにより、外囲器内での陰極および電子加速集束部の位置決めを容易に行うことができる。
請求項8から10に記載の考案によれば、磁気レンズを備えることから、電子ビームをより集束させることができる。
請求項10に記載の考案によれば、磁気レンズを2段の四重極としたことにより、より集束された電子ビームをターゲット面の所望の位置に衝突させることが可能となる。
以下、この考案の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、この考案に係るX線管の概要図である。
このX線管は、内部が真空排気された外囲器12を備え、この外囲器12の両端に設けられた一対の回転軸11の軸心を通る軸線10を中心として回転する、外囲器回転型のX線管である。外囲器12内には、陰極2と、ターゲットを備えた陽極3が対向配置され、陰極2と陽極3には、図示を省略したスリップリング機構により、回転軸11を介して高電圧が印加される。
外囲器12は、中央部分にくびれた形状を有する。外囲器12のくびれに相当する円筒(スロート部)の内部における陰極2側には、陰極2から放出された電子を加速および集束させる電子加速集束部105が、ボルトなどの連結部材を用いて配設される。電子加速集束部105は、外囲器12および陽極3と同電位になっていることから、アノードとも呼称される。外囲器12のくびれの外側には、電子を集束させる磁気レンズ6および電子を偏向させる磁場発生器8が配設される。なお、外囲器12が陰極2、陽極3とともに軸線10を中心軸として回転するのに対し、磁気レンズ6、及び磁場発生器8は固定されている。
陰極2から発生した電子ビーム7は、外囲器12のくびれに相当する円筒と同心円となる電子加速集束部105の孔部を通過することで加速および集束され、外囲器12のくびれに相当する円筒内を通過するときに、磁気レンズ6の作用によりさらに集束される。そして、磁場発生器8で偏向された電子ビーム7は、陽極3のターゲット面4に衝突する。電子のターゲット面4への衝突により発生したX線は、外囲器12の陽極3側の壁面に形成されたX線を透過可能な窓13から外部に放射される。
図2は、陰極2の断面概要図である。図3は、エミッタ20の平面図である。便宜上、平板状の電子放出部22の電子放出面(上面)と直交する方向であって、回転時の軸線10と平行な方向をZ方向とし、電子放出部22の電子放出面に平行な平面において直交する2方向をそれぞれX方向とY方向とする。
陰極2は、エミッタ20と、フォーカス電極30とを備えている。エミッタ20は、通電加熱により電子を放出する電子放出面が形成された電子放出部22と、電子放出部22と一体的に形成された脚部23とから成る。電子放出部22は、曲がりくねった形状(ミアンダ形状)の通電経路によって平板状に形成されており、輪郭が円形状に形成されている。電子放出部22の中心は、外囲器12の軸線10に一致している。
脚部23は、電子放出部22を通電加熱するための電極との接続端子として機能する一対の通電脚部25と、電子放出部22の沈み込み(サグ現象)を防止するための支持脚部26とから成る。一対の通電脚部25は、電子放出部22と同一の部材により形成され、互いに対称性を持った形状を有する。通電脚部25は、Z方向に曲げられることにより形成されている。通電脚部25の端部は、固定支柱27に内設された電極(図示せず)に直接接続される。支持脚部26は、通電脚部25とは個別に設けられ、平面視において軸線10を挟んで対向配置されている。2本の支持脚部26は、電子放出部22の所定の位置に延設されるとともに、通電脚部25と同じZ方向に曲げられることにより形成されている。支持脚部26の端部は固定支柱27に固定されている。この支持脚部26の端部を固定する固定支柱27には、電極は内設されない。
エミッタ20は、脚部23に接続された固定支柱27を介して、セラミックからなる絶縁ブロック28に固定される。エミッタ20はフォーカス電極30の孔部38に収容され、電子放出部22が通電脚部25を介して所定電流で所定温度に通電加熱されることにより、電子放出部22の電子放出面から、電子が放出される。
図4から図6は、フォーカス電極30の概要図である。図4から図6においては、フォーカス電極30の平面図と断面図とを示している。
フォーカス電極30は、回転対称な静電界を用いてエミッタ20の電子放出部22から放出される電子の広がりを集束させる静電レンズとして機能するものである。従来のフォーカス電極は、溝の形状が軸に対してどの回転角度でも同じ形状になる軸対称な形状であったのに対し、図4から図6に示すフォーカス電極30では、溝31、32、33の形状を180度回転対称(2回対称)となる形状としている。言い換えると、孔部38の中心である軸線10を含む平面に対して対称(面対称)な形状である。
フォーカス電極30の先端は、図4のように半球様の傾斜を持つ形状であってもよく、図5および図6のように、アール加工を施したものであってもよい。また溝の形状は、図4および図5の溝31、32のように、楕円形であってもよく、図6の溝33のように、角丸の矩形(長丸形)であってもよい。
図7および図8は、従来のフォーカス電極とこの考案の実施形態に係るフォーカス電極30を使用した場合の焦点寸法を比較したグラフである。グラフにおいては、従来の軸対称な形状の溝を持つフォーカス電極を使用した結果を黒丸で示し、図4〜図6に示すような180度回転対称な形状の溝を持つフォーカス電極30を使用した結果を白丸で示している。このグラフは、エミッタ20の軸線10に対する向きが違う、ある時間での焦点寸法を観察したものである。焦点寸法は、外囲器12の回転軸11の回転中心である軸線10に平行な方向を長さ、軸線10に垂直な方向を幅とする。焦点寸法は、ピンホールカメラ法、スリットカメラ法などのX線測定方法により測定できる。図7のグラフの縦軸は幅(mm)を示し、図8のグラフの縦軸は長さ(mm)を示している。また、グラフの横軸は、フォーカス電極30の孔部38におけるエミッタ20の電子放出部22の深さ(μm)を示している。なお、この深さは、エミッタ20の電子放出部22の電子を放出する面とフォーカス電極30の溝の底39とが一致する位置をゼロとして、電子放出部22が底39より深くなる距離をプラス、電子放出部22が底39より突出する距離をマイナスで示している。また、図7Aおよび図8Aは、外囲器12およびエミッタ20の回転軸に対して電子放出部22の向きが図3に示すように、互いに対向する脚部23の位置がX方向に並ぶ位置関係になるとき、図7Bおよび図8Bは、外囲器12およびエミッタ20の回転中心である軸線10に対して電子放出部22の向きを図3に示す向きから90度回転させて互いに対向する脚部23の位置がY方向に並ぶ位置関係になるとき、をそれぞれ示している。
エミッタ20の電子放出部22の温度分布は、脚部23からの放熱が大きいため、平面視における電子放出部22の外形(輪郭)および脚部23の位置の対称性とおおよそ一致する。磁極(磁気レンズ6)に対して回転するエミッタ20の脚部23が、回転軸に対してどの方向にあるかにより、焦点寸法の大小に影響があるかを検証するため、電子放出部22が図3に示す向きの場合(図7Aおよび図8A参照)と、軸線10を軸に90度回転した向きの場合(図7Bおよび図8B参照)とで比較している。図3に示すエミッタ20のように、脚部23が180度回転対称な位置に配置されている場合、脚部23からの放熱の影響により、電子放出部22における電子の放出は、主に、脚部23のあるX方向が短軸、Y方向が長軸となる略楕円形もしくは略長丸形の領域からと想定できる。
また、エミッタ20の深さによりフォーカス電極30による静電レンズ効果が変わるため、電子放出部22の電子を放出する面とフォーカス電極30の溝の底39との距離を異ならせて(図7および図8のグラフの横軸)、焦点寸法に対する影響を検証した。
図7に示すように、従来のフォーカス電極では、エミッタ20の向きが90度異なると、幅が最小となるエミッタ深さが−200〜0μm(図7A参照)から、200〜500μm(図7B参照)のあたりに変化する。一方、この考案の実施形態に係る180度回転対称な溝形状を持つフォーカス電極30では、幅は、エミッタ20の向きに関係なくエミッタ深さが200μmのときに最小またはそれに近い値をとっている。また、図8に示すように、従来のフォーカス電極では、エミッタ20の向きが90度異なると、長さが最小となるエミッタ深さが200〜300μm(図8A参照)から、−100〜200μm(図8B参照)のあたりに変化する。一方、この考案の実施形態に係る180度回転対称な溝形状を持つフォーカス電極30では、長さは、エミッタ20の向きの影響が低くエミッタ深さが200μmのときに最小またはそれに近い2〜2.5mm程度の値となっている。
従来のように、エミッタ20の向き、すなわち、脚部23が軸線10に対してどの位置にあるか(例えば、図3のX方向に並ぶか、Y方向に並ぶか)により、最小となる焦点寸法がエミッタ深さにより大きく変動すると、エミッタ20が回転することを前提としている外囲器回転型X線管では、フォーカス電極に対するエミッタ20の固定位置を、最小の焦点寸法となる深さに決めるのは難しい。従来の陰極の組み立てで、例えば、エミッタ深さを0μmとした場合、図3のエミッタ20の向きのときの焦点寸法の幅が1.5mm(図7A黒丸)、長さが3.0mm(図8A黒丸)となるのに対し、エミッタ20の向きを90度回転させたときでは、幅が2.8mm(図7B黒丸)、長さが2.2mm(図8B黒丸:図8Bにおいては、0μmのときの黒丸は白丸と重なっている)となる。このように、エミッタ深さを決めても、エミッタ20の向きによる焦点寸法の変動が大きい。X線を発生させるときには、エミッタ20は外囲器12とともに回転することから、回転時の焦点寸法は各時刻の長さ、各時刻の幅を時間平均した値となる。
一方で、この考案の実施形態に係るフォーカス電極30を使用すると、エミッタ20の向きと焦点寸法の変動との関係から、従来よりも焦点を小さくすることができるエミッタ深さを決めることが容易となる。すなわち、この図7および図8のエミッタ深さと焦点寸法の変動から、これらの図に矢印で示すように、最適な焦点寸法を得られるエミッタ深さは200μmと決めることができる。陰極2の組み立てにおいては、エミッタ20の電子放出部22の上面が、フォーカス電極30の溝の底39よりも200μm深い位置となるように、固定支柱27の絶縁ブロック28への固定位置を調整すればよい。陰極2の組み立てで、エミッタ深さを200μmとした場合、図3のエミッタ20の向きで焦点寸法の幅が1.5mm(図7A白丸)、長さが2.5mm(図8A白丸)となり、エミッタ20の向きを90度回転させると、幅が1.5mm(図7B白丸)、長さが2.0mm(図8B白丸)となる。
このように従来のフォーカス電極と比較して、この考案の実施形態に係るフォーカス電極30の使用により、焦点寸法の変動が抑制される。外囲器12とともに陰極2が回転しているときの焦点寸法は、各時刻における焦点寸法の時間平均であるから、焦点寸法の変動幅が小さくなるほど安定する。回転時の焦点寸法の変動幅が大きいと、焦点寸法が最小になる瞬間にターゲット金属に溶融を生じる可能性がある。瞬間的なターゲット金属の溶融は陽極3およびターゲット面4を厚くしても回避できないため、最小の焦点寸法がターゲット金属を溶融させない寸法にする必要がある。従って、焦点径が大きくなるエミッタ深さ、つまり弱い静電レンズを採用せざるを得ず、実質的に時間平均した焦点寸法も大きくせざるを得ない。然しながら、この考案の実施形態に係るフォーカス電極30を使用し、適切なエミッタ深さで陰極2の組み立てを行えば、このフォーカス電極30の使用により、電子ビーム7の集束が良好となり、外囲器12が回転しているときの焦点寸法を安定的に小さくすることも可能となる。その結果、ターゲット面4に溶融が生じることがなく、時間平均した焦点寸法が増加することもない。
図9および図10は、エミッタ20の変形例を示す平面図である。なお、これらの図においては、便宜上、電子放出部22の平面視における輪郭を図示し、ミアンダ形状などの微細な形状の図示を省略している。
脚部23は、Z方向に曲げられることにより形成されるが、その曲げ方は、電子放出部22の外縁から直角に折り曲げてもよく、角に任意のRを形成するように折り曲げてもよい。図9では、脚部23を任意のR(アール曲線)を形成するようにZ方向に曲げたことにより、平面視において、脚部23が部分的に見えるエミッタ20の例を示しており、図10では、電子放出部22の外縁よりも内側から脚部23を直角にZ方向に曲げたエミッタ20の例を示している。
図9Aおよび図10Aに示すように、一対の脚部23が180度回転対称(2回対称)の位置関係で電子放出部22から延設される場合は、この脚部23は通電脚部25として機能する。なお、支持脚部26は、電子放出部22を支持できればよいので、必ずしも電子放出部22と共通の材質により一体的に形成される必要はない。脚部23にスリットなどを入れて分割し、通電脚部25と支持脚部26としても良い。支持脚部26は通電脚部25と同じ側から電子放出部22に接触して支持するだけでも良い。
図9B、C、Dおよび図10Bの脚部23は、対向する位置の一対が通電脚部25として機能し、他の脚部23は、支持脚部26として機能する例を示している。図9Bおよび図10Bは、脚部23を90度回転対称(4回対称)に配置した例である。図9Cは、脚部23を60度回転対称(6回対称)に配置した例である。図9Dは、脚部23を45度回転対称(8回対称)に配置した例である。本例でも、脚部23を分割し通電脚部25と支持脚部26としても良い。エミッタ20の形状の対称性の観点から、支持脚部26の数は、軸線10を挟んで対向するように配置できる2、4、6などの偶数本が好ましい。すなわち、通電脚部25は電子放出部22の通電加熱のために電流が流れるのに対し、支持脚部26は電極と絶縁されているので、支持脚部26に逃げる熱に起因した電子放出部22の温度分布のバランスが求められるためである。
図11は、固定支柱27を介してエミッタ20を絶縁ブロック28に固定した状態を示す概要図である。この図においては、紙面上側に平面図を示し、下側に側面概要図を示している。また、便宜上、平板状の電子放出部22の電子放出面(上面)と直交する方向であって、回転時の軸線10と平行な方向をZ方向とし、電子放出部22の電子出射面に平行な平面内で直交する2方向をそれぞれX方向とY方向とする。
この図においては、脚部23が一対の通電脚部25と6本の支持脚部26から構成されるエミッタ20の例を示している。Z方向に折り曲げられた各脚部23の先端は、絶縁ブロック28に固定された固定支柱27に接合されている。図11の上側に示す平面図において、脚部23の電子放出部22からの延設位置は、45度回転対称(8回対称)の対称性を持っている。そして、脚部23の形状を、軸線10に直交する平面であって電子放出面と同一平面(X−Y平面)における2次元図形と捉えた場合、脚部23の形状には、脚部23aのように、軸線10に直交する直線110を中心に線対称となる形状のもの、脚部23bのように、軸線10を中心に点対称となる形状のもの、脚部23cのように、平面視において、軸線10を中心に4回対称となる形状のものが含まれる。このような形状の脚部23のうち、一対の通電脚部25として機能するものは、軸線10を挟んで対向する位置関係にあるものであれば、脚部23a、脚部23b、脚部23cのいずれであってもよい。本例でも、脚部23を分割し通電脚部25と支持脚部26としても良い。また、Z方向に延びる脚部23の形状は、図11に示すように直線状の板形状であってもよく、屈曲した板形状、棒形状であってもよい。
エミッタ20の平面視における外形の対称性(エミッタ20の脚部23の延設位置との対称性)と、フォーカス電極30の溝31、32、33の形状の対称性とを揃えることで、陰極2の組み立てが容易となる効果も生まれる。例えば、図9Aに示すエミッタ20の電子放出部22における脚部23の延設位置をフォーカス電極30の溝31の楕円の長軸に合わせる、あるいは、図10Aに示すエミッタ20の電子放出部22における脚部23の延設位置をフォーカス電極30の溝31の楕円の短軸に合わせる、などの組み立て方が考えられる。
また、フォーカス電極30における溝の形状は、エミッタ20の電子放出部22の熱の逃げ道となる脚部23の位置との関係で、長方形や、脚部23の延設位置と同じ対称性を持つ向かい合う角の角度が等しい多角形に変形することもできる。
図12は、磁気レンズ6における四重極60の平面概要図である。
磁気レンズ6は、四重極60を2段に配置した構成を有する。四重極60は、円形のヨーク63に対して等間隔で形成された4個の突起部61と、この突起部61に巻回されたコイル62とから構成される。この四重極60においては、4個の突起部61およびコイル62により、N極とS極が構成される。この実施形態では、このような四重極60を一定の距離だけ離隔させ、同軸上に互いに90度ねじれた位置関係で2段に配置することで、電子ビーム7の集束を行う磁気レンズ6を構成している。磁気レンズ6を通過する電子ビーム7の径の制御は、コイル62に供給する電流を制御することにより行われる。なお、この図12に示すコイル62の極性は、一例であってこれに限定されない。また、この実施形態では、四重極60を外囲器12のくびれ形状の外側に2段に配置することで磁気レンズ6を実現しているが、これに限定されない。複数の多極子の組み合わせを配置することで磁気レンズを実現してもよい。
図13は、磁場発生器8の平面概要図である。
磁場発生器8は、磁気レンズ6と陽極3との間に配置される。磁場発生器8は、円形のヨーク83に対して等間隔で形成された4個の突起部81と、この突起部81に巻回されたコイル82とから構成される。2段の四重極60による磁気レンズ作用で集束された電子ビーム7は、磁場発生器8により発生させた磁場、すなわち偏向場により偏向される。
このように、電子ビーム7を、2段の四重極60が一体となった磁気レンズ作用により集束させ、かつ、磁場発生器8により偏向させることで、集束スポットを陽極3におけるターゲット面4に位置決めすることが可能となる。また、この実施形態の磁場発生器8は、電子ビーム7を偏向させる磁場発生機能を有する四重極を配置することで実現しているが、これに限定されない。例えば、2段に配置した四重極60のうち、陽極3側に配置する四重極60の突起部61に四重極を構成するためのコイル62と、偏向場を構成するためのコイル82とを巻回して、電子ビーム7の集束と偏向の両方を実現するようにしてもよい。
図4〜図6に示すような溝形状を持つフォーカス電極30により、焦点寸法の変動を改善したX線管では、磁気レンズ6を四重極60を2段とすることで電子ビーム7の焦点をさらに細く絞ることができる。焦点寸法が小さくなれば、収差や焦点変動などの影響が相対的に大きくなるため、この考案の実施形態に係るフォーカス電極30の採用はさらに有効である。また、小さい焦点を得たい場合には、電子ビーム7の径を一度広げる必要があり、電子ビーム7の径を広げると、電子ビーム7が電子加速集束部105に当たるという問題が生じる。しかしながら、図4〜図6に示すような溝形状を持つフォーカス電極30により、焦点寸法の変動を抑制することで、電子ビーム7が電子加速集束部105に当たる問題も抑制できる。
図14は、この考案の他の実施形態に係るX線管の概要図である。図15は、電子加速集束部5の概要図である。この図においては、平面図と2方向からの断面図を示している。上述した実施形態と同一の部材には、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
この実施形態のX線管では、溝の形状が非軸対称な形状であるフォーカス電極30を持つ陰極2に換えて、溝の形状が軸対称な形状であるフォーカス電極(図示せず)を持つ陰極102を備え、孔部の形状が軸対称な形状の電子加速集束部105にかえて、孔部51の形状が非軸対称な形状である電子加速集束部5を備える。
この電子加速集束部5は、陰極102におけるエミッタ20から放出された電子を通過させる孔部51を有する。この孔部51の形状は、平面視において楕円形を有する。この孔部51の形状は、軸線10に対して180度回転対称(2回対称)である。孔部51の楕円形の軸が、エミッタ20の脚部23の延設位置(図3参照)に合うように、電子加速集束部5は、外囲器12内において陰極102に近い位置に配置される。電子加速集束部5は、フォーカス電極、外囲器12とともに静電レンズ作用を電子ビーム7に及ぼす静電界分布を決めるものである。したがって、電子ビーム7が通過する孔部51を楕円形もしくは長丸形などの、軸対称ではない形状(非軸対称)とし、電子加速集束部5の配置においては、エミッタ20の平面視における外形の対称性(エミッタ20の脚部23の延設位置との対称性)と、孔部51の対称性とを揃えることで、焦点寸法の変動を抑えることができる。
上述した2つの実施形態では、フォーカス電極30、または、電子加速集束部5などに、2回対称性を持つ形状など非軸対称の形状のものを採用していることから、焦点寸法の変動を抑制しつつ、小焦点化を実現することができる。
上述した2つ実施形態では、フォーカス電極30の溝31、32、33と電子加速集束部5の孔部51のどちらかを軸線10に対して180度回転対称となる形状としているが、両方を軸対称な形状としてもよい。また、変形例として、軸線10に対して180度回転対称となる形状の溝を持つフォーカス電極30を持つ陰極2を採用し、電子加速集束部5、105を配設しないX線管とすることもできる。このような変形例でも、従来のX線管よりも焦点寸法の変動を抑えることは可能である。さらに、外囲器12内に電子加速集束部5、105を配置しない場合には、外囲器12のくびれに相当する円筒部分(フロート部)の肉厚を変えて孔形状を楕円形もしくは長丸形とする変形も可能である。このような変形例でも、従来のX線管よりも焦点寸法の変動を抑えることは可能である。
2 陰極
3 陽極
4 ターゲット面
5 電子加速集束部
6 磁気レンズ
7 電子ビーム
8 磁場発生器
10 軸線
11 回転軸
12 外囲器
13 窓
20 エミッタ
22 電子放出部
23 脚部
25 通電脚部
26 支持脚部
27 固定支柱
28 絶縁ブロック
30 フォーカス電極
31 溝
32 溝
33 溝
38 孔部
39 底
51 孔部
60 四重極
61 突起部
62 コイル
63 ヨーク
102 陰極
105 電子加速集束部
110 直線
3 陽極
4 ターゲット面
5 電子加速集束部
6 磁気レンズ
7 電子ビーム
8 磁場発生器
10 軸線
11 回転軸
12 外囲器
13 窓
20 エミッタ
22 電子放出部
23 脚部
25 通電脚部
26 支持脚部
27 固定支柱
28 絶縁ブロック
30 フォーカス電極
31 溝
32 溝
33 溝
38 孔部
39 底
51 孔部
60 四重極
61 突起部
62 コイル
63 ヨーク
102 陰極
105 電子加速集束部
110 直線
請求項4に記載の考案は、請求項3に記載のX線管において、前記複数の脚部のうちの一部には、前記電子放出部と同一平面における脚部の形状が、前記軸線と直交する前記電子放出部の平面において前記軸線に直交する直線を中心に線対称となる形状の対をなす脚部が含まれる。
請求項5に記載の考案は、請求項3に記載のX線管において、前記複数の脚部のうちの一部には、前記電子放出部と同一平面における脚部の形状が、前記軸線と直交する前記電子放出部の平面において前記軸線を中心に点対称となる形状の対をなす脚部が含まれる。
Claims (10)
- 電子を放出するエミッタを含む陰極と、前記エミッタから放出された電子が衝突することによりX線を発生させる陽極と、前記陰極と前記陽極を内部に収容するとともに軸線を中心に回転する外囲器と、前記外囲器の外側に固定され前記エミッタから放出された電子を偏向場により偏向させる磁気発生器と、を備えたX線管において、
前記陰極は、前記エミッタを配設する溝を有し前記エミッタから放出された電子を集束させる集束電極を備え、前記溝の形状が、前記軸線に対して回転対称であるX線管。 - 電子を放出するエミッタを含む陰極と、前記エミッタから放出された電子が衝突することによりX線を発生させる陽極と、前記陰極と前記陽極を内部に収容するとともに軸線を中心に回転する外囲器と、前記外囲器の外側に固定され前記エミッタから放出された電子を偏向場により偏向させる磁気発生器と、を備えたX線管において、
前記外囲器は、内部に前記陰極から放出された電子を通過させる孔部を有し前記孔部を通過する電子を加速および集束させる電子加速集束部を備え、前記孔部の形状が、前記軸線に対して回転対称であるX線管。 - 請求項1または請求項2に記載のX線管において、
前記エミッタは、平板状の電子放出部と、前記電子放出部から延設されるとともに電極に接続され、前記軸線を挟んで対向配置される一対の通電脚部を含む複数の脚部とを備え、前記複数の脚部の前記電子放出部からの延設位置が、前記軸線を中心に回転対称であるX線管。 - 請求項3に記載のX線管において、
前記複数の脚部は、前記軸線と直交する前記電子放出部の平面において前記軸線に直交する直線を中心に線対称である形状のものを一部に含むX線管。 - 請求項3に記載のX線管において、
前記複数の脚部は、前記軸線と直交する前記電子放出部の平面において前記軸線に直交する直線を中心に点対称である形状のものを一部に含むX線管。 - 請求項1に記載のX線管において、
前記エミッタは、平板状の電子放出部と、前記電子放出部から延設されるとともに電極に接続され、前記軸線を挟んで対向配置される一対の通電脚部を含む複数の脚部とを備え、前記複数の脚部の前記電子放出部からの延設位置が、前記軸線を中心に回転対称であり、
前記集束電極における前記溝の形状は、平面視における前記エミッタの前記電子放出部の前記一対の通電脚部の延設位置と同様の対称性を持つX線管。 - 請求項2に記載のX線管において、
前記エミッタは、平板状の電子放出部と、前記電子放出部から延設され電極に接続され、前記軸線を挟んで対向配置される一対の通電脚部を含む複数の脚部とを備え、前記複数の脚部の前記電子放出部からの延設位置が、前記軸線を中心に回転対称であり、
前記電子加速集束部における前記孔部の形状は、平面視における前記エミッタの前記電子放出部の前記一対の通電脚部の延設位置と同様の対称性を持つX線管。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載のX線管において、前記外囲器の外側に固定され前記エミッタから放出された電子を収束させる磁気レンズを備えたX線管。
- 請求項8に記載のX線管において、前記磁気レンズと前記磁気発生器が一体となったX線管。
- 請求項8または請求項9に記載のX線管において、
前記磁気レンズは、2段の四重極により構成されるX線管。
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