JP3221664B2 - 多連型シールド掘進機のウイングセグメントの組付け方法及びその装置 - Google Patents

多連型シールド掘進機のウイングセグメントの組付け方法及びその装置

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JP3221664B2
JP3221664B2 JP14928299A JP14928299A JP3221664B2 JP 3221664 B2 JP3221664 B2 JP 3221664B2 JP 14928299 A JP14928299 A JP 14928299A JP 14928299 A JP14928299 A JP 14928299A JP 3221664 B2 JP3221664 B2 JP 3221664B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は多連型シールド掘
進機のウイングセグメントの組付け方法及びその装置に
関し、特に、エレクタ装置で所定の組付け姿勢にして受
渡し位置に供給した上部ウイングセグメントを、昇降
(組付け)装置で受取って上昇させトンネルの上部境界
部に組付ける技術に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、一般的なシールド掘進機は、筒
状の胴部材、カッターヘッド、複数のシールドジャッ
キ、エレクタ装置等を備え、カッターヘッドでトンネル
を掘削しながら複数のシールドジャッキで前進し、掘削
したトンネルの内面にエレクタ装置でセグメントを組付
ける。通常、1リング分掘進する毎に1リング分のセグ
メントを組付け、これを繰返し行うことで、内面をセグ
メントで覆工したトンネルを構築していく(シールド工
法)。
【0003】従来のシールド掘進機では、胴部材、カッ
ターヘッド、エレクタ装置等の構造を変更することによ
り、断面が円形や楕円や矩形等の種々のトンネルを掘進
し、その内面に断面形状に応じたセグメントを組付け可
能であるが、最近では、例えば、円形断面の複数のトン
ネルを左右に部分的にラップさせて接合したような左右
幅広の異形断面のトンネルを掘進し、そのトンネルの内
面にセグメントを組付ける多連型シールド掘進機が実用
に供されている。
【0004】この種の多連型シールド掘進機は、基本的
に、異形断面の共通の胴部材と、複数のカーターヘッド
及びエレクタ装置を備え、複数のカッターヘッドで掘削
したトンネルの複数の円弧部の内面に、複数のエレクタ
装置で円弧セグメントを夫々組付けるとともに、トンネ
ルの上部と下部の隣合う円弧部の境界部に、エレクタ装
置で翼状のウイングセグメントを組付ける。
【0005】ところで、2連型シールド掘進機のエレク
タ装置として、特許第2714136号公報や実公平6
一30959号公報には、図23〜図25に示すよう
に、回転自在に支持されたリング部材101 、リング部材
101 を旋回させる旋回機構、リング部材101 の後部に固
定されたアーム部材102 、アーム部材102 にトンネル軸
心と直交する鉛直面内において旋回中心方向から所定角
度(例えば、45度)傾けた方向へガイド支持されたガ
イドロッド103 、ガイドロッド103 の先端部に固定され
た押付部材104 、押付部材104 を伸縮駆動する油圧ジャ
ッキ105 を含む伸縮機構106 、押付部材104 にトンネル
軸心回りにピン結合されセグメント115 〜117 を把持可
能なスライダ107 、スライダ107 を回動駆動する油圧ジ
ャッキ108を含む回動機構109 等を夫々備えた左右2組
の片アーム型のエレクタ装置100A,100B が記載されてい
る。
【0006】この2連型シールド掘進機で掘削したトン
ネル110 に1リング分のセグメント115 〜117 を組付け
る場合、先ず、エレクタ装置100Bによりトンネル110 の
下部境界部113 に下部ウイングセグメント117 を組付け
てから、エレクタ装置100A,100B によりトンネル110 の
左右の円弧部111 の内面に複数の円弧セグメント115を
夫々下側から組付け、最後に、エレクタ装置100Aにより
トンネル110 の上部境界部112 に上部ウイングセグメン
ト116 を組付ける。
【0007】エレクタ装置100Aにより上部境界部112 に
上部ウイングセグメント116 を組付ける場合、エレクタ
装置100Aの下側で上部ウイングセグメント116 をスライ
ダ107 で把持した後、図23に示すように、旋回機構に
より上部ウイングセグメント116 を上部境界部112 側へ
旋回させる。次に、伸縮機構106 を伸長駆動して、図2
4に示すように、上部ウイングセグメント116 を上部境
界部112 付近へ移動させた後、旋回機構、伸縮機構106
、揺動機構109 を駆動操作し、上部ウイングセグメン
ト116 を所定の組付け姿勢にしながら、図25に示すよ
うに、左右の円弧セグメント115 の間に挿入して上部境
界部112 に組付ける。
【0008】尚、円形断面のトンネルに円弧セグメント
だけを組付けるエレクタ装置は、リング部材に対称に固
定された1対のアーム部材を有し、それらアーム部材の
結合部分に、スライダがリング部材の径方向へ伸縮可能
に連結されているが、前記公報のエレクタ装置と同様
に、スライダをトンネル軸心回りにピン結合して揺動機
構を設けることで、多連型シールド掘進機のエレクタ装
置として適用し、異形断面トンネルの境界部にウイング
セグメントを組付けることは可能である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】 前記公報のエレクタ
装置により、トンネルの上部境界部に上部ウイングセグ
メントを組付ける場合、旋回機構、伸縮機構、揺動機構
の各々の微妙な駆動操作を行いつつ、上部ウイングセグ
メントを所定の組付け姿勢にしながら左右の円弧セグメ
ント間に挿入しなければならないため、上部ウイングセ
グメントの組付けが非常に難しく多大な時間を要する。
つまり、上部ウイングセグメントを上部境界部に組付け
る作業負荷が非常に大きくなり、作業能率が著しく低く
なる。
【0010】また、上部ウイングセグメントを上部境界
部に組付ける際、旋回機構、伸縮機構、揺動機構の各々
の微妙な駆動操作が必要になる他、アーム部材に片持ち
状に支持された上部ウイングセグメンに振れが生じ易い
ということもあり、上部ウイングセグメントと円弧セグ
メントとが接触する虞があり、こうなると、上部ウイン
グセグメントがスライダに把持されていることから、接
触したセグメント間に大きな力が作用し易く、セグメン
トが破損する可能性もある。
【0011】本発明の目的は、トンネルの上部境界部に
上部ウイングセグメントを簡単・確実に組付けることが
でき、上部ウイングセグメントを組付ける作業負荷を格
段に低減し作業能率を著しく高めることができる多連型
シールド掘進機のウイングセグメントの組付け方法及び
その装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】 請求項1の多連型シー
ルド掘進機のウイングセグメントの組付け方法は、多連
型シールド掘進機で掘削したトンネルの上部の境界部に
上部ウイングセグメントを組付ける方法において、前記
上部ウイングセグメントをエレクタ装置で把持し、上部
境界部の下側の受渡し位置に所定の組付け姿勢にして供
給する第1工程と、前記受渡し位置に供給した上部ウイ
ングセグメントをエレクタ装置から昇降装置に受渡す第
2工程と、前記昇降装置により上部ウイングセグメント
を上昇させて上部境界部に組付ける第3工程とを備えた
ことを特徴とするものである。
【0013】この組付け方法では、第1工程において、
上部ウイングセグメントをエレクタ装置で把持し、上部
境界部の下側の受渡し位置に所定の組付け姿勢にして供
給する。次に、第2工程において、受渡し位置に供給し
た上部ウイングセグメントをエレクタ装置から昇降装置
に受渡す。その後、第3工程において、昇降装置により
上部ウイングセグメントを上昇させて上部境界部に組付
ける。ここで、第2工程においては、上部ウイングセグ
メントを昇降装置に載置支持して受渡してもよいし、昇
降装置に把持させて受渡してもよい。
【0014】つまり、この多連型シールド掘進機のウイ
ングセグメントの組付け方法によれば、エレクタ装置で
所定の組付け姿勢にして受渡し位置に供給した上部ウイ
ングセグメントを、昇降装置で受取って上昇させること
で、トンネルの上部境界部の両側の組付け済みのセグメ
ントの間に簡単・確実に挿入して上部境界部に組付ける
ことができる。その結果、トンネルの上部境界部に上部
ウイングセグメントを組付ける作業負荷を格段に低減
し、作業能率を著しく高めることが可能になる。
【0015】請求項2の多連型シールド掘進機のウイン
グセグメントの組付け方法は、請求項1の発明におい
て、前記第2工程において、受渡し位置の下側に位置す
る昇降装置の昇降台を上昇させることで、上部ウイング
セグメントを昇降台に載置支持して受取ることを特徴と
するものである。
【0016】受渡し位置の下側に位置する昇降装置の昇
降台を上昇させることで、上部ウイングセグメントを昇
降台に載置支持して受取るので、受渡し位置に供給した
上部ウイングセグメントをエレクタ装置から昇降装置に
簡単・確実に受渡すことができる。更に、第3工程にお
いて、昇降台を上昇させることで、上部ウイングセグメ
ントの端部を上部境界部の両側の組付け済みのセグメン
トの端部で案内し、昇降台上で滑らせ位置決めしつつ、
それらセグメントの間にセグメントを破損させずに確実
に挿入し上部境界部に組付けることができる。
【0017】請求項3の多連型シールド掘進機のウイン
グセグメントの組付け方法は、請求項2の発明におい
て、前記第1工程において、昇降台を受渡し位置の下方
付近の作動開始位置よりもトンネル掘進方向側に退避さ
せた状態で、エレクタ装置で上部ウイングセグメントを
受渡し位置に供給し、その後昇降台を前記作動開始位置
に後方移動させることを特徴とするものである。
【0018】昇降台を受渡し位置の下方付近の作動開始
位置よりもトンネル掘進方向側に退避させた状態で、エ
レクタ装置で上部ウイングセグメントを受渡し位置に供
給し、その後昇降台を前記作動開始位置に後方移動させ
るので、エレクタ装置でウイングセグメントを受渡し位
置に供給する際、エレクタ装置又は上部ウイングセグメ
ントと昇降台とが相互干渉するのを確実に防止すること
ができる。
【0019】請求項4の多連型シールド掘進機のウイン
グセグメントの組付け装置は、多連型シールド掘進機で
掘削したトンネルの上部の境界部に上部ウイングセグメ
ントを組付ける装置において、前記上部ウイングセグメ
ントを把持し、上部境界部の下側の受渡し位置に所定の
組付け姿勢にして供給可能なエレクタ装置と、前記受渡
し位置に供給された上部ウイングセグメントを、エレク
タ装置から受取るとともに上昇させて上部境界部に組付
ける昇降組付け装置とを備えたことを特徴とするもので
ある。
【0020】この組付け装置では、エレクタ装置で所定
の組付け姿勢にして受渡し位置に供給した上部ウイング
セグメントを、昇降組付け装置で受取って上昇させるこ
とで、上部境界部の両側の組付け済みのセグメントの間
に簡単・確実に挿入して上部境界部に組付けることがで
きる。つまり、トンネルの上部境界部に上部ウイングセ
グメントを組付ける作業負荷を格段に低減し作業能率を
著しく高めることが可能になる。尚、上部ウイングセグ
メントを昇降組付け装置に載置支持して受取るようにし
てもよいし、昇降組付け装置で把持して受取るようにし
てもよい。
【0021】請求項5の多連型シールド掘進機のウイン
グセグメントの組付け装置は、請求項4の発明におい
て、前記昇降組付け装置は、前記所定の組付け姿勢の上
部ウイングセグメントを載置支持可能な昇降台と、この
昇降台を昇降駆動する昇降駆動機構とを有することを特
徴とするものである。
【0022】昇降組付け装置が昇降台と昇降駆動機構と
を有するので、昇降台を受渡し位置の下側から上昇させ
て、受渡し位置の上部ウイングを昇降台に載置支持しエ
レクタ装置から簡単・確実に受取ることができる。更
に、その後昇降台を上昇させ、上部ウイングセグメント
を上部境界部の両側の組付け済みのセグメントの端部で
案内し、昇降台上で滑らせ位置決めしつつ、それらセグ
メントの間にセグメントを破損させずに確実に挿入し上
部境界部に組付けることができる。
【0023】請求項6の多連型シールド掘進機のウイン
グセグメントの組付け装置は、請求項5の発明におい
て、前記昇降組付け装置は、昇降台を受渡し位置の下方
付近の作動開始位置とこの作動開始位置よりもトンネル
掘進方向側に退避させた退避位置とにわたって前後に案
内する案内機構と、昇降台を前後に移動駆動する前後駆
動機構とを有することを特徴とするものである。
【0024】案内機構と前後駆動機構により、昇降台を
前記退避位置に退避させた状態で、エレクタ装置で上部
ウイングセグメントを受渡し位置に供給し、その後昇降
台を前記作動開始位置に後方移動させることができる。
つまり、エレクタ装置でウイングセグメントを受渡し位
置に供給する際、エレクタ装置又は上部ウイングセグメ
ントと昇降台とが相互干渉するのを確実に防止できる。
【0025】請求項7の多連型シールド掘進機のウイン
グセグメントの組付け装置は、請求項4〜6の何れか1
項の発明において、前記昇降台にウイングセグメントの
転倒を防止する転倒防止機構を設けたことを特徴とする
ものである。それ故、昇降台に載置支持された上部ウイ
ングセグメントの転倒を確実に防止し安全性を高めるこ
とができる。
【0026】請求項8の多連型シールド掘進機のウイン
グセグメントの組付け装置は、請求項4〜6の何れか1
項の発明において、前記昇降台にウイングセグメントの
左右方向位置を位置決め可能な左右位置決め機構を設け
たことを特徴とするものである。それ故、上部ウイング
セグメントを上部境界部の両側のセグメントの間に一層
確実に挿入して上部境界部に組付けることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。本実施形態は、円形断
面の2つのトンネルを左右に部分的にラップさせて接合
したような左右幅広の異形断面のトンネルを掘進し、そ
のトンネルの内面にセグメントを組付ける2連型シール
ド掘進機に本発明を適用した場合の一例である。尚、掘
進方向に向かって前後左右を前後左右として説明する。
【0028】先ず、2連型シールド掘進機1について説
明する。図1〜図3に示すように、2連型シールド掘進
機1は、異形断面の筒状の胴部材2と、胴部材2の前側
に設けられた左右1対のカッターヘッド3と、これらカ
ッターヘッド3を夫々回転自在に支持する左右1対の回
転支持機構4と、1対のカッターヘッド3を夫々回転駆
動する左右1対の回転駆動機構5と、掘進の為の複数の
シールドジャッキ6及び複数の中折れジャッキ7と、チ
ャンバー24内の掘削土を外部へ排出する為の左右1対
のスクリューコンベア8等を備えている。
【0029】また、この2連型シールド掘進機1は、掘
削したトンネルTの左右の円弧部Taに円弧セグメント
Saを夫々組付け可能な左右2つのエレクタ装置10
a,10bと、左側のエレクタ装置10aと昇降組付け
装置15とからなりトンネルTの上部境界部Tbに上部
ウイングセグメントSbを組付ける本願特有のウイング
セグメント組付け装置11と、左右1対の後部作業台1
2と、組付けた円弧セグメントSaを真円状に保持する
左右1対の真円保持装置13を備えている。尚、右側の
エレクタ装置10bは、トンネルTの下部境界部Tcに
下部ウイングセグメントScを組付け可能に構成されて
いる。
【0030】胴部材2は、前胴20と、後胴21と、前
胴20と後胴21とを中折れ可能に連結する中折れ部2
2とを有する。前胴20の内部前端部分に隔壁23が固
着され、この隔壁23の前側において前胴20に囲まれ
た部分が、カッターヘッド3で掘削された掘削土を回収
可能なチャンバー24になっている。後胴21の後端部
にはテールシール28が設けられている。尚、隔壁23
には注入口26が形成され、その注入口26に注入管2
5が接続されている。また、隔壁23の前端部にはチャ
ンバー24側へ突出する固定攪拌翼27が固着されてい
る。
【0031】各カッターヘッド3は、図1、図2に示す
ように、中央支持部30、中央支持部30の前側に固着
されたカッタープレート31、中央支持部30から径方
向外側へ延びる4本のスポーク32,33、隣合う2本
のスポーク32,33の径方向中央部を連結する連結フ
レーム35、連結フレーム35の周方向中央部から径方
向外側へ延びる短尺のスポーク34、3本のスポーク3
2〜34の外周部を連結する円弧フレーム36、カッタ
ープレート31とスポーク32〜34の前面部に取付け
られた多数のカッタービット37a〜37c、スポーク
32の外周部分に設けられたコピーカッター38、スポ
ーク32,33の背面部に固着された攪拌翼39等で構
成されている。
【0032】図2に示すように、1対のカッターヘッド
3の中間部分のラップ領域において、一方のカッターヘ
ッド3の間隔の広い2本のスポーク32,33の間に、
他方のカッターヘッド3の1組の3本のスポーク32〜
34が入込むように、1対のカッターヘッド3は左右1
対の回転駆動機構5により同期回動されて、左右に幅広
の異形断面のトンネルTが掘削される。尚、スポーク3
3には、前方の地山へ加泥剤を注入する為の注入口33
aが設けられている。
【0033】各回転支持機構4は、図1に示すように、
カッターヘッド3の中央支持部30から後方へ延びる軸
部材40と、この軸部材40を回転自在に内嵌支持する
前後2つの回転支持体41,42等を有する。回転支持
体41は隔壁23に内嵌固定され、回転支持体42は隔
壁23の後部に固着の箱型フレーム43に内嵌固定され
ている。軸部材40の後端部にはスイベルジョイント4
4が設けられ、このスイベルジョイント44を介して、
軸部材40とカッターヘッド3内の通路を通って、コピ
ーカッター38の油圧シリンダに油圧が供給され、注入
口33aに加泥剤が供給される。
【0034】各回転駆動機構5は、1又は複数の電動機
45を有し、この電動機45により、軸部材40ととも
にカッターヘッド3を回転駆動するように構成してあ
る。電動機45の駆動力を軸部材40に伝達する為に、
隔壁23と箱型フレーム43の間において、軸部材40
のうち回転支持体41,42の間にギヤ部材47が固着
されている。そして、電動機45は前向きにして箱型フ
レーム43に挿通状に固定され、その出力部にギヤ部材
47と噛合する駆動ギヤ46が固着されている。
【0035】複数のシールドジャッキ6は、図1、図3
に示すように、胴部材2の内面に沿って後方向きにして
配設され、後胴21の前端部内面に固着され中折れ部2
2を含む環状フレーム50に挿通状に固着されている。
各シールドジャッキ6の出力部6aの後端にスプレッダ
ー6bが固着され、複数のシールドジャッキ6が駆動さ
れると、組付け済みのセグメントSa〜Scが押され、
その反力により推力が得られる。尚、図3にスプレッダ
ー6bが斜線のシールドジャッキ6はローリング修正用
のシールドジャッキとして使用される。
【0036】複数の中折れジャッキ7は、前胴20の後
部内に左右両側に対称に配設され、各中折れジャッキ7
の両端部が、環状フレーム50と前胴20に固着の取付
け部材51とに夫々回動可能に連結されている。右側の
中折れジャッキ7を収縮或いは左側の中折れジャッキ7
を伸長することで右側へ首振りして右曲がりのトンネル
Tを掘削でき、また、左側の中折れジャッキ7を収縮或
いは右側の中折れジャッキ7を伸長することで左側へ首
振りして左曲がりのトンネルTを掘削できる。
【0037】各スクリューコンベア8の先端部は、回転
支持機構4の回転支持体41の下側において隔壁23に
接続されてチャンバー24に臨み、そこから環状フレー
ム50に固着された柱部材53のサイドを通り、エレク
タ装置10a(10b)のリング部材60を挿通して上
斜め後方へ延び、その後端部が後部作業台12に配置さ
れている。
【0038】エレクタ装置10a,10bについて説明
する。但し、左右2つのエレクタ装置10a,10bは
同じ構造であるため、左側のエレクタ装置10aについ
て説明し、右側のエレクタ装置10bにつては、左側の
エレクタ装置10aと同一符号を付して説明を省略す
る。
【0039】図3〜図6に示すように、エレクタ装置1
0aは、リング部材60、リング部材60を旋回させる
旋回機構61、リング部材60に固定されたアーム部材
62、アーム部材62にトンネル軸心と直交する鉛直面
内において旋回中心方向から所定角度(例えば、45
度)傾けた方向へ1対のガイド部材63aを介して夫々
ガイド支持された前後1対ガイドロッド63、ガイドロ
ッド63の先端部に固定された押付部材64、押付部材
64を伸縮駆動する伸縮機構65、押付部材64にトン
ネル軸心方向(前後方向)回りにピン結合されセグメン
トSa,Sbを把持可能なスライダ67、スライダ67
を回動駆動する回動機構68等で構成されている。
【0040】旋回機構61においては、環状フレーム5
0に複数のローラ70がブラケット70aを介して回転
自在に取付けられ、これらローラ70にリング部材60
のドラム60aが回転自在に支持されるとともに、油圧
モータを有する回転駆動機構(図示略)により回転駆動
される。伸縮機構65は油圧ジャッキ66を有し、その
油圧ジャッキ66の本体部がアーム部材62に固定さ
れ、油圧ジャッキ66の出力部の先端部が押付部材64
に連結されている。回動機構68は油圧ジャッキ69を
有し、その油圧ジャッキ69の両端部が、押付部材64
とスライダ67の連結部64a,67aに夫々回動可能
に連結されている。
【0041】スライダ67は、押付部材64にピン結合
されたスライダ本体72と、スライダ本体72にガイド
ロッド72aを介して前後方向へ移動可能に支持された
ピン結合部材73、及びガイドロッド72aを挟んで相
対向状に延びる1対の押圧部材74、ピン結合部材73
と1対の押圧部材74を前後方向へ一体的に移動駆動す
る摺動ジャッキ75、ピン結合部材73を伸縮駆動する
引込みジャッキ76等を有する。セグメントSa,Sb
のブラケットをピン結合部材73にピン結合するととも
に、引込みジャッキ76を引込み駆動することで、1対
の押圧部材74でセグメントSa,Sbの内面を押圧
し、セグメントSa,Sbを把持する。
【0042】ここで、左側のエレクタ装置10aは、ト
ンネルTの左部の円弧部Taに円弧セグメントSaを把
持して組付けるとともに、次に説明する昇降組付け装置
15と協働して(ウイングセグメント組付け装置11に
より)、上部境界部Tbに上部ウイングセグメントSb
を組付ける。一方、右側のエレクタ装置10bは、トン
ネルTの右部の円弧部Taに円弧セグメントSaを組付
けるとともに、下部境界部Tcに下部ウイングセグメン
トScを独自に組付け可能である。
【0043】ウイングセグメント組付け装置11につい
て説明する。図3、図7、図8に示すように、ウイング
セグメント組付け装置11は、上部ウイングセグメント
Sbを把持し、トンネルTの上部境界部Tbの下側の受
渡し位置に所定の組付け姿勢にして供給可能な前記左側
のエレクタ装置10aと、前記受渡し位置に供給された
上部ウイングセグメントSbを、エレクタ装置10aか
ら受取るとともに上昇させて上部境界部Tbに組付ける
昇降組付け装置15を有する。
【0044】昇降組付け装置15は、前記所定の組付け
姿勢の上部ウイングセグメントSbを載置支持可能な昇
降台80と、この昇降台80を昇降駆動する昇降駆動機
構81と、昇降台80を受渡し位置の下方付近の作動開
始位置(図8に鎖線で示す)とこの作動開始位置よりも
トンネル掘進方向側(前側)に退避させた退避位置(図
8に実線で示す)とにわたって前後に案内する案内機構
82と、昇降台80を前後に移動駆動する前後駆動機構
83とを備えている。
【0045】環状フレーム50に下端部に垂設された柱
部材85が、左右2つのエレクタ装置10a,10bの
リング部材60の略間に設けられ、その頂部にガイド支
持部材86が固着されるとともに、ガイド支持部材86
は水平部材88を介して左右の柱部材53に連結されて
いる。昇降台80は水平部材88の後部上側に昇降駆動
機構81を介して設けられている。昇降駆動機構81
は、水平部材88の後部に縦向き挿通状に取付けられた
前後1対の油圧シリンダ90を有し、これら油圧シリン
ダ90のピストンロッドの上端部に昇降台80が取付け
られ、1対の油圧シリンダ90を同期駆動することで、
昇降台80が昇降駆動される。また、前後の油圧シリン
ダ90のストロークに差をつけることでピッチングにも
対応可能である。
【0046】ガイド支持部材86の上下方向中央部分に
は案内孔86aが前後方向向きに形成され、案内機構8
2は、水平部材88を案内孔86aに挿入して前後摺動
自在に案内することで、昇降台80を前後に案内するよ
うに構成してある。前後駆動機構83はガイド支持部材
86に取付けられた前後方向向きの油圧シリンダ91を
有し、そのピストンロッドが水平部材88に連結されて
いる。尚、ガイド支持部材86には、案内孔86aに連
通するとともに外部へ開放する上下2つの溝86bが前
後方向向きに形成され、水平部材88に取付けられた油
圧シリンダ88は、これら溝86b内を前後移動可能で
ガイド支持部材86とは干渉しない。案内機構部を上下
ピン接合にすると共に、水平方向(左右方向)に油圧シ
リンダを設けることにより、ヨーイング対応も可能であ
る。
【0047】また、図15、図17に示すように、昇降
台80には、上部ウイングセグメントSbの転倒を防止
するとともに、上部ウイングセグメントSbの左右方向
位置を位置決め可能な転倒防止位置決め機構92(転倒
防止機構及び左右位置決め機構に相当する)が設けられ
ている。転倒防止位置決め機構92は、例えば、昇降台
80の左右両端部に左右方向向きの軸心回りに枢支さ
れ、油圧アクチユエータ(図示略)により回動駆動可能
な起倒型の1対の支持片93と、1対の支持片93の先
端部分に夫々取付けられた1対の小型の油圧シリンダ9
4を有する。
【0048】この転倒防止位置決め機構92では、一方
の支持片93を起立させてその油圧シリンダ94のピス
トンロッド94aを伸長駆動することで、その先端部の
押動部94aで上部ウイングセグメントSbを押して左
右方向位置を位置決めでき、また、両支持片93を起立
させて両油圧シリンダ94の押動部94aで上部ウイン
グセグメントSbを押さえて転倒を防止できる。
【0049】尚、各後部作業台12は柱部材53に固定
されて後方へ延び、この後部作業台12に真円保持装置
13が設けられている。この真円保持装置13は、エレ
クタ装置10a,10b及びウイングセグメント組付け
装置11により組付けられた最新の1リング分のセグメ
ントSa〜Scのうち、上半部の円弧セグメントSaを
真円状に保持する上半押上式真円保持装置である。尚、
真円保持装置13は既存のものであるので詳細な説明を
省略する。
【0050】次に、セグメントSa〜Sdの組付け方法
について、図9〜図21を参照しながら説明する。尚、
この組付け方法に、本願特有の上部ウイングセグメント
の組付け方法を含んでいる。
【0051】左右1対のカッターヘッド3でトンネルT
を掘削しながら複数のシールドジャッキ6で前進し、1
リング分のトンネルTを掘削した時点で掘進を中断し、
先ず、右側のエレクタ装置10bにより、トンネルTの
下部境界部Tcに下部ウイングセグメントScを組付け
てから、左右2つのエレクタ装置10a,10bによ
り、トンネルTの左右の円弧部Taの内面に複数の円弧
セグメントSaを夫々下側から組付け、最後に、ウイン
グセグメント組付け装置11により、トンネルTの上部
境界部Tbに上部ウイングセグメントSbの組付けを行
う。
【0052】ウイングセグメント組付け装置11により
上部境界部Tbに上部ウイングセグメントSbを組付け
る場合、先ず、エレクタ装置10aを作動させ、図9に
示すように、エレクタ装置10aの下側に外部から搬送
されてきた上部ウイングセグメントSbをスライダ67
で把持した後、図10に示すように、旋回機構61によ
り、上部ウイングセグメントSbを上部境界部Tb側へ
旋回させ、図11に示す所定の位置で停止させる。
【0053】ここで、上部ウイングセグメントSbを旋
回させる際、上部ウイングセグメントSbと昇降組付け
装置15の昇降台80及び水平部材88とが干渉しない
ように、昇降台80を前記退避位置に退避させた状態で
行う。次に、図12に示すように、回動機構68によ
り、スライダ67とともに上部ウイングセグメントSb
を回動させて所定の組付け姿勢にして、伸縮機構65を
伸長駆動し、上部ウイングセグメントSbを上部境界部
Tbの下側の図13に示す受渡し位置に所定の組付け姿
勢にして供給する(第1工程)。
【0054】次に、昇降組付け装置15を作動させ、図
14に示すように、前後駆動機構83より、水平部材8
8とともに昇降台80を退避位置から作動開始位置へ後
方移動させてから、昇降駆動機構81により、作動開始
位置の昇降台80を上昇させることで、図14、図15
に鎖線で示すように、上部ウイングセグメントSbを昇
降台80に載置支持して受取る(第2工程)。その後、
エレクタ装置10aのスライダ67と上部ウイングセグ
メントSbとの連結を解除してから、エレクタ装置10
aを例えば初期位置(図9に示す位置)に移動させる。
【0055】次に、図17に示すように、転倒防止位置
決め機構92により、1対の支持片93を起立させ、左
右1対の油圧シリンダ94の少なくとも一方を駆動し
て、上部ウイングセグメントSbの左右方向位置を位置
決めするとともに、その後、両油圧シリンダ94の押動
部94aで上部ウイングセグメントSbを押さえて転倒
を防止する。この状態で、図16、図17に示すよう
に、昇降駆動機構81により、昇降台80とともに上部
ウイングセグメントSbを上昇させて、上部境界部Tb
に組付ける(第3工程)。この際、油圧シリンダ94を
開放しておくことで、上部ウイングセグメントSbの左
右方向位置が正確に位置決めされていない状態でも、上
部ウイングセグメントSbが上部境界部Tbの両側の組
付け済みの円弧セグメントSaの端面で案部され、昇降
台80上を滑りながら左右方向位置が位置決めされる。
【0056】尚、その後、引き続き左側のエレクタ装置
10aを作動させ、図18に示すように、外部から搬送
されてきた横向きの柱セグメントSdをスライダ67で
把持した後、図19に示すように、旋回機構61により
柱セグメントSdを旋回させ、図20に示すように、柱
セグメントSdを縦向きにしてから、図21に示すよう
に、伸縮機構68を伸長駆動して、柱セグメントSdを
上部ウイングセグメントSbと下部ウイングセグメント
Scとの間に組付ける。尚、柱セグメントSdを組付け
る際、ウイングセグメントSb,Scの間の間隔を拡張
する拡張機構95も設けられている(図1参照)。
【0057】このように、このウイングセグメント組付
け装置11によれば、エレクタ装置10aで所定の組付
け姿勢にして受渡し位置に供給した上部ウイングセグメ
ントSbを、昇降組付け装置15で受取って上昇させる
ことで、上部境界部Tbの両側の組付け済みの円弧セグ
メントSaの間に簡単・確実に挿入して上部境界部Tb
に組付けることができる。つまり、上部ウイングセグメ
ントSbを組付ける作業負荷を格段に低減し、作業能率
を著しく高めることが可能になる。
【0058】受渡し位置の下側に位置する昇降組付け装
置15の昇降台80を上昇させることで、上部ウイング
セグメントSbを昇降台80に載置支持して受取るの
で、受渡し位置に供給した上部ウイングセグメントSb
をエレクタ装置10aから昇降組付け装置15に簡単・
確実に受渡すことができ、しかも、昇降台80を上昇さ
せることで、上部ウイングセグメントSbを上部境界部
Tbの両側の組付け済みの円弧セグメントSaの端部で
案内し、昇降台80上で滑らせ位置決めしつつ、それら
円弧セグメントSaの間に確実にセグメントSa,Sb
を破損させずに挿入し上部境界部Tbに組付けることが
できる。
【0059】昇降台80を受渡し位置の下方付近の作動
開始位置よりもトンネル掘進方向側に退避させた状態
で、エレクタ装置10aで上部ウイングセグメントSb
を受渡し位置に供給し、その後昇降台80を前記作動開
始位置に後方移動させるので、エレクタ装置10aで上
部ウイングセグメントSbを受渡し位置に供給する際、
エレクタ装置10a又は上部ウイングセグメントSbと
昇降台80とが相互干渉するのを確実に防止することが
できる。
【0060】昇降台80に転倒防止位置決め機構92を
設けることにより、昇降台80に載置支持された上部ウ
イングセグメントSbの転倒を確実に防止し安全性を高
めることができるとともに、昇降台80上の上部ウイン
グセグメントSbの左右方向位置を位置決めできるた
め、上部ウイングセグメントSbを上部境界部Tbの両
側の円弧セグメントSaの間に一層確実に挿入して上部
境界部Tbに組付けることができる。
【0061】次に、前記実施形態のウイングセグメント
組付け装置11を部分的に変更した変更形態について説
明する。但し、前記実施形態と基本的に同じもには同一
符号を付して説明する。 1〕図22に示すように、この昇降組付け装置15Aに
おいては、ガイド支持部材86Aを鉛直フレーム96に
昇降自在にガイドするとともに、このガイド支持部材8
6Aが、昇降駆動機構81Aの鉛直向きの大型の油圧シ
リンダ97のピストンロッド97aの先端部に固着さ
れ、この油圧シリンダ97を駆動することで、ガイド支
持部材86Aとともに昇降台80Aを昇降駆動してもよ
い。
【0062】尚、この昇降組付け装置15Aには、昇降
台80Aを受渡し位置の下方付近の作動開始位置とこの
作動開始位置よりもトンネル掘進方向側に退避させた退
避位置とにわたって前後に案内する案内機構82A、昇
降台80Aを前後に移動駆動する前後駆動機構83Aも
勿論設けられている。但し、前記実施形態の油圧シリン
ダ90は省略される。
【0063】2〕前記転倒防止位置決め機構92におい
ては、油圧シリンダ94の代わりに、1対のネジ部材を
1対の支持片93に夫々螺合させたネジ機構を設け、そ
のネジ機構によりネジ部材を伸縮させることで、上部ウ
イングセグメントSbの転倒を防止するとともに、上部
ウイングセグメントSbの左右方向位置を位置決め可能
に構成してもよい。また、転倒防止位置決め機構を省略
可能である。
【0064】3〕昇降台80の上面に低摩擦滑材(例え
ば、テフロン、超高分子樹脂等)を塗布してもよい。こ
れにより、昇降台80を上昇させ、上部ウイングセグメ
ントSbが上部境界部Tbの両側の組付け済みの円弧セ
グメントSaの端部で案内され、昇降台80上で滑り易
くなり左右方向位置の位置決めが容易になる。
【0065】4〕エレクタ装置10a,10b以外に種
々のエレクタ装置を適用可能である。 5〕楕円断面の2つのトンネルを左右に部分的にラップ
させて接合したような左右幅広の異形断面のトンネルを
掘進し、そのトンネルの内面にセグメントを組付ける2
連型シールド掘進機に本発明を適用してもよい。但し、
エレクタ装置10a,10bのスライダの伸縮量を大き
くしたり、或いは、別のエレクタ装置の適用が必要とな
る。
【0066】6〕2連型シールド掘進機に限らず、3連
以上の多連型シールド掘進機に本発明を適用可能であ
る。但し、n連型のものであれば、n組のエレクタ装置
と、隣合うエレクタ装置の間に昇降組付け装置(n−
1)組が必要になる。 7〕尚、前記実施形態に係るウイングセグメント組付け
装置は一例を示すものに過ぎず、本発明の趣旨を逸脱し
ない範囲において種々の変更を付加した形態のウイング
セグメント組付け装置にすることもある。
【0067】
【発明の効果】 請求項1の多連型シールド掘進機のウ
イングセグメントの組付け方法によれば、第1工程にお
いて、上部ウイングセグメントをエレクタ装置で把持
し、上部境界部の下側の受渡し位置に所定の組付け姿勢
にして供給し、第2工程において、受渡し位置に供給し
た上部ウイングセグメントをエレクタ装置から昇降装置
に受渡し、第3工程において、昇降装置により上部ウイ
ングセグメントを上昇させて上部境界部に組付ける。こ
のように、エレクタ装置で所定の組付け姿勢にして受渡
し位置に供給した上部ウイングセグメントを、昇降装置
で受取って上昇させることで、上部境界部の両側の組付
け済みのセグメントの間に簡単・確実に挿入して上部境
界部に組付けることができる。つまり、トンネルの上部
境界部に上部ウイングセグメントを組付ける作業負荷を
格段に低減し、作業能率を著しく高めることが可能にな
る。
【0068】請求項2の多連型シールド掘進機のウイン
グセグメントの組付け方法によれば、前記第2工程にお
いて、受渡し位置の下側に位置する昇降装置の昇降台を
上昇させることで、上部ウイングセグメントを昇降台に
載置支持して受取るので、受渡し位置に供給した上部ウ
イングセグメントをエレクタ装置から昇降装置に簡単・
確実に受渡すことができ、更に、第3工程において、昇
降台を上昇させることで、上部ウイングセグメントを上
部境界部の両側の組付け済みのセグメントの端部で案内
し、昇降台上で滑らせ位置決めしつつ、それらセグメン
トの間にセグメントを破損させずに確実に挿入し上部境
界部に組付けることができる。その他請求項1と同様の
効果を奏する。
【0069】請求項3の多連型シールド掘進機のウイン
グセグメントの組付け方法によれば、第1工程におい
て、昇降台を受渡し位置の下方付近の作動開始位置より
もトンネル掘進方向側に退避させた状態で、エレクタ装
置で上部ウイングセグメントを受渡し位置に供給し、そ
の後昇降台を前記作動開始位置に後方移動させるので、
エレクタ装置でウイングセグメントを受渡し位置に供給
する際、エレクタ装置又は上部ウイングセグメントと昇
降台とが相互干渉するのを確実に防止することができ
る。その他請求項2と同様の効果を奏する。
【0070】請求項4の多連型シールド掘進機のウイン
グセグメントの組付け装置によれば、エレクタ装置によ
り、上部ウイングセグメントを把持し、上部境界部の下
側の受渡し位置に所定の組付け姿勢にして供給し、昇降
組付け装置により、受渡し位置に供給された上部ウイン
グセグメントを、エレクタ装置から受取るとともに上昇
させ、上部境界部の両側の組付け済みのセグメントの間
に簡単・確実に挿入して上部境界部に組付けることがで
きる。つまり、トンネルの上部境界部に上部ウイングセ
グメントを組付ける作業負荷を格段に低減し、作業能率
を著しく高めることが可能になる。
【0071】請求項5の多連型シールド掘進機のウイン
グセグメントの組付け装置によれば、昇降組付け装置
は、前記所定の組付け姿勢の上部ウイングセグメントを
載置支持可能な昇降台と、この昇降台を昇降駆動する昇
降駆動機構とを有するので、昇降台を受渡し位置の下側
から上昇させて、受渡し位置の上部ウイングを昇降台に
載置支持しエレクタ装置から簡単・確実に受取ることが
でき、更に、その後昇降台を上昇させ、上部ウイングセ
グメントを上部境界部の両側の組付け済みのセグメント
の端部で案内し、昇降台上で滑らせ位置決めしつつ、そ
れらセグメントの間にセグメントを破損させずに確実に
挿入し上部境界部に組付けることができる。その他セグ
メント4と同様の効果を奏する。
【0072】請求項6の多連型シールド掘進機のウイン
グセグメントの組付け装置によれば、前記昇降組付け装
置は、昇降台を受渡し位置の下方付近の作動開始位置と
この作動開始位置よりもトンネル掘進方向側に退避させ
た退避位置とにわたって前後に案内する案内機構と、昇
降台を前後に移動駆動する前後駆動機構とを有するの
で、昇降台を前記退避位置に退避させた状態で、エレク
タ装置で上部ウイングセグメントを受渡し位置に供給
し、その後昇降台を前記作動開始位置に後方移動させる
ことができる。つまり、エレクタ装置でウイングセグメ
ントを受渡し位置に供給する際、エレクタ装置又は上部
ウイングセグメントと昇降台とが相互干渉するのを確実
に防止できる。その他請求項5と同様の効果を奏する。
【0073】請求項7の多連型シールド掘進機のウイン
グセグメントの組付け装置によれば、昇降台に転倒防止
機構を設けたので、昇降台に載置支持された上部ウイン
グセグメントの転倒を確実に防止し安全性を高めること
ができる。その他請求項4〜6の何れか1項と同様の効
果を奏する。
【0074】請求項8の多連型シールド掘進機のウイン
グセグメントの組付け装置によれば、昇降台にウイング
セグメントの左右方向位置を位置決め可能な左右位置決
め機構を設けたので、上部ウイングセグメントを上部境
界部の両側のセグメントの間に一層確実に挿入して上部
境界部に組付けることができる。その他請求項4〜6の
何れか1項と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る2連型シールド掘進機
の縦断面図である。
【図2】2連型シールド掘進機の正面図である。
【図3】2連型シールド掘進機の背面図である。
【図4】2連型シールド掘進機のエレクタ装置を含む要
部背面図である。
【図5】2連型シールド掘進機のエレクタ装置を含む要
部縦断面図である。
【図6】図4のVI−VI線断面図である。
【図7】組付け装置の昇降装置の要部背面図である。
【図8】組付け装置の昇降装置の要部縦断面図である。
【図9】組付け装置(ウイングセグメント把持)の断面
図である。
【図10】組付け装置(ウイングセグメント旋回)の断
面図である。
【図11】組付け装置(ウイングセグメント旋回)の断
面図である。
【図12】組付け装置(ウイングセグメント旋回停止)
の断面図である。
【図13】組付け装置(ウイングセグメント受渡し)の
要部背面図である。
【図14】組付け装置(ウイングセグメント受渡し)の
要部縦断面図である。
【図15】組付け装置(ウイングセグメント組付け)の
要部背面図である。
【図16】組付け装置(ウイングセグメント組付け)の
要部縦断面図である。
【図17】図15の要部拡大図である。
【図18】組付け装置(柱セグメント把持)の背面図で
ある。
【図19】組付け装置(柱セグメント旋回)の背面図で
ある。
【図20】組付け装置(柱セグメント旋回停止)の背面
図である。
【図21】組付け装置(柱セグメント組付け)の背面図
である。
【図22】別実施形態に係る昇降組付け装置の縦断面図
である。
【図23】従来技術に係る2連型シールド掘進機(ウイ
ングセグメント把持旋回)の背面図である。
【図24】図23の2連型シールド掘進機(ウイングセ
グメント旋回停止)の背面図である。
【図25】図23の2連型シールド掘進機(ウイングセ
グメント組付け)の背面図である。
【符号の説明】
Sa 円弧セグメント Sb 上部ウイングセグメント Sc 下部ウイングセグメント T トンネル Ta 円弧部 Tb 上部境界部 Tc 下部境界部 1 2連型シールド掘進機 10a,10b エレクタ装置 11 ウイングセグメント組付け装置 15,15A 昇降組付け装置 80,80A 昇降台 81,81A 昇降駆動機構 82,82A 案内機構 83,83A 前後駆動機構 92 転倒防止位置決め機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−180098(JP,A) 特開 平3−2499(JP,A) 実開 平2−116599(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 11/40

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多連型シールド掘進機で掘削したトンネ
    ルの上部の境界部に上部ウイングセグメントを組付ける
    方法において、 前記上部ウイングセグメントをエレクタ装置で把持し、
    上部境界部の下側の受渡し位置に所定の組付け姿勢にし
    て供給する第1工程と、 前記受渡し位置に供給した上部ウイングセグメントをエ
    レクタ装置から昇降装置に受渡す第2工程と、 前記昇降装置により上部ウイングセグメントを上昇させ
    て上部境界部に組付ける第3工程と、 を備えたことを特徴とする多連型シールド掘進機のウイ
    ングセグメントの組付け方法。
  2. 【請求項2】 前記第2工程において、受渡し位置の下
    側に位置する昇降装置の昇降台を上昇させることで、上
    部ウイングセグメントを昇降台に載置支持して受取るこ
    とを特徴とする請求項1に記載の多連型シールド掘進機
    のウイングセグメントの組付け方法。
  3. 【請求項3】 前記第1工程において、昇降台を受渡し
    位置の下方付近の作動開始位置よりもトンネル掘進方向
    側に退避させた状態で、エレクタ装置で上部ウイングセ
    グメントを受渡し位置に供給し、その後昇降台を前記作
    動開始位置に後方移動させることを特徴とする請求項2
    に記載の多連型シールド掘進機のウイングセグメントの
    組付け方法。
  4. 【請求項4】 多連型シールド掘進機で掘削したトンネ
    ルの上部の境界部に上部ウイングセグメントを組付ける
    装置において、 前記上部ウイングセグメントを把持し、上部境界部の下
    側の受渡し位置に所定の組付け姿勢にして供給可能なエ
    レクタ装置と、 前記受渡し位置に供給された上部ウイングセグメント
    を、エレクタ装置から受取るとともに上昇させて上部境
    界部に組付ける昇降組付け装置と、 を備えたことを特徴とする多連型シールド掘進機のウイ
    ングセグメントの組付け装置。
  5. 【請求項5】 前記昇降組付け装置は、前記所定の組付
    け姿勢の上部ウイングセグメントを載置支持可能な昇降
    台と、この昇降台を昇降駆動する昇降駆動機構とを有す
    ることを特徴とする請求項4に記載の多連型シールド掘
    進機のウイングセグメントの組付け装置。
  6. 【請求項6】 前記昇降組付け装置は、昇降台を受渡し
    位置の下方付近の作動開始位置とこの作動開始位置より
    もトンネル掘進方向側に退避させた退避位置とにわたっ
    て前後に案内する案内機構と、昇降台を前後に移動駆動
    する前後駆動機構とを有することを特徴とする請求項5
    に記載の多連型シールド掘進機のウイングセグメントの
    組付け装置。
  7. 【請求項7】 前記昇降台にウイングセグメントの転倒
    を防止する転倒防止機構を設けたことを特徴とする請求
    項4〜6の何れか1項に記載の多連型シールド掘進機の
    ウイングセグメントの組付け装置。
  8. 【請求項8】 前記昇降台にウイングセグメントの左右
    方向位置を位置決め可能な左右位置決め機構を設けたこ
    とを特徴とする請求項4〜6の何れか1項に記載の多連
    型シールド掘進機のウイングセグメントの組付け装置。
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