JP3126032U - 全歯周ハブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】歯および歯列の内側と外側および咬合面の同時磨きが、違和感や痛み等の支障を伴うことなく、効率よく行うことができる全歯周ハブラシを提供する。
【解決手段】ブラシ部1は、主植毛基材部3と、該主植毛基材部3にそれぞれ連繋帯部4を介して一体に連設された一対の副植毛基材部5を有し、かつ該一対の副植毛基材部5は、前記連繋帯部4と該連繋帯部4を包含して充填されたゴム状の弾性充填部材12により、前記主植毛基材部3の植毛面6に対し内向きの約25〜30度の角度をもって可撓的に屈曲形成され、前記主植毛基材部3の植毛面6には植毛束13が規則的配列をもって植毛されるとともに、一対の副植毛基材部5の植毛面7には植毛束14、15が規則的配列をもって植毛され、三つの植毛面における植毛によって、歯および歯列の内側と外側および咬合面を同時に磨く。
【選択図】図1

Description

本考案は、歯および歯列の内側と外側および咬合面の三面同時磨きのハブラシに関するものである。
従来、歯および歯列に跨るようにしてそれらの内側と外側および咬合面を同時に磨くようにした歯ブラシについては、多くの提案がなされている。
例えば、特許文献1には、ブラシ部が、上面板部と該上面板部に対して略直角に設けられた両側板部からなり、上面板部と両側板部の刷毛面には、それぞれ同じ長さの刷子毛が植毛された歯ブラシが開示されている。
しかしながら、この特許文献1に開示の歯ブラシは、上面板部と両側板部が互いに直角の向きにその姿勢を保持させるため、上面板部と両側板部との屈曲外面に肉厚の膨突部が膨出形成されており、使用時において、この角張った膨出突部を口腔の中に入れるには抵抗があるばかりか、痛みを伴うこともあって実用には供し得ないものである。
また、上面板部と両側板部は互いに略直角で、かつ上面板部と両側板部三面の刷子毛の長さは全て同じであるため、使用時において、歯に対する摺接力が強くなって違和感を生じ、これまた実用には供し得ないものである。
また、特許文献2には、U溝状ブラシ台の三面にブラシ毛が植毛されてなる歯ブラシが開示されている。
しかしながら、この特許文献2に開示された歯ブラシは、U溝状ブラシ台はプラスチック樹脂による一体成形であるため、このU溝状ブラシ台の三面に対するブラシ毛の機械植毛は不可能であって、現実的には実施が極めて困難か、不可能である。
特開平9−182624号公報 実用新案登録第3097630号公報
本考案が解決しようとする問題点は、歯および歯列の内側と外側および咬合面の同時磨きが、違和感或いは痛みを伴って容易にはできないという点である。
従って、本考案の目的は、歯および歯列の内側と外側および咬合面の同時磨きが、違和感や痛み等の支障を伴うことなく、通常の歯磨きと同様に効率よく行うことができる全歯周ハブラシを提供することにある。
また、本考案の他の目的は、ブラシ部の成型と植毛束の植毛が自動機械で量産的にできる全歯周ハブラシを提供することにある。
これらの目的を達成するため、本考案の請求項1に記載の全歯周ハブラシは、ブラシ部1と把持部2を含む歯ブラシにおいて、
前記ブラシ部1は、主植毛基材部3と、該主植毛基材部3の左右にそれぞれ肉薄の連繋帯部4を介して一体に連設された一対の副植毛基材部5を有し、かつ該一対の副植毛基材部5は、前記連繋帯部4と該連繋帯部4を包含して充填されたゴム状の弾性充填部材12により、前記主植毛基材部3の植毛面6に対し内向きの所定の鈍角θ、好ましくは、約25〜30度の角度をもって可撓的に屈曲形成され、前記主植毛基材部3の植毛面6には、やや短い植毛束13が規則的配列をもって植毛され、前記一対の副植毛基材部5の植毛面7には、それぞれ前記主植毛基材部3の植毛束13よりもやや長く、かつ前記植毛面7の外側ほど順次長くなっている植毛束14、15が規則的配列をもって植毛され、
前記一対の副植毛基材部5が歯および歯列20に跨るようにして、前記三つの植毛面6、7における植毛によって、歯および歯列20の内側と外側および咬合面を同時に磨き得るようにされた構成を特徴とするものである。
本考案の全歯周ハブラシは、左右一対の副植毛基材部5が、主植毛基材部3の植毛面6に対し内向きの所定の角度θ、好ましくは、約25〜30度の角度をもって可撓的に屈曲形成されるとともに、主植毛基材部3の植毛面6には、やや短い植毛束13が規則的配列を以って植毛され、一対の副植毛基材部5の植毛面7には、それぞれ主植毛基材部3の植毛束13よりもやや長く、かつ植毛面7の外側ほど順次長くなっている植毛束14、15が規則的配列をもって植毛されているから、使用上において、違和感がなく、歯および歯列20に対し納まりがよくて、磨いていてブラシ部が歯および歯列20から外れることがなく、内側と外側および咬合の三面を同時に万遍なく、効率的に、しかも歯肉をよくマッサージするようにして磨くことができるという利点がある。
また、連繋帯部4は、充填されたゴム状の弾性充填部材12により包含されているから、この充填部材12がクッション材として機能して、副植毛基材部5の植毛の歯および歯肉への当りを軟らかくするという利点がある。
また、ブラシ部1の成型と植毛束13、14、15の植毛は自動機械で行うことが可能であるから、量産的にして、安価に製作することができるという利点がある。
以下に図面を参照して、本考案を実施するための最良の形態についてその作用と共に説明する。
図1は、本考案に係る全歯周ハブラシの一例での断面した正面図、図2は、本全歯周ハブラシのブラシ部における植毛基材部の一次成型後の平面図、図3は、図2の3−3線に沿った拡大断面図で、これら図において、本案全歯周ハブラシは、ブラシ部と把持部を含んでいる。
ブラシ部1は、把持部2と一体に、好ましくは、飽和ポリエステル樹脂材による一体成型品として得られ、主植毛基材部3と連繋帯部4を介して左右一対の副植毛基材部5を有している。
主植毛基材部3と副植毛基材部5との連繋帯部4は、厚さ0.2〜0.3mm、巾0.8mm位、長さ主、副植毛基材部3、5の長さの約70%位が可撓性を有し、かつ強度的にも充分である。
主植毛基材部3の植毛面6と、一対の副植毛基材部5の植毛面7には、それぞれ盲孔である植毛束の植毛孔10、11が明けられている。
なお、植毛孔10、11は、本実施例においては、主植毛基材部3の植毛面6には規則的配列をもって3列設け、一対の副植毛基材部5の植毛面7には規則的配列をもって2列設けたが、これに限定されず、両植毛孔10、11は同数列であってもよい。
このようにして、ブラシ部1は、全体平坦状に一体成型されて一次加工される(図2および図3参照)。
次いで、一対の副植毛基材部5の植毛面7は、主植毛基材部3の植毛面6に対してそれぞれ約25〜30度の角度θをもって屈曲されて金型(図示しない)に装着され、主植毛基材部3と一対の副植毛基材部5を連設しているそれぞれの連繋帯部4と前後の空間部8、9に、低分子の軟質ゴム状のポリエステル樹脂材からなるゴム状の弾性充填部材12が空間部8、9を含み、かつ連繋帯部4を包含して射出成型法で充填され、この弾性充填部材12と連繋帯部4で屈曲部が形成される(図4および図5参照)。
なお、弾性充填部材の材質としては、主植毛基材部3に対する一対の副植毛基材部5の角度θは意識しない程度の弱い力では変らないが、曲げる意思で相当に強い力を加えれば曲げることができる材質が選択される。
次いで、金型から取り外されたブラシ部1は、その三連の植毛基材部3、5が平坦状とされて自動植毛機(図示しない)にセットされ、それぞれの植毛孔10、11に植毛束13、14、15が植毛される(図7参照)。
この植毛の際、1束当りの本数は16〜20本程度が好ましく、主植毛基材部3の植毛は長さ5mmと短く、かつ3列中の真中の1列の長さは約2mm程長くて山型状を呈し、また、副植毛基材部5の植毛より稍細いものが用いられる。また、副植毛基材部5の植毛束の長さは、外側ほど順次長くなっており、因みに、内側の植毛束14は長さ約8mm、外側の植毛束15は長さ約12mmが望ましい。
このようにして植毛されたブラシ部1は、その固定が解除されて植毛機(図示しない)から取り出され、弾性充填部材12の復元力によって、再び三連の植毛基材部3、5が図4に示された状態に戻ると、図1に示された出来上がり状態となり、植毛束13、14、15の中に空隙部16が形成されて、図7および図8に示されているように、歯および歯列20に対して納まりがよく、磨いていても歯ブラシが歯および歯列20から外れることがなく、万遍なく磨くことができる。
また、一対の副植毛基材部5に植毛された植毛束14、15は、一対の副植毛基材部5と主植毛基材部3とのなす角度θによって生ずる横からの曲げる力は一定限度以上掛からないので、植毛束14、15の先端が湾曲することは少なく、従来の歯ブラシに較べ長く使用し得る。
このように構成された本案ハブラシは、図7および図8に示されているように、左右の副植毛基材部5が歯および歯列20に跨るようにして歯列方向にこまかく動かし、三つの植毛面6、7における植毛によって、歯および歯列20の内側と外側および咬合面を同時に磨くことができる。
本案ハブラシは、歯および歯列20の内側と外側および咬合面の三面同時磨きができるため、怠り勝ちな奥歯の噛み合わせ面と歯列の内側の清掃、清潔が誰でも容易にできて、罹り易い臼歯の虫歯や、歯槽膿漏、歯周病を予防することができ、歯周病から誘引される種々の全身病をも予防することができるなど、多大な効果が期待し得る。
本考案に係る全歯周ハブラシの一例での断面した正面図である。 本全歯周ハブラシのブラシ部における植毛基材部の一次成型後の平面図である。 図2の3−3線に沿った拡大断面図である。 本全歯周ハブラシのブラシ部における植毛基材部の二次成型後の断面図である。 図4の部分拡大断面図である。 自動植毛機による植毛状態を示す断面図である。 使用状態の一例を示す説明図である。 使用状態の他例を示す説明図である。
符号の説明
1 ブラシ部
2 把持部
3 主植毛基材部
4 連繋帯部
5 副植毛基材部
6、7 植毛面
8、9 空間部
10、11 植毛孔
12 弾性充填部材
13、14、15 植毛束
16 空隙部
20 歯および歯列

Claims (1)

  1. ブラシ部(1)と把持部(2)を含む歯ブラシにおいて、
    前記ブラシ部(1)は、主植毛基材部(3)と、該主植毛基材部(3)の左右にそれぞれ肉薄の連繋帯部(4)を介して一体に連設された一対の副植毛基材部(5)を有し、かつ該一対の副植毛基材部(5)は、前記連繋帯部(4)と該連繋帯部(4)を包含して充填されたゴム状の弾性充填部材(12)により、前記主植毛基材部(3)の植毛面(6)に対し内向きの所定の角度(θ)、好ましくは、約25〜30度の角度をもって可撓的に屈曲形成され、前記主植毛基材部(3)の植毛面(6)には、やや短い植毛束(13)が規則的配列をもって植毛され、前記一対の副植毛基材部(5)の植毛面(7)には、それぞれ前記主植毛基材部(3)の植毛束(13)よりもやや長く、かつ前記植毛面(7)の外側ほど順次長くなっている植毛束(14)、(15)が規則的配列をもって植毛され、
    前記一対の副植毛基材部(5)が歯および歯列(20)に跨るようにして、前記三つの植毛面(6)、(7)における植毛によって、歯および歯列(20)の内側と外側および咬合面を同時に磨き得るようにされた構成を特徴とする全歯周ハブラシ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010143313A1 (ja) * 2009-06-11 2010-12-16 Nishino Toshio 歯列を挟んで磨く歯ブラシ
JP2013506493A (ja) * 2009-10-01 2013-02-28 マイケル、リャンコ 可撓性歯ブラシ
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JP5940749B1 (ja) * 2016-01-08 2016-06-29 有限会社アジャスト 入れ歯磨き器

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