JP2002231542A - インダクタ - Google Patents
インダクタInfo
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- JP2002231542A JP2002231542A JP2001026624A JP2001026624A JP2002231542A JP 2002231542 A JP2002231542 A JP 2002231542A JP 2001026624 A JP2001026624 A JP 2001026624A JP 2001026624 A JP2001026624 A JP 2001026624A JP 2002231542 A JP2002231542 A JP 2002231542A
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- ferrite
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Abstract
少ない、汎用の材料を用いた安価な小型のインダクタを
提供する。 【解決手段】フェライト材に比べて高いキュリー温度と
飽和磁束密度の大きい鉄系軟磁性磁性体の円柱状内磁路
1と、円柱状内磁路の外周に設けた円筒状のコイル2
と、コイルの外周に円柱状内磁路と空隙6を設けたフェ
ライト材の成形したスリーブ状外磁路4を備える。
Description
熱による飽和磁束密度の減少が少ない、汎用の材料を用
いた安価なインダクタに関する。
伴い消費電流は大きくなる傾向にある。しかし搭載され
る電子部品等は、益々小型化が要求されてきているのが
実状である。電源系のインダクタも又然りである。一般
的に当該インダクタは全体をフェライト材で構成されて
いるか圧粉材のような鉄系の材料による一体成形で構成
されるのが普通である。 2、フェライトに比べて高いキュリー温度と飽和磁束密
度の大きいアモルファス磁性体の磁路を備えたインダク
タも知られている。
成されるものは安価で、形状に任意性があり構成しやす
い。一方、飽和磁束密度が0.5テスラ程度であること、
及び直流重畳電流が大きくなるとコイルの捲線抵抗と電
流との積によるジュール熱がフェライトの飽和磁束密度
を減少させる方向に働き、結果としてインダクタンスが
減少することになる。又、実装密度の高い製品に搭載さ
れると、周囲温度の上昇も加わりこの現象はより顕著に
なる。したがって全体をフェライトで構成する場合は、
この現象を避ける為に全体の体積(磁心の断面積)を増
やすのが一般的である。よって市場の要請であるインダ
クタの小型化には限界が生じてしまう。
して高温での温度特性の良い鉄系の材料である圧粉鉄材
で一体成形する方法もあるが、設備を含め高価にならざ
るを得ない、また、商品の性格上、寸法精度が要求され
るために成形に関しては会社内で行なわざるを得ないの
が実情である。 2、フェライトに比べて高いキュリー温度と飽和磁束密
度の大きいアモルファス磁性体はフェライト磁性体に比
べて高価であり、そのため製品も高価にならざるを得な
い。
性体、すなわち、内磁路としてフェライトに比べて高い
キュリー温度と飽和磁束密度の大きい軟磁性体と、外磁
路としてフェライト材のスリーブ状磁性体空隙を設け、
組み合わせて閉磁路構成とし、かつ発熱による飽和磁束
密度の減少の少ないインダクタを提供することにある。
に、本発明のインダクタにおいては内磁路(磁心)に入
手し易い、フェライトに比べて高いキュリー温度と飽和
磁束密度の大きいビーズ状の軟磁性材料(例えば、アモ
ルファス磁性体又は鉄系軟磁性材料)を用い、外磁路に
安価で成形が容易なフェライト材のスリーブ状磁性体で
全体をノイズ遮蔽効果を目的として覆う構造とする。こ
のような構造とすることにより図1のような特性が得ら
れる。図1において、はアモルファスの直流重畳電流
に対するインダクタンスの変化の特性、はフェライト
の直流重畳電流に対するインダクタンスの変化の特性、
はとの合成した特性を示す。したがって、直流重
畳電流に対してインダクタンスの大きい、かつ変化の少
ないインダクタを提供することができる。
加してもインダクタンスが減少しない、すなわち、高温
下の状態でも飽和磁束密度が変化しない、しかも飽和磁
束密度の大きい鉄系アモルファスのような鉄系軟磁性材
を用いて構成する。そして、鉄系軟磁性材を有するイン
ダクタを覆う部分は安価に入手できる、そして外部に加
工依頼がし易い、しかも高周波特性の良いフェライト材
を用いる。このようにすることにより外部に放射するノ
イズを遮蔽する効果がある。ただしこのフェライト部分
は、内磁路部分のインダクタンスにも影響を与え、全体
としてインダクタンスは大きくなる。その為に鉄系軟磁
性材で構成されたインダクタ部分との間に空隙を設けて
その影響を少なくする構造とすると共に通風路として用
いる。
クタンスを大きくする特性、初期インダクタンスと一定
の電流を流した時のインダクタンスの変化が少ない特性
の材料で構成する。このような構成とすることにより、
安価な、小型の大電流や高温下でも特性の変化が少ない
インダクタが一般に入手し易い、しかも外部に加工を依
頼し易い材料で構成することができる。
に示す。まず核となる内磁路1はフェライト材に比べ高
いキュリー温度と飽和磁束密度の大きい鉄系軟磁性材を
用いる。この内磁路に箔導体を所定の回数捲いてコイル
2を形成する。この場合、図3のようにコイル2を形成
して、コイルの内径部分に内磁路1を挿入してもよい。
なお、コイルは箔導体に代えてエナメル線等のマグネッ
トワイヤを用いることもできる。
ズ状の内磁路の両端にフェライト材のフランジからなる
側磁路3を取り付ける。フランジを取り付けた後、フェ
ライトの成形したスリーブ状外磁路4をコイル外周に被
せてインダクタを構成する。なお、5はコイルの始端お
よび終端に接続する端子を示す。また、フランジの外周
とスリーブ状外磁路4の内周には空隙6を設けて飽和を
防ぐと共にこの空隙を通風路とすることによりインダク
タの冷却、特に飽和し易いフェライトからなるスリーブ
状磁性体の内外面を冷却する。この空隙は上下側磁路と
スリーブ状外磁路との両方あるいは一方に設ける。通風
路とする場合は空隙を上下側磁路とスリーブ状外磁路間
との両方に設けて通風路とすると冷却効率を上げること
ができる。
性を説明する。アモルファスのような鉄系の軟磁性材は
最大磁束密度が1テスラ以上である。又温度特性も400
℃程度と高く、100℃程度の温度では図4に示すよう
に、比透磁率も変化はない。一般にアモルファスのよう
な軟磁性材は図5に示すように、Mn−Znフェライト
に比べて比透磁率は大きい。しかし開磁路構成とした場
合には図6に示すように比透磁率は小さく、ヒステリシ
ス曲線は、横軸に沿った寝たような履歴となる。
においても飽和は遅く、100℃程度の温度では比透磁率
は殆ど変化をしない。しかしこのままでは開磁路構成の
為、インダクタンスを大きくできないのでシールドを兼
ねつつフェライト材でフランジとスリーブを設けて図2
に示すような閉磁路構成とする。この際、フランジやス
リーブは、フェライトで構成する為に閉磁路構成では、
直流重畳電流が流れだすとフェライト部分が先に飽和し
てフェライトによるインダクタンスの寄与は小さくなり
図7に示すような特性となる。すなわち、直流重畳電流
に対して急激にインダクタンスが低下する。また、温度
による飽和磁束密度の変化は飽和磁束密度が大きいほど
変化率が大きい。ただし変化率の小さいものを用いる
と、飽和磁束密度が当初より小さい為に直流電流を流す
とすぐに飽和してしまう。したがってフェライトを用い
る効果が少ない。
とが必要である。しかし飽和磁束密度が大きいと温度に
よる飽和磁束密度の変化率が大きいのでこの現象を防ぐ
ために図2に示すように空隙を設けて飽和を遅くする方
法をとる。この場合の特性を図8に示す。なおフランジ
やスリーブは、高周波特性の良好なフェライト材で構成
されているために対雑音抑制の効果がある。上記実施例
では、コイルの上下にフランジを設け、その外周にスリ
ーブ状磁性体を設けることにより閉磁路を構成している
が図9に示すようにポット型とすることもできる。
磁路上、下面とスリーブ上外磁路の端面に設ける構成と
することもできる。本発明は上記のように構成されてい
るので、容積の少ない内磁路(磁心)に高価ではあるが
特性の良い鉄系軟磁性材料を用い、容積の大きい外側の
外磁路および側磁路に安価で成形の容易なフェライトを
用いることにより製品の価格を低減でき、しかもインダ
クタンスを大きくすることができる。また、フェライト
のスリーブ状外磁路の内周面に空隙を設けることにより
飽和を抑制することができ、この空隙を通風路とするこ
とにより飽和し易いフェライトを効率よく内外面から冷
却できる。
て用いた場合の実測値を図10、11、12に示す。図
10は直流重畳電流に対するインダクタンスの変化率、
図11は時間に対する温度上昇特性、図12は時間に対
するインダクタンスの変化率を示す。図10〜12を参
照すると、本発明のインダクタは直流重畳電流に対して
インダクタンスの変化が少ないことが分かる。
一般的に市場に出回っている汎用材料、すなわち内磁
路(磁心)としてフェライトに比べて高いキュリー温度
と飽和磁束密度の大きなビーズ状の軟磁性材と、外磁路
および側磁路として成形した高周波特性の良いフェライ
トを用い、空隙を設けることにより、大きな直流重畳電
流に対してインダクタンス変化の少ない雑音除去特性と
インダクタンス値を制御した安価で小型のインダクタを
構成できる。
ンダクタンスとの関係を説明する図。
す図。
示す図。
に対する比透磁率の関係を示す図。
る比透磁率と閉磁路および開磁路のヒステリシス曲線)
を説明する図。
に対するインダクタンス)を説明する図。
路のヒステリシス曲線)を説明する図。
スの変化率(実測値)を示す図。
示す図。
率(実測値)を示す図。
Claims (3)
- 【請求項1】フェライト材に比べて高いキュリー温度と
飽和磁束密度の大きい軟磁性体の円柱状内磁路と、円柱
状内磁路の外周に設けた円筒状のコイルと、コイルの外
周に円柱状内磁路と空隙を設けたフェライト材の成形し
たスリーブ状外磁路を備えたことを特徴とするインダク
タ。 - 【請求項2】請求項1に記載のインダクタにおいて、 フェライト材に比べて高いキュリー温度と飽和磁束密度
の大きい軟磁性体は鉄系軟磁性材料又はアモルファス磁
性材料から構成されていることを特徴とするインダク
タ。 - 【請求項3】請求項1または2に記載のインダクタにお
いて、 円筒状のコイルの上あるいは下面にフェライト材からな
るフランジからなる側磁路を設け、側磁路とスリーブ状
外磁路間に空隙を設け、この空隙を通風路としたことを
特徴とするインダクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001026624A JP2002231542A (ja) | 2001-02-02 | 2001-02-02 | インダクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001026624A JP2002231542A (ja) | 2001-02-02 | 2001-02-02 | インダクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002231542A true JP2002231542A (ja) | 2002-08-16 |
Family
ID=18891410
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001026624A Pending JP2002231542A (ja) | 2001-02-02 | 2001-02-02 | インダクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002231542A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008218724A (ja) * | 2007-03-05 | 2008-09-18 | Nec Tokin Corp | 線輪部品 |
JP2012069896A (ja) * | 2010-01-06 | 2012-04-05 | Kobe Steel Ltd | 複合型巻線素子ならびにこれを用いた変圧器、変圧システムおよびノイズカットフィルタ用複合型巻線素子 |
CN104900376A (zh) * | 2015-06-26 | 2015-09-09 | 唐山尚新融大电子产品有限公司 | 交错pfc集成型电感器 |
JP2018538689A (ja) * | 2015-11-20 | 2018-12-27 | エプコス アクチエンゲゼルシャフトEpcos Ag | 高ピーク電流耐性及び低損失を有するsmdインダクタ及び製造方法 |
Citations (2)
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JPH05283251A (ja) * | 1992-03-31 | 1993-10-29 | Kawatetsu Magunetsukusu Kk | ポット形インダクタ |
JPH10241969A (ja) * | 1997-02-28 | 1998-09-11 | Toko Inc | インダクタンス装置 |
-
2001
- 2001-02-02 JP JP2001026624A patent/JP2002231542A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20060425 |
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A621 | Written request for application examination |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100518 |