JP3221071U - 歯ブラシ - Google Patents

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育英 深澤
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Abstract

【課題】ブラシ台の表面に直角植設したブラシ毛束のみで構成され、咬合面にフィットさせた状態で歯磨きを行うことが可能な歯ブラシを提供する。
【解決手段】把持部と一体または着脱可能なネック部30と、ネック部30と一体に形成され、表面に複数本のブラシ毛35で形成されたブラシ毛束群36が所要間隔をあけて植設されたブラシ台34を有するブラシ部32を備え、ブラシ毛束群36は、ブラシ台34の平面中央位置を含む所要範囲に植設された第1ブラシ毛束37、ブラシ台34の平面外周縁に沿って植設された第2ブラシ毛束38、第1ブラシ毛束37と第2ブラシ毛束38との間の位置に植設された第3ブラシ毛束39で構成され、ブラシ毛束群36は、第1ブラシ毛束37、第2ブラシ毛束38、第3ブラシ毛束39の順に徐々に短くなることを特徴とする歯ブラシである。
【選択図】図2

Description

本考案は歯ブラシに関する。
効率的な歯磨きを可能にした歯ブラシは従来から多種多様なものが提案されている。しかしながら多くの歯ブラシはブラシ毛の長さが均等になっているため、歯の表面の凹凸にフィットさせた状態で歯磨きを行うことは難しい。歯の表面、特に咬合面を確実にブラッシングすることを目的とした歯ブラシ一例として、特許文献1に開示されているようなものが提案されている。
特開2014−156号公報
特許文献1に開示されている構成の歯ブラシは、ブラシ台に対して傾斜させた状態でブラシ毛を植設した複数本のブラシ毛束により錐状のブラシ毛束群を形成し、錐状のブラシ毛束群によって咬合面のブラッシングを行うというものであるが、ブラシ台に傾斜させた状態でブラシ毛束を植設する必要があり、製造コストが高騰してしまうといった課題を有している。
そこで本考案は、従来の歯ブラシと同様にブラシ台の表面に対して直角方向に植設したブラシ毛束のみで構成した歯ブラシでありながらも、咬合面にフィットさせた状態で歯磨きを行うことが可能な構成を有する歯ブラシの提供を目的としている。
上記課題を解決するために本考案者は鋭意研究を行った結果、以下の構成に想到した。すなわち、把持部と一体または着脱可能に設けられたネック部と、前記ネック部と一体に形成されると共に、表面に複数本のブラシ毛により形成されたブラシ毛束が所要間隔をあけて複数植設されたブラシ台を有するブラシ部とを備え、前記ブラシ毛束は、前記ブラシ台の平面中央位置を含む所要範囲に植設された第1ブラシ毛束と、前記ブラシ台の平面外周縁に沿って植設された第2ブラシ毛束と、前記第1ブラシ毛束と前記第2ブラシ毛束との間の位置に植設された第3ブラシ毛束とにより構成され、前記ブラシ毛束の長さは、前記第1ブラシ毛束、前記第2ブラシ毛束、前記第3ブラシ毛束の順に徐々に短くなっていることを特徴とする歯ブラシである。
これにより、第1ブラシ毛束を咬合面の凹部に、第2ブラシ毛束を歯の側面に、第3ブラシ毛束が咬合面と側面と境界部分に、それぞれフィットさせることができ、歯の表面全体に対してブラシ毛をフィットさせた状態でブラッシングすることができる。
また、前記第1ブラシ毛束と前記第2ブラシ毛束を構成する前記ブラシ毛は先端部分の所要範囲が徐々に先細となる形状に形成されていて、前記第3ブラシ毛束を構成する前記ブラシ毛は長さ方向において径寸法が等しく形成されていることが好ましい。
これにより、細かい凹凸が存在する咬合面と歯の側面には先細形状に形成された所謂極細毛に形成されたブラシ毛を当接させることができ、咬合面と歯の側面の境界部分には剛性の高い寸胴形状のブラシ毛を当接させることで、より効率的なブラッシングが可能になる。
本考案にかかる構成を採用することにより、従来の歯ブラシと同様にブラシ台の表面に対して直角方向に植設したブラシ毛束のみで構成した歯ブラシでありながらも、咬合面をはもちろんのこと、歯の表面全体にブラシ毛束の先端部分をフィットさせた状態での歯磨きが可能になる。このようにブラシ台の表面に対して直角に植設したブラシ毛束のみでブラシ部を形成しているため、高性能な歯ブラシを安価に提供することができる。
第1実施形態における歯ブラシの全体斜視図である。 図1における歯ブラシのブラシ部拡大斜視図である。 第2実施形態における歯ブラシのブラシ部拡大斜視図である。 第3実施形態における歯ブラシのブラシ部拡大斜視図である。
以下、本考案における歯ブラシの実施形態について図面に基づいて具体的に説明する。
(第1実施形態)
本実施形態における歯ブラシ10は、図1に示すように、把持部20と、把持部20に着脱可能に成形されたネック部30と、ネック部30に一体形成されたブラシ部32を備えている。本実施形態における把持部20の内部には振動モータとバッテリ(いずれも図示せず)が内蔵されている。使用者が把持部20の表面に配設されたスイッチ22を押下することにより、オンーオフの切り替えができる。スイッチ22の操作により電源がオン状態になると、バッテリから振動モータに電力が供給され、ネック部30を介してブラシ部32を振動させることができる。このように本実施形態においては、いわゆる電動式の歯ブラシ10について説明しているが、振動モータを内蔵しないいわゆる手動式の歯ブラシ10とすることもできる。
本実施形態におけるブラシ部32は、図2に示すように平面視円形形状に形成されたブラシ台34と、ブラシ台34の上面に対して直角方向に植設された複数本のブラシ毛35により構成されたブラシ毛束群36を所要間隔で複数植設することにより形成されている。本実施形態におけるブラシ毛束群36は、第1ブラシ毛束37と、第2ブラシ毛束38と、第3ブラシ毛束39とにより構成されている。
第1ブラシ毛束37は、ブラシ台34の平面中央位置を含む所要範囲に所要間隔をあけて設けられている。第2ブラシ毛束38は、ブラシ台34の平面外周縁に沿って1列に所要間隔をあけて設けられている。第3ブラシ毛束39は、第1ブラシ毛束37と第2ブラシ毛束38との間の位置に所要間隔をあけて設けられている。本実施形態におけるブラシ毛束群36は、いずれもPBT(ポリブチレンテレフタレート)のブラシ毛35が用いられている。
ブラシ部32のブラシ毛束群36は、第1ブラシ毛束37、第2ブラシ毛束38、第3ブラシ毛束39の記載順に長さ(ブラシ台34の上面からの起立高さ)が徐々に短くなっている。このようなブラシ毛束群36の構成を採用することにより、歯磨きの際は、ブラシ毛束群36を咬合面に向けて当接させるだけで、最も背が高い第1ブラシ毛束37を咬合面に、次に背が高い第2ブラシ毛束38を歯の側面(頬側と舌側の両面と遠心および近心)に、最も背が低い第3ブラシ毛束39を咬合面と歯の側面の境界部分に確実にフィットさせることができる。
また、本実施形態においては、第1ブラシ毛束37と第2ブラシ毛束38を構成するブラシ毛35は、先端部分の所要高さ範囲において先端部分に接近するにつれて徐々に先細になる所謂極細毛に形成されている。これにより、咬合面と歯の側面(頬側と舌側の両面と遠心および近心)にブラシ毛の先端部分が複雑な凹凸面をなす咬合面と歯の側面にフィットすると共に、歯と歯茎の間(歯周ポケット)へアクセスすることで確実なブラッシングが可能になる点で好都合である。
加えて本実施形態においては、第3ブラシ毛束39を構成するブラシ毛35は、ブラシ台34への植設部分から先端部分にかけて径寸法が等しい寸胴形状をなしているため、剛性を高めることができ、咬合面と歯の側面との境界部分に対してしっかりと力を加えた状態でブラッシングすることができる点で好都合である。
このように、ブラッシングの対象となる部位に合わせてブラシ毛束群36の長さやブラシ毛35の形状を変更することにより、使用者は通常の歯ブラシと同様にして歯磨き動作をするだけで(特別な歯磨き技術をすることなく)、咬合面を含む歯の表面全体に対して適切なブラッシングをすることができる点において好適である。
(第2実施形態)
図3に示すように、本実施形態におけるブラシ部32の基本構成は第1実施形態と同様であるため、ここでは、第1実施形態において用いた符号を図面内に付すことで、ここでの詳細な説明は省略するものとする。本実施形態においては、ブラシ台34の上面の中央位置を含む所要範囲内に平面視十字状配列で複数の第1ブラシ毛束37が植設されている。換言すると、本実施形態におけるブラシ台34の平面中央位置には、第1ブラシ毛束37による十字形の柱状部が形成されているともいえる。このような第1ブラシ毛束37の構成を採用することで、極細毛のブラシ毛35からなる第1ブラシ毛束37であっても適度な剛性を備えさせることができ、咬合面に対するブラッシングをより効率的に行うことができる点で好都合である。
(第3実施形態)
第1実施形態および第2実施形態においては、共にブラシ台34が平面視円形形状に形成されたものであるが、図4に示すように平面視長方形状のブラシ台34においても本考案を適用することができる。本実施形態における第3ブラシ毛束39は第1ブラシ毛束37と第2ブラシ毛束38とにより区切られた領域に設けられていて、互いに離反して配設されている点が特徴的である。
このようなブラシ毛束群36の構成を採用することにより、第1ブラシ毛束37および第2ブラシ毛束38は、先の実施形態同様に咬合面および歯の側面(頬側と舌側)にフィットさせることが可能になり、第3ブラシ毛束39は第1ブラシ毛束37および第2ブラシ毛束38の剛性を補助し、咬合面および歯の側面を適度な押圧力でブラッシングすることが可能になる。
なお、図示はしないが、ブラシ台34の平面視形状が長方形に代表される四角形の場合であっても、第1実施形態や第2実施形態における第3ブラシ毛束39と同様に、第1ブラシ毛束37および第2ブラシ毛束38との間の単独領域に第3ブラシ毛束39を植設させることも可能である。
以上に、本考案にかかる歯ブラシ10について複数の実施形態に基づいて詳細に説明をしたが、本考案の技術的範囲は、以上の実施形態に限定されるものではない。すなわち、考案の要旨を変更しない範囲における適宜変更を施した構成は、本考案の技術的範囲に属する。例えば、第1ブラシ毛束37と第2ブラシ毛束38を構成するブラシ毛35を寸胴形状にしても良いし、第3ブラシ毛束39を構成するブラシ毛35を先端所要範囲において徐々に先細にした所謂極細毛にしても良い。
また、以上の実施形態においては、ネック部30が把持部20に着脱可能な交換用歯ブラシ10の形態について説明しているが、把持部20とネック部30とが一体形成された形態を採用することもできる。
また、本実施形態においては、ブラシ毛35の材料をPBT(ポリブチレンテレフタレート)としているが、ナイロン等の他の合成樹脂や動物毛等の他の材料によりブラシ毛35を形成することも可能である。
10 歯ブラシ,
20 把持部,22 スイッチ,
30 ネック部,
32 ブラシ部,34 ブラシ台,35 ブラシ毛,36 ブラシ毛束群,
37 第1ブラシ毛束,38 第2ブラシ毛束,39 第3ブラシ毛束

Claims (2)

  1. 把持部と一体または着脱可能に設けられたネック部と、
    前記ネック部と一体に形成されると共に、表面に複数本のブラシ毛により形成されたブラシ毛束が所要間隔をあけて複数植設されたブラシ台を有するブラシ部とを備え、
    前記ブラシ毛束は、前記ブラシ台の平面中央位置を含む所要範囲に植設された第1ブラシ毛束と、前記ブラシ台の平面外周縁に沿って植設された第2ブラシ毛束と、前記第1ブラシ毛束と前記第2ブラシ毛束との間の位置に植設された第3ブラシ毛束とにより構成され、
    前記ブラシ毛束の長さは、前記第1ブラシ毛束、前記第2ブラシ毛束、前記第3ブラシ毛束の順に徐々に短くなっていることを特徴とする歯ブラシ。
  2. 前記第1ブラシ毛束と前記第2ブラシ毛束を構成する前記ブラシ毛は先端部分の所要範囲が徐々に先細となる形状に形成されていて、前記第3ブラシ毛束を構成する前記ブラシ毛は長さ方向において径寸法が等しく形成されていることを特徴とする請求項1記載の歯ブラシ。
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