JP2015060849A - インダクタンス部品 - Google Patents

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直樹 芦谷
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Abstract

【課題】 環状磁心に圧粉磁心を用い、小型で、プリント基板に対する占有面積を小さく、放熱に優れたインダクタンス部品を提供することを目的とする。【解決手段】コイル巻装部を挟んで位置する複数の端子台に立設する端子を備えたボビンと、前記ボビンのコイル巻装部に敷設されたコイルと、前記コイルを収めるケースと、前記ボビンのコイル巻装部に設けられた空洞部に一部が通されて縦置きされた環状磁心を備え、前記環状磁心は複数の圧粉磁心を組み合わせて構成され、前記ケースは前記ボビンの端子台側に開口部を有し、前記開口部からコイルの一部を露出させ、前記環状磁心の前記ボビンから露出する部分は、剥き出しの状態とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、スイッチング電源等の回路に用いられるリアクトルやチョークコイル等のインダクタンス部品に関する。
スイッチング電源回路は、電力回路において回路電圧を昇圧あるいは降圧する電圧変換器であって、例えばエアコン等のコンプレッサーのモータを駆動するインバータとの間のAC/DCあるいはDC/DCの電圧変換に用いられている。
スイッチング電源回路として、PFC(power factor correction:力率補正)回路として用いられ、複数の昇圧回路を互いに異なる位相で多相(マルチフェーズ)動作させるインターリーブ方式のスイッチング電源回路がある。
図20に昇圧チョッパタイプのスイッチング電源回路の構成例を示す。環状磁心にコイルが敷設されたインダクタンス部品であるリアクトルを含み、リアクトル201a、ダイオード203a、トランジスタ204aとでなる第1昇圧回路と、リアクトル201b、ダイオード203b、トランジスタ204bとでなる第2昇圧回路と、各昇圧回路に共通の出力コンデンサ202とで構成される。昇圧回路の数は相数によって3以上となる場合もある。
第1昇圧回路は、交流電源208から、ノイズフィルタ207、整流回路206を経て、電流はリアクトル201aを通じてダイオード203a又はトランジスタ204aへと流れる。トランジスタ204aがOFF状態である場合には、ダイオード203a側に流れる電流Id1によって出力コンデンサ202が充電され、ON状態であればトランジスタ204aに電流Ids1が流れ、ダイオード203aには出力コンデンサ202からの逆バイアス電流が流れる。前記トランジスタ204aをON状態/OFF状態にスイッチングすることで、交流電源からの入力電圧Vinを所定の出力電圧Voutに昇圧して負荷(インバータ)RLへ供給する。第2昇圧回路も第1昇圧回路と同様の動作となる。
制御回路205からの制御信号に基づいてトランジスタへの駆動パルスにより、各昇圧回路のトランジスタ204a,204bをON/OFF状態を制御することで、2相動作であれば各昇圧回路を180°の逆位相で動作させる。リアクトル201a、201bの電流IL1,IL2は逆位相で互いに打ち消し合うので、インダクタ電流ILのリップルが小さくなる。また、各リアクタンスが担う電流はシングル方式のスイッチング電源回路と比べて小さく出来て、電源回路として大電力に対応することが出来る。トランジスタ204a、204bの一般的なスイッチング周波数は、小電力用途であれば50kHz〜1MHz、大電力用途であれば10kHz〜20kHz程度である。
スイッチング電源回路の動作モードとしては、回路に流れる電流(ダイオード電流あるいはインダクタ電流)が零になる前にトランジスタをON状態とする電流連続モードと、前記電流が零になってからトランジスタをON状態とする電流臨界モードと、前記電流が零になり、電流が零の期間を経てからトランジスタをON状態とする電流不連続モードとがある。
エアコン等の用途では、不連続モードで動作するスイッチング電源回路が採用される場合が多い。その様なスイッチング電源回路としては、小型でかつ安価に構成可能であることが強く求められている。
マルチフェーズ方式のスイッチング電源回路では、単純には、昇圧回路の数に応じて部品点数が増え、コストの増加、回路の大型化を招いてしまう。特には環状磁心とコイルで構成されるインダクタンス部品であるリアクトルは、スイッチング素子等の半導体部品と比べると、電源回路に占める体積が非常に大きいため、マルチフェーズ方式のスイッチング電源回路の小型化を図る上でも、低コスト化の上でも大きな制約となっている。
インダクタンス部品を構成する環状磁心は、要求仕様に基づいて磁性体材料が選定される。望ましい磁性体材料としては、飽和磁束密度が大きく、比抵抗が高く、保磁力が小さく、ヒステリシスループの直線性に優れた磁場変化に対する透磁率の変化が小さい恒透磁率性に優れるものが挙げられるが、磁性体材料の性能は一長一短であって、すべての要求項目を満足することは難しく、これまでは、磁心損失が小さく、安価に提供可能なソフトフェライトが主に用いられていた。しかしながら、ソフトフェライトは飽和磁束密度が金属系の磁性体材料で構成される磁心と比べて小さく、所定の電流に対応する為には相対的に磁心形状を大きくせざるを得ず、その結果、電源回路におけるインダクタンス部品の占有面積は大きなものとなっていた。
この様な問題に対して、特許文献1に記載されるように、環状磁心を立位状態でプリント基板に実装することで、インダクタンス部品の占有面積を小さくすることが提案されている。図19はインダクタンス部品の実装方法を説明する為の図である。環状磁心160に巻回されたコイル161を含むインダクタンス部品101は、環状磁心160の外周の円弧面がプリント基板190の実装面と対向する様に実装され、コイル161の端部161aをプリント基板190に設けられたビアホール(図示せず)に通して縦置きして、プリント基板190に設けられた配線パターンとはんだ接続される。インダクタンス部品101とプリント基板190との間には、インダクタンス部品101を安定して支持するように、別途、支持部材165が配置される。
特開平11−87150号公報
従来のインダクタンス部品は、環状磁心160を縦置きに実装することで実装面積を低減するが、本発明者等は更なる小型化の為に、環状磁心に着目し、フェライト磁心に変えて圧粉磁心を用いることを検討した。圧粉磁心は、Fe−Al−Si系合金、Fe−Ni系合金、Fe−B−Si−C系合金等の磁性体材料を粉末とし、これを加圧成形することにより構成される。これら金属系の磁性体材料はフェライトと比べて飽和磁束密度が大きく環状磁心を小型化することが出来るものの、相対的に磁心損失が大きいため動作時の発熱が増加する。
従来のインダクタンス部品では、環状磁心のほぼ全周にコイルが巻設されている。環状磁心に圧粉磁心を用いる場合に、コイルとの絶縁を確保する様に圧粉磁心の全体を樹脂製の絶縁ケース等に収容することが必要となる。この様に圧粉磁心を絶縁ケースに収容しコイルを巻設するインダクタンス部品は、絶縁ケースによって熱の放散が阻害されて、内部に熱がこもりやすく放熱作用が悪い。そのため、発熱量が多い圧粉磁心を用いて構成すると、発熱をうまく逃がすことができず、動作時の著しい発熱が絶縁ケースやコイルの被膜の損傷を招いてしまう場合があった。また、インダクタンス部品が実装されるプリント基板や他の部品に与える影響も大きい。コイルには数百ボルトの電圧が通電されるため、インダクタンス部品自体の破壊や、漏電又は感電、発煙又は発火の恐れもあり、圧粉磁心をインダクタンス部品に用いる場合においては放熱が重要な問題となる。
そこで本発明では、環状磁心に圧粉磁心を用いて、小型で、プリント基板に対する占有面積を小さくし、放熱に優れたインダクタンス部品を提供することを目的とする。
本発明は、コイル巻装部を挟んで位置する複数の端子台に設けられた端子を備えたボビンと、前記ボビンのコイル巻装部に敷設されたコイルと、前記コイルを収めるケースと、前記ボビンのコイル巻装部に設けられた空洞部に一部が通されて縦置きされた環状磁心を備え、前記環状磁心は複数の圧粉磁心を組み合わせて構成され、前記ケースは前記ボビンの端子台側に開口部を有し、前記開口部からコイルの一部を露出させ、前記環状磁心の前記ボビンから露出する部分は、剥き出しの状態であることを特徴とするインダクタンス部品である。
なお、環状磁心を縦置きするとは、環状磁心の外周面とインダクタンス部品の実装面(例えばプリント基板)との関係において、それらの面が主として対向する様に配置される状態を言い、環状磁心の中心軸がインダクタンス部品の実装面とほぼ直交する様な横置きと区別する。環状磁心の形状は特に限定されないが、円環状、矩形環状とするのが好ましい。
本発明のインダクタンス部品においては、ケースに設けられた一対のコア通し部と、前記ボビンのコイル巻装部に設けられた空洞部とに環状磁心を通して、前記ケースと前記ボビンとが連結されるのが好ましい。
本発明のインダクタンス部品においては、前記ボビンの端子台が、前記ケースの開口部から露出するコイルの巻回部で形成される巻回部形成面よりも外側に突出しているのが好ましい。
本発明のインダクタンス部品においては、前記ボビンの端子がピン端子であって、前記ピン端子の根本側に前記コイルの端部が接続され、前記ボビンの端子台には前記ピン端子を囲う端子台と一体の壁部を有し、前記壁部の高さは前記コイルの接続高さよりも高いことが好ましい。
本発明のインダクタンス部品においては、前記ボビンの端子台には、前記コイルの端部が接続される端子と、前記コイルの端部と接続しないダミー端子を備え、前記端子が設けられた端子台と前記ダミー端子が設けられた端子台との間に、コイルの端部を通す切込み部を有するのが好ましい。
更に、前記端子と前記ダミー端子とは、前記コイルの中心軸に対して線対称の位置関係であるのがいっそう好ましい。
本発明のインダクタンス部品においては、前記環状磁心の前記ボビンから露出する部分と直接的もしくは間接的に接触する放熱部材を設けるのが好ましい。
更に、前記放熱部材を熱伝導率に優れた非磁性金属とし、前記放熱部材の一部に設けた窪みに、環状磁心のボビンから露出する部分の一部を収容するのが好ましい。
本発明によれば、環状磁心に圧粉磁心を用いるので、フェライト磁心を用いるよりも環状磁心を小型に出来て、それを用いたインダクタンス部品を小型化することができる。更に、インダクタンス部品を実装するプリント基板に対して、ボビンに環状磁心を縦置きすることで、横置きする場合よりもプリント基板に対する占有面積を小さくすることが出来る。
また、コイルを環状磁心の一部にのみ敷設する様にボビンのコイル巻装部に設けることで、環状磁心を、コイル巻装部に設けられた空洞部に通された部分を除いて剥き出しの状態とすることが出来る。その為、ボビンが環状磁心の発熱を籠らせることが無く、熱の放散を阻害するのが減じられて、インダクタンス部品は放熱性に優れたものとなる。
更に、コイルはケースによって保護されるが、前記ケースはボビンの端子台側(プリント基板側)が開口し、コイルの一部がプリント基板側に露出するとともに、前記端子台によって、プリント基板とコイルとの間に空間を形成することで、そこからコイルの発熱の放散が行われて、いっそうインダクタンス部品は放熱性に優れたものとなる。
本発明の一実施例に係るインダクタンス部品を示す外観斜視図である。 本発明の一実施例に係るインダクタンス部品の正面図である。 本発明の一実施例に係るインダクタンス部品の側面図である。 本発明の一実施例に係るインダクタンス部品の裏面図である。 本発明のインダクタンス部品に用いる環状磁心であって、2つの圧粉磁心で構成した例を示す外観斜視図である。 本発明のインダクタンス部品に用いる環状磁心を構成する一方の圧粉磁心の構成例を示す正面図である。 本発明のインダクタンス部品に用いる環状磁心を構成する他方の圧粉磁心の構成例を示す正面図である。 本発明のインダクタンス部品に用いるボビンの構成例を示す裏面側斜視図である。 本発明のインダクタンス部品に用いる図8に示したボビンのa−a’断面図である。 本発明のインダクタンス部品に用いる図8に示したボビンのb−b’断面図である。 本発明のインダクタンス部品に用いるケースの構成例を示す裏面側斜視図である。 本発明のインダクタンス部品に用いるケースの他の構成例を示す側面図である。 本発明のインダクタンス部品のプリント基板への実装状態を説明する為の図である。 本発明のインダクタンス部品の他の実施態様を示す外観斜視図である。 本発明のインダクタンス部品の他の実施態様を示す側面図である。 本発明のインダクタンス部品の他の実施態様を示す正面図である。 本発明の他の実施態様のインダクタンス部品に用いる放熱部材の一例を示す裏面側斜視図である。 本発明の他の実施態様のインダクタンス部品に用いる図17に示した放熱部材のA−A’断面図である。 従来のインダクタンス部品と、そのプリント基板への実装状態を説明する為の図である。 インターリーブ方式のスイッチング電源回路を説明するための図である。
図1〜図4を基に本発明のインダクタンス部品について説明する。図1はインダクタンス部品の一実施態様を示す外観斜視図であり、図2は図1に示したインダクタンス部品の正面図であり、図3はその側面図であり、図4はその裏面図である。
インダクタンス部品1は、基本的な構成として、圧粉磁心を組み合わせてなる環状磁心20と、前記環状磁心20に巻回する筒状のコイル60を敷設するコイル巻装部を備えたボビン40と、前記コイル60に被せて保護するケース50とを含んでいる。
図5は環状磁心の外観斜視図である。例示した環状磁心20は矩形環状であって、圧粉磁心を組み合わせて、一部に空隙(磁気ギャップ)23を備えた閉磁路を形成している。圧粉磁心は、純Fe、あるいはFe−B−Si−C系合金、Fe−Si系合金,Fe−Ni系合金,Fe−Al系合金,Fe−Co系合金,Fe−Cr系合金,Fe−Si−M系合金(MはCr又はAl)等の軟磁性Fe基合金の軟磁性材料の粉末と、有機溶媒によって溶解されたバインダーとを混合し、成形して形成される。必要に応じて焼鈍等の熱処理を施す場合もある。軟磁性材料は常温以上での磁心損失の温度勾配が0〜負となるものが好ましい。
バインダーは、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂等の有機バインダー、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸亜鉛、ケイ酸ナトリウム(水ガラス)等の無機バインダー等が挙げられる。成形方法としては、例えば、圧縮成形、押出成形、射出成形等の方法が挙げられる。
図6及び図7に環状磁心を構成する圧粉磁心を示す。本実施態様では、アルファベットのJ字状に構成された圧粉磁心21と、L字状に構成された圧粉磁心22とを組み合わせている。J字状あるいはL字状の磁心形状以外にも、U字状、I字状の圧粉磁心を用いることもできる。また、例示した圧粉磁心の表面は平坦であるが、表面積を増して放熱性を高める様に一体的に突起や凹凸を設けても良い。
圧粉磁心21、22を組み合わせる場合には、コイル60を敷設するコイル巻装部に磁気ギャップ23が位置する様に突き合わされる。突き合わせ部24における磁束の漏洩は、磁気ギャップ23の部位と比べて極僅かであるので、後述する放熱部材(非磁性金属)を環状磁心と近接させても渦電流による損失が生じるのを防ぐことが出来る。磁気ギャップ23の部位には絶縁性のスペーサーを挿入し、ギャップ長を保持した状態で、各突き合わせ部が接着される。ギャップ長はインダクタンス部品に要求される直流重畳特性によって、適宜設定される。スペーサーはエポキシ樹脂や6,6−ナイロン(登録商標)、液晶ポリマー等の絶縁性樹脂を用いるのが好ましい。また、突き合わせ部を固定する接着剤はエポキシ系接着剤やシリコーン系接着剤を用いるのが好ましい。
図8〜図9にボビンの構成例を示す。図8はボビンの裏面側斜視図であり、図9はそのa−a’断面図であり、図10は図8に示したボビンのb−b’断面図である。ボビン40は絶縁性樹脂で形成され、コイル巻装部42を挟んで位置する複数の端子台43にピン状の端子(ピン端子)41が立設されている。図示した実施態様では、コイル巻装部42の両端側にそれぞれ2つの端子台43を備え、各端子台41にはそれぞれ1つの端子41が端子台43と一体に固定されている。ピン端子41はコバール、銅等の金属ピンで構成するのが好ましい。
ボビン40の各端子台43には、同じ方向に延出するピン端子41を囲う様に、端子台43と一体の壁部44、45が設けられている。前記ピン端子41の根本側にコイル60の端部がはんだ付け、溶接等の手段で接続される。前記壁部44,45の高さはコイル60の端部が接続された部分の接続高さよりも高くなっている。
図13はインダクタンス部品の実装状態を説明する為の図である。プリント基板90にはインダクタンス部品1を実装するためのビアホール(図示せず)や配線パターン(図示せず)が設けられており、ピン端子41(41a,41b)の壁部44,45の端部から突出た部分がビアホールに通されて、前記配線パターンとはんだ接続される。プリント基板90の一面とボビン40の各端子台43の壁部44,45の端部とが当接して、インダクタンス部品1はプリント基板90に安定して実装される。また、コイル巻装部42の両端側に、コイル60と環状磁心20との電気的絶縁を確保する様に鍔部46が設けられている。鍔部46はコイル60の巻軸方向と直交する面を形成し、その外縁はコイル42の巻回部の表面よりも外側にある。
端子台41は、ケース50から露出するコイル60の巻回部で形成される巻回部形成面61よりも外側に突出している。コイル60の端部と端子41との接続部やプリント基板90と端子41との接続部と、巻回部形成面61との間に間隔を設けることで、はんだ接続の際にはんだが濡れあがってコイル60の巻回部にまで及ぶのを防ぐことが出来る。なお、コイルの巻回部とは、コイル巻装部42に位置するコイル42を構成する導線が巻回された、コイル42の端部の除く箇所である。また、巻回部形成面61とは、コイル42の巻回部の表面の内、ケース50から露出する部分の表面を言う。
導線には、例えば、銅線にポリアミドイミドを被覆したエナメル線等が用いられる。その形状は円形状、長方形状等の種々の断面形状のものを用いることができ、コイル60の巻数は、要求されるインダクタンスに基づいて適宜設定し、また線径も通電される電流により適宜選択される。
端子台41、さらにはそれと一体の壁部44,45によって、プリント基板90の実装面とコイル60の巻回部形成面61とが離れて、それらの間に空間70が形成される。前記空間70を通る空気を冷却媒体として、そこからコイル60や環状磁心20の発熱の放散を行うことで、放熱効果を高めるとともに、プリント基板90や、それに実装される他の部品に与える熱的影響を減じることが出来る。
ボビン40のコイル巻装部42には空洞部47が形成されており、前記空洞部47に環状磁心20の一部を収容する。空洞部47の断面形状は環状磁心20の磁路と直交する断面と同じ形状に形成され、コイル巻装部42の外周もそれに倣った形状となっている。
図11にコイルを保護するケースの斜視図を示す。ケース50は絶縁性樹脂で一面が開口する矩形箱状に形成される。対向する二側面53には開口(コア通し部)54が設けられている。ボビン40のコイル巻装部42にコイル60を敷設した後、ボビン40の鍔部46も覆う様にケース50が被せられる。ボビン40の空洞部47とケース50のコア通し部54とに圧粉磁心21,22が挿通される。圧粉磁心の一方側には予めスペーサーが接着されており、空洞部47内で他方側の圧粉磁心とスペーサーが接着され、空洞部47に収容されない部分で突き合わされたところでも接着されて、ボビン40に縦置きされた環状磁心20を構成する。そして、ボビン40とケース50とが環状磁心20によって連結される。
図12に他の実施態様のケースを示す。このケース50はコア通し部54に切欠き部55を設けたものである。切欠き部55は開口54の幅よりも狭く形成されているため、図11のケースと同様に、ボビン40とケース50とが環状磁心20によって連結可能である。
コイル60をケース50の各側面52,53、上面51によって覆うことで、インダクタンス部品1がプリント基板90に実装されるまでの間や実装後に、コイル60と後述する放熱部材等の他の部品との接触による損傷を防ぐ。環状磁心20とボビン40とは空洞部47内で接着固定されるが、環状磁心20のボビン40から露出する部分と端子台43とを接着しても良いし、ケース50もあわせて接着しても良い。
なおケース50を環状磁心20によってボビン40と連結することで、組立の際に容易にケース50を留めることが出来て好ましいが、予め、ケース50はその内側とコイル60の表面とで接着固定しても良い。また、ケース50をコイル60やボビン40に接着する場合には、コア通し部54は、ボビン40とケース50とが環状磁心20によって連結可能な形状で無くても構わない。
ボビン40及びケース50は、優れた絶縁性、耐熱性及び成形性を有する樹脂により形成するのが好ましく、具体的にはポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が好ましい。それらの成形には射出成形法を用いることができる。
環状磁心20のボビン40から露出する部分は、剥き出しの状態であるので、環状磁心20の発熱の放散が損なわれることがなく、また、環状磁心20の剥き出し部分で放熱させることで、ボビン40への熱的なダメージを減じることが出来る。更に、環状磁心20の剥き出し部分はプリント基板90から離れた位置にあるので、プリント基板90等に対しても熱的なダメージを減じることが出来る。
更に環状磁心20のボビン40から露出する部分に、直接的もしくは間接的に放熱部材を接触させることで、いっそう放熱性を向上させることが出来る。放熱部材は冷却器として機能するものであって、アルミナや窒化珪素などの非磁性セラミックでも良いが、アルミニウム又はその合金、マグネシウム又はその合金、銅又はその合金等のような熱伝導率に優れた非磁性金属であるのがいっそう好ましい。なお間接的とは、放熱部材と環状磁心との間に、放熱グリスや接着剤等を設ける場合を言う。
図示したインダクタンス部品は、4つの端子41を有し、コイル60の両端部はそれぞれ接続端子41aと接続する。残りの2つの端子41はコイル60と接続されないダミー端子41bである。ダミー端子41bによって、インダクタンス部品1のプリント基板90への固着強度を向上させることが出来る。接続端子41aが設けられた端子台43とダミー端子41bが設けられた端子台43との間には、コイル60の端部を通す切込み部48が設けられており、前記空間70と通じている。
接続端子41aとダミー端子41bとは、コイル60の中心軸xに対して線対称の位置関係となる様にするのが好ましい。この様に構成することで、インダクタンス部品1に方向性を持たせることが出来て、方向を間違えてプリント基板90へ実装するのを防ぐことが出来る。
図14〜16にインダクタンス部品の他の実施態様を示す。図14は冷却器(放熱部材)としてヒートシンクを設けたインダクタンス部品の外観斜視図であり、図15はその側面図であり、図16はその正面図である。また、図17はヒートシンクの外観斜視図であり、図18はA−A’断面図である。
図14に示したインダクタンス部品は、環状磁心20のボビン40から露出する部分に放熱部材30を被せて接着固定してなり、2つのインダクタンス部品1を放熱部材30で一体にしたインダクタンスユニット10である。各インダクタンス部品1の基本構成は同じだが、コイル60の両端と端子41との接続関係が異なる。インダクタンスユニット10のインダクタンス部品1は、図20に示したインターリーブ方式のスイッチング電源回路では、リアクトル201a,201bとして用いることが出来る。2つのインダクタンス部品を1つのインダクタンスユニットとして構成することで、取扱いが容易であるし、プリント基板への実装工数も低減することが出来る。
放熱部材となるヒートシンク30はアルミニウム等の非磁性金属を鋳造、あるいは切削によって形成される。ヒートシンク30は平面視で矩形のブロックであって、一方の主面には、インダクタンス部品1の環状磁心20の一部を収容する窪み部31が2箇所設けられ、対向する他方の主面には複数の溝部32,34と各溝部との間に放熱フィン33が設けられている。2つの窪み部31の間に位置する溝部34は、表面積を大きくとるとともに、インダクタンス部品1間で熱の経路を分離するように、他の溝部32よりも深く形成されている。
コイル60はケース50によって保護されているので、コイル60とヒートシンク30が干渉する事無く、絶縁が確保された状態で、ヒートシンク30をケース50と当接する程度に環状磁心20を覆うことが出来て、優れた放熱効果を得ることが出来る。ヒートシンク30の放熱フィン33の形態は特に限定されず、ヒートシンク30を熱容量の大きな他の金属体等(例えば、スイッチング電源を収める筐体など)に接触させて用いる場合には、放熱フィン33を設けずに、接触面に倣った形状とするのが好ましい。
(実施例)
以下、本発明のインダクタンス部品の実施形態を詳述するが、基本的な構成及び動作は図1〜図12を用いて前述したものと同じであるので、重複した説明は適宜省略する。ここで作成したインダクタンス部品は、20Aでインダクタンス値が50μHとなる様に構成した。
環状磁心20に用いた圧粉磁心は、Fe−B−Si−C系アモルファス合金でなる軟磁性材料の粉末を用いた。J字状の圧粉磁心21とL字状の圧粉磁心22とを組み合わせて、外径寸法が46mm×24mm×10mmで、磁気ギャップが3mmの環状磁心20とした。この圧粉磁心の磁気特性は、飽和磁束密度Bsが1.56T(温度23℃)、実効透磁率μeが50(温度23℃)、磁心損失が60kW/m(磁束密度50mT、周波数50kHz、温度23℃)である。
ケース50、ボビン40を絶縁樹脂であるフェノール系樹脂で形成し、コイル巻装部42に線径0.23mm/24本のリッツ線を40ターン巻回した。圧粉磁心21,22をそれぞれケース50の空洞部47に通して接着固定して、ケース(ピン端子を除く)を含めた外形寸法が最大寸法で、長さ、高さ、幅が、46mm×35mm×22mmのインダクタンス部品1を得た。また、図17、図18に示したアルミニウムで構成されたヒートシンク30を準備し、窪み部31に得られたインダクタンス部品1の環状磁心側を収容して接着して、図14〜図16に示したインダクタンスユニット10を得た。インダクタンスユニット10の外形寸法は、最大寸法で、長さ、高さ、幅が、58mm×43mm×45mmであった。
作製したインダクタンス部品を図20に示した2相マルチフェーズ方式のスイッチング電源回路に搭載して動作させ、ボビン40からあらわれた環状磁心20の表面温度を赤外線放射温度計で計測した。ヒートシンク30を有さないインダクタンス部品1で構成した場合では、電源回路の動作時間に応じて温度上昇するが約100℃で安定した。またインダクタンスユニット10で構成した場合は、約80℃で安定した。
1 インダクタンス部品
10 インダクタンスユニット
20 環状磁心
21,22 圧粉磁心
30 放熱部材、ヒートシンク
40 ボビン
41、41a、41b 端子、ピン端子、ダミー端子
42 コイル巻装部
43 端子台
47 胴部
50 ケース
60 コイル
61 巻回部形成面

Claims (8)

  1. コイル巻装部を挟んで位置する複数の端子台に設けられた端子を備えたボビンと、前記ボビンのコイル巻装部に敷設されたコイルと、前記コイルを収めるケースと、前記ボビンのコイル巻装部に設けられた空洞部に一部が通されて縦置きされた環状磁心を備え、
    前記環状磁心は複数の圧粉磁心を組み合わせて構成され、
    前記ケースは前記ボビンの端子台側に開口部を有し、前記開口部からコイルの一部を露出させ、
    前記環状磁心の前記ボビンから露出する部分は、剥き出しの状態であることを特徴とするインダクタンス部品。
  2. 請求項1に記載のインダクタンス部品であって、
    前記ケースは一対のコア通し部を有し、前記ボビンのコイル巻装部に設けられた空洞部と前記ケースのコア通し部とに環状磁心が通されて、前記ケースと前記ボビンとが連結されたことを特徴とするインダクタンス部品。
  3. 請求項1又は2に記載のインダクタンス部品であって、
    前記ボビンの端子台は、前記ケースの開口部から露出するコイルの巻回部で形成される巻回部形成面よりも外側に突出していることを特徴とするインダクタンス部品。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のインダクタンス素子であって、
    前記ボビンの端子がピン端子であって、前記ピン端子の根本側に前記コイルの端部が接続され、
    前記ボビンの端子台には前記ピン端子を囲う端子台と一体の壁部を有し、前記壁部の高さは前記コイルの接続高さよりも高いことを特徴とするインダクタンス部品。
  5. 請求項1乃至4に記載のインダクタンス部品であって、
    前記ボビンの端子台には、前記コイルの端部が接続される接続端子と、前記コイルの端部と接続しないダミー端子を備え、
    前記接続端子が設けられた端子台と前記ダミー端子が設けられた端子台との間に、コイルの端部を通す切込み部を有することを特徴とするインダクタンス部品。
  6. 請求項5に記載のインダクタンス部品であって、
    前記接続端子と前記ダミー端子とは、前記コイルの中心軸に対して線対称の位置関係であることを特徴とするインダクタンス部品。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のインダクタンス部品であって、
    前記環状磁心の前記ボビンから露出する部分と直接的もしくは間接的に接触する放熱部材を設けたことを特徴とするインダクタンス部品。
  8. 請求項7に記載のインダクタンス部品であって、
    前記放熱部材が熱伝導率に優れた非磁性金属であって、前記放熱部材の一部に設けた窪みに、環状磁心のボビンから露出する部分の一部を収容したことを特徴とするインダクタンス部品。
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