JP5790357B2 - フェライトめっき粉体、そのフェライトめっき粉体を使用した電子部品、および電子部品の製造方法 - Google Patents

フェライトめっき粉体、そのフェライトめっき粉体を使用した電子部品、および電子部品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、フェライトめっき粉体に関し、さらに詳しくは、インダクタなどのEMI対策用の電子部品に使用した場合に、低周波帯からGHz帯までの広い周波数帯域で、十分なノイズ抑制効果が得られるフェライトめっき粉体に関する。
また、本発明は、上記フェライトめっき粉体を使用した電子部品、および電子部品の製造方法に関する。
近年、電気・電子回路においては、高周波のクロック信号や伝送信号が使われるようになり、インダクタなどのEMI対策用の電子部品においても、高周波で使用できるものが求められている。
たとえば、特許文献1(特開2002−175916号公報)には、内部に、磁性体層と、磁性体層の層間に配置されたコイル導体パターンとを有する、一体焼結型の積層型インダクタにおいて、磁性体層に、フェライトと、フェライトより低い誘電率を有する低誘電率粉体(低誘電率非磁性体)とを混合した混合材料を使用したものが開示されている。フェライトと低誘電率粉体との混合比率は、20〜80vol%とされている。
この特許文献1に開示された積層型インダクタは、磁性体層の材料として、フェライトに低誘電率粉体を混合させた混合材料を使用しているため、磁性体層全体としての誘電率(ε)が下がっており、浮遊容量を低減することができるため、高周波領域(GHz帯)において、高いインピーダンスを得ることができるとされている。すなわち、高周波領域での使用に適したものになっているとされている。
特開2002−175916号公報
上述した特許文献1に開示された従来の積層型インダクタには、全体を焼成して製造する際に、磁性体層の混合材料中の低誘電率粉体がフェライト自体の焼結を阻害し、透磁率(μ)が著しく低下してしまい、低周波領域でのノイズ除去効果が劣化してしまうという問題があった。すなわち、高周波領域でのノイズ除去効果は向上しているが、逆に、低周波領域でのノイズ除去効果が劣化するという問題があった。
なお、この問題は、積層型インダクタだけではなく、同様の混合材料をコアの材料として使用した巻線型インダクタなどにおいても共通する問題であった。
本発明は、上述した従来の問題を解決するためになされたものである。その手段として、本発明のフェライトめっき粉体は、フェライトの誘電率(約14.5)よりも低い誘電率の材料からなる低誘電率粉体の表面に、磁性フェライトめっき層が形成された構成とした。
低誘電率粉体には、たとえば、ガラス、アルミナ、シリカの少なくとも1つを用いることができる。なお、ガラスの誘電率は5程度、アルミナの誘電率は9程度、シリカの誘電率は3程度である。
また、磁性フェライトめっき層の表面に、さらに非磁性フェライトめっき層を形成するようにしても良い。この場合には、焼成の際に、1層目の磁性フェライトめっき層が確実に薄膜の状態に保持されるため、優れた高周波特性を維持することができる。
本発明のフェライトめっき粉体は、たとえば、積層型インダクタの磁性体層の材料、巻線型インダクタのコアの磁性材料、線材内蔵型インダクタの樹脂添加磁性材料などに使用することができる。この場合には、低周波帯からGHz帯までの広い周波数帯域で、十分なノイズ抑制効果が得ることができる。
なお、本発明の電子部品の製造方法は、たとえば、フェライトよりも誘電率の低い材料からなる低誘電率粉体を用意する工程と、低誘電体粉体を分散させた分散液を作製する工程と、分散液に、磁性フェライトめっき用の反応液と酸化液とを投入し、低誘電体粉体の表面に磁性フェライトめっき層を形成し、フェライトめっき粉体を作製する工程と、フェライトめっき粉体を使用して電子部品を製造する工程とを備えたものとすることができる。
本発明のフェライトめっき粉体は、上述した構成としたため、低誘電率粉体が、フェライトの焼結を阻害することがなく、透磁率を低下させることがない。この結果、誘電率を下げつつ、透磁率を比較的高く保持することができる。したがって、本発明のフェライトめっき粉体を使用した電子部品は、低周波領域から高周波領域(GHz帯)にわたって、高いノイズ除去効果を得ることができる。
第1実施形態にかかるフェライトめっき粉体1を示す断面図である。 フェライトめっき粉体1の焼結状態を示す断面図である。 フェライトめっき粉体1を使用した積層型インダクタ100を示し、図3(A)は斜視図、図3(B)は分解斜視図である。 積層型インダクタ100のインピーダンスの周波数特性を示すグラフである。(図中、「実施例」として実線で示したもの。) 第2実施形態にかかるフェライトめっき粉体21を示す断面図である。 フェライトめっき粉体21の焼結状態を示す断面図である。 フェライトめっき粉体21を使用した積層型インダクタのインピーダンスの周波数特性を示すグラフである。(図中、「実施例」として実線で示したもの。) 第3実施形態にかかる巻線型インダクタ200を示し、図8(A)は正面図、図8(B)は底面図である。 第4実施形態にかかる線材内蔵型インダクタ300を示す斜視図である。
以下、図面とともに、本発明を実施するための形態について説明する。
[第1実施形態]
本実施形態においては、まず、フェライトめっき粉体を作製し、続いて、そのフェライトめっき粉体を使用して積層型インダクタを製造する。以下、順に説明する。
(フェライトめっき粉体の作製)
まず、フェライトの誘電率(約14.5)よりも誘電率の低い材料からなる低誘電率粉体を用意する。たとえば、ガラス、アルミナ、シリカの少なくとも1つを用いることができる。ここでは、平均粒径=3.5μm程度で、誘電率ε=3.8のシリカガラス粉体を用意する。
次に、低誘電率粉体の表面に、磁性フェライトめっき層を形成する。
具体的には、まず、低誘電率粉体を水に分散し、分散液を作製する。そして、その分散液を、たとえば80℃の温度に保たれた恒温槽に投入する。
次に、恒温槽中の分散液を撹拌しながら、継続的に反応液とpH調整液を投入する。反応液には、たとえば、FeCl2(30mol/L)、NiCl2(15mol/L)、ZnCl2(5mol/L)を用いる。また、pH調整液には、たとえばKOH(水酸化カリウム)を用いる。
分散液を撹拌しながら、継続的に反応液とpH調整液とを徐々に投入することにより、図1の模式図に示すように、低誘電率粉体の表面に、磁性フェライトめっき層が形成される。磁性フェライトめっき層の膜厚は、たとえば、1μm程度とする。
図1に、本実施形態で作製されたフェライトめっき粉体1を示す。フェライトめっき粉体1は、低誘電率粉体2の表面に、磁性フェライトめっき層3が形成された構造からなる。
以上のように、本実施形態にかかるフェライトめっき粉体を作製する。
(積層型インダクタの製造)
次に、本実施形態にかかる積層型インダクタを製造する。
まず、セラミックスラリーを作製する。
具体的には、純水、分散剤、上述したフェライトめっき粉体を、ボールミルを用いて湿式混合する。混合時間は、たとえば、2時間とする。
次に、この溶液に、バインダー、可塑剤、湿潤剤、消泡剤を投入し、ボールミルを用いて湿式混合し、さらに、真空脱泡することにより、セラミックスラリーを得る。混合時間は、たとえば、2時間とする。
次に、セラミックグリーンシートを作製する。
具体的には、ドクターブレード法により、上述したセラミックスラリーをシート状に形成してセラミックグリーンシートを得る。セラミックグリーンシートの厚みは、たとえば、35μmとする。
次に、セラミックグリーンシートの所定の位置に、レーザ光を照射するなどの方法により、両主面間を貫通した孔を形成する。
次に、セラミックグリーンシートに、コイル導体パターンを形成する。具体的には、各セラミックグリーンシート上に、Agペーストをスクリーン印刷し、続いて乾燥させることにより、所定の形状からなるコイル導体パターンを形成する。このとき、先にセラミックグリーンシートに形成した孔内にもAgペーストが充填され、導電ビアが形成される。なお、Agペーストには、たとえば、不純物元素が0.1wt%以下のAg粉末と、ワニスと、溶剤とが配合された、Ag含有率が85wt%程度のものを使用することができる。
次に、所定のコイル導体パターンが形成された所定の枚数のセラミックグリーンシートを、所定の順番に積層し、圧着する。圧着の圧力は、たとえば、1000kgf/cm2程度とする。この結果、内部に、たとえば、18ターンのコイルが形成された積層体が得られる。
次に、その積層体を、ダイサーなどで個々のチップ素子にカットする。続いて、それらのチップ素子を、脱バインダー処理をおこなったうえで、所定のプロファイルで焼成する。焼成プロファイルは、たとえば、900℃で2時間保持とする。
この結果、たとえば、1.0mm×0.5mm×0.5mmの焼成済のチップ素子を得る。この焼成済のチップ素子内部の磁性体層においては、図2の模式図に示すように、隣接するフェライトめっき粉体1の磁性フェライトめっき層2の間でネック成長、焼結が進んでいる。
次に、焼成済のチップを湿式でメディアバレルし、チップ素子のコーナー部の面取りをおこなう。
次に、コイル導体パターンが露出したチップ素子の端面に、ガラスフリットを含むAgペーストなどを浸漬法などにより塗布し、所定の温度、たとえば、750℃で焼付け、外部電極を形成する。
最後に、外部電極に、バレルめっきで、Niめっき、さらに、Snめっきを形成し、本実施形態にかかる積層型インダクタを完成させる。
図3(A)、(B)に、完成した本実施形態にかかる積層型インダクタ100を示す。ただし、図3(A)は斜視図、図3(B)は分解斜視図である。なお、図3(B)では、外部電極、および外部電極に形成されたNiめっき、Snめっきの図示を省略している。
積層型インダクタ100は、チップ素子11を備える。
チップ素子11は、複数の磁性体層12が積層され、それらの磁性体層12の層間に、所定の形状からなるコイル導体パターン13が配置された構造からなる。磁性体層12の所定の部分には、両主面間を貫通して、導電ビア14が形成されている。そして、隣接する層に配置されたコイル導体パターン13どうしが、導電ビア14を介して接続され、螺旋状のコイル15が形成されている。なお、コイル15の一方の端部は、導電ビア14を介してチップ素子11の一方の端面に、コイル15の他方の端部は、導電ビア14を介してチップ素子11の他方の端面に、それぞれ露出している。
そして、チップ素子11の両端面には、1対の外部電極16a、16bが形成され、外部電極16aはコイル15の一方の端部に、外部電極16bはコイル15の他方の端部に、それぞれ接続されている。なお、外部電極16a、16bの表面にはNiめっきが形成され、さらにNiめっきの表面にはSnめっきが形成されている。
図4に、積層型インダクタ100のインピーダンスの周波数特性を「実施例」として実線で示す。また、比較のために、本発明にかかるフェライトめっき粉体は使用せず、その代わりに、フェライト40vol%と低誘電率粉体60vol%とを混合した混合材料を用いてセラミックスラリーを作製し、他は上述した方法と同様の方法で製造した、従来の積層型インダクタのインピーダンスの周波数特性を「比較例」として破線で示す。
図4からわかるように、比較例は、1000MHz(1GHz)を超える高周波領域においてインピーダンスが高くなっているが、1〜1000MHzの低周波領域でのインピーダンスが低下してしまっている。これに対し、本発明にかかる実施例は、1000MHzを超える高周波領域においても十分なインピーダンスを備え、かつ1〜1000MHzでもインピーダンスが低下しておらず、低周波領域から高周波領域にわたって高いノイズ除去効果を得ることができるものであることがわかる。
以上、第1実施形態にかかるフェライトめっき粉体、積層型インダクタ、これらの製造方法について説明した。しかしながら、本発明がこれらの内容に限定されることはなく、発明の趣旨に沿って、種々の変更をなすことができる。
たとえば、上述した実施形態では、低誘電率粉体としてシリカガラスを使用しているが、これに代えて、アルミナ、シリカなどを使用するようにしても良い。
また、上述した実施形態では、フェライトめっき粉体を主材料としてセラミックスラリーを作製しているが、フェライトめっき粉体にガラス粉体を混合し、これを主材料としてセラミックスラリーを作製するようにしても良い。
また、上述した実施形態では、電子部品として積層型インダクタを製造したが、これに代えて、コアにフェライトめっき粉体が使用された巻線型インダクタや、樹脂部にフェライトめっき粉体が混合された線材内蔵型インダクタなどを製造するようにしても良い。
[第2実施形態]
上述した、第1実施形態にかかるフェライトめっき粉体1は、低誘電率粉体2の表面に、1層の磁性フェライトめっき層3が形成された構造からなる。
これに対し、第2実施形態にかかるフェライトめっき粉体21は、図5に示すように、低誘電率粉体22の表面に、磁性フェライトめっき層23が形成され、さらに磁性フェライトめっき層23の表面に、非磁性フェライトめっき層24が形成された構造からなる。すなわち、フェライトめっき層を、磁性フェライトめっき層23と非磁性フェライトめっき層24の2層構造とした。
第2実施形態にかかるフェライトめっき粉体21は、たとえば、次の方法で作製する。
まず、上述した第1実施形態と同様の材料、方法により、低誘電率粉体22の表面に、磁性フェライトめっき層23を形成する。そして、第2実施形態では、続いて、反応液をFeCl2(30mmol/L)、ZnCl2(5mmol/L)に変更し、さらにめっきを継続する。この結果、磁性フェライトめっき層23の表面に、Znフェライトからなる非磁性フェライトめっき層24が形成される。非磁性フェライトめっき層24の膜厚は、たとえば、0.5μm程度とする。
次に、第2実施形態にかかるフェライトめっき粉体21を使用して、第2実施形態にかかる積層型インダクタ(図示せず)を製造する。第2実施形態にかかる積層型インダクタは、第1実施形態にかかる積層型インダクタ100と同様の構造とし、製造方法も第1実施形態と同様とする。
図6に、第2実施形態にかかる積層型インダクタの磁性体層内の、フェライトめっき粉体21の状態を模式図として示す。図からわかるように、2層目の非磁性フェライトめっき層24どうしは焼結しているが、1層目の磁性フェライトめっき層23は薄膜の状態で保持されている。
図7に、第2実施形態にかかる積層型インダクタのインピーダンスの周波数特性を「実施例」として実線で示す。また、比較のために、第1実施形態に関する図4においても「比較例」として示した、従来の積層型インダクタのインピーダンスの周波数特性を破線で示す。
図7からわかるように、第2実施形態にかかる積層型インダクタは、1000MHz(1GHz)を超える高周波領域において十分なインピーダンスを備え、かつ1〜1000MHzにおいてインピーダンスが低下しておらず、低周波領域から高周波領域にわたって高いノイズ除去効果を得ることができるものであることがわかる。
[第3実施形態]
図8(A)、(B)に、本発明の第3実施形態にかかる、巻線型インダクタ200を示す。ただし、図8(A)は正面図、図8(B)は底面図である。
巻線型インダクタ200は、コア31を備える。コア31は、1対の鍔部31a、31bを、棒状の巻芯部31cで繋いだ構造からなる。本実施形態においては、コア31の材料に、フェライトめっき粉体が使用されている。
そして、コア31の鍔部31a、31bそれぞれの底側の端面、およびそれらの端面に接する4つの側面の一部分には、それぞれ、電極32a、32bが形成されている。
そして、コア31の巻芯部31cに、表面に絶縁性の被覆層が形成された線材33が巻回され、線材33の一方の端部が表面の被覆層が剥離されたうえで電極32aに接続され、線材33の他方の端部が表面の被覆層が剥離されたうえで電極32bに接続されている。
このような構造からなる、第3実施形態にかかる巻線型インダクタ200は、たとえば、次の方法により製造される。
まず、コア31を形成する。具体的には、上述した第1実施形態にかかるフェライトめっき粉体を用意する。次に、このフェライトめっき粉体を、コア31の形状を備えた金型内に充填し、加圧および加熱し、成型してコア31を得る。
次に、コア31の鍔部31a、31bに、電極32a、32bを形成する。電極31a、31bは、たとえば、銀ペーストを塗布し、焼付けるなどの方法により形成する。
次に、コア31の巻芯部31cに、巻線装置を用いて、線材33を巻回し、続いて、線材33の両端を被覆剥離剤に浸漬し、線材33の表面から被覆層を剥離する。そして、被覆層の剥離された線材33の一方の端部を電極32aに熱圧着し、被覆層の剥離された線材33の他方の端部を電極32bに熱圧着して、第3実施形態にかかる巻線型インダクタを完成させる。
第3実施形態にかかる巻線型インダクタ200も、低周波領域から高周波領域にわたって高いノイズ除去効果を得ることができる。
なお、第3実施形態においては、フェライトめっき粉体を主材料としてコア31を作製しているが、フェライトめっき粉体に樹脂を混合し、これを主材料としてコアを作製するようにしても良い。
[第4実施形態]
図9に、本発明の第4実施形態にかかる、線材内蔵型インダクタ300を示す。
線材内蔵型インダクタ300は、導電性の線材41を備える。線材41の材質には、たとえば、銀線や銅線を用いることができる。本実施形態において、線材41は直線形状をしている。
また、線材内蔵型インダクタ300は、樹脂に、フェライトめっき粉体が混合された樹脂部42を備える。樹脂部42には、線材41が、両端を外部に露出した状態で埋め込まれている。樹脂部42の樹脂には、たとえば、エポキシ樹脂を使用することができる。フェライトめっき粉体には、たとえば、上述した、第1実施形態において作製したものや、第2実施形態で作製したものを使用することができる。樹脂部42の樹脂とフェライトめっき粉体の混合比率は、たとえば、樹脂50vol%、フェライトめっき粉体50vol%とする。
かかる構造からなる線材内蔵型インダクタ300は、たとえば、樹脂部42から露出した線材41を折り曲げ、その折り曲げた線材41を回路基板に形成された孔に挿入し、はんだなどで固定し、回路基板に形成された回路に接続して使用される。
第4実施形態にかかる線材内蔵型インダクタ300は、たとえば、次の方法により製造される。
まず、フェライトめっき粉体と樹脂とを混合して混合材料を作製する。
次に、所定の形状からなる金型に線材41を挟み込んだうえで、金型に上述した混合材料を充填し、加圧および加熱し、成型して樹脂部42を形成し、線材内蔵型インダクタ300を完成させる。
第4実施形態にかかる線材内蔵型インダクタ300も、低周波領域から高周波領域にわたって高いノイズ除去効果を得ることができる。
なお、第4実施形態の線材内蔵型インダクタ300においては、線材41が直線状に形成されているが、これに代えて、螺旋状に形成された線材を用意し、これを樹脂部42に埋設するようにしても良い。この場合には、ノイズ除去効果をより高めることができる。
1、21:フェライトめっき粉体
2、22:低誘電率粉体
3、23:磁性フェライトめっき層
24:非磁性フェライトめっき層
11:チップ素体
12:磁性体層
13:コイル導体パターン
14:導電ビア
15:コイル
16a、16b:外部電極
31:コア
31a、31b:鍔部
31c:巻芯部
32a、32b:電極
33:線材
41:線材
42:樹脂部
100:積層型インダクタ
200:巻線型インダクタ
300:線材内蔵型インダクタ

Claims (9)

  1. フェライトよりも誘電率の低い材料からなる低誘電率粉体の表面に、磁性フェライトめっき層が形成され
    前記磁性フェライトめっき層の表面に、さらに非磁性フェライトめっき層が形成された、フェライトめっき粉体。
  2. 前記低誘電率粉体が、ガラス、アルミナ、シリカの少なくとも1つからなる、請求項1に記載されたフェライトめっき粉体。
  3. 請求項1または2に記載されたフェライトめっき粉体を使用した電子部品。
  4. 前記電子部品が、内部に磁性体層とコイル導体パターンとを備えた積層型インダクタであり、前記磁性体層に前記フェライトめっき粉体が使用されている、請求項に記載された電子部品。
  5. 前記電子部品が、コアに線材を巻回した巻線型インダクタであり、前記コアに前記フェライトめっき粉体が使用されている、請求項に記載された電子部品。
  6. 前記磁性体層または前記コアが焼成されている、請求項またはに記載された電子部品。
  7. 前記磁性体層または前記コアが、前記フェライトめっき粉体に、ガラス粉体が添加されたうえで焼成されている、請求項に記載された電子部品。
  8. 前記電子部品が、樹脂部に線材を埋め込んだ線材内蔵型インダクタであり、前記樹脂部に前記フェライトめっき粉体が混合されている、請求項に記載された電子部品。
  9. フェライトよりも誘電率の低い材料からなる低誘電率粉体を用意する工程と、
    前記低誘電粉体を分散させた分散液を作製する工程と、
    前記分散液に、磁性フェライトめっき用の反応液とpH調整液とを投入し、前記低誘電粉体の表面に磁性フェライトめっき層を形成し、フェライトめっき粉体を作製する工程と、
    前記フェライトめっき粉体を使用して電子部品を製造する工程と、を備え
    前記磁性フェライトめっき用の反応液とpH調整液とを投入した後に、非磁性フェライトめっき用の反応液とpH調整液とを投入し、前記低誘電率粉体の表面に、下層として磁性フェライトめっき層、上層として非磁性フェライトめっき層を形成し、フェライトめっき粉体を作製する、電子部品の製造方法。
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