JP3219759B2 - 電子部品の製造方法 - Google Patents

電子部品の製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、マイクロインダクタ等の電子部品の製造方
法に関するものである。
〔発明の概要〕
本発明は、マイクロインダクタ等の電子部品の素子部
の表面をフェライト粉末を含む樹脂により覆うことによ
り閉磁路構造となし、シールド効果を高め漏洩磁束を少
なくしようとするものである。
さらに本発明は、フェライト粉末を含む樹脂の硬化を
高周波電流による電磁誘導加熱を利用して行うことによ
り、応力の発生を抑制し、素子部への影響を抑制しよう
とするものである。
〔従来の技術〕
インダクタ等の電子部品においては、漏洩磁束の影響
によりノイズの増加,Qの低下,発振等の問題が発生し易
い。例えば、ドラム型の開磁路方式のインダクタは、漏
洩磁束が大きく、ノイズや相互誘導による干渉等があ
り、その設置位置等に制約を受けることが多い。
これまで、インダクタ等の電子部品を閉磁路構造とし
て漏洩磁束の影響を小さくしようとする試みがなされて
いる。例えば、トロイダル方式やポット型,E型,U型,C型
コアを用いる方式等である。
しかしながら、前者では巻線が困難であるという点
で、後者では製造コストの点で、それぞれ開磁路構造の
ものに比べて不利であり、したがってこれら方式の採用
は特殊な場合に限られている。
一方、マイクロインダクタ等の電子部品においては、
外気,湿度等から内部の素子を保護する目的と外観のた
めに、外装に粉体樹脂塗装等を施すのが一般的である。
しかしながら、これまでの外装塗装は上述の磁気特性
や電気特性等を考慮したものではなく、例えば上述の漏
洩磁束の影響を改善する効果は何ら有していない。
〔発明が解決しようとする課題〕
そこで本発明は、上述の従来の実情に鑑みて提案され
たものであって、製造上の困難や製造コストの増大を伴
うことなく漏洩磁束の影響を低減し得る電子部品の製造
方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上述の目的を達成するために、本発明は、フェライト
粉末を30〜97重量%なる割合で含有する樹脂を素子部に
塗布した後、高周波電流が供給されるコイルが巻回され
た磁気コアのスリットを通過させ、高周波電流による電
磁誘導加熱により前記樹脂を硬化させることを特徴とす
るものである。
[作用] 電子部品の素子部をフェライト粉末を含有する樹脂で
被覆すると、閉磁路構造となり、シールド効果によって
漏洩磁束が低減される。
また、本発明においては、フェライト粉末を含有する
樹脂を硬化する際に、フェライト粉末のうず電流損,ヒ
ステリシス損を利用し、高周波電流による電磁誘導によ
り発熱させているので、内部は高く、空気へ放熱するた
め外部は低くなるような温度勾配とされ、応力の発生が
大幅に抑制される。
〔実施例〕
以下、本発明を適用した実施例について説明する。
第1図は、本発明の製造方法を適用した電子部品の一
例を示すものであり、電子部品の素子部,ここではドラ
ムタイプのコアに巻線を施したマイクロインダクタ
(1)の周囲がリード(1a)を除いてフェライト粉末を
含む樹脂層(2)により被覆されている。
上記樹脂層(2)は、フェライト粉末と樹脂を主体と
し、必要に応じて硬化剤,促進剤等を添加してなるもの
で、ディッピングや粉体塗装技術等により上記マイクロ
インダクタ(1)の表面に被着されてなるものである。
この樹脂層(2)に含まれるフェライト粉末は、各種
フェライトを微細に粉砕したものであれば如何なるもの
であってもよく、例えばNi系,Mg系,Mn系の各フェライト
の微粉末等が挙げられる。使用するフェライト粉末は、
平均粒径を1μmから100μmまでの範囲内とすること
が好ましく、平均粒径が1μm未満であると磁気的に飽
和して十分な効果が得られなくなる虞れがある。なお、
前述の範囲のうち50μm以下とすることがより好ましい
が、場合によっては100μmを越えるものも使用可能で
ある。
一方、樹脂としては、ポリ塩化ビニル,ポリオレフィ
ン,エポキシ樹脂,ポリエステル樹脂,熱硬化性アクリ
ル樹脂,フッ素樹脂,セルロース誘導体等、任意の合成
樹脂材料が使用可能であるが、取り扱いの容易さ等の点
から熱可塑性樹脂よりも熱硬化性樹脂の方が有利であ
る。特にエポキシ樹脂は、各種金属との接着性に優れ、
また良好な作業性,物理特性,機械特性,化学特性を有
するので好適である。
また、樹脂に含まれるフェライト粉末の量としては、
30〜97重量%とすることが好ましく、50〜95重量%とす
ることがより好ましい。フェライト粉末の含有量が30重
量%未満であると、効果的な閉磁路を構成することが困
難となり、シールド効果が不足する虞れがある。逆にフ
ェライト粉末の含有量が97重量%を越えると、樹脂分が
不足して被膜の形成が難しくなる。
上述の樹脂層(2)は、通常の塗布手段により形成す
ることができる。例えば、フェライト粉末とエポキシ樹
脂,硬化剤,促進剤とを混合したものを溶剤に溶解して
ペースト状の塗料となし、これをマイクロインダクタ
(1)に塗布した後、40℃程度の温風を吹き付けて溶媒
を揮発させ乾燥すればよい。このようにすることで、フ
ェライト粉末の充填率(マイクロインダクタに対する比
率)を重量比で80〜90%にまで上げることが可能であ
る。
前記方法では溶剤の量をコントロールすることで粘度
の調節が可能であり、作業性向上のために型に注入して
成型することも可能であるが、溶剤の揮発性に空乏が生
じ表面が荒れる虞れがある。
そこで、特に耐候性を向上するために、粉体塗装を行
ってもよい。
粉体塗装による製造工程の概略を以下に示す。
粉体塗装を行うには、先ず、樹脂(例えばエポキシ樹
脂),フェライト粉末,添加剤等を計量し、リボンブレ
ンダー等により乾燥混合する。
次いで、これを140〜150℃に加熱して溶融混合する。
さらに、溶融混合したものをコンベアに落として冷却
し、その後ハンマークラッシャ等によって粉砕する。
これを計量し、エポキシ樹脂の硬化剤,促進剤を適量
入れてナウター等で混合し、単軸混合機等により80〜10
0℃で溶融混合し、再びコンベアに落として冷却する。
次に、ターボミル等の微粉砕機で粉砕し、ブロワーシ
フター等で200〜400メッシュの篩により分級する。
以上により粉体塗料が調製されるが、一方、被塗装素
子〔マイクロインダクタ(1)〕を120〜130℃で1分間
程度加熱しておく。
そして、このマイクロインダクタ(1)の加熱状態で
調製した粉体塗料をエアーと振動によって吹き上げ、マ
イクロインダクタ(1)の表面に粉体塗料を付着させ
る。
すると、マイクロインダクタ(1)の表面に付着した
粉体塗料は、マイクロインダクタ(1)の余熱により溶
融し、被膜が形成される。
ところで、上述の粉体塗装等において、樹脂を加熱硬
化する場合、一般に熱源が外部にあるため硬化は樹脂表
面から始まり、内部へと進む。この過程において硬化収
縮を起こし、応力が発生して電子部品素子に悪影響を及
ぼす虞れがある。例えば、前記応力の発生により、断線
やクラック,特性劣化等が生じ、また樹脂層(3)表面
にもクラックや荒れ等が生ずる。
そこで、フェライト粉末のうず電流損,ヒステリシス
損等を利用し、高周波電流による電磁誘導によって発熱
させ、この発熱によって樹脂を硬化することが好まし
い。
第2図は、電磁誘導による加熱硬化装置の一例を示す
ものである。
この加熱硬化樹脂は、直方体形状の中空の磁気コア
(3)の一側壁にスリット(4)が設けられてなるもの
であって、このスリット(4)に沿ってフェライト粉末
入り樹脂が塗布されたマイクロインダクタ(1)を移動
し、スリット(4)に発生する磁場によってフェライト
粉末を電磁誘導加熱するものである。
すなわち、上記磁気コア(3)にはコイル(5)が巻
回されるとともに、当該コイル(5)には高周波電源
(6)が接続されており、この高周波電源(6)からコ
イル(5)に高周波電流を供給することによってフェラ
イト粉末入り樹脂が電磁誘導加熱によって硬化される。
ここで、フェライト粉末入り樹脂が塗布されたマイク
ロインダクタ(1)をテープキャリア(7)に固定した
状態で供給すれば、連続的な処理が可能となる。
上述の加熱硬化装置は、フェライト粉末のうず電流
損,ヒステリシス損を利用して発熱させるものであるの
で、樹脂の温度勾配が内部は高く外部は低い(空気中に
放熱するため。)状態とされ、応力の発生が極端に小さ
なものとなる。
また、フェライト粉末のキュリー点を選ぶことによ
り、発熱上限を決めることができ、異常加熱が防止され
る。これは、キュリー点を越えるとフェライト粉末にヒ
ステリシス損が発生しなくなることによる。
なお、前記電磁誘導加熱により樹脂を硬化する場合、
樹脂中にフェライト粉末の他に高周波加熱で発熱する物
質を混入しておいてもよい。
以上の手法に従い、実際にマイクロインダクタをフェ
ライト入り樹脂により被覆したところ、閉磁路構造とな
ったことにより、シールド効果が6dB程度向上した。ま
た、フェライト粉末の含有量を70重量%としたときに、
マイクロインダクタにおいてインダクタンス値が約1.5
倍に向上した。このことは、同一インダクタンス値では
直流抵抗が約20%減少することを意味する。したがっ
て、同一外形寸法としたときにはインダクタンス値が大
きくとれ、同一インダクタンス値としたときには直流ロ
スが減少して効率が良くなることになる。
以上、本発明を適用した実施例について説明したが、
本発明がこの実施例に限定されるものではない。例え
ば、上述の実施例では電子部品の素子部(マイクロイン
ダクタ)の表面をフェライト粉末入り樹脂でのみ被覆し
たが、特にフェライト粉末にMn系フェライト等のように
電気抵抗の低いものを使用する場合には、素子部表面に
粉体塗装等により予め絶縁膜を形成してからフェライト
粉末入り樹脂で被覆するようにしてもよい。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明により製造
される電子部品においては、素子部の表面がフェライト
粉末を含む樹脂により覆われているので、製造上の困難
や製造コストの増大を伴うことなく、実効透磁率を向上
しシールド効果を高め漏洩磁束の影響を低減することが
可能である。
また、本発明の製造方法によれば、樹脂の硬化の際の
応力を小さなものとすることができ、素子の断線や磁
歪,クラック等を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はマイクロインダクタの一例を示す概略平面図で
ある。 第2図は電磁誘導加熱により樹脂を硬化する加熱硬化装
置の一例を示す概略斜視図である。 1……素子部(マイクロインダクタ) 2……樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H05B 6/10 341 H01F 15/04 (72)発明者 矢田 隆司 東京都中央区日本橋本町4丁目11番2号 岸本産業株式会社内 (72)発明者 松浦 眞 東京都中央区日本橋本町4丁目11番2号 岸本産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−62011(JP,A) 特開 昭47−26740(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェライト粉末を30〜97重量%なる割合で
    含有する樹脂を素子部に塗布した後、 高周波電流が供給されるコイルが巻回された磁気コアの
    スリットを通過させ、電磁誘導加熱により前記樹脂を硬
    化させることを特徴とする電子部品の製造方法。
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